JP2004307542A - ポリエステル系樹脂 - Google Patents

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Atsuto Tadokoro
淳人 田所
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Sekisui Seikei Ltd
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Sekisui Seikei Ltd
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Abstract

【課題】従来のポリエステルは一般に溶融粘度が低く、肉厚の製品の成型は難しかった。即ち、溶融粘度が低いと溶融物が押出成型機のダイやブロー成型機のパリソンから自重で垂れ下がるドローダウン現象が起こるため精度の高い成型が困難であるためである。このため溶融粘度を上げて成型性を向上させることが考えられているが、十分な効果は得られていない。
【解決手段】ポリエステル、ポリオレフィン、及び多官能変性ビニルポリマーの少なくとも3成分を有するもの。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル系樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステル系樹脂は、主鎖にエステル結合を持つポリマーである。ポリエチレンテレフタレート(PET)がその代表であり最も多量に使用されている。このポリエステルは、種々の物性において優れているため現在非常に多様に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このポリエステルは一般に溶融粘度が低く、肉厚の製品の成型は難しかった。即ち、溶融粘度が低いと溶融物が押出成型機のダイやブロー成型機のパリソンから自重で垂れ下がるドローダウン現象が起こるため精度の高い成型が困難であるためである。
【0004】
このため溶融粘度を上げて成型性を向上させることが考えられている。例えば、改質剤や増粘効果のある高分子化剤を加えるか等である。改質剤は、それ自身が高粘度のもので、ポリエステルと混合し全体として粘度の増加させるものである。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン−エチレン−ブタジエンコポリマー、アクリルゴム等である。また、それ自身が溶融せずフィブリル化し繊維状のネットワーク構造を持たせ溶融張力を向上させる例もある。
また、高分子化剤としては、ポリエステルと反応しうる官能基を有する高分子改質剤やピロメリット酸に代表される多官能酸無水物が使用される。これは、ポリエステルのアルコール基もしくはカルボン酸基と反応し高分子化することにより粘度を増すものである。
【0005】
しかし、従来のどの方法も満足できるような結果を得られていない。
そこで、本業界では比較的肉厚のものも成型できるポリエステル系樹脂が待望されていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果、本発明ポリエステル系樹脂を完成させたものであり、その特徴とするところは、ポリエステル、ポリオレフィン、及び多官能変性ビニルポリマーの少なくとも3成分を有する点にある。
【0007】
ここでポリエステルとは、前記したポリエチレンテレフタレートばかりでなく、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ乳酸、更にその他の脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル及びその誘導体等があり、要するに主鎖にエステル結合を有するものであればよい。
また、回収されたPET樹脂や市販されているものでもよい。
以上のものを複数混合したものでもよい。
【0008】
ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレンが代表的であるが、ポリブタジエンやメチルペンテン樹脂等でもよい。発明者の実験では、ポリエチレン、それも低密度ポリエチレンが好適であった。これも複数用いてもよい。
このポリオレフィンの混合量は、ポリエステル100重量部に対して、1〜30重量部が好ましく、更に1〜8重量部がより好ましい。これは、ポリエステルの海に対して、島構造を持たせるためである。
【0009】
多官能変性ビニルポリマーとは、ポリオレフィン部分と、官能基部分を有するものであり、エラストマーが好適である。官能基は、ポリエステルのカルボン酸やアルコールと反応するものであればよい。例えば、酸無水物、カルボン酸、アルコール、エステル、塩、等である。
化合物の例としては、無水マレイン酸含有スチレン系可塑性エラストマー、酸変性飽和型スチレン系熱可塑性エラストマー、スチレン−ブタジエン共重合物水素添加物有機酸誘導体付加物等である。
官能基は少なくとも1つ有しておればよく、2つ以上なければならないものではない。いわゆる架橋剤とは異なる目的であるためである。
【0010】
この多官能変性ビニルポリマーの混合量は、ポリエステル100重量部に対して、1〜30重量部が好ましく、更に1〜8重量部がより好ましい。
この量によって粘度は自由に調整することができる。
【0011】
更に、本発明ポリエステル樹脂にはタルクを1〜8重量部混合してもよい。タルクは、結晶水を有するマグネシウム、珪素の酸化物であり、結晶核剤となりうるものである。これを添加することによって結晶化を促進し、耐熱温度が上がると考えられる。
【0012】
本発明では、上記した必須成分に更に添加剤を加えてもよい。例えば、顔料、香料、紫外線吸収剤、フィラー等である。更に、無機フィラーにポリエステルと反応する官能基を持った高分子化剤で表面処理したものを加えることも好適である。
要するに、本発明の趣旨に反しない限り何を加えてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
実施例の組成物の作成にあたって各成分は次の通りである。
A ポリエステル樹脂:三菱化学製BK2180(商標)
B ポリオレフィン:三井住友ポリオレフィン社製 低密度ポリエチレン樹脂
ウルトゼックス3010F(商標)
C 多官能変性ビニルポリマー:旭化成社製 酸変性飽和型スチレン系熱可塑性エラストマー タフテックM1913(商標)
実施例と比較例の成分及び性状は表1の通りである。
実施例と比較例は、上記の樹脂を用いて、乾燥後、自社製シート成型機にて0.2〜2mm程度の厚みのシート成型品を得た。
【表1】
Figure 2004307542
【0014】
MI測定については、乾燥後、東洋精機製MELT INDEXER P−111を使用し、255℃、2.16kgfの条件下測定を行った。
水分測定については、平沼産業社製AQ−7及びEV−6を用いて測定した。
また、評価のドローダウン性については、シート成型中目視で評価した。シート厚みについては押出量をできるだけ一定にし引き取り速度だけ変化させドローダウン性を数値化できるようにサンプリングした。この数値が厚みの限界ではない。
【0015】
表1から分かる通り、実施例ではドローダウン性が大きく向上している。
【0016】
【発明の効果】
本発明ポリエステル系樹脂には次のような大きな利点がある。
(1) 低粘度で成形が難しかったポリエステルが高粘度となり、成形性が良好となった。特にPETの場合、肉厚は従来は0.8mm程度までであったが、それ以上が可能となった。
(2) 従来難しかった発泡成形が、高粘度化により可能となった。
(3) 従来難しかったダイレクトブロー成形が、高粘度化により可能になるいと考えられる。
(4) 物性的には耐熱性が向上し、耐衝撃性の向上が期待される。

Claims (3)

  1. ポリエステル、ポリオレフィン、及び多官能変性ビニルポリマーの少なくとも3成分を有することを特徴とするポリエステル系樹脂。
  2. ポリエステル100重量部に対して、ポリオレフィンが1〜30重量部、多官能変性ビニルポリマーが1〜30重量部混合したものである請求項1記載のポリエステル系樹脂。
  3. ポリエステル100重量部に対して、タルクを1〜8重量部混合したものである請求項2記載のポリエステル系樹脂。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006131669A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Sekisui Seikei Ltd 変形させて用いるシート製品
JP2006241445A (ja) * 2005-02-04 2006-09-14 Mitsui Chemicals Inc 熱可塑性樹脂組成物とその成形体
JP2006265333A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Toray Ind Inc フィルム用ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物およびポリブチレンテレフタレートフィルムの製造方法
JP2007084938A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Sekisui Seikei Ltd プラスチックの成形方法

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