JPH10253000A - 地中埋設管の地震被害推定方法 - Google Patents

地中埋設管の地震被害推定方法

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JPH10253000A
JPH10253000A JP9063380A JP6338097A JPH10253000A JP H10253000 A JPH10253000 A JP H10253000A JP 9063380 A JP9063380 A JP 9063380A JP 6338097 A JP6338097 A JP 6338097A JP H10253000 A JPH10253000 A JP H10253000A
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JP
Japan
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damage
area
earthquake
damages
correlation
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Pending
Application number
JP9063380A
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English (en)
Inventor
Yusuke Fujita
裕介 藤田
Yasuo Ogawa
安雄 小川
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土地の造成方法の違いを地震被害推定に反映
させて、推定精度を高める。 【解決手段】 予め地震動の程度Vと被害率αとの相関
関係と、盛土造成地の面積割合Sと被害率αの変化割合
γとの相関関係を、過去の地震の実績データから求めて
おく(a2,a3)。地中埋設管の最小の管理単位であ
るメッシュ毎に、延長距離Lと盛土造成地の面積割合S
を求めておく(a4,a5)。大地震が発生すると(a
6)、各メッシュ毎の地震動の最大横振れ速度Vを計測
し(a7)、各メッシュ毎に被害件数βを算出し(a
8)、修正する(a9)。メッシュ毎の修正値Nを集計
して地震被害を推定する(a10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ガスの供給な
どに用いる地中埋設管が、大きな地震で被害を被るとき
に、被害の程度を精度よく推定して迅速に緊急対応を実
施したり、復旧計画を立てるための地中埋設管の地震被
害推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、都市ガス供給用などの地中埋
設管が敷設されている地域に大きな地震が発生したとき
には、特に敷設年代の古い老朽化した地中埋設管が被害
を受けることがある。都市ガス供給用地中埋設管が地震
で大きな被害を受けると、都市ガスの供給を停止しなけ
ればならない。都市ガスの供給が停止されると、都市ガ
スの利用者は日常生活などが著しく不便になるので、迅
速な復旧が要望される。大きな災害では、復旧作業を行
うための人員も不足するので、復旧作業は効率よく進め
る必要がある。2次災害を防止し、迅速な復旧作業を行
うためには、地震災害発生直後に適確な供給停止判断を
行う必要がある。
【0003】都市ガス供給者は、都市ガス供給用の導管
をメッシュと呼ばれる単位区域にわけて管理している。
各メッシュは南北方向および東西方向の辺で囲まれた矩
形の領域であり、各辺の長さは数百mである。都市ガス
供給者は、各メッシュ内で地中に埋設されている都市ガ
ス供給用の導管の延長距離を常に把握している。また、
過去の地震被害についての実績データに基づいて、地震
動による地盤が揺れる速度と被害率の割合との相関関係
を求めておき、地震が生じると、各メッシュ毎の地震動
の大きさから各メッシュ毎に被害率を求め、各メッシュ
毎の導管の延長距離に基づいて被害件数を算出する。メ
ッシュ毎に被害件数が算出されると、地区毎の被害を推
定することができ、総合的な判断によって、或る地区に
ついて都市ガスの供給を停止するか、緊急修繕するかを
検討可能となる。大地震が起こると、電話などは不通に
なり、人員も集まりにくくなり、交通も障害が生じるけ
れども、できるだけ正確な被害推定を行い、2次災害の
防止と迅速な復旧とを図る必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】地中埋設管が敷設され
ている地区は、地盤の造成過程でも大きな差がある。沿
岸部などの埋立地では、いわゆる液状化現象が生じ、被
害の推定に内陸部とは異なる考え方を適用する必要があ
ることが、すでに知られている。しかしながら、阪神淡
路大震災の被害データを分析すると、内陸部においても
地盤を盛土によって造成している場合は、被害が大きく
なっていることが判明している。このため、地震被害の
推定精度が低下し、災害復旧についての適切な判断が損
なわれるおそれがある。
【0005】本発明の目的は、造成の方法の違いも考慮
して被害推定の精度を高めることができる地中埋設管の
地震被害推定方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、過去の地震災
害時の知見に基づいて、地震動の程度と地中埋設管が受
ける被害率との相関関係、および盛土造成地の面積割合
と被害率の変化割合との相関関係を予め求めておき、地
中埋設管が敷設されている領域を、複数の地域に区分
し、各地域毎に、地中埋設管の延長距離と、盛土造成地
の面積割合とを求め、地震発生時に、各地域毎の地震動
の程度を計測し、地震動の程度と地中埋設管が受ける被
害率との相関関係から被害率を求め、被害率と地中埋設
管の延長距離とを積算して被害件数を求め、盛土造成地
の面積割合と被害率の変化割合との相関関係に基づき、
地域内の盛土造成地の面積割合から得られる被害率の変
化割合と被害件数とを積算して被害件数を修正し、各地
域毎に修正された被害件数の合計値を全体の被害件数と
して推定することを特徴とする地中埋設管の被害推定方
法である。本発明に従えば、過去の地震災害時の知見に
基づく相関関係として、地震動の程度に対して地中埋設
管が受ける被害率、および盛土造成地の面積割合に対す
る被害率の変化割合が予め求められる。地中埋設管が敷
設されている領域は、複数の地域に区分され、各地域毎
に地中埋設管の延長距離と盛土造成地の面積割合とが求
められる。地震発生時には、各地域毎の地震動の程度が
計測され、予め求められている地震動の程度と地中埋設
管が受ける被害率との相関関係からその地域の被害率が
求められ、地中埋設管の延長距離を積算して各地域毎の
被害件数が算出される。各地域毎の盛土造成地の面積割
合に基づいて、盛土造成地の面積割合と被害率の変化割
合との相関関係から、被害率の変化割合が求められ、各
地域毎の被害件数に積算して、被害件数を修正すること
ができる。各地域毎の修正された被害件数を合計すれ
ば、被害を推定する地区についての被害件数を精度よく
推定することができ、適切な対応を迅速に行うことがで
きる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態に
よる被害推定の考え方を示す。ステップa1から被害推
定の準備を開始する。ステップa2では過去の地震災害
時の実績データを分析し、地震動の大きさと地中埋設管
の単位長さ当たりの被害率との相関関係を求める。地震
動の大きさとして、地震の際に地盤が横方向に揺れる速
度の最大値Vを横軸にとり、縦軸には地中埋設管の単位
長さ当たりの被害発生件数である被害率αをとると、図
2に示すような相関関係が得られる。このような相関関
係は、地中埋設管の種類によっても異なることが判明し
ている。
【0008】図3は、地震動の横揺れの速度Vを示す。
地盤1の地下に埋設されている地中埋設管2は、地上の
建物3と同様に地震動4による横揺れを受ける。地震動
4の横揺れの最大速度Vは記録され、地震動の大きさを
示す指標となる。
【0009】図1のステップa3では、盛土造成地の面
積割合と被害率の変化割合との相関関係を求める。盛土
造成地の面積割合は、たとえば図4に示すように、都市
ガス供給者が導管の管理を行う最小の単位であるメッシ
ュ5内で、斜線を施して示す盛土造成地6がどのくらい
の面積割合で存在するかで求める。盛土造成地6は、図
5に示すように、一見平坦に見える地盤であるけれど
も、盛土によって平坦化した地盤であり、たとえば切土
造成地7に比較して軟弱であり、地震被害が大きくな
る。阪神淡路大震災の地震被害の分析結果に基づき、次
の表1に示すように、盛土造成地ではその他の地域より
も被害発生率が増加するという知見が得られている。な
お、表1の結果は、図6にグラフとしても示す。
【0010】
【表1】
【0011】盛土造成地の割合は、たとえば国土地理院
発行の地形図に基づいて計算することができる。地形図
は数年毎に改訂され、過去に谷間などの低い土地であっ
た地域が平坦化されていれば、盛土造成地であることが
判る。盛土造成地は、土地条件図などからも判断するこ
とができる。
【0012】図1のステップa4では、各メッシュ内の
導管の延長距離Lを求める。ステップa5では各メッシ
ュ毎の盛土造成地の面積割合Sを求める。ステップa6
では大地震が発生しているか否かを判断する。通常は大
地震の発生はなく、ステップa4およびステップa5で
データの更新を行う。
【0013】大地震が発生すると、ステップa7で、各
メッシュ毎に地震動の程度である横揺れ速度Vを計測す
る。次にステップa8で各メッシュ毎に地震の被害件数
βを、次の第1式に従って算出する。
【0014】 α×L = β …(1) 次にステップa9で、次の第2式に従って被害件数βを
修正し、修正された被害件数Nを次の第2式に従って求
める。
【0015】 β×γ = N …(2) 次にステップa10で、各メッシュ毎の修正された被害
件数Nを集計し、各地区毎の復旧計画立案の際の指針と
する。ステップa10で推定が終了すると、ステップa
2に戻り、今回の地震被害データに基づいて、過去に求
められている相関関係の見直しを行い、より精度の高い
被害推定を目指す。このような推定は、メッシュや地中
埋設管の延長距離L、あるいは地震データをデータベー
ス化して、コンピュータシステムによって自動的に行う
ことができる。
【0016】以上の実施の形態では、都市ガス供給用の
地中埋設管について地震災害時の被害推定を行っている
けれども、地中に埋設される水道管などでも同様に被害
推定を行い、迅速な復旧計画の立案に寄与させることが
できる。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、地震被害
は複数の区域に区分して、各区域内で予め求められてい
る相関関係に基づいて被害件数を算出し、盛土造成地の
面積割合に基づく変化率で修正するので、より精度の高
い被害の推定を行うことができる。大地震の発生時に
は、電話や交通が遮断され、情報が不足するけれども、
精度のよい被害推定を迅速に行うことによって、適切な
被害復旧対策を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の考え方を示すフローチ
ャートである。
【図2】地震動の程度と地下埋設管の被害率との相関関
係の一例を示すグラフである。
【図3】地震動の大きさについての考え方を示す簡略化
した断面図である。
【図4】地中埋設管を管理する最小単位であるメッシュ
と盛土造成地の面積割合Sとの関係を示す簡略化した平
面図である。
【図5】盛土造成地6の状態を示す簡略化した断面図で
ある。
【図6】盛土造成地の面積割合Sと被害率の変化割合γ
との相関関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 地盤 2 地中埋設管 4 地震動 5 メッシュ 6 盛土造成地

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過去の地震災害時の知見に基づいて、地
    震動の程度と地中埋設管が受ける被害率との相関関係、
    および盛土造成地の面積割合と被害率の変化割合との相
    関関係を予め求めておき、 地中埋設管が敷設されている領域を、複数の地域に区分
    し、 各地域毎に、地中埋設管の延長距離と、盛土造成地の面
    積割合とを求め、 地震発生時に、各地域毎の地震動の程度を計測し、 地震動の程度と地中埋設管が受ける被害率との相関関係
    から被害率を求め、 被害率と地中埋設管の延長距離とを積算して被害件数を
    求め、 盛土造成地の面積割合と被害率の変化割合との相関関係
    に基づき、地域内の盛土造成地の面積割合から得られる
    被害率の変化割合と被害件数とを積算して被害件数を修
    正し、 各地域毎に修正された被害件数の合計値を全体の被害件
    数として推定することを特徴とする地中埋設管の被害推
    定方法。
JP9063380A 1997-03-17 1997-03-17 地中埋設管の地震被害推定方法 Pending JPH10253000A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004310307A (ja) * 2003-04-04 2004-11-04 Kubota Corp 埋設管路の地震被害推定方法
WO2018051398A1 (ja) * 2016-09-13 2018-03-22 地盤ネットホールディングス株式会社 地盤安心度表示システム
WO2022013974A1 (ja) * 2020-07-15 2022-01-20 日本電信電話株式会社 被害率曲線作成方法、被害率曲線作成装置、及びプログラム

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WO2018051398A1 (ja) * 2016-09-13 2018-03-22 地盤ネットホールディングス株式会社 地盤安心度表示システム
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