JPH09259186A - 管網状態把握システム - Google Patents

管網状態把握システム

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JPH09259186A
JPH09259186A JP7175896A JP7175896A JPH09259186A JP H09259186 A JPH09259186 A JP H09259186A JP 7175896 A JP7175896 A JP 7175896A JP 7175896 A JP7175896 A JP 7175896A JP H09259186 A JPH09259186 A JP H09259186A
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pipe network
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network
damage
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JP7175896A
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Hiromitsu Kurisu
宏充 栗栖
Yasushi Fukumoto
恭 福本
Hiromitsu Kato
博光 加藤
Masayuki Fukuhara
雅之 福原
Mikio Yoda
幹雄 依田
Yoshiro Mitsui
芳郎 三井
Teruji Sekozawa
照治 瀬古沢
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】流体輸送管網の維持管理において、地震時にお
ける管網状態を把握し、被災管路復旧を支援することを
目的とする。 【解決手段】地震計30、圧力計28、流量計26が出
力する計測データを収集するサーバ2を用意しておき、
地震時には、計測データに基づいて、各地域メッシュに
おける地震動強度を推定し、管路被害率を求め、破断管
路及び断水領域を推定する。現場作業員6は、携帯端末
8を持ち、サーバ2との通信が可能な領域からサーバ2
でのデータベース(10、12、14、16)や計算結
果を入手し、現場での管網状態を報告する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ライフラインと呼
ばれる資源供給網の管路維持管理に係る。ライフライン
のうちでも特に上下水道管網、ガス管網等の流体輸送シ
ステム、またはこれに類する管網の管路維持管理に係
る。また、管路維持管理のなかでも特に、地震時におけ
る管網状態を把握し、被災管路復旧を支援する方法及び
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ライフラインと呼ばれる資源供給網は、
我々の生活になくてはならない資源を恒常的に供給して
いかなければならない使命を担っている。故に大地震に
襲われ各施設が被災して機能が停止したとしても、被害
影響を最小限に止め早期復旧に努める必要がある。この
ためには地震発生とともに迅速に管路の被害状態を推定
し、的確な復旧指示を与えることが不可欠である。
【0003】地震早期検知システムとして、中村:「地
震早期検知警報システム「ユレダス」とは?」Subw
ay No.66pp.15-22(1990)がある。ここでは、た
だ1つの観測点で地震動を観測して主要動よりも早く到
着する初期微動のみから震源位置とマグニチュードを推
定する方法を提案している。一方、地震時の管網警報シ
ステムとしては、山崎、片山、吉川、大谷:「地震動モ
ニタリングに基づく都市ガス導管網警報システムSIG
NALの開発」第9回日本地震工学シンポジウムpp.98-
103(1994)がある。ここでは、実績被害データを解析す
ることによって得た被害率算出式を用いて、地震被害を
推定し警報を発するシステムが提案されている。ここで
は、多数の地震動センサによるモニタリング結果のみか
ら地震被害を推定している。
【0004】現在上水道管網では、水道管工事に伴う給
水管設置のバルブ操作は、管路の連結性だけをみて断水
地域の把握は行っている。しかし、給水管路網内の圧力
流量分布を求める管網解析計算は行っていない。また、
赤水発生等のバルブ操作による影響地域の推定までは行
っていない。
【0005】管網の圧力流量分布を計算する管網解析
(「最小費用流計算による管路網解析法」,電気学会論
文誌C,101,261,昭56―11)を用いれば、
バルブ操作による赤水発生等の影響推定も可能ではあ
る。しかしながら、サーバ計算機のみで計算しているた
め、現場作業員が作業現場にてバルブ操作の影響を知り
たい時はサーバから必要とする情報全てを入手する必要
がある。つまり、現場作業員が作業中に容易に必要とす
る情報を入手することができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】現状の管路被害推定シ
ステムは、単位長さ当たりの管路破断数といった形で物
理的な被害を予測しているに留まっている。しかし、実
際には物理的な被害が及ぼす影響を推定することも重要
である。このことは、迅速な復旧を行うための復旧計画
を立てる際の鍵となる。
【0007】また、現状の管路被害推定システムでは、
計算の前提としているデータベースの内容は固定であ
る。ところが、復旧過渡期では管網状態は現場作業員の
復旧作業により変化していく。また、初期段階での推定
結果が実際には誤りであった際には、その都度推定結果
を訂正して更新していき、できるだけ実際に近い管網状
態を把握していくことが、復旧作業を支援する上で必要
となる。
【0008】上水道管網では、水道管工事を行う時は、
需要者へ工事に伴う影響を告知する必要がある。また、
影響範囲を正確に見積もる必要がある。しかし、上述し
た従来技術のサーバから必要情報を全て入手するだけで
は、サーバで全ての計算を実行しなければならず、サー
バの負荷が大きくなる。また、給水管路を含む詳細管網
データに対しての管網解析は計算時間がかかる。このた
め、現場作業員から要請があってから計算を行っていて
は、実運用可能な時間内での情報提供は不可能である。
また、作業員からの要請は、複数行われることが想定さ
れる。このため、この点からもサーバの負荷を下げる情
報提供システムが望まれる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本願発明は、以下の構成をとる。所定箇所に地震
計、管路中の圧力を計測する圧力計および管路中の流量
を測定する流量計を有し、流体を輸送する管網におい
て、予め、管網に関するデータを記憶している記憶手段
と、地震計の計測結果から前記管網を構成する管路の所
定長さ当たりの破断箇所数を表す管路被害率を算出する
手段と、算出する手段で算出された管路被害率および記
憶手段に記憶された内容から破断箇所を推定する手段
と、圧力計および流量計の計測結果および記憶手段に記
憶された内容に基づき破断により液体が漏洩している領
域および漏洩量を推定する手段と、破断箇所を推定する
手段と領域および漏洩量を推定する手段の推定結果に基
づいて、管網の被害状況を検出する手段とを有すること
を特徴とする管網状態把握システムである。
【0010】より具体的には、以下の通りである。地震
計を設置し、管網の管路上に複数の圧力計と流量計を設
置し、地震計、圧力計、流量計が出力する計測データを
収集するサーバを用意する。サーバは、地理データベー
ス、管網データベース、実績被害データベース、需要デ
ータベースにアクセスすることができる。地理データベ
ースには、地域メッシュごとの地理データを格納してお
く。管網データベースでは、路破断の起こり易さを表す
破断指標を設定し、地域メッシュごとに管路破断優先順
位を付けておく。
【0011】地震時には、地震計から得られる地盤加速
度データと地理データベースから実績被害データベース
に基づいて地域メッシュごとに被害管路数を算出する。
一方、圧力、流量計の計測データと需要データベースか
ら平時より需要が増加している地域を推定する。需要増
加地域における破断優先順位の高い管路から被害管路数
だけ破断管路を割り当て、増加需要量を地域内の破断管
路の漏洩量として割り付けることにより漏洩発生箇所、
漏洩量を決定する。以上の条件のもとで地震発生時の需
要量を推定することにより供給不良領域を見積もり、サ
ーバのクライアントである携帯端末を持つ現場作業員を
供給不良領域に派遣し、管路復旧作業を行う。推定供給
不良領域及び需要者からの供給不良通報を受けた領域の
需要量は、0として需要データベースを更新する。
【0012】現場作業員は、現場での被害箇所調査結
果、現場作業内容、現場測定圧力データを携帯端末を用
いてサーバに報告し、実際の管網状態を管網データベー
スに反映する。サーバでは、現場での管網状態も盛り込
んだデータベースのもとで供給不良領域を見積もり直
し、現場作業員に被害影響情報を提供可能とする。
【0013】クライアントとなる計算機は、全ての管路
を含む詳細管網データベースと管網全体の圧力流量分布
を得るに必要な主要管網のデータベースを有する。そし
て、詳細管網の圧力流量分布を表示したい地域を入力す
ると、サーバとなる計算機に主要管網の圧力流量情報を
請求する。サーバとなる計算機は、主要管網データベー
スを有する。そして、このデータベースから管網全体の
圧力流量分布を計算し、クライアントからの請求に従っ
て主要管網の圧力流量情報をクライアントへ送信する。
クライアントは、サーバからの上記主要管網の圧力流量
情報を受信し、表示したい地域の詳細管網の圧力流量分
布を計算し、結果を表示する。これによりクライアント
は、上水道管網の場合、詳細管路に設置されたバルブ操
作を行う際に、バルブ操作前後の圧力流量分布を知るこ
とができ、断水や赤水発生地域等のバルブの操作による
影響発生地域を作業現場にて知ることができる。
【0014】サーバとクライアント間の通信は、以下の
通り行う。クライアント側にて、表示したい地域を入力
し、クライアントが有する主要管網データベースと詳細
管網データベースから該地域の接続する詳細管路を囲む
主要管路を探索する。探索された主要管路をサーバへ送
信し、詳細管路の圧力流量分布状態をクライアントへ返
信する。これにより、サーバとクライアント間の通信量
の低減を行う。
【0015】また、サーバからの主要管路の圧力流量分
布状態の送信は、以下の通り行う。まず、一定時間周期
毎に入手される計測データをもとに、主要管網に対して
全域の圧力流量分布をデータ入手時に計算を行う。この
計算結果をデータベースに蓄え、クライアントからの情
報提供の要請があったときにデータベースから最新の計
算結果を送信する。これにより、サーバ側の負荷の低減
を図る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施例として上水道を想
定したものを、図面を用いて説明する。図1に、本実施
例であるシステムの全体構成を示す。サーバ2は、通信
路4を通じて現場作業員6が持つ携帯端末8と情報を交
換できる。通信路4としては、携帯電話等による無線、
通信衛星を経由する衛星回線等が考えられる。サーバ2
は、地理データベース(DB)10、管網DB12、実
績被害DB14、需要DB16等のデータベースに地図
情報処理システム(GIS)9を通じてアクセス可能で
ある。需要者32からの通報も受け付ける。需要者32
からの通報をデータベースに反映させる。携帯端末8上
にもGIS9があり、サーバ2と地図情報の情報交換が
できる。また、サーバ2は、管網18上にある流量計2
6からの流量データ27、圧力計28からの圧力データ
29および地震計30からの地盤加速度データ31のう
ち少なくとも1つを取り込む。本実施例では、現場作業
員6が携帯端末8を用いて、サーバ2側の管網DB12
の内容を実際の管網状態を反映するように随時更新され
る所に特徴がある。
【0017】図2に、本発明による管網状態把握の仕方
を示す。地震計30で計測された地盤加速度データ31
および地理DB10、実績被害DB14の内容に基づい
て地域メッシュごとの管路被害率を推定する(ステップ
34)。地理DB10は、沖積層厚、液状化層厚、表層
地盤種別、地形、活断層の有無など管路網の属する地域
の地理的な情報が地域メッシュごとに格納されている。
これらの情報は、地震により管路網がどの程度影響を受
けるかの判断材料になる。実績被害DB14は、過去の
地震によりどの程度被害を受けたかを記録している。過
去の地震震害報告書から管路被害状況を整理して作成し
てもよい。
【0018】管路被害率推定(ステップ34)の詳細を
図3を用いて説明する。図3には、地震計が1点のみで
上下・東西・南北の3成分の地盤加速度データ31が得
られる場合を記載した。まず、地盤加速度データ31よ
り震源距離、震央方位、震源深さ、マグニチュードとい
った震源要素を求める(ステップ52)。求めた震源要
素を距離減衰式に代入して工学基盤における最大速度を
得る(ステップ54)。距離減衰式としては数1に示す
ものがある。この数1は、Annaka, Nozawa:「AProbabil
istic Modelfor Seismic Hazard Estimation in the Ka
nto District」Proceedings of NinthWorld Conference
on Earthquake Engineering, Vol.II(1988)に記載され
ている。
【0019】
【数1】
【0020】ここで、Vmaxは工学基盤における最大
速度、Mはマグニチュード、Rは震源距離、Hは震源深
さである。これに地理DB10より得られる表層地盤に
よる増幅率を乗じて地域メッシュごとの表層地盤におけ
る最大速度を得る(ステップ56)。
【0021】次に、求められた最大速度Vmaxを用い
て、表層地盤での地震の強さを表すSI値を算出する
(ステップ58)。童、山崎、佐々木、松本:「被害事
例に基づく地震動強さと家屋被害率の関係」第9回日本
地震工学シンポジウムpp.2299-2304(1994)にSI値を算
出する式が記載されている。具体的には、以下の数2の
通りである。
【0022】
【数2】
【0023】次に、管路被害率を算出する。まず、実績
被害DB14より回帰分析を用いて、被害推定関数(数
3)を構築する。
【0024】
【数3】
【0025】このように構築することにより、管路被害
率rをSI値の関数として表しておく。ただしα、β、
xは回帰分析により得られる定数である。次に、数3に
各地域メッシュごとのSI値を代入することにより管路
被害率を算出する(ステップ60)。管路被害率は、単
位長さ当たりの破断管路数を表す。ここで、管網DB1
2より地域メッシュ内の管路延長が算出できるので、地
域メッシュごとの破断管路数を推定できる。本実施例で
は、管網DB12を、管網DB−A12aと管網DB−
B12bに分ける。管網DB−A12aには、管網18
を構成する管路20の敷設年度、管種、継手形状、管径
に関する情報及びこれらに基づき設定された破断の起こ
り易さを表す破断指標を蓄えている。管網DB−B12
bには、管網18の接続情報、流速係数、バルブ22の
開度をに関する情報を蓄えている。破断指標は、敷設年
度や管種・継手形状によって実績被害DB14を統計処
理することにより求められる。管網DB−A12aより
地域メッシュ内における破断指標の上位の管路から順に
推定破断管路数だけ割り当てる(ステップ36)。
【0026】一方、流量データ27と圧力データ29を
もとに漏水量を推定する(ステップ38)。この概要を
図4に示す。まず、管網18上の需要点24における需
要量の平常時における平均的な値を格納している需要D
B16をもとに解析計算62を行う。この解析計算によ
り、平常時における平均的な管網18全体の圧力、流量
状態を再現する。次に、管網18を複数の領域に分割す
る(ステップ64)。以上を前処理として、計測された
流量データ27と圧力データ29に解析結果が近くなる
ように最適解探索66を行う。
【0027】最適解探索66では、領域に区切られた需
要点の需要量を領域単位で一律に増減する(ステップ6
8)。次に、増減された需要量に対して解析計算62を
実行する。解析計算より得られた計算値と流量データ2
7、圧力データ29とで二乗誤差等の誤差評価を行い
(ステップ70)、最も近いと判定されるまで探索を行
う。これにより全需要点24の需要量が算出される。こ
れと、需要DB16から得られる平常時の平均的な需要
量との差分を算出する(ステップ72)。算出の結果、
平常時の需要量から著しく増加している領域を検出し、
検出された領域を管路破断による漏水発生領域と判定す
る。ここで、平常時の需要量からの増加分を推定漏水量
とする(ステップ74)。
【0028】ステップ36より得られる推定破断管路
と、ステップ38より得られる領域毎の推定漏水量に基
づき、破断箇所に漏水量を割り付ける(ステップ4
0)。漏水量は管路断面積に比例すると考えて数4によ
り求める。
【0029】
【数4】
【0030】ただしq、Aは注目する管路の漏水量及び
断面積、Sは領域内の破断管路断面積の総和、Qは領域
内漏水量である。
【0031】以上を管網の境界条件として解析計算62
を実行し、圧力が負となる領域を断水領域と推定する
(ステップ42)。この結果に基づき、現場作業員6を
派遣する。本実施例では現場作業員6が携帯端末8を所
持することにより、サーバ2での最新の断水領域解析結
果を随時参照できる。これにより被害確率の高い領域か
ら復旧作業を行うことができる。
【0032】ステップ42で推定された断水領域につい
て、需要量は0として需要量補正44を行い、需要DB
16を更新する。このように更新され推定管網状態が反
映された需要DB16のもとで漏水量推定38を再実行
すると、より現状に近い漏水発生領域と漏水量を算出で
きる。この処理は、需要者32からの断水通報があった
際にも同様に適用可能である。本実施例では、推定値や
通報によって需要DB16が、逐次現状を反映するよう
に更新していく所に特徴がある。
【0033】派遣された現場作業員6は、現場での調査
により発見した実際の被害箇所をGIS9を用いてサー
バ2に報告する(ステップ46)。この報告内容に基づ
き管路破断箇所推定36を再実行する。推定破断箇所が
実際には破断していない場合には、次に破断指標の高い
管路を破断箇所として割り付け直す。このことにより、
推定破断箇所が現場作業員6からの報告により徐々に現
実の破断箇所に近づいていく。
【0034】また、現場作業員6は現場で弁の開閉操作
をした際には、携帯端末8上のGIS9を使って操作箇
所、操作内容を入力し、サーバ2へ報告する(ステップ
48)。サーバ2側では、報告に基づき管網DB−B1
2bを更新し、最新の管網状態で漏水量推定38を再実
行すると、より現状に近い漏水発生領域と漏水量を算出
できる。本実施例では、管網DB−B12bが逐次現状
を反映するように更新していく。
【0035】解析計算62の計算値は、計測値が多いほ
ど精度が上がるが、地震被災時には計器も故障すること
が十分考えられる。このような場合に、現場作業員6
が、消火栓から圧力を測定し、携帯端末8からサーバ2
へ測定値を報告する(ステップ50)。測定値を圧力デ
ータ29に反映すると、地震被災時にもある程度の精度
を保つことができる。本実施例では、現場作業員6が、
移動圧力計としての役割を果たして漏水量推定38の精
度を上げている。
【0036】次に第2の実施例について説明する。図5
に、主要管網の解析を行うサーバと詳細管網の表示を行
うクライアントの機器構成例を示す。この構成例は、サ
ーバ計算機、クライアント計算機およびサーバ・クライ
アント間通信装置からなる。サーバ計算機は、主要管網
の圧力流量分布を計算する。クライアント計算機は、詳
細管網の圧力流量分布を計算し、結果を表示する。ま
た、このサーバ計算機とクライアント計算機を結ぶの
が、サーバ・クライアント間の通信装置である。
【0037】さらに詳細に説明すると、サーバ計算機
は、主要管網の圧力流量分布を計算する計算機(50
1)と公衆電話回線(502)に接続するモデム(50
3)からなる。クライアント計算機は、詳細管網を表示
するペンPC、ノートPC等の携帯型移動端末(50
4)とモデムカード(505)と携帯電話(506)か
ら構成される。ここで、クライアント計算機は、無線に
よる電話回線を通じて携帯電話基地局(507)と通信
を行い、公衆電話回線(502)に接続する。
【0038】次に、図6を用いて図5のサーバ計算機と
クライアント計算機の処理内容を説明する。本実施例で
は、水道管の保守を行う現場作業員が詳細管路に相当す
る給水管路に設置されたバルブを操作する場合に、バル
ブ操作による断水、赤水発生地域を推定する。
【0039】現場作業員は、給水管路に設置された操作
を行うバルブをペンPCやノートPCなどの携帯型移動
端末より入力する(601)。この際、どのような操作
を行ったか入力してもよい。給水管路は、管路径が配水
管路より小さいため管網全体の圧力流量分布に及ぼす影
響が小さく、また非常に多数存在する。このため、これ
を管網全域の圧力流量分布を計算する管網解析の対象に
含めると計算時間が膨大になるので、通常は計算対象か
らは除外されている。この除外による弊害を除くため、
以下の処理を行う。給水管路まで含めた詳細管網データ
ベース(615)と管網解析の対象とする主要管網デー
タベース(614)から、操作対象バルブの設置された
給水管路を中心とし主要管路で囲まれる近隣の接続する
詳細管路を探索する(602)。そして、周辺の接続す
る主要管路を探索する(603)。クライアント計算機
は、計算結果DB612から得られる接続主要管路情報
をサーバ計算機へ送信する。この際、モデムカード(5
05)、携帯電話(506)を使用して、携帯電話基地
局(507)および公衆電話回線(502)を介して送
信してもよい(604)。
【0040】サーバ計算機は、リアルタイムに配水制御
を行うために一定時間毎に主要管網データベースをもと
に主要管路に対して全域の管網解析を行う(611)。
管網解析の結果を用いて、全域の主要管路の圧力流量分
布の計算結果をデータベースに蓄えている(612)。
サーバ計算機は、クライアント計算機から送られた接続
主要管路情報(604)に対して該管路の流量と管端の
需要点圧力の最新計算結果を計算結果データベース(6
12)より取り出し、クライアント計算機へ返信する
(605)。クライアント計算機は、サーバから送られ
る接続主要管路の管端圧力から主要管路と詳細管路との
境界の需要点圧力を算出する(607)。この境界需要
点圧力をもとに、操作対象バルブの近隣の接続する詳細
管路に対して、バルブ操作前後の管網解析を行う(60
8,609)。この管網解析の結果を用いて、バルブ操
作による断水、赤水発生等の影響を算出する(61
0)。
【0041】
【発明の効果】本発明により、地震時管網状態把握を行
うと、地震時の管路被害状態及びそれが及ぼす被害影響
を正確に把握できる。また、現場からの管網情報もフィ
ードバックすることにより、随時最新の被害状況及び影
響を管網の状態を把握できる。さらに、サーバと携帯端
末間の通信路が確保できる場所ならばどこにいてもデー
タ(管網の状態に関する)を入出力できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム全体図である。
【図2】本発明の全体処理フローである。
【図3】管路被害率推定を説明する処理フローである。
【図4】漏水量推定を説明する処理フローである。
【図5】主要管網の解析を行うサーバと詳細管網の表示
を行うクライアントの機器構成例である。
【図6】主要管網の解析を行うサーバと詳細管網の表示
を行うクライアントの行う処理を示す図である。
【符号の説明】
2…サーバ計算機、8…携帯端末(クライアント計算
機)、9…地図情報処理システム(GIS)、10…地
理DB、12…管網DB、14…実績被害DB、16…
需要DB
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福原 雅之 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所システム事業部内 (72)発明者 依田 幹雄 茨城県日立市大みか町五丁目二番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 三井 芳郎 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 瀬古沢 照治 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定箇所に地震計、管路中の圧力を計測す
    る圧力計および管路中の流量を測定する流量計を有し、
    流体を輸送する管網において、 予め、前記管網に関するデータを記憶している記憶手段
    と、 前記地震計の計測結果から前記管網を構成する管路の所
    定長さ当たりの破断箇所数を表す管路被害率を算出する
    手段と、 前記算出する手段で算出された管路被害率および前記記
    憶手段に記憶された内容から破断箇所を推定する手段
    と、 前記圧力計および流量計の計測結果および前記記憶手段
    に記憶された内容に基づき破断により前記液体が漏洩し
    ている領域および漏洩量を推定する手段と、 前記破断箇所を推定する手段と前記領域および漏洩量を
    推定する手段の推定結果に基づいて、前記管網の被害状
    況を検出する手段とを有することを特徴とする管網状態
    把握システム。
JP7175896A 1996-03-27 1996-03-27 管網状態把握システム Pending JPH09259186A (ja)

Priority Applications (1)

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JP7175896A JPH09259186A (ja) 1996-03-27 1996-03-27 管網状態把握システム

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JP7175896A JPH09259186A (ja) 1996-03-27 1996-03-27 管網状態把握システム

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