JP2004309875A - ベルト定着装置 - Google Patents

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俊彦 沼津
Tetsushi Kurokawa
哲史 黒川
Shizuka Saikawa
静 齋川
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Abstract

【課題】定着ニップ部への常に安定した用紙の進入と定着性を維持するベルト定着装置を提供する。
【解決手段】ベルト定着装置50は記録紙Pのトナー像と接する側のヒータ65−1を内蔵する加熱ローラ61と、ベルト蛇行修正機構を備えているアイドルローラ62との間に、定着ベルト63が掛け渡され、ヒータ65−2を内蔵する加圧ローラ64が定着ベルト63を介して加熱ローラ61に圧接して定着ニップ部を形成する。位置補正ローラ66は定着ベルト63の内側に圧接し、位置補正ローラ66が無いとした場合のベルト位置に対し距離Smm分だけ定着ベルト63を下方に押し下げている。アイドルローラ62によるベルト蛇行補正により幅方向両端部で異なる進入角度となる定着ベルト63は位置補正ローラ66により幅方向両端部で同一進入角度に補正されて定着ニップ部に用紙Pを案内しながら進入する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置の定着装置に係わり、更に詳しくはベルトを用いたベルト定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータを中心とした情報機器としてのコンピュータの普及に伴って、その周辺機器のひとつとしてプリンタ装置が普及している。このプリンタ装置には各種の方式のカラープリンタが提案されている。特に、電子写真方式、熱転写方式、インクジェット方式の各方式のプリンタ装置は著しい進歩を遂げており、それらで形成されるカラー画像は美麗さや解像度の点でも古くから用いられてきたアナログカメラの銀塩写真に匹敵し、これにとって代わる勢いである。
【0003】
図7は、電子写真方式の所謂タンデム方式のカラープリンタ装置の例を示す図である。このようなタンデム方式のカラープリンタ装置は印刷速度が速いことで優れている。
このタンデム式のカラープリンタ装置は、同図に示すように、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4つの画像形成部1M、1C、1Y、1Kを多段式に並設して構成され、各画像形成部1M、1C、1Y、1Kには、それぞれに対応する現像器2M、2C、2Y、2Kが配設されている。
【0004】
記録紙Pは、搬送ベルト5の矢印Aで示す反時計回り方向への循環移動回転に伴って破線矢印Bで示すように搬送される。この間各画像形成部1M、1C、1Y、1Kの光書込ヘッド3M、3C、3Y、3Kから対応する感光体ドラム4M、4C、4Y、4Kに光書込みが行われ、その光書込みによる静電潜像に対して現像器2M、2C、2Y、2Kによるそれぞれの色のトナー像が現像される。
【0005】
トナー像が現像された感光体ドラム4Mから記録紙Pに対してマゼンタ(M)のトナー像の転写が行われ、以後シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に、各色のトナー像が重ねられて記録紙Pへ転写される。その後、定着装置6によって熱と圧力とで定着処理が行われ、記録紙Pはトナー像を定着されて機外に排出される。(例えば、特許文献1参照。)
上記の例では、定着装置6には一対のローラが設けられている例を示しているが、近年になって、一対のローラのトナー像と接する側のローラにベルトを掛け渡して用いるベルト定着装置が提案されている。ベルト定着装置は、トナーが定着装置側に付着するオフセット現象が少ないことや、記録紙への定着ニップ幅をやや広く取れるため定着性が良いなどの利点かある。(例えば、特許文献2参照。)
図8は、そのようなベルト定着装置の例を示す側断面である。同図に示すベルト定着装置7は、記録紙Pのトナー像と接する側の加熱ローラ8とアイドルローラ9との間にベルト10が掛け渡されている。同図の例では、本来の加熱ローラ8だけでなく加圧により定着をバックアップする加圧ローラ11にも、円筒内に熱定着用のハロゲンヒータ12(12−1、12−2)が備えられている。また、上記のアイドルローラ9はベルト10の蛇行を制御する機能も備えている。
【0006】
図9(a),(b) は、上記アイドルローラ9のベルト10の蛇行を制御する動作状態を説明する図である。同図(a),(b) は、それぞれ、左にベルト定着装置7の側断面図を再掲し、右にアイドルローラ9の正面図を示している。
同図(a) に示すように、アイドルローラ9の端部には、アイドルローラ9の支持軸13と同軸で回転可能な傾斜付リング14が設けられており、この傾斜付リング14には、傾斜付リング14と一体構成のピニオン15を備えている。ピニオン15は、ベルト定着装置7のフレームに固定されているラック16と噛み合っている。
【0007】
このピニオン15とラック16との噛合により、アイドルローラ9は、傾斜付リング14側の端部のみが上下方向に移動可能である。この端部は、スプリング17によって常に矢印aで示す下方向に付勢され、通常は同図(a) に示す位置で釣り合っている。
【0008】
一方、ベルト10は、常に矢印bで示す傾斜付リング14方向に片寄るように設定されている。この設定は、アイドルローラ9の左右径の設定や、左右の軸の位置調整により可能である。通常は、同図(a) に示す釣り合いの位置で、ベルト10が傾斜付リング14方向に、寄りを生じるようにスプリング17の付勢力が設定されている。
【0009】
これにより、ベルト10は、傾斜付リング14方向に同図(b) に移動量Tで示す片寄りを生じることになるが、この移動量Tの片寄りが生じると、傾斜付リング14の持つ表面の摩擦特性により傾斜付リング14に回転トルクが発生し、傾斜付リング14と、これに一体なピニオン15とが、図の左側の断面図では時計回り方向に、図の右側の正面図では手前下方向に回転する。
【0010】
これにより、アイドルローラ9の傾斜付リング14側端部がスプリング17の不勢力に抗して、同図(a) の釣り合い位置から、同図(b) に矢印cで示す上方向への移動を行う。この上方向への移動により、ベルト10には自動的に左右の速度差を均一に保つように図の矢印dで示す右方向への動きを生じる。このように、同図(a) と同図(b) との動きを繰り返すことによって、ベルト10は実際に均衡を保つ位置で安定する。
【0011】
【特許文献1】
特開平11−143249号公報(段落[0013]〜[0022])、図1)
【特許文献2】
特開2000−75708号公報(要約、段落[0057]、図5)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のベルト10の自動蛇行修正により、ベルト定着装置7の加熱ローラ8と加圧ローラ11とがベルト10を介して圧接する定着ニップ部へのベルト10の進入状態は、図9(b) に示すように、左の断面図の奥行き方向手前側と向う側(右の正面図では左端側と図外右端側)とでは、ベルト10の進入角度が、同図(b) の実線10−1と二点鎖線10−2とに示すように、ベルト幅方向の左右で異なるという状態が発生する。
【0013】
このため、定着ニップ部において記録紙を挟持するタイミングや強度が左右で差を生じ、この差によって定着性にムラを生じたり、記録紙に皺が発生するなどの不具合が発生するという問題を有していた。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、定着ニップ部への常に安定した用紙の進入と定着性を維持するベルト定着装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
先ず、請求項1記載のベルト定着装置は、少なくとも定着ニップ部と該定着ニップ部に進入するベルトと該ベルトの蛇行を調整するアイドルローラとを備えたベルト定着装置であって、上記定着ニップ部と上記アイドルローラとの間に配置され上記ベルトを外側に変位させるベルト位置補正部材を有して構成される。
【0015】
上記ベルト位置補正部材は、例えば請求項2記載のように、上記定着ニップ部に対し上記ベルトの進入角度が該ベルトの幅方向両端部で同一となるように補正する。
また、上記ベルト位置補正部材は、例えば請求項3記載のように、上記ベルトに対し0.1mm以上の変位量で補正を行うように構成される。
【0016】
次に、請求項4記載の発明のベルト定着装置は、定着ニップ部と該定着ニップ部に進入するベルトと該ベルトの蛇行を調整するアイドルローラとを備えたベルト定着装置であって、上記定着ニップ部と上記アイドルローラとの間に配置され上記定着ニップ部のニップ幅を可変すべく上記ベルトを内外方向に変位させるベルト位置調整部材を有して構成される。
【0017】
上記ベルト位置調整部材は、例えば請求項5記載のように、給紙部からの用紙情報に基づいて上記ベルトの上記定着ニップ部におけるニップ幅を可変すべく上記ベルトを内外方向に変位させるように構成される。
その場合、上記用紙情報は、例えば請求項6記載のように、用紙のサイズ、厚さ、又は種類に関わる情報である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施の形態におけるベルト定着装置を備えた画像形成装置の構成を模式的に示す側断面図であり、例としてタンデム型のカラー画像形成装置を示している。同図に示すカラー画像形成装置20は、本体基部21の前面(図の右方)に開閉給紙トレー22を備え、下部に用紙カセット23を着脱自在に備えている。用紙カセット23には多枚数の用紙Pが載置・収容されている。
【0019】
また、本体基部21の後部上面には排紙トレー24が形成され、そこには上部排紙口25から排出される画像形成済みの用紙が積載される。また本体基部21の上面側部には、特には図示しないが蓋部の開閉スイッチや液晶表示装置、電源スイッチ、複数のデータ入力キー等からなる操作パネルが配設されている。
【0020】
また、本体内部の略中央には、搬送ベルト26が前後に偏平なループ状に配置され、その両端部を駆動ローラ27と従動ローラ28に保持されて、図の矢印Cで示す反時計回り方向に循環移動する。搬送ベルト26の上方に、4つの画像形成部29(29m、29c、29y、29k)が用紙搬送方向(図の右から左方向)に多段式(タンデム型)に並設されている。
【0021】
上記の画像形成部29は、現像器内に収容されているトナーの色が異なるだけで、いずれも同一の構造であるので、以下、代表的に画像形成部29yについてのみ各部に符号を付して説明する。
先ず、搬送ベルト26の上循環に接して感光体ドラム31が配置され、この感光体ドラム31を取り囲むようにしてクリーナ32、初期化帯電器33、光書込ヘッド34、現像器35の現像ローラ36及び搬送ベルト26を挟んで転写シート37が配置されている。
【0022】
画像形成部29mに対応する現像器35から画像形成部29kに対応する現像器35まで、各現像器35には、減法混色の三原色であるM(マゼンタ:赤色染料)、C(シアン:緑味のある青色)及びY(イエロー:黄色)の各色トナー並びに文字や画像の黒色部分等の印字に専用されるK(ブラック:黒)トナーがそれぞれ収容されている。
【0023】
上記の搬送ベルト26は、下循環部の下流側裏面に押接するテンションローラ38によって常に下方に付勢されて適度の張力を保っており、その下循環部のほぼ中央には、表裏一対となった詳しくは後述するベルトクリーナ39が配設されている。
【0024】
この搬送ベルト26の上循環部の搬送方向上流側には、待機ローラ対41が配置され、その右方には開閉給紙トレー22の給紙コロ42が配設されている。また、待機ローラ対41と給紙コロ42との間から下方には、用紙カセット23からの給紙を案内する給紙案内路43が形成されている。給紙案内路43には、詳しくは後述するが、下方に向かって上部給紙ローラ対44、両面転送合流路45、及び下部給紙ローラ対46が順次配置されている。
【0025】
その下部給送ローラ対46の下方に、用紙カセット23の給紙端が位置しており、この給紙端には、これも詳しくは後述する用紙先端案内部47が形成されている。また、給紙端の上方には本体装置側の給紙コロ48が配置されている。
一方、搬送ベルト26の用紙搬送方向下流(図の左方)には、断熱性の匡体内に組み付けられた詳しくはこれも後述するベルト定着装置50が配置されている。このベルト定着装置50の下流には、定着排紙ローラ対51及び切換フラップ52が配設されている。この切換フラップ52は、同図に実線で示す上位置と破線で示す下位置の上下に回動する。
【0026】
この切換フラップ52より上には、搬送ローラ対53及び上方向から前方へ反転する排紙路54が形成され、排紙路54の終端は前述した上部排紙口25を形成しており、ここには上部排紙ローラ対55が配置されている。また、切換フラップ52より下流横方向には後部排紙ローラ対56が配置されその下流に後部排紙口57が外部に開口している。
【0027】
更に、切換フラップ52の下方には、両面印刷用搬送ユニットが配置され、この両面印刷用搬送ユニットには、用紙を専ら上流側へ送り戻す送り戻し搬送路58が、5個の逆搬送ローラ対59(59a、59b、・・・、59e)を備えて配置されている。この送り戻し搬送路58の終端は、両面転送合流路45に合流する。
【0028】
この両面印刷用搬送ユニットと用紙カセット23の間には電装部60が配置されている。電装部60には、特には図示しないが、適宜の回路基盤が装着され、その回路基盤には複数の電子部品からなる制御装置が搭載されている。制御装置は、コントローラ部とエンジン部からなる。コントローラ部は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(読出し専用メモリ)、EEPROM(再書込み可能な読出し用メモリ)、フレームメモリ、イメージデータ転送回路等からなり、ホストコンピュータ等から入力される印刷データを解析し、印字用データを作成してエンジン部に転送する。
【0029】
エンジン部は、CPUやROM等を備え、入力側にはコントローラ部からのデータや指令信号、不図示の温度センサの出力、用紙検知センサの出力等が入力し、出力側には不図示のモータを駆動するモータドライバ、そのモータの駆動を各部に伝達する駆動系を切り替えるクラッチドライバ、光書込みヘッド34を上記印字用データに基づいて駆動する印字ドライバ、初期化帯電器33、転写シート37、現像ローラ36等に所定のバイアス電流を供給するバイアス電源ドライバ、ベルト定着装置50のベルト位置を用紙情報に基づいて調整する駆動系のドライバ等が接続されている。エンジン部はコントローラ部からのデータや指令信号、各種のセンサの出力等に基づいて各部を駆動制御する。
【0030】
続いて上記構成のタンデム型のカラー画像形成装置20の動作を、上述した図1を再び参照しながら説明する。先ず、図1に示す本体装置20に電源が投入され、使用する用紙の紙質、枚数、印字モード、その他の指定がキー入力あるいは接続するホスト機器からの信号として入力されると印字(印刷)が開始される。
【0031】
給紙コロ48が用紙カセット23に載置収容されている用紙Pを一枚取り出し、下部給紙ローラ対46、両面転送合流路45、上部給紙ローラ対44、給紙案内路43を介して待機ローラ対41へ給送する。待機ローラ対41は回転を一時停止して、その挟持部に用紙Pの先端を当接させて用紙の進行を制止し、搬送タイミングを待機する。
【0032】
駆動ローラ27が反時計回り方向に回転し、従動ローラ28が従動して同じく反時計回り方向に回転する。これにより搬送ベルト26は、上循環部が4個の感光体ドラム31に当接して全体が反時計回り方向へ循環移動する。
これと共に感光体ドラム31を中心に配置された諸装置が印字タイミングに合わせて順次駆動される。感光体ドラム31は時計回り方向に回転し、初期化帯電器33は、感光体ドラム31周面に一様な高マイナス電荷を付与し、光書込ヘッド34は、その感光体ドラム31周面に画像信号に応じて露光を行って低電位部を形成する。これにより、上記初期化による高マイナス電位部と、露光による低マイナス電位部からなる静電潜像が形成される。
【0033】
現像ローラ36は、その静電潜像の低電位部に現像器35のトナーを転移させて感光体ドラム31周面上にトナー像を形成(反転現像)する。最上流の画像形成部29mの感光体ドラム31周面上のトナー像の先端が搬送ベルト26との対向部に回転搬送されてくるタイミングで、その対向部に用紙Pの印字開始位置が一致するように、待機ローラ対41が回転を開始して用紙Pを用紙搬入部へ給送する。
【0034】
搬送ベルト26は給送された用紙Pを搬送し、これにより、用紙Pは画像形成部29mの感光体ドラム31と転写シート37により形成されている最初の転写部へ搬送される。転写シート37は、不図示の転写バイアス電源から出力される転写電流(又は転写電圧)を搬送ベルト26を介して用紙Pに印加する。これにより、感光体ドラム31上のM(マゼンタ)トナー像が用紙Pに転写される。
【0035】
続いて、画像形成部29cの感光体ドラム31と転写シート37により形成されている上流から2番目の転写部においてC(シアン)トナー像が転写され、更に画像形成部29yの感光体ドラム31と転写シート37により形成されている上流から3番目の転写部でY(イエロー)トナー像が転写される。そして、画像形成部29kの感光体ドラム31と転写シート37により形成されている最下流の転写部でK(ブラック)トナー像が順次転写されて4色のトナー像が用紙P上に塗り重ねられる。
【0036】
このようにして、4色のトナー像を転写された用紙Pは、搬送ベルト26から分離されてベルト定着装置50に搬入される。ベルト定着装置50は熱と圧力とにより、トナー像を用紙Pに定着させる。この画像定着後、用紙Pは定着排紙ローラ対51、切換フラップ52、搬送ローラ対53、排紙路54及び上部排紙ローラ対55を介して上部排紙口25から排紙トレー24上にトナー像を下にして排出される。
【0037】
上記のように動作する本例のカラー画像形成装置20において、ベルト定着装置50には特別の工夫が凝らされている。以下、これについて説明する。
図2は、上記のカラー画像形成装置20に組み付けられているベルト定着装置の側断面図である。図2においてベルト定着装置50は、記録紙Pのトナー像と接する側の加熱ローラ61、この加熱ローラ61とアイドルローラ62の間に掛け渡された定着ベルト63、この定着ベルト63を介して加熱ローラ61に圧接して定着ニップ部を形成する加圧ローラ64、加熱ローラ61及び加圧ローラ64の円筒内にそれぞれ配置された熱定着用のハロゲンヒータ65(65−1、65−2)を備えている。
【0038】
尚、図2に示す、本例の加熱ローラ61、アイドルローラ62、定着ベルト63、加圧ローラ64、ハロゲンヒータ65(65−1、65−2)の構成及び機能は、図8に示したベルト定着装置7の加熱ローラ8、アイドルローラ9、ベルト10、加圧ローラ11、ハロゲンヒータ12(12−1、12−2)の構成及び機能と同様である。
【0039】
そして、更に、本例の場合は、加熱ローラ61とアイドルローラ62との間には定着ベルト63の内側に圧接するベルト位置補正部材としての位置補正ローラ66が配設されている。
上記の定着ベルト63は、本例では、ボリイミドをベースとして表面をシリコンゴムで構成され、厚みを200〜300μmに形成されている。また、本例の場合も、定着ベルト63の蛇行を防止するために、アイドルローラ62には、ここでは図示を省略しているが、図9(a),(b) に示したアイドルローラ9に付加されているベルト蛇行調整機構と同様のベルト蛇行調整機構が備えられている。
【0040】
本例において、図8及び図9(a),(b) の場合と異なるのは、加熱ローラ61とアイドルローラ62との間には定着ベルト63の内側に圧接する位置補正ローラ66が配設されている点である。
この位置補正ローラ66は、本例では定着ベルト63の移動に摩擦により従動回転する薄肉の金属パイプをベルト定着装置50のフレーム側に回転自在に固定して配置されているが、ベルト位置補正部材としては、これに限ることなく、回転せずに定着ベルト63に滑接して定着ベルト63と相対的に摺動する固定部材であっても良い。
【0041】
本例では、位置補正ローラ66の配設により、位置補正ローラ66が無い場合のベルト位置に対し、距離Smm分だけ定着ベルト63を下方に押し下げている。この距離Sは、少なくとも0.1mm以上の変位量であることが好ましいことが種々の試作と実験によって経験的に判明している。
【0042】
この位置補正ローラ66の配設により、アイドルローラ62のベルト蛇行補正機能により蛇行を補正された定着ベルト63の図の紙面奥行き方向向こう側と手前側とで異なる進入角度(図9(b) の進入ベルト位置10−1と10−2参照)はアイドルローラ62と位置補正ローラ66との間で生じるのみで、定着ベルト63は位置補正ローラ66を通過した後は、定着ニップ部への進入角度が両端部で同一角度に補正され、位置補正ローラ66から定着ニップ部までは、蛇行調整の影響を受けず、常に安定したベルト走行状態を示すようになる。
【0043】
これにより、ベルト定着部における用紙に捩れや皺等が発生する不具合が解消され、安定した定着性が常に確保される。
尚、特には図示しないが、上記第1の実施の形態の変形例として、アイドルローラ62に代えて同位置に加熱ローラを配置し、この加熱ローラにベルト蛇行調整機構を持たせ、加圧ローラ64との対向位置には加熱ローラ61に代えて、より小径の定着ニップ用兼ベルト駆動用のローラを設けるようにしてもよい。
【0044】
そのように構成することにより、定着ニップ部の図2に示した加熱ローラ61の直径を、内部のヒータを除去した分だけ小径化することができ、これにより、定着ニップ部を通過した直後の用紙先端とベルト面との成す角度が、より急峻となり、定着後の用紙先端のベルト面からの分離が容易になって、ベルト定着部における用紙ジャムの発生を低減させることができる。
【0045】
図3(a) は、第2の実施の形態におけるベルト定着装置の構成を示す側断面図であり、同図(b) は、そのベルト位置調整部材の構成を示す図、同図(c) は、ベルト位置調整部材の他の例を示す図である。
図3(a) に示すベルト定着装置67は、図2のアイドルローラ62に代わって同位置にやや小径の加熱ローラ68が配置される、この加熱ローラ68には図9(a),(b) に示したアイドルローラ9の場合と同様のベルト蛇行調整機構が設けられている。また、図3(a) の加圧ローラ64との対向位置には、図2の加熱ローラ61に代えて、より小径の定着ニップ用兼ベルト駆動用ローラ69が設けられる。
【0046】
全体としては、上述した第1の実施の形態の変形例とほぼ同様の構成であるが、本例では、位置補正ローラ70は、定着ニップ部ヘ進入する定着ベルト63の走行角度の安定を維持する機能以外に、図の矢印Dで示すように通紙される用紙に対し、そのサイズ、厚さ、種類等に応じて定着ニップ幅を変更すべく図の両方向矢印Eで示すように上下に移動する機能を備えている。
【0047】
通常の用紙使用時では、位置補正ローラ70は、図3(a) に実線で示す位置に設定されており、このときの定着ニップ幅は5〜6mm程度となっている。この定着ニップ幅は、本カラー画像形成装置の通常速度において、一般的な厚さの用紙(60〜80g/m)にトナー像を定着させるには十分である。
ところが厚紙にトナー像を定着させるには上記の定着ニップ幅5〜6mmでは熱量として不足する。だからといって、厚紙の場合の定着性を確保するために通常の設定を厚紙の場合に対応するような設定とした場合は、普通紙に対しては熱量が過多となって高温オフセットが生じてしまう。したがって従来は、定着速度を遅くしたり、用紙によってはヒータへの通電量を調整して定着温度の設定を切り替えて対応していた。
【0048】
但し、定着速度を遅くした場合は当然印刷の処理速度が低下する。また、ヒータへの通電量を調整して温度を切り替える場合は待ち時間が必要になってくる。いずれの場合も、ユーザにとっては印刷の処理作業の能率が低下するという問題を有している。
【0049】
そこで、本ベルト定着装置67を備えたカラー画像形成装置においては、たとえば用紙給紙口における用紙センサから制御装置への情報等で、いまから画像形成が行われる用紙が厚紙であることを認識すると、制御装置は位置補正ローラ70を上下に移動させるクラッチをON/OFFさせることにより、位置補正ローラ70を全体的に下方に移動させ、定着ベルト63と加圧ローラ64との定着ニップ幅を、より広く変更するようにする。
【0050】
図3(a) に点線で示す定着ベルト63の位置は、厚紙用に切り替わった状態を示しており、このとき定着ニップ幅は10mm前後となっている。
このように本ベルト定着装置67の場合は、定着ニップ幅の切り換えを瞬時に行うことができ、例えば1連の印刷処理で厚紙と薄紙が混在する場合であっても、その印刷処理速度を変更することなく、用紙ごとに最適の定着状態で印刷を進行させることができる。
【0051】
図3(b) は、上記の位置補正ローラ70を上下に移動させる機構の一例を示している。同図(b) に示すように、位置補正ローラ70は、回転する薄肉の金属管(本例の場合はアルミ管)71と、この金属管71の両端部に嵌入するフランジ72(72a、72b)と、これらフランジ72に、中心よりずれて取り付けられている支持軸73と、この支持軸73の一端にクラッチ74を介して係合する駆動ギア75とからなる。クラッチ74及び駆動ギア75は、ベルト定着装置本体フレーム76の支持部に支持され、駆動ギア75は本体装置側から不図示の駆動系を介して駆動され、常時回転している。
【0052】
これに対して、支持軸73は、クラッチ74がONのときのみ回転し、クラッチ74がOFFで回転を停止する。これにより、支持軸73が、普通用紙に対する基準位置から180度回転して厚紙に対する位置で停止したときは、支持軸73がフランジ72に対して偏芯していることにより、同図(b) の左に示すように、フランジ72が図の実線位置から二点鎖線72´の位置に変位し、これによって、位置補正ローラ70つまり金属管71が、同図(b) の右に示すように、実線位置から図の二点鎖線71´で示す位置に変位する。この位置は同図(a) に破線で示す位置補正ローラ70の厚紙に対する位置である。
【0053】
図3(c) は、上記の位置補正ローラ70を上下に移動させる機構の他の例を示している。この例では、同図(c) に示すように、フランジ72(72a、72b)に対し、支持軸73は偏芯することなくフランジ72の中心に取り付けられている。ただし、この場合は支持軸73の一端とクラッチ74との係合部が、クラッチ74の中心からずれている。
【0054】
これにより、この場合も、クラッチ74のON/OFFによって、フランジ72の支持軸73が、クラッチ74の中心の周りを小円を描いて移動することにより、位置補正ローラ70つまり金属管71も円運動しながら上下に移動する。
この場合も、支持軸73つまりクラッチ74が、普通用紙に対する基準位置から180度回転して厚紙に対する位置で停止したときは、支持軸73がクラッチ74に対して偏芯していることにより、同図(c) の左に示すように、フランジ72が図の実線位置から二点鎖線72´の位置に変位し、これにより、位置補正ローラ70つまり金属管71も、同図(b) の場合と同様に、フランジ72の実線位置に対応する位置から二点鎖線72´で示す位置に対応する位置に移動する。この位置は同図(a) に破線で示す位置補正ローラ70の厚紙に対する位置である。
【0055】
尚、上記の説明では、位置補正ローラ70の移動位置を普通紙の場合と厚紙の場合の二通りに分けて説明しているが、これに限ることなく、クラッチ74のONとOFFの位置を適宜に設定することにより、さらに多くの位置に切り替えを行うことができ、これにより、用紙のサイズ、厚さ、種類ごとの最適な定着ニップ幅を形成して、速度や温度を変えることなく、用紙に応じた最適な定着性を迅速に設定することができる。
【0056】
位置補正ローラ70の移動は、偏芯軸によらず、通常のローラ軸を単にカム等で位置を変更させるようにしてもよい。
ところで、図1において、搬送ベルト26は、その良い転写性能を維持するためには常にトナー汚れの除去された状態であることが好ましいが、カラー画像形成装置のように各色のトナーが多層に塗り重ねられる方式では、回転ブラシ式のクリーナで、搬送ベルト上に蓄積されたトナーを全て回収するには、回転ブラシのみでは、ブラシの目詰まりが発生してクリーニング性能が著しく低下し、クリーニング不良が発生するという問題がある。また、ブラシの目詰まりを無くするにはブラシのクリーニングを行わねばならず、これには時間を要するという問題も生じる。
【0057】
また、ブレード式のクリーナでは、経時的にブレードの材質が劣化し性能が低下すると、クリーニング不良を起こすという問題がしばしば発生する。更に、搬送ベルト26には、その表面粗さの程度や、ブレードのエッヂとトナーの形状による機械的な要因によるクリーニング性能の不具合も潜在的に包含されている。
【0058】
本例のカラー画像形成装置では、そのような搬送ベルト26のクリーニング性能の不具合を解消するようにしている。以下、これについて、第3の実施の形態として説明する。
図4(a) は、図1のカラー画像形成装置20において用いられている第3の実施の形態としてのベルトユニット77とベルトクリーナ39のみを取り出して示す図であり、図4(b) は、同図(a) に二点鎖線の丸Fで囲んで示す部分の拡大図である。尚、同図(a),(b) には、図1と同一構成部分には図1と同一の番号を付与して示している。
【0059】
同図(a),(b) に示す回転ブラシ式のベルトクリーナ39においては、搬送ベルト26を挟んで回転ブラシ78と対向する位置に、超音波発生装置等から成る振動付与装置79が設けられている。この振動付与装置79は、単に搬送ベルト26に対し、付着トナーをクリーニングボトル81内に振り落とすための振動を与えるだけでなく、付着トナーを搬送ベルト26の付着面から下方に追い落とすための電位を搬送ベルト26に印加している。
【0060】
これにより、搬送ベルト26に付着したトナーは、搬送ベルト26に加えられる振り落とし振動と、追い落とし電位によって、付着が蓄積されない早い時期に、搬送ベルト26からクリーニングボトル81内に回収され、回収パイプ82によって不図示の総合回収部に回収される。
【0061】
また、上記の構成では、回転ブラシのみでクリーニングを行っていた場合よりもブラシの密度を、トナーによって目詰まりを起こしにくい密度まで粗くすることができるので、一層クリーニング性能が長期に維持されるようになり、保守の回数が低減して便利である。
【0062】
図5(a) は、ベルトクリーナがブレード式である場合の例を示す図であり、同図(b) は、同図(a) に二点鎖線の丸Gで囲んで示す部分の拡大図である。同図(a),(b) に示すように、このベルトクリーナ39´は、搬送ベルト26の付着トナーをブレード83によって掻き落として除去するように構成されているが、上述したように、これのみでは種々の不具合が生じる。
【0063】
この場合も、搬送ベルト26を挟んでブレード83と対向する位置に振動付与装置79が設けると良い結果が得られる。この場合も、振動付与装置79からは、搬送ベルト26に対し、付着トナーに対する振り落とし振動と、追い落とし電位を加えるようにする。
【0064】
尚、上記の例では、振動付与装置79として超音波発生装置を使用したが、これに限ることなく、ステッピングモータなどの振動を利用するようにしても良いことは勿論である。
ところで、図1に示したカラー画像形成装置20においては、装置本体を極力小型化するために、用紙給送路の形状に余裕を持たせることができない。このため、用紙カセット23の給紙端から繰り出されて待機ローラ対41まで給送される用紙Pの先端は、用紙カセット23の給紙端で急角度に上に曲げられて送り出される。
【0065】
一般に、この給紙端の形状は、厚さの比較的薄い普通紙の場合に対応して形成されているものであるが、給紙カセット23には、普通紙のように薄い紙ばかりとは限らず、様々の厚さの紙が積載されて用いられる。更に、サイズもA5判などの小サイズからA3判などの大サイズまで様々である。
【0066】
ところが、図1のカラー画像形成装置20の場合に、普通用紙用に設定されている給紙カセット23から厚紙を給紙して印刷しようとすると、搬送ローラ対46及び44の搬送力が不足し、通紙できないという問題がしばしば発生する。これは厚紙が普通紙よりも腰が強いため、用紙カセット23の給紙端で急角度に上に曲げられて、用紙に曲げ抵抗による応力が発生し、これが搬送抵抗として現れることに起因すると考えられる。
【0067】
しかし、装置本体の設定上で保証するあらゆる環境内で、つまり厚紙をも搬送するのに必要な搬送力に予め設定すると、その搬送力は薄紙における最適な搬送力の数倍にもなる。そのため、厚紙は搬送できるが、逆に薄紙の場合には異常に強い搬送力のため、逆に通紙性能が悪化してしまうという問題が発生する。
【0068】
また、曲げ抵抗を減少させるために用紙取り出し口の搬送路の曲げ(R)を厚紙に対応させて大きくすると、装置全体が大型化してコストアップの要因となるだけでなく、近年のOA機器の小型化の市場の要望にも逆行することになる。
本例のカラー画像形成装置20では、そのような厚紙使用の場合に限らず、薄紙、普通紙、厚紙、OHPなど、それぞれの用紙に対して、搬送経路や搬送力を最適に設定して、搬送力の不具合を、装置本体を大型化することなく解消するようにしている。以下、これについて、第4の実施の形態として説明する。
【0069】
図6(a) は、図1のカラー画像形成装置20において用いられる第4の実施の形態としての用紙カセット23から待機ローラ対41に用紙を給送する給紙路の構成を示す図であり、同図(b) は、その厚紙給送時の動作状態を示す図である。尚、同図(a),(b) には、図1と同一構成部分には図1と同一の番号を付与して示している。また、位置関係を判りやすく示すため、本例の実施形態に直接関わりの無い部分の給紙路近傍の構成についても図1の場合と同一の番号を付与して示している。
【0070】
図6(a) において、図1でも説明したように、用紙カセット23からは用紙Pが給紙コロ48の1回転によって一枚ずつ用紙先端案内部47に向けて送り出される。用紙先端案内部47は、支持軸84を支点にして図の右方に回動できるように構成されており、常には押し板85を介して押しバネ86によって図の左方に付勢され、用紙先端案内部47により形成される案内路は狭く、その曲面Rは上方にほぼ直角に近く曲がって形成されている。
【0071】
この用紙先端案内部47によって形成される案内路の曲面Rは、薄い紙では、図6(a) に示すように、用紙先端案内部47の左方への回動により、小さくなり、厚紙では、同図(b) に示すように、用紙先端案内部47の左方への回動によって、大きくなって、どのような厚さの用紙でも通紙時に最適な搬送経路を形成するように構成されている。
【0072】
このような用紙の種類に対応する搬送経路の形成は、印刷開始前に、ユーザが用紙の種類をプリンタドライバ上で選択した時、又は透過型用紙センサによる厚さの検知等によって、制御装置により、そのとき使用される用紙に最適な搬送経路の形状に変更される。
【0073】
また、下部給紙ローラ対46には、右方のローラを左方のローラに付勢する押しバネ87が配設されている。また、上部給紙ローラ対44にも同様に、右方のローラを左方のローラに付勢する他の押しバネ88が配設されている。
薄紙や普通紙を搬送する場合は、図6(a) の状態で搬送する。薄紙や普通紙の場合は用紙Pの腰が比較的弱いので、用紙先端案内部47により形成される狭くほぼ上方に直角な案内路でも抵抗なく容易に用紙Pは搬送される。また、下部給紙ローラ対46及び上部給紙ローラ対44による用紙Pへの挟持力も薄紙や普通紙に対応する適度の強さである。
【0074】
厚紙を搬送する場合は、図6(b) の状態で搬送する。案内路の曲面Rが用紙先端案内部47の右方への回動によって大きくなっているので、厚紙のように比較的強い腰の用紙であっても容易に屈曲して上方へ案内される。
また、このとき下部給紙ローラ対46の搬送力を厚紙に対応する強いほうへ変化させるために、左側ローラを右側ローラ方向へスライドさせる。これによって右側ローラが右方に押圧され押しバネ87の付勢力が強まって下部給紙ローラ対46の搬送力が強くなると共に、上記回動によって右側に移動した用紙先端案内部47の上端部の位置に下部給紙ローラ対46が移動した形となり、用紙送りが用紙先端案内部47から下部給紙ローラ対46へと円滑に引き継がれる。
【0075】
同図(a) に示した薄紙の搬送の場合は、用紙先端案内部47が左方の位置に回動すると共に、下部給紙ローラ対46が搬送力の弱まる左方にスライドする。押しバネ87がやや伸びるため、その付勢力が弱まって、下部給紙ローラ対46の搬送力がちょうど薄紙の搬送に釣り合う搬送力となる。
【0076】
尚、上記の用紙先端案内部47の左方への回動位置及び下部給紙ローラ対46の左方へのスライド位置は、普通紙に対応する基準位置として、プリンタドライバやプリンタ本体のデフォルト値として設定されている。同図(b) に示す用紙先端案内部47の右方への回動や下部給紙ローラ対46の右方へのスライドは、ユーザがプリンタドライバ上で用紙設定を厚紙に変えることに応じて変更される。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ベルト定着装置においてアイドルローラによるベルト蛇行調整が入っても、アイドルローラと定着ニップ部との間にベルト位置調整部材が配置されていることにより、定着ニップ部ヘのべルト進入角度が安定し、これにより用紙の捩れや皺等の変形等が生じることが無く、常に安定した定着性が得られるベルト定着装置を提供することが可能となる。
【0078】
また、通常の用紙と厚紙等の特殊用紙に対して定着ニップ幅を瞬時に切り換え変更して、定着ニップ部に加える熱量を変更して対応するので、薄紙、厚紙の混在した印刷処理においても定着処理速度や定着設定温度を変更する必要がなく、ユーザの待ち時間が発生せず、印刷作業の能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるベルト定着装置を備えた画像形成装置の構成を模式的に示す側断面図である。
【図2】第1の実施の形態におけるベルト定着装置の側断面図である。
【図3】(a) は第2の実施の形態におけるベルト定着装置の構成を示す側断面図、(b) はそのベルト位置調整部材の構成を示す図、(c) はベルト位置調整部材の他の例を示す図である。
【図4】(a) は第3の実施の形態としてのベルトユニットとベルトクリーナのみを取り出して示す図、(b) は(a) に二点鎖線の丸Fで囲んで示す部分の拡大図である。
【図5】(a) は第3の実施の形態としてのベルトクリーナがブレード式の場合の例を示す図、(b) は(a) に二点鎖線の丸Gで囲んで示す部分の拡大図である。
【図6】(a) は第4の実施の形態としての用紙カセットから待機ローラ対に用紙を給送する給紙路の構成を示す図、(b) はその厚紙給送時の動作状態を示す図である。
【図7】従来の電子写真方式のタンデム型のカラー画像形成装置の構成例を説明する図である。
【図8】従来の画像形成装置のベルト式定着装置の例を示す側断面である。
【図9】(a),(b) は従来のベルト式定着装置におけるベルトの蛇行を制御するアイドルローラの動作状態を説明する図である。
【符号の説明】
1M、1C、1Y、1K 画像形成部
2M、2C、2Y、2K 現像器
3M、3C、3Y、3K 光書込ヘッド
4M、4C、4Y、4K 感光体ドラム
5 搬送ベルト
6 定着装置
7 ベルト定着装置
8 加熱ローラ
9 アイドルローラ
10 ベルト
11 加圧ローラ
12(12−1、12−2) ハロゲンヒータ
13 支持軸
14 傾斜付リング
15 ピニオン
16 ラック
17 スプリング
20 カラー画像形成装置
21 本体基部
22 開閉給紙トレー
23 用紙カセット
P 用紙
24 排紙トレー
25 上部排紙口
26 搬送ベルト
27 駆動ローラ
28 従動ローラ
29(29m、29c、29y、29k) 画像形成部
31 感光体ドラム
32 クリーナ
33 初期化帯電器
34 光書込ヘッド
35 現像器
36 現像ローラ
37 転写シート
38 テンションローラ
39、39´ ベルトクリーナ
41 待機ローラ対
42 給紙コロ
43 給紙案内路
44 上部給紙ローラ対
45 両面転送合流路
46 下部給紙ローラ対
47 用紙先端案内部
48 給紙コロ
50 ベルト定着装置
51 定着排紙ローラ対
52 切換フラップ
53 搬送ローラ対
54 排紙路
55 上部排紙ローラ対
56 後部排紙ローラ対
57 後部排紙口
58 送り戻し搬送路
59(59a、59b、・・・、59e) 逆搬送ローラ対
60 電装部
61 加熱ローラ
62 アイドルローラ
63 定着ベルト
64 加圧ローラ
65(65−1、65−2) ハロゲンヒータ
66 位置補正ローラ
67 ベルト定着装置
68 加熱ローラ
69 定着ニップ用兼ベルト駆動用ローラ
70 位置補正ローラ
71 金属管
72(72a、72b) フランジ
73 支持軸
74 クラッチ
75 駆動ギア
76 ベルト定着装置本体フレーム
77 ベルトユニット
78 回転ブラシ
79 振動付与装置
81 クリーニングボトル
82 回収パイプ
83 ブレード
84 支持軸
85 押し板
86、87、88 押しバネ

Claims (6)

  1. 少なくとも定着ニップ部と該定着ニップ部に進入するベルトと該ベルトの蛇行を調整するアイドルローラとを備えたベルト定着装置であって、前記定着ニップ部と前記アイドルローラとの間に配置され前記ベルトを外側に変位させるベルト位置補正部材を有することを特徴とするベルト定着装置。
  2. 前記ベルト位置補正部材は、前記定着ニップ部に対し前記ベルトの進入角度が該ベルトの幅方向両端部で同一となるように補正することを特徴とする請求項1記載のベルト定着装置。
  3. 前記ベルト位置補正部材は、前記ベルトに対し0.1mm以上の変位量で補正を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のベルト定着装置。
  4. 少なくとも定着ニップ部と該定着ニップ部に進入するベルトと該ベルトの蛇行を調整するアイドルローラとを備えたベルト定着装置であって、前記定着ニップ部と前記アイドルローラとの間に配置され前記定着ニップ部のニップ幅を可変すべく前記ベルトを内外方向に変位させるベルト位置調整部材を有することを特徴とするベルト定着装置。
  5. 前記ベルト位置調整部材は、給紙部からの用紙情報に基づいて前記ベルトの前記定着ニップ部におけるニップ幅を可変すべく前記ベルトを内外方向に変位させることを特徴とする請求項4記載のベルト定着装置。
  6. 前記用紙情報は、用紙のサイズ、厚さ、又は種類に関わる情報であることを特徴とする請求項5記載のベルト定着装置。
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