JP2004303680A - ピンコンタクト及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子回路等を電気的に多極接続するための多極コネクタ等に用いられるピンコンタクトであって、各ピンとプリント基板との間のハンダ付領域を比較的大きくすることができるピンコンタクト並びにその製造方法を提供すること。
【解決手段】互いに直交差する二つの径方向の寸法が概してMである長尺ピンコンタクト素線材RMを素材とし、前記長尺ピンコンタクト素線材を、その長さ方向に寸法取りして単位長さのピンコンタクトとするものであって、
前記単位長さのピンコンタクトが、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部2と、前記ピン状コンタクト部に対して軸方向に連続していて、前記ピン状コンタクト部の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mでなる減径ピン部3とを有するものからなるピンコンタクト。
【選択図】 図2
【解決手段】互いに直交差する二つの径方向の寸法が概してMである長尺ピンコンタクト素線材RMを素材とし、前記長尺ピンコンタクト素線材を、その長さ方向に寸法取りして単位長さのピンコンタクトとするものであって、
前記単位長さのピンコンタクトが、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部2と、前記ピン状コンタクト部に対して軸方向に連続していて、前記ピン状コンタクト部の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mでなる減径ピン部3とを有するものからなるピンコンタクト。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種電子機器相互間あるいは機器内部における電気回路ならびに電子回路を電気的に多極接続するための多極コネクタに対して、そのコンタクトとして多量に用いられているピンコンタクトの構造並びに当該ピンコンタクトを製造するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、通信機器、OA電子電気機器、コンピュータ装置およびその周辺機器、さらにはその他のエレクトロニクス機器等は、高密度実装化が進み、機器相互間あるいは機器内部における電気回路ないしは電子回路の電気的な多極接続を要するものに至っている。このような状況下にあって、多極コネクタは、多極接続のための電気接続部品として開発され提供されてきている。この種の多極コネクタ31は、図5B1に示すように、ピンコンタクト組立体32と、ソケットコンタクト組立体33との組み合わせによって構成される。
【0003】
この多極コネクタ31におけるピンコンタクト組立体32は、複数本のピンコンタクト21を予め設定される微小間隔(たとえば約1mm〜約3mm程度の間隔)をおいて、プラスチックベース部材34に対し、規則的に植え込んで組み立てたものからなっている。前記ピンコンタクト組立体32におけるピンコンタクト21の両端部21a、21bは、ソケットコンタクト組立体33におけるソケットコンタクト35への挿入に際して、スムースに挿入し得るように、あるいはプリント基板36の電気接続孔37に対してスムースに挿入し得るように、先細まり傾斜面状のピン端部分24、25として形成してある。
【0004】
上記する構造例になるピンコンタクト21は、従来、その一例において、横断面円形あるいは横断面矩形の長尺ピンコンタクト素線を、長さ方向に寸法取りし、少なくとも一端21a側を先細まり傾斜面状のピン端部分24に成形した所謂ストレートな棒状のピンコンタクトとして提供されている。この長尺ピンコンタクト素線の寸法取りによる棒状のピンコンタクトは、上記するピンコンタクト組立体32の形成にあたって、微小間隔(たとえば約1mm〜約3mm程度の間隔)をおいて過密的に設計されているため、各ピンをプリント基板36に対して個々にハンダ付処理する場合に、図5B2に示すようにハンダ付範囲SAが極めて微小であるため、作業性の点並びに誤接続の点において多くの問題点を有していた。
【0005】
【特許文献1】
特許第2579538号公報(図1、図2、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は、上記する従来のピンコンタクトにあって、特に、全体が全長にわたってストレートな棒状のピンコンタクトにみられる欠点ないしは問題点を解消しようとするものであり、ソケット側との電気接続を充分に確保し得るピン状コンタクト部と、プリント基板へのハンダ付のためのハンダ付範囲を比較的大きく確保し得るように減径した減径ピン部とを軸方向に一体的に備えたピンコンタクトを提供しようとするものであり、且つ、当該ピンコンタクトを製造するための新規な製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記する目的を達成するにあたって、具体的には、互いに直交差する二つの径方向の寸法が概してMである長尺ピンコンタクト素線材を素材とし、前記長尺ピンコンタクト素線材を、その長さ方向に寸法取りして単位長さのピンコンタクトとするものであって、前記単位長さのピンコンタクトが、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部と、前記ピン状コンタクト部に対して軸方向に連続していて、前記ピン状コンタクト部の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mでなる減径ピン部とを有するものからなるピンコンタクトを構成するものである。
【0008】
さらに、この発明は、上記する構成になるピンコンタクトを製造するための新規な製造方法を供するものであり、具体的には、互いに直交差する二つの径方向の寸法が概してMである長尺ピンコンタクト素線材を巻き出し可能に支持しておき、前記長尺ピンコンタクト素線材をその長さ方向に送り出す送り出し工程と、前記長尺ピンコンタクト素線材に対して、その長さ方向に沿って予め設定される単位長さのピンコンタクト毎に先細まり傾斜面状のピン端部分のためのピン端成形部を成形するピン端成形工程と、前記ピン端成形部で前記長尺ピンコンタクト素線材を前記単位長さのピンコンタクトに切り離す切離工程と、単位長さのピンコンタクト中に、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部を残し、他の部分を両径方向にプレスして、前記ピン状コンタクト部に対して軸方向に連続していて、前記ピン状コンタクト部の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mの減径ピン部を成形する加圧加工工程とからなるピンコンタクトの製造方法を構成するものである。
【0009】
【発明の実施の態様】
以下、この発明になる多極コネクタのためのピンコンタクトおよびその製造方法について、図面に示す具体的な実施例にもとづいて詳細に説明する。
図1は、この発明になるピンコンタクトの基本構成を示すものであって、図1Aは、この発明になるピンコンタクトを、ピンコンタクト組立体とソケットコンタクト組立体との組み合わせによって構成される多極コネクタに適用した構成例を示す概略的な側断面図であり、図1Bは、当該ピンコンタクトの基本構成を示す概略的な斜視図である。
【0010】
一方、図2は、この発明にかかるピンコンタクトの製造方法の具体的な手順を示すものであって、図2Aは、ピンコンタクト素線を示す概略的な斜視図であり、図2Bは、ピンコンタクト素線にピンコンタクト端成形部を設けた状態を示す概略的な斜視図であり、図2Cは、このピンコンタクト素線をピンコンタクト端成形部で切離した段階におけるストレート状ピンコンタクトを示す概略的な斜視図であり、図2Dは、減径ピン部分を設けた仕上がりのピンコンタクトを示す概略的な斜視図である。また、図3Aないし図3Cは、図2Cに示すストレート状ピンコンタクトから図2Dに示す減径ピン部分を有する仕上がりピンコンタクトの加工手順を順を追って示す概略的な側断面図である。
【0011】
図4は、ストレート状ピンコンタクトに減径ピン部分を形成するための成形ダイスの具体的な実施例を示すものであって、図4Aは、当該成形ダイスの平面図、図4Bは、その正面図、図4Cは、その側面図であり、図4Dは、当該成形ダイスの作動態様を示す概略的な平面図である。
【0012】
図5は、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクト(図5A側に示す)と、従来のストレート状ピンコンタクト(図5B側に示す)とをそれぞれ多極コネクタに適用した状態を比較して示すものであり、図5A1は、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクトを適用した多極コネクタの一部を破断して示す概略的な側断面図、図5A2は、当該ピンコンタクトとプリント基板との間のハンダ付けの態様を示す概略的な説明図、図5B1は、従来のストレート状ピンコンタクトを適用した多極コネクタの概略的な側断面図、図5B2は、当該ストレート状ピンコンタクトとプリント基板との間のハンダ付けの態様を示す概略的な説明図である。
【0013】
この発明になる多極コネクタのためのピンコンタクト1は、横断面矩形の長尺ピンコンタクト素線材RM(図2参照)を素材とするもの、並びに、横断面円形の長尺ピンコンタクト素線材を素材とするもの(図示せず)を含む。この発明になるピンコンタクト1は、互いに直交差する二つの径方向の寸法、すなわち横断面矩形の一辺が概してMである長尺ピンコンタクト素線材RMによるものであり、該横断面矩形の長尺ピンコンタクト素線材RMを単位長さLに寸法取りしたものからなっている。
【0014】
前記ピンコンタクト1は、横断面矩形のピンコンタクト素線材RMのままの径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部2と、前記ピン状コンタクト部2に対して軸方向に一体的に連続していて、前記ピン状コンタクト部2の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mでなる減径ピン部3とを有するものからなっている。図に示す実施例において、前記ピンコンタクト1におけるピン状コンタクト部2の長さ方向の寸法はL1であり、減径ピン部3の長さ方向の寸法はL2である。前記ピンコンタクト1は、前記ピン状コンタクト部2の軸方向の先端2aに先細まり傾斜面でなるピン端部分4を備えており、前記減径ピン部3の軸方向の先端3aに先細まり傾斜面でなるピン端部分5を備えている。
【0015】
次いで、この発明になる多極コネクタのためのピンコンタクトの製造方法について、図2A〜図2D、図3A〜図3C、図4A〜図4Dに示す具体的な実施例にもとづき、各工程に沿って詳細に説明する。図2各図に示す例において、前記ピンコンタクト1は、次に示す手順にしたがって製造される。まず、この発明では、横断面矩形あるいは横断面円形でなる長尺のピンコンタクト素線材RMが準備される。前記長尺のピンコンタクト素線材RMは、多極コネクタのピンコンタクトとして適当な物理的諸特性に優れた金属材であり、横断面矩形のものは、互いに直交差する二つの径方向の寸法、すなわち一辺の長さが概してMのものでなっており、横断面円形のものは、互いに直交差する二つの径方向の寸法、すなわち直径が概してMのものでなっている。前記ピンコンタクト素線材RMは、一例において、巻束状に巻いたものとして準備される。
【0016】
この発明のピンコンタクトの製造方法によれば、前記ピンコンタクト素線材RMは、連続的に巻き出し可能に支持されていて、送り出し工程において、成形加工ステージに向け、仕上がりピンコンタクトの単位長さ寸法L毎に間欠的に送り出されるようになっている。図2各図に示す例によれば、第1の成形加工ステージでは、ピン端成形部6の成形加工処理がなされ(図2B参照)、前記ピン端成形部6で前記ピンコンタクト素線材RMを単位長さ寸法Lのピンコンタクトに切り離される(図2C参照)。この発明では、第2の成形加工ステージにおいて、前記単位長さのピンコンタクト中に、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部2を残し、他の部分を両径方向にプレスして、前記ピン状コンタクト部2に対して軸方向に一体的に連続していて、前記ピン状コンタクト部2の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mの減径ピン部3を成形する加圧加工処理がなされる(図2D参照)。
【0017】
前記ピン端成形部6の成形加工処理は、中間的なストレート状の仕上がりピンコンタクト7(図2Cを参照)における軸方向の両端に、先細まり傾斜面でなるピン端部分4、5を形成するとともに、単位長さ寸法L毎に単位長さのピンコンタクトを切離する切り離し部を形成するためのものである。前記ピン端成形部6の成形加工処理は、ピンコンタクト素線材RMにおける二つの対角線のそれぞれの延長線上に、ピンコンタクト素線材RMを挟んで向かい合って近接及び離遠するように組み立てられた第1対の成形ダイス及び第2対の成形ダイスによる反復的な複数回のプレス処理によってなされる。
【0018】
前記第1対の成形ダイス及び第2対の成形ダイスは、一方の対の成形ダイスが前記ピンコンタクト素線材RMに対して近接する方向に向けて移動する際、他方の対の成形ダイスが前記ピンコンタクト素線材RMから離遠する方向に向けて移動するように組み立てられいる。前記第1対の成形ダイスは、前記ピンコンタクト素線材RMにおける一方の対角線上の対角に対してダイス作用面を打ちつけ、ピン端成形部を初期形成する。一方、前記第2対の成形ダイスは、前記ピンコンタクト素線材RMにおける他方の対角線上の対角に対してダイス作用面を打ちつけ、ピン端成形部を初期形成する。上記工程を数回に分けて繰り返すことにより、最終的にピン端成形部分6を形成する(尚、ピン端成形部分6を成形するための成形ダイスの構成については図示されていない)。
【0019】
一方、前記単位長さのピンコンタクト7中に、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部2を残し、他の部分を両径方向にプレスして、前記ピン状コンタクト部2に対して軸方向に連続していて、前記ピン状コンタクト部2の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mの減径ピン部3を成形する加圧加工処理について、図3、図4に基づいて説明する。
【0020】
まず、図2Cに示す中間的なストレート状のピンコンタクト7に対して、減径ピン部3を加圧成形するための加圧加工用のダイス機構11について、図4に基づいて説明する。このダイス機構11は、前記ストレート状のピンコンタクト7における二つの対角線の延長線DL1及びDL2上に、前記ピンコンタクト7を挟んで向かい合って近接及び離遠するように組み立てられた第1対の成形ダイス12A、12B及び第2対の成形ダイス13A、13Bを備えている。
【0021】
前記それぞれの成形ダイスは、図4に示すように一端側にダイス作用面14を備えた同一形状のものからなっている。前記各成形ダイス12A、12B、13A及び13Bのそれぞれのダイス作用面14は、図4A中、X−X線に沿った断面においてV状をなす凹部15と、図4A中、Y−Y線に沿った断面において平坦部16a及び傾斜部16bとによって四つのダイス作用面14A、14B、14C及び14Dを形成するものからなっている。前記凹部15を形成するV状の内角度αは、約90°〜130°の範囲において予め設計される。
【0022】
前記第1対の成形ダイス12A、12B及び第2対の成形ダイス13A、13Bは、成形ダイス駆動機構(図示せず)によって、一方の対の成形ダイス12A、12Bが前記ピンコンタクト7に対して近接する方向に向けて移動する際、他方の対の成形ダイス13A、13Bが前記ピンコンタクト7から遠ざかる方向に向けて移動するように組み立てられている。
【0023】
このようなダイス機構11に対し、図2Cに示す中間的なストレート状のピンコンタクト7が、図3Aに示すように挟持治具17によって挟持され、前記ダイス機構11の側に向かって相対的に移動するように構成されている。前記挟持治具17の移動量は、ピンコンタクトの減径量により異なるものであるが、一回で広い範囲を減径させると、材料の体積変化分が長さ方向以外の変化として発生するため、少量の移動量で行う必要がある。
【0024】
この挟持治具17とダイス機構11との相対的に移動中に、前記ダイス機構11における各成形ダイスは、図3Aから図3Bにおいて湾曲矢印で示すように、前記ピンコンタクト7を引き込むようにして互いが近接して、前記ピンコンタクト7を加圧し、減径ピン部3を成形する。前記減径ピン部3が、所望の長さ寸法L2になった段階で、前記挟持治具17を引き戻す(図3C参照)。この引き戻し期間中も前記ダイス機構11における各成形ダイスは、ピンコンタクト7に対して加圧状態を維持する。これは、減径加工中は、太い所の体積を変化させるためにピンコンタクト7にかなりのストレスが発生していることから、加工中の変形や曲がりまたは延び方向へ、鱗状の跡が付くことから、これらを引き戻し期間中の加圧によって修正しようとするものである。
【0025】
図5は、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクト(図5A側に示す)と、従来のストレート状ピンコンタクト(図5B側に示す)とをそれぞれ多極コネクタに適用した状態を比較して示すものであり、これらの図からも明らかなように、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクト1によれば、当該ピンコンタクト1が、ピン状コンタクト部2を残し、他の部分を減径ピン部3として成形されているので、前記ピン状コンタクト部2において、ソケット側との電気接続を充分に確保し得る構造をなし、減径ピン部3を有することによって、プリント基板36へのハンダ付のためのハンダ付範囲SAを比較的大きく確保し得る構造とすることができる。図中、参照符号PWは、プリント基板36のプリント配線ラインを示す。
【0026】
【発明の効果】
以上の構成になるピンコンタクト及びその製造方法によれば、ピンコンタクト素線材のままの寸法Mでなるピン状コンタクト部2と、このピン状コンタクト部2に対して軸方向に連続していて、該ピン状コンタクト部の寸法Mより小さい寸法mでなる減径ピン部3とを一体的に構成したことにより、例えば、これを多極コネクタの多極ピンとして適用した場合において、前記ピン状コンタクト部2が、ソケット側との電気接続を充分に確保し得るものとして機能し、前記減径ピン部3が、プリント基板へのハンダ付のためのハンダ付範囲を比較的大きく確保し得るものとして機能するものであって、これらの点において極めて有効に作用するものといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明になるピンコンタクトの基本構成を示すものであって、図1Aは、この発明になるピンコンタクトを、ピンコンタクト組立体とソケットコンタクト組立体との組み合わせによって構成される多極コネクタに適用した構成例を示す概略的な側断面図であり、図1Bは、当該ピンコンタクトの基本構成を示す概略的な斜視図である。
【図2】図2は、この発明にかかるピンコンタクトの製造方法の具体的な手順を示すものであって、図2Aは、ピンコンタクト素線を示す概略的な斜視図であり、図2Bは、ピンコンタクト素線にピンコンタクト端成形部を設けた状態を示す概略的な斜視図であり、図2Cは、このピンコンタクト素線をピンコンタクト端成形部で切離した段階におけるストレート状ピンコンタクトを示す概略的な斜視図であり、図2Dは、減径ピン部分を設けた仕上がりのピンコンタクトを示す概略的な斜視図である。
【図3】図3Aないし図3Cは、図2Cに示すストレート状ピンコンタクトから図2Dに示す減径ピン部分を有する仕上がりピンコンタクトの加工手順を順を追って示す概略的な側断面図である。
【図4】図4は、ストレート状ピンコンタクトに減径ピン部分を形成するための成形ダイスの具体的な実施例を示すものであって、図4Aは、当該成形ダイスの平面図、図4Bは、その正面図、図4Cは、その側面図であり、図4Dは、当該成形ダイスの作動態様を示す概略的な平面図である。
【図5】図5は、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクト(図5A側に示す)と、従来のストレート状ピンコンタクト(図5B側に示す)とをそれぞれ多極コネクタに適用した状態を比較して示すものであり、図5A1は、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクトを適用した多極コネクタの一部を破断して示す概略的な側断面図、図5A2は、当該ピンコンタクトとプリント基板との間のハンダ付けの態様を示す概略的な説明図、図5B1は、従来のストレート状ピンコンタクトを適用した多極コネクタの概略的な側断面図、図5B2は、当該ストレート状ピンコンタクトとプリント基板との間のハンダ付けの態様を示す概略的な説明図である。
【符号の説明】
1 ピンコンタクト
2 ピン状コンタクト部
3 減径ピン部
4 ピン状コンタクト部側のピン端部分
5 減径ピン部側のピン端部分
RM ピンコンタクト素線材
6 ピン端成形部分
7 中間的なストレート状のピンコンタクト
11 減径ピン部加圧成形用のダイス機構
12A、12B 第1対の成形ダイス
13A、13B 第2対の成形ダイス
14 ダイス作用面
15 V状をなす凹部
16a 平坦部
16b 傾斜部
17 挟持治具
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種電子機器相互間あるいは機器内部における電気回路ならびに電子回路を電気的に多極接続するための多極コネクタに対して、そのコンタクトとして多量に用いられているピンコンタクトの構造並びに当該ピンコンタクトを製造するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、通信機器、OA電子電気機器、コンピュータ装置およびその周辺機器、さらにはその他のエレクトロニクス機器等は、高密度実装化が進み、機器相互間あるいは機器内部における電気回路ないしは電子回路の電気的な多極接続を要するものに至っている。このような状況下にあって、多極コネクタは、多極接続のための電気接続部品として開発され提供されてきている。この種の多極コネクタ31は、図5B1に示すように、ピンコンタクト組立体32と、ソケットコンタクト組立体33との組み合わせによって構成される。
【0003】
この多極コネクタ31におけるピンコンタクト組立体32は、複数本のピンコンタクト21を予め設定される微小間隔(たとえば約1mm〜約3mm程度の間隔)をおいて、プラスチックベース部材34に対し、規則的に植え込んで組み立てたものからなっている。前記ピンコンタクト組立体32におけるピンコンタクト21の両端部21a、21bは、ソケットコンタクト組立体33におけるソケットコンタクト35への挿入に際して、スムースに挿入し得るように、あるいはプリント基板36の電気接続孔37に対してスムースに挿入し得るように、先細まり傾斜面状のピン端部分24、25として形成してある。
【0004】
上記する構造例になるピンコンタクト21は、従来、その一例において、横断面円形あるいは横断面矩形の長尺ピンコンタクト素線を、長さ方向に寸法取りし、少なくとも一端21a側を先細まり傾斜面状のピン端部分24に成形した所謂ストレートな棒状のピンコンタクトとして提供されている。この長尺ピンコンタクト素線の寸法取りによる棒状のピンコンタクトは、上記するピンコンタクト組立体32の形成にあたって、微小間隔(たとえば約1mm〜約3mm程度の間隔)をおいて過密的に設計されているため、各ピンをプリント基板36に対して個々にハンダ付処理する場合に、図5B2に示すようにハンダ付範囲SAが極めて微小であるため、作業性の点並びに誤接続の点において多くの問題点を有していた。
【0005】
【特許文献1】
特許第2579538号公報(図1、図2、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は、上記する従来のピンコンタクトにあって、特に、全体が全長にわたってストレートな棒状のピンコンタクトにみられる欠点ないしは問題点を解消しようとするものであり、ソケット側との電気接続を充分に確保し得るピン状コンタクト部と、プリント基板へのハンダ付のためのハンダ付範囲を比較的大きく確保し得るように減径した減径ピン部とを軸方向に一体的に備えたピンコンタクトを提供しようとするものであり、且つ、当該ピンコンタクトを製造するための新規な製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記する目的を達成するにあたって、具体的には、互いに直交差する二つの径方向の寸法が概してMである長尺ピンコンタクト素線材を素材とし、前記長尺ピンコンタクト素線材を、その長さ方向に寸法取りして単位長さのピンコンタクトとするものであって、前記単位長さのピンコンタクトが、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部と、前記ピン状コンタクト部に対して軸方向に連続していて、前記ピン状コンタクト部の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mでなる減径ピン部とを有するものからなるピンコンタクトを構成するものである。
【0008】
さらに、この発明は、上記する構成になるピンコンタクトを製造するための新規な製造方法を供するものであり、具体的には、互いに直交差する二つの径方向の寸法が概してMである長尺ピンコンタクト素線材を巻き出し可能に支持しておき、前記長尺ピンコンタクト素線材をその長さ方向に送り出す送り出し工程と、前記長尺ピンコンタクト素線材に対して、その長さ方向に沿って予め設定される単位長さのピンコンタクト毎に先細まり傾斜面状のピン端部分のためのピン端成形部を成形するピン端成形工程と、前記ピン端成形部で前記長尺ピンコンタクト素線材を前記単位長さのピンコンタクトに切り離す切離工程と、単位長さのピンコンタクト中に、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部を残し、他の部分を両径方向にプレスして、前記ピン状コンタクト部に対して軸方向に連続していて、前記ピン状コンタクト部の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mの減径ピン部を成形する加圧加工工程とからなるピンコンタクトの製造方法を構成するものである。
【0009】
【発明の実施の態様】
以下、この発明になる多極コネクタのためのピンコンタクトおよびその製造方法について、図面に示す具体的な実施例にもとづいて詳細に説明する。
図1は、この発明になるピンコンタクトの基本構成を示すものであって、図1Aは、この発明になるピンコンタクトを、ピンコンタクト組立体とソケットコンタクト組立体との組み合わせによって構成される多極コネクタに適用した構成例を示す概略的な側断面図であり、図1Bは、当該ピンコンタクトの基本構成を示す概略的な斜視図である。
【0010】
一方、図2は、この発明にかかるピンコンタクトの製造方法の具体的な手順を示すものであって、図2Aは、ピンコンタクト素線を示す概略的な斜視図であり、図2Bは、ピンコンタクト素線にピンコンタクト端成形部を設けた状態を示す概略的な斜視図であり、図2Cは、このピンコンタクト素線をピンコンタクト端成形部で切離した段階におけるストレート状ピンコンタクトを示す概略的な斜視図であり、図2Dは、減径ピン部分を設けた仕上がりのピンコンタクトを示す概略的な斜視図である。また、図3Aないし図3Cは、図2Cに示すストレート状ピンコンタクトから図2Dに示す減径ピン部分を有する仕上がりピンコンタクトの加工手順を順を追って示す概略的な側断面図である。
【0011】
図4は、ストレート状ピンコンタクトに減径ピン部分を形成するための成形ダイスの具体的な実施例を示すものであって、図4Aは、当該成形ダイスの平面図、図4Bは、その正面図、図4Cは、その側面図であり、図4Dは、当該成形ダイスの作動態様を示す概略的な平面図である。
【0012】
図5は、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクト(図5A側に示す)と、従来のストレート状ピンコンタクト(図5B側に示す)とをそれぞれ多極コネクタに適用した状態を比較して示すものであり、図5A1は、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクトを適用した多極コネクタの一部を破断して示す概略的な側断面図、図5A2は、当該ピンコンタクトとプリント基板との間のハンダ付けの態様を示す概略的な説明図、図5B1は、従来のストレート状ピンコンタクトを適用した多極コネクタの概略的な側断面図、図5B2は、当該ストレート状ピンコンタクトとプリント基板との間のハンダ付けの態様を示す概略的な説明図である。
【0013】
この発明になる多極コネクタのためのピンコンタクト1は、横断面矩形の長尺ピンコンタクト素線材RM(図2参照)を素材とするもの、並びに、横断面円形の長尺ピンコンタクト素線材を素材とするもの(図示せず)を含む。この発明になるピンコンタクト1は、互いに直交差する二つの径方向の寸法、すなわち横断面矩形の一辺が概してMである長尺ピンコンタクト素線材RMによるものであり、該横断面矩形の長尺ピンコンタクト素線材RMを単位長さLに寸法取りしたものからなっている。
【0014】
前記ピンコンタクト1は、横断面矩形のピンコンタクト素線材RMのままの径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部2と、前記ピン状コンタクト部2に対して軸方向に一体的に連続していて、前記ピン状コンタクト部2の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mでなる減径ピン部3とを有するものからなっている。図に示す実施例において、前記ピンコンタクト1におけるピン状コンタクト部2の長さ方向の寸法はL1であり、減径ピン部3の長さ方向の寸法はL2である。前記ピンコンタクト1は、前記ピン状コンタクト部2の軸方向の先端2aに先細まり傾斜面でなるピン端部分4を備えており、前記減径ピン部3の軸方向の先端3aに先細まり傾斜面でなるピン端部分5を備えている。
【0015】
次いで、この発明になる多極コネクタのためのピンコンタクトの製造方法について、図2A〜図2D、図3A〜図3C、図4A〜図4Dに示す具体的な実施例にもとづき、各工程に沿って詳細に説明する。図2各図に示す例において、前記ピンコンタクト1は、次に示す手順にしたがって製造される。まず、この発明では、横断面矩形あるいは横断面円形でなる長尺のピンコンタクト素線材RMが準備される。前記長尺のピンコンタクト素線材RMは、多極コネクタのピンコンタクトとして適当な物理的諸特性に優れた金属材であり、横断面矩形のものは、互いに直交差する二つの径方向の寸法、すなわち一辺の長さが概してMのものでなっており、横断面円形のものは、互いに直交差する二つの径方向の寸法、すなわち直径が概してMのものでなっている。前記ピンコンタクト素線材RMは、一例において、巻束状に巻いたものとして準備される。
【0016】
この発明のピンコンタクトの製造方法によれば、前記ピンコンタクト素線材RMは、連続的に巻き出し可能に支持されていて、送り出し工程において、成形加工ステージに向け、仕上がりピンコンタクトの単位長さ寸法L毎に間欠的に送り出されるようになっている。図2各図に示す例によれば、第1の成形加工ステージでは、ピン端成形部6の成形加工処理がなされ(図2B参照)、前記ピン端成形部6で前記ピンコンタクト素線材RMを単位長さ寸法Lのピンコンタクトに切り離される(図2C参照)。この発明では、第2の成形加工ステージにおいて、前記単位長さのピンコンタクト中に、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部2を残し、他の部分を両径方向にプレスして、前記ピン状コンタクト部2に対して軸方向に一体的に連続していて、前記ピン状コンタクト部2の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mの減径ピン部3を成形する加圧加工処理がなされる(図2D参照)。
【0017】
前記ピン端成形部6の成形加工処理は、中間的なストレート状の仕上がりピンコンタクト7(図2Cを参照)における軸方向の両端に、先細まり傾斜面でなるピン端部分4、5を形成するとともに、単位長さ寸法L毎に単位長さのピンコンタクトを切離する切り離し部を形成するためのものである。前記ピン端成形部6の成形加工処理は、ピンコンタクト素線材RMにおける二つの対角線のそれぞれの延長線上に、ピンコンタクト素線材RMを挟んで向かい合って近接及び離遠するように組み立てられた第1対の成形ダイス及び第2対の成形ダイスによる反復的な複数回のプレス処理によってなされる。
【0018】
前記第1対の成形ダイス及び第2対の成形ダイスは、一方の対の成形ダイスが前記ピンコンタクト素線材RMに対して近接する方向に向けて移動する際、他方の対の成形ダイスが前記ピンコンタクト素線材RMから離遠する方向に向けて移動するように組み立てられいる。前記第1対の成形ダイスは、前記ピンコンタクト素線材RMにおける一方の対角線上の対角に対してダイス作用面を打ちつけ、ピン端成形部を初期形成する。一方、前記第2対の成形ダイスは、前記ピンコンタクト素線材RMにおける他方の対角線上の対角に対してダイス作用面を打ちつけ、ピン端成形部を初期形成する。上記工程を数回に分けて繰り返すことにより、最終的にピン端成形部分6を形成する(尚、ピン端成形部分6を成形するための成形ダイスの構成については図示されていない)。
【0019】
一方、前記単位長さのピンコンタクト7中に、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部2を残し、他の部分を両径方向にプレスして、前記ピン状コンタクト部2に対して軸方向に連続していて、前記ピン状コンタクト部2の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mの減径ピン部3を成形する加圧加工処理について、図3、図4に基づいて説明する。
【0020】
まず、図2Cに示す中間的なストレート状のピンコンタクト7に対して、減径ピン部3を加圧成形するための加圧加工用のダイス機構11について、図4に基づいて説明する。このダイス機構11は、前記ストレート状のピンコンタクト7における二つの対角線の延長線DL1及びDL2上に、前記ピンコンタクト7を挟んで向かい合って近接及び離遠するように組み立てられた第1対の成形ダイス12A、12B及び第2対の成形ダイス13A、13Bを備えている。
【0021】
前記それぞれの成形ダイスは、図4に示すように一端側にダイス作用面14を備えた同一形状のものからなっている。前記各成形ダイス12A、12B、13A及び13Bのそれぞれのダイス作用面14は、図4A中、X−X線に沿った断面においてV状をなす凹部15と、図4A中、Y−Y線に沿った断面において平坦部16a及び傾斜部16bとによって四つのダイス作用面14A、14B、14C及び14Dを形成するものからなっている。前記凹部15を形成するV状の内角度αは、約90°〜130°の範囲において予め設計される。
【0022】
前記第1対の成形ダイス12A、12B及び第2対の成形ダイス13A、13Bは、成形ダイス駆動機構(図示せず)によって、一方の対の成形ダイス12A、12Bが前記ピンコンタクト7に対して近接する方向に向けて移動する際、他方の対の成形ダイス13A、13Bが前記ピンコンタクト7から遠ざかる方向に向けて移動するように組み立てられている。
【0023】
このようなダイス機構11に対し、図2Cに示す中間的なストレート状のピンコンタクト7が、図3Aに示すように挟持治具17によって挟持され、前記ダイス機構11の側に向かって相対的に移動するように構成されている。前記挟持治具17の移動量は、ピンコンタクトの減径量により異なるものであるが、一回で広い範囲を減径させると、材料の体積変化分が長さ方向以外の変化として発生するため、少量の移動量で行う必要がある。
【0024】
この挟持治具17とダイス機構11との相対的に移動中に、前記ダイス機構11における各成形ダイスは、図3Aから図3Bにおいて湾曲矢印で示すように、前記ピンコンタクト7を引き込むようにして互いが近接して、前記ピンコンタクト7を加圧し、減径ピン部3を成形する。前記減径ピン部3が、所望の長さ寸法L2になった段階で、前記挟持治具17を引き戻す(図3C参照)。この引き戻し期間中も前記ダイス機構11における各成形ダイスは、ピンコンタクト7に対して加圧状態を維持する。これは、減径加工中は、太い所の体積を変化させるためにピンコンタクト7にかなりのストレスが発生していることから、加工中の変形や曲がりまたは延び方向へ、鱗状の跡が付くことから、これらを引き戻し期間中の加圧によって修正しようとするものである。
【0025】
図5は、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクト(図5A側に示す)と、従来のストレート状ピンコンタクト(図5B側に示す)とをそれぞれ多極コネクタに適用した状態を比較して示すものであり、これらの図からも明らかなように、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクト1によれば、当該ピンコンタクト1が、ピン状コンタクト部2を残し、他の部分を減径ピン部3として成形されているので、前記ピン状コンタクト部2において、ソケット側との電気接続を充分に確保し得る構造をなし、減径ピン部3を有することによって、プリント基板36へのハンダ付のためのハンダ付範囲SAを比較的大きく確保し得る構造とすることができる。図中、参照符号PWは、プリント基板36のプリント配線ラインを示す。
【0026】
【発明の効果】
以上の構成になるピンコンタクト及びその製造方法によれば、ピンコンタクト素線材のままの寸法Mでなるピン状コンタクト部2と、このピン状コンタクト部2に対して軸方向に連続していて、該ピン状コンタクト部の寸法Mより小さい寸法mでなる減径ピン部3とを一体的に構成したことにより、例えば、これを多極コネクタの多極ピンとして適用した場合において、前記ピン状コンタクト部2が、ソケット側との電気接続を充分に確保し得るものとして機能し、前記減径ピン部3が、プリント基板へのハンダ付のためのハンダ付範囲を比較的大きく確保し得るものとして機能するものであって、これらの点において極めて有効に作用するものといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明になるピンコンタクトの基本構成を示すものであって、図1Aは、この発明になるピンコンタクトを、ピンコンタクト組立体とソケットコンタクト組立体との組み合わせによって構成される多極コネクタに適用した構成例を示す概略的な側断面図であり、図1Bは、当該ピンコンタクトの基本構成を示す概略的な斜視図である。
【図2】図2は、この発明にかかるピンコンタクトの製造方法の具体的な手順を示すものであって、図2Aは、ピンコンタクト素線を示す概略的な斜視図であり、図2Bは、ピンコンタクト素線にピンコンタクト端成形部を設けた状態を示す概略的な斜視図であり、図2Cは、このピンコンタクト素線をピンコンタクト端成形部で切離した段階におけるストレート状ピンコンタクトを示す概略的な斜視図であり、図2Dは、減径ピン部分を設けた仕上がりのピンコンタクトを示す概略的な斜視図である。
【図3】図3Aないし図3Cは、図2Cに示すストレート状ピンコンタクトから図2Dに示す減径ピン部分を有する仕上がりピンコンタクトの加工手順を順を追って示す概略的な側断面図である。
【図4】図4は、ストレート状ピンコンタクトに減径ピン部分を形成するための成形ダイスの具体的な実施例を示すものであって、図4Aは、当該成形ダイスの平面図、図4Bは、その正面図、図4Cは、その側面図であり、図4Dは、当該成形ダイスの作動態様を示す概略的な平面図である。
【図5】図5は、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクト(図5A側に示す)と、従来のストレート状ピンコンタクト(図5B側に示す)とをそれぞれ多極コネクタに適用した状態を比較して示すものであり、図5A1は、この発明になる減径ピン部分を有するピンコンタクトを適用した多極コネクタの一部を破断して示す概略的な側断面図、図5A2は、当該ピンコンタクトとプリント基板との間のハンダ付けの態様を示す概略的な説明図、図5B1は、従来のストレート状ピンコンタクトを適用した多極コネクタの概略的な側断面図、図5B2は、当該ストレート状ピンコンタクトとプリント基板との間のハンダ付けの態様を示す概略的な説明図である。
【符号の説明】
1 ピンコンタクト
2 ピン状コンタクト部
3 減径ピン部
4 ピン状コンタクト部側のピン端部分
5 減径ピン部側のピン端部分
RM ピンコンタクト素線材
6 ピン端成形部分
7 中間的なストレート状のピンコンタクト
11 減径ピン部加圧成形用のダイス機構
12A、12B 第1対の成形ダイス
13A、13B 第2対の成形ダイス
14 ダイス作用面
15 V状をなす凹部
16a 平坦部
16b 傾斜部
17 挟持治具
Claims (2)
- 互いに直交差する二つの径方向の寸法が概してMである長尺ピンコンタクト素線材を素材とし、前記長尺ピンコンタクト素線材を、その長さ方向に寸法取りして単位長さのピンコンタクトとするものであって、
前記単位長さのピンコンタクトが、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部と、前記ピン状コンタクト部に対して軸方向に連続していて、前記ピン状コンタクト部の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mでなる減径ピン部とを有するものからなることを特徴とするピンコンタクト。 - 互いに直交差する二つの径方向の寸法が概してMである長尺ピンコンタクト素線材を巻き出し可能に支持しておき、前記長尺ピンコンタクト素線材をその長さ方向に送り出す送り出し工程と、
前記長尺ピンコンタクト素線材に対して、その長さ方向に沿って予め設定される単位長さのピンコンタクト毎に先細まり傾斜面状のピン端部分のためのピン端成形部を成形するピン端成形工程と、
前記ピン端成形部で前記長尺ピンコンタクト素線材を前記単位長さのピンコンタクトに切り離す切離工程と、
前記単位長さのピンコンタクト中に、ピンコンタクト素線材のままの両径方向寸法Mでなるピン状コンタクト部を残し、他の部分を両径方向にプレスして、前記ピン状コンタクト部に対して軸方向に連続していて、前記ピン状コンタクト部の両径方向寸法Mより小さい両径方向寸法mの減径ピン部を成形する加圧加工工程とからなることを特徴とするピンコンタクトの製造方法。
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WO2020071002A1 (ja) | 2018-10-01 | 2020-04-09 | 富山住友電工株式会社 | めっき線材の製造方法およびめっき線材の製造装置 |
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