JP2004303449A - イオン発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で運転モードの切換えができ、小型かつ消費電力の小さなイオン発生装置を提供する。
【解決手段】このイオン発生装置において、マイナスイオンおよびプラスイオンを発生する運転モードでは、スイッチング回路3がタイミング信号P1を受けて2次側巻線23に正負の成分を持つ交流電圧Eを誘起させる。マイナスイオンを発生する運転モードでは、スイッチング回路3,4がタイミング信号P1,P2を受けて2次側巻線23に負の成分を主体とする交流電圧Eを誘起させる。イオン発生素子6は、誘起された交流電圧Eが負のときにマイナスイオンを生成し、交流電圧Eが正のときにプラスイオンを生成する。したがって、メカニカルリレーを必要とせず、簡易な構成で運転モードの切換えができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はイオン発生装置に関し、特に、マイナスイオンおよびプラスイオンを発生するイオン発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、事務所や会議室などの換気の少ない密閉化された部屋では、部屋内に人が多いと、呼吸により排出される二酸化炭素やタバコの煙、ホコリなどの空気汚染物質が増加するため、人間をリラックスさせる効能を有するマイナスイオンが空気中から減少していく。特に、タバコの煙によって、マイナスイオンは多量に失われて通常の1/2〜1/5程度にまで減少することがある。そこで、空気中のマイナスイオンを補給するために、種々のイオン発生装置が提案されている。一方、近年殺菌・除菌に対するニーズが高まっているが、マイナスイオンを発生するイオン発生装置では空気中の浮遊細菌を積極的に除去することはできない。
【0003】
最近、空気中の浮遊細菌を除去するためにはマイナスイオンおよびプラスイオンの両方を生成すればよいことがわかってきている。マイナスイオンとしてのO (HO)(ただし、mは任意の自然数)と、プラスイオンとしてのH(HO)(ただし、nは任意の自然数)とを生成すると、これらが化学反応して活性種である過酸化水素(H)および/または水酸基ラジカル・OHを生成し、空気中の浮遊細菌が除去される。
【0004】
そこで、リラクゼーション効果を得たいときにはマイナスイオンを発生する運転モードに、また除菌・殺菌効果を得たいときにはマイナスイオンおよびプラスイオンを発生する運転モードに、ユーザーによってまたは周辺状況に応じて運転モードを切換えることのできるイオン発生装置が望まれている。
【0005】
これに伴い、メカニカルリレーを設けることによって、マイナスイオンを発生する運転モードと、マイナスイオンおよびプラスイオンを発生する運転モードとを切換えるイオン発生装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−216933号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1に記載されている従来のイオン発生装置では、マイナスイオンを発生する運転モードと、マイナスイオンおよびプラスイオンを発生する運転モードとを切換えるために、巻線トランスに接続されたメカニカルリレーを開閉制御しなければならなかった。この場合、メカニカルリレーの開閉制御が複雑である、形状が大きい、消費電力が大きい、基板上の配線によりノイズ性能が劣るなどの問題点があった。
【0008】
それゆえに、この発明の主たる目的は、簡易な構成で運転モードの切換えができ、小型かつ消費電力の小さなイオン発生装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るイオン発生装置は、マイナスイオンおよびプラスイオンを発生する第1の運転モードと、マイナスイオンを発生する第2の運転モードとを有するイオン発生装置であって、誘電体と、誘電体を挟んで対向する一対の電極とを含み、一対の電極間に負電圧が印加された場合はマイナスイオンを発生し、一対の電極間に正電圧が印加された場合はプラスイオンを発生するイオン発生素子と、1次側巻線と、イオン発生素子の一対の電極に接続された2次側巻線とを含む変圧器と、第1の運転モード時は、変圧器の1次側巻線に第1のパルス電流を流して2次側巻線に所定周期の正負の成分を持つ交流電圧を誘起させ、第2の運転モード時は、変圧器の1次側巻線に第1のパルス電流と、交流電圧の2分の1周期分だけ位相を遅らせた第2のパルス電流とを流して2次側巻線に所定周期の負の成分を主体とする交流電圧を誘起させる駆動手段とを備えたものである。
【0010】
好ましくは、第1および第2のパルス電流の大きさが可変である。
また、好ましくは、第1および第2の運転モードは、それぞれ予め定められた第1および第2の実行時間ずつ行なわれ、マイナスイオンおよびプラスイオンの発生量は第1および第2の運転モードを時系列的に任意に組合わせることによって調整される。
【0011】
また、好ましくは、第1および第2の運転モードの実行時間はそれぞれ可変であり、マイナスイオンおよびプラスイオンの発生量は第1および第2の運転モードの実行時間をそれぞれ任意に変更することによって調節される。
【0012】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1によるイオン発生装置の構成を示すブロック図である。図1において、このイオン発生装置は、制御部1、駆動部2、巻線トランス5およびイオン発生素子6を備える。駆動部2は、スイッチング回路3,4を含む。
【0013】
制御部1は、外部から入力されたクロック信号CLKに基づいてパルス状のタイミング信号P1,P2を出力する。マイナスイオンおよびプラスイオンを発生する運転モードではタイミング信号P1をスイッチング回路3に出力し、マイナスイオンを発生する運転モードではタイミング信号P1,P2をスイッチング回路3,4に出力する。
【0014】
スイッチング回路3,4は、それぞれ直流の電源電圧VCCで駆動され、制御部1からのタイミング信号P1,P2に応じて巻線トランス5に入力電流Iをを流す。巻線トランス5は、入力電流Iに応じて高電圧の電圧Eを誘起し、イオン発生素子6に電圧Eを印加する。イオン発生素子6は、印加された電圧Eに応じてイオンを生成する。
【0015】
図2は、図1に示したイオン発生装置の要部を示す回路図である。図2において、スイッチング回路3は、コンデンサ11、NチャネルMOSトランジスタ12および抵抗素子13〜15を含む。コンデンサ11は、その一方電極が抵抗素子13を介して電源電圧VCCを受け、その他方電極がノードN1に接続される。NチャネルMOSトランジスタ12は、ノードN2と接地電位GNDのラインとの間に接続され、そのゲートは抵抗素子14を介してタイミング信号P1を受ける。抵抗素子15は、NチャネルMOSトランジスタ12のゲートと接地電位GNDのラインとの間に接続される。
【0016】
タイミング信号P1が「L」レベルの場合は、NチャネルMOSトランジスタ12が非導通になってノードN2が電源電位VCCにされ、コンデンサ11が充電される。タイミング信号P1が「L」レベルから「H」レベルに立上げられると、NチャネルMOSトランジスタ12が導通してノードN2が接地電位GNDに引下げられ、コンデンサ11が放電する。すなわち、ノードN2に接続されたコンデンサ11の電極に蓄えられた正の電荷がNチャネルMOSトランジスタ12を介して接地電位GNDのラインに流出するとともに、ノードN1に接続されたコンデンサ11の電極に蓄えられた負の電荷が巻線トランス5の1次側巻線22を介して接地電位GNDのラインに流出する。このとき、接地電位GNDのラインから1次側巻線22を介してコンデンサ11に電流Iが流入するため、2次側巻線23に電圧Eが誘起される。なお、ダイオード21は逆バイアスされるため、ダイオード21に電流は流れない。次いで、タイミング信号P1が「H」レベルから「L」レベルに立下げられると、NチャネルMOSトランジスタ12が非導通になってノードN2が電源電位VCCに引上げられ、コンデンサ11が充電される。すなわち、ノードN2に接続されたコンデンサ11の電極に正の電荷が蓄えられ、ノードN1に接続されたコンデンサ11の電極に負の電荷が蓄えられる。このとき、ダイオード21は順バイアスされるため、コンデンサ11からダイオード21を介して接地電位GNDのラインに電流が流出し、1次側巻線22には電流が流れないため、2次側巻線23に電圧Eは誘起されない。
【0017】
スイッチング回路4は、コンデンサ16、NチャネルMOSトランジスタ17および抵抗素子18〜20を含む。コンデンサ16は、その一方電極が抵抗素子18を介して電源電圧VCCを受け、その他方電極がノードN1に接続される。NチャネルMOSトランジスタ17は、ノードN3と接地電位GNDのラインとの間に接続され、そのゲートは抵抗素子19を介してタイミング信号P2を受ける。抵抗素子20は、NチャネルMOSトランジスタ17のゲートと接地電位GNDのラインとの間に接続される。
【0018】
タイミング信号P2が「L」レベルの場合は、NチャネルMOSトランジスタ17が非導通になってノードN3が電源電位VCCにされ、コンデンサ11が充電される。タイミング信号P2が「L」レベルから「H」レベルに立上げられると、NチャネルMOSトランジスタ17が導通してノードN3が接地電位GNDに引下げられ、コンデンサ16が放電する。すなわち、ノードN3に接続されたコンデンサ16の電極に蓄えられた正の電荷がNチャネルMOSトランジスタ17を介して接地電位GNDのラインに流出するとともに、ノードN1に接続されたコンデンサ16の電極に蓄えられた負の電荷が巻線トランス5の1次側巻線22を介して接地電位GNDのラインに流出する。このとき、接地電位GNDのラインから1次側巻線22を介してコンデンサ16に電流Iが流入するため、2次側巻線23に電圧Eが誘起される。なお、ダイオード21は逆バイアスされるため、ダイオード21に電流は流れない。次いで、タイミング信号P2が「H」レベルから「L」レベルに立下げられると、NチャネルMOSトランジスタ17が非導通になってノードN3が電源電位VCCに引上げられ、コンデンサ16が充電される。すなわち、ノードN3に接続されたコンデンサ16の電極に正の電荷が蓄えられ、ノードN1に接続されたコンデンサ16の電極に負の電荷が蓄えられる。このとき、ダイオード21は順バイアスされるため、コンデンサ16からダイオード21を介して接地電位GNDのラインに電流が流出し、1次側巻線22には電流が流れないため、2次側巻線23に電圧Eは誘起されない。
【0019】
巻線トランス5は、1次側巻線22および2次側巻線23を含む。1次側巻線22はノードN1と接地電位GNDのラインとの間に接続される。巻線トランス5は、1次側巻線22の電流Iに応じて2次側巻線23に高電圧の電圧Eを誘起する。この誘起電圧Eの大きさは、電流Iの大きさ、すなわちコンデンサ11,16の静電容量Cおよび電源電圧VCCに応じた値となる。
【0020】
イオン発生素子6は、電極24,25および誘電体26を含み、2次側巻線23に接続される。誘電体26は、一対の電極24,25の間に挟まれ、2次側巻線23からの正弦波状の誘起電圧Eに応じてイオンを生成する。
【0021】
図3は、イオン発生素子6および2次側巻線23で構成される回路の等価回路図である。図3において、この等価回路は、イオン発生素子6の容量成分C、2次側巻線23の抵抗成分RおよびインダクタンスLを含むLCR直列回路である。この場合、共振周波数f(=発振時定数)は次式で表わされる。
【0022】
【数1】
Figure 2004303449
【0023】
次に、このイオン発生装置の動作について説明する。図4は、イオン発生装置がマイナスイオンおよびプラスイオンを発生する運転モードにおける制御部1の出力タイミング信号P1,P2を示す波形図である。図4において、タイミング信号P1は、パルス幅TA、繰返し周期TBのパルス信号列である。すなわち、時刻t1に「H」レベルに立上げられ、時間TA経過後に「L」レベルに立下げられ、時刻tpに再び「H」レベルに立上げられる。時刻t1と時刻tpとの間隔はTBである。タイミング信号P2は、常時「L」レベルにされる。
【0024】
図5は、図4に示したタイミング信号P1,P2と、1次側巻線22の電流Iおよび2次側巻線23の誘起電圧Eとの関係を示す波形図である。図5において、時刻t1にタイミング信号P1が「H」レベルに立上げられたことに応じて、1次側巻線22に瞬間的なワンショットパルスの電流Iが流れる。この電流Iに応じて、2次側巻線23に誘起電圧Eが生成される。この誘起電圧Eは、正および負の成分を持つ正弦波状電圧である。時刻t1と時刻t2の間隔は1/(2f)である(ただし、fは数式(1)で示した共振周波数)。パルス幅TAは1/(2f)よりも小さな値とし、繰返し周期TBは1/(2f)よりも十分大きな値(たとえば、2/f以上)とする。誘起電圧Eは、抵抗成分Rによって振動が減衰する減衰振動曲線で表わされる。この場合、イオン発生素子6は、誘起電圧Eが負のときにマイナスイオンを生成し、誘起電圧Eが正のときにプラスイオンを生成する。
【0025】
図6は、イオン発生装置がマイナスイオンを発生する運転モードにおける制御部1の出力タイミング信号P1,P2を示す波形図である。図6おいて、タイミング信号P1は、図4に示したタイミング信号P1と同じ信号である。タイミング信号P2は、タイミング信号P1を所定時間(t2−t1)だけ位相を遅らせた信号である。すなわち、時刻t2に「H」レベルに立上げられ、時間TA経過後に「L」レベルに立下げられ、時刻t(p+1)に再び「H」レベルに立上げられる。時刻t2と時刻t(p+1)との間隔はTBである。タイミング信号P1,P2の位相差、すなわち時刻t1と時刻t2との間隔(=時刻tpと時刻t(p+1)との間隔)は1/(2f)である。
【0026】
図7は、図6に示したタイミング信号P1,P2と、1次側巻線22の電流Iおよび2次側巻線23の誘起電圧Eとの関係を示す波形図である。図7において、時刻t1にタイミング信号P1が「H」レベルに立上げられたことに応じて、1次側巻線22に瞬間的なワンショットパルスの電流Iが流れる。この電流Iに応じて、2次側巻線23に誘起電圧Eが生成される。ここで、タイミング信号P1によって誘起される電圧をVP1とする。この電圧VP1は、正および負の成分を持つ正弦波状の減衰振動曲線で表わされる。時刻t1と時刻t2(>t1+TA)との間隔は1/(2f)である。次いで、時刻t2にタイミング信号P2が「H」レベルに立上げられたことに応じて、1次側巻線22に瞬間的なワンショットパルスの電流Iが流れ、この電流Iはワンショットパルスが連続した波形となる。ここで、タイミング信号P2によって誘起される電圧をVP2とする。この電圧VP2は、正および負の成分を持つ正弦波状の減衰振動曲線で表わされる。時刻t2と時刻t3の間隔は1/(2f)である。この場合、時刻t2以降においてタイミング信号P1,P2によって誘起された電圧VP1,VP2が互いに打ち消し合う。この結果、時刻t1,t2間において2次側巻線23に負の成分の正弦波状誘起電圧E(=VP1+VP2)が生成され、時刻t2以降においては誘起電圧E(=VP1+VP2)はほぼ0Vとなる。この場合、イオン発生素子6は、負の成分を主体とする誘起電圧Eによって、マイナスイオンを生成する。
【0027】
したがって、この実施の形態1では、メカニカルリレーを必要とせず、タイミング信号P1,P2を制御して1次側巻線22に流れる電流Iのパルスタイミングを調節することによって、マイナスイオンを発生する運転モードと、マイナスイオンおよびプラスイオンを発生する運転モードとを切換えることができる。このため、簡易な構成で運転モードの切換えができ、小型かつ消費電力の小さなイオン発生装置が実現できる。
【0028】
なお、このイオン発生装置では、イオン発生素子6の電極24,25間に交流電圧を印加することにより、空気中の酸素ないし水分が電離によりエネルギーを受けてイオン化し、H(HO)およびO (HO)を主体としたイオンを形成し、これらをファンなどにより空間に放出させる。これらH(HO)およびO (HO)は、浮遊菌の表面に付着し、化学反応して活性種である過酸化水素(H)および/または水酸基ラジカル・OHを生成する。過酸化水素(H)および水酸基ラジカル・OHは、極めて強力な活性を示すため、これらにより、空気中の浮遊細菌を取り囲んで不活化することができる。
【0029】
イオン発生素子6で生成されたイオンは、数式(2)〜(4)に示すように化学反応する。
【0030】
Figure 2004303449
ここで、n,n’,m,m’は任意の自然数である。これにより、活性種である過酸化水素(H)または水酸基ラジカル・OHの分解作用によって浮遊細菌が破壊される。したがって、効率的に空気中の浮遊細菌を不活化、除去することができる。
【0031】
また、上記数式(2)〜(4)で示す化学反応は、空気中の有害物質表面でも同様の作用を生じさせることができるため、活性種である過酸化水素(H)または水酸基ラジカル・OHが、有害物質を酸化若しくは分解して、ホルムアルデヒドやアンモニアなどの化学物質を、二酸化炭素や、水、窒素などの無害な物質に変換することにより、実質的に無害化することも可能である。
【0032】
したがって、これらのイオンの作用により空気中のカビや菌を不活化し、その増殖を抑制することができる。その他、これらのイオンには、コクサッキーウィルス、ポリオウィルスなどのウィルス類も不活化する働きがあり、これらのウィルスの混入による汚染を防止することができる。また、臭いの元となる分子を分解する働きがあることも確かめられており、空間の脱臭にも利用できる。
【0033】
[実施の形態2]
図8は、この発明の実施の形態2によるイオン発生装置の構成を示すブロック図であって、図1と対比される図である。図8を参照して、このイオン発生装置が図1のイオン発生装置と異なる点は、電源電圧VCCが可変電源部31に置換されている点である。
【0034】
制御部1は、外部から入力された電圧設定信号Aに基づいて、可変電源部31に制御信号Cを出力する。可変電源部31は、制御部1からの制御信号Cに応じた電圧を駆動部2に含まれるスイッチング回路3,4に与える。すなわち、図2を参照して、可変電源部31の出力電圧は、抵抗素子13,18を介してコンデンサ11,16に与えられる。
【0035】
スイッチング回路3,4は、制御部1の出力タイミング信号P1,P2に応じてコンデンサ11,16を充電または放電させる。1次側巻線22に流れる電流Iの大きさは、コンデンサ11,16に与えられる電源電圧の大きさ、すなわち可変電源部31の出力電圧によって調整される。巻線トランス5は、1次側巻線22の電流Iに応じて2次側巻線23に高電圧の電圧Eを誘起する。1次側巻線22にかかる電圧をV、1次側巻線22の巻数をN22、2次側巻線23の巻数をN23とすると次式が成り立つ。
【0036】
E=V×(N23/N22) …(5)
ここで、電圧Vは電流Iの値に応じた大きさになる。また、電流Iは可変電源部31の出力電圧に応じた大きさになる。このため、誘導電圧Eの大きさは可変電源部31の出力電圧によって調整される。
【0037】
したがって、この実施の形態2では、可変電源部31の出力電圧を制御して1次側巻線の電流Iの大きさを変えることによって、イオン発生量を簡単に調節することができる。
【0038】
[実施の形態3]
図9は、この発明の実施の形態3によるタイミング信号P1,P2の波形およびイオン発生装置の運転モードを示すタイムチャートである。図9において、マイナスイオンおよびプラスイオンを発生する運転モードをMPモード、マイナスイオンを発生する運転モードをMモードとする。
【0039】
タイミング信号P1は、パルス幅TA、繰返し周期TBのパルス信号列である。すなわち、時刻t1に「H」レベルに立上げられ、時間TA経過後に「L」レベルに立下げられ、時刻tpに再び「H」レベルに立上げられる。時刻t1と時刻tpとの間隔はTBである。タイミング信号P2は、パルス幅TA、繰返し周期3TBのパルス信号列であり、時刻t2に「H」レベルに立上げられ、時間TA経過後に「L」レベルに立下げられ、時刻t(q+1)に再び「H」レベルに立上げられる。なお、タイミング信号P1,P2の位相差、すなわち時刻t1と時刻t2との間隔(=時刻tqと時刻t(q+1)との間隔)は1/(2f)とする。また、パルス幅TAは1/(2f)よりも小さな値とし、繰返し周期TBは1/(2f)よりも十分大きな値(たとえば、2/f以上)とする。この場合、MモードおよびMPモードの実行時間はそれぞれTBとなり、1つのMモードと2つの連続したMPモードとが時系列的に組み合わせられる。
【0040】
なお、ここでは、タイミング信号P2の繰り返し周期が3TBの場合について説明したが、タイミング信号P2の繰り返し周期をTBの任意の整数倍とした場合も同様にMモードおよびMPモードが時系列的に組み合わせられる。
【0041】
したがって、この実施の形態3では、タイミング信号P1,P2の繰返し周期を調節することによって、マイナスイオンを発生する運転モードと、マイナスイオンおよびプラスイオンを発生する運転モードとを時系列的に任意に組み合わせることができる。すなわち、マイナスイオンおよびプラスイオンの発生量を任意に調節することができる。
【0042】
[実施の形態3の変更例]
図10は、実施の形態3の変更例によるタイミング信号P1,P2の波形およびイオン発生装置の運転モードを示すタイムチャートである。図10において、タイミング信号P1は、パルス幅TA、繰返し周期がTMとTMPとを交互に繰り返すように変化するパルス信号列である。すなわち、時刻t1に「H」レベルに立上げられ、時間TA経過後に「L」レベルに立下げられ、時刻tpに再び「H」レベルに立上げられる。時刻t1と時刻tpとの間隔はTMである。続いて、時刻tpから時間TA経過後に「L」レベルに立下げられ、時刻tqに「H」レベルに立上げられる。時刻tpと時刻tqとの間隔はTMPである。
【0043】
タイミング信号P2は、パルス幅TA、繰返し周期(TM+TMP)のパルス信号列であり、時刻t2に「H」レベルに立上げられ、時間TA経過後に「L」レベルに立下げられ、時刻t(q+1)に再び「H」レベルに立上げられる。時刻t2と時刻t(q+1)との間隔は(TM+TMP)である。なお、タイミング信号P1,P2の位相差、すなわち時刻t1と時刻t2との間隔(=時刻tqと時刻t(q+1)との間隔)は1/(2f)とする。また、パルス幅TAは1/(2f)よりも小さな値とし、繰返し周期TM,TMPは1/(2f)よりも十分大きな値(たとえば、2/f以上)とする。この場合、Mモード,MPモードの実行時間はそれぞれTM,TMPとなり、MモードとMPモードとが交互に繰り返される。
【0044】
なお、繰り返し周期TM,TMPは、制御部1において外部から入力されるクロック信号CLKの波形の立上がりエッジをカウントすることによって、それぞれ任意に調節することができる。
【0045】
したがって、この実施の形態3の変更例では、タイミング信号P1,P2の繰返し周期を調節することによって、マイナスイオンを発生する運転モードと、マイナスイオンおよびプラスイオンを発生する運転モードの実行時間をそれぞれ任意に調節することができる。すなわち、マイナスイオンおよびプラスイオンの発生量を任意に調節することができる。
【0046】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係るイオン発生装置では、誘電体と、誘電体を挟んで対向する一対の電極とを含み、一対の電極間に負電圧が印加された場合はマイナスイオンを発生し、一対の電極間に正電圧が印加された場合はプラスイオンを発生するイオン発生素子と、1次側巻線と、イオン発生素子の一対の電極に接続された2次側巻線とを含む変圧器と、第1の運転モード時は、変圧器の1次側巻線に第1のパルス電流を流して2次側巻線に所定周期の正負の成分を持つ交流電圧を誘起し、第2の運転モード時は、変圧器の1次側巻線に第1のパルス電流と、交流電圧の2分の1周期分だけ位相を遅らせた第2のパルス電流とを流して2次側巻線に所定周期の負の成分を主体とする交流電圧を誘起する駆動手段とが設けられる。したがって、メカニカルリレーを必要とせず、簡易な構成で運転モードの切換えができ、小型かつ消費電力の小さなイオン発生装置が実現できる。
【0048】
好ましくは、第1および第2のパルス電流の大きさが可変である。この場合は、変圧器の1次側巻線に流すパルス電流の大きさを変えることによって、イオン発生量を簡単に調節することができる。
【0049】
また、好ましくは、第1および第2の運転モードは、それぞれ予め定められた第1および第2の実行時間ずつ行なわれ、マイナスイオンおよびプラスイオンの発生量は第1および第2の運転モードを時系列的に任意に組合わせることによって調整される。この場合は、第1および第2の運転モードを時系列的に任意に組み合わせることによって、マイナスイオンおよびプラスイオンの発生量を任意に調節することができる。
【0050】
また、好ましくは、第1および第2の運転モードの実行時間はそれぞれ可変であり、マイナスイオンおよびプラスイオンの発生量は第1および第2の運転モードの実行時間をそれぞれ任意に変更することによって調節される。この場合は、第1および第2の運転モードの実行時間をそれぞれ任意に変更することによって、マイナスイオンおよびプラスイオンの発生量を任意に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるイオン発生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したイオン発生装置の要部を示す回路図である。
【図3】図2に示したイオン発生素子および2次側巻線で構成される回路の等価回路図である。
【図4】図1に示した制御部の出力タイミング信号を示す波形図である。
【図5】図4に示したタイミング信号と2次側巻線の誘起電圧Eとの関係を示す波形図である。
【図6】図1に示した制御部の出力タイミング信号を示す他の波形図である。
【図7】図6に示したタイミング信号と2次側巻線の誘起電圧Eとの関係を示す波形図である。
【図8】この発明の実施の形態2によるイオン発生装置の構成を示すブロック図である。
【図9】この発明の実施の形態3によるタイミング信号の波形およびイオン発生装置の運転モードを示すタイムチャートである。
【図10】実施の形態3の変更例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 制御部、2 駆動部、3,4 スイッチング回路、5 巻線トランス、6イオン発生素子、11,16 コンデンサ、12,17 NチャネルMOSトランジスタ、13〜15,18〜20 抵抗素子、21 ダイオード、22 1次側巻線、23 2次側巻線、24,25 電極、26 誘電体、31 可変電源部。

Claims (4)

  1. マイナスイオンおよびプラスイオンを発生する第1の運転モードと、マイナスイオンを発生する第2の運転モードとを有するイオン発生装置であって、
    誘電体と、前記誘電体を挟んで対向する一対の電極とを含み、前記一対の電極間に負電圧が印加された場合はマイナスイオンを発生し、前記一対の電極間に正電圧が印加された場合はプラスイオンを発生するイオン発生素子、
    1次側巻線と、前記イオン発生素子の一対の電極に接続された2次側巻線とを含む変圧器、および
    前記第1の運転モード時は、前記変圧器の1次側巻線に第1のパルス電流を流して前記2次側巻線に正負の成分を持つ所定周期の交流電圧を誘起させ、前記第2の運転モード時は、前記変圧器の1次側巻線に第1のパルス電流と、前記交流電圧の2分の1周期分だけ位相を遅らせた第2のパルス電流とを流して前記2次側巻線に負の成分を主体とする交流電圧を誘起させる駆動手段を備える、イオン発生装置。
  2. 前記第1および第2のパルス電流の大きさが可変である、請求項1に記載のイオン発生装置。
  3. 前記第1および第2の運転モードは、それぞれ予め定められた第1および第2の実行時間ずつ行なわれ、マイナスイオンおよびプラスイオンの発生量は前記第1および第2の運転モードを時系列的に任意に組合わせることによって調整される、請求項1または請求項2に記載のイオン発生装置。
  4. 前記第1および第2の運転モードの実行時間はそれぞれ可変であり、マイナスイオンおよびプラスイオンの発生量は前記第1および第2の運転モードの実行時間をそれぞれ任意に変更することによって調節される、請求項1から請求項3までのいずれかに記載のイオン発生装置。
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