JP2004307933A - 成膜方法、微細光学素子及び光スイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】微細金属構造体の側面に均一に金属膜を成膜することができる成膜方法、微細光学素子及び光スイッチを提供する。
【解決手段】微細金属構造体16の側面に金属薄膜を成膜する場合は、まずアクチュエータ構造体18上に絶縁層19A,19Bを形成し、この絶縁層19A,19B上に金属プレート20A,20Bを配置する。続いて、ワイヤ状の陽極部材21を各微細金属構造体16間の隙間に配置し、その状態で陽極部材21の両端を金属プレート20A,20Bに電気的に接続する。これにより、陽極部材21は、微細金属構造体16の側面に対向するように配置された状態で保持される。続いて、金属プレート20A,20B及び陽極部材21が取り付けられたアクチュエータ構造体18をめっき浴に入れ、陽極部材21と微細金属構造体16との間に電流を流す。
【選択図】 図4
【解決手段】微細金属構造体16の側面に金属薄膜を成膜する場合は、まずアクチュエータ構造体18上に絶縁層19A,19Bを形成し、この絶縁層19A,19B上に金属プレート20A,20Bを配置する。続いて、ワイヤ状の陽極部材21を各微細金属構造体16間の隙間に配置し、その状態で陽極部材21の両端を金属プレート20A,20Bに電気的に接続する。これにより、陽極部材21は、微細金属構造体16の側面に対向するように配置された状態で保持される。続いて、金属プレート20A,20B及び陽極部材21が取り付けられたアクチュエータ構造体18をめっき浴に入れ、陽極部材21と微細金属構造体16との間に電流を流す。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に設けられた微細金属構造体の表面に、電気めっきにより金属膜を成膜する成膜方法、微細光学素子及び光スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気めっきによる成膜方法としては、めっき処理槽内に複数のアノード電極を配置し、これらのアノード電極の電流値制御をそれぞれ独立に行うことで、被めっき処理物に均一なめっき膜を形成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−192896号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
例えば光スイッチの製造工程においては、基板上に設けられた微細金属構造体の側面に、光学的機能をもった金属膜を成膜することにより、微細ミラーを作ることがある。しかし、上記従来技術の方法を採用して微細金属構造体の側面に金属膜を成膜する場合には、いずれのアノード電極(陽極)も基板の表面に対向するように配置されるため、各陽極の表面はめっきすべき面(微細金属構造体の側面)に対して垂直になる。このため、陽極と陰極である微細金属構造体との間に電流を流したときに、微細金属構造体の側面上部に電流が集中し、その結果として金属膜の膜厚や粗さにばらつきが生じてしまう。補助陰極を用いて微細金属構造体の側面上部への電流集中を防ぐ方法もあるが、微細金属構造体の側面下部に対する電流不足を補うことは困難である。
【0005】
本発明の目的は、微細金属構造体の側面に均一に金属膜を成膜することができる成膜方法、微細光学素子及び光スイッチを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基板上に設けられた微細金属構造体の少なくとも側面に、電気めっきにより金属膜を成膜する成膜方法において、陽極部材を微細金属構造体の側面に対向するように配置し、その状態で陽極部材と微細金属構造体との間に電流を流すことにより、微細金属構造体の側面に金属膜を成膜することを特徴とするものである。
【0007】
このように陽極部材をめっき対象面である微細金属構造体の側面に対向させることにより、陽極部材と微細金属構造体(陰極)との間に電流を流したときに、微細金属構造体の側面上部だけでなく、微細金属構造体の側面下部にも確実に電流が到達するようになる。従って、微細金属構造体の側面における電界分布の均一性が良くなるため、微細金属構造体の側面に形成される金属膜の膜厚や粗さの均一性が向上する。また、基板上に複数の微細金属構造体が狭ピッチで設けられていても、微細金属構造体の側面全体に金属膜を成膜することが可能である。
【0008】
さらに、上記のように微細金属構造体の側面全体に確実に金属膜を成膜することが可能となるため、使用する材料の選択性や加工の自由度が広がる。例えば、光スイッチのミラー等といった微細光学素子を形成する場合には、微細加工しやすい材料により微細金属構造体を形成し、この微細金属構造体の側面に、光学的機能をもった金属膜を成膜することで、微細光学素子を容易に製作することができる。
【0009】
好ましくは、陽極部材として、ワイヤ状またはリボン状のものを用いる。これにより、陽極部材を含む電気めっき用治具の構成が簡易になると共に、電気めっき用治具を安価に製作することができる。
【0010】
この場合、基板の上部に金属プレートを配置すると共に、陽極部材を微細金属構造体の側面に対向するように配置して金属プレートに電気的に接続することが好ましい。これにより、ワイヤ状またはリボン状の陽極部材を、微細金属構造体の側面に対向するように配置した状態で、容易に保持することができる。
【0011】
また、陽極部材として、基体と、基体上に設けられた突起部とを有するものを用い、突起部が微細金属構造体の側面に対向するように、陽極部材を基板の上部に配置してもよい。この場合には、基板上に微細金属構造体を形成する方法とほぼ同じ技術を用いて、陽極部材を製作することができる。また、陽極部材の再利用が容易に行える。さらに、陽極部材の突起部と微細金属構造体との距離を全体的に一定にすることが可能となる。これにより、微細金属構造体の側面における電界分布の均一性が更に良くなるため、微細金属構造体の側面に形成される金属膜の膜厚や粗さの均一性をより向上させることができる。
【0012】
また、陽極部材として、高さ方向に貫通した構造体収容孔を有するものを用い、微細金属構造体が構造体収容孔内に入り込むように、陽極部材を基板の上部に配置してもよい。この場合には、微細金属構造体の上面に空間が形成されることになるので、めっき液が循環しやすくなり、電気めっき処理を効果的に行うことができる。また、陽極部材の再利用が容易に行える。さらに、陽極部材の内壁面と微細金属構造体との距離を全体的に一定にすることが可能となる。これにより、微細金属構造体の側面における電界分布の均一性が更に良くなるため、微細金属構造体の側面に形成される金属膜の膜厚や粗さの均一性をより向上させることができる。
【0013】
また、本発明の微細光学素子は、上記の成膜方法によって、基板上に設けられた微細金属構造体の少なくとも側面に、光学的機能をもった金属膜を成膜することにより形成したことを特徴とするものである。このように上記の成膜方法を用いて微細光学素子を製作することにより、膜厚や粗さの均一性の良い金属膜を有する微細光学素子を得ることができる。
【0014】
さらに、本発明は、基板と、基板に設けられた可動部材と、可動部材に固定され、光路上を通る光を反射させるミラーとを備えた光スイッチにおいて、ミラーは、上記の成膜方法によって、基板上に設けられた微細金属構造体の少なくとも側面に、光学的機能をもった金属膜を成膜することにより形成したものである。このように上記の成膜方法を用いてミラーを製作することにより、膜厚や粗さの均一性の良い金属膜を有するミラーが得られるため、ミラーの光反射効率が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る成膜方法、微細光学素子及び光スイッチの好適な実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
まず、本発明の第1の実施形態を図1〜図7により説明する。図1は、本発明に係る光スイッチの一実施形態の構成を示す垂直方向断面図であり、図2は、図1のII−II線断面図である。
【0017】
各図において、光スイッチ1は、光信号を導波させる光導波路または空間(図示せず)を有するプラットホーム2を備え、このプラットホーム2の表面には、Ni等からなる複数の電極3が設けられている。この電極3上には、SiO2等の絶縁膜4が設けられている。
【0018】
絶縁膜4の上部には、アクチュエータ部5が配置されている。アクチュエータ部5はシリコン基板6を有し、このシリコン基板6の表面(下面)には、Ti等の導電膜7及びSiO2等の絶縁膜(図示せず)を介して、Ni等からなる複数本の片持ち梁8が片持ち支持されている。これらの片持ち梁8は、各電極3と対向するように絶縁膜4に接合されている。片持ち梁8の先端側部分は、シリコン基板6に形成された凹部6a内に入り込むように反っている。
【0019】
各片持ち梁8の先端部には、光路上を通る光を所定方向に反射させる微細光学素子であるミラー9が固定されている。このミラー9は、片持ち梁8と同様にNi等で形成されている。ミラー9の反射面9aには、光反射率を高めるべく、Au等の反射膜がコーティングされている。
【0020】
電極3と片持ち梁8との間には電源10が接続されている。そして、この電源10により電極3と片持ち梁8との間に所定の電圧を印加することで、電極3と片持ち梁8との間に静電気力を発生させて片持ち梁8の先端側部分を電極3に引き寄せ、ミラー9を下方に動かす。
【0021】
このような光スイッチ1において、通常状態では、片持ち梁8の先端側部分は上方に反っている。この状態では、入力された通常光信号は、そのままプラットホーム2に形成された光導波路または空間(図示せず)を通って出力される。一方、電源10により片持ち梁8と電極3との間に所定の電圧が印加すると、両者間に生じる静電気力によってミラー9が下降する(図1の2点鎖線参照)。この状態では、入力された通常光信号がミラー9で反射されて出力されると共に、入力された割り込み光信号がミラー9で反射されて、プラットホーム2に形成された光導波路または空間(図示せず)を通って出力される。
【0022】
図3は、上記のアクチュエータ部5の製作プロセスの一例を示したものである。同図において、まずシリコン基板11(上記のシリコン基板6に相当)を用意し、このシリコン基板11の表面にSiO2等のエッチングマスク12を形成し、このエッチングマスク12上にTi等の導電層13を形成する(図3(a)参照)。
【0023】
続いて、例えばフォトリソグラフィとNiめっきによって、エッチングマスク12及び導電層13上に片持ち梁層14を形成する(図3(b)参照)。続いて、例えばSR(シンクロトロン放射光)リソグラフィによって、片持ち梁層14上にレジスト15をパターニングする(図3(c)参照)。
【0024】
続いて、Niめっきによって、上記のミラー9となる微細金属構造体16を片持ち梁層14上に形成する(図3(d)参照)。続いて、溶剤を用いて片持ち梁層14上のレジスト15を剥離する(図3(e)参照)。続いて、電気めっきによって、微細金属構造体16の両側面に、Au等の反射膜(金属薄膜)17のような光学的機能をもつ膜を成膜する(図3(f)参照)。続いて、シリコン基板11における微細金属構造体16の下側部分をエッチングし、凹部11aを形成する(図3(g)参照)。
【0025】
次に、図3(f)に示す金属薄膜17の成膜方法について、図4及び図5を用いて具体的に説明する。図4は、シリコン基板11上に設けられた複数の微細金属構造体16の側面に金属薄膜17を成膜する方法を示した平面図であり、図5は、図4のV−V線断面図である。
【0026】
なお、シリコン基板11の厚さは2mm程度であり、導電層13の厚さは1μm程度であり、片持ち梁層14の厚さは5μm程度である。また、微細金属構造体16は、例えば幅300μm×奥行30μm×高さ200μmという寸法を有している。また、各微細金属構造体16の配列ピッチは、250〜500μmである。
【0027】
このような微細金属構造体16の側面に金属薄膜17を成膜する場合は、まず図3(e)に示すようなアクチュエータ構造体18の導電層13上及び片持ち梁層14上に、各微細金属構造体16を挟むようにレジスト等の絶縁層19A,19Bを形成する。この絶縁層19A,19Bの厚さは、20μm程度である。続いて、Pt等からなる金属プレート20A,20Bを絶縁層19A,19B上に載置し、接着テープ等で固定する。金属プレート20A,20Bの厚さは、5〜50μm程度である。
【0028】
続いて、Pt等からなるワイヤ状の陽極部材21を、各微細金属構造体16間の隙間に配置し、その状態で、陽極部材21の両端をボンディング等により金属プレート20A,20Bに電気的に接続する。これにより、陽極部材21は、微細金属構造体16の側面に対向するように配置された状態で保持されることになる。このとき、陽極部材21が微細金属構造体16の側面に対してほぼ平行に延びるように、金属プレート20A,20Bに接続するのが望ましい。なお、陽極部材21の外径は、例えば10〜50μmである。
【0029】
このように金属プレート20A,20B及びワイヤ状の陽極部材21という簡易な構造によって、電気めっきを行うためのめっき治具を構成することにより、めっき治具にかかるコストを抑えることが可能となる。
【0030】
続いて、例えばシアン化金カリウム等の電解質溶液が入っためっき浴(図示せず)を用意し、上記の金属プレート20A,20B及び陽極部材21が取り付けられたアクチュエータ構造体18を電解質溶液に浸漬させる。その状態で、金属プレート20Bと導電層13との間に接続されためっき電源22をオンにする。すると、図6に示すように、陽極部材21から陰極を構成する微細金属構造体16に電流(めっきするAuイオン)が流れ、微細金属構造体16の側面にAu等の金属薄膜が堆積していく。なお、微細金属構造体16の側面に形成される金属薄膜の膜厚は、例えば0.1〜2μm程度である。
【0031】
その後、上記の電気めっき処理が終了したら、金属プレート20A,20Bから陽極部材21を取り外し、更に金属プレート20A,20Bをアクチュエータ構造体18から取り外す。そして、溶剤を用いて絶縁層19A,19Bを除去する。以上により、図3(f)に示すようなアクチュエータ構造体が得られる。
【0032】
ところで、上記のワイヤ状の陽極部材21を使用せずに、図7に示すように、1枚の板状の陽極部材23のみをアクチュエータ構造体18の上方に配置した場合には、以下の不具合が生じる。即ち、陽極部材23と微細金属構造体16との間に電流を流したときには、陽極部材23に近い微細金属構造体16の側面上部に電流が集中し、微細金属構造体16の側面下部には電流が到達しにくくなる。このため、微細金属構造体16の側面下部には金属薄膜が付きにくくなり、金属薄膜の膜厚分布や粗さ分布の不均一が生じる。
【0033】
また、上記のような微細光学素子を作るには、スパッタ蒸着によって微細金属構造体の側面にAu等の金属薄膜をコーティングしたり、光学的材料であるAu等を直接微細加工することが考えられる。しかし、スパッタ蒸着を用いる方法では、狭ピッチで並ぶ微細金属構造体のみに選択的に金属薄膜を形成するためにはマスクスペースが必要となり、基板上に複数の微細金属構造体が狭ピッチで設けられている場合に、微細金属構造体の側面全体に金属薄膜を形成するのは困難である。また、Au等の微細加工は極めて困難とされている。
【0034】
これに対し本実施形態では、極細のワイヤ状の陽極部材21を微細金属構造体16の側面に対向するように配置したので、陽極部材21と微細金属構造体16との間に電流を流したときには、図6に示すように、微細金属構造体16の側面上部だけでなく、微細金属構造体16の側面下部にも確実に電流が到達するようになる。従って、微細金属構造体16の側面における電界分布の均一性が良くなるため、微細金属構造体16の側面に形成される金属薄膜の膜厚分布や粗さ分布の均一性が向上する。これにより、得られるミラー9は高反射率な反射面9aを有することになるため、ミラー9での反射による光損失を低減することができる。
【0035】
また、上記の電気めっき処理を用いることにより、各微細金属構造体16が狭ピッチで配置されている場合であっても、微細金属構造体16の側面のみに選択的に金属薄膜をコーティングすることができる。
【0036】
さらに、Ni等で形成された微細金属構造体16の側面にAu等の金属薄膜を成膜して微細ミラー9を作るので、微細加工しにくいAu等を直接加工しなくて済むと共に、光学素子としては不向きなNi等を用いて微細金属構造体16を形成しても、ミラー9に光学的機能を持たせることができる。
【0037】
なお、上記実施形態では、ワイヤ状の陽極部材21を微細金属構造体16の側面に対向するように配置して電気めっき処理を行うものとしたが、図8に示すように、陽極部材21に加えて、板状の陽極部材23をアクチュエータ構造体18の上方に配置してもよい。この場合には、陽極部材23によっても微細金属構造体16の側面上部に多少の金属薄膜が形成されるため、陽極部材21の高さ位置を適宜調整することで、微細金属構造体16の側面に形成される金属薄膜の膜厚分布や粗さ分布をより均一にすることが可能となる。
【0038】
本発明の第2の実施形態を図9〜図11により説明する。図中、第1の実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0039】
図9は、シリコン基板上に設けられた複数の微細金属構造体の側面に金属薄膜を成膜する他の方法を示した平面図であり、図10は、図9のX−X線断面図である。
【0040】
本実施形態の成膜方法によって、アクチュエータ構造体18の微細金属構造体16の側面に金属薄膜をコーティングする場合は、まず第1の実施形態と同様に、導電層13上及び片持ち梁層14上に絶縁層19A,19Bを形成し、この絶縁層19A,19B上に金属プレート20A,20Bを載置し固定する。
【0041】
続いて、リボン状の陽極部材31を金属プレート20A,20Bに電気的に接続するための複数本のポール32を金属プレート20A,20B上にそれぞれ並列に立設する。陽極部材31及びポール32はPt等で形成されている。また、陽極部材31の幅は200μm程度であり、陽極部材31の厚さは、50μm程度である。
【0042】
続いて、1枚の陽極部材31を金属プレート20A,20B上の各ポール32に連続的に掛け渡して、各微細金属構造体16間の隙間に陽極部材31を配置する。このとき、陽極部材31の表面は、微細金属構造体16の側面に対して平行になる。また、陽極部材31が金属プレート20A,20B上の各ポール32間を微細金属構造体16の側面に対して平行に延びるように、各ポール32の位置が設定されているのが望ましい。続いて、陽極部材31の両端部をボンディング等によりポール32に固定する。これにより、陽極部材31は、微細金属構造体16の側面に対向するように配置された状態で保持されることになる。
【0043】
なお、このようなめっき治具を形成する順序としては、金属プレート20A,20B上に予めポール32を立設した後に、金属プレート20A,20Bを絶縁層19A,19B上に取り付けても良い。また、複数枚の陽極部材31を各列ずつ金属プレート20A,20B上の各ポール32に掛け渡しても良い。
【0044】
その後、第1の実施形態と同様にして、上記の金属プレート20A,20B及び陽極部材31が取り付けられたアクチュエータ構造体18をめっき浴(図示せず)に入れ、その状態でめっき電源22をオンにする。すると、図11に示すように、陽極部材31から微細金属構造体16に電流が流れ、微細金属構造体16の側面に金属薄膜が堆積していく。
【0045】
以上のように本実施形態にあっては、リボン状の陽極部材31を微細金属構造体16の側面に対向させて電気めっき処理を行うので、図11に示すように、微細金属構造体16の高さ方向にほぼ均等に電流が流れるようになる。従って、微細金属構造体16の側面における電界分布がより均一になるため、微細金属構造体16の側面に形成される金属薄膜の膜厚分布や粗さ分布も更に均一になる。
【0046】
本発明の第3の実施形態を図12〜図14により説明する。図中、第1の実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0047】
図12は、シリコン基板上に設けられた複数の微細金属構造体の側面に金属薄膜を成膜する更に他の方法を示した垂直方向断面図である。本実施形態の成膜方法によって、アクチュエータ構造体18の微細金属構造体16の側面に金属薄膜をコーティングする場合は、まずアクチュエータ構造体18の導電層13上に絶縁層41を形成する。続いて、嵌め合わせ治具等によって、絶縁層41上に陽極部材42を載置し固定する。例えば、微細金属構造体16と同様にシリコン基板11の上部に作ったアライメント用枠(図示せず)に陽極部材42を嵌め込む。
【0048】
陽極部材42は、シリコン、ステンレス等からなる金属基板43と、この金属基板43上に設けられ、Ni等からなる複数の突起部44とを有している。金属基板43及び突起部44の表面には、Pt等からなる陽極層45が形成されている。そして、各突起部44が各微細金属構造体16間の隙間に入り込んだ状態で、絶縁層41に固定されている。これにより、突起部44は、微細金属構造体16の側面に対向するように配置された状態となる。
【0049】
その後、第1の実施形態と同様にして、上記の陽極部材42が取り付けられたアクチュエータ構造体18をめっき浴(図示せず)に入れ、その状態で、陽極層45と導電層13との間に接続されためっき電源22をオンにする。すると、図13に示すように、陽極部材42から微細金属構造体16に電流が流れ、微細金属構造体16の側面及び上面に金属薄膜が堆積していく。
【0050】
図14は、上記の陽極部材42の製作プロセスの一例を示したものである。まずリソグラフィによって、金属基板46(上記の金属基板43に相当)の上面にレジスト47をパターニングする(図14(a)参照)。続いて、Niめっきによって、上記の突起部44となる突起層48を金属基板46の上面に形成する(図14(b)参照)。続いて、溶剤を用いてレジスト47を剥離する(図14(c)参照)。続いて、スパッタによって、金属基板46の上面と突起層48の上面及び両側面に、Pt等の陽極層49を形成する(図14(d)参照)。
【0051】
このように本実施形態においては、上述したシリコン基板11上に微細金属構造体16を形成する方法(図3参照)とほぼ同じ技術を用いて、陽極部材42を製作することができる。また、陽極部材42を容易に再利用することもできる。
【0052】
さらに、陽極部材42の突起部44と微細金属構造体16との距離が微細金属構造体16の高さ方向及び幅方向に一定になるため、微細金属構造体16の側面における電界分布が全体的に均等になる。これにより、微細金属構造体16の側面に形成される金属薄膜の膜厚分布や粗さ分布を更に均一にすることが可能となる。
【0053】
本発明の第4の実施形態を図15及び図16により説明する。図中、第1及び第3の実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0054】
図15は、シリコン基板上に設けられた複数の微細金属構造体の側面に金属薄膜を成膜する更に他の方法を示した平面図であり、図16は、図15のXVI−XV線断面図である。
【0055】
本実施形態の成膜方法は、第3の実施形態における陽極部材42の代わりに、陽極部材50を使用するものである。陽極部材50は、Pt等で形成されていると共に、高さ方向に貫通するように穴開け加工して形成された複数の矩形状の構造体収容孔51を有している。
【0056】
陽極部材50は、構造体収容孔51内に微細金属構造体16が入り込むように、第3の実施形態と同様に嵌め合わせ治具等によって絶縁層41上に載置され固定される。これにより、構造体収容孔51を形成する陽極部材50の内壁面は、微細金属構造体16の側面に対向するように配置された状態となる。
【0057】
上記の陽極部材50が取り付けられたアクチュエータ構造体18をめっき浴(図示せず)に入れ、その状態で、陽極部材50と導電層13との間に接続されためっき電源22をオンにすると、陽極部材50から微細金属構造体16に電流が流れ、微細金属構造体16の側面に金属薄膜が堆積していく。
【0058】
このような本実施形態においては、各微細金属構造体16の上面に空間が存在することになるので、電解質溶液が循環しやすくなり、電気めっき処理を効果的に行うことができる。また、陽極部材50を容易に再利用することができる。
【0059】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態は、光スイッチのミラーを形成する微細金属構造体に金属膜を成膜するものであるが、本発明に係る成膜方法は、光スイッチのミラー以外の微細光学素子についても適用可能である。例えば、本発明は、基板上に設けられた微細金属構造体の表面に反射防止膜等の光学的機能膜を成膜したり、光学的に多くの機能をもった微細光学素子を作る場合にも適用できる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、陽極部材を微細金属構造体の側面に対向するように配置し、その状態で陽極部材と微細金属構造体との間に電流を流すことにより、微細金属構造体の側面に金属膜を成膜するようにしたので、微細金属構造体の側面に形成される金属膜の膜厚分布等の均一性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光スイッチの一実施形態の構成を示す垂直方向断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1に示すアクチュエータ部の製作プロセスの一例を示す図である。
【図4】本発明に係る成膜方法の第1の実施形態を示す平面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図4及び図5に示す陽極部材から微細金属構造体に電流が流れる様子を示す図である。
【図7】一般的な電気めっき処理を採用した場合に、陽極部材から微細金属構造体に電流が流れる様子を示す図である。
【図8】本発明に係る成膜方法の第1の実施形態の変形例において、陽極部材から微細金属構造体に電流が流れる様子を示す図である。
【図9】本発明に係る成膜方法の第2の実施形態を示す平面図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】図9及び図10に示す陽極部材から微細金属構造体に電流が流れる様子を示す図である。
【図12】本発明に係る成膜方法の第3の実施形態を示す垂直方向断面図である。
【図13】図12に示す陽極部材から微細金属構造体に電流が流れる様子を示す図である。
【図14】図12に示す陽極部材の製作プロセスの一例を示す図である。
【図15】本発明に係る成膜方法の第4の実施形態を示す平面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線断面図である。
【符号の説明】
1…光スイッチ、6…シリコン基板、8…片持ち梁(可動部材)、9…ミラー(微細光学素子)、9a…反射面、11…シリコン基板、16…微細金属構造体、17…金属薄膜、20A,20B…金属プレート、21…陽極部材、22…めっき電源、23…陽極部材、31…陽極部材、32…ポール、42…陽極部材、43…金属基板(基体)、44…突起部、45…陽極層、50…陽極部材、51…構造体収容孔。
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に設けられた微細金属構造体の表面に、電気めっきにより金属膜を成膜する成膜方法、微細光学素子及び光スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気めっきによる成膜方法としては、めっき処理槽内に複数のアノード電極を配置し、これらのアノード電極の電流値制御をそれぞれ独立に行うことで、被めっき処理物に均一なめっき膜を形成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−192896号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
例えば光スイッチの製造工程においては、基板上に設けられた微細金属構造体の側面に、光学的機能をもった金属膜を成膜することにより、微細ミラーを作ることがある。しかし、上記従来技術の方法を採用して微細金属構造体の側面に金属膜を成膜する場合には、いずれのアノード電極(陽極)も基板の表面に対向するように配置されるため、各陽極の表面はめっきすべき面(微細金属構造体の側面)に対して垂直になる。このため、陽極と陰極である微細金属構造体との間に電流を流したときに、微細金属構造体の側面上部に電流が集中し、その結果として金属膜の膜厚や粗さにばらつきが生じてしまう。補助陰極を用いて微細金属構造体の側面上部への電流集中を防ぐ方法もあるが、微細金属構造体の側面下部に対する電流不足を補うことは困難である。
【0005】
本発明の目的は、微細金属構造体の側面に均一に金属膜を成膜することができる成膜方法、微細光学素子及び光スイッチを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基板上に設けられた微細金属構造体の少なくとも側面に、電気めっきにより金属膜を成膜する成膜方法において、陽極部材を微細金属構造体の側面に対向するように配置し、その状態で陽極部材と微細金属構造体との間に電流を流すことにより、微細金属構造体の側面に金属膜を成膜することを特徴とするものである。
【0007】
このように陽極部材をめっき対象面である微細金属構造体の側面に対向させることにより、陽極部材と微細金属構造体(陰極)との間に電流を流したときに、微細金属構造体の側面上部だけでなく、微細金属構造体の側面下部にも確実に電流が到達するようになる。従って、微細金属構造体の側面における電界分布の均一性が良くなるため、微細金属構造体の側面に形成される金属膜の膜厚や粗さの均一性が向上する。また、基板上に複数の微細金属構造体が狭ピッチで設けられていても、微細金属構造体の側面全体に金属膜を成膜することが可能である。
【0008】
さらに、上記のように微細金属構造体の側面全体に確実に金属膜を成膜することが可能となるため、使用する材料の選択性や加工の自由度が広がる。例えば、光スイッチのミラー等といった微細光学素子を形成する場合には、微細加工しやすい材料により微細金属構造体を形成し、この微細金属構造体の側面に、光学的機能をもった金属膜を成膜することで、微細光学素子を容易に製作することができる。
【0009】
好ましくは、陽極部材として、ワイヤ状またはリボン状のものを用いる。これにより、陽極部材を含む電気めっき用治具の構成が簡易になると共に、電気めっき用治具を安価に製作することができる。
【0010】
この場合、基板の上部に金属プレートを配置すると共に、陽極部材を微細金属構造体の側面に対向するように配置して金属プレートに電気的に接続することが好ましい。これにより、ワイヤ状またはリボン状の陽極部材を、微細金属構造体の側面に対向するように配置した状態で、容易に保持することができる。
【0011】
また、陽極部材として、基体と、基体上に設けられた突起部とを有するものを用い、突起部が微細金属構造体の側面に対向するように、陽極部材を基板の上部に配置してもよい。この場合には、基板上に微細金属構造体を形成する方法とほぼ同じ技術を用いて、陽極部材を製作することができる。また、陽極部材の再利用が容易に行える。さらに、陽極部材の突起部と微細金属構造体との距離を全体的に一定にすることが可能となる。これにより、微細金属構造体の側面における電界分布の均一性が更に良くなるため、微細金属構造体の側面に形成される金属膜の膜厚や粗さの均一性をより向上させることができる。
【0012】
また、陽極部材として、高さ方向に貫通した構造体収容孔を有するものを用い、微細金属構造体が構造体収容孔内に入り込むように、陽極部材を基板の上部に配置してもよい。この場合には、微細金属構造体の上面に空間が形成されることになるので、めっき液が循環しやすくなり、電気めっき処理を効果的に行うことができる。また、陽極部材の再利用が容易に行える。さらに、陽極部材の内壁面と微細金属構造体との距離を全体的に一定にすることが可能となる。これにより、微細金属構造体の側面における電界分布の均一性が更に良くなるため、微細金属構造体の側面に形成される金属膜の膜厚や粗さの均一性をより向上させることができる。
【0013】
また、本発明の微細光学素子は、上記の成膜方法によって、基板上に設けられた微細金属構造体の少なくとも側面に、光学的機能をもった金属膜を成膜することにより形成したことを特徴とするものである。このように上記の成膜方法を用いて微細光学素子を製作することにより、膜厚や粗さの均一性の良い金属膜を有する微細光学素子を得ることができる。
【0014】
さらに、本発明は、基板と、基板に設けられた可動部材と、可動部材に固定され、光路上を通る光を反射させるミラーとを備えた光スイッチにおいて、ミラーは、上記の成膜方法によって、基板上に設けられた微細金属構造体の少なくとも側面に、光学的機能をもった金属膜を成膜することにより形成したものである。このように上記の成膜方法を用いてミラーを製作することにより、膜厚や粗さの均一性の良い金属膜を有するミラーが得られるため、ミラーの光反射効率が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る成膜方法、微細光学素子及び光スイッチの好適な実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
まず、本発明の第1の実施形態を図1〜図7により説明する。図1は、本発明に係る光スイッチの一実施形態の構成を示す垂直方向断面図であり、図2は、図1のII−II線断面図である。
【0017】
各図において、光スイッチ1は、光信号を導波させる光導波路または空間(図示せず)を有するプラットホーム2を備え、このプラットホーム2の表面には、Ni等からなる複数の電極3が設けられている。この電極3上には、SiO2等の絶縁膜4が設けられている。
【0018】
絶縁膜4の上部には、アクチュエータ部5が配置されている。アクチュエータ部5はシリコン基板6を有し、このシリコン基板6の表面(下面)には、Ti等の導電膜7及びSiO2等の絶縁膜(図示せず)を介して、Ni等からなる複数本の片持ち梁8が片持ち支持されている。これらの片持ち梁8は、各電極3と対向するように絶縁膜4に接合されている。片持ち梁8の先端側部分は、シリコン基板6に形成された凹部6a内に入り込むように反っている。
【0019】
各片持ち梁8の先端部には、光路上を通る光を所定方向に反射させる微細光学素子であるミラー9が固定されている。このミラー9は、片持ち梁8と同様にNi等で形成されている。ミラー9の反射面9aには、光反射率を高めるべく、Au等の反射膜がコーティングされている。
【0020】
電極3と片持ち梁8との間には電源10が接続されている。そして、この電源10により電極3と片持ち梁8との間に所定の電圧を印加することで、電極3と片持ち梁8との間に静電気力を発生させて片持ち梁8の先端側部分を電極3に引き寄せ、ミラー9を下方に動かす。
【0021】
このような光スイッチ1において、通常状態では、片持ち梁8の先端側部分は上方に反っている。この状態では、入力された通常光信号は、そのままプラットホーム2に形成された光導波路または空間(図示せず)を通って出力される。一方、電源10により片持ち梁8と電極3との間に所定の電圧が印加すると、両者間に生じる静電気力によってミラー9が下降する(図1の2点鎖線参照)。この状態では、入力された通常光信号がミラー9で反射されて出力されると共に、入力された割り込み光信号がミラー9で反射されて、プラットホーム2に形成された光導波路または空間(図示せず)を通って出力される。
【0022】
図3は、上記のアクチュエータ部5の製作プロセスの一例を示したものである。同図において、まずシリコン基板11(上記のシリコン基板6に相当)を用意し、このシリコン基板11の表面にSiO2等のエッチングマスク12を形成し、このエッチングマスク12上にTi等の導電層13を形成する(図3(a)参照)。
【0023】
続いて、例えばフォトリソグラフィとNiめっきによって、エッチングマスク12及び導電層13上に片持ち梁層14を形成する(図3(b)参照)。続いて、例えばSR(シンクロトロン放射光)リソグラフィによって、片持ち梁層14上にレジスト15をパターニングする(図3(c)参照)。
【0024】
続いて、Niめっきによって、上記のミラー9となる微細金属構造体16を片持ち梁層14上に形成する(図3(d)参照)。続いて、溶剤を用いて片持ち梁層14上のレジスト15を剥離する(図3(e)参照)。続いて、電気めっきによって、微細金属構造体16の両側面に、Au等の反射膜(金属薄膜)17のような光学的機能をもつ膜を成膜する(図3(f)参照)。続いて、シリコン基板11における微細金属構造体16の下側部分をエッチングし、凹部11aを形成する(図3(g)参照)。
【0025】
次に、図3(f)に示す金属薄膜17の成膜方法について、図4及び図5を用いて具体的に説明する。図4は、シリコン基板11上に設けられた複数の微細金属構造体16の側面に金属薄膜17を成膜する方法を示した平面図であり、図5は、図4のV−V線断面図である。
【0026】
なお、シリコン基板11の厚さは2mm程度であり、導電層13の厚さは1μm程度であり、片持ち梁層14の厚さは5μm程度である。また、微細金属構造体16は、例えば幅300μm×奥行30μm×高さ200μmという寸法を有している。また、各微細金属構造体16の配列ピッチは、250〜500μmである。
【0027】
このような微細金属構造体16の側面に金属薄膜17を成膜する場合は、まず図3(e)に示すようなアクチュエータ構造体18の導電層13上及び片持ち梁層14上に、各微細金属構造体16を挟むようにレジスト等の絶縁層19A,19Bを形成する。この絶縁層19A,19Bの厚さは、20μm程度である。続いて、Pt等からなる金属プレート20A,20Bを絶縁層19A,19B上に載置し、接着テープ等で固定する。金属プレート20A,20Bの厚さは、5〜50μm程度である。
【0028】
続いて、Pt等からなるワイヤ状の陽極部材21を、各微細金属構造体16間の隙間に配置し、その状態で、陽極部材21の両端をボンディング等により金属プレート20A,20Bに電気的に接続する。これにより、陽極部材21は、微細金属構造体16の側面に対向するように配置された状態で保持されることになる。このとき、陽極部材21が微細金属構造体16の側面に対してほぼ平行に延びるように、金属プレート20A,20Bに接続するのが望ましい。なお、陽極部材21の外径は、例えば10〜50μmである。
【0029】
このように金属プレート20A,20B及びワイヤ状の陽極部材21という簡易な構造によって、電気めっきを行うためのめっき治具を構成することにより、めっき治具にかかるコストを抑えることが可能となる。
【0030】
続いて、例えばシアン化金カリウム等の電解質溶液が入っためっき浴(図示せず)を用意し、上記の金属プレート20A,20B及び陽極部材21が取り付けられたアクチュエータ構造体18を電解質溶液に浸漬させる。その状態で、金属プレート20Bと導電層13との間に接続されためっき電源22をオンにする。すると、図6に示すように、陽極部材21から陰極を構成する微細金属構造体16に電流(めっきするAuイオン)が流れ、微細金属構造体16の側面にAu等の金属薄膜が堆積していく。なお、微細金属構造体16の側面に形成される金属薄膜の膜厚は、例えば0.1〜2μm程度である。
【0031】
その後、上記の電気めっき処理が終了したら、金属プレート20A,20Bから陽極部材21を取り外し、更に金属プレート20A,20Bをアクチュエータ構造体18から取り外す。そして、溶剤を用いて絶縁層19A,19Bを除去する。以上により、図3(f)に示すようなアクチュエータ構造体が得られる。
【0032】
ところで、上記のワイヤ状の陽極部材21を使用せずに、図7に示すように、1枚の板状の陽極部材23のみをアクチュエータ構造体18の上方に配置した場合には、以下の不具合が生じる。即ち、陽極部材23と微細金属構造体16との間に電流を流したときには、陽極部材23に近い微細金属構造体16の側面上部に電流が集中し、微細金属構造体16の側面下部には電流が到達しにくくなる。このため、微細金属構造体16の側面下部には金属薄膜が付きにくくなり、金属薄膜の膜厚分布や粗さ分布の不均一が生じる。
【0033】
また、上記のような微細光学素子を作るには、スパッタ蒸着によって微細金属構造体の側面にAu等の金属薄膜をコーティングしたり、光学的材料であるAu等を直接微細加工することが考えられる。しかし、スパッタ蒸着を用いる方法では、狭ピッチで並ぶ微細金属構造体のみに選択的に金属薄膜を形成するためにはマスクスペースが必要となり、基板上に複数の微細金属構造体が狭ピッチで設けられている場合に、微細金属構造体の側面全体に金属薄膜を形成するのは困難である。また、Au等の微細加工は極めて困難とされている。
【0034】
これに対し本実施形態では、極細のワイヤ状の陽極部材21を微細金属構造体16の側面に対向するように配置したので、陽極部材21と微細金属構造体16との間に電流を流したときには、図6に示すように、微細金属構造体16の側面上部だけでなく、微細金属構造体16の側面下部にも確実に電流が到達するようになる。従って、微細金属構造体16の側面における電界分布の均一性が良くなるため、微細金属構造体16の側面に形成される金属薄膜の膜厚分布や粗さ分布の均一性が向上する。これにより、得られるミラー9は高反射率な反射面9aを有することになるため、ミラー9での反射による光損失を低減することができる。
【0035】
また、上記の電気めっき処理を用いることにより、各微細金属構造体16が狭ピッチで配置されている場合であっても、微細金属構造体16の側面のみに選択的に金属薄膜をコーティングすることができる。
【0036】
さらに、Ni等で形成された微細金属構造体16の側面にAu等の金属薄膜を成膜して微細ミラー9を作るので、微細加工しにくいAu等を直接加工しなくて済むと共に、光学素子としては不向きなNi等を用いて微細金属構造体16を形成しても、ミラー9に光学的機能を持たせることができる。
【0037】
なお、上記実施形態では、ワイヤ状の陽極部材21を微細金属構造体16の側面に対向するように配置して電気めっき処理を行うものとしたが、図8に示すように、陽極部材21に加えて、板状の陽極部材23をアクチュエータ構造体18の上方に配置してもよい。この場合には、陽極部材23によっても微細金属構造体16の側面上部に多少の金属薄膜が形成されるため、陽極部材21の高さ位置を適宜調整することで、微細金属構造体16の側面に形成される金属薄膜の膜厚分布や粗さ分布をより均一にすることが可能となる。
【0038】
本発明の第2の実施形態を図9〜図11により説明する。図中、第1の実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0039】
図9は、シリコン基板上に設けられた複数の微細金属構造体の側面に金属薄膜を成膜する他の方法を示した平面図であり、図10は、図9のX−X線断面図である。
【0040】
本実施形態の成膜方法によって、アクチュエータ構造体18の微細金属構造体16の側面に金属薄膜をコーティングする場合は、まず第1の実施形態と同様に、導電層13上及び片持ち梁層14上に絶縁層19A,19Bを形成し、この絶縁層19A,19B上に金属プレート20A,20Bを載置し固定する。
【0041】
続いて、リボン状の陽極部材31を金属プレート20A,20Bに電気的に接続するための複数本のポール32を金属プレート20A,20B上にそれぞれ並列に立設する。陽極部材31及びポール32はPt等で形成されている。また、陽極部材31の幅は200μm程度であり、陽極部材31の厚さは、50μm程度である。
【0042】
続いて、1枚の陽極部材31を金属プレート20A,20B上の各ポール32に連続的に掛け渡して、各微細金属構造体16間の隙間に陽極部材31を配置する。このとき、陽極部材31の表面は、微細金属構造体16の側面に対して平行になる。また、陽極部材31が金属プレート20A,20B上の各ポール32間を微細金属構造体16の側面に対して平行に延びるように、各ポール32の位置が設定されているのが望ましい。続いて、陽極部材31の両端部をボンディング等によりポール32に固定する。これにより、陽極部材31は、微細金属構造体16の側面に対向するように配置された状態で保持されることになる。
【0043】
なお、このようなめっき治具を形成する順序としては、金属プレート20A,20B上に予めポール32を立設した後に、金属プレート20A,20Bを絶縁層19A,19B上に取り付けても良い。また、複数枚の陽極部材31を各列ずつ金属プレート20A,20B上の各ポール32に掛け渡しても良い。
【0044】
その後、第1の実施形態と同様にして、上記の金属プレート20A,20B及び陽極部材31が取り付けられたアクチュエータ構造体18をめっき浴(図示せず)に入れ、その状態でめっき電源22をオンにする。すると、図11に示すように、陽極部材31から微細金属構造体16に電流が流れ、微細金属構造体16の側面に金属薄膜が堆積していく。
【0045】
以上のように本実施形態にあっては、リボン状の陽極部材31を微細金属構造体16の側面に対向させて電気めっき処理を行うので、図11に示すように、微細金属構造体16の高さ方向にほぼ均等に電流が流れるようになる。従って、微細金属構造体16の側面における電界分布がより均一になるため、微細金属構造体16の側面に形成される金属薄膜の膜厚分布や粗さ分布も更に均一になる。
【0046】
本発明の第3の実施形態を図12〜図14により説明する。図中、第1の実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0047】
図12は、シリコン基板上に設けられた複数の微細金属構造体の側面に金属薄膜を成膜する更に他の方法を示した垂直方向断面図である。本実施形態の成膜方法によって、アクチュエータ構造体18の微細金属構造体16の側面に金属薄膜をコーティングする場合は、まずアクチュエータ構造体18の導電層13上に絶縁層41を形成する。続いて、嵌め合わせ治具等によって、絶縁層41上に陽極部材42を載置し固定する。例えば、微細金属構造体16と同様にシリコン基板11の上部に作ったアライメント用枠(図示せず)に陽極部材42を嵌め込む。
【0048】
陽極部材42は、シリコン、ステンレス等からなる金属基板43と、この金属基板43上に設けられ、Ni等からなる複数の突起部44とを有している。金属基板43及び突起部44の表面には、Pt等からなる陽極層45が形成されている。そして、各突起部44が各微細金属構造体16間の隙間に入り込んだ状態で、絶縁層41に固定されている。これにより、突起部44は、微細金属構造体16の側面に対向するように配置された状態となる。
【0049】
その後、第1の実施形態と同様にして、上記の陽極部材42が取り付けられたアクチュエータ構造体18をめっき浴(図示せず)に入れ、その状態で、陽極層45と導電層13との間に接続されためっき電源22をオンにする。すると、図13に示すように、陽極部材42から微細金属構造体16に電流が流れ、微細金属構造体16の側面及び上面に金属薄膜が堆積していく。
【0050】
図14は、上記の陽極部材42の製作プロセスの一例を示したものである。まずリソグラフィによって、金属基板46(上記の金属基板43に相当)の上面にレジスト47をパターニングする(図14(a)参照)。続いて、Niめっきによって、上記の突起部44となる突起層48を金属基板46の上面に形成する(図14(b)参照)。続いて、溶剤を用いてレジスト47を剥離する(図14(c)参照)。続いて、スパッタによって、金属基板46の上面と突起層48の上面及び両側面に、Pt等の陽極層49を形成する(図14(d)参照)。
【0051】
このように本実施形態においては、上述したシリコン基板11上に微細金属構造体16を形成する方法(図3参照)とほぼ同じ技術を用いて、陽極部材42を製作することができる。また、陽極部材42を容易に再利用することもできる。
【0052】
さらに、陽極部材42の突起部44と微細金属構造体16との距離が微細金属構造体16の高さ方向及び幅方向に一定になるため、微細金属構造体16の側面における電界分布が全体的に均等になる。これにより、微細金属構造体16の側面に形成される金属薄膜の膜厚分布や粗さ分布を更に均一にすることが可能となる。
【0053】
本発明の第4の実施形態を図15及び図16により説明する。図中、第1及び第3の実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0054】
図15は、シリコン基板上に設けられた複数の微細金属構造体の側面に金属薄膜を成膜する更に他の方法を示した平面図であり、図16は、図15のXVI−XV線断面図である。
【0055】
本実施形態の成膜方法は、第3の実施形態における陽極部材42の代わりに、陽極部材50を使用するものである。陽極部材50は、Pt等で形成されていると共に、高さ方向に貫通するように穴開け加工して形成された複数の矩形状の構造体収容孔51を有している。
【0056】
陽極部材50は、構造体収容孔51内に微細金属構造体16が入り込むように、第3の実施形態と同様に嵌め合わせ治具等によって絶縁層41上に載置され固定される。これにより、構造体収容孔51を形成する陽極部材50の内壁面は、微細金属構造体16の側面に対向するように配置された状態となる。
【0057】
上記の陽極部材50が取り付けられたアクチュエータ構造体18をめっき浴(図示せず)に入れ、その状態で、陽極部材50と導電層13との間に接続されためっき電源22をオンにすると、陽極部材50から微細金属構造体16に電流が流れ、微細金属構造体16の側面に金属薄膜が堆積していく。
【0058】
このような本実施形態においては、各微細金属構造体16の上面に空間が存在することになるので、電解質溶液が循環しやすくなり、電気めっき処理を効果的に行うことができる。また、陽極部材50を容易に再利用することができる。
【0059】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態は、光スイッチのミラーを形成する微細金属構造体に金属膜を成膜するものであるが、本発明に係る成膜方法は、光スイッチのミラー以外の微細光学素子についても適用可能である。例えば、本発明は、基板上に設けられた微細金属構造体の表面に反射防止膜等の光学的機能膜を成膜したり、光学的に多くの機能をもった微細光学素子を作る場合にも適用できる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、陽極部材を微細金属構造体の側面に対向するように配置し、その状態で陽極部材と微細金属構造体との間に電流を流すことにより、微細金属構造体の側面に金属膜を成膜するようにしたので、微細金属構造体の側面に形成される金属膜の膜厚分布等の均一性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光スイッチの一実施形態の構成を示す垂直方向断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1に示すアクチュエータ部の製作プロセスの一例を示す図である。
【図4】本発明に係る成膜方法の第1の実施形態を示す平面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図4及び図5に示す陽極部材から微細金属構造体に電流が流れる様子を示す図である。
【図7】一般的な電気めっき処理を採用した場合に、陽極部材から微細金属構造体に電流が流れる様子を示す図である。
【図8】本発明に係る成膜方法の第1の実施形態の変形例において、陽極部材から微細金属構造体に電流が流れる様子を示す図である。
【図9】本発明に係る成膜方法の第2の実施形態を示す平面図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】図9及び図10に示す陽極部材から微細金属構造体に電流が流れる様子を示す図である。
【図12】本発明に係る成膜方法の第3の実施形態を示す垂直方向断面図である。
【図13】図12に示す陽極部材から微細金属構造体に電流が流れる様子を示す図である。
【図14】図12に示す陽極部材の製作プロセスの一例を示す図である。
【図15】本発明に係る成膜方法の第4の実施形態を示す平面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線断面図である。
【符号の説明】
1…光スイッチ、6…シリコン基板、8…片持ち梁(可動部材)、9…ミラー(微細光学素子)、9a…反射面、11…シリコン基板、16…微細金属構造体、17…金属薄膜、20A,20B…金属プレート、21…陽極部材、22…めっき電源、23…陽極部材、31…陽極部材、32…ポール、42…陽極部材、43…金属基板(基体)、44…突起部、45…陽極層、50…陽極部材、51…構造体収容孔。
Claims (7)
- 基板上に設けられた微細金属構造体の少なくとも側面に、電気めっきにより金属膜を成膜する成膜方法において、
陽極部材を前記微細金属構造体の側面に対向するように配置し、その状態で前記陽極部材と前記微細金属構造体との間に電流を流すことにより、前記微細金属構造体の側面に前記金属膜を成膜することを特徴とする成膜方法。 - 前記陽極部材として、ワイヤ状またはリボン状のものを用いることを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
- 前記基板の上部に金属プレートを配置すると共に、前記陽極部材を前記微細金属構造体の側面に対向するように配置して前記金属プレートに電気的に接続することを特徴とする請求項2記載の成膜方法。
- 前記陽極部材として、基体と、前記基体上に設けられた突起部とを有するものを用い、
前記突起部が前記微細金属構造体の側面に対向するように、前記陽極部材を前記基板の上部に配置することを特徴とする請求項1記載の成膜方法。 - 前記陽極部材として、高さ方向に貫通した構造体収容孔を有するものを用い、
前記微細金属構造体が前記構造体収容孔内に入り込むように、前記陽極部材を前記基板の上部に配置することを特徴とする請求項1記載の成膜方法。 - 請求項1〜5のいずれか一項記載の成膜方法によって、基板上に設けられた微細金属構造体の少なくとも側面に、光学的機能をもった金属膜を成膜することにより形成したことを特徴とする微細光学素子。
- 基板と、前記基板に設けられた可動部材と、前記可動部材に固定され、光路上を通る光を反射させるミラーとを備えた光スイッチにおいて、
前記ミラーは、請求項1〜5のいずれか一項記載の成膜方法によって、前記基板上に設けられた微細金属構造体の少なくとも側面に、光学的機能をもった金属膜を成膜することにより形成したものであることを特徴とする光スイッチ。
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