JP2004308108A - 既設弾性支承装置のベースプレートを利用した機能分離型の支承装置に補修する補修構造および補修工法 - Google Patents

既設弾性支承装置のベースプレートを利用した機能分離型の支承装置に補修する補修構造および補修工法 Download PDF

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Abstract

【課題】既設のベースプレートに、輪重等の活荷重による上部構造物の常時におけるゆれを防止できる機能分離型の弾性支承装置に変更補修する既設弾性支承装置の補修構造および補修工法を提供すること。
【解決手段】既設弾性支承装置のベースプレート1上に、一対の側部支持部材5を有する鋼製下部支持部材2が載置されて固定され、鋼製下部支持部材2の上部に、すべり式荷重支持用弾性支承体12を収容するための上下方向に貫通した孔を有するせん断変形拘束部材8が固定され、そのせん断変形拘束部材8内にすべり式荷重支持用弾性支承体12が設置されて、すべり式荷重支承用弾性支承体12における弾性層15がせん断変形しないように構成され、かつ鋼製下部支持部材2の側部上面に水平バッファー19が配置されてその一端側が固定され、かつその水平バッファー19の他端側が主桁47側に固定されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高架道路橋あるいは橋梁等における既設弾性支承装置を、上部構造物の鉛直荷重を支持する荷重支持部と、上部構造物の鉛直荷重を支持しない水平バッファー(水平力と上揚力を緩衝支承する支承装置の意、単に水平力緩衝装置とも言う)に改造する既設弾性支承装置のベースプレートを利用した既設弾性支承装置の補修構造および補修工法に関する。特に、タイプBの既設弾性支承装置のベースプレートを利用して、これを機能分離型の弾性支承装置に変更補修する既設弾性支承装置の補修構造および補修工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、図19および図20に示すように、高架道路橋あるいは橋梁等における上部構造物53を保有耐力法により設計されたタイプBの弾性支承装置により支持する場合、H形鋼からなる主桁47の下部に配置されたゴムのような弾性層を備えた弾性支承装置57により支承されている。
【0003】
前記の既設の弾性支承装置57は、例えば、図20に示すように、ベースプレート1とソールプレート58との間に、ゴムのような弾性層59が一体に固着されて配置されていると共に前記弾性層59の内部に、上部鋼板60と下部鋼板61が埋め込み固定されていると共に、これらの鋼板60,61の間に上下方向に間隔をおいて平行に複数枚の鋼板62が弾性層59内に埋め込み配置されて耐圧補強され、前記上部鋼板60と下部鋼板61の凹部に係止するように前記各耐圧補強鋼板62と弾性層59を貫通するように円柱状鉛部材63が配設されている。
【0004】
また、前記下部鋼板61にボルトにより取り付けられた取付用鋼板64が前記ベースプレート1の下部に溶接により固定された雌ねじスリーブ67にボルト65により固定されていると共に、ソールプレート58に、上部鋼板60または取付用鋼板を介在させて、主桁47の下フランジ50にボルト66により固定されて一体化されている。
【0005】
そして、ベースプレート1の下部の雌ねじスリーブ67は、下部構造物48に埋め込み固定されたアンカーボルト68の上部が螺合されて溶接により固定され、前記ボルト65はベースプレート1の透孔に挿通されて前記雌ねじスリーブ67に螺合されて下部構造物1に固定されている。
前記のように上部構造物53を、鋼主桁47の下部に配置されたゴムのような弾性層59を備えた弾性支承装置57により支承している場合(例えば、特許文献1参照)、前記の弾性支承装置57は、保有耐力までの大地震に対応するゴム支承なので、ゴム支承厚が厚く、水平方向の剛性が比較的小さいので、トラック等の輪重による交通振動等により、ゴム支承の水平変位が比較的大きくなり、上部構造物53のゆれが生じるという問題がある。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−21484号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の輪重等の活荷重による上部構造物の常時におけるゆれを防止するために、既設の弾性支承装置のベースプレートを残して、常時は、上部構造物の鉛直荷重をすべり式弾性支承により支承し、また、地震時の上部構造物の水平力および上揚力を下部構造物に伝達する水平バッファー(水平力緩衝支承装置)を設けて、既設のベースプレート上に2つに機能を有する機能分離型の支承装置に変更する補修を行なうことにより、トラック等の輪重による交通振動等により、上部構造物のゆれを前記すべり式(弾性)支承装置により防止することができると共に、その支承装置により上部構造物の全反力を支承し、水平バッファー(水平力緩衝支承装置)により水平力および上揚力を支承して、各支承装置の機能を分担することができる機能分離型の弾性支承装置に変更補修する既設弾性支承装置の補修構造および補修工法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の既設弾性支承装置のベースプレートを利用した既設弾性支承装置の補修構造においては、下部構造物と上部構造物との間に配置されている既設弾性支承装置の一部を利用して、上部構造物の鉛直荷重を支持する荷重支持部と、上部構造物の上揚力および水平力を下部構造物に伝達するためのバッファー部とに機能を分離された機能分離型の支承装置に補修する既設弾性支承装置の補修構造において、既設弾性支承装置における下部構造物に固定されている既設のベースプレートを残して、その既設のベースプレート上に、すべり式上沓の橋軸直角方向の移動を制限するための一対の側部支持部材を有する鋼製下部支持部材が載置されて固定され、前記鋼製下部支持部材の上部に、荷重支持用弾性支承体を収容するための上下方向に貫通した孔を有するせん断変形拘束部材が固定され、そのせん断変形拘束部材内に上部構造物の鉛直荷重を支持するすべり式荷重支持用弾性支承体が設置されて、前記すべり式荷重支承用弾性支承体における弾性層がせん断変形しないように構成され、かつ前記鋼製下部支持部材の側部上面に水平バッファーが配置されてその一端側が固定され、かつその水平バッファーの他端側が主桁側に固定されていることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明においては、請求項1に記載の既設弾性支承装置のベースプレートを利用した既設弾性支承装置の補修構造において、前記鋼製下部支持部材が既設のベースプレートに溶接により固定され、鋼製下部支持部材にせん断変形拘束部材がボルトにより着脱可能に固定され、前記鋼製下部支持部材とせん断変形拘束兼支承部材により形成された空間内にすべり式荷重支承用弾性支承体の上部が突出するように着脱可能に配置されていることを特徴とする。
【0010】
さらにまた、請求項3の発明においては、請求項1または2に記載の既設弾性支承装置のベースプレートを利用した既設弾性支承装置の補修構造において、主桁に、前記水平バッファーの上部連結するための橋軸直角方向に張り出すソールプレートが固定され、前記ソールプレートに水平バッファーの上部が取り付けられ、かつ前記主桁とソールプレートに渡って上揚力止め部材が配置されて一体化されていることを特徴とする。
【0011】
なおまた、請求項4の既設弾性支承装置のベースプレートを利用した既設弾性支承装置の補修工法においては、下部構造物と上部構造物との間に配置されている既設弾性支承装置の一部を利用して、上部構造物の鉛直荷重を支持する荷重支持部と、上部構造物の上揚力および水平力を下部構造物に伝達するためのバッファー部との機能分離型の支承装置に補修する補修工法において、ジャッキにより上部構造物をジャッキアップした状態で、下部構造物に設置されている既設弾性支承装置におけるベースプレートを撤去することなく、既設ベースプレート上の支承装置の上部部分を撤去した後、前記既設のベースプレート上に、すべり式上沓の橋軸直角方向の移動を制限するための一対の側部支持部材を有する鋼製下部支持部材を固定し、前記鋼製下部支持部材に、せん断変形拘束部材が着脱可能に固定され、そのせん断変形拘束部材内に上部構造物の鉛直荷重を支持するすべり式荷重支持用弾性支承体が設置され、かつ前記鋼製下部支持部材の側部上面に上部構造物の鉛直荷重を支持しない水平バッファーが配置されてその一端側が固定され、かつその水平バッファーの他端側が主桁側に固定されていることを特徴とする。
【0012】
本発明によると、既設の弾性支承装置のベースプレートを利用して、そのベースプレート上に、すべり式弾性支承を設置でき、輪重等の活荷重による上部構造物の常時におけるゆれを防止することができると共に、常時は、上部構造物の鉛直荷重を負担しないで、地震時の水平力および上揚力を伝達する水平バファー(水平力と上揚力の緩衝支承装置)の2つに機能に分離変更する補修を行なうことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を図示の実施形態を参照しながら詳細に説明する。
先ず、本発明の機能分離型の弾性支承装置に使用される部品について、説明する。図9は既設のベースプレート1に設置される鋼製下部支持部材2を示すものであって、(a)は鋼製下部支持部材の平面図、(b)は(a)の一部縦断正面図である。
【0014】
この鋼製下部支持部材2は、その周縁部が溶接により既設のベースプレート1に固定される新設ベッドプレートとなる部材であって、鋼板製ベースプレート3に、橋軸方向の中央部における橋軸直角方向の両端部(両端面から内側に離れた位置)に、後記の水平バッファーの下部係止凸部を嵌合係止するための係止用凹部4が設けられていると共に、その橋軸直角方向中央よりに、橋軸直角方向に間隔をおいて平行にかつ橋軸方向に延長するように側部支持部材5が立設されて、その下部が溶接により固定されている。この側部支持部材5は、上沓18の橋軸直角方向の移動を制限するための部材であり、上沓18の橋軸方向への移動を可能とする構成とされている。
【0015】
また、前記鋼板製ベースプレート3における橋軸方向の両端部上面には、橋軸直角方向の両端部側に、橋軸直角方向に間隔をおいて複数の水平バッファー取り付け用の雌ねじ孔6が設けられ、また前記橋軸直角方向両端部の雌ねじ孔6の間において、橋軸直角方向に間隔をおいて、複数の雌ねじ孔7が設けられている。前記の雌ねじ孔7は、後記のせん断変形拘束部材8を取り付けるための雌ねじ孔7である。
【0016】
図10は、前記鋼製下部支持部材2の中央部に載置されて前記雌ねじ孔7にボルトにより固定されるせん断変形拘束部材8を示すものであって、(a)は平面図、(b)は(a)の縦断正面図である。
【0017】
このせん断変形拘束部材8は、例えば鋼製材料により製作され、せん断変形拘束部材本体の橋軸方向の両端下部に、橋軸方向に張り出す取り付け用フランジ9が設けられ、その取り付け用フランジ9の橋軸直角方向には、間隔をおいて複数のボルト挿通孔10が設けられている。また、前記せん断変形拘束部材8の中央部には、上下方向に貫通する円形孔11が設けられている。この貫通する円形孔11は、その内部に、上部構造物の鉛直荷重を支持するための後記の荷重支持用弾性支承体12を収容するための比較的大径の円形孔11であり、またせん断変形拘束部材8の上下方向の高さは、前記荷重支持用弾性支承体12の高さよりも若干低く設定され、せん断変形拘束部材8によっては上部構造物の鉛直荷重を支持しない構成とされている。
【0018】
前記のせん断変形拘束部材12における中央部の貫通した円形孔11の内周方向の縦壁面13は、図11に示す荷重支持用弾性支承体12としての高支圧弾性支承体12(詳細は後記する)における上部鋼製部材14の横移動を拘束するためのもので、これにより、間接的に高支圧弾性支承体12におけるゴムのような男性層15のせん断変形を拘束し、弾性層15を鉛直方向の荷重のみ負担するような構成とされている。
【0019】
前記せん断変形拘束部材8の横断面円形の内周縦壁面13は、荷重支持用弾性支承体12における上部鋼製部材14よりも若干大きな相似形になるように設定されて、円形に形成される。前記せん断変形拘束部材12の内周縦壁面13には、テフロン(登録商標)層(四フッ化エチレン層)、四フッ化エチレン板または層からなる低摩擦のすべり支承面が適宜形成されている。
【0020】
また、前記せん断変形拘束部材8の高さ寸法は、荷重支持用弾性支承体12としての高支圧弾性支承体12における上部鋼製部材14の厚さの中間部(ほぼ中央部)に位置するように構成された高さ寸法とされ、高支圧弾性支承体12における上部鋼製部材14の上下方向の移動を可能にし、上部鋼製部材14の横方向の移動を拘束するように構成されている。
【0021】
前記のせん断変形拘束部材8における前記円形孔11の周囲の下面には、橋軸方向の中央部にいて、橋軸直角方向に延長する下向き開口の連続した水抜き溝16が設けられ、その水抜き溝16により円形孔11内に浸入した雨水などの水をせん断変形拘束部材8外に排出するように構成されている。
【0022】
図11は、前記荷重支持用弾性支承体12を示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図である。この高支圧弾性支承体12の構成について説明すると、この高支圧弾性支承体12は、その弾性層15にせん断変形が起こらないようにさせて、弾性層15に鉛直荷重のみ負担させるようにすることにより、弾性層の厚さを薄くでき、これにより弾性支承体全体の高さ寸法を低く抑えることができるように構成され、かつ弾性層15を高支圧で使用することが可能にされた弾性体であり、底面円形で断面ほぼ凹字状の下部鋼製部材17とこれとほぼ同形の平面円形で断面ほぼ逆凹字状の上部鋼製部材14と前記各鋼製部材17,14の間に介在されてこれらの凹部に嵌合されて一体に接着材または焼き付けあるいは一体成形により固着されたゴムのような弾性体(層)15とを備えた着脱交換自在な高支圧弾性支承体12であり、この高支圧弾性支承体12が前記せん断変形拘束兼支承部材8の円形孔11に着脱自在に嵌合配置され、縦壁面13の内周縦壁面により、前記下部鋼製部材17と上部鋼製部材14の相対的な横移動を拘束して、高支圧弾性支承体12におけるゴムのような弾性体(層)15の上下両端部分の相対的な横方向の変位による弾性体(層)15のせん断変形を間接的に拘束している。したがって、前記高支圧弾性支承体12が、橋軸直角方向および橋軸方向等に横移動するのが防止され、かつ前記せん断変形拘束兼支承部材8に対し前記上部鋼製部材14は上方から圧縮力の大小の変化により、上下方向に摺動可能に設けられている。
【0023】
前記上部鋼製部材14の上面には、円形の嵌合用凹部が設けられ、その嵌合用凹部に、四フッ化エチレン板、あるいは四フッ化エチレン層等のすべり部材40が嵌合係止されると共に接着剤等により固定されるか、前記上部鋼製部材14の上面にステンレス鋼板等のすべり部材40がビス等により固定されている。前記弾性層(体)15の中間部外周面に内向きの環状凹部が形成されていることで、弾性層15の変形許容空間19が形成可能とされ、ゴム層の外周縁部等に応力集中するのが緩和されように構成されている。
【0024】
また、前記荷重支承用弾性支承体12は、せん断拘束部材12の円形孔11の上部に、前記上部鋼製部材14の外側面の中間部が近接または当接されるように配置され、前記鋼製せん断拘束部材8における貫通する円形孔11周囲の上面レベルは、上部鋼製部材14の板厚の中間部(図示の場合は、ほぼ板厚の中央部のレベル)に位置するように設定されている。このような構成により、主桁を含む上部構造物の撓みにより、上部鋼製部材14が多少傾動(回転)してもこれを吸収しながら支承することができる。
【0025】
図12は、鋼製下部支持部材2と上部構造物側との連結される水平バッファー19を示すものであって、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は(a)の一部を拡大して示す縦断正面図である。
【0026】
この水平バッファー19は、橋軸方向に長尺の矩形状の上部鋼板20と、これと同様に橋軸方向に長尺の矩形状の下部鋼板21と、これらの間に介在されて一体成形により固着され、前記各上部鋼板20および下部鋼板21の橋軸方向端部の取り付けフランジ23,24を除いて橋軸方向に延長するように直方体状のゴムのような弾性層22とを備えている。前記弾性層26には、図12(d)に示すように、上部鋼板20と下部鋼板21とに平行に上下方向間隔をおいて鋼板などの補強板27が埋め込み配置されている。また、前記上部鋼板20の上面中央部には、上向きに突出する円柱状の凸部22が一体に設けられ、また上部鋼板20の端部の取り付けフランジ23には橋軸直角方向に間隔をおいて複数の雌ねじ孔23aが設けられている。
【0027】
前記下部鋼板21の下面中央部には、下向きに突出する円柱状の凸部25が一体に設けられ、また下部鋼板21の端部の取り付けフランジ24には、橋軸直角方向に間隔をおいて複数のボルト挿通孔24aが設けられている。
【0028】
前記水平バッファー19は鋼製下部支持部材2における橋軸直角方向の両端部に載置されて、下部鋼板21の端部の取り付けフランジ24は、そのボルト挿通孔24aに挿通されると共に、前記鋼製下部支持部材2の雌ねじ孔6に螺合緊締されるボルトにより固定され、また下部鋼板21に一体の凸部25は鋼製下部支持部材2における係止用凹部4に嵌合係止されてせん断力を伝達するようにされて、下部鋼板21と鋼製下部支持部材2の上下および横方向の一体化が図られる。
【0029】
また、前記上部鋼板20の端部の取り付けフランジ23は、その雌ねじ孔23aに螺合されると共に、後記の主桁の下フランジ上面に配置されて固定された上揚力止め部材および主桁の下フランジ下面に配置されて固定された鋼製ソールプレート並びにこれらの間に配置される鋼製調整板に挿通されたボルトにより固定され、また上部鋼板20の凸部22は前記鋼製ソールプレートの係止用凹部に嵌合係止されてせん断力を伝達するようにされて、上部鋼板20とソールプレートとの上下および横方向の一体化が図られる。
【0030】
図13は、本発明において使用される鋼製ソールプレート28の一例を示すものであって、(a)は平面図、(b)は側面図である。この平面矩形状の鋼製ソールプレート28の下面側には、橋軸直角方向の中央部において、橋軸方向の端部側に前記水平バッファー19における上部鋼板20の凸部22を嵌合係止するための下向き開口の係止用凹部29が設けられ、また橋軸方向の中央部には、鋼製円柱状のせん断キーを嵌合配置するための比較的大径の貫通孔30が設けられ、前記貫通孔30の周囲の橋軸方向中央側には、橋軸方向に間隔をおくと共に橋軸直角方向に間隔をおいて複数(図示の場合は、8つ)の貫通したボルト挿通孔31が設けられている。また橋軸方向の両端部の橋軸直角方向の両端部には、橋軸方向に間隔をおいて複数のボルト挿通孔32が設けられている。
【0031】
図14は、主桁の下フランジ上面に配置固定される上揚力止め部材33を示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図である。この上揚力止め部材33は、橋軸方向に延長する基端側の取り付け部と、橋軸直角方向に延長する上揚力止め部とからなる平面L字状鋼板34の上面に補強縦リブ35が溶接により固定され、かつ前記L字状鋼板34の基端側には、橋軸方向に間隔をおいて複数のボルト挿通孔36が設けられ、かつ先端側には、橋軸直角方向方向に間隔をおいて複数のボルト挿通孔37が設けられている。この上揚力止め部材33は、図3に示すように、主桁に取り付けられている中間横桁のフランジ部を回避できるようにL字状鋼板34とされ、また、この上揚力止め部材34は橋軸直角方向の中心線に対称的に構成された一対の上揚力止め部材34が鋼製主桁の橋軸直角方向の両側に配置される。
【0032】
図15は調整板38を示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図である。この調整板38は、ほぼ鋼製主桁の下フランジの厚さと同程度の板厚の矩形状鋼板により構成され、前記鋼製L字状鋼板34の先端側に重合されるように、また、調整板38の一方の長辺側の先端部に部材長手方向に間隔をおいて複数のボルト挿通孔39が設けられている。このボルト孔39は、前記L字状鋼板34の先端部に設けられた複数のボルト挿通孔37に重合される位置に設けられている。
【0033】
図16は、前記荷重支承用弾性支承体12に載置されて、橋軸方向にすべり移動可能なすべり式上沓18を示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。このすべり式上沓18は、鋼製矩形状鋼板の中央部に、上向きに突出するように円柱状の凸部41が一体に設けられている。この凸部41は、前記鋼製ソールプレート38の貫通孔30に嵌挿されると共に、後記の位置調整板43の貫通孔に嵌合されて、すべり式上沓18とソールプレート38と前記位置調整板との横方向に一体化を図るためのせん断キーである。また、前記すべり式上沓18の部材長手方向(橋軸方向)に間隔をおくと共に、橋軸直角方向に間隔をおいて複数(図示の場合は8つ)の雌ねじ孔42が設けられている。
【0034】
前記の雌ねじ孔42は、前記鋼製ソールプレート28に設けられているボルト挿通孔31と合致する位置に設けられると共に、後記の位置調整板に設けられるボルト挿通孔にも合致する位置に設けられる。また、前記すべり式上沓18の下面および橋軸方向の両端部には、矩形状ステンレス板46が接着剤またはビス等により固着されてすべり面を構成している。
【0035】
図17は、前記ソールプレート28を鋼製主桁に取り付ける場合にその位置を調整するための位置調整板43を示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図である。この位置調整板43は矩形状鋼板により構成され、その中央部には、前記すべり式上沓18の凸部41を嵌合するための貫通孔44が設けられていると共に、部材長手方向(橋軸方向)に間隔をおくと共に橋軸直角方向に間隔をおいて複数のボルト挿通孔45が設けられている。前記ボルト挿通孔45の設けられる位置は前記ソールプレート28におけるボルト挿通孔31と、すべり式上沓18の雌ねじ孔42に合致する位置に設けられる。
【0036】
次に、前記の部材を使用して、図19に示す既設弾性支承装置から図1から図3に示す機能分離型の弾性支承装置に補修する手順について説明する。
【0037】
図19の状態から、既設弾性支承体を取り付けている主桁47側のセットボルト等を取り外して、主桁47を下部構造物48に設置したジャッキ49によりジャッキアップし、既設弾性支承体ならびに上沓に着脱可能に取り付けられている上沓等を撤去し、図18に示す横断平面状態にし、この状態の縦断正面状態が、図5に示す状態になる。以下この図5の状態から順に説明する。
【0038】
次に、図9に示す鋼製下部支持部材2を、橋軸方向または橋軸直角方向から搬入して、既設ベースプレート1に載置し、鋼製下部支持部材2の側周縁部を要請により鋼製下部支持部材2に固定し、図6に示す状態にする。
【0039】
次いで、図7に示すように、前記鋼製下部支持部材2の中央部に図10に示すせん断変形拘束部材8を橋軸方向等から設置し、せん断変形拘束部材8のボルト挿通孔10に挿通すると共に、鋼製下部支持部材2の雌ねじ孔7に螺合するボルト69により、せん断変形拘束部材8を鋼製下部支持部材2に固定する。
【0040】
次いで、前記せん断変形拘束部材8内に、図11に示す弾性支承体12を嵌合配置し、また鋼製下部支持部材2の橋軸直角方向の両側に、図12に示す水平バッファー19を搬入載置し、水平バッファー19における凸部25を鋼製下部支持部材2における係止用凹部4に嵌合係止させると共に、水平バッファー19のボルト挿通孔24aに挿通すると共に下部支持部材2における雌ねじ孔6に螺合したボルト70により、前記水平バッファー19の下部を下部支持部材2に固定する。
【0041】
次に主桁47側に取り付ける部材について、図8を参照しながら説明すると、主桁47における下フランジ50には、既設弾性支承装置を固定するためのボルト挿通孔が予め設けられているが、これらを利用できるときはこれらを利用し、不足する場合には、適宜ボルト孔を設ける。
【0042】
次いで、下フランジ50の下面側に、図13に示すソールプレート28および図17に示す位置調整板43並びに図16のすべり式上沓18を配置すべく、、適宜、図示省略の伸縮式仮支持台を、荷重支承用弾性支承体12上に配置して、すべり式上沓18および位置調整板43並びにソールプレート28を順次所定の位置に配置し、すべり式上沓18の凸部41を位置調整板43の貫通孔44に嵌合させると共にソールプレート28の貫通孔30に嵌合するとともに、これらの部材の雌ねじ孔42およびボルト挿通孔45,31を下フランジ51のボルト挿通孔に合致するように、伸縮式仮支持台を伸長して、これらの部材を上昇させ、ソールプレート28を下フランジ50の下面に当接させる。
【0043】
また、ソールプレート28の両側に図15に示す調整板38をこれらのボルト挿通孔が合致するように載置すると共に、下フランジ50の上面におよび前記調整板38にわたって、図14に示す上揚力止め部材33およびこれと対称的な上揚力止め部材33の4つを配置し、各上揚力止め部材33のボルト挿通孔36と下フランジ50のボルト挿通孔とソールプレート28のボルト挿通孔31と位置調整板43のボルト挿通孔45に渡ってボルト51を挿通すると共にすべり式上沓18の雌ねじ孔42に螺合して、これらの部材を主桁47に取り付ける。そして前記伸縮式仮支持台を撤去して図8の状態とする。なお、前記のすべり式上沓18と位置調整板43の橋軸直角方向の寸法は、前記鋼製下部支持部材2における側部支持部材5間の寸法よりも若干小さく設定されている。
【0044】
その後、主桁47を支持しているジャッキ48を短縮して、鋼製ソールプレート28における係止用凹部29を水平バッファー19における凸部22に嵌合させると共に、上揚力止め部材33のボルト挿通孔37と調整板38のボルト挿通孔39のボルト52を挿通すると共に、水平バッファー19における上部鋼板20の取付けフランジ23の雌ねじ孔23aに螺合緊締することにより、前記水平バッファー19と、ソールプレート28と、調整板38および上揚力止め部材33との一体化が図られて、図1〜図3に示す状態になる。
【0045】
図1〜図3に示す状態では、鋼製下部支持部材2内に配置された荷重支承用弾性支承体12の上面をすべり支承面として、主桁47側に固定されたすべり式上沓18を橋軸方向に移動可能に構成され、また、下部支持部材2の対向する側部支持部材5の内面上部に、すべり式上沓18における橋軸直角方向の下部側面が対向するように構成されているので、前記各側部支持部材5により、主桁47の橋軸直角方向の移動が拘束されている。またこれにより主桁47を含めた道路橋床版等の上部構造物53の橋軸直角方向に移動が拘束される。
【0046】
このように、既設弾性支承を、主桁47の下側にすべり式上沓18およびこれを支持するすべり面を有する荷重支持用弾性支承体12によりすべり式の弾性支承装置(荷重支持部)が構成され、またそのすべり式弾性支承装置の橋軸直角方向の両側にせん断変形型の水平力および上揚力を下部構造物に伝達する水平バッファー部が配置され、一つの鋼製下部支持部材2に荷重支持部と水平バッファー部のそれぞれの機能が分離された、機能分離型の支承装置とされている。
【0047】
なお、図3の図中、符号54は橋軸直角方向に隣り合う主桁47相互を連結するH型鋼からなる横桁であり、主桁47側に溶接により固着された取付用縦リブ55に横桁54のウエブ56がボルト・ナットにより固定されている。また、前記主桁47と横桁54の交差部の中心に荷重支承用弾性支承体12の中心が位置するように下部支持部材2は配置され、主桁47を支持する支点が変化しないように構成されている。
【0048】
また、前記の水平バッファー19により、地震時等の水平力および上揚力を緩衝しながら支承して下部構造物48に伝達する緩衝支承装置とされている。
【0049】
前記実施形態では、主桁47に新たなソールプレート28および位置調整板43を取り付けるようにしたが、既設の弾性支承装置に位置調整板43が取付られている場合、および既設の弾性支承装置おけるソールプレートが橋軸直角方向に広幅のソールプレートの場合には、これらを利用するようにして、適宜ボルト挿通孔を設けるようにすればよい。
【0050】
また、前記実施形態の場合には、H形鋼の主桁47の場合を説明したが、本発明を実施する場合、主桁47としては、H形鋼等の形鋼以外にボックス断面の箱桁等にも適用するようにしてもよい。
【0051】
前記実施形態の場合、鋼製下部支持部材2にせん断変形拘束部材8をボルトにより固定し、そのせん断変形拘束部材8にすべり式荷重支承用弾性支承体12を収容した状態で、鋼製下部支持部材2を既設のベースプレート1に固定するようにしてもよい。鋼製下部支持部材2を溶接により既設のベースプレート1に固定するようにしているので、既設のベースプレート1にボルトにより固定する場合に比べて、加工を必要としない。
【0052】
前記実施形態の場合には、せん断変形拘束部材8がボルトにより固定されているので、主桁47をジャッキ等によりレベルアップして、せん断変形拘束部材8およびすべり式荷重支持用弾性支承体12を交換することができ、さらなる補修が容易である。
【0053】
前記実施形態では、既設のベースプレート1が雌ねじ付きスリーブ67およびアンカーボルト68により下部構造物48に固定されている形態を示したが、ベースプレートがアンカーボルト68により固定されている形態あるいは、アンカーボルト68とナットにより固定されている形態の既設の弾性支承装置にも適用することができる。
【0054】
前記実施形態では、水平バッファーをボルトにより固定しているので、交換する場合には、上部構造物をジャッキアップして、水平バッファーの交換が容易である。
【0055】
【発明の効果】
本発明によると、既設の弾性支承装置を、常時の、上部構造物の鉛直荷重を負担するすべり式弾性支承装置と、地震時の水平力および上揚力を負担する水平バッファー部を設ける補修を行なうので、トラック等の輪重による交通振動等により、上部構造物の常時のゆれをすべり(弾性)支承装置により防止することができると共に、その支承装置により上部構造物の全反力を支承し、水平力緩衝支承装置により水平力および上揚力を支承して、各支承装置の機能を分担することができ、機能が単純化されて設計が容易である。
【0056】
また、鋼製下部支持部材が既設のベースプレートにボルトにより固定されていると、鋼製下部支持部材およびすべり式弾性支承体の交換ができ、さらに補修の必要がある場合には、その補修が容易である。
【0057】
また、既設のベースプレートの範囲内に配置された鋼製下部支持部材上に、すべり式荷重支承用弾性支承体および水平バッファーを配置することができるので、機能分離型の支承装置をコンパクトにすることができ、主桁とソールプレートに渡って上揚力止め部材が配置されて一体化されているので、地震時の上部構造物の上揚力を確実に下部構造物に伝達して、上部構造物の上揚を防止することができる。
【0058】
また、本発明の機能分離型の支承装置に補修する補修工法においては、既設のベースプレートを有効に利用して、下部構造物をはつる等の必要がなく経済的に施工できる。また、既設のベースプレート内に鋼製下部支持部材およびすべり式荷重支承用弾性支承体並びに水平バッファーを配置することができるので、コンパクトな機能分離型の支承装置を容易に施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施して既設弾性支承装置を機能分離型支承装置に補修した状態を示縦断正面図である。
【図2】図1の縦断側面図である。
【図3】図1における桁中間部付近で切断した横断平面図である。
【図4】図1のA−A線断面図である。
【図5】本発明の機能分離型弾性支承装置にするための施工手順を示すものであって、既設弾性支承装置におけるベースプレート以外の部分を撤去すると共に、上部構造物(桁)をジャッキアップした状態を示す一部縦断正面図である。
【図6】本発明の機能分離型弾性支承装置にするための施工手順を示すものであって、図5の状態から、既設のベースプレート上に新設の下部支持部材を配置固定した状態を示す一部縦断正面図である。
【図7】本発明の機能分離型弾性支承装置にするための施工手順を示すものであって、図6の状態から、下部支持部材の中央部にせん断変形拘束兼支承部材を固定すると共に、そのせん断変形拘束兼支承部材内に高支圧弾性体を配置した状態を示す一部縦断正面図である。
【図8】本発明の機能分離型弾性支承装置にするための施工手順を示すものであって、図7の状態から、下部支持部材の橋軸直角方向の端部に、バッファーを配置して固定すると共に、桁の下フランジ下面にソールプレートおよび調整板を介してすべり支持部材を取り付けると共に、下フランジの上面に上揚力止め部材を配置し固定した状態を示す一部縦断正面図である。
【図9】本発明の機能分離型弾性支承装置に使用される部品を示すものであって、(a)は既設ベースプレートに設置固定される下部支持部材の平面図、(b)は(a)の一部縦断正面図である。
【図10】本発明の機能分離型弾性支承装置に使用される部品を示すものであって、(a)は、図9に示す下部支持部材上に配置固定されせん断変形拘束兼支承部材を示す平面図、(b)は(a)の縦断正面図である。
【図11】本発明の機能分離型弾性支承装置に使用される部品を示すものであって、(a)は、図10に示すせん断変形拘束兼支承部材の中央部円形孔内に配置される高支圧弾性支承体を示す平面図である、。
【図12】本発明の機能分離型弾性支承装置に使用される部品を示すものであって、(a)は、下部支持部材に設置されるバッファーを示す側面図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は(a)の一部を拡大して示す縦断正面図である。
【図13】本発明の機能分離型弾性支承装置に使用される部品を示すものであって、(a)は、ソールプレートを示す平面図、(b)は側面図である。
【図14】本発明の機能分離型弾性支承装置に使用される部品を示すものであって、(a)は、上揚力止め部材を示す平面図、(b)は正面図である。
【図15】本発明の機能分離型弾性支承装置に使用される部品を示すものであって、(a)は、フィラープレートの平面図、(b)は正面図である。
【図16】本発明の機能分離型弾性支承装置に使用される部品を示すものであって、(a)は、すべり式上沓を示す平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図17】本発明の機能分離型弾性支承装置に使用される部品を示すものであって、(a)は、調整板を示す平面図、(b)は正面図である。
【図18】本発明の機能分離型支承装置にする前で、既設の弾性支承装置の上部部分が撤去されて、残されたベースプレートと、上部構造物側の桁との関係を示す、桁中間部付近で切断した横断平面図である。
【図19】従来の弾性支承装置により上部構造物を支承している状態を示す概略側面図である。
【図20】従来の弾性支承装置の部分を拡大して示す正面図である。
【符号の説明】
1 既設のベースプレート
2 鋼製下部支持部材
3 ベースプレート
4 係止用凹部
5 側部支持部材
6 雌ねじ孔
7 雌ねじ孔
8 せん断変形拘束部材
9 取り付け用フランジ
10 ボルト挿通孔
11 貫通する円形孔
12 荷重支承用弾性支承体
13 縦壁面
14 上部鋼製部材
15 弾性層
16 水抜き用溝
17 下部鋼製部材
18 すべり式上沓
19 水平バッファー
20 上部鋼板
21 下部鋼板
22 凸部
23 取り付けフランジ
24 取り付けフランジ
25 凸部
26 弾性層
27 補強板
28 鋼製ソールプレート
29 係止用凹部
30 貫通孔
31 ボルト挿通孔
32 ボルト挿通孔
33 上揚力止め部材
34 平面L字状鋼板
35 補強縦リブ
36 ボルト挿通孔
37 ボルト挿通孔
38 調整板
39 ボルト孔
40 すべり部材
41 凸部
42 雌ねじ孔
43 位置調整板
44 貫通孔
45 ボルト挿通孔
46 ステンレス板
47 主桁
48 下部構造物
49 ジャッキ
50 下フランジ
51 ボルト
52 ボルト
53 上部構造物
54 横桁
55 取付部用縦リブ
56 ウエブ
57 既設の弾性支承装置
58 ソールプレート
59 弾性層
60 上部鋼板
61 下部鋼板
62 鋼板
63 円柱状鉛部材
64 取付用鋼板
65 ボルト
66 ボルト
67 雌ねじスリーブ
68 アンカーボルト
69 ボルト
70 ボルト

Claims (4)

  1. 下部構造物と上部構造物との間に配置されている既設弾性支承装置の一部を利用して、上部構造物の鉛直荷重を支持する荷重支持部と、上部構造物の上揚力および水平力を下部構造物に伝達するためのバッファー部とに機能を分離された機能分離型の支承装置に補修する既設弾性支承装置の補修構造において、既設弾性支承装置における下部構造物に固定されている既設のベースプレートを残して、その既設のベースプレート上に、すべり式上沓の橋軸直角方向の移動を制限するための一対の側部支持部材を有する鋼製下部支持部材が載置されて固定され、前記鋼製下部支持部材の上部に、すべり式荷重支持用弾性支承体を収容するための上下方向に貫通した孔を有するせん断変形拘束部材が固定され、そのせん断変形拘束部材内に上部構造物の鉛直荷重を支持するすべり式荷重支持用弾性支承体が設置されて、前記すべり式荷重支承用弾性支承体における弾性層がせん断変形しないように構成され、かつ前記鋼製下部支持部材の側部上面に水平バッファーが配置されてその一端側が固定され、かつその水平バッファーの他端側が主桁側に固定されていることを特徴とする既設弾性支承装置のベースプレートを利用した既設弾性支承装置の補修構造。
  2. 前記鋼製下部支持部材が既設のベースプレートに溶接により固定され、鋼製下部支持部材にせん断変形拘束部材がボルトにより着脱可能に固定され、前記鋼製下部支持部材とせん断変形拘束兼支承部材により形成された空間内にすべり式荷重支承用弾性支承体の上部が突出するように着脱可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の既設弾性支承装置のベースプレートを利用した既設弾性支承装置の補修構造。
  3. 主桁に、前記水平バッファーの上部連結するための橋軸直角方向に張り出すソールプレートが固定され、前記ソールプレートに水平バッファーの上部が取り付けられ、かつ前記主桁とソールプレートに渡って上揚力止め部材が配置されて一体化されていることを特徴とする請求項1または2に記載の既設弾性支承装置のベースプレートを利用した既設弾性支承装置の補修構造。
  4. 下部構造物と上部構造物との間に配置されている既設弾性支承装置の一部を利用して、上部構造物の鉛直荷重を支持する荷重支持部と、上部構造物の上揚力および水平力を下部構造物に伝達するためのバッファー部との機能分離型の支承装置に補修する補修工法において、ジャッキにより上部構造物をジャッキアップした状態で、下部構造物に設置されている既設弾性支承装置におけるベースプレートを撤去することなく、既設ベースプレート上の支承装置の上部部分を撤去した後、前記既設のベースプレート上に、すべり式上沓の橋軸直角方向の移動を制限するための一対の側部支持部材を有する鋼製下部支持部材を固定し、前記鋼製下部支持部材に、せん断変形拘束部材が着脱可能に固定され、そのせん断変形拘束部材内に上部構造物の鉛直荷重を支持するすべり式荷重支持用弾性支承体が設置され、かつ前記鋼製下部支持部材の側部上面に上部構造物の鉛直荷重を支持しない水平バッファーが配置されてその一端側が固定され、かつその水平バッファーの他端側が主桁側に固定されていることを特徴とする既設弾性支承装置のベースプレートを利用した既設弾性支承装置の補修工法。
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