JP2004308921A - 動圧型軸受ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 油漏れの完全防止および部品点数の削減による低コスト化を図る。
【解決手段】 軸部材3と、底板を一体化した有底筒型のハウジング2と、ハウジング2の内径部に固定された軸受本体10とで動圧型軸受ユニットを構成する。軸受本体10の内周面に、軸部材3の外周面とラジアル軸受すきまを介して対向すると共に、動圧溝を有するラジアル軸受面10rを形成する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、動圧型軸受およびその製造方法、並びに当該動圧型軸受を用いた動圧型軸受ユニットに関する。この動圧型軸受は、特に情報機器分野で用いられる、DVD−ROM、DVD−RAMなどの光ディスク装置、MOなどの光磁気ディスク装置、FDD、HDDなどの磁気ディスク装置のスピンドルモータ用軸受、あるいはLBPなどのポリゴンスキャナモータ用軸受に適しており、特に薄型モータ用の軸受として好適である。
上記情報機器類のスピンドルモータには、さらなる高回転精度化、高速化、低コスト化、低騒音化などが求められているが、これらの要求性能を決定づける構成要素の一つにモータのスピンドルを支持する軸受がある。近年では、この種の軸受として、動圧発生用の動圧溝を有する動圧型軸受の使用が検討されている。この動圧型軸受は、低コストでありながら高い回転精度、低騒音等の特徴を有し、上記要求性能にも十分に対応できると考えられる。
この動圧型軸受では、略円筒状のスリーブ材の内周面(ラジアル軸受面)に動圧発生用として、へリングボーン型やスパイラル型などの動圧溝が形成される。従来の動圧溝の形成方法としては、軸受素材よりも硬質の複数個のボールを円周等間隔に配列保持した軸状の治具を軸受素材の内周面に挿入し、治具の回転と送りによってボールに螺旋運動を与えながらボールを素材内周面に加圧して動圧溝を転造(塑性加工)する方法が知られている(特許第 2541208号:特許文献1)。
この種の動圧型軸受においては、スピンドルをスラスト方向で非接触支持するため、軸受の端面やこれに対向するスピンドル側の面に動圧溝を有するスラスト軸受面を設ける場合がある。このスラスト軸受面の動圧溝加工は、通常はプレスで行われる。
特許第2541208号公報
しかし、上述の転造による動圧溝加工では、成形時に動圧溝に隣接する領域で素材隆起が生じるので、これを旋盤やリーマで除去加工する必要があり(特開平8-232958号)、工程が複雑化する。また、除去加工中は、軸受の端面を治具に押付けて位置出しする必要があるため、軸受の端面を高精度に仕上げると共に、加工中も端面精度を維持する必要があり、加工に手間がかかる。
また、スラスト軸受面の加工がラジアル軸受面の加工と別工程で行われるため、後工程中に先工程で成形した軸受面の精度が低下するおそれがあり、精度管理が難しい。
本発明は、油漏れの完全防止および部品点数の削減による低コスト化を図る事を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる動圧型軸受ユニットは、軸部材と、底板を一体化した有底筒型のハウジングと、ハウジングの内径部に固定され、内周面に軸部材の外周面とラジアル軸受すきまを介して対向する、動圧溝を有するラジアル軸受面が形成された軸受本体とを具備するものである。
軸受本体は、銅系あるいは鉄系、またはその双方を主成分とする焼結金属で形成し、これに油を含浸させたものとすることができる。
軸受本体はハウジングに例えば接着によって固定することができる。
本発明によれば、底板とハウジングとの接合部からの油漏れの完全防止および部品点数の削減によるさらなる低コスト化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図1乃至図9に基づいて説明する。
本発明では、ラジアル軸受面およびスラスト軸受面を有する動圧型軸受の製造工程の簡略化、精度管理の容易化等を図るため、軸受本体の内周面に、軸方向に対して傾斜した動圧溝を有し、かつ支持すべき軸部材の外周面とラジアル軸受すきまを介して対向するラジアル軸受面が設けられたものにおいて、軸受本体の少なくとも一方の端面に、動圧溝を有するスラスト軸受面を上記ラジアル軸受面と同時に成形することとした。
この動圧型軸受は、軸受本体を焼結金属で形成し、これに油を含浸させたものや、軸受本体を軟質金属で形成したもので構成することができる。
本発明にかかる動圧型軸受ユニットは、フランジ部を有する軸部材と、上述の何れかの動圧型軸受とを有し、上記スラスト軸受面とこれに対向するフランジ部の端面とでスラスト軸受すきまを形成したものである。
上記動圧型軸受は、ラジアル軸受面の動圧溝を成形するラジアル成形型を軸受素材の内周部に配置すると共に、軸受素材の両端を、少なくとも一方にスラスト軸受面の動圧溝を成形するスラスト成形型を設けた一対のパンチ面で保持し、この状態で軸受素材に圧迫力を加えることにより、軸受素材の内周面および少なくとも一方の端面に、それぞれに動圧溝を有するラジアル軸受面およびスラスト軸受面を同時成形することによって製造される。
本発明によれば、軸部材をラジアルおよびスラストの両方向で非接触支持する動圧軸受を簡単な方法で安価にかつ高精度に製作することができる。また、ラジアル軸受面とスラスト軸受面を同時成形しているので、両軸受面を別工程で成形する場合のように、先工程で成形された軸受面の精度が後工程中に低下することもなく、低コストかつ高精度に各軸受面を成形することができる。
図1は、本発明にかかる動圧型軸受ユニットの断面図である。この軸受ユニットは、動圧型軸受1と、動圧型軸受1を内径部に固定したほぼ円筒状のハウジング2と、動圧型軸受1の内径部に挿入された軸部材3とを具備する。軸部材3の一端には、半径方向に突出するフランジ部3aが一体成形または別部材の圧入等の方法で設けられており、このフランジ部3aは、ハウジング2の一方の開口部を封口する底板4と動圧型軸受1の一方の端面との間に収容配置される。ハウジング2の他端開口は、シールワッシャ等のシール部材5によって閉塞され、外部への油の漏れが防止されている。
この実施形態の動圧型軸受1は、円筒状の焼結金属からなる軸受本体10に、潤滑油あるいは潤滑グリースを含浸させた動圧型焼結含油軸受である。軸受本体10は、銅系あるいは鉄系、またはその双方を主成分とする焼結金属で形成され、望ましくは銅を20〜95重量%使用して成形される。
軸受本体10の内周面には、回転軸となる軸部材3をラジアル方向で非接触支持するラジアル軸受面10rが設けられる。ラジアル軸受面10rは、軸部材3の外周面とラジアル軸受すきまCrを介して対向しており、本実施形態では、図2に示すように一対のラジアル軸受面10rを軸方向に離隔して設けた場合を例示している。両ラジアル軸受面10rには、軸方向に対して傾斜した複数の動圧溝11(へリングボーン型)が円周方向に配列形成される。この動圧溝11は、軸方向に対して傾斜していればよく、この条件を満たす限りへリングボーン型以外の他の形状、例えばスパイラル型でもよい。焼結含油軸受1の外周には、1または複数(図面では2つ)の溝12が軸方向に沿って形成されており、この溝12は図1に示すように動圧型軸受1をハウジング2に組み込んだ際に軸受本体10および底板4で囲まれる空間と外部との空気の出入りを確保する通気路として機能する。
ラジアル軸受面10rは、一方に傾斜する動圧溝11が配列された第1の溝領域m1と、第1の溝領域m1から軸方向に離隔し、他方に傾斜する動圧溝11が配列された第2の溝領域m2と、2つの溝領域m1、m2の間に位置する環状の平滑部nとを備えており、2つの溝領域m1、m2の動圧溝11は平滑部nで区画されて非連続になっている。平滑部nと動圧溝11間の背の部分13とは同一レベルにある。この種の非連続型の動圧溝11は、連続型、すなわち平滑部nを省略し、動圧溝11を両溝領域m1、m2間で互いに連続するV字状に形成した場合に比べ、平滑部nを中心として油が集められるために油膜圧力が高く、また溝のない平滑部nを有するので軸受剛性が高いという利点を有する。
上記焼結含油軸受1では、軸部材3の回転に伴う圧力発生と昇温による油の熱膨張によって軸受本体10の内部の潤滑剤(潤滑油または潤滑グリースの基油)が軸受本体10の表面からにじみ出し、動圧溝11の作用によってラジアル軸受すきまCrに引き込まれる。ラジアル軸受すきまCrに引き込まれた油は潤滑油膜を形成して軸部材3をラジアル方向で非接触支持する。すなわち、上記傾斜した動圧溝11の動圧作用によってにじみ出した軸受本体10内部の潤滑剤がラジアル軸受すきまCrに引き込まれると共に、ラジアル軸受面10rに潤滑剤が押し込まれ続けるので、油膜力が高まり、軸受の剛性を向上させることができる。ラジアル軸受すきま10rに正圧が発生すると、ラジアル軸受面10rの表面に孔があるため、潤滑剤は軸受本体10の内部に還流するが、次々と新たな潤滑剤がラジアル軸受すきま10rに押し込まれ続けるので油膜力および剛性は高い状態で維持される。この場合、連続しかつ安定した油膜が形成されるので、高回転精度が得られ、軸振れやNRRO、ジッタ等が低減される。また、軸部材3と軸受本体10が非接触で回転するために低騒音であり、しかも低コストである。
軸受本体10の一方の端面(軸部材3のフランジ部3aと対向する端面)には、ラジアル軸受面10rと同時に成形したスラスト軸受面10sが設けられる。スラスト軸受面10sには、軸受端面に描いた放射状の仮想線に対して傾斜した部分を持つ複数の動圧溝14が円周方向で等間隔に配列形成される。本実施形態ではスラスト軸受面10sの動圧溝14として、へリングボーン型、すなわち、半径方向のほぼ中心部に屈曲部分を有するほぼV字状のものを例示しているが、上記の条件を満たす限り他の形状であってもよい。
図1に示す軸受ユニットにおいては、軸部材3の回転中は、軸部材3がロータ8とステータ7(図9参照)間の励磁力により浮上力を受けて底板4から浮いた状態となる。この時、上記と同様の作用でスラスト軸受面10sとこれに対向するフランジ部3aの端面との間のスラスト軸受すきまCsに動圧油膜が形成されるため、軸部材3がスラスト方向で非接触支持される。底板4の上面でかつ軸部材3の直下には、潤滑性に富む樹脂材料等からなるスラストワッシャ4aが配置され、モータの起動時や停止直前の軸端との間の摩擦低減が図られている。
上記動圧型焼結含油軸受1の軸受本体10は、上記金属粉末を圧縮成形し、さらに焼成して得られた円筒状の焼結金属素材(軸受素材)に対して、例えば、サイジング→回転サイジング→軸受面成形加工を施して製造することができる。
サイジング工程は、焼結金属素材の外周面と内周面のサイジングを行って焼結工程での曲がりなどを矯正する工程で、焼結金属素材の外周面を円筒状のダイに圧入すると共に、内周面にサイジングピンを圧入して行われる。回転サイジング工程は、断面略多角形状の回転サイジングピン(断面円形のピンの外周面を部分的に平坦加工して、円周等配位置に円弧部分を残したもの)を焼結金属素材の内周面に押付けながら、サイジングピンを回転させて内周面のサイジングを行う工程である。この回転サイジングにより焼結金属素材の内周面の真円度、円筒度が矯正され、かつ表面開孔率が例えば3〜15%に仕上げられる。軸受面成形工程は、上記のようなサイジング加工を施した焼結金属素材の内周面および少なくとも一方の端面に、ラジアル軸受面10rおよびスラスト軸受面10sの形状に対応した凹凸形状の成形型を加圧することによって、両軸受面10r、10sの動圧溝11、14の領域とそれ以外の領域(例えば、ラジアル軸受面10rでは背13および環状の平滑領域n)とを同時成形する工程である。
図3は、軸受面成形工程で使用する成形装置の概略構造を例示している。この装置は焼結金属素材10’の外周面を成形する円筒状のダイ20、焼結金属素材10’の内周面を成形する超硬合金製のコアロッド21、焼結金属素材10’の両端面を上下方向から押さえる上下のパンチ22、23を主要な要素として構成される。
図4に示すように、コアロッド21の外周面には、一対のラジアル軸受面10rの形状に対応した凹凸状の成形型21a(ラジアル成形型)が設けられている。成形型21aの凸部分21a1はラジアル軸受面10rにおける動圧溝11の領域を成形し、凹部分21a2は動圧溝11以外の領域(背13および環状の平滑領域n)を成形するものである。成形型21aにおける凸部分21a1と凹部分21a2との段差は、ラジアル軸受面10rにおける動圧溝11の深さと同程度(例えば2〜5μm程度)で微小なものであるが、図面ではかなり誇張して描かれている。また、何れか一方のパンチ(例えば上パンチ22)のパンチ面には、スラスト軸受面10sの動圧溝14に対応した凹凸形状の成形型22a(スラスト成形型)が設けられる。スラスト成形型を上下何れのパンチ22、23に設けるかは、後工程でのワークの取扱い性等に応じて任意に定めることができ、上記と反対に下パンチ23のパンチ面にスラスト成形型23aを設けてもよい。スラスト成形型22a(あるいは23a)の具体的形状は図示していないが、上記ラジアル成形型21aと同様に凸部分でスラスト軸受面10sの動圧溝14の領域を成形し、凹部分で動圧溝14以外の領域を成形するものとする。
この成形装置による成形は、図5に示す(A)〜(D)の手順で行われる。
先ず、焼結金属素材10’をダイ20の上面に位置合わせして配置した後、上パンチ22およびコアロッド21を降下させ、焼結金属素材10’をダイ20に圧入し、さらに下パンチ23に押付けて上下方向から加圧する(A)。
焼結金属素材10’は、ダイ20と上下パンチ22、23から圧迫力を受けて変形を起こし、内周面がコアロッド21の成形型21aに、一方の端面が上パンチ22の成形型22aにそれぞれ加圧される。これにより、成形型21a、22aの形状が焼結金属素材10’の内周面および一方の端面に転写され、ラジアル軸受面10rおよびスラスト軸受面10sが所定の形状および寸法に同時成形される(これと同時に焼結金属素材10’の外周面および両端面もサイジングされる)。
両軸受面10r、10sの成形が完了した後、焼結金属素材10’とコアロッド21の位置関係を保持したまま上下のパンチ22、23およびコアロッド21を一体的に上昇させ(B)、焼結金属素材10’をダイ20から抜く。次に、焼結金属素材10’の外周面に熱風発生器等の加熱機で熱風を吹き付けて焼結金属素材10’を加熱し(C)、その後、焼結金属素材10’をコアロッド21から抜く(D)。この時、焼結金属素材10’をダイ20から抜くと同時に焼結金属素材10’にスプリングバックが生じてその内径寸法が拡大する。また、加熱によって焼結金属素材10’の温度がコアロッド21によりも高くなり、かつコアロッド21(超硬合金製)よりも焼結金属素材10’(銅を主成分とする)の熱膨張係数が大きいため、焼結金属素材10’の内径寸法がさらに拡大する。そのため、コアロッド21と焼結金属素材10’との干渉が回避され、ラジアル軸受面10rの動圧溝11を崩すことなく、焼結金属素材10’の内周面からコアロッド21を抜き取ることが可能となる。スプリングバックのみでスムーズに焼結金属素材10’を抜ける場合は、加熱機による加熱工程を省略しても構わない。
以上の工程を経て製造した焼結金属素材10’を洗浄し、これに潤滑油又は潤滑グリースを含浸させて油を保有させると、図2に示す焼結含油軸受1が完成する。この軸受1は、ハウジング2の内周面に例えば接着によって固定される。なお、軸受1のハウジング2への組み込み後に、含浸油とは別に注油によって各軸受すきまCr、Csおよび軸受周辺の空間を油で満たしておくと、潤滑性が著しく向上する。
以上のように焼結金属素材10’を圧縮成形して軸受面10r、10sを成形すれば、工程を簡略化することができ、サイクルタイムの短縮化、量産性の向上を通じて生産コストの低減を図ることができる。また、最終の軸受面成形加工(動圧サイジング)の工程を高精度に実施するだけで、簡単に高精度の動圧型軸受を製作することができるため、精度管理も容易なものとなる。ラジアル軸受面10rとスラスト軸受面10sの同時成形も容易であり、この場合、両軸受面10r、10sを別工程で成形する場合の問題、すなわち先の工程で成形された軸受面の精度低下等の問題も回避することができる。
図6乃至図9は、上記動圧型焼結含油軸受1を用いた軸受ユニットの他の実施形態を示すものである。
図6は、軸受本体10の他方(ハウジング2の開口側)の端面に上記スラスト軸受面10sを設けた実施形態で、当該スラスト軸受面10sと軸部材3に設けたフランジ部3aの端面(下端面)との間にスラスト軸受すきまCsが形成される。図面では、底板4とハウジング2との接合部からの油漏れを防止するため、樹脂、ゴム等の弾性材料4bを底板4の上に重ねてパッキンとして使用している。
図7は、軸受本体10の両端面にそれぞれスラスト軸受面10s1、10s2を設けた実施形態で、軸受本体10の両端面を、軸部材3の2個所に設けた2つのフランジ部3a1、3a2の端面とそれぞれスラスト軸受すきまCs1、Cs2を介して対向させてある。この場合、両方向のスラスト荷重が支持可能となり、さらに軸部材3の抜けも防止されるので、軸部材3に衝撃荷重が加わった際のモータの損傷を回避することができる。スラスト軸受面10s1、10s2は、図3において上下のパンチ22、23のパンチ面に動圧溝形状に対応した凹凸形状のスラスト成形型22a、23aを設けることにより、図5と全く同様の手順でラジアル軸受面10rと同時に成形することができる。
図8は、図1と同様に軸受本体10の一方(ハウジング2の底部側)の端面に上記スラスト軸受面10s1を設けると共に、フランジ部3aと底板4の対向面のうちの何れか一方(例えば底板4の上面)に同様のスラスト軸受面10s2を設けたもので、図7の構造と同様の効果が奏される。
図9は、図8に示すハウジング2を底板4と一体化して有底筒型のハウジング2’(袋型ハウジング)とした実施形態であり、軸受本体10の一方の端面、およびフランジ部3aとハウジング底面2aの対向面のうちの何れか一方(例えばハウジング底面2a)に上記スラスト軸受面10s1、10s2が設けられている(ラジアル軸受すきまCrやスラスト軸受すきまCs1、Cs2の幅は誇張して描いている)。この場合、図7の構造と同様の効果に加え、底板4とハウジング2との接合部からの油漏れの完全防止や部品点数の削減によるさらなる低コスト化等を図ることができ、図1、図6、および図7の軸受ユニットに同様の袋型ハウジング2’を適用しても同様の効果が奏される。図中の参照番号6は、磁気ディスクなどを保持し、軸部材3の上端に結合されたディスクハブ、7は袋型ハウジング2’に固定されたモータステータ、8はディスクハブ6に固定されたモータロータである。
なお、以上の説明では、軸受本体10を焼結金属で形成した場合を例示したが、軸受本体10をアルミニウム、黄銅、青銅などの軟質金属で形成した場合にも本発明を適用することができ、この場合のラジアル軸受面10r、およびスラスト軸受面10sは、図3乃至図5と同様の手順で同時成形可能である。軸受面成形後の軸受素材がコアロッド21から抜けにくい場合は、工程(C)で軸受素材を加熱すればよい。この場合、潤滑剤としての潤滑油はラジアル軸受すきまCrやスラスト軸受すきまCsに充填される。
本発明にかかる動圧型軸受ユニットの断面図である。 (a)図は本発明にかかる動圧型軸受の断面図、(b)図はb方向から見た平面図である。 軸受面成形工程で使用する成形装置の概略断面図である。 コアロッドの正面図である。 軸受面成形工程を示す断面図である。 動圧型軸受ユニットの他の実施形態を示す断面図である。 動圧型軸受ユニットの他の実施形態を示す断面図である。 動圧型軸受ユニットの他の実施形態を示す断面図である。 動圧型軸受ユニットの他の実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1 動圧型軸受
2 ハウジング
3 軸部材
3a フランジ部
4 底板
10 軸受本体
10r ラジアル軸受面
10s スラスト軸受面
21a ラジアル成形型
22a スラスト成形型
23a スラスト成形型
Cr ラジアル軸受すきま
Cs スラスト軸受すきま

Claims (3)

  1. 軸部材と、
    底板を一体化した有底筒型のハウジングと、
    ハウジングの内径部に固定され、内周面に軸部材の外周面とラジアル軸受すきまを介して対向する、動圧溝を有するラジアル軸受面が形成された軸受本体と
    を具備することを特徴とする動圧型軸受ユニット。
  2. 軸受本体を、銅系あるいは鉄系、またはその双方を主成分とする焼結金属で形成し、これに油を含浸させた請求項1記載の動圧型軸受ユニット。
  3. 軸受本体をハウジングに接着固定した請求項1または2記載の動圧型軸受ユニット。
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