JP2008191763A - データ処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有限要素法解析ソフトに使用するデータの作成作業、入力作業を容易化する。
【解決手段】地図データ上における地下埋設管路を構成する複数の管体の位置を示すデータと前記各管体の種別を示すデータを含む管路データと、前記地図データ上における各位置の地盤特性を表す地層データと地震動の特性を表す地震動データを含む地盤データとを格納したマッピングシステムを用い、前記マッピングシステムの管路データ及び地盤データを、有限要素法解析ソフトにおいて利用できる状態に自動的にデータ変換し、その変換したデータを出力して、前記有限要素法解析ソフトを備えた解析システムに入力するデータ処理方法の構成を採用した。このようにすれば、有限要素法解析ソフトで使用するデータを作成、入力する作業が容易になるとともに、マッピングシステムにおける施設の管理データと、有限要素法解析ソフトにおけるデータの二重管理を防ぐことができる。
【選択図】図11
【解決手段】地図データ上における地下埋設管路を構成する複数の管体の位置を示すデータと前記各管体の種別を示すデータを含む管路データと、前記地図データ上における各位置の地盤特性を表す地層データと地震動の特性を表す地震動データを含む地盤データとを格納したマッピングシステムを用い、前記マッピングシステムの管路データ及び地盤データを、有限要素法解析ソフトにおいて利用できる状態に自動的にデータ変換し、その変換したデータを出力して、前記有限要素法解析ソフトを備えた解析システムに入力するデータ処理方法の構成を採用した。このようにすれば、有限要素法解析ソフトで使用するデータを作成、入力する作業が容易になるとともに、マッピングシステムにおける施設の管理データと、有限要素法解析ソフトにおけるデータの二重管理を防ぐことができる。
【選択図】図11
Description
この発明は、マッピングシステムに入力された地下埋設管の管路データ及び地盤データを、有限要素法解析ソフトに用いるためのデータ処理方法に関するものである。
上下水道等の地下埋設管路を有するライフライン関連事業において、その施設の管理、運営上、マッピングシステムが利用される機会が増えている。
この種のマッピングシステムでは、例えば、本発明の実施形態の説明図である図1乃至図5等に基づいて説明すると、システムに入力された地図データ30上に、施設の位置、内容を特定する「管路データ40」と、その地図データ30上の各位置における「地盤データ50」とが格納されている。
前記「管路データ40」は、地下埋設管路を構成するために連結された個々の管体p、及びその管路pの途中に介在する弁装置p’等の各種施設の位置を示す埋設位置情報が、3次元の座標データとして管体p毎に入力されている。その各データには、管路の用途、あるいは管体の径や厚さ、長さ、材質等の管種別情報が、付加情報として識別可能な状態で入力されている。
また、前記「地盤データ50」としては、地図データ30上の各位置における地盤特性を表す地層データ等が入力されている。
また、前記「地盤データ50」としては、地図データ30上の各位置における地盤特性を表す地層データ等が入力されている。
例えば、図1は管路の敷設状態を示すために、道路境界線が記された地図データ30上に、前記「管路データ40」として格納された埋設位置情報(管、弁・栓装置毎の始終点を示す3次元座標データ)、管種別情報(用途、管種(材料種別)、口径、管厚、管の長さ、継手形式、敷設年度等)、弁・栓装置種別情報(種別、形式、口径、敷設年度等)から選択される必要な情報を選択的に表示したものである。例えば、ある3次元座標を有する地点を始点とする管体pの上記各「管路データ40」が、地図データ30上においてその始点を有する管体pの属性として管理される。
また、例えば、図2は地形分類を示すために、地図データ30上に、「地盤データ50」として格納された地形分類情報(三角州・旧河道、自然堤防、扇状地、台地、山地、その他情報)を表示した場合の画面を示す模式図である。なお、各地形分類毎に色を違えて表示することもできる。図中に示す格子状のライン(区画線)15は、南北方向、東西方向にそれぞれ所定のピッチで設けたメッシュであり、その区画線により格納された前記各データが、矩形のメッシュ領域M毎に仕切られている。
図3は、各地の標高を示すために、地図データ30上に、「地盤データ50」として格納された標高情報を等高線53として表示した場合の画面を示す模式図である。なお、一定の標高の範囲毎に色を違えて表示することもできる。
図4は、各地で既に取得されている地盤のボーリングデータ51の位置を表示するために、地図データ30上にその取得位置をドットで表示したものである。ボーリングデータ51としては、地表からの各深さにおける地層区分を示す柱状図のデータ(地層情報)が格納される。
図5は、想定活断層の位置を表示するために、「地盤データ50」として格納された想定活断層情報を、断層54毎に表示した場合の画面を示す模式図である。なお、断層54毎に色を違えて表示することもできる。
図4は、各地で既に取得されている地盤のボーリングデータ51の位置を表示するために、地図データ30上にその取得位置をドットで表示したものである。ボーリングデータ51としては、地表からの各深さにおける地層区分を示す柱状図のデータ(地層情報)が格納される。
図5は、想定活断層の位置を表示するために、「地盤データ50」として格納された想定活断層情報を、断層54毎に表示した場合の画面を示す模式図である。なお、断層54毎に色を違えて表示することもできる。
この種のマッピングシステムは、通常の施設の維持管理業務に対応したデータ管理を行う機能を備えるほか、前記「管路データ」及び「地盤データ」を用いて、地震時に予測される施設の損傷等の被害予測、及びその復旧計画等を算出する機能を備えたものもある。
そのマッピングシステムが有している機能に基づく被害予測、復旧計画算出の際、各位置において予測される地震動の特性を表す地震動データが必要となる。
この地震動データは、マッピングシステム内で想定地震動を設定(例えば、活断層を指定する等)し、対象地域となる特定のメッシュ領域(メッシュで仕切られた区画)までの距離、地形分類等から地盤加速度等を算出する。その算出した値をメッシュデータ(メッシュ領域の代表値)として、そのメッシュ領域内における施設の前記被害予測、復旧計画算出に用いている。
なお、そのメッシュデータとしての地震動データは、マッピングシステムのデータベースに格納することが可能である(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−331559号公報
この地震動データは、マッピングシステム内で想定地震動を設定(例えば、活断層を指定する等)し、対象地域となる特定のメッシュ領域(メッシュで仕切られた区画)までの距離、地形分類等から地盤加速度等を算出する。その算出した値をメッシュデータ(メッシュ領域の代表値)として、そのメッシュ領域内における施設の前記被害予測、復旧計画算出に用いている。
なお、そのメッシュデータとしての地震動データは、マッピングシステムのデータベースに格納することが可能である(例えば、特許文献1参照)。
ところで、地下埋設管路の施設の被害状況を、より局所的に且つ詳細に予測する手法として、有限要素法による数値解析が一般的である。
この有限要素法解析は、工学的に充分な実用レベルの解析手法として確立されており、例えば、構造解析、流体解析、熱伝導解析、及び電磁場解析等の様々な分野での研究、開発に利用されている。
この有限要素法解析は、工学的に充分な実用レベルの解析手法として確立されており、例えば、構造解析、流体解析、熱伝導解析、及び電磁場解析等の様々な分野での研究、開発に利用されている。
地下埋設管路の被害状況に係わる解析手法としては、例えば、地中の管路を梁やパイプ要素でモデル化し、また、管路と管路のつなぎ目にある継手を非線形バネ要素で、地盤を継手の場合と同様に非線形バネ要素を用いてモデル化する手法が挙げられる。
このモデル化された管網と地盤の有限要素解析モデルに対して想定される地震動による地盤の歪みを強制変位とし、そのデータを地盤の前記非線形バネ要素に入力することにより、地震時における地中の管体の挙動を再現し、その影響を検討するものである。
このモデル化された管網と地盤の有限要素解析モデルに対して想定される地震動による地盤の歪みを強制変位とし、そのデータを地盤の前記非線形バネ要素に入力することにより、地震時における地中の管体の挙動を再現し、その影響を検討するものである。
前記マッピングシステムが備える被害予測、復旧計画算出等の機能は、任意の平面領域(例えば、一辺が250mの四角形のエリア)内での全般的な被害予測の評価を行うものであり、比較的広範な地域の被害状況を定性的に捉えようとするものであるといえる。
また、前記有限要素法解析による被害予測等の機能は、その評価対象となる管体(管網)そのものをモデル化して前記評価を行うものであり、比較的局所的な地域の被害状況を個々に定量的に捉えようとするものであるといえる。
また、前記有限要素法解析による被害予測等の機能は、その評価対象となる管体(管網)そのものをモデル化して前記評価を行うものであり、比較的局所的な地域の被害状況を個々に定量的に捉えようとするものであるといえる。
したがって、より効率的に施設の被害予測を行うためには、前記マッピングシステムが備える被害予測等の機能により、比較的広範な地域の被害状況を予測し、仮に、その予測データ内に問題となる箇所があった場合には、その箇所について、前記有限要素法解析により、詳細な被害状況の予測を行うことが有効である。
しかし、特に大都市では施設の規模が大きいため、詳細な解析を必要とする箇所数も多くなる。このため、前記有限要素法解析に使用するデータの作成、及び入力には、多大な労力を必要とする場合が多い。
また、管網と地盤との有限要素解析モデルを作成するに際し必要なデータ、及び地盤の前記非線形バネ要素に入力すべき地震動による地盤の歪みは、該当するメッシュ内の各位置における前記「管路データ」及び「地盤データ」に基づいて、個々のモデル毎にきめ細かく算出しなければならない。このため、前記メッシュデータ(前記メッシュ領域の代表値)をそのまま用いることはできない。これらの点からも、有限要素法解析に使用するデータの作成、及び入力には、多大な労力を必要とする。
また、管網と地盤との有限要素解析モデルを作成するに際し必要なデータ、及び地盤の前記非線形バネ要素に入力すべき地震動による地盤の歪みは、該当するメッシュ内の各位置における前記「管路データ」及び「地盤データ」に基づいて、個々のモデル毎にきめ細かく算出しなければならない。このため、前記メッシュデータ(前記メッシュ領域の代表値)をそのまま用いることはできない。これらの点からも、有限要素法解析に使用するデータの作成、及び入力には、多大な労力を必要とする。
そこで、この発明は、有限要素法解析ソフトに使用するデータの作成作業、及びその入力作業を容易化することを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、地図データ上における地下埋設管路を構成する複数の管体の位置を示す情報と前記各管体の種別を示す情報を含む管路データと、前記地図データ上における各位置の地層情報、標高情報及び活断層情報を含む地盤データとを格納し、前記地盤データに基づいて前記各位置における地震動データを形成可能な機能を備えたマッピングシステムを用い、前記管路データ、地盤データは、前記地図データ上における格子状の区間線で仕切られたメッシュ領域毎に区分され、そのメッシュ領域毎に前記地震動データを形成するとともに、前記管路データ、地盤データ及び地震動データを有限要素法解析ソフトにおいて利用できる状態に自動的にデータ変換し、その変換したデータを前記マッピングシステムから出力して、前記有限要素法解析ソフトを備えた有限要素法解析システムに入力することを特徴とするデータ処理方法の構成を採用した。
このようにすれば、マッピングシステムに格納されたデータが、有限要素法解析ソフトで利用できる状態に自動的に変換、出力されるので、有限要素法解析ソフトで使用する解析モデル用データを新たに作成、入力する作業が容易になる。
また、マッピングシステムにおける施設の管理データと、有限要素法解析ソフトにおける解析用データとによるデータの二重管理を防ぐことができるという効果も期待できる。
また、マッピングシステムにおける施設の管理データと、有限要素法解析ソフトにおける解析用データとによるデータの二重管理を防ぐことができるという効果も期待できる。
なお、前記マッピングシステムに入力されている元データを、前記解析モデル用データに自動的に変換、及び出力する手段としては、前記マッピングシステム内にその機能を備えさせても良いし、あるいは、そのマッピングシステムと有限要素法解析ソフトを備えたシステムとの間に、別途のデータコンバート用ソフトを備えたシステムを介在させてもよい。
また、前記地盤データは、特定の地点における表層及び地中の前記地層情報を有するボーリングデータと、前記地図データ上のエリア全体における表層の前記地層情報、前記標高情報及び活断層情報を有する地形分類データとからなり、一のメッシュ領域に対応する地震動データは、前記一のメッシュ領域内の前記地盤データに加えて又は代えて、前記一のメッシュ領域に近接する他のメッシュ領域内の前記地盤データに基づいて形成される構成を採用し得る。
地震動データを形成するに際し、その対象となるメッシュ領域の地盤データに加えて又は代えて、周囲のメッシュ領域の情報を用いることができれば、地震動データの形成がより正確なものとなるとともに、該当するメッシュ領域に利用できる情報が無い場合、あるいは情報があっても利用できない場合にも、周囲のメッシュ領域の地盤データに基づいて地震動データを形成することができる。
さらに、前記一のメッシュ領域に対応する地震動データは、前記一のメッシュ領域内に利用できる前記地盤データが無い場合に、利用できる前記地盤データを有する前記他のメッシュ領域を自動的に複数選択し、その選択された複数の前記他のメッシュ領域内の各地盤データを、前記一のメッシュ領域内の前記各管体の位置と、前記他のメッシュ領域の中心位置との距離に基づいて算術平均又は加重平均することにより形成される構成を採用し得る。
このようにすれば、周囲から選択された複数の他のメッシュ領域内の各地盤データを基に、より正確に地震動データを形成することができる。
このようにすれば、周囲から選択された複数の他のメッシュ領域内の各地盤データを基に、より正確に地震動データを形成することができる。
この発明は、マッピングシステムに格納されたデータを、有限要素法解析ソフトで利用できる状態に変換し、出力できる構成を採用したので、有限要素法解析ソフトで使用する解析モデルデータの作成作業、及びその入力作業を容易化することができる。
一実施形態について、図面に基づいて説明する。この実施例のデータ処理方法は、地中に埋設された上水道管路に関する情報を格納した上水道管路マッピングシステムにおいて、そのマッピングシステムに入力されたデータを、有限要素法解析ソフトに使用できるように自動的に変換、出力し、そのデータを有限要素法解析ソフトを備えた解析システムに入力し、所定の解析処理を行うものである。
(ソフトウェアの構成)
上水道管路マッピングシステムは、地理情報システム「GIS(Geographic Information System)」として「Geo Base(商品名)」を、データベースを構成するリレーショナルデータベースシステム「RDBMS(Relational DataBase Management System)」として「Oracle(商品名)」を用いている。また、有限要素法解析ソフトは、「ANSYS(商品名)」を用いている。また、上水道管路マッピングシステムに格納された「管路データ」「地盤データ」から、前記有限要素法解析ソフトにおける有限要素法解析に使用できるデータへの変換は、その上水道管路マッピングシステム自身がアプリケーションとして備えている機能(ビジュアルベーシック等による)を用いる。
上水道管路マッピングシステムは、地理情報システム「GIS(Geographic Information System)」として「Geo Base(商品名)」を、データベースを構成するリレーショナルデータベースシステム「RDBMS(Relational DataBase Management System)」として「Oracle(商品名)」を用いている。また、有限要素法解析ソフトは、「ANSYS(商品名)」を用いている。また、上水道管路マッピングシステムに格納された「管路データ」「地盤データ」から、前記有限要素法解析ソフトにおける有限要素法解析に使用できるデータへの変換は、その上水道管路マッピングシステム自身がアプリケーションとして備えている機能(ビジュアルベーシック等による)を用いる。
(ハードウェアの構成)
前記上水道管路マッピングシステム10、及び有限要素法解析ソフトを備えた解析システム20の構成は、それぞれ、記憶手段1,2であるハードディスクを内蔵した処理装置11,21として汎用コンピュータ(PC)又はワークステーション(EWS)を有している。
また、各汎用コンピュータ又はワークステーションは、表示装置としてCRT12,22を備え、データ入力用のキーボード13,23と、出力装置としてのプリンター14,24とが接続されている。そのシステム構成図を図13に示す。
前記上水道管路マッピングシステム10、及び有限要素法解析ソフトを備えた解析システム20の構成は、それぞれ、記憶手段1,2であるハードディスクを内蔵した処理装置11,21として汎用コンピュータ(PC)又はワークステーション(EWS)を有している。
また、各汎用コンピュータ又はワークステーションは、表示装置としてCRT12,22を備え、データ入力用のキーボード13,23と、出力装置としてのプリンター14,24とが接続されている。そのシステム構成図を図13に示す。
(マッピングシステムの機能)
前記上水道管路マッピングシステム10を構成する処理装置11内の記憶手段1には、スキャナ等により入力された上水道管路敷設地域の「地図データ30」、及びその「地図データ30」をベースとして作成された「管路データ40」が格納されている。また、その上水道管路敷設地域の各位置における「地盤データ50」も格納されている。
前記上水道管路マッピングシステム10を構成する処理装置11内の記憶手段1には、スキャナ等により入力された上水道管路敷設地域の「地図データ30」、及びその「地図データ30」をベースとして作成された「管路データ40」が格納されている。また、その上水道管路敷設地域の各位置における「地盤データ50」も格納されている。
前記「管路データ40」の具体的内容は、従来のマッピングシステムと同様、上水道管路Pを構成するために連結された個々の管体p1,p2,p3・・・の始終点位置、及びその管路Pの途中に介在する弁装置等の各種施設の位置を示す3次元の座標データで管理される。
その埋設位置情報(管、弁・栓装置毎の始終点を示す3次元座標データ)に基づいて、各管体の管種別情報(用途、管種(材料種別)、口径、管厚、管の長さ、材質、継手形式、敷設年度、配水系統区分、管理者、管路付番等)、各弁・栓装置等の弁・栓装置種別情報(種別、形式、口径、敷設年度等)が管理される(図1参照)。
その埋設位置情報(管、弁・栓装置毎の始終点を示す3次元座標データ)に基づいて、各管体の管種別情報(用途、管種(材料種別)、口径、管厚、管の長さ、材質、継手形式、敷設年度、配水系統区分、管理者、管路付番等)、各弁・栓装置等の弁・栓装置種別情報(種別、形式、口径、敷設年度等)が管理される(図1参照)。
この「管路データ40」のうち、座標データを有する前記埋設位置情報は図形データ41として管理され、属性データ42のように位置で管理できない情報は、埋設位置情報の各データに関連付けされた状態で、それぞれ記憶手段1内のリレーショナルデータベースシステムに格納される。
例えば、図6に示すように、各管体p1,p2,p3・・・毎に、管種(材料種別含む)、径(口径)、厚さ(管厚)、長さ(管長)、継手形式、敷設年度、配水系統区分、管理者、管路付番等の種別が、その各管体p1,p2,p3・・・の属性データ42として入力されている。
例えば、図6に示すように、各管体p1,p2,p3・・・毎に、管種(材料種別含む)、径(口径)、厚さ(管厚)、長さ(管長)、継手形式、敷設年度、配水系統区分、管理者、管路付番等の種別が、その各管体p1,p2,p3・・・の属性データ42として入力されている。
これらの属性データ42が、前記3次元の座標データ及び「地図データ30」とともに視覚的に識別できるよう、その属性データ42の分類毎に前記図形データ41を各管路情報レイヤa,b,c・・・に表示できるようになっている。また、各レイヤa,b,c・・・の情報を重ねて表示することも可能である。
「地盤データ50」の具体的内容は、従来のマッピングシステムと同様、表層の地層情報(三角州・旧河道、自然堤防、扇状地、台地、山地、その他情報)、標高情報及び活断層情報を含む地形分類データ52、地中の地層情報を有するボーリングデータ51である(例えば、図2乃至図5参照)。
地形分類データ52の表層の地層情報、標高情報、活断層情報(この実施形態では、想定活断層情報)は、東西方向、南北方向にそれぞれ任意の間隔で設定可能な格子状の区画線15により、矩形のメッシュ領域Mで仕切ることができるように作成されており、また、ボーリングデータ51は、柱状図に基づく表層地盤、各地層の厚さ及び深さを示す柱状図データと、その柱状図データを取得した地点情報(位置を示す座標)とからなる。
想定活断層情報は、位置、長さ、幅、傾きで決定される。周知の活断層は、既存情報として入力されており、新しく発見された活断層は、対象位置に長さ、幅、傾き等を新たに入力することで設定可能である。
なお、「地盤データ50」を構成する前記各情報は、「地図データ30」をベースに地盤情報レイヤA,B,C・・・毎に格納される。
想定活断層情報は、位置、長さ、幅、傾きで決定される。周知の活断層は、既存情報として入力されており、新しく発見された活断層は、対象位置に長さ、幅、傾き等を新たに入力することで設定可能である。
なお、「地盤データ50」を構成する前記各情報は、「地図データ30」をベースに地盤情報レイヤA,B,C・・・毎に格納される。
また、前記管路情報レイヤa,b,c・・・、及び前記地盤情報レイヤA,B,C・・・は、それぞれ前記区画線15によりメッシュ領域Mが設定可能である。
上記「地盤データ50」に基づいて、マッピングシステム10が備える地震動データ作成手段3により、「地震動データ60」が算出される。「地震動データ60」は、震源メッシュ領域内の主たる地形分類等から算出される地盤加速度、地震動増幅係数等で構成される。
「地震動データ60」算出の過程は、前記地震動データ作成手段3により、前記想定活断層情報に基づいて震源となる活断層を指定し、その活断層に基づいて想定地震動を設定する。
また、その震源である活断層から対象地域となる特定のメッシュ領域中心までの距離、その想定地震動の地震動エネルギーとで基盤加速度を算出する。ここで、基盤加速度とは、その地点直下における耐震設計上の基盤面(工学的基盤面)の加速度である。
さらに、管路が埋設されている地表面の揺れ(地表面加速度)は、その地表面と基盤との間の表層地質の影響係数(前記地震動増幅係数)と前記基盤加速度から算出される。
なお、地震動エネルギーは活断層のずれが原因の場合、活断層の長さ、幅より算出され、海洋で起こる地震については震源地を点源として計算する。
また、その震源である活断層から対象地域となる特定のメッシュ領域中心までの距離、その想定地震動の地震動エネルギーとで基盤加速度を算出する。ここで、基盤加速度とは、その地点直下における耐震設計上の基盤面(工学的基盤面)の加速度である。
さらに、管路が埋設されている地表面の揺れ(地表面加速度)は、その地表面と基盤との間の表層地質の影響係数(前記地震動増幅係数)と前記基盤加速度から算出される。
なお、地震動エネルギーは活断層のずれが原因の場合、活断層の長さ、幅より算出され、海洋で起こる地震については震源地を点源として計算する。
(メッシュ領域M内の被害予測)
その地震動データ作成手段3が算出した「地震動データ60」の各値をメッシュデータ(メッシュ領域Mの代表値)として、そのマッピングシステム10が備える被害予測手段4、復旧計画算出手段5により、メッシュ領域M内における施設の前記被害予測、復旧計画算出を行う。
図7は、その「地震動データ60」に基づいて、マッピングシステム10の有する被害予測手段を用いて、あるメッシュ領域M内の施設の損傷等の被害予測を行ったものである。図7中の左上に示すように、メッシュ領域M内の施設の被害件数、被害率等が、それぞれ数値で算出される。
これらの算出された予測値に基づいて、マッピングシステム10が備えるメッシュ選択手段6により、有限要素法解析による詳細な検討が必要なメッシュ領域を自動的に選択する。この選択は、被害件数、被害率等が予め決められた所定の数値を上回ったメッシュが対象となるように設定されている(図8参照)。
その地震動データ作成手段3が算出した「地震動データ60」の各値をメッシュデータ(メッシュ領域Mの代表値)として、そのマッピングシステム10が備える被害予測手段4、復旧計画算出手段5により、メッシュ領域M内における施設の前記被害予測、復旧計画算出を行う。
図7は、その「地震動データ60」に基づいて、マッピングシステム10の有する被害予測手段を用いて、あるメッシュ領域M内の施設の損傷等の被害予測を行ったものである。図7中の左上に示すように、メッシュ領域M内の施設の被害件数、被害率等が、それぞれ数値で算出される。
これらの算出された予測値に基づいて、マッピングシステム10が備えるメッシュ選択手段6により、有限要素法解析による詳細な検討が必要なメッシュ領域を自動的に選択する。この選択は、被害件数、被害率等が予め決められた所定の数値を上回ったメッシュが対象となるように設定されている(図8参照)。
(有限要素法解析システムへのデータコンバート)
マッピングシステム10に格納された前記「管路データ40」「地盤データ50」「地震動データ60」を基に、そのマッピングシステム10にアプリケーションとして搭載されたデータ変換手段7によってデータ変換が行われる。データ変換手段7は、ビジュアルベーシック等により構成されている。
そのデータ変換手段7によって作成されたデータは、出力手段9によりマッピングシステム10から出力することができ、適宜、記憶手段1に保存される。出力されたデータは、データ転送手段8によりマッピングシステム10から有限要素法解析システム20に転送され、自動的にその有限要素法解析システム20に入力されて、図9に示す有限要素法解析モデルが作成可能となる。
マッピングシステム10に格納された前記「管路データ40」「地盤データ50」「地震動データ60」を基に、そのマッピングシステム10にアプリケーションとして搭載されたデータ変換手段7によってデータ変換が行われる。データ変換手段7は、ビジュアルベーシック等により構成されている。
そのデータ変換手段7によって作成されたデータは、出力手段9によりマッピングシステム10から出力することができ、適宜、記憶手段1に保存される。出力されたデータは、データ転送手段8によりマッピングシステム10から有限要素法解析システム20に転送され、自動的にその有限要素法解析システム20に入力されて、図9に示す有限要素法解析モデルが作成可能となる。
具体的には、「管路データ40」から有限要素法解析のモデル化に必要な「管路要素71」「継手ばね要素72」「地盤ばね要素73」が作成される。これらは、ポイント(管路要素71を構成する各節点)の座標値及びラインの構成情報(管路要素71の始終点位置にある節点情報)並びに継手位置座標データに基づいて決定される。
また、選択された管体pnの管種から管物性値が一義的に決定されるので、「管種−管物性値テーブル」によって、モデル化に必要な「ヤング率74」「ポアソン比75」が決定される。さらに、選択された管体pnの口径から、モデル化に必要な「口径76」の情報がそのまま移行される。
また、継手形式、及びその継手形式から一義的に決定される継手特性値(曲げ抵抗、引き抜き抵抗等)を基に、「継手種−継手特性値変換テーブル」によって、モデル化に必要な「継手ばね定数77」が決定される。「継手ばね定数77」は、「伸縮ばね77a」、「せん断ばね77b」、「回転ばね77c」とからなり、それぞれ実験値から設定される。すなわち、継手位置には、伸縮特性、せん断特性、及び回転特性を再現した3種類の非線形ばね要素を、それぞれ実験から求めた継手固有の特性値をばね定数として持たせ、モデルが構築される。
また、選択された管体pnの管厚から、モデル化に必要な「管厚78」の情報がそのまま移行される。
また、有限要素法解析に必要なデータとして、「地盤ばね定数」が挙げられる。この地盤ばね定数は、表層地盤を含む各地層の種類及びその分布深さ、厚さ等から算出される。
具体的には、各地盤ばねが受け持つ管路延長Liを、後述の「地盤剛性係数(管軸方向)KG1」、「地盤剛性係数(管軸直角方向)KG2」に乗じて算出する。基本的に1つの「管路要素71」は1mとし、ただし、分岐部、弁・栓装置の近傍ではその限りではない。また、地盤ばねは、管軸方向、管軸直角水平方向、管軸直角鉛直方向の合計3方向に構築する。
具体的には、各地盤ばねが受け持つ管路延長Liを、後述の「地盤剛性係数(管軸方向)KG1」、「地盤剛性係数(管軸直角方向)KG2」に乗じて算出する。基本的に1つの「管路要素71」は1mとし、ただし、分岐部、弁・栓装置の近傍ではその限りではない。また、地盤ばねは、管軸方向、管軸直角水平方向、管軸直角鉛直方向の合計3方向に構築する。
さらに、有限要素法解析に必要なデータとして、外力、すなわち任意地点における地震動による変位として入力される強制変位が挙げられる。この外力は、地表面最大加速度から地盤歪を算出し、その最大変位量をもって決定している。なお、地震動は、正弦波状に変位が変化すると仮定する応答変位法を採用することができる。
以上のデータ変換の要素及びデータ変換(データコンバート)の流れを、以下の表1に示す。
なお、せん断波速度算出式を下記に示す。ただし、「Vs」はせん断波速度、「N」は標準貫入試験N値、「α」「β」は土質に依存する定数を示す。
地盤固有周期算出式を下記に示す。ただし、「TG」は地盤固有周期、「Hi」はi層の層厚、「Vsi」はi層のせん断波速度を示す。
地盤波長算出式を下記に示す。ただし、「L」は地盤波長、「VDS」は表層地盤の平均せん断波速度、「VBS」は基盤せん断波速度を示す。
地盤剛性係数算出式を下記に示す。ただし、「KG1」は地盤剛性係数(管軸方向)、「KG2」は地盤剛性係数(管軸直角方向)、「γt」は土の単位体積重量、「g」は重力加速度を示す。
地表面最大振幅を下記に示す。ただし、「Uh」は地表面最大振幅、「Amax」は地表面最大加速度を示す。
なお、上記データ変換の過程において、ポイントデータとして存在する「ボーリングデータ51」と、メッシュデータとして存在する「地形分類データ52」とは、相互補完して用いられる。
すなわち、任意の「管路要素71」に対して利用できる「ボーリングデータ51」がその選択された「管路要素71」の近傍に有るか無いかが、その「管路要素71」の位置と「ボーリングデータ51」の取得位置との距離に基づいて、予め定められた一定の距離以下であるか、あるいはそれ以上であるかによって自動的に判断される。
図10に示す流れ図において、符号81は、ボーリングデータ51の集合であり、符号82の工程において管路要素71を決めた後、符号83の工程においてその管路要素71が位置するメッシュ領域M内にボーリングデータ51が存在するかどうかが判断される。
メッシュ領域M内にボーリングデータ51が存在する場合において、そのボーリングデータ51が利用できる場合は、符号85の工程において、その「ボーリングデータ51」が複数箇所あるかどうかが判断される。「ボーリングデータ51」が1箇所である場合はそのデータから、また、複数箇所ある場合は、符号89の工程において、その複数箇所のデータから平均値を算出することにより上記「せん断波速度Vs」が算出される(符号86の工程)。「せん断波速度Vs」を基に「地盤固有周期TG」が算出(符号87の工程)されれば、「地盤波長L」、「地盤剛性係数KG」、「地表面最大振幅Uh」も決定(符号88の工程)される。
また、メッシュ領域M内に「ボーリングデータ51」が無い場合、あるいはデータが存在しても利用できる「ボーリングデータ51」でない場合は、データの取得の対象は、「地形分類データ52」へ移行する(符号90の工程)。
「地形分類データ52」の中から、該当するメッシュ領域の地盤種(地形種)を選択すれば、その地盤種に対応した定数の「地盤固有周期TG」が設定される(符号91の工程)。このとき、選択した「管路要素71」が存在するメッシュ領域に利用可能な「地盤データ50」が無い場合、周囲に位置する他のメッシュ領域の「地盤データ50」が利用可能であるかどうかが、そのメッシュ領域の中心位置と「管路要素71」の位置との距離に基づいて自動的に判断される(符号92の工程)。
周囲に位置する他のメッシュ領域のデータが利用可能である場合には、「基盤せん断波速度VBS」は、N値=50とした工学上の一定値(300m/s)を用いる。「表層地盤の平均せん断波速度VDS」は、周囲のメッシュ領域のデータから補完される(符号93の工程)。
これらの数値から、「地盤波長L」、「地盤剛性係数KG」、「地表面最大振幅Uh」が決定される。
これらの数値から、「地盤波長L」、「地盤剛性係数KG」、「地表面最大振幅Uh」が決定される。
その「表層地盤の平均せん断波速度VDS」の補完方法は、例えば、図11(a)に示すように、中央に位置する白地のメッシュ領域Mcに、利用可能な「地盤データ50」が無いものとし、周囲に斜線で示す各メッシュ領域Mdに利用可能な「地盤データ50」があるものとする。
選択された中央の白地のメッシュ領域Mcでの「管路要素71」の有限要素法解析に必要な「地盤データ50(前記表層地盤の平均せん断波速度VDS)」の情報として、隣り合う他のメッシュ領域Mdの「地盤データ50」の全ての数値を算術平均(相加平均)した数値を採用することができる。また、隣り合う他のメッシュ領域Mdのうち、手動で選択した複数のメッシュ領域Mdの「地盤データ50」の数値を算術平均してもよい。
選択された中央の白地のメッシュ領域Mcでの「管路要素71」の有限要素法解析に必要な「地盤データ50(前記表層地盤の平均せん断波速度VDS)」の情報として、隣り合う他のメッシュ領域Mdの「地盤データ50」の全ての数値を算術平均(相加平均)した数値を採用することができる。また、隣り合う他のメッシュ領域Mdのうち、手動で選択した複数のメッシュ領域Mdの「地盤データ50」の数値を算術平均してもよい。
また、選択された中央の白地のメッシュ領域Mcに近接する他のメッシュ領域Mdの情報が、図11(b)に示すように、不規則な状態で分布している場合、そのメッシュ領域Mc内の「管路要素71」の位置(平面方向の位置)を示す座標値に基づいて、利用できるデータを有する近接する複数のメッシュ領域Mdの「地盤データ50」の各数値を、その「管路要素71」の位置(平面方向の位置)と各メッシュ領域Mdの中心位置との距離に基づいて加重平均する手法も採用し得る。例えば、最小二乗法を採用してもよい。
さらに、周囲に位置する他のメッシュ領域のデータが利用可能でない場合には、「地盤剛性係数(管軸方向)KG1」及び「地盤剛性係数(管軸直角方向)KG2」は、管体pnの埋め戻し施工の際の土壌が有する数値(経験値)を用い、「基盤せん断波速度VBS」は、N値=50とした工学上の一定値(300m/s)を用い(符号94参照)、「表層地盤の平均せん断波速度VDS」は、「地盤剛性係数KG」からの逆算により算出して、「地盤波長L」、「地表面最大振幅Uh」が決定される(符号95の工程)。
このようにデータ変換手段7によって作成された変換データは、自動的にAPDL(ANSYS Parametic Design Language)に基づいて記述されたテキストデータに書き換えられ、そのテキストデータが、データ転送手段8により有限要素法解析システム20に転送される。その転送されるテキストデータの例を、以下に示す。
図12に、マッピングシステム10によるデータ変換、及びその変換データの有限要素法解析システム20への転送、有限要素法解析の実行に至るフロー図を示す。
(有限要素法解析の実行)
有限要素法解析システム20では上記テキストデータに基づき、地中の管路を梁やパイプ要素でモデル化し、また、管路と管路のつなぎ目にある継手を非線形バネ要素で、地盤を継手の場合と同様に非線形バネ要素を用いてモデル化する。
そのモデル化された管網と地盤の有限要素解析モデルに対して、想定される地震動による地盤の歪みを強制変位とし、そのデータを地盤の前記非線形バネ要素に入力することにより、地震時における地中の管体の挙動を再現し、その影響を検討することになる。
有限要素法解析システム20では上記テキストデータに基づき、地中の管路を梁やパイプ要素でモデル化し、また、管路と管路のつなぎ目にある継手を非線形バネ要素で、地盤を継手の場合と同様に非線形バネ要素を用いてモデル化する。
そのモデル化された管網と地盤の有限要素解析モデルに対して、想定される地震動による地盤の歪みを強制変位とし、そのデータを地盤の前記非線形バネ要素に入力することにより、地震時における地中の管体の挙動を再現し、その影響を検討することになる。
以下に、マッピングシステム10から有限要素法解析システム20への具体的なデータの変換例と、その有限要素法解析システム20における有限要素法解析例を示す。図14は、管と地盤のモデル化の概略図を、また、図15は継手モデルの概略図を示す。図中の符号S1は管軸方向バネを示し、符号S2は管軸直交垂直方向バネを、符号S3は管軸直交水平方向バネを示す。また、符号S4は管軸方向バネ(引き抜き抵抗)を、符号S5は管軸直交方向バネ(せん断抵抗)を、符号S6は回転バネ(曲げ剛性)を示す各モデルである。
図16に示すメッシュ領域Mcは、マッピングシステム10が備える前記被害予測手段4により、各メッシュ領域内の施設の損傷等の被害予測を行い、その予測値に基づいて、前記メッシュ選択手段6により選択されたものである。
このメッシュ領域Mcにおいて、全ての「管路要素71」の中から地震時にある程度の伸縮、屈曲が許容される「耐震管」と、伸縮、屈曲の性能が低い「一般管」であるかを自動判定し、そのうち「一般管」のみを自動的に抽出する。この抽出の際に、画面の表示に基づいて、特定の「管路要素71」をマウス等の操作によりクリックアンドドラッグする手動判定を行うこともできる。
なお、有限要素法解析をさらに正確に行うため、図16に示すように、メッシュ領域Mc内の各管体p(管路要素71)の中から連続性のない管体piを自動的に又は手動操作により削除することができる。また、逆に、メッシュ領域Mc外の必要な管体poを自動的に又は手動操作により追加することもできる。マッピングシステム10のデータ変換手段7は、このような入力情報の修正機能を有している。
図17は、選択されたメッシュ領域Mc内に含まれる「管路要素71」の情報を示す。また、図18は、選択されたメッシュ領域Mcにおいて、データ変換に使用する「管路要素71」の出力例を示す。図19は、データ変換手段7を用いる際の設定条件の入力画面を示す。すべての入力を完了し、有限要素法解析システム20を起動させれば、その有限要素法解析システム20が備える解析手段25によって処理が行われ、図20に示すように、モデル化されたデータが出力される。
有限要素法解析システム20による処理の内容は、周知のものであるので説明を省略するが、その流れの概略は、図12に示す通りとなる。
符号101の工程で、管路データ40に基いてFEMモデル「管路ジオメトリー構築」が成され、符号102の工程でFEMモデル「管路物性値の設定」が成される。続いて、符号103の工程でFEMモデル「地盤バネジオメトリー構築」が成され、地盤データ50に基づいて符号104の工程で「各種地震動特性値の計算」が成される。その計算によって形成された地震動データ60を導入し、符号105の工程でFEMモデル「地盤バネ物性値の設定」が成される。
つぎに、符号106の工程において、前記地震動データ60に基づくFEMモデル「強制変位の設定」が成され、工程107でFEMモデル「その他解析条件の設定」の後、工程108において「FEM解析が実行」される。これらの解析に使用されたデータ及び解析されたデータは、適宜記憶手段2に保存されるとともに、出力手段26によって適宜の形式で出力可能である。
符号101の工程で、管路データ40に基いてFEMモデル「管路ジオメトリー構築」が成され、符号102の工程でFEMモデル「管路物性値の設定」が成される。続いて、符号103の工程でFEMモデル「地盤バネジオメトリー構築」が成され、地盤データ50に基づいて符号104の工程で「各種地震動特性値の計算」が成される。その計算によって形成された地震動データ60を導入し、符号105の工程でFEMモデル「地盤バネ物性値の設定」が成される。
つぎに、符号106の工程において、前記地震動データ60に基づくFEMモデル「強制変位の設定」が成され、工程107でFEMモデル「その他解析条件の設定」の後、工程108において「FEM解析が実行」される。これらの解析に使用されたデータ及び解析されたデータは、適宜記憶手段2に保存されるとともに、出力手段26によって適宜の形式で出力可能である。
1,2 記憶手段
3 地震動データ作成手段
4 被害予測手段
5 復旧計画算出手段
6 メッシュ選択手段
7 データ変換手段
8 データ転送手段
10 マッピングシステム
11,21 処理装置
12,22 CRT
13,23 キーボード
14,24 プリンター
20 有限要素法解析システム
30 地図データ
40 管路データ
50 地盤データ
60 地震動データ
3 地震動データ作成手段
4 被害予測手段
5 復旧計画算出手段
6 メッシュ選択手段
7 データ変換手段
8 データ転送手段
10 マッピングシステム
11,21 処理装置
12,22 CRT
13,23 キーボード
14,24 プリンター
20 有限要素法解析システム
30 地図データ
40 管路データ
50 地盤データ
60 地震動データ
Claims (3)
- 地図データ30上における地下埋設管路を構成する複数の管体pの位置を示す情報と前記各管体pの種別を示す情報を含む管路データ40と、前記地図データ30上における各位置の地層情報、標高情報及び活断層情報を含む地盤データ50とを格納し、前記地盤データ50に基づいて前記各位置における地震動データ60を形成可能な機能を備えたマッピングシステム10を用い、前記管路データ40、地盤データ50は、前記地図データ30上における格子状の区間線で仕切られたメッシュ領域毎に区分され、そのメッシュ領域毎に前記地震動データ60を形成するとともに、前記管路データ40、地盤データ50及び地震動データ60を有限要素法解析ソフトにおいて利用できる状態に自動的にデータ変換し、その変換したデータを前記マッピングシステム10から出力して、前記有限要素法解析ソフトを備えた有限要素法解析システム20に入力することを特徴とするデータ処理方法。
- 前記地盤データ50は、特定の地点における表層及び地中の前記地層情報を有するボーリングデータ51と、前記地図データ30上のエリア全体における表層の前記地層情報、前記標高情報及び活断層情報を有する地形分類データ52とからなり、一のメッシュ領域Mcに対応する地震動データ60は、前記一のメッシュ領域Mc内の前記地盤データ50に加えて又は代えて、前記一のメッシュ領域Mcに近接する他のメッシュ領域Md内の前記地盤データ50に基づいて形成されることを特徴とする請求項1に記載のデータ処理方法。
- 前記一のメッシュ領域Mcに対応する地震動データ60は、前記一のメッシュ領域Mc内に利用できる前記地盤データ50が無い場合に、利用できる前記地盤データ50を有する前記他のメッシュ領域Mdを自動的に複数選択し、その選択された複数の前記他のメッシュ領域Md内の各地盤データ50を、前記一のメッシュ領域Mc内の前記各管体pの位置と、前記他のメッシュ領域Mdの中心位置との距離に基づいて算術平均又は加重平均することにより形成されることを特徴とする請求項2に記載のデータ処理方法。
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- 2007-02-01 JP JP2007023038A patent/JP2008191763A/ja active Pending
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