JP2004305322A - 遊技機、ならびにプログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の遊技媒体検知手段を遊技領域に設けて、遊技者が所望する箇所の遊技媒体検知手段を狙って遊技媒体を発射できるようにして技術介入性を向上させ、かつ、遊技媒体検知手段の検知情報に応じて遊技態様を変更可能にして、射幸性と技術介入性の調和を図りつつ遊技者が感じる遊技の興趣を向上できる遊技機ならびに遊技プログラムおよびその記録媒体を提供する。
【解決手段】記遊技領域の複数の特定位置のそれぞれにて遊技媒体を検知する複数の遊技媒体検知手段のあるスルーチャッカ4d1(a〜d)と、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのものが遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、遊技媒体検知手段毎に異なる遊技利益が得られるように前記特別遊技移行判定手段を制御する遊技状態制御手段とを有する遊技機ならびに遊技プログラムおよびその記録媒体である。
【選択図】 図2
【解決手段】記遊技領域の複数の特定位置のそれぞれにて遊技媒体を検知する複数の遊技媒体検知手段のあるスルーチャッカ4d1(a〜d)と、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのものが遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、遊技媒体検知手段毎に異なる遊技利益が得られるように前記特別遊技移行判定手段を制御する遊技状態制御手段とを有する遊技機ならびに遊技プログラムおよびその記録媒体である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾球遊技機等の遊技機ならびに遊技機用プログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技球を遊技領域へ向けて発射する発射装置と、所定条件の達成(例えば、始動入賞口への遊技球の入賞、またはスルーチャッカへの遊技球の入賞(通過))によって図柄(例えば、特別図柄または普通図柄)を所定時間に渉って可変表示させる図柄変動表示手段(例えば、特別図柄表示装置または普通図柄表示装置)とを備え、図柄変動表示手段で所定時間に渉って可変表示された後、確定停止した図柄の表示が所定表示態様(例えば、「7、7、7」または「○」)となった場合に、通常遊技状態から、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、大当り状態または普通図柄当り状態)へと移行する弾球遊技機が提供されている。
【0003】
前記弾球遊技機には、マイクロコンピュータによる制御構造を設け、そのうちの特別遊技移行判定手段により前記始動入賞口・スルーチャッカへの遊技球の入賞・検知等の所定条件の達成によって遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させるための判定を行い、図柄変動表示手段はこの判定に伴わせる演出態様表示(変動を開始して当り、外れそれぞれの場合の識別図柄表示態様へと続く一連の図柄および背景の演出態様表示)を行うものがある。すなわち、図柄変動表示手段が識別図柄の停止表示態様を表示する以前に当たり外れなどの遊技利益を決定している遊技機がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述技術では、始動入賞口・スルーチャッカへの遊技球の入賞・検知などを契機とする所定条件の達成により、当り/外れの抽選を行い、当り外れに伴う図柄変動表示手段の演出表示を行い、当り時に遊技者にとって有利な遊技状態(大当りなどの遊技利益獲得状態)に移行するものであるが、遊技者の遊技技術が介入できるのは始動入賞口・スルーチャッカへの遊技球の入賞・検知および一般入賞口への遊技球の入賞を一定時間以内にいかに多くするかに掛かるのみ(始動入賞口・スルーチャッカへの入賞を増やして図柄変動装置の変動回数即ち抽選回数を多くすれば同一当り確率であれば当りやすくなる)である。しかも、入賞口・スルーチャッカに至るまでの遊技球の経路においては、遊技球は、遊技盤の遊技領域に設計上適切と考えられて設けられた遊技釘あるいは役物に当接したり誘導されたりして、遊技球が運動上の干渉をされランダム性を伴って遊技領域を進行するので、より遊技技術が反映されにくく、いわゆる狙い撃ちがなかなかできないようになっていたものである。
したがって、遊技技術の技量を発揮したい遊技者にとって、大当り抽選等の有利な遊技状態に導く契機が特定の始動入賞口・スルーチャッカしかない遊技機では、技術介入性が低く興趣に欠けるものになり、遊技者の連続して遊技する意欲を削ぐ虞がある。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたもので、複数の遊技媒体検知手段を遊技領域に設けて、遊技者が所望する箇所の遊技媒体検知手段を狙って遊技媒体を発射し検知させ得るようにして技術介入性を向上させ、かつ、遊技媒体検知手段の検知情報に応じて遊技態様を変更可能にして、射幸性と技術介入性の調和を図りつつ遊技者が感じる遊技の興趣を向上できる遊技機ならびに遊技プログラムおよびその記録媒体を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、以下の発明を提供する。
本発明は、所定条件の達成に基づき、遊技状態を遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させるための判定を行う特別遊技移行判定手段と、遊技媒体を遊技領域内に発射する手段と、遊技領域内に発射されて運動する遊技媒体が干渉物で運動の向きを変えられることなく複数の特定位置に至るように設けられた特定遊技通路と、前記遊技領域の複数の特定位置のそれぞれにて遊技媒体を検知する複数の遊技媒体検知手段と、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのものが遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、遊技媒体検知手段毎に異なる遊技利益が得られるように前記特別遊技移行判定手段を制御する遊技状態制御手段と、を有することを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、発射手段から発射された遊技媒体が特定遊技通路を通る際に干渉物で運動の向きを変えられること無く特定の位置に至るようになるので、遊技者は発射手段の操作で複数の特定位置のいずれかを選択して干渉物で干渉されること無く、遊技媒体を送りこむことができる。そして、複数の特定位置のそれぞれに設けられた遊技媒体検知手段の検知により、遊技媒体検知手段毎に異なる遊技利益が得られるので、遊技者は単なる偶然ではなくその技量により高い遊技利益の得られると考えられる遊技媒体検知手段に向けて遊技媒体を発射させることができる。よって、遊技における獲得利益が単なる抽選のみによるものではなく、遊技者の有する技量に応じて獲得利益に差が生じるので、技術介入性が高い遊技を行うことができる。
なお、遊技機が遊技媒体として遊技球を遊技領域内に発射する弾球遊技機である場合には、前記特定遊技通路の干渉物として例えば遊技釘あるいは各種役物がある。また、遊技媒体検知手段には、例えば、直接的に遊技利益の得られる入賞口としても、遊技利益の得られないスルーチャッカとしてもいずれでも本発明の範囲内である。また、遊技状態制御手段は、それぞれの遊技媒体検知手段の検知に対応し特別遊技移行判定手段における抽選確率を変化させることができる。この抽選確率は、固定的でもある範囲内で規則的あるいはランダムに変化する確率でも良い。また、遊技媒体検知手段には、チャッカ内に入った遊技媒体を検出するインタラプタタイプのものを使用しても、チャッカを使用せずに遊技釘あるいは役物自体が遊技媒体の当接を検出する歪センサあるいはタッチセンサタイプのものを使用することができる。
【0007】
本発明において、特別遊技移行判定手段は、遊技状態を特別遊技状態に移行させるか否かの判定を所定条件達成に基づく抽選により行うものであり、遊技状態制御手段は、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、前記特別遊技移行判定手段の抽選確率を異なるものに制御するようにしたものにできる。
このようにすれば、遊技者は当りの抽選確率が高い遊技媒体検知手段に向けて遊技媒体を発射することで、より大きな遊技利益を獲得でき、技術介入性が向上する。
また、本発明において、所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示装置として普通図柄変動表示装置が設けられた遊技機であり、特別遊技移行判定手段は抽選により普通電動役物を開閉作動させる当り遊技態様とする判定手段(普通図柄用移行判定手段)であり、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、当りの抽選確率を異なるものにすることができる。このようにすれば、普通図柄変動表示装置を当り図柄にし、普通電動役物を当り動作させる確率をいずれの遊技媒体検知手段に遊技媒体を検知させるかによって変化させることができ、普通図柄用移行判定手段の当り確率を遊技媒体検知手段を狙って変化させることができる。
また、本発明においては、所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示装置として特別図柄変動表示装置が設けられた遊技機であり、特別遊技移行判定手段は抽選により大入賞口を所定回数ラウンドで開閉作動させる大当り遊技態様とする判定手段(特別図柄用移行判定手段)であり、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、大当りの抽選確率を異なるものにできる。このようにすれば、特別図柄変動表示装置が当り図柄になると大入賞口を所定回数ラウンドで開閉作動させる大当たり遊技態様とする当り動作させる確率をいずれの遊技媒体検知器に遊技媒体を検知させるか変化させることができ、特別図柄変動表示装置の当り確率を遊技媒体検知器を狙って変化させることができる。
また、本発明においては、所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示装置として特別図柄変動表示装置が設けられた遊技機であり、特別遊技移行判定手段は抽選により大入賞口を所定回数ラウンドにて開閉作動させる大当り遊技態様とする判定手段(特別図柄用移行判定手段)であり、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、大当り遊技態様を異なるものにしたことにできる。この場合の大当り遊技態様は、例えば検知する遊技媒体検知手段に応じて、大当りラウンド数を異ならせる、ラウンド毎の制限時間を異ならせる、ラウンド毎の入賞上限個数を異ならせるなど種々の態様を採用することができる。
また、本発明においては、特別遊技移行判定手段にて特別遊技利益の得られる当り判定されたときに、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのもので遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、大当りで獲得できる遊技媒体の個数の上限が異なるものにできる。このようにすれば、遊技利益の上限値を考慮して遊技媒体検知手段を狙って遊技でき、遊技に対する興趣が向上する。
本発明において、請求項2から請求項6のうちのいずれの遊技態様を採用するか否かを抽選で決定し、かつ、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのもので遊技媒体の検知情報が出力されたかに応じて異なる抽選確率としたものにできる。例えば、一の遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知した場合は、特別図柄用移行判定手段の大当り確率が低いが普通図柄用移行判定手段の当り確率が高く、他の一の遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知した場合は、特別図柄用移行手段の大当り確率が低いが獲得遊技媒体の上限値の制限が高いなどとすることができる。このようにすれば、所定の入賞口に遊技媒体を検出したり、発射球数などの遊技履歴に応じて遊技態様が種々に変化させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、複数の遊技媒体検知のうちのいずれで遊技媒体が検知されたかで、遊技の抽選確率を異ならせるものにでき、遊技態様を遊技者に有利になるようにするには狙う遊技媒体検知手段が変化し、この点からも遊技技術介入性と遊技の射幸性がバランスして、遊技に対する興趣が向上する。
【0008】
なお、本発明の遊技機のプログラムは、所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示手段と、所定条件の達成に基づき、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させるための判定を行う特別遊技移行判定手段と、遊技媒体を遊技領域内に発射する手段と、遊技領域内に発射されて運動する遊技媒体が干渉物で運動の向きを変えられることなく複数の特定位置に至るように設けられた特定遊技通路と、前記遊技領域の複数の特定位置のそれぞれにて遊技媒体を検知する複数の遊技媒体検知手段と、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのものが遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、遊技媒体検知手段毎に遊技態様を変更するように制御する遊技状態制御手段としてコンピュータを機能させるための遊技機のプログラムである。
【0009】
前記の遊技機のプログラムの発明は、前記遊技機の作用効果を遊技機として機能させるコンピュータにプログラムをインストールすることにより、得ることができるようになる。
【0010】
なお、プログラムは、遊技機を制御するためのプログラムと、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等に読み込まれることによって、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等を遊技機として機能させるためのプログラムとを含む。
【0011】
また、本発明の遊技機のプログラムの記録媒体は、前記のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体である。
なお、記録媒体としては、ROM(Read Only Memory)、MO(Magnet Optical)、CD(Compact Disk)、FD(Floppy(登録商標) Disk)等が挙げられる。
更に、本発明の各要旨に係る遊技機における全ての構成要件を、プログラムおよびプログラムを記録した記録媒体の構成要件としてそれぞれの発明とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図6は、本発明に係る遊技機の実施の形態を示すものである。
【0013】
図1は、本発明に係る遊技機が適用される弾球遊技機1の外観を示す斜視図である。弾球遊技機1は、外枠2と、外枠2に回動自在に設けられている本体枠3と、本体枠3に着脱可能に固定されている遊技盤4と、本体枠3に回動自在に設けられ遊技盤4の前面を覆うガラス扉5と、本体枠3に回動自在に設けられガラス扉5の下方に配置されている下扉6と、遊技盤4の下方に配置され遊技球(遊技媒体)を一個ずつ遊技盤4に向けて発射する発射装置(発射手段)(図示しない)と、ガラス扉5の上部に配置されている枠ランプ7と、ガラス扉5の左右上部に配置されているスピーカ8と、下扉6に配置され払出された貸球および賞球を貯留する受け皿9と、下扉6に配置され発射装置を操作する操作ハンドル10(発射手段)と、片手で同時操作可能に操作ハンドル10の近傍に設けられ発射装置からの遊技球の発射を停止することができる発射停止スイッチ11(発射手段)等を備えている。
【0014】
図2は、図1の弾球遊技機1の遊技盤4を示す正面図である。遊技盤4は、遊技球を不規則に落下させる障害の役目を持つ複数の釘や特別図柄表示装置(図柄変動表示手段)4a、普通図柄表示装置(図柄変動表示手段)4b、始動入賞口(所定入賞口)4c、スルーチャッカ(所定入賞口)4d1,4d2、特別図柄保留球ランプ4e、普通図柄保留球ランプ4f、大入賞口4g、および普通図柄電動役物4h、その他、一般入賞口4i、アウト口4j、盤面ランプ4kおよび風車4m等を備えている。
【0015】
特別図柄表示装置4aは、特別図柄(遊技状態を通常遊技状態から大当り状態に移行させるような性質を持つ図柄)を変動表示する(変動演出する)装置であって、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)が用いられる。
【0016】
普通図柄表示装置4bは、普通図柄(普通図柄電動役物4hの作動により入賞容易状態(普通図柄当り状態)にさせるような性質を持つ図柄)を変動表示させた後確定停止させる装置であって、例えば、LED(Light Emitting Diode)が用いられる。普通図柄表示装置4bでは、例えば、「○」を当り図柄、「×」を外れ図柄としている。また、普通図柄当り状態とは、始動入賞口4c近傍に設けられている普通図柄電動役物4hの一対の可動片4h1が所定時間(例えば、0.2秒)開放状態とされる状態のことである。
【0017】
始動入賞口4cは、発射装置から発射され誘導レール4nに沿って遊技領域4pに打出された遊技球が開口部に入って入賞することによって、移行判定手段(後述する)で大当たり判定をさせるとともに特別図柄表示装置4aを所定変動時間図柄変動させるものであって、更に入賞として賞球払出をさせるものである。
【0018】
スルーチャッカには、遊技盤4の遊技領域4pのうちで右上領域に設けられたスルーチャッカ4d1と、遊技領域4pの左上領域に設けられたスルーチャッカ4d2とがある。
前記のスルーチャッカ4d2は、通路口が設けられ当該通路口を遊技球が入賞(通過)することによって、当り(普通図柄当り)移行判定手段で普通図柄当り判定をさせると共に普通図柄表示装置4bを所定変動時間図柄変動させるものである。
また、他のスルーチャッカ4d1は複数の特定位置で遊技球を検出するが、例えば、遊技盤4の右上部の遊技領域に直線状に4つのスルーチャッカ4d1(a〜d)が配設されており、それぞれのスルーチャッカ4d1(a〜d)で遊技球を検出する。これらのスルーチャッカ4d1(a〜d)は、遊技球受け入れ口が右上がりに斜めになった仮想線に沿って配列されるものである。これは一例であり、水平あるいは垂直または適宜角度の直線・曲線に沿って配設することができる。また、各スルーチャッカ4d1(a〜d)の各遊技球受け入れ口には、遊技球を通過可能な幅間隔に命釘(遊技釘)g1〜g5が打たれており、命釘同士の間g1とg2、g2とg3、g3gと4g、g4と5gは遊技球を受け入れるのに可能な間隔になるように遊技盤4への命釘の配置が設定されている。そして、後述する発射装置218により弾発されて発射された遊技球は、誘導レール4nを上って遊技領域4p内に入る。この場合、遊技球は、遊技釘あるいは役物等の干渉物で運動の向きを変えられることなく、複数のスルーチャッカ4d1(a〜d)の設けられた複数の特定位置に至るように設けられている。具体的には、遊技者の操作ハンドル10の操作により、発射装置から発射されて遊技領域4p内で運動する遊技球は、図2に一点鎖線で示すような放物線を描いて、スルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれかに到達させる(打ち込む)ことができる。
【0019】
スルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれに遊技球が到達して、即ち、遊技媒体検知手段のうちのいずれのものが遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、主制御装置21は、遊技媒体検知手段毎に大当り判定手段(特別遊技移行判定手段の例)の抽選確率を変えるなどして異なる遊技利益が得られるように大当り判定手段(前記特別遊技移行判定手段)を制御する遊技状態制御手段の機能を発揮する。
なお、上記のスルーチャッカ4d1、4d2の各々は、遊技媒体検知手段である後述する通加入賞球検知センサ218(例えばインタラプラ)が配設され、通過する遊技球を検出して前記主制御装置21に検出信号を出力する。
【0020】
特別図柄保留球ランプ4eは、特別図柄表示装置4aによる特別図柄の可変表示中に所定可変条件が達成(例えば、始動入賞口4cへ遊技球が入賞)した場合において、この達成に対応させた入賞権利(例えば、特別図柄表示装置4aの特別図柄の可変表示を開始すること、特別図柄用特別遊技移行判定手段(特別遊技移行判定手段)で特別遊技状態(大当り状態)とさせるか否かを決定すること、判定結果または乱数発生手段から抽出した乱数値(獲得乱数値)を記憶する特別図柄用移行判定記憶手段で記憶すること)を加算記憶して保留し、可変表示された特別図柄の停止に基づいて加算記憶された入賞権利を能動化(例えば、次回の特別図柄表示装置4aの特別図柄の可変表示を開始し、特別図柄用移行判定手段による判定結果に基づいて決定された遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば大当り)の実行を開始)して記憶減算する特別図柄用保留数記憶手段において記憶されている特別図柄加算記憶数に基づいた値(例えば、特別図柄に係る入賞合計記憶数(始動記憶個数)から1引いた値(現在保留されている特別図柄に係る入賞権利の数))を表示させるものである。
なお、特別図柄保留球ランプ4eは、例えば、4個のランプ(LED等を含む)から構成され、特別図柄用保留数記憶手段において記憶されている特別図柄加算記憶数に基づいた値(例えば、特別図柄に係る入賞合計記憶数(始動記憶数)から1引いた値(現在保留されている特別図柄に係る入賞権利の数))分のランプの個数を点灯する。
【0021】
普通図柄保留球ランプ4fは、普通図柄表示装置4bによる普通図柄の可変表示中に所定可変条件が達成(例えば、スルーチャッカ4d2へ遊技球が入賞(通過))した場合において、この達成に対応させた入賞権利(例えば、普通図柄表示装置4bの普通図柄の可変表示を開始すること、普通図柄用移行判定手段で特別遊技状態(普通図柄当り状態)とさせるか否かを判定すること、判定結果または乱数発生手段から抽出した乱数値(獲得乱数値)を記憶する普通図柄用移行判定記憶手段で記憶すること)を加算記憶して保留し、可変表示された普通図柄の停止に基づいて加算記憶された入賞権利を能動化(例えば、次回の普通図柄表示装置4bの普通図柄の可変表示を開始、普通図柄用移行判定手段による判定結果に基づいて決定された特別遊技状態(普通図柄当り)の実行を開始)して記憶減算する普通図柄用保留数記憶手段において記憶されている普通図柄加算記憶数に基づいた値(例えば、普通図柄に係る入賞合計記憶数(始動記憶個数)から1引いた値(現在保留されている普通図柄に係る入賞権利の数))を表示させるものである。
なお、普通図柄保留球ランプ4fは、例えば、4個のランプ(LED等を含む)から構成され、普通図柄用保留数記憶手段において記憶されている普通図柄加算記憶数に基づいた値(例えば、普通図柄に係る入賞合計記憶数(始動記憶数)から1引いた値(現在保留されている普通図柄に係る入賞権利の数))分のランプの個数を点灯する。
【0022】
大入賞口4g近傍には大入賞口4gを開口または閉口させる可動片4g1が設けられ、可動片4g1は、大当り遊技状態(特別遊技状態の一例)になることによって遊技者にとって有利な大当り遊技態様(特定遊技態様の一例:所謂、ラウンドまたはラウンドの繰り返し)が実行されるものである。なお、可動片4g1は、ソレノイド等の駆動源(図示しない)によって駆動される。
ここで、ラウンドとは、大当り遊技態様の一例として、大入賞口4gへの遊技球の入賞が容易にされるように可動片4g1を変動させて開放状態とし、可動片4g1の変動開始からの所定時間(例えば、30秒)経過または大入賞口4gへの遊技球の所定数(例えば、10個)入賞のいずれか一方の終了条件の達成によって大入賞口4gへ遊技球が入賞できなくなるように可動片4g1を閉じた状態とする態様のことである。
また、大入賞口4g内には状態継続領域(所謂、Vゾーン(図示しない))が設けられ、状態継続領域へ遊技球が入賞すること(入賞態様条件の達成)によってラウンドが再び行われる。
なお、ラウンドは、ラウンド中の入賞態様条件の達成によって所定回数(例えば、16回)まで繰り返される。
【0023】
普通図柄電動役物4hは、始動入賞口4c近傍に設けられた一対の可動片4h1が閉じ状態から開放状態へと変動し始動入賞口4cへの遊技球の入賞が容易となるように開閉するものであって、スルーチャッカ4d2への遊技球の入賞に基づく移行判定手段での判定による当り(普通図柄当り)時に所定時間内開放状態となる装置である。なお、普通図柄電動役物4hの一対の可動片4h1は、ソレノイド等の駆動源(図示しない)によって駆動される。
なお、開放状態には、始動入賞口4cの開動作および閉動作を所定回数繰り返すものも含むものとする。
【0024】
図3は、図1の弾球遊技機1の制御装置を示すブロック図である。制御装置20は、主制御装置21ならびに図柄制御装置22、ランプ制御装置23、発射制御装置26、音声制御装置24および払出制御装置25等の副制御装置等を備えている。
【0025】
主制御装置21は、遊技制御プログラムに従って弾球遊技機1を制御する。主制御装置21には、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)211が設けられている。CPU211には、遊技制御プログラム(乱数生成処理および乱数テーブル等を含む)を記憶しているROM(Read Only Memory)212、CPU211のワーク用メモリ(状態データテーブルおよび乱数メモリ等を含む)として機能するRAM(Random Access Memory)213が接続されている。また、主制御装置21には、入力インターフェース21aが設けられている。
なお、主制御装置21は、外部の集中管理装置21c(景品管理装置、店内放送、演出装置、球計数装置等)と接続されている。
【0026】
入力インターフェース21aには、始動入賞口4cに入賞した遊技球を検知する始動入賞球検知センサ214、大入賞口4gに入賞した遊技球を検知する大入賞球検知センサ215、大入賞口4g内に設けられた状態継続領域に入賞した遊技球を検知する継続球検知センサ216、その他入賞球検知センサ217、スルーチャッカ4d1(a〜d),4d2に入賞した遊技球を検知する通過入賞球検知センサ218、遊技球払出検知センサ219およびエラー検知センサ220等の各種検知センサに接続され、各センサ214〜220から出力される信号を主制御装置21へ送信する。
【0027】
図柄制御装置22は、特別図柄を変動表示させる特別図柄表示装置4aを、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、VDP(Video Display Processor;画像表示用プロセッサ)224を介して制御する。また、普通図柄を変動表示させる普通図柄表示装置4bを制御する。図柄制御装置22は、主制御装置21と同様にCPU221と、CPU221に接続されるROM222およびRAM223を備えている。
【0028】
ランプ制御装置23は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、特別図柄保留球ランプ4e、普通図柄保留球ランプ4f、盤面ランプ4kおよび枠ランプ7等を制御する。ランプ制御装置23は、主制御装置21と同様にCPU231と、CPU231に接続されるROM232およびRAM233を備えている。
【0029】
発射制御装置26は、遊技者による操作ハンドル10の操作によって遊技球が発射されることとなるが、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信されるエラー等の制御信号に基づいて、払出制御装置25を介した制御信号によって発射装置261が停止処理されることもある。
【0030】
その他、音声制御装置24は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、サウンドプロセッサおよびスピーカ8等の音声発生装置244を制御し、払出制御装置25は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、払出装置254よびCR(Card Reader)ユニット255を制御する。これらは、主制御装置21と同様にそれぞれCPU241、251と、CPU241、251に接続されるROM242、252およびRAM243、253を備えている。
なお、払出制御装置25には、球貸信号制御装置25aが接続されている。
【0031】
入賞球装置(例えば、電動役物4h、大入賞口4gの可動片4g1および大入賞継続領域(所謂、Vゾーン))27は、主制御装置21から送信される制御信号によって、ソレノイド等で駆動される。
【0032】
電源回路30は、外部から電源プラグによって供給される交流電圧(AC24V)を、複数種類の直流電圧に変換して主制御装置21および副制御装置等に供給する。
【0033】
次に、このように構成された弾球遊技機1の動作について説明する。
図4は、弾球遊技機1の主制御(主制御装置21がROM212に格納されている遊技制御プログラムに従って実行する処理)のメインルーチンの概要を示すフローチャートである。
なお、メインルーチンは、主制御装置21のCPU211に定期的(例えば、2msec毎)に送信されるリセットパルスによって繰り返し実行される処理である。
【0034】
図4に示すように、メインルーチンにおいては、まず、電源投入されて、初期設定処理を実行する(S101)。なお、S101の初期設定処理おいては、所定データの初期設定および副制御装置への通常起動時コマンドの送信(エラー状態時においては、電源断前の状態に復帰させてエラー解除)等をした後、メインルーチンへの移行を許可する。
【0035】
次いで、乱数更新処理を実行する(S102)。なお、S102の乱数更新処理においては、遊技目的(特別図柄大当り判定、普通図柄当り判定および図柄可変表示手段(特別図柄表示装置4aおよび普通図柄表示装置4b)の変動パターンおよび確定停止図柄の選択等)に対応して乱数発生手段で生成した乱数値範囲を設定し、当該乱数値範囲内における乱数値を定期的に更新する。
【0036】
そして、入力管理処理を実行する(S103)。なお、S103の入力管理処理においては、遊技領域4pの入賞部(始動入賞口4c、スルーチャッカ4d1,4d2、大入賞口4gおよび一般入賞口4i等)への遊技球の入賞の検知情報を管理処理する。
例えば、特別図柄表示装置4a/普通図柄表示装置4bが変動表示中に始動入賞口4c/スルーチャッカ4dへ遊技球が入賞する度に入賞数を所定上限値(例えば、5または所定数)まで加算するとともに、特別図柄表示装置4a/普通図柄表示装置4bの変動表示が1入賞分終了(所定時間経過)する度に入賞数を減算した特別図柄始動記憶個数/普通図柄始動記憶個数を記憶する。
【0037】
次いで、異常監視処理を実行する(S104)。なお、S104の異常監視処理においては、補給球切れエラー、受け皿9の満タンエラーおよび球詰まり等の異常情報を管理処理する。
【0038】
そして、普通図柄制御処理を実行する(S105)。なお、S105の普通図柄制御処理においては、スルーチャッカ4dの入力管理処理(S103)による検知情報によって普通図柄当り判定用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して当否判定し(普通図柄用移行判定手段(抽選手段))、次いで、普通図柄当り判定の判定結果によって、普通図柄表示装置4bの変動パターンと確定停止図柄の選択用乱数値範囲から所定の乱数値を抽出して当該乱数値に基づいて普通図柄表示装置4bの変動パターンおよび確定停止図柄を決定するとともに普通図柄電動役物4hの一対の可動片4h1による動作態様(開閉動作および開放時間)を決定し(普通図柄用移行判定手段(抽選手段を含む))、そして、当否判定結果と決定した変動パターンおよび確定停止図柄の情報や可動片4h1の動作態様の情報を副制御装置等へ送信する。
【0039】
次いで、特別図柄制御処理を実行する(S106)。このS106の特別図柄制御処理においては、始動入賞口4cの入力管理処理(S103)による検知情報によって遊技者にとって有利な特別図柄大当り状態(以下、単に大当り状態という)判定用乱数値範囲から所定の乱数値を抽出して当否判定し(特別図柄用移行判定手段(抽選手段)の一例)、次いで、大当り遊技状態にするか否かの判定結果に基づいて、特別図柄表示装置4aの変動パターンと確定停止図柄の選択用乱数値範囲から所定の乱数値を抽出して当該乱数値に基づいて特別図柄表示装置4aの変動パターンおよび確定停止図柄を決定するとともに大入賞口4g近傍に設けられている可動片4g1の動作態様(開閉動作および開放時間)を決定し(特別図柄用移行判定手段(抽選手段を含む)の一例)、そして、当否判定の結果と決定した変動パターンおよび確定停止図柄の情報や可動片4g1の動作態様の情報を副制御装置等へ送信する。
実施形態では、前記複数のスルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれに入賞したかで、大当り抽選確率を異なるものにしている。例えば、a、b、c、dの順で大当り確率を大きくしたり、小さくしたり、あるいは他の契機で各大当り確率が変動するようにしても良い。また、前記複数のスルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれに入賞したかで、大当り乱数値の個数を異なるものに設定することができる。また、複数のスルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれに入賞したかで、大当り時の大当り遊技態様を異なるものにできる(大当りラウンド数が異なる、ラウンド毎の制限時間が異なる、ラウンド毎の入賞上限個数が異なるなど)。
なお、特別図柄表示装置4aの変動パターンの決定は、選択用乱数値範囲から抽出された乱数値に対応する変動パターンデータを変動パターン選択テーブルから選択することによって決定する。
また、大当り判定の判定結果は、大当りまたは外れであって、大当り状態、更に通常大当り状態と確変付き大当り状態とがある。
確変付き大当り状態は、大当り状態終了から次の大当りまで、大当り判定および普通図柄当り判定する判定テーブルをそれぞれ当選確率大テーブルへ切換えて、それぞれの当選確率大テーブルで大当り判定および普通図柄当り判定をする(確変状態)。なお、確変状態においては、普通図柄電動役物4hが開放状態(普通図柄当り状態)となる頻度が通常遊技状態と比較して高くなる遊技態様になる。
なお、大当り判定および普通図柄当り判定する判定テーブルは、それぞれ当選確率大テーブルと当選確率小テーブル(通常遊技状態時に使用される)の少なくとも2種類が設けられている。
また、確変状態においては、特別図柄表示装置4aおよび普通図柄表示装置4bの変動パターンおよび確定停止図柄を決定する決定テーブルをそれぞれ短時間変動用テーブルへ切換えて、それぞれの短時間変動用テーブルで変動パターンおよび確定停止図柄を決定するようにしてもよい(時間短縮状態)。なお、この時間短縮状態においては、普通図柄電動役物4hが開放状態(普通図柄当り状態)となる頻度が通常遊技状態と比較して高くなる。なお、特別図柄表示装置4aおよび普通図柄表示装置4bの変動パターンおよび確定停止図柄を決定する決定テーブルは、それぞれ短時間変動用テーブルと長時間変動用テーブル(通常遊技状態時に使用される)の少なくとも2種類が設けられる。
通常大当り状態は、大当り状態からスルーチャッカ4d2の入力管理処理(S103)による検知情報が所定回数(例えば、50回)得られるまで、普通図柄表示装置4bの変動パターンおよび確定停止図柄を決定する決定テーブルを短時間変動用テーブルへ切換えて、短時間変動用テーブルで変動パターンおよび確定停止図柄を決定するようにしてもよい(時間短縮状態)。なお、この時間短縮状態では、普通図柄電動役物4hが開放状態(普通図柄当り状態)となる頻度が通常遊技状態と比較して高くなる。なお、普通図柄表示装置4bの変動パターンおよび確定停止図柄を決定する決定テーブルは、短時間変動用テーブルと長時間変動用テーブル(通常遊技状態時に使用される)の少なくとも2種類が設けられる。
【0040】
そして、出力管理処理を実行する(S107)。この場合のS107の出力管理処理においては、副制御装置へ送信するコマンド、およびホールや試験機関などの外部の集中管理コンピュータへ送信する情報を管理処理する。
【0041】
次いで、図柄変動表示制御処理を実行する(S108)。なお、S108の可変図柄表示制御処理においては、普通図柄制御処理(S105)および特別図柄制御処理(S106)によって得られた情報に基づいて、普通図柄表示装置4bおよび特別図柄表示装置4aを制御する。そして、普通図柄表示装置4bは、スルーチャッカ4d2への遊技球の入賞によって普通図柄を所定時間変動表示し所定図柄態様で確定停止することによって遊技態様を遊技者にとって有利な特定遊技状態(普通図柄当り状態)とするか否か(当否判定の結果)を報知する。
また、特別図柄表示装置4aは、始動入賞口4cへの遊技球の入賞によって特別図柄を所定時間変動表示し所定図柄態様で確定停止することによって遊技状態を遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当り状態)とするか否か(当否判定の結果)を報知する。
【0042】
そして、普通図柄電動役物制御処理を実行する(S109)。このS190の普通図柄電動役物制御処理においては、普通図柄制御処理(S105)によって得られた情報に基づいて、普通図柄電動役物4hの一対の可動片4h1による動作態様(開閉動作および開放時間)を制御する。
【0043】
次いで、大入賞領域(大入賞口)制御処理を実行する(S110)。このS110の大入賞領域制御処理においては、特別図柄制御処理(S106)によって得られた大当り判定情報に基づいて、大入賞口4g近傍に設けられている可動片4g1の動作態様(開閉動作および開放時間)を制御する。
【0044】
そして、払出制御処理を実行する(S111)。このS111の払出制御処理においては、入力管理処理(S103)による遊技球の入賞の検知情報に基づいて遊技利益(例えば、賞球)の払出を行うか、または遊技を行うための貸球を払出すための払出制御情報を管理処理する。
【0045】
次いで、ランプ・LED制御処理を実行する(S112)。なお、S112のランプ・LED制御処理においては、遊技状態に応じた光の演出を行うためのランプ・LED制御情報を管理処理する。
【0046】
次いで、音声制御処理を実行する(S113)。なお、S113の音声制御処理においては、遊技状態に応じた音の演出を行うための音声制御情報を管理処理する。
【0047】
次いで、電源断か否かを判断して(S114)、電源断でない場合(S114)には、S102の乱数更新処理に戻る。
【0048】
図5は、図4における特別図柄制御処理(S106)の詳細を示すフローチャートである。
【0049】
まず、特別図柄関連タイマ更新処理をする(S201)。次いで、前記S103の入力管理処理にて、スルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれのもので遊技球の検知したかに応じて大当り確率を変更する処理を行うS202。S202の詳細は後述する。
【0050】
次いで、特別図柄ゲームの制御処理をする(S203)。なお、S203の特別図柄ゲーム制御処理においては、特別図柄表示装置4aにて表示される特別図柄の態様表示に係る時間管理および作動制御管理が行われる。
【0051】
そして、始動記憶個数が「0」であるか否かを判断する(S204)。なお、S204でYESの場合には、次いで、客待ちのデモンストレーションを特別図柄表示装置4aに表示して(S205)、S107への処理を行うようにする。
【0052】
次いで、S204でNOの場合には、始動記憶個数が「5」以下であるか否かを判断する(S206)。なお、S204でNOの場合には、S107への処理を行うようにする(S205)。なお、始動記憶個数の上限値である「5」は一例を示すものであって任意に設定することが可能である。
【0053】
そして、S206でYESの場合には、記憶ステータス値(始動記憶個数)の判定処理をする(S207)。
【0054】
次いで、前記S202で変更された大当り確率にされた特別図柄用判定手段にて大当り判定をする(S208)。そして、大当り判定で別途抽出されている乱数値に基づいて、当りまたは外れ演出パターンテーブルを選択し、決定された変動パターンに応じた変動パターンを決定する(S209)。なお、変動パターンの決定は、変動パターン用の乱数値を選択用乱数値範囲から抽出して変動パターンテーブルと照合して決定する。
【0055】
次いで、停止図柄の決定処理をする(S210)。なお、停止図柄の決定は、大当り判定時に別途に、図柄パターン用の乱数値を選択用乱数値範囲から抽出して、当該乱数値を決定図柄パターンテーブルと照合して決定する。
【0056】
そして、決定した変動パターンと停止図柄をRAM213へ格納する(S211)。次いで、RAM213に格納された内容は、出力管理処理を介して副制御装置側へ転送される(S212)。
【0057】
次いで、始動記憶個数から「1」を減算する(S213)。そして、上記S208の判定結果が大当りか否かを判断する(S214)。なお、S213でNOの場合には、S107への処理を行うようにする。
【0058】
次いで、S214でYESの場合には、大当りゲーム制御処理をする(S215)。なお、S215の大当りゲーム制御処理においては、大入賞口4gを開放して、遊技球の所定個数の入賞達成または所定時間経過にて閉口し、その所定期間内に状態継続領域へ遊技球を入賞させた場合に、継続して所定回数まで前記開閉制御が行われるように処理される(大当り状態)。また、大当りが確変付き大当りである場合には、特殊遊技として、大当り状態終了後、確率変動状態および/または時間短縮状態とされる。
【0059】
図6は、前記S202の大当り確率の変更処理について説明するフローチャートである。この場合、所定の特別図柄大当り乱数値範囲から抽出する乱数値の数がスルーチャッカ4d1(a〜d)の入賞(検出)箇所によって変更されるようになっている(遊技状態制御手段の例)。乱数値の数(例えば1024個)が異なるものになる(例えば1〜10の範囲)と大当り確率が変わり、同一遊技時間内で大当りがしやすくなったり、しにくくなったり制御でき、その結果、異なる遊技利益が得られるように制御する。
【0060】
まず、入力管理処理(S103)からスルーチャッカ4d1(a〜d)のうちのいずれで遊技球を検出したかの信号を受信し、その遊技球検出信号がスルーチャッカ4d1のうちの(a)(:穴a)で遊技球を検出したか否かを判定し、この(穴a)で検出した場合(S301:YES)、大当り乱数値の個数を10個(大当り確率10/1024)とする(S302)。
【0061】
前記遊技球検出信号が前記(a)でない場合(S301:NO)、スルーチャッカ4d1のうちの(b)(:穴b)で遊技球を検出したか否かを判定し(S303)、この(穴b)で遊技球を検出した場合(S303:YES)、大当り乱数値の個数を6個(大当り確率6/1024)とする(S304)。
【0062】
前記遊技球検出信号が前記(b)でない場合(S303:NO)、スルーチャッカ4d1のうちの(c)(:穴c)で遊技球を検出したか否かを判定し(S305)、この(穴b)で遊技球を検出した場合(S305:YES)、大当り乱数値の個数を2個(大当り確率2/1024)とする(S306)。
【0063】
前記遊技球検出信号が前記(c)でない場合(S305:NO)、スルーチャッカ4d1のうちの(d)(:穴d)で遊技球を検出したか否かを判定し(S307)、この(穴d)で遊技球を検出した場合(S307:YES)、大当り乱数値の個数を1個(大当り確率1/1024)とする(S308)。
上記のS302、S304,306,308の抽選確率を変更する処理実行後には、図5のS203に進む。
以上のように、大当り確率制御処理においては、いずれのスルーチャッカ4d1(a〜d)に遊技球が入賞または検知されたかで大当り確率を変更できるようになっている。
【0064】
本実施形態によれば、特定遊技通路により、発射手段(弾球装置)から発射された遊技媒体(遊技球)が干渉物で運動の向きを変えられること無く、複数の遊技媒体検知手段が設けられた特定の位置に至るようになるので、遊技者は操作ハンドル10の操作で複数の特定位置のいずれかのスルーチャッカ4d1(a〜d)を選択して干渉物で干渉されること無く、遊技者の技量に応じて遊技球を打球して送りこむことができる。
そして、複数の特定位置のスルーチャッカ4d1(a〜d)それぞれに設けられた遊技媒体検知手段の検知により、抽選確率を変更して異なる遊技利益が得られるので、遊技者はその技量でより高い遊技利益の得られると考えられる遊技媒体検知手段に向けて遊技媒体を発射させることができる。
よって、遊技における獲得利益が単なる抽選のみによるものではなく、遊技者の有する技量に応じて獲得利益に差が生じるので、技術介入性が高い遊技を行うことができる。
【0065】
また、遊技媒体検知手段には、例えば、直接的に遊技利益の得られる入賞口としても、遊技利益の得られないスルーチャッカとしてもいずれでも本発明の範囲内である。
【0066】
また、遊技状態制御手段は、それぞれ遊技媒体検知手段の検知に対応し特別遊技移行判定手段での抽選確率を変化させている。この抽選確率は、固定的でなくても良く、範囲内で規則的あるいはランダムに変化する確率でも良い。
また、遊技媒体検知手段には、チャッカ内に入った遊技媒体を検出するインタラプタタイプのものを使用しても、チャッカを使用せずに遊技釘あるいは役物自体が遊技媒体の当接を検出する歪センサあるいはタッチセンサタイプを使用してもよいる。
【0067】
なお、前記実施形態では、スルーチャッカの検出位置に応じて特別図柄用大当たり判定手段の抽選確率を変化させて異なる遊技利益が得られる構成にしたが、本発明はこれに限定されず、普通図柄用当り判定手段(普通図柄用特別遊技移行判定手段)の抽選確率を遊技媒体の検出位置に応じて、異なる遊技利益が得られるようにすることもできる。このようにすれば、普通図柄変動表示装置の普通図柄用当り判定手段の当り確率を遊技媒体検知器を狙って変化させることができる。
【0068】
また、前記実施形態では、所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示装置として特別図柄変動表示装置が設けられた遊技機であり、特別遊技移行判定手段は抽選により大入賞口を所定回数ラウンドにて開閉作動させる大当り遊技態様とするものであり、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、大当り抽選確率を異なるものに変更したものであるが、本発明はこれに限定されず、大当り遊技態様を異なるものにしたことにできる。この場合に大当り遊技態様は、検知する遊技媒体検知手段に応じて、大当りラウンド数を異ならせる、ラウンド毎の制限時間を異ならせる、ラウンド毎の入賞上限個数を異ならせるなど種々の遊技態様を採用することができる。
【0069】
また、特別遊技移行判定手段にて特別遊技利益の得られる当り判定されたときに、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのもので遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、大当りで獲得できる遊技媒体の個数の上限が異なることができる。このようにすれば、遊技利益の上限値を考慮して遊技媒体検知手段を狙って遊技でき、遊技に対する興趣が向上する。
【0070】
また、遊技態様として特別図柄用移行判定手段の抽選確率を変更するのか、普通図柄用移行判定手段の抽選確率を変更するのか、特別図柄用移行判定手段の遊技態様を変更抽選確率を変更するのか、大当たり遊技態様を変更するのか、あるいは大当りで獲得できる遊技利益の上限を異なるものに変更するのか、のうちのいずれの遊技態様制御を採用するか否かを抽選で決定し、決定後に、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのもので遊技媒体の検知情報が出力されたかに応じて異なる確率は獲得できる利益を変更する制御きる。このようにすれば、所定の入賞口に遊技媒体を検出したり、発射球数などの遊技履歴に応じて遊技態様を種々に変化させることができ、遊技者は単調でない遊技を行うことができ遊技に対する興趣を向上させることができる。また、複数の遊技媒体検知のうちのいずれで遊技媒体が検知されたかで、大当たり確率を異ならせるものにでき、遊技態様が異なるなかで狙う遊技媒体検知手段が変化し、この点からも遊技技術介入性と遊技の射幸性がバランスして、遊技に対する興趣が向上する。
【0071】
なお、前記実施形態では、遊技機として弾球遊技機を例示して説明したが、同様の機能を達成できるゲーム機用プログラムなどとしても実施可能である。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、特定遊技通路により、発射手段から発射された遊技媒体が干渉物で運動の向きを変えられること無く特定の位置に至るようになるので、遊技者は発射手段の操作で複数の特定位置のいずれかを選択して干渉物で干渉されること無く、遊技媒体を送りこむことができる。そして、複数の特定位置のそれぞれに設けられた遊技媒体検知手段の検知により、遊技媒体検知手段毎に異なる遊技利益が得られるので、遊技者はその技量でより高い遊技利益の得られると考えられる遊技媒体検知手段に向けて遊技媒体を発射させることができる。よって、遊技おける獲得利益が単なる抽選のみによるものではなく、遊技者の有する技量に応じて獲得利益に差が生じるので、技術介入性が高い遊技を行うことができる。
【0073】
本発明において、遊技状態制御手段が、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、特別図柄用あるいは普通図柄用の特別遊技移行判定手段の抽選確率を異なるものに制御するようにすれば、遊技者は当りの抽選確率が高い遊技媒体検知手段に向けて遊技媒体を発射することで、より大きな遊技利益を獲得でき、技術介入性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機が適用される弾球遊技機の外観を示す斜視図である。
【図2】図1の弾球遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図3】図1の弾球遊技機の制御装置を示すブロック図である。
【図4】弾球遊技機の主制御の概要を示すメインフローチャートである。
【図5】図4中のS106(特別図柄処理)の詳細フローチャートである。
【図6】図5中のS202(大当り確率制御処理)における遊技球の検知箇所による大当り確率変更手中を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 弾球遊技機
2 外枠
3 本体枠
4 遊技盤
4a 特別図柄(可変)表示装置
4b 普通図柄表示装置
4c 始動入賞口
4d1(a〜d),4d2 スルーチャッカ
4e 特別図柄保留球ランプ
4f 普通図柄保留球ランプ
4g 大入賞口
4h 普通図柄電動役物
4i 一般入賞口
4j アウト口
4m 風車
5 ガラス扉
6 下扉
7 枠ランプ
8 スピーカ
9 受け皿
10 操作ハンドル
11 発射停止スイッチ
20 制御回路
21 主制御装置
22 図柄制御装置
23 ランプ制御装置
24 音声制御装置
25 払出制御装置
26 発射制御装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾球遊技機等の遊技機ならびに遊技機用プログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技球を遊技領域へ向けて発射する発射装置と、所定条件の達成(例えば、始動入賞口への遊技球の入賞、またはスルーチャッカへの遊技球の入賞(通過))によって図柄(例えば、特別図柄または普通図柄)を所定時間に渉って可変表示させる図柄変動表示手段(例えば、特別図柄表示装置または普通図柄表示装置)とを備え、図柄変動表示手段で所定時間に渉って可変表示された後、確定停止した図柄の表示が所定表示態様(例えば、「7、7、7」または「○」)となった場合に、通常遊技状態から、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、大当り状態または普通図柄当り状態)へと移行する弾球遊技機が提供されている。
【0003】
前記弾球遊技機には、マイクロコンピュータによる制御構造を設け、そのうちの特別遊技移行判定手段により前記始動入賞口・スルーチャッカへの遊技球の入賞・検知等の所定条件の達成によって遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させるための判定を行い、図柄変動表示手段はこの判定に伴わせる演出態様表示(変動を開始して当り、外れそれぞれの場合の識別図柄表示態様へと続く一連の図柄および背景の演出態様表示)を行うものがある。すなわち、図柄変動表示手段が識別図柄の停止表示態様を表示する以前に当たり外れなどの遊技利益を決定している遊技機がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述技術では、始動入賞口・スルーチャッカへの遊技球の入賞・検知などを契機とする所定条件の達成により、当り/外れの抽選を行い、当り外れに伴う図柄変動表示手段の演出表示を行い、当り時に遊技者にとって有利な遊技状態(大当りなどの遊技利益獲得状態)に移行するものであるが、遊技者の遊技技術が介入できるのは始動入賞口・スルーチャッカへの遊技球の入賞・検知および一般入賞口への遊技球の入賞を一定時間以内にいかに多くするかに掛かるのみ(始動入賞口・スルーチャッカへの入賞を増やして図柄変動装置の変動回数即ち抽選回数を多くすれば同一当り確率であれば当りやすくなる)である。しかも、入賞口・スルーチャッカに至るまでの遊技球の経路においては、遊技球は、遊技盤の遊技領域に設計上適切と考えられて設けられた遊技釘あるいは役物に当接したり誘導されたりして、遊技球が運動上の干渉をされランダム性を伴って遊技領域を進行するので、より遊技技術が反映されにくく、いわゆる狙い撃ちがなかなかできないようになっていたものである。
したがって、遊技技術の技量を発揮したい遊技者にとって、大当り抽選等の有利な遊技状態に導く契機が特定の始動入賞口・スルーチャッカしかない遊技機では、技術介入性が低く興趣に欠けるものになり、遊技者の連続して遊技する意欲を削ぐ虞がある。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたもので、複数の遊技媒体検知手段を遊技領域に設けて、遊技者が所望する箇所の遊技媒体検知手段を狙って遊技媒体を発射し検知させ得るようにして技術介入性を向上させ、かつ、遊技媒体検知手段の検知情報に応じて遊技態様を変更可能にして、射幸性と技術介入性の調和を図りつつ遊技者が感じる遊技の興趣を向上できる遊技機ならびに遊技プログラムおよびその記録媒体を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、以下の発明を提供する。
本発明は、所定条件の達成に基づき、遊技状態を遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させるための判定を行う特別遊技移行判定手段と、遊技媒体を遊技領域内に発射する手段と、遊技領域内に発射されて運動する遊技媒体が干渉物で運動の向きを変えられることなく複数の特定位置に至るように設けられた特定遊技通路と、前記遊技領域の複数の特定位置のそれぞれにて遊技媒体を検知する複数の遊技媒体検知手段と、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのものが遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、遊技媒体検知手段毎に異なる遊技利益が得られるように前記特別遊技移行判定手段を制御する遊技状態制御手段と、を有することを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、発射手段から発射された遊技媒体が特定遊技通路を通る際に干渉物で運動の向きを変えられること無く特定の位置に至るようになるので、遊技者は発射手段の操作で複数の特定位置のいずれかを選択して干渉物で干渉されること無く、遊技媒体を送りこむことができる。そして、複数の特定位置のそれぞれに設けられた遊技媒体検知手段の検知により、遊技媒体検知手段毎に異なる遊技利益が得られるので、遊技者は単なる偶然ではなくその技量により高い遊技利益の得られると考えられる遊技媒体検知手段に向けて遊技媒体を発射させることができる。よって、遊技における獲得利益が単なる抽選のみによるものではなく、遊技者の有する技量に応じて獲得利益に差が生じるので、技術介入性が高い遊技を行うことができる。
なお、遊技機が遊技媒体として遊技球を遊技領域内に発射する弾球遊技機である場合には、前記特定遊技通路の干渉物として例えば遊技釘あるいは各種役物がある。また、遊技媒体検知手段には、例えば、直接的に遊技利益の得られる入賞口としても、遊技利益の得られないスルーチャッカとしてもいずれでも本発明の範囲内である。また、遊技状態制御手段は、それぞれの遊技媒体検知手段の検知に対応し特別遊技移行判定手段における抽選確率を変化させることができる。この抽選確率は、固定的でもある範囲内で規則的あるいはランダムに変化する確率でも良い。また、遊技媒体検知手段には、チャッカ内に入った遊技媒体を検出するインタラプタタイプのものを使用しても、チャッカを使用せずに遊技釘あるいは役物自体が遊技媒体の当接を検出する歪センサあるいはタッチセンサタイプのものを使用することができる。
【0007】
本発明において、特別遊技移行判定手段は、遊技状態を特別遊技状態に移行させるか否かの判定を所定条件達成に基づく抽選により行うものであり、遊技状態制御手段は、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、前記特別遊技移行判定手段の抽選確率を異なるものに制御するようにしたものにできる。
このようにすれば、遊技者は当りの抽選確率が高い遊技媒体検知手段に向けて遊技媒体を発射することで、より大きな遊技利益を獲得でき、技術介入性が向上する。
また、本発明において、所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示装置として普通図柄変動表示装置が設けられた遊技機であり、特別遊技移行判定手段は抽選により普通電動役物を開閉作動させる当り遊技態様とする判定手段(普通図柄用移行判定手段)であり、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、当りの抽選確率を異なるものにすることができる。このようにすれば、普通図柄変動表示装置を当り図柄にし、普通電動役物を当り動作させる確率をいずれの遊技媒体検知手段に遊技媒体を検知させるかによって変化させることができ、普通図柄用移行判定手段の当り確率を遊技媒体検知手段を狙って変化させることができる。
また、本発明においては、所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示装置として特別図柄変動表示装置が設けられた遊技機であり、特別遊技移行判定手段は抽選により大入賞口を所定回数ラウンドで開閉作動させる大当り遊技態様とする判定手段(特別図柄用移行判定手段)であり、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、大当りの抽選確率を異なるものにできる。このようにすれば、特別図柄変動表示装置が当り図柄になると大入賞口を所定回数ラウンドで開閉作動させる大当たり遊技態様とする当り動作させる確率をいずれの遊技媒体検知器に遊技媒体を検知させるか変化させることができ、特別図柄変動表示装置の当り確率を遊技媒体検知器を狙って変化させることができる。
また、本発明においては、所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示装置として特別図柄変動表示装置が設けられた遊技機であり、特別遊技移行判定手段は抽選により大入賞口を所定回数ラウンドにて開閉作動させる大当り遊技態様とする判定手段(特別図柄用移行判定手段)であり、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、大当り遊技態様を異なるものにしたことにできる。この場合の大当り遊技態様は、例えば検知する遊技媒体検知手段に応じて、大当りラウンド数を異ならせる、ラウンド毎の制限時間を異ならせる、ラウンド毎の入賞上限個数を異ならせるなど種々の態様を採用することができる。
また、本発明においては、特別遊技移行判定手段にて特別遊技利益の得られる当り判定されたときに、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのもので遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、大当りで獲得できる遊技媒体の個数の上限が異なるものにできる。このようにすれば、遊技利益の上限値を考慮して遊技媒体検知手段を狙って遊技でき、遊技に対する興趣が向上する。
本発明において、請求項2から請求項6のうちのいずれの遊技態様を採用するか否かを抽選で決定し、かつ、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのもので遊技媒体の検知情報が出力されたかに応じて異なる抽選確率としたものにできる。例えば、一の遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知した場合は、特別図柄用移行判定手段の大当り確率が低いが普通図柄用移行判定手段の当り確率が高く、他の一の遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知した場合は、特別図柄用移行手段の大当り確率が低いが獲得遊技媒体の上限値の制限が高いなどとすることができる。このようにすれば、所定の入賞口に遊技媒体を検出したり、発射球数などの遊技履歴に応じて遊技態様が種々に変化させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、複数の遊技媒体検知のうちのいずれで遊技媒体が検知されたかで、遊技の抽選確率を異ならせるものにでき、遊技態様を遊技者に有利になるようにするには狙う遊技媒体検知手段が変化し、この点からも遊技技術介入性と遊技の射幸性がバランスして、遊技に対する興趣が向上する。
【0008】
なお、本発明の遊技機のプログラムは、所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示手段と、所定条件の達成に基づき、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させるための判定を行う特別遊技移行判定手段と、遊技媒体を遊技領域内に発射する手段と、遊技領域内に発射されて運動する遊技媒体が干渉物で運動の向きを変えられることなく複数の特定位置に至るように設けられた特定遊技通路と、前記遊技領域の複数の特定位置のそれぞれにて遊技媒体を検知する複数の遊技媒体検知手段と、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのものが遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、遊技媒体検知手段毎に遊技態様を変更するように制御する遊技状態制御手段としてコンピュータを機能させるための遊技機のプログラムである。
【0009】
前記の遊技機のプログラムの発明は、前記遊技機の作用効果を遊技機として機能させるコンピュータにプログラムをインストールすることにより、得ることができるようになる。
【0010】
なお、プログラムは、遊技機を制御するためのプログラムと、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等に読み込まれることによって、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等を遊技機として機能させるためのプログラムとを含む。
【0011】
また、本発明の遊技機のプログラムの記録媒体は、前記のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体である。
なお、記録媒体としては、ROM(Read Only Memory)、MO(Magnet Optical)、CD(Compact Disk)、FD(Floppy(登録商標) Disk)等が挙げられる。
更に、本発明の各要旨に係る遊技機における全ての構成要件を、プログラムおよびプログラムを記録した記録媒体の構成要件としてそれぞれの発明とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図6は、本発明に係る遊技機の実施の形態を示すものである。
【0013】
図1は、本発明に係る遊技機が適用される弾球遊技機1の外観を示す斜視図である。弾球遊技機1は、外枠2と、外枠2に回動自在に設けられている本体枠3と、本体枠3に着脱可能に固定されている遊技盤4と、本体枠3に回動自在に設けられ遊技盤4の前面を覆うガラス扉5と、本体枠3に回動自在に設けられガラス扉5の下方に配置されている下扉6と、遊技盤4の下方に配置され遊技球(遊技媒体)を一個ずつ遊技盤4に向けて発射する発射装置(発射手段)(図示しない)と、ガラス扉5の上部に配置されている枠ランプ7と、ガラス扉5の左右上部に配置されているスピーカ8と、下扉6に配置され払出された貸球および賞球を貯留する受け皿9と、下扉6に配置され発射装置を操作する操作ハンドル10(発射手段)と、片手で同時操作可能に操作ハンドル10の近傍に設けられ発射装置からの遊技球の発射を停止することができる発射停止スイッチ11(発射手段)等を備えている。
【0014】
図2は、図1の弾球遊技機1の遊技盤4を示す正面図である。遊技盤4は、遊技球を不規則に落下させる障害の役目を持つ複数の釘や特別図柄表示装置(図柄変動表示手段)4a、普通図柄表示装置(図柄変動表示手段)4b、始動入賞口(所定入賞口)4c、スルーチャッカ(所定入賞口)4d1,4d2、特別図柄保留球ランプ4e、普通図柄保留球ランプ4f、大入賞口4g、および普通図柄電動役物4h、その他、一般入賞口4i、アウト口4j、盤面ランプ4kおよび風車4m等を備えている。
【0015】
特別図柄表示装置4aは、特別図柄(遊技状態を通常遊技状態から大当り状態に移行させるような性質を持つ図柄)を変動表示する(変動演出する)装置であって、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)が用いられる。
【0016】
普通図柄表示装置4bは、普通図柄(普通図柄電動役物4hの作動により入賞容易状態(普通図柄当り状態)にさせるような性質を持つ図柄)を変動表示させた後確定停止させる装置であって、例えば、LED(Light Emitting Diode)が用いられる。普通図柄表示装置4bでは、例えば、「○」を当り図柄、「×」を外れ図柄としている。また、普通図柄当り状態とは、始動入賞口4c近傍に設けられている普通図柄電動役物4hの一対の可動片4h1が所定時間(例えば、0.2秒)開放状態とされる状態のことである。
【0017】
始動入賞口4cは、発射装置から発射され誘導レール4nに沿って遊技領域4pに打出された遊技球が開口部に入って入賞することによって、移行判定手段(後述する)で大当たり判定をさせるとともに特別図柄表示装置4aを所定変動時間図柄変動させるものであって、更に入賞として賞球払出をさせるものである。
【0018】
スルーチャッカには、遊技盤4の遊技領域4pのうちで右上領域に設けられたスルーチャッカ4d1と、遊技領域4pの左上領域に設けられたスルーチャッカ4d2とがある。
前記のスルーチャッカ4d2は、通路口が設けられ当該通路口を遊技球が入賞(通過)することによって、当り(普通図柄当り)移行判定手段で普通図柄当り判定をさせると共に普通図柄表示装置4bを所定変動時間図柄変動させるものである。
また、他のスルーチャッカ4d1は複数の特定位置で遊技球を検出するが、例えば、遊技盤4の右上部の遊技領域に直線状に4つのスルーチャッカ4d1(a〜d)が配設されており、それぞれのスルーチャッカ4d1(a〜d)で遊技球を検出する。これらのスルーチャッカ4d1(a〜d)は、遊技球受け入れ口が右上がりに斜めになった仮想線に沿って配列されるものである。これは一例であり、水平あるいは垂直または適宜角度の直線・曲線に沿って配設することができる。また、各スルーチャッカ4d1(a〜d)の各遊技球受け入れ口には、遊技球を通過可能な幅間隔に命釘(遊技釘)g1〜g5が打たれており、命釘同士の間g1とg2、g2とg3、g3gと4g、g4と5gは遊技球を受け入れるのに可能な間隔になるように遊技盤4への命釘の配置が設定されている。そして、後述する発射装置218により弾発されて発射された遊技球は、誘導レール4nを上って遊技領域4p内に入る。この場合、遊技球は、遊技釘あるいは役物等の干渉物で運動の向きを変えられることなく、複数のスルーチャッカ4d1(a〜d)の設けられた複数の特定位置に至るように設けられている。具体的には、遊技者の操作ハンドル10の操作により、発射装置から発射されて遊技領域4p内で運動する遊技球は、図2に一点鎖線で示すような放物線を描いて、スルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれかに到達させる(打ち込む)ことができる。
【0019】
スルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれに遊技球が到達して、即ち、遊技媒体検知手段のうちのいずれのものが遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、主制御装置21は、遊技媒体検知手段毎に大当り判定手段(特別遊技移行判定手段の例)の抽選確率を変えるなどして異なる遊技利益が得られるように大当り判定手段(前記特別遊技移行判定手段)を制御する遊技状態制御手段の機能を発揮する。
なお、上記のスルーチャッカ4d1、4d2の各々は、遊技媒体検知手段である後述する通加入賞球検知センサ218(例えばインタラプラ)が配設され、通過する遊技球を検出して前記主制御装置21に検出信号を出力する。
【0020】
特別図柄保留球ランプ4eは、特別図柄表示装置4aによる特別図柄の可変表示中に所定可変条件が達成(例えば、始動入賞口4cへ遊技球が入賞)した場合において、この達成に対応させた入賞権利(例えば、特別図柄表示装置4aの特別図柄の可変表示を開始すること、特別図柄用特別遊技移行判定手段(特別遊技移行判定手段)で特別遊技状態(大当り状態)とさせるか否かを決定すること、判定結果または乱数発生手段から抽出した乱数値(獲得乱数値)を記憶する特別図柄用移行判定記憶手段で記憶すること)を加算記憶して保留し、可変表示された特別図柄の停止に基づいて加算記憶された入賞権利を能動化(例えば、次回の特別図柄表示装置4aの特別図柄の可変表示を開始し、特別図柄用移行判定手段による判定結果に基づいて決定された遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば大当り)の実行を開始)して記憶減算する特別図柄用保留数記憶手段において記憶されている特別図柄加算記憶数に基づいた値(例えば、特別図柄に係る入賞合計記憶数(始動記憶個数)から1引いた値(現在保留されている特別図柄に係る入賞権利の数))を表示させるものである。
なお、特別図柄保留球ランプ4eは、例えば、4個のランプ(LED等を含む)から構成され、特別図柄用保留数記憶手段において記憶されている特別図柄加算記憶数に基づいた値(例えば、特別図柄に係る入賞合計記憶数(始動記憶数)から1引いた値(現在保留されている特別図柄に係る入賞権利の数))分のランプの個数を点灯する。
【0021】
普通図柄保留球ランプ4fは、普通図柄表示装置4bによる普通図柄の可変表示中に所定可変条件が達成(例えば、スルーチャッカ4d2へ遊技球が入賞(通過))した場合において、この達成に対応させた入賞権利(例えば、普通図柄表示装置4bの普通図柄の可変表示を開始すること、普通図柄用移行判定手段で特別遊技状態(普通図柄当り状態)とさせるか否かを判定すること、判定結果または乱数発生手段から抽出した乱数値(獲得乱数値)を記憶する普通図柄用移行判定記憶手段で記憶すること)を加算記憶して保留し、可変表示された普通図柄の停止に基づいて加算記憶された入賞権利を能動化(例えば、次回の普通図柄表示装置4bの普通図柄の可変表示を開始、普通図柄用移行判定手段による判定結果に基づいて決定された特別遊技状態(普通図柄当り)の実行を開始)して記憶減算する普通図柄用保留数記憶手段において記憶されている普通図柄加算記憶数に基づいた値(例えば、普通図柄に係る入賞合計記憶数(始動記憶個数)から1引いた値(現在保留されている普通図柄に係る入賞権利の数))を表示させるものである。
なお、普通図柄保留球ランプ4fは、例えば、4個のランプ(LED等を含む)から構成され、普通図柄用保留数記憶手段において記憶されている普通図柄加算記憶数に基づいた値(例えば、普通図柄に係る入賞合計記憶数(始動記憶数)から1引いた値(現在保留されている普通図柄に係る入賞権利の数))分のランプの個数を点灯する。
【0022】
大入賞口4g近傍には大入賞口4gを開口または閉口させる可動片4g1が設けられ、可動片4g1は、大当り遊技状態(特別遊技状態の一例)になることによって遊技者にとって有利な大当り遊技態様(特定遊技態様の一例:所謂、ラウンドまたはラウンドの繰り返し)が実行されるものである。なお、可動片4g1は、ソレノイド等の駆動源(図示しない)によって駆動される。
ここで、ラウンドとは、大当り遊技態様の一例として、大入賞口4gへの遊技球の入賞が容易にされるように可動片4g1を変動させて開放状態とし、可動片4g1の変動開始からの所定時間(例えば、30秒)経過または大入賞口4gへの遊技球の所定数(例えば、10個)入賞のいずれか一方の終了条件の達成によって大入賞口4gへ遊技球が入賞できなくなるように可動片4g1を閉じた状態とする態様のことである。
また、大入賞口4g内には状態継続領域(所謂、Vゾーン(図示しない))が設けられ、状態継続領域へ遊技球が入賞すること(入賞態様条件の達成)によってラウンドが再び行われる。
なお、ラウンドは、ラウンド中の入賞態様条件の達成によって所定回数(例えば、16回)まで繰り返される。
【0023】
普通図柄電動役物4hは、始動入賞口4c近傍に設けられた一対の可動片4h1が閉じ状態から開放状態へと変動し始動入賞口4cへの遊技球の入賞が容易となるように開閉するものであって、スルーチャッカ4d2への遊技球の入賞に基づく移行判定手段での判定による当り(普通図柄当り)時に所定時間内開放状態となる装置である。なお、普通図柄電動役物4hの一対の可動片4h1は、ソレノイド等の駆動源(図示しない)によって駆動される。
なお、開放状態には、始動入賞口4cの開動作および閉動作を所定回数繰り返すものも含むものとする。
【0024】
図3は、図1の弾球遊技機1の制御装置を示すブロック図である。制御装置20は、主制御装置21ならびに図柄制御装置22、ランプ制御装置23、発射制御装置26、音声制御装置24および払出制御装置25等の副制御装置等を備えている。
【0025】
主制御装置21は、遊技制御プログラムに従って弾球遊技機1を制御する。主制御装置21には、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)211が設けられている。CPU211には、遊技制御プログラム(乱数生成処理および乱数テーブル等を含む)を記憶しているROM(Read Only Memory)212、CPU211のワーク用メモリ(状態データテーブルおよび乱数メモリ等を含む)として機能するRAM(Random Access Memory)213が接続されている。また、主制御装置21には、入力インターフェース21aが設けられている。
なお、主制御装置21は、外部の集中管理装置21c(景品管理装置、店内放送、演出装置、球計数装置等)と接続されている。
【0026】
入力インターフェース21aには、始動入賞口4cに入賞した遊技球を検知する始動入賞球検知センサ214、大入賞口4gに入賞した遊技球を検知する大入賞球検知センサ215、大入賞口4g内に設けられた状態継続領域に入賞した遊技球を検知する継続球検知センサ216、その他入賞球検知センサ217、スルーチャッカ4d1(a〜d),4d2に入賞した遊技球を検知する通過入賞球検知センサ218、遊技球払出検知センサ219およびエラー検知センサ220等の各種検知センサに接続され、各センサ214〜220から出力される信号を主制御装置21へ送信する。
【0027】
図柄制御装置22は、特別図柄を変動表示させる特別図柄表示装置4aを、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、VDP(Video Display Processor;画像表示用プロセッサ)224を介して制御する。また、普通図柄を変動表示させる普通図柄表示装置4bを制御する。図柄制御装置22は、主制御装置21と同様にCPU221と、CPU221に接続されるROM222およびRAM223を備えている。
【0028】
ランプ制御装置23は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、特別図柄保留球ランプ4e、普通図柄保留球ランプ4f、盤面ランプ4kおよび枠ランプ7等を制御する。ランプ制御装置23は、主制御装置21と同様にCPU231と、CPU231に接続されるROM232およびRAM233を備えている。
【0029】
発射制御装置26は、遊技者による操作ハンドル10の操作によって遊技球が発射されることとなるが、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信されるエラー等の制御信号に基づいて、払出制御装置25を介した制御信号によって発射装置261が停止処理されることもある。
【0030】
その他、音声制御装置24は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、サウンドプロセッサおよびスピーカ8等の音声発生装置244を制御し、払出制御装置25は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、払出装置254よびCR(Card Reader)ユニット255を制御する。これらは、主制御装置21と同様にそれぞれCPU241、251と、CPU241、251に接続されるROM242、252およびRAM243、253を備えている。
なお、払出制御装置25には、球貸信号制御装置25aが接続されている。
【0031】
入賞球装置(例えば、電動役物4h、大入賞口4gの可動片4g1および大入賞継続領域(所謂、Vゾーン))27は、主制御装置21から送信される制御信号によって、ソレノイド等で駆動される。
【0032】
電源回路30は、外部から電源プラグによって供給される交流電圧(AC24V)を、複数種類の直流電圧に変換して主制御装置21および副制御装置等に供給する。
【0033】
次に、このように構成された弾球遊技機1の動作について説明する。
図4は、弾球遊技機1の主制御(主制御装置21がROM212に格納されている遊技制御プログラムに従って実行する処理)のメインルーチンの概要を示すフローチャートである。
なお、メインルーチンは、主制御装置21のCPU211に定期的(例えば、2msec毎)に送信されるリセットパルスによって繰り返し実行される処理である。
【0034】
図4に示すように、メインルーチンにおいては、まず、電源投入されて、初期設定処理を実行する(S101)。なお、S101の初期設定処理おいては、所定データの初期設定および副制御装置への通常起動時コマンドの送信(エラー状態時においては、電源断前の状態に復帰させてエラー解除)等をした後、メインルーチンへの移行を許可する。
【0035】
次いで、乱数更新処理を実行する(S102)。なお、S102の乱数更新処理においては、遊技目的(特別図柄大当り判定、普通図柄当り判定および図柄可変表示手段(特別図柄表示装置4aおよび普通図柄表示装置4b)の変動パターンおよび確定停止図柄の選択等)に対応して乱数発生手段で生成した乱数値範囲を設定し、当該乱数値範囲内における乱数値を定期的に更新する。
【0036】
そして、入力管理処理を実行する(S103)。なお、S103の入力管理処理においては、遊技領域4pの入賞部(始動入賞口4c、スルーチャッカ4d1,4d2、大入賞口4gおよび一般入賞口4i等)への遊技球の入賞の検知情報を管理処理する。
例えば、特別図柄表示装置4a/普通図柄表示装置4bが変動表示中に始動入賞口4c/スルーチャッカ4dへ遊技球が入賞する度に入賞数を所定上限値(例えば、5または所定数)まで加算するとともに、特別図柄表示装置4a/普通図柄表示装置4bの変動表示が1入賞分終了(所定時間経過)する度に入賞数を減算した特別図柄始動記憶個数/普通図柄始動記憶個数を記憶する。
【0037】
次いで、異常監視処理を実行する(S104)。なお、S104の異常監視処理においては、補給球切れエラー、受け皿9の満タンエラーおよび球詰まり等の異常情報を管理処理する。
【0038】
そして、普通図柄制御処理を実行する(S105)。なお、S105の普通図柄制御処理においては、スルーチャッカ4dの入力管理処理(S103)による検知情報によって普通図柄当り判定用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して当否判定し(普通図柄用移行判定手段(抽選手段))、次いで、普通図柄当り判定の判定結果によって、普通図柄表示装置4bの変動パターンと確定停止図柄の選択用乱数値範囲から所定の乱数値を抽出して当該乱数値に基づいて普通図柄表示装置4bの変動パターンおよび確定停止図柄を決定するとともに普通図柄電動役物4hの一対の可動片4h1による動作態様(開閉動作および開放時間)を決定し(普通図柄用移行判定手段(抽選手段を含む))、そして、当否判定結果と決定した変動パターンおよび確定停止図柄の情報や可動片4h1の動作態様の情報を副制御装置等へ送信する。
【0039】
次いで、特別図柄制御処理を実行する(S106)。このS106の特別図柄制御処理においては、始動入賞口4cの入力管理処理(S103)による検知情報によって遊技者にとって有利な特別図柄大当り状態(以下、単に大当り状態という)判定用乱数値範囲から所定の乱数値を抽出して当否判定し(特別図柄用移行判定手段(抽選手段)の一例)、次いで、大当り遊技状態にするか否かの判定結果に基づいて、特別図柄表示装置4aの変動パターンと確定停止図柄の選択用乱数値範囲から所定の乱数値を抽出して当該乱数値に基づいて特別図柄表示装置4aの変動パターンおよび確定停止図柄を決定するとともに大入賞口4g近傍に設けられている可動片4g1の動作態様(開閉動作および開放時間)を決定し(特別図柄用移行判定手段(抽選手段を含む)の一例)、そして、当否判定の結果と決定した変動パターンおよび確定停止図柄の情報や可動片4g1の動作態様の情報を副制御装置等へ送信する。
実施形態では、前記複数のスルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれに入賞したかで、大当り抽選確率を異なるものにしている。例えば、a、b、c、dの順で大当り確率を大きくしたり、小さくしたり、あるいは他の契機で各大当り確率が変動するようにしても良い。また、前記複数のスルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれに入賞したかで、大当り乱数値の個数を異なるものに設定することができる。また、複数のスルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれに入賞したかで、大当り時の大当り遊技態様を異なるものにできる(大当りラウンド数が異なる、ラウンド毎の制限時間が異なる、ラウンド毎の入賞上限個数が異なるなど)。
なお、特別図柄表示装置4aの変動パターンの決定は、選択用乱数値範囲から抽出された乱数値に対応する変動パターンデータを変動パターン選択テーブルから選択することによって決定する。
また、大当り判定の判定結果は、大当りまたは外れであって、大当り状態、更に通常大当り状態と確変付き大当り状態とがある。
確変付き大当り状態は、大当り状態終了から次の大当りまで、大当り判定および普通図柄当り判定する判定テーブルをそれぞれ当選確率大テーブルへ切換えて、それぞれの当選確率大テーブルで大当り判定および普通図柄当り判定をする(確変状態)。なお、確変状態においては、普通図柄電動役物4hが開放状態(普通図柄当り状態)となる頻度が通常遊技状態と比較して高くなる遊技態様になる。
なお、大当り判定および普通図柄当り判定する判定テーブルは、それぞれ当選確率大テーブルと当選確率小テーブル(通常遊技状態時に使用される)の少なくとも2種類が設けられている。
また、確変状態においては、特別図柄表示装置4aおよび普通図柄表示装置4bの変動パターンおよび確定停止図柄を決定する決定テーブルをそれぞれ短時間変動用テーブルへ切換えて、それぞれの短時間変動用テーブルで変動パターンおよび確定停止図柄を決定するようにしてもよい(時間短縮状態)。なお、この時間短縮状態においては、普通図柄電動役物4hが開放状態(普通図柄当り状態)となる頻度が通常遊技状態と比較して高くなる。なお、特別図柄表示装置4aおよび普通図柄表示装置4bの変動パターンおよび確定停止図柄を決定する決定テーブルは、それぞれ短時間変動用テーブルと長時間変動用テーブル(通常遊技状態時に使用される)の少なくとも2種類が設けられる。
通常大当り状態は、大当り状態からスルーチャッカ4d2の入力管理処理(S103)による検知情報が所定回数(例えば、50回)得られるまで、普通図柄表示装置4bの変動パターンおよび確定停止図柄を決定する決定テーブルを短時間変動用テーブルへ切換えて、短時間変動用テーブルで変動パターンおよび確定停止図柄を決定するようにしてもよい(時間短縮状態)。なお、この時間短縮状態では、普通図柄電動役物4hが開放状態(普通図柄当り状態)となる頻度が通常遊技状態と比較して高くなる。なお、普通図柄表示装置4bの変動パターンおよび確定停止図柄を決定する決定テーブルは、短時間変動用テーブルと長時間変動用テーブル(通常遊技状態時に使用される)の少なくとも2種類が設けられる。
【0040】
そして、出力管理処理を実行する(S107)。この場合のS107の出力管理処理においては、副制御装置へ送信するコマンド、およびホールや試験機関などの外部の集中管理コンピュータへ送信する情報を管理処理する。
【0041】
次いで、図柄変動表示制御処理を実行する(S108)。なお、S108の可変図柄表示制御処理においては、普通図柄制御処理(S105)および特別図柄制御処理(S106)によって得られた情報に基づいて、普通図柄表示装置4bおよび特別図柄表示装置4aを制御する。そして、普通図柄表示装置4bは、スルーチャッカ4d2への遊技球の入賞によって普通図柄を所定時間変動表示し所定図柄態様で確定停止することによって遊技態様を遊技者にとって有利な特定遊技状態(普通図柄当り状態)とするか否か(当否判定の結果)を報知する。
また、特別図柄表示装置4aは、始動入賞口4cへの遊技球の入賞によって特別図柄を所定時間変動表示し所定図柄態様で確定停止することによって遊技状態を遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当り状態)とするか否か(当否判定の結果)を報知する。
【0042】
そして、普通図柄電動役物制御処理を実行する(S109)。このS190の普通図柄電動役物制御処理においては、普通図柄制御処理(S105)によって得られた情報に基づいて、普通図柄電動役物4hの一対の可動片4h1による動作態様(開閉動作および開放時間)を制御する。
【0043】
次いで、大入賞領域(大入賞口)制御処理を実行する(S110)。このS110の大入賞領域制御処理においては、特別図柄制御処理(S106)によって得られた大当り判定情報に基づいて、大入賞口4g近傍に設けられている可動片4g1の動作態様(開閉動作および開放時間)を制御する。
【0044】
そして、払出制御処理を実行する(S111)。このS111の払出制御処理においては、入力管理処理(S103)による遊技球の入賞の検知情報に基づいて遊技利益(例えば、賞球)の払出を行うか、または遊技を行うための貸球を払出すための払出制御情報を管理処理する。
【0045】
次いで、ランプ・LED制御処理を実行する(S112)。なお、S112のランプ・LED制御処理においては、遊技状態に応じた光の演出を行うためのランプ・LED制御情報を管理処理する。
【0046】
次いで、音声制御処理を実行する(S113)。なお、S113の音声制御処理においては、遊技状態に応じた音の演出を行うための音声制御情報を管理処理する。
【0047】
次いで、電源断か否かを判断して(S114)、電源断でない場合(S114)には、S102の乱数更新処理に戻る。
【0048】
図5は、図4における特別図柄制御処理(S106)の詳細を示すフローチャートである。
【0049】
まず、特別図柄関連タイマ更新処理をする(S201)。次いで、前記S103の入力管理処理にて、スルーチャッカ4d1(a〜d)のいずれのもので遊技球の検知したかに応じて大当り確率を変更する処理を行うS202。S202の詳細は後述する。
【0050】
次いで、特別図柄ゲームの制御処理をする(S203)。なお、S203の特別図柄ゲーム制御処理においては、特別図柄表示装置4aにて表示される特別図柄の態様表示に係る時間管理および作動制御管理が行われる。
【0051】
そして、始動記憶個数が「0」であるか否かを判断する(S204)。なお、S204でYESの場合には、次いで、客待ちのデモンストレーションを特別図柄表示装置4aに表示して(S205)、S107への処理を行うようにする。
【0052】
次いで、S204でNOの場合には、始動記憶個数が「5」以下であるか否かを判断する(S206)。なお、S204でNOの場合には、S107への処理を行うようにする(S205)。なお、始動記憶個数の上限値である「5」は一例を示すものであって任意に設定することが可能である。
【0053】
そして、S206でYESの場合には、記憶ステータス値(始動記憶個数)の判定処理をする(S207)。
【0054】
次いで、前記S202で変更された大当り確率にされた特別図柄用判定手段にて大当り判定をする(S208)。そして、大当り判定で別途抽出されている乱数値に基づいて、当りまたは外れ演出パターンテーブルを選択し、決定された変動パターンに応じた変動パターンを決定する(S209)。なお、変動パターンの決定は、変動パターン用の乱数値を選択用乱数値範囲から抽出して変動パターンテーブルと照合して決定する。
【0055】
次いで、停止図柄の決定処理をする(S210)。なお、停止図柄の決定は、大当り判定時に別途に、図柄パターン用の乱数値を選択用乱数値範囲から抽出して、当該乱数値を決定図柄パターンテーブルと照合して決定する。
【0056】
そして、決定した変動パターンと停止図柄をRAM213へ格納する(S211)。次いで、RAM213に格納された内容は、出力管理処理を介して副制御装置側へ転送される(S212)。
【0057】
次いで、始動記憶個数から「1」を減算する(S213)。そして、上記S208の判定結果が大当りか否かを判断する(S214)。なお、S213でNOの場合には、S107への処理を行うようにする。
【0058】
次いで、S214でYESの場合には、大当りゲーム制御処理をする(S215)。なお、S215の大当りゲーム制御処理においては、大入賞口4gを開放して、遊技球の所定個数の入賞達成または所定時間経過にて閉口し、その所定期間内に状態継続領域へ遊技球を入賞させた場合に、継続して所定回数まで前記開閉制御が行われるように処理される(大当り状態)。また、大当りが確変付き大当りである場合には、特殊遊技として、大当り状態終了後、確率変動状態および/または時間短縮状態とされる。
【0059】
図6は、前記S202の大当り確率の変更処理について説明するフローチャートである。この場合、所定の特別図柄大当り乱数値範囲から抽出する乱数値の数がスルーチャッカ4d1(a〜d)の入賞(検出)箇所によって変更されるようになっている(遊技状態制御手段の例)。乱数値の数(例えば1024個)が異なるものになる(例えば1〜10の範囲)と大当り確率が変わり、同一遊技時間内で大当りがしやすくなったり、しにくくなったり制御でき、その結果、異なる遊技利益が得られるように制御する。
【0060】
まず、入力管理処理(S103)からスルーチャッカ4d1(a〜d)のうちのいずれで遊技球を検出したかの信号を受信し、その遊技球検出信号がスルーチャッカ4d1のうちの(a)(:穴a)で遊技球を検出したか否かを判定し、この(穴a)で検出した場合(S301:YES)、大当り乱数値の個数を10個(大当り確率10/1024)とする(S302)。
【0061】
前記遊技球検出信号が前記(a)でない場合(S301:NO)、スルーチャッカ4d1のうちの(b)(:穴b)で遊技球を検出したか否かを判定し(S303)、この(穴b)で遊技球を検出した場合(S303:YES)、大当り乱数値の個数を6個(大当り確率6/1024)とする(S304)。
【0062】
前記遊技球検出信号が前記(b)でない場合(S303:NO)、スルーチャッカ4d1のうちの(c)(:穴c)で遊技球を検出したか否かを判定し(S305)、この(穴b)で遊技球を検出した場合(S305:YES)、大当り乱数値の個数を2個(大当り確率2/1024)とする(S306)。
【0063】
前記遊技球検出信号が前記(c)でない場合(S305:NO)、スルーチャッカ4d1のうちの(d)(:穴d)で遊技球を検出したか否かを判定し(S307)、この(穴d)で遊技球を検出した場合(S307:YES)、大当り乱数値の個数を1個(大当り確率1/1024)とする(S308)。
上記のS302、S304,306,308の抽選確率を変更する処理実行後には、図5のS203に進む。
以上のように、大当り確率制御処理においては、いずれのスルーチャッカ4d1(a〜d)に遊技球が入賞または検知されたかで大当り確率を変更できるようになっている。
【0064】
本実施形態によれば、特定遊技通路により、発射手段(弾球装置)から発射された遊技媒体(遊技球)が干渉物で運動の向きを変えられること無く、複数の遊技媒体検知手段が設けられた特定の位置に至るようになるので、遊技者は操作ハンドル10の操作で複数の特定位置のいずれかのスルーチャッカ4d1(a〜d)を選択して干渉物で干渉されること無く、遊技者の技量に応じて遊技球を打球して送りこむことができる。
そして、複数の特定位置のスルーチャッカ4d1(a〜d)それぞれに設けられた遊技媒体検知手段の検知により、抽選確率を変更して異なる遊技利益が得られるので、遊技者はその技量でより高い遊技利益の得られると考えられる遊技媒体検知手段に向けて遊技媒体を発射させることができる。
よって、遊技における獲得利益が単なる抽選のみによるものではなく、遊技者の有する技量に応じて獲得利益に差が生じるので、技術介入性が高い遊技を行うことができる。
【0065】
また、遊技媒体検知手段には、例えば、直接的に遊技利益の得られる入賞口としても、遊技利益の得られないスルーチャッカとしてもいずれでも本発明の範囲内である。
【0066】
また、遊技状態制御手段は、それぞれ遊技媒体検知手段の検知に対応し特別遊技移行判定手段での抽選確率を変化させている。この抽選確率は、固定的でなくても良く、範囲内で規則的あるいはランダムに変化する確率でも良い。
また、遊技媒体検知手段には、チャッカ内に入った遊技媒体を検出するインタラプタタイプのものを使用しても、チャッカを使用せずに遊技釘あるいは役物自体が遊技媒体の当接を検出する歪センサあるいはタッチセンサタイプを使用してもよいる。
【0067】
なお、前記実施形態では、スルーチャッカの検出位置に応じて特別図柄用大当たり判定手段の抽選確率を変化させて異なる遊技利益が得られる構成にしたが、本発明はこれに限定されず、普通図柄用当り判定手段(普通図柄用特別遊技移行判定手段)の抽選確率を遊技媒体の検出位置に応じて、異なる遊技利益が得られるようにすることもできる。このようにすれば、普通図柄変動表示装置の普通図柄用当り判定手段の当り確率を遊技媒体検知器を狙って変化させることができる。
【0068】
また、前記実施形態では、所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示装置として特別図柄変動表示装置が設けられた遊技機であり、特別遊技移行判定手段は抽選により大入賞口を所定回数ラウンドにて開閉作動させる大当り遊技態様とするものであり、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、大当り抽選確率を異なるものに変更したものであるが、本発明はこれに限定されず、大当り遊技態様を異なるものにしたことにできる。この場合に大当り遊技態様は、検知する遊技媒体検知手段に応じて、大当りラウンド数を異ならせる、ラウンド毎の制限時間を異ならせる、ラウンド毎の入賞上限個数を異ならせるなど種々の遊技態様を採用することができる。
【0069】
また、特別遊技移行判定手段にて特別遊技利益の得られる当り判定されたときに、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのもので遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、大当りで獲得できる遊技媒体の個数の上限が異なることができる。このようにすれば、遊技利益の上限値を考慮して遊技媒体検知手段を狙って遊技でき、遊技に対する興趣が向上する。
【0070】
また、遊技態様として特別図柄用移行判定手段の抽選確率を変更するのか、普通図柄用移行判定手段の抽選確率を変更するのか、特別図柄用移行判定手段の遊技態様を変更抽選確率を変更するのか、大当たり遊技態様を変更するのか、あるいは大当りで獲得できる遊技利益の上限を異なるものに変更するのか、のうちのいずれの遊技態様制御を採用するか否かを抽選で決定し、決定後に、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのもので遊技媒体の検知情報が出力されたかに応じて異なる確率は獲得できる利益を変更する制御きる。このようにすれば、所定の入賞口に遊技媒体を検出したり、発射球数などの遊技履歴に応じて遊技態様を種々に変化させることができ、遊技者は単調でない遊技を行うことができ遊技に対する興趣を向上させることができる。また、複数の遊技媒体検知のうちのいずれで遊技媒体が検知されたかで、大当たり確率を異ならせるものにでき、遊技態様が異なるなかで狙う遊技媒体検知手段が変化し、この点からも遊技技術介入性と遊技の射幸性がバランスして、遊技に対する興趣が向上する。
【0071】
なお、前記実施形態では、遊技機として弾球遊技機を例示して説明したが、同様の機能を達成できるゲーム機用プログラムなどとしても実施可能である。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、特定遊技通路により、発射手段から発射された遊技媒体が干渉物で運動の向きを変えられること無く特定の位置に至るようになるので、遊技者は発射手段の操作で複数の特定位置のいずれかを選択して干渉物で干渉されること無く、遊技媒体を送りこむことができる。そして、複数の特定位置のそれぞれに設けられた遊技媒体検知手段の検知により、遊技媒体検知手段毎に異なる遊技利益が得られるので、遊技者はその技量でより高い遊技利益の得られると考えられる遊技媒体検知手段に向けて遊技媒体を発射させることができる。よって、遊技おける獲得利益が単なる抽選のみによるものではなく、遊技者の有する技量に応じて獲得利益に差が生じるので、技術介入性が高い遊技を行うことができる。
【0073】
本発明において、遊技状態制御手段が、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、特別図柄用あるいは普通図柄用の特別遊技移行判定手段の抽選確率を異なるものに制御するようにすれば、遊技者は当りの抽選確率が高い遊技媒体検知手段に向けて遊技媒体を発射することで、より大きな遊技利益を獲得でき、技術介入性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機が適用される弾球遊技機の外観を示す斜視図である。
【図2】図1の弾球遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図3】図1の弾球遊技機の制御装置を示すブロック図である。
【図4】弾球遊技機の主制御の概要を示すメインフローチャートである。
【図5】図4中のS106(特別図柄処理)の詳細フローチャートである。
【図6】図5中のS202(大当り確率制御処理)における遊技球の検知箇所による大当り確率変更手中を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 弾球遊技機
2 外枠
3 本体枠
4 遊技盤
4a 特別図柄(可変)表示装置
4b 普通図柄表示装置
4c 始動入賞口
4d1(a〜d),4d2 スルーチャッカ
4e 特別図柄保留球ランプ
4f 普通図柄保留球ランプ
4g 大入賞口
4h 普通図柄電動役物
4i 一般入賞口
4j アウト口
4m 風車
5 ガラス扉
6 下扉
7 枠ランプ
8 スピーカ
9 受け皿
10 操作ハンドル
11 発射停止スイッチ
20 制御回路
21 主制御装置
22 図柄制御装置
23 ランプ制御装置
24 音声制御装置
25 払出制御装置
26 発射制御装置
Claims (9)
- 所定条件の達成に基づき、遊技状態を遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させるための判定を行う特別遊技移行判定手段と、
遊技媒体を遊技領域内に発射する手段と、
遊技領域内に発射されて運動する遊技媒体が干渉物で運動の向きを変えられることなく複数の特定位置に至るように設けられた特定遊技通路と、
前記遊技領域の複数の特定位置のそれぞれにて遊技媒体を検知する複数の遊技媒体検知手段と、
複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのものが遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、遊技媒体検知手段毎に異なる遊技利益が得られるように前記特別遊技移行判定手段を制御する遊技状態制御手段と、を有することを特徴とする遊技機。 - 特別遊技移行判定手段は、遊技状態を特別遊技状態に移行させるか否かの判定を所定条件達成に基づく抽選により行うものであり、
遊技状態制御手段は、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、前記特別遊技移行判定手段の抽選確率を異なるものに制御するようにしたものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示装置として普通図柄変動表示装置が設けられた遊技機であり、
特別遊技移行判定手段は抽選により普通電動役物を開閉作動させる当り遊技態様とするものであり、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、当りの抽選確率を異なるものにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示装置として特別図柄変動表示装置が設けられた遊技機であり、
特別遊技移行判定手段は抽選により大入賞口を所定回数ラウンドを開閉作動させる大当り遊技態様とするものであり、いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、大当りの抽選確率を異なるものにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 所定数の図柄を変動表示させる図柄変動表示装置として特別図柄変動表示装置が設けられた遊技機であり、
特別遊技移行判定手段は抽選により大入賞口を所定回数ラウンドにて開閉作動させる大当り遊技態様とするものであり、
いずれの遊技媒体検知手段で遊技媒体を検知したかに応じて、大当り遊技態様を異なるものにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 特別遊技移行判定手段にて特別遊技利益の得られる当り判定されたときに、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのもので遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、獲得できる遊技媒体の個数の上限が異なることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
- 遊技状態制御手段は、請求項2から請求項6のうちのいずれの遊技態様を採用するか否かを抽選で決定し、かつ、複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのもので遊技媒体の検知情報が出力されたかに応じて異なる抽選確率としたことを特徴とする遊技機。
- 所定条件の達成に基づき、遊技状態を遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させるための判定を行う特別遊技移行判定手段と、
遊技媒体を遊技領域内に発射する手段と、
遊技領域内に発射されて運動する遊技媒体が干渉物で運動の向きを変えられることなく複数の特定位置に至るようにした特定遊技通路と、
前記遊技領域の複数の特定位置のそれぞれにて遊技媒体を検知する複数の遊技媒体検知手段と、
複数の遊技媒体検知手段のうちのいずれのものが遊技媒体の検知情報を出力するかに応じて、異なる遊技利益が得られるように前記特別遊技移行判定手段を制御する遊技状態制御手段としてコンピュータを機能させるための遊技機のプログラム。 - 請求項7に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
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- 2003-04-03 JP JP2003100534A patent/JP2004305322A/ja active Pending
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