JP2004307059A - 飲食物保管容器 - Google Patents

Abstract

【課題】ロック具及びそのロック構造の改善によって綺麗な外観を有し且つその使用便利性をより極大化させることが可能な飲食物保管容器を提供する。
【解決手段】フランジ１５は、ロック具３０Ｌ，３０Ｒに対応する底面に長手方向に凹設される係止溝１７を有し、ロック具３０Ｌ，３０Ｒは、下方に回動する過程でフランジ１５の底面を取り囲むように湾曲形成された弾性係止部３１と、この弾性係止部３１を弾性変形させながら係止溝１７に係合されるように弾性係止部３１の上面に横方向に設けられた係止突条３４とを有する。
【選択図】図５

Description

本発明は、飲食物保管容器に関し、さらに詳しくは、匂い又は水分が漏れることなく、飲食物を安全に入れて保管できるように合成樹脂材で製作した飲食物保管容器に関する。

一般に、飲食物を冷蔵庫などに保管する場合、飲食物自体の独特な匂い及び水分が漏れるおそれがあるため、これを防止するために密閉保管容器などに入れて保管する。このような従来の密閉保管容器は、図１に示すように、上面が開いたケース１と、このケース１に蓋をするためのカバー２と、このカバー２をケース１の開口部に留めるためのロック具３とを備えている。

通常、ケース１は四角筒からなり、内部に貯蔵空間が設けられる。また、ケース１の四側壁１ａ、１ｂの開口端部にはロック突起４が設けられるが、このロック突起４はケース１の側壁１ａ、１ｂの各外面にそれぞれ２つずつ突設されている。

また、カバー２の底面には縁部に沿ってシール溝（図示せず）が設けられており、ケース１の開口端部がシール溝に挿入される。
ロック具３は、カバー２の四辺に対してそれぞれ回動（矢印方向を参照）可能に一体に取り付けられ、それぞれにはロック突起４と対応するように２つのロック孔５が設けられている。

したがって、使用者はケース１の貯蔵空間に飲食物を入れた後カバー２をし、このカバー２のロック具をそれぞれ押し下げる。これにより、ケース１の側壁１ａ、１ｂに設けられたロック突起４がロック孔５に弾性的に結合されてカバー２がしっかり閉まる。
４つのロック具３を引き上げると、ロック突起４の拘束が解除され、これによりカバー２を開くことができる。

ところが、このような従来の密閉保管容器では、ケース１の側壁１ａ、１ｂにロック突起４が突設されているため、この外観が綺麗ではないという欠点がある。また、ケース１を洗浄する際、ロック突起４によって洗浄が容易ではないという問題点がある。すなわち、束子などを用いてケース１を洗浄する場合、ケース１の側壁１ａ、１ｂに突設されているロック突起４が妨害要素として作用する。
また、外部に露出したロック具３にロック孔５が設けられているが、このようなロック孔５の内部に異物が詰まるおそれがあって製品の信頼性が低下するという欠点もある。

本発明は、かかる問題点を解決するためのもので、その目的は、ロック具及びそのロック構造の改善によって綺麗な外観を有し且つその使用便利性をより極大化させることが可能な飲食物保管容器を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、ロック具のロック状態をよりしっかり保持することが可能な飲食物保管容器を提供することにある。

上記目的を達成するための本発明は、上面が開いた貯蔵空間を有するケースと、このケースの開口部を覆うカバーと、このカバーの縁部に対してそれぞれ上下回動可能に設けられた多数のロック具と、このロック具が係止されてロック状態で保たれるように前記ケースの側壁の上部に沿って帯状に突設されたフランジとを備えた飲食物保管容器において、フランジは、ロック具に対応する底面に長手方向に凹設される係止溝をさらに有し、ロック具は、下方に回動する過程でフランジの底面を取り囲むように湾曲形成された弾性係止部と、この弾性係止部を弾性変形させながら係止溝に係合されるように弾性係止部の上面に横方向に設けられた係止突条とをさらに有することを特徴とする。

好ましくは、フランジの係止溝は、フランジの底面に２列に並設され、ロック具の係止突条は２列の係止溝と対応するように弾性係止部の上面に沿って２列に突設されたことを特徴とする。

または、好ましくは、フランジの係止溝の内面は、外方から内方に行くほど陥没が大きくなるように傾いた第１傾斜面からなっており、ロック具の係止突条の上面は、ロック具のロック状態の際に係止溝の内面と面接触するように、係止溝の第１傾斜面とは反対方向に傾いた第２傾斜面からなっていることを特徴とする。

本発明に係る飲食物保管容器によれば、ケースのフランジにはロック具と対応する中央部位の底面に長手方向に所定の長さの係止溝が設けられ、ロック具は、係止溝に弾性変形されて係止されるように係止突条が設けられた弾性係止部を備えている。これにより、ロック具のロック構造が外方に突出しないようになっているため、その外観がより綺麗になるという利点があり、洗浄作業も容易に行うことができ、使用便利性が極大化されるという作用効果がある。その上、ロック具のロック構造に異物が詰まるおそれがなくて製品の信頼性がより向上するという利点もある。

以下、本発明に係る好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。

本発明の第１実施例に係る飲食物保管容器は、図２に示すように、内部に貯蔵空間１１が設けられるようにプラスチック射出物で製作された四角ケース１０と、この四角ケース１０の開口部をカバーするための板状の四角カバー２０と、前記開口部をカバーした状態で、この四角カバー２０を留めるためのロック具３０Ｌ、３０Ｒとを備えている。

四角ケース１０は四側壁１２と底面１３を有する四角匡体からなり、その内部には上面開口の貯蔵空間１１が設けられる。四側壁１２の最上部、すなわちケース１０の開口端部に沿ってシール部１４が設けられているため、このシール部１４に四角カバー２０が結合される。

また、四角ケース１０の側壁１２の上部にはシール部１４と隣接する帯状のフランジ１５が外方に突設されているため、このフランジ１５にロック具３０Ｌ、３０Ｒが係止されてロック状態になる。
このため、フランジ１５の四辺には、図３ないし図５に示すように、ロック具３０Ｌ、３０Ｒに対応する中央部位の底面に長手方向に所定の長さの係止溝１７が凹設される。本発明の第一実施例において、係止溝１７はフランジ１５の底面１６に２列に並設されている。

図３及び図４を参照すると、四角カバー２０は四角ケース１０の開口部をカバーするためのもので、これもやはりプラスチック射出物で製造され、縁部に沿ってシール溝２１が凹設されている。このようなシール溝２１には環状のシリコンパッキン２２が設置される。したがって、シール溝２１にシーシング部１４が挿入されると、シリコンパッキン２２が圧着されることにより、四角カバー２０は四角ケース１０の開口端部に密閉的に結合される。

一方、図３ないし図５を参照すると、ロック具３０Ｌ、３０Ｒは、使用者が手で把持して開閉できるように、四角カバー２０の前後及び左右に対称に設けられているが、その詳細な構造は次の通りである。（四角カバー２０の四辺に設けられたロック具３０Ｌ、３０Ｒのロック構造は全て同一なので、四角カバー２０の左右辺に設けられたロック具を例として説明する。）

まず、ロック具３０Ｌ、３０Ｒは、四角ケース１０のフランジ１５に係止してロックできるように四角カバー２０の四辺の中央部位に設けられる。すなわち、ロック具３０Ｌ、３０Ｒは四角カバー２０の縁部に対して同一の材質で一体に成形され、四角カバー２０との境界部位３２を中心として上下回動可能（図５の矢印Ａ、Ｂ方向）に設けられる。このように、境界部位３２はヒンジ機能を行うが、これは四角カバー２０及びロック具３０が所定の弾性力を有する合成樹脂によって一体として射出成形されるためである。

このようなロック具３０Ｌ、３０Ｒは、ロック過程でフランジ１５の底面１６を取り囲む弾性係止部３１と、この弾性係止部３１を弾性変形させながらフランジ１５の係止溝１７に係合される係止突条３４と、使用者が手でロック具３０Ｌ、３０Ｒを押し下げたり引き上げたりできるように湾曲形成された延長部３５とからなる。

弾性係止部３１は、ロック具３０Ｌ、３０Ｒが境界部位３２を中心として下方に回動する過程（図５の矢印Ａ方向：ロック過程）でフランジ１５の底面１６を取り囲むように湾曲形成される。弾性係止部３１の上面３３は完全に回動すると、フランジ１５の底面１６と対応して位置する。

係止突条３４は、弾性係止部３１の上面３３に横方向に突設されているため、係止溝１７に弾性結合するが、２列の係止溝１７と対応するように弾性係止部３１の上面３３に沿って２列に設けられる。

次に、このように構成された本発明の第１実施例に係るロック具のロック作動及びその効果を説明する。

まず、四角ケース１０の貯蔵空間１１に飲食物を入れてその開口部に四角カバー２０により蓋をする。すなわち、四角ケース１０のシール部１４がシリコンパッキン２２付きシール溝２１に挿入されるように四角カバー２０を覆う。このように、先ず覆われた四角カバー２０は、シール部１４がシール溝２１に挿入された状態なので、前後及び左右方向に動かない。

このような状態で、図６及び図７に示すように、ロック具３０Ｌ、３０Ｒの延長部３５を押し下げると、ロック具３０Ｌ、３０Ｒは四角カバー２０の境界部位３２を中心として矢印Ａ方向に回動する。したがって、弾性係止部３１は弾性変形されてフランジ１５の底面１６を取り囲むとともに、フランジ１５の２列係止溝１７には２列の係止突条３４がそれぞれ係合される。すなわち、２列の係止溝１７内に２列の係止突条３４が弾性的に結合されることにより、ロック具３０Ｌ、３０Ｒがロック状態で保たれると同時に、四角カバー２０がよりしっかり密閉状態で保持される。
このように、四角カバー２０が四角ケース１０のフランジ１５に沿ってワンタッチ方式でロックされ、これは人為的な力を加えない限り開かない。

一方、ロック具３０Ｌ、３０Ｒの延長部３５を把持してこれを上方に引き上げると、ロック具３０Ｌ、３０Ｒの弾性係止部３１が弾性変形されて２列の係止突条３４が係止溝１７から分離される。したがって、ロック具３０Ｌ、３０Ｒのロック状態が解除されることにより、四角カバー２０を容易に開くことができる。

この際、四角カバー２０を取り外しても、四角ケース１０はロック具３０Ｌ、３０Ｒとのロック構造が外部に突出しないように構成されているため、この外観がより綺麗になるのは勿論のこと、四角ケース１０の洗浄をより容易に行うことができる。

次に、本発明の第２実施例に係る飲食物保管容器の構造を説明する。（本発明の第２実施例に係る保管容器は、ロック具のロック構造を除いては第１実施例に係る保管容器と実質的に同一なので、同一の構成要素に対する詳細な説明は省く。）

まず、図８に示すように、ケース１１０の側壁１１２の上部にはシール部１１４と隣接する帯状のフランジ１１５が外方に突出しているため、このフランジ１５にカバー１２０のロック具１３０が係止されてロック状態になる。
このため、フランジ１１５には、図８ないし図１０に示すように、ロック具１３０と対応する中央部位の底面１１６に所定の長さの係止溝１１７が凹設されている。本発明の第２実施例において、係止溝１１７はフランジ１１５の四辺の底面１１６に長手方向に設けられている。このような係止溝１１７の内面は、外方から内方に行くほど陥没が大きくなるように傾いた第１傾斜面１１７ａからなっているが、これは後述するロック具１３０の係止突条１３４との係合をよりしっかりするためである。

ロック具１３０は、ケース１１０のフランジ１１５に係止してロックできるようにカバー１２０の四辺の中央部位に設けられるが、ロック過程でフランジ１１５の底面１１６を取り囲む弾性係止部１３１と、この弾性係止部１３１を弾性変形させながらフランジ１１５の係止溝１１７に係合する係止突条１３４と、使用者が手でロック具１３０を押し下げたり引き上げたりできるように湾曲形成された延長部１３５とを有する。

弾性係止部１３１は、ロック具１３０が境界部位１３２を中心として下方に回動する過程（図１０の矢印Ａ方向：ロック過程）でフランジ１１５の底面１１６を取り囲むように湾曲形成される。弾性係止部１３１の上面１３３は完全に回動すると、フランジ１１５の底面１１６と対応して位置する。

係止突条１３４は、弾性係止部１３１の上面１３３に横方向に突設されて係止溝１１７に弾性的に結合されるが、このため、係止溝１１７に対応する形状に弾性係止部１３１の上面１３３が設けられている。すなわち、係止突条１３４の上面は、ロック具１３０のロック状態の際に係止溝１１７の内面と面接触するように、係止溝１１７の第１傾斜面１１７ａとは反対方向に傾いた第２傾斜面１３４ａからなっている。

次に、このように構成された本発明の第２実施例に係るロック具のロック作動及びその効果を説明する。

まず、ケース１１０の貯蔵空間１１１に飲食物を入れてその開口部にカバー１２０をする。すなわち、ケース１１０のシール部１１４がシリコンパッキン１２２付きシール溝１２１に挿入されるようにカバー１２０を覆う。
このような状態で、図１１及び図１２に示すように、ロック具１３０の延長部１３５を押し下げると、ロック具１３４は四角カバー１２０の境界部位１３２を中心として矢印Ａ方向に回動する。したがって、弾性係止部１３１は弾性変形されてフランジ１１５の底面１１６を取り囲むとともに、フランジ１１５の係止溝１１７には係止突条１３４がそれぞれ係合される。

一方、ロック具１３０の延長部１３５を把持してこれを引き上げると、ロック具１３０の弾性係止部１３１が弾性変形されながら係止突起１３４が係止溝１１７から分離される。したがって、ロック具１３０のロック状態が解除されることにより、カバー１２０を容易に開くことができる。
この際、カバー１２０を取り外しても、ケース１１０はロック具１３０とのロック構造が外方に突出しないように構成されているため、その外観がより綺麗になるうえ、ケース１１０の洗浄をより容易にすることができる。

なお本発明の技術的思想を、ケースが四角からなる飲食物保管容器を例として説明したが、これに局限されず、ケースが円筒形からなる飲食物保管容器にも適用することができる。

従来の飲食物密閉容器を概略的に示す斜視図である。 本発明の第１実施例に係る飲食物保管容器を示す分解斜視図である。 本発明の第１実施例に係る保管容器の一部を拡大した分解斜視図である。 図２のIV−IV線に沿った断面図である。 ロック具の、図４の「Ｖ」部位の構造を示す拡大部分断面図である。 本発明の第１実施例に係るロック具のロック過程を示す部分断面図である。 本発明の第１実施例に係るロック具のロック過程を示す部分断面図である。 本発明の第２実施例に係る保管容器の一部を拡大した分解斜視図である。 図８のIX−IX線に沿った断面図である。 図９の「Ｘ」部位を抜粋して示す断面図である。 本発明の第２実施例に係るロック具のロック過程を示す部分断面図である。 本発明の第２実施例に係るロック具のロック過程を示す部分断面図である。

符号の説明

１０、１１０ ケース
１５、１１５ フランジ
１７、１１７ 係止溝
２０、１２０ カバー
３０、１３０ ロック具
３１、１３１ 弾性係止部
３４、１３４ 係止突条

Claims (3)

1. 上面が開いた貯蔵空間を有するケースと、前記ケースの開口部を覆うカバーと、前記カバーの縁部に対してそれぞれ上下回動可能に設けられた多数のロック具と、前記ロック具が係止されてロック状態で保たれるように前記ケースの側壁の上部に沿って帯状に突設されたフランジとを備えた飲食物保管容器において、
   前記フランジは、前記ロック具に対応する底面に長手方向に凹設される係止溝をさらに有し、
   前記ロック具は、下方に回動する過程で前記フランジの底面を取り囲むように湾曲形成された弾性係止部と、前記弾性係止部を弾性変形させながら前記係止溝に係合されるように前記弾性係止部の上面に横方向に設けられた係止突条とをさらに有することを特徴とする飲食物保管容器。
2. 前記フランジの係止溝は前記フランジの底面に２列に並設され、前記ロック具の係止突条は２列の前記係止溝と対応するように前記弾性係止部の上面に沿って２列に突設されたことを特徴とする請求項１記載の飲食物保管容器。
3. 前記フランジの係止溝の内面は、外方から内方に行くほど陥没が大きくなるように傾いた第１傾斜面からなっており、
   前記ロック具の係止突条の上面は、前記ロック具のロック状態の際に前記係止溝の内面と面接触するように、前記係止溝の第１傾斜面とは反対方向に傾いた第２傾斜面からなっていることを特徴とする請求項１記載の飲食物保管容器。
   
   

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