JPH11259790A - 移動体の移動特性シミュレーション方法 - Google Patents

移動体の移動特性シミュレーション方法

Info

Publication number
JPH11259790A
JPH11259790A JP10071249A JP7124998A JPH11259790A JP H11259790 A JPH11259790 A JP H11259790A JP 10071249 A JP10071249 A JP 10071249A JP 7124998 A JP7124998 A JP 7124998A JP H11259790 A JPH11259790 A JP H11259790A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
area
moving
simulation
movement
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10071249A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2968249B2 (ja
Inventor
Yoneo Watanabe
米雄 渡辺
Noriteru Shinagawa
準輝 品川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YRP IDOU TSUSHIN KIBAN GIJUTSU
YRP IDOU TSUSHIN KIBAN GIJUTSU KENKYUSHO KK
Original Assignee
YRP IDOU TSUSHIN KIBAN GIJUTSU
YRP IDOU TSUSHIN KIBAN GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YRP IDOU TSUSHIN KIBAN GIJUTSU, YRP IDOU TSUSHIN KIBAN GIJUTSU KENKYUSHO KK filed Critical YRP IDOU TSUSHIN KIBAN GIJUTSU
Priority to JP10071249A priority Critical patent/JP2968249B2/ja
Publication of JPH11259790A publication Critical patent/JPH11259790A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2968249B2 publication Critical patent/JP2968249B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動通信システムなどの評価を行うシミュレ
ータにおいて、移動体の移動に関する属性の入力の煩雑
さを軽減し、属性の測定量を軽減する。 【解決手段】 シミュレーションの対象としている地域
500を地理的特徴に従い分割した複数の領域501−
1〜501−25に、移動条件のデータベース502か
ら領域の属性に適合する部品502−1〜7を選択して
設定することにより、各領域に複数の移動条件を一括し
て付与する。各部品は時間帯タイプ別、領域タイプ別
に、移動目的タイプおよび移動手段タイプに応じて分類
された、滞在時間情報、遷移確率などの移動条件とされ
ている。また、部品がないとき、既知の部品を用いてシ
ミュレーションすることにより新たな部品を生成し、測
定を省略する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体の移動を模
擬するためのシミュレーション方法に関し、特に、移動
通信システムの特性を評価するためのシミュレータ等に
適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】移動通信システムなどを設計するとき
に、該システムがサービスを提供するエリアにおける移
動体の移動を模擬しながらシミュレーションを行い、そ
の特性を評価することが行われている。従来、このよう
な場合には、移動体自体の統計的な移動特性を用いて移
動体の動きを模擬している。例えば、シミュレーション
を行う対象としている地域に移動体を一様に分布させ、
それぞれの移動体に対して、速度と方向を与えて移動体
を移動させることが行われている。この速度や方向の決
定には、正規分布、指数分布等の移動体の統計的な移動
特性が用いられている。
【0003】しかしながら、現実には、移動体の移動特
性は、移動体の種類に応じて地理的特徴の影響を大きく
受ける。たとえば、人や自動車の動きは道路の形状に左
右され、電車の動きは線路の形状に左右される。また、
駅や駐車場では移動体が発生する割合が高いが、他の場
所ではあまり発生しないという傾向もある。そこで、本
発明者は、上記のような問題点を解決し、シミュレーシ
ョンの対象とされる地域における現実の地理に適合した
移動体の移動特性を実際の環境に近い状況で再現し、正
確な評価を行うことができる移動体の移動特性シミュレ
ーション方法を提案している(特願平9−67505
号)。
【0004】この提案されている移動体の移動特性シミ
ュレーション方法は、シミュレーションを行う対象とし
ている地域を地理的特徴を考慮した複数の領域に分割
し、その分割した複数の領域それぞれについて、移動体
が次に移動することができる隣接領域への遷移確率およ
び移動体が当該領域に滞在している時間を表す滞在時間
情報など複数の移動条件を当該領域の属性として設定
し、設定した各領域の属性に基づいて各領域に存在する
移動体を移動させ、これを繰り返すことにより当該地域
における移動体の移動特性をシミュレーションするもの
である。この方法によれば、移動通信システムのシミュ
レーションのようにシステムがサービスを提供するエリ
アにおける移動体の移動を模擬しながらシステムの特性
を評価する場合に、その環境を容易に変更することが可
能となり、さまざまな状況を容易に設定して評価するこ
とが可能となる。また、移動体の移動特性を移動体の滞
在する領域の地理的特徴を反映してシミュレーションし
ているため、実環境に適した高精度のシミュレーション
が可能となる。
【0005】図8は、この提案されている移動体の移動
特性シミュレーション方法を実行する場合の処理の流れ
を示す図である。この図に示すように、まず、ステップ
S810において、評価の対象とする地域における移動
体の移動に関する測定を行う。この測定は、通常、現地
調査や現地の様子を撮影したビデオなどに基づいて行
う。次に、ステップS820において、測定が可能であ
ったか否かを判定し、測定が可能であったときについて
は、ステップS840に進み、測定が不可能であったと
きにはステップS830に進む。このステップS830
では、測定が不可能であった領域について、例えば、一
定方向に移動するあるいは一定時間その領域に滞在する
などの簡単な仮定を利用してその領域の推定値とし、ス
テップS840に進む。ステップS840において、前
記測定値あるいは前記推定値からそれぞれの領域の属性
を作成し、各領域に設定する。そして、ステップS85
0に進み、各領域の属性に基づいて移動体を移動させシ
ミュレーションを実行する。そして、ステップS860
において、シミュレーションの結果である統計データを
出力する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、提案
されている移動体の移動特性のシミュレーション方法に
おいては、移動体の移動を模擬するために、シミュレー
ションを行う対象としている地域を地理的特徴を考慮し
た領域に分割し、その分割された複数の領域それぞれに
ついて、複数の移動条件を属性として設定する必要があ
り、前記分割した全ての領域に対して繰り返し属性を設
定している。また、設定する領域の属性がわからない場
合は、簡単な仮定を用いて属性を設定するようにしてい
る。
【0007】一方、実際の移動通信システムにおいて
は、加入者の増大やマルチメディア化に伴う、無線ゾー
ンの小ゾーン化、階層無線ゾーンのおける大小ゾーンの
構成の検討等、評価する無線ゾーンの大きさが小さくな
り、シミュレーション評価対象の地域を細く細分化して
シミュレーションを実行する必要が出てきている。
【0008】しかし、上述したシミュレーション方法に
おいて、評価する地域を細分化して、移動体の模擬を実
施しようとすると、細分化した領域ごとに複数の移動条
件が属性として必要になるため、領域が細分化されその
数が多くなればなるほど、設定する属性が膨大なものと
なり、入力の煩雑化を招き、多大な時間を要するという
問題点がある。また、領域が多くなると、領域ごとの属
性を用意することに対しても、その領域の移動体の移動
条件の測定等、非常に多くの労力を要しなければならな
い。さらに属性がわからない場合は、簡単な仮定を用い
なければならないという問題点がある。
【0009】そこで、本発明は、上記のような問題点を
解決し、シミュレーションの対象とされる地域におい
て、増大する属性に伴う入力の煩雑さを軽減し、用意す
る属性を減少し、簡単な仮定に頼らない移動体の移動特
性シミュレーション方法を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の移動体の移動特性シミュレーション方法
は、シミュレーションの対象としている地域をその地理
的特徴を考慮して複数の領域に分割し、該分割した複数
の領域それぞれについて、移動体が次に移動することが
できる隣接領域への遷移確率および移動体が当該領域に
滞在している時間を表す滞在時間情報などの複数の移動
条件を当該領域の属性として設定し、設定された各領域
の属性に基づいて当該地域における移動体の移動を表す
ようにした移動体の移動特性シミュレーション方法にお
いて、領域の大きさと属性とをセットにしてパラメータ
設定の1つの部品とし、様々な種類の部品からなるデー
タベースを構築しておき、シミュレーションの対象とし
ている地域の初期設定を行うときに、その地域を構成す
る各領域について、前記データベースから当該領域の属
性に適合した部品を選定してその領域に割り当てるよう
にしたものである。
【0011】これにより、シミュレーションの対象とし
ている地域をその地理的特徴を考慮して分割した領域ご
とに、一括して移動条件の属性を入力することができる
ため、入力の煩雑さを軽減し、入力時間を短縮すること
ができる。また、部品を、様々な領域のシミュレーショ
ンに流用することができるようになる。
【0012】また、領域の属性に適合した部品が存在せ
ず新たに部品が必要になったとき、既に前記データベー
スの中に存在する部品を用いて、新たに部品が必要にな
った領域を含む地域について前記シミュレーションを実
施し、その結果から前記部品が必要になった領域の属性
を推測することにより、新たな部品を生成するものであ
る。これにより、移動条件として用意すべき属性を推測
により生成することが可能になるため、測定値から求め
ることを減らし、測定時間の短縮を図ることが可能とな
る。また、測定が困難な場合に、簡単な仮定を用いるこ
となく、既に測定した情報を用いて推測することが可能
になり、現実の移動条件に近いシミュレーションを実施
することができる。
【0013】さらに、シミュレーションの対象となる地
域を構成する各領域に前記部品を選定して割り当てた後
に、前記部品中に設定されていない属性を作成するよう
にしたものである。これにより、データベースのデータ
量を少なくすることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の移動体の移動特
性シミュレーション方法における、シミュレーション評
価の対象としている地域(シミュレーションエリア)と
シミュレーションに使用される移動条件のデータベース
の一実施の形態を説明するための図である。この図にお
いて、100はシミュレーションエリア全体を表してお
り、101−1〜101−25は、前記シミュレーショ
ンエリア100をその地理的特徴を考慮しながら複数に
分割した各領域をそれぞれ示している。例えば、図1に
示した例においては、領域101−3、101−8、1
01−11、101−12、101−13、101−1
4、101−15、101−18、101−23は(道
路)であり、領域101−19は(駅)であり、その他
の領域は(ビル)である。そして、(道路)のうち領域
101−13は(交差点)を表し、領域101−14は
(交差点)前の(道路)を表し、領域101−15は
(道路)端を示している。また、(ビル)のうち領域1
01−20は(道路)と(駅)に面した(ビル)、領域
101−25は(ビル)の内部である。このように、各
領域はそれぞれ地理的特徴を考慮して分割されている。
【0015】なお、ここでは、四角形のシミュレーショ
ンエリア100を複数の領域101−1〜101−25
により規則正しく四角形で分割した例を示しているが、
シミュレーションエリア100はどのような形であって
もよく、また、領域101−1〜101−25について
も、どのような形およびどのような大きさに分割された
ものであっても構わない。
【0016】また、図中102は、移動体の移動を模擬
するために使用される移動条件の部品のデータベースで
ある。図2は、このデータベース102に格納されてい
る移動条件の部品の例を示す図である。一つの部品は、
図2のように、まず時間帯タイプ201別および領域タ
イプ202別に分類し、次に、移動目的タイプ203別
に分類し、最後に移動手段タイプ204別に分類して、
それぞれに対応した移動条件205で構成される。移動
条件のデータベースは、領域の大きさ別に用意されてお
り、さらに、時間帯タイプ201別、例えば、通勤時間
帯201−1、夕方の時間帯201−2、…ごとに、お
よび、地理的特徴を示す領域タイプ202別、例えば2
02−1駅、202−2ビル、…ごとのように複数用意
される。
【0017】また、移動体が移動する目的を表す移動目
的タイプ203は、例えば203−1通勤、203−2
帰宅、203−3買物、…のように分類されている。さ
らに、移動体が移動手段として利用する移動手段タイプ
204は、例えば、204−1徒歩、204−2バス、
204−3車、…のように分類される。また、移動条件
205には、205−1滞在時間情報(移動体が領域に
滞在する時間)、205−2遷移確率(移動体が隣接領
域へ移動する確率)、205−3発生確率(所望の移動
目的タイプ203で移動手段タイプ204の移動体がそ
の領域で発生する確率)、205−4評価対象外になる
確率(所望の移動目的タイプ203で移動手段タイプ2
04の移動体がその領域でシミュレーションの対象外に
なる確率)などがある。
【0018】なお、前記遷移確率205−2についての
移動条件中に含まれる移動方向についての情報について
は、他の領域との位置関係により決定されるものである
ため、この部品中には格納せず、後述する処理(図3の
ステップS360)により決定するようにする。これに
より、位置関係に応じて複数の遷移確率205−2を準
備することが不要となり、データベースのサイズを小さ
くすることができる。
【0019】次に、図1のシミュレーションエリア10
0を用いて、移動体の移動特性のシミュレーションを実
行する方法について、図3の流れ図を用いて説明する。
図3に示すように、まず、ステップS310で、シミュ
レーションエリア100の各領域101−1〜101−
25に関して、既に作成した移動体の移動条件のデータ
ベース102の中から適当な部品があるかをチェックす
る。適当な部品があれば、ステップS360にスキップ
する。つまり、部品をデータベース化することにより、
過去に作成した部品が、異なるシミュレーションエリア
の評価のための資産となる。
【0020】部品がなければステップS320に進み、
このステップでシミュレーションエリア100における
移動体の移動に関する属性、例えば、移動体の滞在時
間、移動方向と遷移確率、どの移動目的の移動体をどれ
くらい発生しているかの発生移動体の移動目的の割合、
移動手段の割合等を測定する。あるいは官公庁刊行物か
ら統計データ等を調査する。次にステップS330にお
いて、部品を作成するために必要な情報が測定あるいは
調査できたかチェックし、できたなら、ステップS35
0に進み、測定できないあるいは測定に時間を費やすこ
とが困難な場合は、ステップS340に進む。
【0021】ステップS340は、測定が困難な情報を
推測するステップである。このステップS340の処理
について、マクロな領域の移動体の移動条件が既知(移
動条件の部品が存在する)で、その領域を細分化したミ
クロな領域の移動体の移動の情報の測定が困難な場合
に、ミクロな領域の移動体の移動の情報を推測するとき
を例にとって図1及び図4を用いて説明する。図1にお
けるシミュレーションエリア100の領域101−19
を細分化したものが図4である。すなわち、領域101
−19と図4の400は等価な領域である。領域400
は地理的特徴を示すミクロな領域401−1〜401−
25に分割されている。例えば、領域401−1、40
1−2、401−3、401−4、401−5、401
−6、401−9、401−11、401−16、40
1−17、401−21は歩道を表し、領域401−
7、401−8、401−10、401−12、401
−22は、駐輪場を表し、その他の領域は、駅舎であ
る。ここで、領域400中の各ミクロな領域401−1
〜401−25のミクロな移動条件(移動体の発生確
率)が未知であるとする。一方、マクロな領域101−
1〜101−25の移動条件は既知であるとする。
【0022】このような場合、マクロな領域101−1
〜101−25の移動条件の部品が既に存在しており、
移動体の移動条件がわかっているシミュレーションエリ
ア100について移動体のシミュレーションを実施す
る。このシミュレーションにより、領域101−19に
滞在する移動目的タイプ203別の移動体数及び移動手
段タイプ204別の移動体が領域101−19に流入し
てきた方向あるいは流出していった方向別に流入数及び
流出数を求め、また、領域101−19における移動体
の発生数および評価対象外になった移動体数を計数し求
める。そして、求めた流入数及び発生数から、ミクロな
領域401−1〜401−25におけるそれぞれのタイ
プの移動体の発生確率を導出し、また、評価対象外にな
った移動体数及び流出数を用いて、ミクロな領域におけ
る評価対象外になる確率を導き出す。
【0023】このようにして、測定困難な領域を含むシ
ミュレーションエリアにおけるシミュレーションを実行
することにより、測定困難な領域の移動体の移動に関す
る情報を推測することができる。また、上で説明した例
とは逆に、ミクロな領域401−1〜401−25の移
動条件の部品が既に存在し、マクロな領域101−19
の移動体の移動の情報が入手困難な場合も同様に推定す
ることができる。このように、移動情報を推定すること
により、前述したような簡単な仮定を用いる場合よりも
精度の高いシミュレーションを行うことが可能となる。
また、測定に要する時間を省くこともできる。
【0024】次に、ステップS350に進む。このステ
ップS350は、前記測定値(S320)あるいは前記
推定値(S340)から、図2のような構成のデータベ
ース102を作成するステップであり、時間帯タイプ2
01別に、領域タイプ202別に、移動目的タイプ20
3、移動手段タイプ204に応じて、前記測定値および
前記推測値を整理して、部品を作成する。ここで、領域
タイプ202別の部品の内部の移動目的タイプ203以
下の移動条件および移動手段タイプ204以下の移動条
件は、領域タイプ202とは独立な部品として、切り離
すことが可能であり、それぞれの部品を組み替えること
で、異なる領域タイプ202の部品を作成することがで
きる。
【0025】このように、時間帯タイプ201および領
域タイプ202別に、移動目的タイプ203および移動
手段タイプ204に応じて分類された部品とすることに
より、各領域に移動条件を設定するときに、その領域の
大きさに対応したデータベース102から時間帯タイプ
201および領域タイプ202を選択することにより、
その領域に応じた移動条件を一括して設定することがで
きるようになる。したがって、上述した従来技術のよう
にシミュレーションエリア100の各領域別に移動条件
を入力する場合よりも入力の間違いが少なく、短時間に
入力することが可能となる。なお、前記図2において、
一番下位層の移動手段タイプ204の下に移動体の持っ
ている端末の端末種別毎に通信トラヒックの条件を設定
することによって移動通信の評価が可能になる。
【0026】次に、ステップS360に進む。このステ
ップS360は、シミュレーションの対象としている地
域を分割した各領域の属性に適合する部品を指定し、複
数の移動条件を一括して領域へ付与するステップであ
る。また、このステップS360において、前記部品の
中に設定することができなかった移動条件についての設
定が行われる。図5を用いてこのステップS360にお
ける処理について説明する。図5のシミュレーションエ
リアは、前記図1に示したエリアと等価である。図5に
示すように、データベース502の中から、地理的特徴
に応じて分割した各領域に対応した部品を選択すること
によって移動条件の各領域への設定を実現する。例え
ば、駅を示す領域501−19には、データベース50
2から駅の部品520−1を選択する。同様に他の領域
に関しても、図5のようにそれぞれの領域に対応した部
品を選択する。このようにして選択された部品の移動条
件が、それぞれの領域の属性となる。例えば、時間帯タ
イプとして「通勤」201−1、領域タイプとして
「駅」202−1を選択することにより、当該領域に、
移動目的タイプ「通勤」203−1、「帰宅」203−
2、「買物」203−3、…のそれぞれについて、移動
手段タイプ「徒歩」204−1、「バス」204−2、
「車」204−3、…の各移動条件205(滞在時間2
05−1、遷移確率205−2、発生確率205−3、
評価対象外になる確率205−4、…)を、一括して設
定することが可能となる。このように、領域に対応した
部品を選択するだけで、その領域に関する様々なタイプ
の移動体の属性を一括して設定することができるため、
領域が細分化されて、多くなっても容易に移動条件を入
力することが可能になる。また、部品を用いて属性を一
括して設定することによって、設定誤りが少なくなる。
【0027】さらに、ステップS350以前に移動条件
として部品の中に設定することができなかったあるいは
設定されていない移動条件についても、このステップS
360で設定する。以下に移動体の移動する方向の遷移
確率と発生確率が設定できなかったと仮定して、この処
理について説明する。まず、遷移確率の設定方法につい
て、移動目的タイプ203が「通勤」203−1で、移
動目的地が駅の場合を例に、図6を用いて説明する。図
6のシミュレーションエリアも図1と等価なエリアであ
る。領域601−19に駅を配置し、領域601−12
における移動目的タイプ203が「通勤」203−1、
移動手段タイプ204が「徒歩」204−1の移動体の
移動方向別の遷移確率を推測する場合を考える。
【0028】領域601−12における移動体は、図6
の矢印の方向である領域601−7、601−11、6
01−13、601−17に遷移することが可能であ
る。両端が矢印の線〜は遷移可能な領域から移動目
的地(この場合は「駅」)のある領域601−19まで
の距離を示す。このような場合には、距離が一番短い領
域601−13の遷移確率を一番高くし、順次、移動目
的地のある領域601−19までの距離に応じて、遷移
確率を決定する。同様に、シミュレーションエリア60
0内のすべての領域601−1〜601−25に関し
て、同様の処理を施すことによって、遷移方向を決定す
る。なお、上では移動目的地のある領域が1領域である
場合を説明したが、複数ある場合も、同様に移動目的地
のある領域までの距離に応じて、遷移確率を決定するこ
とが可能である。また、移動目的地のある領域が複数あ
る場合は、移動目的地に移動体が引き付けられる量に応
じて優先順位を付加して、遷移確率を導出するようにし
ても良い。
【0029】次に、発生確率に関しては、シミュレーシ
ョンエリアの人口、移動通信サービスの加入率等の移動
体の母体数をもとに、図7のような駅に向かうあるいは
駅から目的地に向かう移動体の移動手段別の発生数分布
(文献「交通センサス」運輸経済研究センター)を利用
して、各領域で移動手段タイプ204別の移動体の発生
確率、評価対象外になる確率を決定したり、駅の乗降者
数をもとに駅領域での移動体の発生/評価対象外になる
確率を決定する。
【0030】このように、移動条件として部品の中に設
定することができなかった移動条件あるいは設定されて
いなかった移動条件などについて、評価領域の属性を作
ることができる。これにより、例えば、移動目的地との
方向など、各領域に部品を配置することにより決定され
る属性を設定することができる。したがって、方向など
の属性を部品の中に備えることが不要になり、データベ
ースのサイズが大きくなることを防止することができ
る。また、負担の大きい測定をさけることも可能とな
る。
【0031】次に、ステップS370に進み、前記ステ
ップS310〜S360までで設定したシミュレーショ
ンエリアの各領域の属性に応じて、シミュレーションエ
リアに滞在している全ての移動体を移動させることによ
り、シミュレーションを実行する。例えば、シミュレー
ションエリアの属性である、領域ごとに選択された部品
の移動条件205のうち、発生確率205−3に応じ
て、移動体を発生させる。また、ある領域に発生または
遷移してきた移動体は、滞在時間205−1の時間その
領域に滞在させ、遷移確率205−2に応じて次の領域
に移動させる。さらに、ある領域に発生または遷移して
きた移動体は、評価対象外になる確率205−4に応じ
て、その領域で評価対象外になる。このような移動体の
発生、移動をシミュレーションエリアの各領域に滞在し
ている移動体全てに関して、評価対象外になるまで繰り
返し移動させることによって移動体の移動を模擬するこ
とができる。次にステップS380に進み、シミュレー
ションの結果の各種統計データを出力する。
【0032】このように、図3に示す流れに従って、シ
ミュレーションの対象としている地域を分割した領域の
属性に適合する部品を指定し、複数の移動条件を一括し
て各領域へ付与することによって、効率的な移動体の移
動シミュレーションを実行することができる。
【0033】なお、以上の説明においては、領域に部品
を割り当てるときに、時間帯タイプ201および領域タ
イプ202を選択してその下位にあるすべての移動条件
を設定する場合について説明したが、これに限られるこ
とはなく、移動目的タイプ203および移動手段タイプ
204などの下位のタイプも指定して移動条件を設定す
ることもできる。例えば、時間帯タイプ201および領
域タイプ202に加えて、移動手段タイプ204−3の
「車」も選択することにより、選択された時間帯タイプ
201および領域タイプ202における移動手段タイプ
204−3「車」についてのみのシミュレーションを実
行することができる。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の移動体の移
動特性のシミュレーション方法によれば、移動体の移動
に関する入力条件が部品化されているため、シミュレー
ションエリアが細分化して、地理的な領域数が増加して
も、領域ごとに移動条件の部品を指定するだけで一括し
て設定できるので、移動条件の入力が効率的に行えるよ
うになる。また、測定が困難な領域の移動体の移動の情
報を推測するため、測定に時間を費やさないで済むよう
になる。さらに、部品が資産になり、部品を入れ替える
ことによって様々な領域のシミュレーションが容易にで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における移動体のシミュレーションエ
リアと移動条件のデータベースの例を示す図である。
【図2】 本発明における移動条件の部品の構成例を示
す図である。
【図3】 本発明における移動体の移動特性のシミュレ
ーション方法の流れを示す図である。
【図4】 本発明における移動体の細分化したシミュレ
ーションエリアの例を示す図である。
【図5】 本発明における移動体のシミュレーションエ
リアと領域対応の移動条件の部品の例を示す図である。
【図6】 本発明における移動体のシミュレーションエ
リアと移動体の移動領域と移動目的領域との距離を示す
図である。
【図7】 本発明における駅からの距離に対する移動体
の発生数の分布の例を示す図である。
【図8】 提案されている移動体の移動特性シミュレー
ション方法の流れを示す図である。
【符号の説明】
100、400、500、600 シミュレーションエ
リア 101−1〜101−25、401−1〜401−2
5、501−1〜501−25、601−1〜601−
25 領域 102、502 移動条件の部品のデータベース 201、201−1、201−2 時間帯タイプ 202、202−1、202−2 領域タイプ 203、203−1〜203−3 移動目的タイプ 204、204−1〜204−3 移動手段タイプ 205、205−1〜205−4 移動条件 502−1〜502−7 移動条件の部品

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シミュレーションの対象としている地域
    をその地理的特徴を考慮して複数の領域に分割し、該分
    割した複数の領域それぞれについて、移動体が次に移動
    することができる隣接領域への遷移確率および移動体が
    当該領域に滞在している時間を表す滞在時間情報などの
    複数の移動条件を当該領域の属性として設定し、設定さ
    れた各領域の属性に基づいて当該地域における移動体の
    移動を表すようにした移動体の移動特性シミュレーショ
    ン方法において、 領域の大きさと属性とをセットにしてパラメータ設定の
    1つの部品とし、様々な種類の部品からなるデータベー
    スを構築しておき、 シミュレーションの対象としている地域の初期設定を行
    うときに、その地域を構成する各領域について、前記デ
    ータベースから当該領域の属性に適合した部品を選定し
    てその領域に割り当てるようにしたことを特徴とする移
    動体の移動特性シミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 領域の属性に適合した部品が存在せず新
    たに部品が必要になったとき、既に前記データベースの
    中に存在する部品を用いて、新たに部品が必要になった
    領域を含む地域について前記シミュレーションを実施
    し、その結果から前記部品が必要になった領域の属性を
    推測することにより、新たな部品を生成することを特徴
    とする前記請求項1に記載の移動体の移動特性シミュレ
    ーション方法。
  3. 【請求項3】 シミュレーションの対象となる地域を構
    成する各領域に前記部品を選定して割り当てた後に、前
    記部品中に設定されていない属性を作成するようにした
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の移動体の移動特
    性シミュレーション方法。
JP10071249A 1998-03-06 1998-03-06 移動体の移動特性シミュレーション方法 Expired - Fee Related JP2968249B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10071249A JP2968249B2 (ja) 1998-03-06 1998-03-06 移動体の移動特性シミュレーション方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10071249A JP2968249B2 (ja) 1998-03-06 1998-03-06 移動体の移動特性シミュレーション方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11259790A true JPH11259790A (ja) 1999-09-24
JP2968249B2 JP2968249B2 (ja) 1999-10-25

Family

ID=13455250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10071249A Expired - Fee Related JP2968249B2 (ja) 1998-03-06 1998-03-06 移動体の移動特性シミュレーション方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2968249B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004310307A (ja) * 2003-04-04 2004-11-04 Kubota Corp 埋設管路の地震被害推定方法
US7187619B2 (en) 2003-03-18 2007-03-06 The Johns Hopkins University Method and apparatus for high-frequency passive sonar performance prediction
WO2017175551A1 (ja) * 2016-04-04 2017-10-12 株式会社日立製作所 人流評価システム、人流制御の検討方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7187619B2 (en) 2003-03-18 2007-03-06 The Johns Hopkins University Method and apparatus for high-frequency passive sonar performance prediction
JP2004310307A (ja) * 2003-04-04 2004-11-04 Kubota Corp 埋設管路の地震被害推定方法
WO2017175551A1 (ja) * 2016-04-04 2017-10-12 株式会社日立製作所 人流評価システム、人流制御の検討方法
CN109074726A (zh) * 2016-04-04 2018-12-21 株式会社日立制作所 人流评价系统、人流控制的检测方法
JPWO2017175551A1 (ja) * 2016-04-04 2019-01-24 株式会社日立製作所 人流評価システム、人流制御の検討方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2968249B2 (ja) 1999-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110472764B (zh) 基于强化学习使用半合作纳什平衡来协调多方服务的方法和系统
Upchurch et al. Using GIS to generate mutually exclusive service areas linking travel on and off a network
CN113470365B (zh) 一种面向有缺失数据的公交车到站时间预测方法
Barrachina et al. Reducing emergency services arrival time by using vehicular communications and Evolution Strategies
Maglaras et al. Social clustering of vehicles based on semi-Markov processes
Yang et al. Connectivity aware routing in vehicular networks
Mostafizi et al. Percolation phenomenon in connected vehicle network through a multi-agent approach: Mobility benefits and market penetration
CN113763700B (zh) 信息处理方法、装置、计算机设备及存储介质
Abdelgawad et al. Microscopic modeling of large‐scale pedestrian–vehicle conflicts in the city of Madinah, Saudi Arabia
EP3567531A1 (en) Forecast demand for mobility units
CN113382382B (zh) 一种基于模糊逻辑优化策略的车辆自组网络路由方法
Bandyopadhyay et al. Development of agent based model for predicting emergency response time
US11113965B2 (en) System for optimising transient kerbside access
Yang et al. Generating routes for autonomous driving in vehicle-to-infrastructure communications
Silva et al. Design of roadside infrastructure for information dissemination in vehicular networks
Silva et al. A novel macroscopic mobility model for vehicular networks
JP2968249B2 (ja) 移動体の移動特性シミュレーション方法
KR20220128051A (ko) 도시부 도로의 도로망 셀 단위 교통량 변화 시뮬레이션 방법 및 컴퓨터 프로그램
Hahn et al. Impact of realistic pedestrian mobility modelling in the context of mobile network simulation scenarios
Wu et al. An efficient adaptive intelligent routing system for multi‐intersections
CN115083198B (zh) 一种多车运力资源调度方法及装置
Ketabi et al. En route: Towards vehicular mobility scenario generation at scale
Folsom et al. A novel routing and hybrid based clustering scheme in vehicular adhoc networks
Habibi et al. An Intelligent Traffic Light Scheduling Algorithm by using fuzzy logic and gravitational search algorithm and considering emergency vehicles
CN105701555A (zh) 用于划分路网的方法和系统

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990803

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees