JP2004306580A - 転写媒体基材用ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】転写媒体から転写された印刷物表面の光沢度を改善することができるとともに、シワなどの欠点がなく均一に転写することができる転写媒体基材用ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】2軸配向ポリエステルフィルムであって、少なくとも片面(A面)の3次元表面粗さ計で測定した平均表面粗さSRaが13nm以下である転写媒体基材用ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
【解決手段】2軸配向ポリエステルフィルムであって、少なくとも片面(A面)の3次元表面粗さ計で測定した平均表面粗さSRaが13nm以下である転写媒体基材用ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
Description
本発明は,昇華型プリンターや熱転写型プリンターなどに用いられ、印刷物の表面光沢度等を改善し得るインクリボンなどの転写媒体に使用し得る転写媒体基材用ポリエステルフィルムに関する。
デジタルカメラやデジタルビデオ、パーソナルコンピューターの普及に伴い、数値化された画像のプリンターによる印刷の需要が増加してきている。ことに、紫外線などによる褪色や水などの液体への耐性を持つオーバーコート層を備えたプリンターによる写真印刷は、従来の銀塩写真に比べて印刷速度が速い、印刷機が安くメンテナンスが簡単なため一般家庭に導入しやすいといった利点があり、銀塩写真の代替として伸びてきている。
しかし、従来の転写媒体を用いて転写されたオーバーコート層は表面の光沢度が銀塩写真と比較して低く、銀塩写真からの更なる代替促進のためには外観の品位の改善が急務となっている。
転写媒体のコスト合理化も銀塩写真の代替のために必要であり、安定した品質で印刷できる転写媒体を供給するために転写媒体用基材にもハンドリング性の改善が求められている。
上記転写媒体により印刷物に転写する場合、転写媒体の基材として従来のポリエステルフィルムを用いると印刷物表面の光沢度が銀塩写真などと比べて低くなり、必要な外観の品位が得られない。
さらに転写媒体から印刷物に転写する際に、転写媒体に張力をかけて張った状態にして熱を付加するため転写媒体の強度が不充分あるいは熱膨張が大きい場合はシワが発生して均一に転写することが困難となる。
そこで本発明の課題は、転写媒体から転写された印刷物表面の光沢度を改善することにあり、さらにはシワなどの欠点がなく均一に転写することができる転写媒体基材用ポリエステルフィルムを提供することにある。
上記課題を解決するため検討した結果、転写媒体基材の転写する側の表面形状が印刷物の表面に凹凸を反転した形で転写され、印刷物の光沢度に反映されることを見出した。すなわち、転写媒体基材の表面を平滑にすることで、印刷物の光沢度を改善できる。
本発明に係る転写媒体基材用ポリエステルフィルムは、2軸配向ポリエステルフィルムであって、少なくとも片面(A面)の3次元表面粗さ計で測定した平均表面粗さSRaが13nm以下であることを特徴とするものからなる。A面側にはインクやオーバーコートなどの転写物を積層することができる。
前記の手段により光沢度を改善することができるが、ポリエステルフィルムの表面が平滑であると、ロール形状に巻き取る際にシワや異物の噛み込みによるフィルムの変形などが発生してハンドリング性が悪い。
この課題の対策としてA面とは反対側の面(B面)を粗くすることで高い光沢度と良好なハンドリング性を両立できることを見出した。すなわち、前記2軸配向ポリエステルフィルムのA面とは反対側の面(B面)の3次元粗さ計で測定した平均表面粗さSRaは17nm以上であることが好ましい。
転写媒体基材用ポリエステルフィルムのA面とB面で異なる粗さを持たせるには少なくとも2層以上の積層とすることで容易に達成できる。
このような転写媒体基材用ポリエステルフィルムである2軸配向ポリエステルフィルムの用途としては、昇華型プリンター用または熱転写プリンター用の転写媒体の基材として用いることができる。この場合、2軸配向ポリエステルフィルムの厚みとしては、1.5〜7μmの範囲にあることが好ましい。
さらに本発明によれば、転写媒体基材用ポリエステルフィルムの、(1)長手方向の5%伸長応力F−5を120MPa以上とし、(2)150℃雰囲気中に30分間置いたときの熱収縮率を、長手方向で2.8%以上、幅方向で1.0%以上とすることでシワ無く均一に転写することのできる転写媒体を提供できる。
本発明の転写媒体基材用ポリエステルフィルムによれば、A面の平均表面粗さを13nm以下とすることにより印刷物の表面光沢度の向上が可能となる。さらに、B面の平均表面粗さを17nm以上とすることで良好なハンドリング性を得ることができる。
以下に、本発明に係る、印刷物の光沢度の改善された転写媒体の基材用ポリエステルフィルムについて詳細に説明する。
本発明において、ポリエステルとは、二塩基酸とグリコールを構成成分とするポリエステルであり、芳香族二塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、ナトリウムスルホイソフタル酸、ジブロモテレフタル酸などを用いることができる。脂環族二塩基酸としては、シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などを用いることができる。また、脂肪族二塩基酸としては、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸などを用いることができる。グリコールとしては、脂肪族ジオールとしてエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエンチレングリコールなどを用いることができ、芳香族ジオールとして、ナフタレンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシジフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ハイドロキノン、テトラプロモビスフェノールAなどを用いることができ、脂環族ジオールとしては、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなどを用いることができる。
さらに、ポリエステルが実質的に線状である範囲内で3官能以上の多官能化合物、たとえばグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリメット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリカルバリル酸、没食子酸などを共重合してもよく、また単官能化合物、例えばo−ベンゾイル安息香酸、ナフトエ酸などを添加反応させてもよい。またポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテルやポリカプロラクトンに代表される脂肪族ポリエステルなどを共重合してもよい。
ポリエステルは2種以上のものをブレンドしてもよく、例えば50%以上がポリエステルであれば、ポリエステル以外のものをブレンドしてもよい。
本発明の転写媒体基材用ポリエステルフィルムの少なくとも片面(A面)の3次元表面粗さ計で測定した平均表面粗さSRaは13nm以下であり、好ましくは11nm以下であり、さらに好ましくは1〜8nmの範囲である。転写媒体に使用される際はA面側にインク、オーバーコートなどの転写層が形成される。
また、A面と反対側の面(B面)の同じく3次元表面粗さ計で測定した平均表面粗さSRaは17nm以上であることが好ましく、より好ましくは19nm〜40nmの範囲である。
このように2軸配向ポリエステルフィルムのA面、B面の平均表面粗さをそれぞれ最適化することにより、印刷物の光沢度を向上することと、シワなどの生じない良好なハンドリング性を両立することが可能となる。各面それぞれの平均表面粗さの最適化は、単層のフィルムもしくは単層のフィルムにコーティングすることでも可能ではあるが、A面を形成するA層とB面を形成するB層との少なくとも2層構造を有する2軸配向ポリエステルフィルムとすることで容易に達成できる。
本発明における2軸配向ポリエステルフィルムの用途としては、表面の光沢が必要な印刷物の転写媒体に用いられることでその効果が発揮されるが、特に銀塩写真と同等の光沢度が得られるため、デジタルカメラやスキャナーなどにより数値化された画像を印刷する際のオーバーコート層の転写媒体の基材として使用することが好ましい。
本発明における2軸配向ポリエステルフィルムの厚みは、1.5〜7μmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは2〜6μmの範囲である。1.5μmよりも薄いと熱によって転写媒体が変形して画像の質が劣る場合がある。一方、7μmよりも厚いと熱伝達が低下するので、インクなどの転写材の転写が不十分となる場合がある。
本発明の転写媒体基材用ポリエステルフィルムの長手方向の5%伸長応力F−5は120MPa以上であると、転写時の張力で転写媒体が変形することなく、画質が良好となり、160MPa以上が一層好ましい。
本発明の転写媒体基材用ポリエステルフィルムを150℃雰囲気中に30分間置いたときの熱収縮率が、長手方向で2.8%以上、幅方向で1.0%以上であると、転写時の転写媒体の伸びによるシワが発生しにくく画質が良好となる。さらには長手方向で5.0%〜7.0%の範囲、幅方向で1.5%〜3.0%の範囲であることが一層好ましい。
前記転写媒体基材用の2軸配向ポリエステルフィルムは下記に説明する方法で製造することができる。すなわち、前記平均表面粗さを満たすよう粒子の添加量を調整したポリエステルチップを乾燥、押し出しし、単層もしくは2層以上を積層してスリット状の口金から冷却ロール上にキャストしてシートを形成する。形成されたシートを逐次2軸延伸または同時2軸延伸により長手方向および幅方向に延伸し、熱固定処理した後、端部を切り落としてロール状に巻き取る。その後必要に応じて適当な幅、長さにスリットする。
ポリエステルチップとしては特に限定しないが、例えば重合したポリエステルを適当な大きさに成型したものをそのまま使用してもよいし、フィルムなどに加工したものを粉砕、溶融押出しして冷却し、チップ状に成型して回収原料としたものを使用してもよい。
フィルムの延伸は、長手方向の延伸を2段階以上に分けて行うことが好ましく、長手方向の総延伸倍率は4.0倍〜6.0倍の範囲であることが好ましい。また、幅方向の延伸倍率は3.0倍〜4.0倍が好ましい。
フィルムには熱処理を施すが、熱処理温度としては150℃〜240℃、好ましくは190℃〜235℃であり、熱処理時間は通常1秒〜5分である。この熱処理条件および熱処理後の冷却条件でフィルムの熱収縮特性を調整することができる。熱収縮特性を調整するために熱処理区間または冷却区間において幅方向および/または長手方向に弛緩してもよい。
また、フィルムには必要に応じてコーティングを施すこともできる。例えば、B面側にコーティングを施すことにより表面形態を容易に所望の形態にできる。塗布層は結晶配向完了後の2軸延伸フィルムに塗布する方法あるいは結晶配向完了前のフィルムに塗布した後延伸する方法があるが、後者のほうが好ましい。
〔物性の測定法〕
以下に、本発明の規定、評価に用いた物性の測定法について説明する。
以下に、本発明の規定、評価に用いた物性の測定法について説明する。
(1)平均表面粗さSRa
3次元表面粗さ計として(株)小坂研究所製の微細形状測定器ET−350Kを用いて測定した。触針式検出器を用い、条件は触診先端半径0.5μm、触診圧0.04mN、測定長0.5mm、測定速度0.1mm/秒、横方向送りピッチ5μmで40本測定、カットオフ0.25mmで行った。測定により得られた表面形状を、をそれぞれ測定面上の縦横の測定長として、平均表面粗さSRaは次式数1により求めた。
3次元表面粗さ計として(株)小坂研究所製の微細形状測定器ET−350Kを用いて測定した。触針式検出器を用い、条件は触診先端半径0.5μm、触診圧0.04mN、測定長0.5mm、測定速度0.1mm/秒、横方向送りピッチ5μmで40本測定、カットオフ0.25mmで行った。測定により得られた表面形状を、をそれぞれ測定面上の縦横の測定長として、平均表面粗さSRaは次式数1により求めた。
(2)5%伸長応力F−5
フィルムを試料幅10mm、長さ200mmに切り、インストロン型の引張試験機にて測定した。F−5は得られた荷重−伸び曲線から5%伸長時の応力値を読み取った。
フィルムを試料幅10mm、長さ200mmに切り、インストロン型の引張試験機にて測定した。F−5は得られた荷重−伸び曲線から5%伸長時の応力値を読み取った。
(3)熱収縮率
フィルムを測定する方向に約120mm、試料幅10mmに切り、測定方向に100mmの間隔で標線を入れ、加熱オーブン中で試料の測定方向における一端を固定し、他端に荷重1.5gをかけ、試料を垂直にして一定時間熱処理(150℃、30分)する。該熱処理後の試料長変化から次式により求めた。
熱収縮率=(熱処理前の長さ−熱処理後の長さ)/熱処理前の長さ
なお、熱処理によってフィルムが伸びた場合は熱収縮率は負の値となる。
フィルムを測定する方向に約120mm、試料幅10mmに切り、測定方向に100mmの間隔で標線を入れ、加熱オーブン中で試料の測定方向における一端を固定し、他端に荷重1.5gをかけ、試料を垂直にして一定時間熱処理(150℃、30分)する。該熱処理後の試料長変化から次式により求めた。
熱収縮率=(熱処理前の長さ−熱処理後の長さ)/熱処理前の長さ
なお、熱処理によってフィルムが伸びた場合は熱収縮率は負の値となる。
(4)光沢度
フィルムのA面側にオーバーコート層を設けて転写媒体とし、受容体である紙に熱により転写させて実用評価した。光沢度の測定方法は、JIS−Z8741に示されているものを採用した。このうち、入射角および受光角が20°の条件を用いて測定し、次の基準で判定した。
×:光沢が低く銀塩写真と比べて明らかに劣る。
○:銀塩写真よりは低いが光沢があり実用可。
◎:銀塩写真並の光沢があり実用可。
フィルムのA面側にオーバーコート層を設けて転写媒体とし、受容体である紙に熱により転写させて実用評価した。光沢度の測定方法は、JIS−Z8741に示されているものを採用した。このうち、入射角および受光角が20°の条件を用いて測定し、次の基準で判定した。
×:光沢が低く銀塩写真と比べて明らかに劣る。
○:銀塩写真よりは低いが光沢があり実用可。
◎:銀塩写真並の光沢があり実用可。
(5)ハンドリング性
フィルムまたはフィルムにインク層およびオーバーコート層を設けた転写媒体をロール状に巻き取る際の巻き姿、および転写媒体から受容体に熱をもちいて転写する際のシワをみて次の基準により判定した。
×:転写時にシワが多く実用不可。
△:転写時にシワが発生することがあるが実用上問題無いレベル。
○:巻き姿悪いが巻き長短ければ実用可。転写時はシワなく実用可。
◎:巻き姿良好で且つ転写時にもシワなく実用可。
フィルムまたはフィルムにインク層およびオーバーコート層を設けた転写媒体をロール状に巻き取る際の巻き姿、および転写媒体から受容体に熱をもちいて転写する際のシワをみて次の基準により判定した。
×:転写時にシワが多く実用不可。
△:転写時にシワが発生することがあるが実用上問題無いレベル。
○:巻き姿悪いが巻き長短ければ実用可。転写時はシワなく実用可。
◎:巻き姿良好で且つ転写時にもシワなく実用可。
実施例1
平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.1重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(ポリマーA)と、平均粒径0.8μmの架橋ポリスチレン0.05重量%と平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.6重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(ポリマーB)を二台の押出機を用いてそれぞれ溶融し、2層となるようにポリマーを合流させた後、口金からシート状に溶融押出しし、回転冷却ドラムに密着させて冷却固化し、非晶質シートを得た。
平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.1重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(ポリマーA)と、平均粒径0.8μmの架橋ポリスチレン0.05重量%と平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.6重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート(ポリマーB)を二台の押出機を用いてそれぞれ溶融し、2層となるようにポリマーを合流させた後、口金からシート状に溶融押出しし、回転冷却ドラムに密着させて冷却固化し、非晶質シートを得た。
この非晶質シートを加熱したロールを用いて縦方向に121℃で1.2倍、次いで115℃で2.7倍延伸した後、横方向に97℃で3.6倍延伸し、更に縦方向に135℃で1.57倍に延伸し、207℃で4秒間熱固定し、その際幅方向に4%弛緩して厚み6μmの2軸配向フィルムを得た。
実施例2
ポリマーAとして平均粒径0.8μmの架橋ポリスチレン0.06重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用い、ポリマーBとして平均粒径1μmの炭酸カルシウム0.35重量%と平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.5重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用いた。実施例1と同様にして非晶質シートを延伸、熱固定して厚み4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
ポリマーAとして平均粒径0.8μmの架橋ポリスチレン0.06重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用い、ポリマーBとして平均粒径1μmの炭酸カルシウム0.35重量%と平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.5重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用いた。実施例1と同様にして非晶質シートを延伸、熱固定して厚み4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
実施例3
ポリマーAとして平均粒径0.8μmの架橋ポリスチレン0.1重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用いた。ポリマーBとしては、平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.1〜0.3重量%、0.8μmの架橋ポリスチレン0〜0.1重量%、平均粒径1μmの炭酸カルシウム0〜0.1重量%、平均粒径0.6μmの炭酸カルシウム0〜0.1重量%を含有したフィルムを粉砕して溶融押出しし、チップ状に加工した回収原料であるポリエステルチップを乾燥、押出しした固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートを用いた。実施例1と同様にして非晶質シートを延伸、熱固定して厚み4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
ポリマーAとして平均粒径0.8μmの架橋ポリスチレン0.1重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用いた。ポリマーBとしては、平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.1〜0.3重量%、0.8μmの架橋ポリスチレン0〜0.1重量%、平均粒径1μmの炭酸カルシウム0〜0.1重量%、平均粒径0.6μmの炭酸カルシウム0〜0.1重量%を含有したフィルムを粉砕して溶融押出しし、チップ状に加工した回収原料であるポリエステルチップを乾燥、押出しした固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートを用いた。実施例1と同様にして非晶質シートを延伸、熱固定して厚み4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
実施例4
ポリマーAとして平均粒径0.8μmの架橋ポリスチレン0.02重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用い、ポリマーBとして平均粒径1μmの炭酸カルシウム0.35重量%と平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.5重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用いた。実施例1と同様にして非晶質シートを延伸、熱固定して厚み4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
ポリマーAとして平均粒径0.8μmの架橋ポリスチレン0.02重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用い、ポリマーBとして平均粒径1μmの炭酸カルシウム0.35重量%と平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.5重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用いた。実施例1と同様にして非晶質シートを延伸、熱固定して厚み4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
実施例5
ポリマーAとして平均粒径0.06μmの球状シリカ0.2重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用い、ポリマーBとして平均粒径1μmの炭酸カルシウム0.35重量%と平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.5重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用いた。実施例1と同様にして非晶質シートを延伸、熱固定して厚み4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
ポリマーAとして平均粒径0.06μmの球状シリカ0.2重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用い、ポリマーBとして平均粒径1μmの炭酸カルシウム0.35重量%と平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.5重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用いた。実施例1と同様にして非晶質シートを延伸、熱固定して厚み4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
比較例1
単層フィルムでポリマーとして平均粒径1.5μmの凝集シリカ0.2重量%を含有した固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを用いた。非晶質シートを加熱ロールを用いて縦方向に120℃で2.1倍、次いで115℃で2.3倍に延伸した後、横方向に115℃で4倍に延伸し、更に225℃で3秒間熱固定し、その際幅方向に5%弛緩して厚さ4.2μmの2軸配向フィルムを得た。
単層フィルムでポリマーとして平均粒径1.5μmの凝集シリカ0.2重量%を含有した固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを用いた。非晶質シートを加熱ロールを用いて縦方向に120℃で2.1倍、次いで115℃で2.3倍に延伸した後、横方向に115℃で4倍に延伸し、更に225℃で3秒間熱固定し、その際幅方向に5%弛緩して厚さ4.2μmの2軸配向フィルムを得た。
比較例2
ポリマーAとして平均粒径0.8μmの架橋ポリスチレン0.1重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用い、ポリマーBとして平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.13重量%、平均粒径1μmの炭酸カルシウム0.2重量%を含有した固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートを用いた。実施例1と同様にして非晶質シートを延伸、熱固定して厚み4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
ポリマーAとして平均粒径0.8μmの架橋ポリスチレン0.1重量%を含有した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートを用い、ポリマーBとして平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン0.13重量%、平均粒径1μmの炭酸カルシウム0.2重量%を含有した固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートを用いた。実施例1と同様にして非晶質シートを延伸、熱固定して厚み4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
比較例3
単層フィルムでポリマーとして平均粒径1.5μmの凝集シリカ0.2重量%を含有した固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを用いた。非晶質シートを加熱ロールを用いて縦方向に125℃で2.2倍、次いで116℃で2.2倍に延伸した後、横方向に110℃で3.8倍に延伸し、更に228℃で3秒間熱固定し、その際幅方向に4%弛緩して厚さ4μmの2軸配向フィルムを得た。
単層フィルムでポリマーとして平均粒径1.5μmの凝集シリカ0.2重量%を含有した固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを用いた。非晶質シートを加熱ロールを用いて縦方向に125℃で2.2倍、次いで116℃で2.2倍に延伸した後、横方向に110℃で3.8倍に延伸し、更に228℃で3秒間熱固定し、その際幅方向に4%弛緩して厚さ4μmの2軸配向フィルムを得た。
比較例4
単層フィルムでポリマーとして平均粒径1.5μmの凝集シリカ0.08重量%を含有した固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを用いた。非晶質シートを加熱ロールを用いて縦方向に125℃で2.2倍、次いで116℃で2.2倍に延伸した後、横方向に110℃で3.8倍に延伸し、更に228℃で3秒間熱固定し、その際幅方向に4%弛緩して厚さ4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
単層フィルムでポリマーとして平均粒径1.5μmの凝集シリカ0.08重量%を含有した固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを用いた。非晶質シートを加熱ロールを用いて縦方向に125℃で2.2倍、次いで116℃で2.2倍に延伸した後、横方向に110℃で3.8倍に延伸し、更に228℃で3秒間熱固定し、その際幅方向に4%弛緩して厚さ4.5μmの2軸配向フィルムを得た。
前記各実施例、各比較例で得られたフィルムのA面側の表面にインク層およびオーバーコート層を設けて転写媒体とし、昇華型プリンターを用いて実用評価した。各実施例、各比較例におけるフィルムの特性および評価を表1および表2に示す。
Claims (7)
- 2軸配向ポリエステルフィルムであって、少なくとも片面(A面)の3次元粗さ計で測定した平均表面粗さSRaが13nm以下であることを特徴とする転写媒体基材用ポリエステルフィルム。
- 前記2軸配向ポリエステルフィルムのA面とは反対側の面(B面)の3次元表面粗さ計で測定した平均表面粗さSRaが17nm以上であることを特徴とする、請求項1に記載の転写媒体基材用ポリエステルフィルム。
- 前記2軸配向ポリエステルフィルムがA面を形成するA層とA面とは反対側のB面を形成するB層との少なくとも2層構造を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の転写媒体基材用ポリエステルフィルム。
- 前記2軸配向ポリエステルフィルムの用途が昇華型プリンター用または熱転写プリンター用の転写媒体の基材であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の転写媒体基材用ポリエステルフィルム。
- 前記2軸配向ポリエステルフィルムの厚みが1.5〜7μmの範囲にあることを特徴とする、請求項4に記載の転写媒体基材用ポリエステルフィルム。
- 前記2軸配向ポリエステルフィルムの長手方向の5%伸長応力F−5が120MPa以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の転写媒体基材用ポリエステルフィルム。
- 前記2軸配向ポリエステルフィルムを150℃雰囲気中に30分間置いたときの熱収縮率が、長手方向で2.8%以上、幅方向で1.0%以上であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の転写媒体基材用ポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003308723A JP2004306580A (ja) | 2003-03-25 | 2003-09-01 | 転写媒体基材用ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (3)
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JP2006224451A (ja) * | 2005-02-17 | 2006-08-31 | Seiko Epson Corp | アイロン転写テープ、これを収容したテープカートリッジおよびテープ印刷装置 |
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2003
- 2003-09-01 JP JP2003308723A patent/JP2004306580A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006224451A (ja) * | 2005-02-17 | 2006-08-31 | Seiko Epson Corp | アイロン転写テープ、これを収容したテープカートリッジおよびテープ印刷装置 |
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EP2040930A4 (en) * | 2006-07-17 | 2010-07-14 | Toray Plastics America Inc | BIAXIALLY ORIENTED LAMINATED POLYESTER FILM FOR TRANSFER APPLICATIONS |
JP2008149480A (ja) * | 2006-12-14 | 2008-07-03 | Mitsubishi Polyester Film Copp | 昇華型感熱転写リボン用ポリエステルフィルム |
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