JP2004303719A - 質量分析計 - Google Patents

質量分析計 Download PDF

Info

Publication number
JP2004303719A
JP2004303719A JP2004055798A JP2004055798A JP2004303719A JP 2004303719 A JP2004303719 A JP 2004303719A JP 2004055798 A JP2004055798 A JP 2004055798A JP 2004055798 A JP2004055798 A JP 2004055798A JP 2004303719 A JP2004303719 A JP 2004303719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion
ions
mass spectrometer
collision damping
ion trap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004055798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4653957B2 (ja
Inventor
Yuichiro Hashimoto
橋本 雄一郎
Izumi Wake
泉 和氣
Kiyomi Yoshinari
吉成 清美
Yasushi Terui
康 照井
Tsukasa Shishika
師子鹿 司
Marvin L Vestal
マービン・エル・ベスタ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Applied Biosystems Inc
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
Applera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp, Hitachi High Tech Corp, Applera Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Publication of JP2004303719A publication Critical patent/JP2004303719A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4653957B2 publication Critical patent/JP4653957B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/26Mass spectrometers or separator tubes
    • H01J49/34Dynamic spectrometers
    • H01J49/42Stability-of-path spectrometers, e.g. monopole, quadrupole, multipole, farvitrons
    • H01J49/4205Device types
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/004Combinations of spectrometers, tandem spectrometers, e.g. MS/MS, MSn
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/04Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components
    • H01J49/0468Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components with means for heating or cooling the sample
    • H01J49/0481Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components with means for heating or cooling the sample with means for collisional cooling
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/06Electron- or ion-optical arrangements
    • H01J49/062Ion guides
    • H01J49/063Multipole ion guides, e.g. quadrupoles, hexapoles
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/26Mass spectrometers or separator tubes
    • H01J49/34Dynamic spectrometers
    • H01J49/40Time-of-flight spectrometers

Abstract

【課題】1回の測定で広い質量数範囲を測定でき、MS(n≧3)分析が可能な質量分析計を提供する。
【解決手段】質量分析計は、イオンを生成するイオン源1、イオンを蓄積するイオントラップ部と、飛行時間によりイオンの質量分析を行なう飛行時間型質量分析部と、イオントラップ部と飛行時間型質量分析部との間に配置される衝突ダンピング部とを有する。衝突ダンピング部には、イオントラップ部から排出されたイオンの運動エネルギーを低減するためのガスが導入される。衝突ダンピング部の内部に多重極電場を生成する複数の電極20が配置されている。イオントラップから衝突ダンピング部へイオン入射可能、または入射不可能とするイオン透過調整機構14をイオントラップ部と衝突ダンピング部との間に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、質量分析計に関する。
プロテオーム解析などに用いられる質量分析計において、高感度、高質量精度、MS分析などが求められている。従来、これらの分析がどのように行なわれていたのかについて、以下に説明を行なう。
MS分析が可能な高感度質量分析計として、四重極イオントラップ質量分析計がある。四重極型イオントラップ質量分析計の基本的な動作原理は周知である(例えば、特許文献1参照(従来技術1))。四重極イオントラップはリング電極および1対のエンドキャップ電極より構成される。リング電極に周波数1MHz程度の高周波電圧を印加することにより、イオントラップ内では、ある質量以上のイオンが安定条件となり蓄積することができる。
さらに、イオントラップにおけるMS分析の方式に関する報告がある(特許文献2参照(従来技術2))。この方式では、イオン源で生成したイオンをイオントラップ内に蓄積し、所望の質量を有する前駆イオンを単離する。イオン単離の後、前駆イオンに共鳴する補助的な交流電圧をエンドキャップ電極間に印加する。これによりイオン軌道を拡大させ、イオントラップに満たされた中性ガスと衝突させることによりイオンを解離し、解離生成イオンを検出する。前駆イオンの分子構造の違いにより、解離生成イオンは特有なスペクトルパターンを示すため、試料分子のより詳細な構造情報を得ることができる。
高質量精度かつMS分析を可能とする方式に関する報告がある(非特許文献1参照(従来技術3)。この方式では、イオントラップ内部でイオン単離やイオン解離を繰り返すことができ、MS分析が可能である。イオントラップ中心に収束したイオンをイオントラップの各電極に直流電圧を印加して同軸上に加速を行なう。これにより、従来技術2よりも高質量数精度を達成可能となっている。
高質量精度かつMS分析を可能とする方式に関する報告がある(特許文献3参照(従来技術4)。この方式では、イオントラップ内部でイオン単離やイオン解離を繰り返すことができ、MS分析が可能である。イオントラップから排出されたイオンがTOF部の加速領域に導入されるのに同期して、イオンを直交方向へ加速する。イオン導入方向と加速方向を直交配置することにより、従来技術3よりも高質量精度を達成可能となっている。
TOF部の加速部に広質量範囲のイオンを導入する方式に関する報告がある(非特許文献2参照(従来技術5))。この方式では、リング電圧を印加しながらエンドキャップ電極間で電位差を増加させて排出を行っている。このとき、高質量のイオンから順次排出が行なわれるため、TOFの加速部に広質量範囲のイオンがほぼ同時に導入できるというものである。
広質量範囲のイオンの測定を試みる方式に関する報告がある(非特許文献3参照(従来技術6))。この方式では、イオントラップからイオンがTOF部へ到達する時間を長くしイオンビームを擬似的に連続化する一方、TOFの繰り返し回数を10kHzほどに増加させることにより、広質量範囲のイオンの測定を試みている。
なお、質量数範囲で高質量精度を達成する方式に関する報告がある(非特許文献4参照(従来技術7))。この方式では、イオン源からTOF部へのイオン導入方向とTOF部の加速方向を直交に配置することにより、広い質量領域において高質量精度を達成している。また、イオン源とTOF部との間に10Pa程度の中間圧力チャンバーを設け、ここに多重極電極を配置することにより、衝突ダンピングを行なっている。これにより、イオン源とTOF部との透過率を向上させている。
また、高質量精度かつMS/MS分析を可能とする方式に関する報告がある(非特許文献5参照(従来技術8))。この方式では、Q−TOF質量分析計を用いている。四重極質量分析部で質量選択されたイオンを加速して衝突室に導入する。入射したイオンは衝突室中のガスと衝突し、衝突室で解離する。衝突室は10Pa程度のガスが満たされ、ここに多重極電極を配置する。解離したイオンは多重極電界とガス衝突により中心軸方向へ収束された後、TOF部へと導入され検出される。これにより、MS/MS分析が可能となっている。
米国特許第2939952号明細書
米国再発行特許発明第34000号明細書 特開2001−297730号公報 S.M.Michael et al., Rev.Sci.Instrum., 1992, Vol.63(10), p.4277-4284. C.Marinach et al., International Journal of Mass Spectrometry, 2002, Vol.213, p.45-62. C.Marinach et al., Proceedings of the 49th ASMS Conference on Mass Spectrometry and Allied Topics, 2001. A.N.Krutchinsky et al., Proceedings of the 43rd ASMS Conference on Mass Spectrometry and Allied Topics, 1995, p.126. H.R.Morris,et al., Rapid Communication Mass Spectrometry, 1996, Vol.10, p.889.
従来技術1、2の方式では、イオン検出時のガスとの衝突に起因するケミカルマスシフト、電荷量に起因するスペースチャージ等の原因により、質量精度は100ppm程度しか得られず、高い質量精度が必要とされる分野には利用できないという課題がある。
従来技術3の同軸結合のイオントラップ/TOFでは、以下の課題がある。イオン加速時のイオンとガスとの衝突により加速エネルギーに分布が生じるため、質量数精度は数10ppm程度しか得られず、高い質量数精度が必要とされる分野には利用できないという課題がある。
従来技術4の直交結合のイオントラップ/TOFでは、以下の課題がある。イオントラップ部からTOF加速部の加速領域までのイオン到達時間はイオンの質量により異なる。あるタイミングで加速を行なうと、加速領域部に到達していない高質量数イオンや加速領域部を既に通過した低質量数イオンは、検出されない。このため、加速・検出できるイオンの質量数範囲が限定されてしまう。典型的な例では、イオントラップからの一度の排出で検出可能な最大質量数と最小質量数との比率(以下、マスウィンドウと言う)は2程度である。マスウィンドウが2のとき、たとえば、100amu〜10000amuの質量領域をすべてカバーするには、7回以上の測定を並行して行なう必要があり、全質量数範囲の実測定回数が低下し感度が低下する。
従来技術5の方式では、低質量(すなわち高q値)イオンの運動エネルギーの広がりが1kV近くにも達するため、イオントラップからTOF部への透過率が大幅に低下するという課題がある。
従来技術6の方式では、イオントラップとTOF加速部との間で、低エネルギーで長距離のイオン輸送が必要なことから、イオン透過率が低下し、感度が低下するなどの課題がある。
従来技術7の方式では、MS/MS分析は行なえないという課題がある。
従来技術8の方式では、MS(n≧3)分析が不可能である。また、衝突室に入った後、複数の解離が起きるため、解離生成イオンから元のイオン構造を予想するのが難しい場合があるという課題がある。
以上のように従来技術では、1回の測定で広い質量数範囲を測定でき高感度かつ高質量精度かつMS分析が可能な質量分析計は不可能であった。
本発明の目的は、1回の測定で広い質量数範囲を測定でき高感度かつ高質量精度かつMS分析が可能な質量分析計を提供することにある。
本発明の質量分析計は、イオンを生成するイオン源と、イオンを蓄積するイオントラップ部と、飛行時間によりイオンの質量分析を行なう飛行時間型質量分析部(TOF部)とを具備し、イオントラップ部から排出されたイオンの運動エネルギーを低減するためのガスが導入され、内部に多重極電場を生成する複数の電極が配置される衝突ダンピング領域を、イオントラップ部と飛行時間型質量分析部との間に有し、イオントラップから衝突ダンピング領域へイオン入射可能、または入射不可能とするイオン透過調整機構をイオントラップ部と衝突ダンピング領域と間に有する。
イオン源として、大気圧に配置される大気圧イオン源、レーザーイオン化イオン源、マトリックス支援レーザーイオン源を使用する。
本発明によれば、1回の測定で広い質量数範囲を測定でき高感度かつ高質量精度かつMS分析が可能な質量分析計を提供することができる。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1の大気圧イオン化四重極イオントラップ飛行時間型質量分析計の構成図である。
エレクトロスプレーイオン源、大気圧化学イオン源、大気圧光イオン源大気圧マトリックス支援レーザー脱離イオン源などの大気圧イオン源1で生成されたイオンは細孔2を通り、ロータリーポンプ3で排気された第1差動排気部へと導入される。第1差動排気部の圧力は100Pa〜500Pa程度である。
その後、イオンは、細孔4を通り、ターボ分子ポンプ5で排気された第2差動排気部へと導入される。第2差動排気部は0.3Pa〜3Pa程度の圧力に維持されており、オクタポールやクアドロポールなどの多重極電極6が配置されている。この多重極電極には交互に位相を反転させた周波数1MHz程度、電圧振幅数100Vの高周波電圧が印加されており、この中でイオンは軸中心付近へ収束されるため、高い透過効率でイオンを輸送できる。
オクタポールなどの多重極電極6で収束したイオンは、細孔7を通過し、ターボ分子ポンプ8で排気された第3差動排気部へと導入され、ゲート電極9、入口側エンドキャップ電極10aの細孔12aを通り、入口側エンドキャップ電極10a、出口側エンドキャップ電極10b、およびリング電極11により形成された3次元四重極イオントラップに導入される。イオントラップは、絶縁スペーサー13より外部と遮蔽される。
ボンベおよびフローコントローラーよりなるガス導入機構19によりヘリウム(He)やアルゴン(Ar)などが供給され、イオントラップ内部の圧力は一定に保たれている(Heの場合:0.6Pa〜3Pa、Arの場合:0.1Pa〜0.5Pa)。イオントラップ内部のガス圧力が高いほどイオンのトラッピング効率は高い。しかし、ガス圧力が高くなりすぎると前駆イオン単離の際に質量分解能が低下する問題や、エンドキャップ電極に印加する補助的な交流電圧が高電圧になることから、HeやArを用いた場合は、上記の圧力がイオントラップ圧力として最適である。イオンはイオントラップにおいて、後述する方式により、イオン単離、イオン解離等の諸操作が行なわれ、MS分析が可能である。
イオントラップ内部でこれらの諸動作が行なわれた後、イオンは出口側エンドキャップ電極10bの細孔12b、イオンストップ電極14の穴(3mmφ程度)および衝突ダンピング室入口電極15の細孔を通過し、衝突ダンピング室へと排出される。イオンストップ電極14(複数でも可)には、イオン排出時には排出されたイオンが衝突ダンピング室入口電極15の細孔(2mmφ程度)に効率的に入射されるように電圧を印加する。また、イオンストップ電極14には、イオン排出時以外はイオントラップからイオンが衝突ダンピング室に導入するのを防ぐため、数100V〜数kVの正電圧(正イオン測定時)が印加される。
衝突ダンピング室には、長さ0.02m〜0.2m程度のオクタポール、ヘキサポールやクアドロポールなどの多重極電極20が配置されている。衝突ダンピング室とTOF部との間の隔壁の細孔30は、TOF部での真空度を維持するため、0.3mmφ〜0.8mmφ程度の小孔が用いられる。多重極電極20としては、低い振幅電圧でビーム幅を最も小さく絞ることのできるクアドロポール電極が一番有利である。多重極電極20を構成する各ロッド電極に交互に高周波電圧が印加される。細孔30が設けられた衝突ダンピング室とTOF部との間の隔壁と、衝突ダンピング室入口電極15との間に、スペーサー21が構成されている。
以下、衝突ダンピング室(衝突ダンピング部)の特徴について説明する。衝突ダンピング室には、ボンベおよびフローコントローラーよりなるガス導入機構39によりHeやArなどが供給され、衝突ダンピング室の圧力は一定に保たれている。
図2は、本発明の実施例1の衝突ダンピング室の透過効率を示す図であり、クアドロポールを用いた場合の衝突ダンピング室の透過効率を示す。横軸はダンピングのパラメータとして一般的に用いられる圧力と長さの積を示す。図2の縦軸は、衝突ダンピング室の圧力を変化させ、衝突ダンピング室出口で測定した、衝突ダンピング室から排出された所定のイオン(レセルピンイオン,m/z=609)の相対信号強度、即ち、衝突ダンピング室を透過した所定のイオンの相対強度を示す。このときの衝突ダンピング室のz方向(イオンの進行方向、図1参照)の長さは0.08m、衝突ダンピング室とTOF部との間の細孔30は0.4mmφであった。
衝突ダンピング室の長さと圧力の積が、Heであれば0.2Pa・m〜5Pa・m、Arであれば0.07Pa・m〜2Pa・mが高透過率であることが、図2によりわかる。より多くイオンを衝突ダンピング室を透過させるためには、衝突ダンピング室の長さと圧力の積を、Heの場合、0.6Pa・m〜3Pa・m、Arの場合、0.3Pa・m〜1.3Pa・m、とするのが好ましい。
図3は、本発明の実施例1の衝突ダンピング室(He、1.3Pa・m)を通過する際の所定のイオンの軌道(イオン軌道)のシミュレーション結果を示す図である。横軸に衝突ダンピング室入口電極15からのz方向(図1参照)の距離、縦軸にイオン軌道の多重極中心からのr座標(図1参照)の距離を示す。ダンピングが進行し、イオン軌道が収束している様子がわかる。
図4は、本発明の実施例1において、シミュレーションにより得られた結果を示す図である。図4は、ガスとしてHeを使用した場合の衝突ダンピング室終端における、所定のイオンの、(A)r方向のビーム幅(FWHM)、(B)r方向(図1参照)の運動エネルギーEr、(C)z方向(図1参照)の運動エネルギーEzを示す。シミュレーションでは、0.3Pa・mを超えるとビームが収束し、また運動エネルギーの室温化、すなわちkT=0.26eV(k:ボルツマン定数、T=300Kのとき)に漸近する。これは図2においてイオン強度が急激に上昇した実験結果とほぼ一致する。ダンピングが小さすぎるとイオンは十分に減速されず、後部の細孔30(0.4mmφ)を通過できないことから、感度が低下したものと考えられる。
また、ダンピングが大きすぎると衝突ダンピング室のイオン滞在時間が長くなり、そこでの反応や散乱によりイオンの透過率は低下してしまう。上記の理由から、衝突ダンピング室の長さと圧力の積が、Heであれば0.2Pa・m〜5Pa・m、Arであれば0.07Pa・m〜2Pa・mが高透過率であるといえる。
なお、上述した圧力最適化の実施例ではHe、およびArのみが試みられているが、ガス衝突の効果はガスの平均分子量に依存するため、窒素N(分子量32)および空気Air(平均分子量32.8)の場合は、Ar(分子量40)にほぼ等しいと考えられる。なお、これらの混合気体を用いることも可能である。導入ガスとしては、反応性が低いHe、Arが適している。
図5は、本発明の実施例1において、衝突ダンピング室入口で測定した、イオントラップから排出された所定のイオン(レセルピンイオン,m/z=609)のイオン強度の実験結果を示す図である。横軸はイオントラップからのイオン排出開始時点を0とする時間軸、縦軸は所定のイオンの相対強度を示す。このとき、入口側エンドキャップ電極10aに+50V、リング電極11に+50V、出口側エンドキャップ電極10bに−30V、イオンストップ電極14に−100Vを印加している。イオントラップ中心部に存在したイオンの大半は10μs以内に衝突ダンピング室入口に到達していることが分かる。この時間は質量の平方根にほぼ比例すると考えられる。
このため、仮に質量1,000,000のイオンまでを透過するには、400μs程度、イオンストップ電極14の印加電圧を衝突ダンピング室にイオンが入射可能な設定にしておく必要がある。
図6は、本発明の実施例1において、衝突ダンピング室出口で測定した、衝突ダンピング室(He、1.3Pa・m)から排出されたイオン強度の時間変化を示す図である。横軸はイオントラップからのイオン排出開始時点を0とする時間軸、縦軸は所定のイオンの相対強度を示す。0.5ms付近をピークとして、0.1ms〜数msまでイオンは排出される。このような衝突ダンピング室を用いることから、イオンストップ電極14には、イオン排出時以外は正極性の数100V〜数1000Vの電圧(正イオン測定時)を印加し、不要イオンが衝突ダンピング室に入るのを阻止する必要がある。
衝突ダンピング室から排出されたイオンは、デフレクター22、収束レンズ23などにより、位置を偏向・収束させ、エネルギーを収束させ、押し出し電極25および引き出し電極26よりなる加速部へ、イオン進行方向40のように導入される。加速部に導入されたイオンは、10kHz程度の周期で直交方向へ加速される。
イオンの加速部への入射エネルギーと加速によって得られるエネルギーにより、イオン進行方向41は元のイオン進行方向40に対し、70°〜90°程度に設定される。加速されたイオンはリフレクトロン27で折り返された後、イオン進行方向42のようにマルチチャンネルプレート(MCP)などからなる検出器28に到達し検出される。イオンは質量により飛行時間が異なるため、飛行時間と信号強度から質量スペクトルがコントローラー31に記録される。
図7は、本発明の実施例1において、MS/MS測定を行なう場合の測定シーケンスを示す図である。本発明の実施例1の質量分析計の動作には、蓄積、単離、解離、排出の4つのタイミングがある。リング電極11のためのリング電圧供給電源33、エンドキャップ電極10a、10bのためのエンドキャップ電圧供給電源32、押し出し電極25のための加速電圧供給電源34は、コントローラー31により制御される。ゲート電極9、イオンストップ電極14に印加する電圧はコントローラー31により制御する。また、検出器28により検出されるイオン強度がコントローラー31に送られ質量スペクトルデータとして記録される。
以下、正イオンの場合の電圧印加方法について説明する。なお、負イオンの場合は逆極性の電圧を印加すれば良い。通常の質量スペクトル(MS)を得るには、図7に示す測定シーケンスの中でイオン取り込みからイオン排出を行なえばよい。MS(n≧3)測定の場合には単離、解離のプロセスをMS/MS測定シーケンスの解離と排出の間に繰り返せば良い。
イオン蓄積時にはリング電圧用電源33により生成する交流電圧(周波数0.8MHz程度、振幅0〜10kV)がリング電極11に印加される。この間、イオン源で生成し各部分を通過したイオンはイオントラップ内にため込まれていく。イオンと蓄積時間の典型的な値は1ms〜100ms程度である。蓄積時間が長すぎるとイオントラップ内でのイオンのスペースチャージと呼ばれる現象から電界が乱れるため、これに至る前に蓄積を終了する。蓄積時、ゲート電極の負の電圧を印加し、イオンが通過可能な状態とする。一方、イオンストップ電極には数100V〜数1000Vの正の電圧を印加してイオンが衝突ダンピング室へ導入されないようにする。
次に、所望の前駆イオンの単離が行なわれる。例えば、エンドキャップ電極間に所望イオンの共鳴周波数を除いた高周波成分を重畳した電圧を印加することにより、それ以外のイオンを外部に排出して特定のイオン質量範囲のイオンのみをトラップ内に残留させることができる。この外にもイオン単離の方式は様々であるが、ある質量範囲の前駆イオンのみをイオントラップ内に残留させる目的においては同じである。イオン単離に要する典型的な時間は1ms〜10ms程度である。このとき、イオンストップ電極に数100V〜数1000Vの正の電圧を印加してイオンが衝突ダンピング室へ導入されないようにする。
次に、単離された前駆イオンの解離が行なわれる。前駆イオンに共鳴する補助交流電圧をエンドキャップ電極間に印加することにより、前駆イオンの軌道が広がる。これによりイオンの内部温度は上昇し、最終的に解離する。イオン解離に要する典型的な時間は1ms〜30msである。このとき、イオンストップ電極には数100V〜数1000Vの正の電圧を印加してイオンが衝突ダンピング室へ導入されないようにする。
最後に、イオン排出が行なわれる。イオン排出はイオントラップ内でz方向に電界がかかるように直流電圧を入口側エンドキャップ電極10aおよびリング電極11、出口側エンドキャップ電極10bに印加する。上述したように、トラップからの排出に要する時間は1ms以下である。
トラップ内から排出されたイオンは1ms以内にすべて衝突ダンピング室へ導入される。衝突ダンピング室の後部では、数msの時間広がりを持ってイオンは排出される。イオントラップは衝突ダンピング室からTOF部への排出の完了を待たずに次の蓄積を開始する。イオン排出に要する典型的な時間は0.1ms〜1msである。イオン排出時にはイオンストップ電極には、−300〜0Vの電圧が印加され、イオンが衝突ダンピング室へ導入されるようにする。
なお、イオン排出時以外にはイオンストップ電極14には数100V〜数1000Vの正の電圧を印加してイオンが衝突ダンピング室へ導入されないようにする。何故なら、それを行なわない場合には、蓄積時、単離時、解離時などに排出される本来測定されるべきでないノイズイオンが衝突ダンピング室に導入される。
それらのノイズイオンは、図6の測定結果と同様、数ms程度の間、衝突ダンピング室に滞在すると考えられるため、測定されるべきイオンと測定されるべきでないイオンとが混合してしまい、本来得られるべきでない質量スペクトルを結果として与えることとなる。
これを避けるためには、排出前にノイズイオンが排出されるまでの待ち時間を設定する必要がある。この待ち時間は単位時間あたりの測定繰り返し回数(Duty Cycle)を低下させ、ひいては感度を低下させる原因となる。本発明では、イオンストップ電極を排出時間時にはイオンを通過する電圧に、それ以外ではイオンを通過しない電圧に設定することにより、待ち時間の設定が不要になり、Duty Cycleの低下を防ぐことができる。
衝突ダンピング室から排出されたイオンは、イオントラップの動作と同期しない10kHz程度で動作する加速部(押し出し電極25及び引き出し電極26よりなる)により加速が行なわれ、検出器28で検出される。検出された信号は、コントローラー31に質量スペクトルとして記録される。即ち、イオントラップの動作と飛行時間型質量分析部(TOF部)の動作は、非同期である。イオンストップ電極14の働きにより、検出されたイオンはすべて、上記MS/MSの結果として生成したフラグメントイオンである。
図8は、本発明の実施例1の質量分析計により得られたレセルピン/メタノール溶液のMS測定結果を示す図である。横軸はm/z(イオンの質量/イオンの荷電数:m/z=99.0から1000.0の範囲を示す)、縦軸は相対イオン強度示す。図8(A)は通常の質量スペクトル(MS)である。レセルピンイオン(609amu)の他、何本かのノイズイオンのピークが確認できる。図8(B)はレセルピンイオン(609amu)を単離した後の質量スペクトルである。レセルピンイオン以外のイオンがイオントラップから排出されている。図8(C)はレセルピンイオンから解離したイオンの質量スペクトル(MS)である。397amuおよび448amuのイオンの他いくつかの解離生成イオンが検出されている。図8(D)はフラグメントイオンのうち448amuのイオンを単離した後の質量スペクトルである。448amuのイオン以外はトラップから排出されている。図8(E)は、448amuのイオンを解離した後の質量スペクトル(MS)である。フラグメントイオンである196amuおよび236amuのイオンが見られる。図示しないが、これらのイオンを更に単離、分解することも可能である。
このような高度なMS分析により、通常の質量分析やMS/MS分析では得られなかった試料イオンのより詳細な構造情報が得られ、高精度な分析が可能となる。なお、レセルピンイオンに関して、質量分解能5000以上、質量精度10ppm以下を達成した。
図9は、本発明の実施例1の質量分析計によりポリエチレングリコール(PEG)/メタノール溶液を測定した質量スペクトルを示す図である。横軸はm/z(イオンの質量/イオンの荷電数:m/z=99.0から4000.0の範囲を示す)、縦軸は相対イオン強度示す。200amu付近から2600amu付近までの幅広い質量範囲のイオンが同一測定により、検出されている。これらは、従来のイオントラップ直交TOFで不可能であった分析である。図9において、PEG2000はm=2000付近のPEGの正1価イオンを、PEG1000はm=1000付近のPEGの正1価イオンを、PEG2000+2はm=2000付近のPEGの正2価イオンを、PEG2000+3はm=2000付近のPEGの正3価イオンを、PEG200はm=200付近のPEGの正1価イオンを、それぞれ示している。
(実施例2)
図10は、本発明の実施例2のマトリックス支援レーザーイオン化四重極イオントラップ飛行時間型質量分析計の構成図である。以下、実施例2の質量分析計の構成の相違点について説明する。サンプル溶液とマトリックス溶液とを混合させ滴下、乾燥させたサンプルプレート53に対し、窒素レーザーなどのイオン化用レーザー51を照射する。照射位置はCCDカメラ55で確認する。生成したイオンは多重極電極6によりイオントラップへ輸送される。イオン化室50の圧力は0.1Pa〜10Pa程度であり、ポンプ5により排気される。その後の分析方法は実施例1と同様である。
また、SELDIやDIOSなど他のレーザーイオン源を用いた場合でも本発明は同様に適用できる。
本発明の質量分析計では、従来技術に比べ、定性能力および定量能力が大幅に向上できる。
本発明の実施例1の大気圧イオン化四重極イオントラップ飛行時間型質量分析計の構成を示す図である。 本発明の実施例1の衝突ダンピング室の透過効率を示す図である。 本発明の実施例1の衝突ダンピング室を通過する際のイオン軌道のシミュレーションを示す図である。 本発明の実施例1において、シミュレーションにより得られた結果を示す図である。 本発明の実施例1において、衝突ダンピング室入口で測定した、イオントラップから排出された所定のイオンのイオン強度の実験結果を示す図である。 本発明の実施例1において、衝突ダンピング室出口で測定した、衝突ダンピング室から排出された所定のイオンのイオン強度の時間変化を示す図である。 本発明の実施例1において、MS/MS測定を行なう場合の測定シーケンスを示す図である。 本発明の実施例1の質量分析計により得られたレセルピン/メタノール溶液のMS測定結果を示す図である。 本発明の実施例1の質量分析計によりポリエチレングリコール/メタノール溶液を測定した質量スペクトルを示す図である。 本発明の実施例2のマトリックス支援レーザーイオン化四重極イオントラップ飛行時間型質量分析計の構成図である。
符号の説明
1…大気圧イオン源、2…細孔、3…ロータリーポンプ、4…細孔、5…ターボ分子ポンプ、6…多重極電極、7…細孔、8…ターボ分子ポンプ、9…ゲート電極、10a…入口側エンドキャップ電極、10b…出口側エンドキャップ電極、11…リング電極、12a…入口側エンドキャップ電極の穴、12b…出口側エンドキャップ電極の穴、13…絶縁スペーサー、14…イオンストップ電極、15…衝突ダンピング室入口電極、16a、16b…四重極ロッド、19…イオントラップ用ガス供給機構、20…多重極電極、21…スペーサー、22…デフレクター、23…収束レンズ、25…押し出し電極、26…引き出し電極、27…リフレクトロン、28…検出器、29…ターボ分子ポンプ、30…細孔、31…コントローラー、32…エンドキャップ電供給電源、33…リング電供給電源、34…加速電圧電源、39…衝突ダンピング室用ガス供給機構、40…イオン進行方向、41…イオン進行方向、42…イオン進行方向、50…マトリックス支援レーザーイオン源、51…イオン化用レーザー、52…ミラー、53…サンプルプレート、54…ミラー、55…CCDカメラ。

Claims (12)

  1. イオンを生成するイオン源、および前記イオンを蓄積するイオントラップ部と、飛行時間により前記イオンの質量分析を行なう飛行時間型質量分析部と、前記イオントラップ部と前記飛行時間型質量分析部との間に配置され、内部に多重極電場を生成する複数の電極を具備する衝突ダンピング部を有し、前記衝突ダンピング部にガスが導入されることを特徴とする質量分析計。
  2. 請求項1記載の質量分析計において、前記イオントラップ部から前記衝突ダンピング部へイオン入射可能、または入射不可能とするイオン透過調整機構を前記イオントラップ部と前記衝突ダンピング部と間に有することを特徴とする質量分析計。
  3. 請求項2に記載の質量分析計において、前記透過調整機構が、1枚以上のレンズからなることを特徴とする質量分析計。
  4. 請求項3に記載の質量分析計において、前記レンズに、前記イオントラップ部へイオンが導入される期間と前記イオントラップ部からイオンが排出される期間で異なる電圧を印加することを特徴とする質量分析計。
  5. 請求項1に記載の質量分析計において、前記イオントラップ部が、リング電極および1対のエンドキャップ電極よりなる3次元四重極イオントラップから構成されることを特徴とする質量分析計。
  6. 請求項1に記載の質量分析計において、前記衝突ダンピング部に導入されるガスがヘリウムであり、前記衝突ダンピング部の圧力と長さの積が0.2Pa・m〜5Pa・mであることを特徴とする質量分析計。
  7. 請求項1に記載の質量分析計において、前記衝突ダンピングに導入されるガスがアルゴン、空気、窒素またはそれらの混合気体であり、前記衝突ダンピングの圧力と長さの積が0.07Pa・m〜2Pa・mであることを特徴とする質量分析計。
  8. 請求項1に記載の質量分析計において、前記衝突ダンピング部の内部に多重極電場を生成する複数の電極が、4本、または6本、または8本のロッドよりなり、前記各ロッドに交互に高周波電圧を印加することを特徴とする質量分析計。
  9. 請求項1に記載の質量分析計において、前記イオントラップ部および前記衝突ダンピング部へのガス供給機構を各々有すること特徴とする質量分析計。
  10. 請求項1に記載の質量分析計において、前記イオン源が大気圧に配置されていることを特徴とする質量分析計。
  11. 請求項1に記載の質量分析計において、前記イオン源がレーザーイオン化イオン源であることを特徴とする質量分析計。
  12. 請求項11に記載の質量分析計において、前記イオン源がマトリックス支援レーザーイオン源であることを特徴とする質量分析計。
JP2004055798A 2003-03-31 2004-03-01 質量分析計 Expired - Lifetime JP4653957B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/401,944 US7064319B2 (en) 2003-03-31 2003-03-31 Mass spectrometer

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009023285A Division JP2009146905A (ja) 2003-03-31 2009-02-04 質量分析計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004303719A true JP2004303719A (ja) 2004-10-28
JP4653957B2 JP4653957B2 (ja) 2011-03-16

Family

ID=32869156

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004055798A Expired - Lifetime JP4653957B2 (ja) 2003-03-31 2004-03-01 質量分析計
JP2009023285A Pending JP2009146905A (ja) 2003-03-31 2009-02-04 質量分析計

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009023285A Pending JP2009146905A (ja) 2003-03-31 2009-02-04 質量分析計

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7064319B2 (ja)
EP (1) EP1467398A3 (ja)
JP (2) JP4653957B2 (ja)
CA (1) CA2462049A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006196190A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Shimadzu Corp Maldiイオントラップ型質量分析装置及び分析方法
JP2007066533A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Shimadzu Corp レーザー照射質量分析装置
JP2007242425A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Hitachi High-Technologies Corp 質量分析装置
JP2008084850A (ja) * 2006-08-30 2008-04-10 Hitachi High-Technologies Corp イオントラップ飛行時間型質量分析装置
JP2008257982A (ja) * 2007-04-04 2008-10-23 Hitachi High-Technologies Corp 質量分析装置
JP2009146905A (ja) * 2003-03-31 2009-07-02 Hitachi High-Technologies Corp 質量分析計
JPWO2008047464A1 (ja) * 2006-10-19 2010-02-18 株式会社島津製作所 Ms/ms型質量分析装置

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0312940D0 (en) * 2003-06-05 2003-07-09 Shimadzu Res Lab Europe Ltd A method for obtaining high accuracy mass spectra using an ion trap mass analyser and a method for determining and/or reducing chemical shift in mass analysis
JP4690641B2 (ja) * 2003-07-28 2011-06-01 株式会社日立ハイテクノロジーズ 質量分析計
JP4193734B2 (ja) * 2004-03-11 2008-12-10 株式会社島津製作所 質量分析装置
WO2008044290A1 (fr) * 2006-10-11 2008-04-17 Shimadzu Corporation Spectroscope de masse ms/ms
US7667195B2 (en) * 2007-05-01 2010-02-23 Virgin Instruments Corporation High performance low cost MALDI MS-MS
US7838824B2 (en) * 2007-05-01 2010-11-23 Virgin Instruments Corporation TOF-TOF with high resolution precursor selection and multiplexed MS-MS
US7564026B2 (en) * 2007-05-01 2009-07-21 Virgin Instruments Corporation Linear TOF geometry for high sensitivity at high mass
US7663100B2 (en) * 2007-05-01 2010-02-16 Virgin Instruments Corporation Reversed geometry MALDI TOF
US7564028B2 (en) * 2007-05-01 2009-07-21 Virgin Instruments Corporation Vacuum housing system for MALDI-TOF mass spectrometry
US7589319B2 (en) 2007-05-01 2009-09-15 Virgin Instruments Corporation Reflector TOF with high resolution and mass accuracy for peptides and small molecules
JP5341323B2 (ja) * 2007-07-17 2013-11-13 株式会社日立ハイテクノロジーズ 質量分析装置
US8334506B2 (en) 2007-12-10 2012-12-18 1St Detect Corporation End cap voltage control of ion traps
WO2009095952A1 (ja) * 2008-01-30 2009-08-06 Shimadzu Corporation Ms/ms型質量分析装置
US20090194679A1 (en) * 2008-01-31 2009-08-06 Agilent Technologies, Inc. Methods and apparatus for reducing noise in mass spectrometry
US7973277B2 (en) 2008-05-27 2011-07-05 1St Detect Corporation Driving a mass spectrometer ion trap or mass filter
US8674299B2 (en) * 2009-02-19 2014-03-18 Hitachi High-Technologies Corporation Mass spectrometric system
CN105424789A (zh) * 2014-09-05 2016-03-23 北京理工大学 分析离子结构的方法
WO2016033807A1 (zh) * 2014-09-05 2016-03-10 北京理工大学 分析离子结构的方法
WO2017022125A1 (ja) * 2015-08-06 2017-02-09 株式会社島津製作所 質量分析装置
US11232940B2 (en) * 2016-08-02 2022-01-25 Virgin Instruments Corporation Method and apparatus for surgical monitoring using MALDI-TOF mass spectrometry
EP3676865A1 (en) * 2017-08-31 2020-07-08 DH Technologies Development PTE. Ltd. Dynamic equilibration time calculation to improve ms/ms dynamic range
CN107799381B (zh) * 2017-10-09 2019-08-09 清华大学 双线性离子阱间实现离子解离的质谱仪
JP2023016583A (ja) * 2021-07-21 2023-02-02 株式会社島津製作所 直交加速飛行時間型質量分析装置

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT528250A (ja) 1953-12-24
DE3650304T2 (de) * 1985-05-24 1995-10-12 Finnigan Corp Betriebsverfahren für eine Ionenfalle.
CA1307859C (en) * 1988-12-12 1992-09-22 Donald James Douglas Mass spectrometer and method with improved ion transmission
US6011259A (en) * 1995-08-10 2000-01-04 Analytica Of Branford, Inc. Multipole ion guide ion trap mass spectrometry with MS/MSN analysis
DE4425384C1 (de) * 1994-07-19 1995-11-02 Bruker Franzen Analytik Gmbh Verfahren zur stoßinduzierten Fragmentierung von Ionen in Ionenfallen
US6331702B1 (en) * 1999-01-25 2001-12-18 University Of Manitoba Spectrometer provided with pulsed ion source and transmission device to damp ion motion and method of use
US6507019B2 (en) 1999-05-21 2003-01-14 Mds Inc. MS/MS scan methods for a quadrupole/time of flight tandem mass spectrometer
US6504148B1 (en) * 1999-05-27 2003-01-07 Mds Inc. Quadrupole mass spectrometer with ION traps to enhance sensitivity
EP1196940A2 (en) * 1999-06-11 2002-04-17 Perseptive Biosystems, Inc. Tandem time-of-flight mass spectometer with damping in collision cell and method for use
US6483109B1 (en) * 1999-08-26 2002-11-19 University Of New Hampshire Multiple stage mass spectrometer
JP3855593B2 (ja) 2000-04-14 2006-12-13 株式会社日立製作所 質量分析装置
KR20040010541A (ko) * 2000-10-11 2004-01-31 싸이퍼젠 바이오시스템즈, 인코포레이티드 친화성 포착 탠덤 질량 분광계를 위한 장치 및 방법
US6700120B2 (en) 2000-11-30 2004-03-02 Mds Inc. Method for improving signal-to-noise ratios for atmospheric pressure ionization mass spectrometry
CA2364676C (en) 2000-12-08 2010-07-27 Mds Inc., Doing Business As Mds Sciex Ion mobility spectrometer incorporating an ion guide in combination with an ms device
WO2002048699A2 (en) 2000-12-14 2002-06-20 Mds Inc. Doing Business As Mds Sciex Apparatus and method for msnth in a tandem mass spectrometer system
JP2002260573A (ja) * 2001-02-28 2002-09-13 Hitachi Ltd 質量分析装置
US6627883B2 (en) * 2001-03-02 2003-09-30 Bruker Daltonics Inc. Apparatus and method for analyzing samples in a dual ion trap mass spectrometer
GB2390478B (en) 2002-05-17 2004-06-02 Micromass Ltd Mass spectrometer
US6770871B1 (en) * 2002-05-31 2004-08-03 Michrom Bioresources, Inc. Two-dimensional tandem mass spectrometry
JP4738326B2 (ja) 2003-03-19 2011-08-03 サーモ フィニガン リミテッド ライアビリティ カンパニー イオン母集団内複数親イオン種についてのタンデム質量分析データ取得
US7064319B2 (en) * 2003-03-31 2006-06-20 Hitachi High-Technologies Corporation Mass spectrometer

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009146905A (ja) * 2003-03-31 2009-07-02 Hitachi High-Technologies Corp 質量分析計
JP2006196190A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Shimadzu Corp Maldiイオントラップ型質量分析装置及び分析方法
JP4701720B2 (ja) * 2005-01-11 2011-06-15 株式会社島津製作所 Maldiイオントラップ型質量分析装置及び分析方法
JP2007066533A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Shimadzu Corp レーザー照射質量分析装置
JP2007242425A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Hitachi High-Technologies Corp 質量分析装置
JP2008084850A (ja) * 2006-08-30 2008-04-10 Hitachi High-Technologies Corp イオントラップ飛行時間型質量分析装置
JPWO2008047464A1 (ja) * 2006-10-19 2010-02-18 株式会社島津製作所 Ms/ms型質量分析装置
US8148675B2 (en) 2006-10-19 2012-04-03 Shimadzu Corporation Collision cell for an MS/MS mass spectrometer
JP4968260B2 (ja) * 2006-10-19 2012-07-04 株式会社島津製作所 Ms/ms型質量分析装置
JP2008257982A (ja) * 2007-04-04 2008-10-23 Hitachi High-Technologies Corp 質量分析装置
US8129674B2 (en) 2007-04-04 2012-03-06 Hitachi High-Technologies Corporation Mass spectrometric analyzer

Also Published As

Publication number Publication date
CA2462049A1 (en) 2004-09-30
EP1467398A2 (en) 2004-10-13
EP1467398A3 (en) 2005-05-18
JP2009146905A (ja) 2009-07-02
US7064319B2 (en) 2006-06-20
US20040195502A1 (en) 2004-10-07
JP4653957B2 (ja) 2011-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4653957B2 (ja) 質量分析計
JP4690641B2 (ja) 質量分析計
US10043648B2 (en) High duty cycle ion spectrometer
US7329862B2 (en) Mass spectrometer
JP4312708B2 (ja) 衝突エネルギーを変化させることによる質量分析における広いイオンフラグメント化範囲を得る方法
JP4763601B2 (ja) 多重反射飛行時間型質量分析計及びその使用方法
US7820961B2 (en) Mass spectrometer and method of mass spectrometry
JP3990889B2 (ja) 質量分析装置およびこれを用いる計測システム
CA2636821C (en) Concentrating mass spectrometer ion guide, spectrometer and method
JP3936908B2 (ja) 質量分析装置及び質量分析方法
JP3971958B2 (ja) 質量分析装置
WO2015133259A1 (ja) イオン分析装置
US7319222B2 (en) Mass spectrometer and mass analysis method
JP4331398B2 (ja) パルスイオン源及びイオン運動を制動するための輸送デバイスを備えた分析計並びにその使用方法
JP3752458B2 (ja) 質量分析装置
CA2656565A1 (en) Neutral/ion reactor in adiabatic supersonic gas flow for ion mobility time-of-flight mass spectrometry
JP2009117388A (ja) 質量分析装置
WO2005114703A2 (en) Tandem-in-time and tandem-in-space mass and ion mobility spectrometer and method
JP4231775B2 (ja) イオントラップ/飛行時間型質量分析計
JP2001307675A (ja) 質量分析装置
JP2005251594A (ja) イオントラップ/飛行時間型質量分析計
JP2009146913A (ja) 質量分析計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080526

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081007

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090312

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090408

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20090522

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090618

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4653957

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250