JP2004302204A - 感光性樹脂組成物、ソルダーレジスト組成物およびプリント配線板 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、紫外線露光及び希アルカリ水溶液による現像で画像形成が可能であり、特に超高圧水銀ランプでの露光によっても硬化性が良く、希アルカリ水溶液によって硬化塗膜が侵されることのない感光性樹脂組成物及びこれを用いたプリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板は、基板の上に導体回路を形成し、そのパターンのはんだ付けランドに電子部品をはんだ付けすることにより搭載するためのものであり、そのはんだ付けランドを除く導体回路部分は永久保護皮膜としてのソルダーレジスト膜で被覆される。これにより、プリント配線板に電子部品をはんだ付けする際にはんだが不必要な部分に付着するのを防止するとともに、導体回路部分が空気に直接曝されて酸化されるのを防止する。
このような単層もしくは多層回路基板にソルダーレジスト膜のパターン(はんだ付けランドを除く回路部分を覆うパターン)を形成するには、アルカリ現像型ソルダーレジスト組成物を塗布し、露光、現像、ポストキュアを順次行って絶縁膜のパターンを形成する。上記の露光は多くの場合、メタルハライドランプによる散乱光露光装置を使用してソルダーレジスト膜のパターンを形成している。しかし、微細なソルダーレジスト膜のパターンを形成する場合は、超高圧水銀ランプによる接触型平行光露光装置あるいは投影露光装置を使用するのが一般的である。
【0003】ところが、可視〜紫外領域において、メタルハライドランプが250nm〜450nmまで連続的に発光するのに対して、超高圧水銀ランプはi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)の3波長が特異的に発光する。このため、i線基準で露光量を設定しても、ソルダーレジストに照射されるエネルギー量は、メタルハライドランプと比較して超高圧水銀ランプでは少なくなり、十分な硬化状態が得られない。結果として、露光後の現像工程において、ソルダーレジスト表面が希アルカリ水溶液に侵されやすくなるのみならず、プリント配線板に必要な性能が得られない。
【0004】このような現象に対して、ソルダーレジスト組成物中に光重合開始剤や反応性希釈剤を多量に処方したり、露光量を増大させてプリント配線板を生産する対策が取られている。
【0005】また、特許文献1には、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とエピクロロヒドリンの反応物を不飽和モノカルボン酸と多塩基酸無水物を反応して得られる感光性樹脂を使用したソルダーレジスト組成物が開示されている。
【特許文献1】
特開2000−355621号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ソルダーレジスト組成物中に光重合開始剤や反応性希釈剤を多量に処方した場合には、熱硬化時に光重合開始剤が昇華して熱硬化炉を汚染したり、半導体チップを搭載するパッケージ基板の場合では封止樹脂との密着性を低下させる要因となる。また、プリント配線板をメッキ処理する際にメッキ液中に光重合開始剤が溶出する等の弊害が生じる。露光量を増大させてプリント配線板を生産した場合には、露光パターンの精度を著しく低下させるのみならず、生産工程に要する時間が増大し、生産性に影響を与えるといった弊害がある。
【0007】特許文献1に開示されたソルダーレジスト組成物では、メタルハライドランプで露光量200mJ/cm2を照射した場合の感光性および表面光沢は優れている。しかし、超高圧水銀ランプで同様に照射した場合では、ソルダーレジスト塗膜が十分に硬化せず、現像工程において塗膜表面が侵されて光沢を失う、いわゆる失沢や塗膜の一部の剥離が見られた。
【0008】本発明の課題は、メタルハライドランプによる露光は勿論のこと、超高圧水銀ランプによる接触露光および投影露光によっても活性エネルギー線硬化性樹脂が十分に硬化し、希アルカリ水溶液によって塗膜表面が侵されないような感光性樹脂組成物を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定のジアミン化合物を使用することにより、メタルハライドランプは勿論のこと、超高圧水銀ランプによる露光でも、現像工程において希アルカリ水溶液によって塗膜が侵されることが無く、プリント配線板に必要な特性を低下させたりすることがない活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明に係る感光性樹脂組成物は、(A)1分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂、(B)エポキシ系熱硬化性化合物、(C)光重合開始剤、(D)反応性希釈剤、および(E) 式(1)で表される化合物(R1とR2はとは、互いに独立して、H、CH3またはC2H5を示す)と式(2)で示される化合物(R1とR2はとは、互いに独立して、H、CH3またはC2H5を示す)との少なくとも一方を含有しており、(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対する(E)化合物の合計量が1.0〜4.0重量部である。
【化3】
【化4】
【0011】本発明の感光性樹脂組成物をソルダーレジスト組成物用途に適用することによって、メタルハライドランプは勿論のこと、超高圧水銀ランプによる露光でも十分な硬化性を示し、現像工程においても該ソルダーレジスト塗膜が希アルカリ水溶液に侵されることが無く、プリント配線板に必要な特性を低下させたりすることがない。
【0012】以下、本発明を更に詳細に説明する。
「(A) 1分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂」としては、分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に(メタ)アクリル酸等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させた後、生成した水酸基に多塩基酸またはその無水物を反応させた化合物(G)が好ましい。
【0013】上記多官能性エポキシ樹脂としては、2官能以上のエポキシ樹脂であればいずれも使用可能であり、エポキシ当量の制限は特にないが、通常1,000以下、好ましくは100〜500のものを用いる。例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型等のビスフェノール型エポキシ樹脂、o―クレゾールノボラック型等のノボラック型エポキシ樹脂、脂環式多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂に臭素、塩素等のハロゲン原子を導入したものなども挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いても良く、また2種類以上を併用してもよい。
【0014】前記多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸とを反応させると、エポキシ基とカルボキシル基との反応によりエポキシ基が開裂し、水酸基とエステル結合が生成する。
使用するラジカル重合性不飽和モノカルボン酸としては特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸などがあるが、(メタ)アクリル酸が最も好適である。エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応方法には特に制限はなく、例えばエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を適当な溶剤中で加熱することにより反応できる。
溶剤としては例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサなどの石油系溶剤類、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、酢酸エチル酢酸ブチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等の酢酸エステル類を挙げることができる。また、触媒としては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミンなどのアミン類、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフェートなどのリン化合物類等を挙げることができる。
【0015】上記の多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応において、エポキシ樹脂が有するエポキシ基1当量あたりラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を0.7〜1.0当量反応させることが好ましい。(メタ)アクリル酸を用いるときは、さらに好ましくは0.8〜1.0当量反応させる。ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸が0.7当量未満であると、後続の合成反応時にゲル化を起こしたり、あるいは樹脂の保存安定性が悪くなる。また、ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸が過剰であると未反応のカルボン酸が多く残存するため、硬化物の諸特性を低下させる恐れがある。エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応は、加熱状態で行うことが望ましく、その反応温度は80〜140℃であることが好ましい。反応温度が140℃を超えるとラジカル重合性不飽和モノカルボン酸が熱重合を起こしやすくなり、合成が困難になることがあり、また80℃未満では反応速度が遅くなり、実際の製造上好ましくないことがある。エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の溶剤中での反応においては、溶剤の配合量が反応系の総重量に対して、20〜50%であることが好ましい。エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応生成物は単離することなく、溶液のまま、次の多塩基酸または多塩基酸無水物との反応に供することができる。
【0016】上記エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応生成物である不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に、多塩基酸またはその無水物を反応させる。多塩基酸またはその無水物としては、特に制限はなく、飽和、不飽和のいずれでも使用できる。このような多塩基酸としては、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3−メチルテトラヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、3−エチルテトラヒドロフタル酸、4−エチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、3−エチルヘキサヒドロフタル酸、4−エチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、、トリメリット酸、ピロメリット酸およびジグリコール酸等が挙げられる。多塩基酸無水物としてはこれらの無水物が挙げられる。これらの化合物は単独でも使用でき、また2種類以上混合してもよい。
多塩基酸または多塩基酸無水物は、上記のエポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応で生成した水酸基に反応し、樹脂に遊離のカルボキシル基を持たせる。多塩基酸またはその無水物の使用量は、エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応生成物が有する水酸基1モルに対し、0.2〜1.0モルであることが望ましい。露光時に高感度の樹脂膜が得られる点からは、0.3〜0.9モル、さらに好ましくは0.4〜0.8モルの割合で反応させる。0.2モル未満であると、得られた樹脂の希アルカリ水溶液に対する溶解性が低下することがある。また1.0モルを超えると最終的に得られる硬化塗膜の諸特性を低下させることがある。多塩基酸またはその無水物は、上記の不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に添加され、脱水縮合反応され、反応時生成した水は反応系から連続的に取り出すことが好ましいが、その反応は加熱状態でおこなうことが好ましく、その反応温度は70〜130℃であることが好ましい。反応温度が130℃を超えるとエポキシ樹脂に結合されたものや、未反応のラジカル重合性不飽和基が熱重合を起こしやすくなって合成が困難になることがあり、また70℃未満では反応速度が遅くなり、実際の製造上好ましくないことがある。上記の多塩基酸またはその無水物と不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂との反応生成物である多塩基酸変性不飽和物カルボン酸化エポキシ樹脂(G)の酸価は、60〜130mgKOH/gが好ましい。反応させる多塩基酸またはその無水物の量により、樹脂(G)の酸価は調整できる。
【0017】特に好適な実施形態においては、(A)成分(活性エネルギー線硬化性樹脂)を得る場合の成分として、ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸としてアクリル酸およびメタクリル酸の少なくとも一方、多官能性エポキシ樹脂としてはノボラック型エポキシ樹脂、多塩基酸としてテトラヒドロ無水フタル酸を使用する。
【0018】本発明においては、上記の樹脂(G)(多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂)を感光性樹脂(A)として好適に使用できる。更には、上記の樹脂(G)(多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂)の有するカルボキシル基に1個以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基を有するグリシジル化合物を反応させることにより、ラジカル重合性不飽和基をさらに導入し、さらに感光性を向上させた樹脂(H)も採用できる。この感光性を向上させた樹脂(H)は、最終のグリシジル化合物との反応によって、ラジカル重合性不飽和基が、その前駆体樹脂(G)の側鎖として結合するため、ラジカル重合性が高く、優れた感光特性を付与することができる。
【0019】1個以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基を有するグリシジル化合物としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアクリレートモノグリシジルエーテル等が挙げられる。まお、グリシジル基は複数個有していてもよい。これらの化合物は単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。上記グリシジル化合物は、上記の多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂(G)の溶液に添加して反応させるが、その樹脂に導入したカルボキシル基1モルに対し、通常0.05〜0.5モルの割合で反応させる。得られる樹脂(H)を含有する感光性樹脂組成物の感光性や、熱管理幅、絶縁特性を考慮すると、0.1〜0.5モルの割合で反応させるのがよく、反応温度は80〜120℃が好ましい。このようにして得られる樹脂(グリシジル化合物付加多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂)(H)からなる感光性樹脂の酸価は45〜250mgKOH/gであることが望ましい。
【0020】本発明において「エポキシ系熱硬化性化合物(B)」は、本発明の感光性樹脂組成物において、その塗膜を露光し、現像した後の工程であるポストキュア後に塗膜の性能を向上できるもので、エポキシ樹脂と称される化合物である。具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂として、エピコート152、同154(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロンN−740,同770(以上、大日本インキ化学工業社製)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として、エピクロンN−680,同695(以上、大日本インキ化学工業社製)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としてエピクロンHP―7200(大日本インキ化学工業社製)、グリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、TEPIC−S、TEPIC−H(日産化学社製)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピコート1001、同1002、同1003、同1004(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン1050、同3050(以上、大日本インキ化学工業社製)、アラルダイトAER6071,同6072(以上、旭チバ社製)、エポトートYD−011、同012(以上、東都化成社製)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂として、エポトートYDF−2001、同2004(以上、東都化成社製)、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピクロンEXA−7015(大日本インキ化学工業社製)、その他の骨格を有するエポキシ樹脂としてエピコートYX−4000、エピコート1031S(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、エポトートYSLV−80XY(東都化成社製)、NC−3000、NC−3000S−H(以上、日本化薬社製)が挙げられる。上記、エポキシ系熱硬化性化合物は、(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、通常5〜150重量部の割合で添加される。この添加量が5重量部未満では、ポストキュア後のソルダーレジストとしては、十分な耐熱性、密着性、めっき耐性が得られず、150重量部を超える場合は、希アルカリ水溶液に溶解し難くなり、はんだ付けランド上にソルダーレジスト組成物が残存する、いわゆるスカムが発生しやすくなる。また、(B)エポキシ系熱硬化性化合物には、反応促進剤としてメラミン化合物、イミダゾール化合物、フェノール化合物等の公知のエポキシ樹脂硬化促進剤を併用することもできる。
【0021】光重合開始剤(C)としては、特に制限はなく、従来知られているものはいずれも使用できる。具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノ)−ブタノン−1、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert―ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2、4−ジメチルチオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン等が挙げられる。これらは単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができ、その使用量は、(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して0.5〜50重量部が好ましい。これが0.5重量部未満では(A)活性エネルギー線硬化性樹脂の光重合反応が不十分となり、50重量部を超えると添加量の割合に対する光重合性の効果は向上しない。
【0022】反応性希釈剤(D)とは、上記(A)成分の活性エネルギー線硬化性樹脂の光硬化をさらに十分にして、耐薬品性を付与するものであって、1分子中に少なくとも二重結合を1個以上、好適には2個以上有する化合物である。反応性希釈剤として好ましくは、常温にて液状であり、沸点が100℃よりも高いものである。常温にて固形であると、反応性希釈剤を配合したソルダーレジスト組成物を露光する際、塗膜中で反応性希釈剤分子が移動し難く、十分な硬化深度が得られ難く、沸点が100℃よりも低いと、ソルダーレジスト組成物中に含まれる溶剤を乾燥する際に、同時に反応性希釈剤も蒸発する。通常用いられる反応性希釈剤としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の反応性希釈剤が挙げられる。上記の反応性希釈剤は単独または複数の混合系においても使用可能であり、添加量は(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部あたり、通常2〜10重量部の範囲で使用される。添加量が2重量部より少ないと、十分な光硬化が得られず、硬化塗膜の耐薬品性、耐めっき性において十分な性能が得られ難い。また、添加量が10重量部を超えるとタックが強くなり、接触型露光装置を使用した露光工程の際に露光マスクの基板の付着が生じやすくなり、目的とする硬化塗膜が得られ難くなる。
【0023】本発明においてジアミン化合物(E)は、一般式(1)および/または(2)で示される化合物である。一般式(1)(2)中のR1、R2は、それぞれ独立して、H、CH2又はC2H5を表わす。同一化合物中において、R1、R2は互いに同一でも良く、また異なっても良い。また前記ジアミン化合物を単独で用いてもよく、複数種類のジアミン化合物を用いてもよい。前記ジアミン化合物を使用することにより、特に超高圧水銀ランプでの露光による光重合性が向上する理由としては、光重合開始剤(C)への増感作用によるものと考えられる。
【0024】式(1)の構造を有するジアミン化合物の具体例としては、カヤハードA−A、カヤハードA−B、カヤハードA−S(いずれも日本化薬社製、R1=C2H5、R2=H)、カヤボンドC−100(日本化薬社製、R1=CH3、R2=H)、カヤボンドC−200S(日本化薬社製、R1=R2=CH3)、カヤボンドC−300S(日本化薬社製、R1=R2=C2H5)が挙げられる。
式(2)の構造を有するジアミン化合物の具体例としては、ワンダミンHM(新日本理化社製、R1=R2=H)、ラロミンC−260(BASF社製、R1=CH3、R2=H)が挙げられる。)。
【0025】(E)成分(ジアミン化合物)の側鎖R1およびR2の選択によっては、光重合開始剤に対する増感作用の差はない。しかし、R1およびR2の立体的占有率により、硬化塗膜の熱管理幅、保存安定性に影響する。例えば、立体的占有率の最も小さい水素原子を採用した場合には、アミノ結合の遮へいが小さいため、熱硬化性エポキシ化合物への硬化触媒効果が大きく、結果として熱管理幅、保存安定性が小さくなる。立体的占有率の最も大きいエチル基を採用した場合には、アミノ結合の遮蔽が大きいため、熱硬化性エポキシ化合物への硬化触媒効果が小さく、熱管理幅、保存安定性が大きくなる。この点で、(E)成分を構成する化合物には、エチル基が一個以上置換されていることが好ましく、エチル基が2個置換されていることが一層好ましい。
【0026】式(1)で表される化合物および/または式(2)で表される化合物の添加量の合計値は、(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して1.0〜4.0重量部である。これが1.0重量部よりも少ないと、光重合開始剤への増感作用が小さく、超高圧水銀ランプでの露光により十分な光硬化が得られにくくなる。このため前記添加量(合計値)を1.0重量部以上とすることが好ましいが、特に好ましくは1.5重量部以上とする。また、前記添加量(合計値)が4.0重量部を超えると、現像の際にはんだ付けランド上にスカムが生じやすくなり、また、逆に光重合が十分に進行しなくなり易い。このため前記添加量(合計値)を4.0重量部以下とすることが好ましいが、特に好ましくは3.5重量部以下とする。
【0027】本発明の感光性樹脂組成物には、上記の成分の他に、必要に応じて種々の添加剤、例えばシリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機顔料、銅フタロシアニン、イソインドリン、カーボンブラック等の公知の着色顔料、消泡剤、レベリング剤等の塗料用添加剤等を含有させることができる。
【0028】上記のようにして得られたソルダーレジスト組成物は、例えば銅張積層板の銅箔をエッチングして導体回路を有する回路基板に所定の厚さで塗布し、60〜80℃の温度で15〜60分間程度加熱して溶剤を蒸発させた後、上記回路のはんだ付けランドを遮光したパターンのマスクを密着させ、その上から紫外線を照射し、このはんだ付けランドに対応する非露光領域を希アルカリ水溶液で除去することにより塗膜が現像される。この希アルカリ水溶液としては、0.5〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液が一般的であるが、他のアルカリでも使用可能である。続いて140〜160℃の熱風循環式の乾燥炉で10〜60分間ポストキュアをおこなうことにより、目的とするソルダーレジスト皮膜を得ることができる。このようにしてソルダーレジスト膜で被覆したプリント配線板が得られ、これに電子部品が噴流はんだ付け方法やリフローはんだ付け方法により接続、搭載される。また、半導体チップを搭載したのち、トランスファーモールド成形により、半導体チップを樹脂封止したり、アンダーフィル樹脂によって固定し、半導体パッケージ基板として前述のはんだ付け方法によって他の基板に搭載される。本発明のプリント配線板は、電子部品あるいは半導体チップ搭載前のソルダーレジストを被覆したプリント配線板、このプリント配線板に電子部品あるいは半導体チップを搭載したプリント配線板のいずれもその対象に含む。
【0029】
【実施例】次に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(活性エネルギー線硬化性樹脂(A)の合成例)
エチルカルビトールアセテート中においてエポキシ当量が220で、かつ1分子中に平均7個のフェノール残基とエポキシ基を有するクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基1モルに対し、アクリル酸を0.8モルの割合で反応させて得られる生成物に、無水テトラヒドロフタル酸を0.6モルの割合で反応させ、活性エネルギー線硬化性樹脂を調整した。この活性エネルギー線硬化性樹脂溶液は、固形の樹脂成分100質量部に対し、エチルカルビトールアセテート50質量部を含む粘性を有する液体であり、樹脂分の酸価は88mgKOH/gであった。
【0030】(実施例1)
前記合成例で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂(A)溶液100gに対し、エポキシ系熱硬化性化合物(B)としてNC−3000を10g、光重合開始剤(C)としてイルガキュア369(チバ・スペシャルティケミカルズ社製の2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノ)−ブタノン−1)を4gおよびカヤキュアDETX−S(日本化薬社製の2−メチルチオキサントン)、反応性希釈剤(D)としてアロニクスM−400(東亞合成社製のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)を5g、ジアミン化合物(E)としてカヤハードA−Aを2g、メラミンを1g、ジシアンジアミドを1g、硫酸バリウムを20g、フタロシアニングリーンを0.5g、エチルカルビトールアセテートを5g、ソルベッソ150を5g加え、3本ロールミルで混練してソルダーレジスト組成物を調整した。このソルダーレジスト組成物について、その組成を表1に示すとともに、感度、表面光沢、現像性、塗膜性能を後述の試験法によって試験した結果を表2に示す。
【0031】(実施例2〜6)
実施例1において、ジアミン化合物(E)を、表1に記載されているように変更した。これ以外は実施例1と同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0032】(実施例7)
実施例1において、反応性希釈剤(D)としてカヤラッドR−684(日本化薬社製のジシクロペンタジエニルジアクリレート)を使用し、ジアミン化合物(E)としてカヤボンドC−300Sを5g使用した。これ以外は実施例1と同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0033】(実施例8)
実施例1において、反応性希釈剤(D)としてアロニクスM−400(東亜合成社製のペンタエリスリトールヘキサアクリレート)を2.5gおよびアロニクスM−5700(東亞合成社製の2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート)を2.5g使用し、ジアミン化合物(E)としてカヤボンドC−300Sを5g使用した。これ以外は実施例1と同様にしてソルダーレジスト組成物を調製し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0034】(比較例9)
実施例1において、ジアミン化合物(E)を使用しないこと以外は同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0035】(比較例10)
実施例1において、反応性希釈剤(D)としてアロニクスM−400を2.5gおよびアロニクスM−5700を2.5g使用し、ジアミン化合物(E)を使用しないこと以外は同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0036】(比較例11)
実施例1において、ジアミン化合物(E)としてカヤボンドC−300Sの添加量を5gに変更したこと以外は同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0037】(比較例12)
実施例1において、反応性希釈剤(D)としてアロニクスM−400を15g使用し、ジアミン化合物(E)を使用しないこと以外は同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0038】
試験方法は以下の通りである。
(1)感度
バフ研磨した銅張積層板に、スクリーン印刷法により上記実施例1〜8、比較例9〜12の各ソルダーレジスト組成物を20μm(乾燥後)の厚さで塗布し、80℃で20分間乾燥したのち、Kodak Control Scale T−14(イーストマン・コダック社製)を塗膜表面に置き、接触型平行光露光装置(SACP600CV、アドテックエンジニアリング社製)でレジスト表面上500mJ/cm2照射した。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用い、0.2MPaのスプレー圧で90秒間現像し、ソルダーレジスト塗膜が現像されずに残存している段数を感度とした。
(2)タック性
バフ研磨した銅張積層板に、スクリーン印刷法により上記実施例1〜8、比較例9〜12の各ソルダーレジスト組成物を20μm(乾燥後)の厚さで塗布し、80℃で20分間乾燥し、室温まで冷却したのち、塗膜のべたつきを指触にて確認し、以下の基準に従い評価した
○:塗膜のべたつきがないもの
△:塗膜のべたつきが若干あるもの
×:塗膜のべたつきが激しいもの
(3)表面光沢
バフ研磨した銅張積層板に、スクリーン印刷法により実施例1〜8、比較例9〜12のそれぞれのソルダーレジスト組成物を20μm(乾燥後)の厚さで塗布し、80℃で20分間乾燥したのち、マイラーフィルムを塗膜表面に置き、接触型平行光露光装置(SACP600CV、アドテックエンジニアリング社製)でレジスト表面上500mJ/cm2照射した。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用い、0.2MPaのスプレー圧で90秒間現像し、ソルダーレジスト塗膜の光沢を目視にて確認し、以下の基準に従い評価した。
◎:塗膜全面が均一に光沢であるもの
○:むらがあるが塗膜が光沢であるもの
△:現像により塗膜が失沢しているもの
×:現像により塗膜が溶解、膨潤等しているもの
【0039】(4)現像性
バフ研磨した銅張積層板に、スクリーン印刷法により実施例1〜8、比較例9〜12のそれぞれのソルダーレジスト組成物を20μm(乾燥後)の厚さで塗布し、80℃で各々10分間隔で乾燥したのち、その後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用い、0.2MPaのスプレー圧で90秒間で現像できる最長の乾燥時間を測定した。
【0040】(5)塗膜性能
バフ研磨した導体回路(導体厚35μm)に、スクリーン印刷法により実施例1〜8、比較例9〜12のそれぞれのソルダーレジスト組成物を導体回路上に20μm(乾燥後)の厚さで塗布し、80℃で20分間隔で乾燥したのち、導体回路に対応したパターンが描かれているマスクフィルムを塗膜表面に置き、接触型平行光露光装置(SACP600CV、アドテックエンジニアリング社製)でレジスト表面上500mJ/cm2照射した。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用い、0.2MPaのスプレー圧で90秒間現像した。続いてこの基板を150℃で60分間熱硬化し、硬化塗膜を有するプリント配線板を作成し、塗膜性能の評価をおこなった。
(イ)耐酸性
前項(5)の試験片について、その試験片を常温の10質量%硫酸水溶液に30分間浸漬後、水洗したのち、セロハン粘着テープ(セロハンは商品名)でピーリング試験をおこない、塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
○:全く変化の見られないもの
△:僅かに変化が見られるもの
×:塗膜が膨潤し剥離しているもの
(ロ)耐溶剤性
前項(5)の試験片について、その試験片を常温のジクロロメタンに30分間浸漬後、水洗したのち、セロハン粘着テープでピーリング試験をおこない、塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
○:全く変化の見られないもの
△:僅かに変化が見られるもの
×:塗膜が膨潤し剥離しているもの
(ハ)耐金めっき性
前項(5)の試験片について、その試験片に金めっき処理を施し、セロハン粘着テープでピーリング試験をおこない、塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
○:全く変化の見られないもの
△:僅かに変化が見られるもの
×:塗膜が膨潤し剥離しているもの
(ニ)はんだ耐熱性試験
前項(5)の試験片について、JIS C 6481の試験方法に従って260℃のはんだ槽に30秒浸漬後、セロハン粘着テープによるピーリング試験を1サイクルとし、計1〜3サイクルを行った後の塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
◎:3サイクル後も塗膜に変化がないもの
○:3サイクル後に剥離が生じているもの
△:2サイクル後に剥離が生じているもの
×:1サイクル後に剥離が生じているもの
(ホ)プレッシャークッカー耐性試験
前項(5)の試験片について、その試験片を121℃、100%RHの雰囲気下で5時間処理したのち、塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
○:全く変化の見られないもの
△:僅かに変化が見られるもの
×:塗膜が膨潤しているもの
(ヘ)絶縁抵抗
前項(5)の試験片について、IPC―TM−650のIPC−SM−840C B−25テストクーポンのくし形電極を用い、85℃、85%R.H.(相対湿度)の雰囲気下で500時間加湿したときの塗膜の絶縁抵抗値をDC(直流)50Vを印加して測定した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】表1、2から、実施例1〜8のものは、比較例9〜11のものと比べて、現像後の表面光沢に優れ、また「耐酸性」、「耐金めっき性」、「プレッシャークッカー耐性」においても優れている。「現像性」については、ジアミン化合物(E)の芳香環に結合する分子団R1およびR2の立体的占有率が影響する。即ち、エポキシ基の硬化を促進するアミノ基に対するしゃへい効果が影響し、分子団R1およびR2の立体的占有率が小さいジアミン化合物(E)を用いた実施例1が最も熱管理幅が短く、逆に立体的占有率が大きいジアミン化合物(E)を使用するほど、熱管理幅が長くなる。
【0044】比較例10で示されるように、反応性希釈剤(D)としてモノアクリレートを使用した場合は、光重合性が小さくなるため、「表面光沢」およびソルダーレジスト組成物を塗布したプリント配線板の性能が、ジアクリレートと比較して劣る傾向がある。ジアミン化合物(E)を使用した実施例8では、ジアミン化合物(E)により光重合反応が促進され、失沢することなく、プリント配線板の性能も十分なものが得られる。
【0045】比較例12で示されるように、平行光露光においてジアミン化合物(E)を使用しないで失沢せずに、プリント配線板の性能も十分に得るためには、反応性希釈剤(D)を大量に使用しなければならず、弊害としてタック性が劣る。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、ジアミン化合物を感光性樹脂組成物に使用したので、超高圧水銀ランプによる露光によっても、光重合反応が十分に進行し、続く希アルカリ水溶液による現像工程においても、塗膜表面の光沢が失われることがない。
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、紫外線露光及び希アルカリ水溶液による現像で画像形成が可能であり、特に超高圧水銀ランプでの露光によっても硬化性が良く、希アルカリ水溶液によって硬化塗膜が侵されることのない感光性樹脂組成物及びこれを用いたプリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板は、基板の上に導体回路を形成し、そのパターンのはんだ付けランドに電子部品をはんだ付けすることにより搭載するためのものであり、そのはんだ付けランドを除く導体回路部分は永久保護皮膜としてのソルダーレジスト膜で被覆される。これにより、プリント配線板に電子部品をはんだ付けする際にはんだが不必要な部分に付着するのを防止するとともに、導体回路部分が空気に直接曝されて酸化されるのを防止する。
このような単層もしくは多層回路基板にソルダーレジスト膜のパターン(はんだ付けランドを除く回路部分を覆うパターン)を形成するには、アルカリ現像型ソルダーレジスト組成物を塗布し、露光、現像、ポストキュアを順次行って絶縁膜のパターンを形成する。上記の露光は多くの場合、メタルハライドランプによる散乱光露光装置を使用してソルダーレジスト膜のパターンを形成している。しかし、微細なソルダーレジスト膜のパターンを形成する場合は、超高圧水銀ランプによる接触型平行光露光装置あるいは投影露光装置を使用するのが一般的である。
【0003】ところが、可視〜紫外領域において、メタルハライドランプが250nm〜450nmまで連続的に発光するのに対して、超高圧水銀ランプはi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)の3波長が特異的に発光する。このため、i線基準で露光量を設定しても、ソルダーレジストに照射されるエネルギー量は、メタルハライドランプと比較して超高圧水銀ランプでは少なくなり、十分な硬化状態が得られない。結果として、露光後の現像工程において、ソルダーレジスト表面が希アルカリ水溶液に侵されやすくなるのみならず、プリント配線板に必要な性能が得られない。
【0004】このような現象に対して、ソルダーレジスト組成物中に光重合開始剤や反応性希釈剤を多量に処方したり、露光量を増大させてプリント配線板を生産する対策が取られている。
【0005】また、特許文献1には、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とエピクロロヒドリンの反応物を不飽和モノカルボン酸と多塩基酸無水物を反応して得られる感光性樹脂を使用したソルダーレジスト組成物が開示されている。
【特許文献1】
特開2000−355621号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ソルダーレジスト組成物中に光重合開始剤や反応性希釈剤を多量に処方した場合には、熱硬化時に光重合開始剤が昇華して熱硬化炉を汚染したり、半導体チップを搭載するパッケージ基板の場合では封止樹脂との密着性を低下させる要因となる。また、プリント配線板をメッキ処理する際にメッキ液中に光重合開始剤が溶出する等の弊害が生じる。露光量を増大させてプリント配線板を生産した場合には、露光パターンの精度を著しく低下させるのみならず、生産工程に要する時間が増大し、生産性に影響を与えるといった弊害がある。
【0007】特許文献1に開示されたソルダーレジスト組成物では、メタルハライドランプで露光量200mJ/cm2を照射した場合の感光性および表面光沢は優れている。しかし、超高圧水銀ランプで同様に照射した場合では、ソルダーレジスト塗膜が十分に硬化せず、現像工程において塗膜表面が侵されて光沢を失う、いわゆる失沢や塗膜の一部の剥離が見られた。
【0008】本発明の課題は、メタルハライドランプによる露光は勿論のこと、超高圧水銀ランプによる接触露光および投影露光によっても活性エネルギー線硬化性樹脂が十分に硬化し、希アルカリ水溶液によって塗膜表面が侵されないような感光性樹脂組成物を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定のジアミン化合物を使用することにより、メタルハライドランプは勿論のこと、超高圧水銀ランプによる露光でも、現像工程において希アルカリ水溶液によって塗膜が侵されることが無く、プリント配線板に必要な特性を低下させたりすることがない活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明に係る感光性樹脂組成物は、(A)1分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂、(B)エポキシ系熱硬化性化合物、(C)光重合開始剤、(D)反応性希釈剤、および(E) 式(1)で表される化合物(R1とR2はとは、互いに独立して、H、CH3またはC2H5を示す)と式(2)で示される化合物(R1とR2はとは、互いに独立して、H、CH3またはC2H5を示す)との少なくとも一方を含有しており、(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対する(E)化合物の合計量が1.0〜4.0重量部である。
【化3】
【化4】
【0011】本発明の感光性樹脂組成物をソルダーレジスト組成物用途に適用することによって、メタルハライドランプは勿論のこと、超高圧水銀ランプによる露光でも十分な硬化性を示し、現像工程においても該ソルダーレジスト塗膜が希アルカリ水溶液に侵されることが無く、プリント配線板に必要な特性を低下させたりすることがない。
【0012】以下、本発明を更に詳細に説明する。
「(A) 1分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和結合を有する活性エネルギー線硬化性樹脂」としては、分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に(メタ)アクリル酸等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させた後、生成した水酸基に多塩基酸またはその無水物を反応させた化合物(G)が好ましい。
【0013】上記多官能性エポキシ樹脂としては、2官能以上のエポキシ樹脂であればいずれも使用可能であり、エポキシ当量の制限は特にないが、通常1,000以下、好ましくは100〜500のものを用いる。例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型等のビスフェノール型エポキシ樹脂、o―クレゾールノボラック型等のノボラック型エポキシ樹脂、脂環式多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂に臭素、塩素等のハロゲン原子を導入したものなども挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いても良く、また2種類以上を併用してもよい。
【0014】前記多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸とを反応させると、エポキシ基とカルボキシル基との反応によりエポキシ基が開裂し、水酸基とエステル結合が生成する。
使用するラジカル重合性不飽和モノカルボン酸としては特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸などがあるが、(メタ)アクリル酸が最も好適である。エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応方法には特に制限はなく、例えばエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を適当な溶剤中で加熱することにより反応できる。
溶剤としては例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサなどの石油系溶剤類、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、酢酸エチル酢酸ブチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等の酢酸エステル類を挙げることができる。また、触媒としては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミンなどのアミン類、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフェートなどのリン化合物類等を挙げることができる。
【0015】上記の多官能エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応において、エポキシ樹脂が有するエポキシ基1当量あたりラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を0.7〜1.0当量反応させることが好ましい。(メタ)アクリル酸を用いるときは、さらに好ましくは0.8〜1.0当量反応させる。ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸が0.7当量未満であると、後続の合成反応時にゲル化を起こしたり、あるいは樹脂の保存安定性が悪くなる。また、ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸が過剰であると未反応のカルボン酸が多く残存するため、硬化物の諸特性を低下させる恐れがある。エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応は、加熱状態で行うことが望ましく、その反応温度は80〜140℃であることが好ましい。反応温度が140℃を超えるとラジカル重合性不飽和モノカルボン酸が熱重合を起こしやすくなり、合成が困難になることがあり、また80℃未満では反応速度が遅くなり、実際の製造上好ましくないことがある。エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の溶剤中での反応においては、溶剤の配合量が反応系の総重量に対して、20〜50%であることが好ましい。エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応生成物は単離することなく、溶液のまま、次の多塩基酸または多塩基酸無水物との反応に供することができる。
【0016】上記エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応生成物である不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に、多塩基酸またはその無水物を反応させる。多塩基酸またはその無水物としては、特に制限はなく、飽和、不飽和のいずれでも使用できる。このような多塩基酸としては、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3−メチルテトラヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、3−エチルテトラヒドロフタル酸、4−エチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、3−エチルヘキサヒドロフタル酸、4−エチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、、トリメリット酸、ピロメリット酸およびジグリコール酸等が挙げられる。多塩基酸無水物としてはこれらの無水物が挙げられる。これらの化合物は単独でも使用でき、また2種類以上混合してもよい。
多塩基酸または多塩基酸無水物は、上記のエポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応で生成した水酸基に反応し、樹脂に遊離のカルボキシル基を持たせる。多塩基酸またはその無水物の使用量は、エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸の反応生成物が有する水酸基1モルに対し、0.2〜1.0モルであることが望ましい。露光時に高感度の樹脂膜が得られる点からは、0.3〜0.9モル、さらに好ましくは0.4〜0.8モルの割合で反応させる。0.2モル未満であると、得られた樹脂の希アルカリ水溶液に対する溶解性が低下することがある。また1.0モルを超えると最終的に得られる硬化塗膜の諸特性を低下させることがある。多塩基酸またはその無水物は、上記の不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂に添加され、脱水縮合反応され、反応時生成した水は反応系から連続的に取り出すことが好ましいが、その反応は加熱状態でおこなうことが好ましく、その反応温度は70〜130℃であることが好ましい。反応温度が130℃を超えるとエポキシ樹脂に結合されたものや、未反応のラジカル重合性不飽和基が熱重合を起こしやすくなって合成が困難になることがあり、また70℃未満では反応速度が遅くなり、実際の製造上好ましくないことがある。上記の多塩基酸またはその無水物と不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂との反応生成物である多塩基酸変性不飽和物カルボン酸化エポキシ樹脂(G)の酸価は、60〜130mgKOH/gが好ましい。反応させる多塩基酸またはその無水物の量により、樹脂(G)の酸価は調整できる。
【0017】特に好適な実施形態においては、(A)成分(活性エネルギー線硬化性樹脂)を得る場合の成分として、ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸としてアクリル酸およびメタクリル酸の少なくとも一方、多官能性エポキシ樹脂としてはノボラック型エポキシ樹脂、多塩基酸としてテトラヒドロ無水フタル酸を使用する。
【0018】本発明においては、上記の樹脂(G)(多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂)を感光性樹脂(A)として好適に使用できる。更には、上記の樹脂(G)(多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂)の有するカルボキシル基に1個以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基を有するグリシジル化合物を反応させることにより、ラジカル重合性不飽和基をさらに導入し、さらに感光性を向上させた樹脂(H)も採用できる。この感光性を向上させた樹脂(H)は、最終のグリシジル化合物との反応によって、ラジカル重合性不飽和基が、その前駆体樹脂(G)の側鎖として結合するため、ラジカル重合性が高く、優れた感光特性を付与することができる。
【0019】1個以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基を有するグリシジル化合物としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアクリレートモノグリシジルエーテル等が挙げられる。まお、グリシジル基は複数個有していてもよい。これらの化合物は単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。上記グリシジル化合物は、上記の多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂(G)の溶液に添加して反応させるが、その樹脂に導入したカルボキシル基1モルに対し、通常0.05〜0.5モルの割合で反応させる。得られる樹脂(H)を含有する感光性樹脂組成物の感光性や、熱管理幅、絶縁特性を考慮すると、0.1〜0.5モルの割合で反応させるのがよく、反応温度は80〜120℃が好ましい。このようにして得られる樹脂(グリシジル化合物付加多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂)(H)からなる感光性樹脂の酸価は45〜250mgKOH/gであることが望ましい。
【0020】本発明において「エポキシ系熱硬化性化合物(B)」は、本発明の感光性樹脂組成物において、その塗膜を露光し、現像した後の工程であるポストキュア後に塗膜の性能を向上できるもので、エポキシ樹脂と称される化合物である。具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂として、エピコート152、同154(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロンN−740,同770(以上、大日本インキ化学工業社製)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として、エピクロンN−680,同695(以上、大日本インキ化学工業社製)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としてエピクロンHP―7200(大日本インキ化学工業社製)、グリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、TEPIC−S、TEPIC−H(日産化学社製)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピコート1001、同1002、同1003、同1004(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン1050、同3050(以上、大日本インキ化学工業社製)、アラルダイトAER6071,同6072(以上、旭チバ社製)、エポトートYD−011、同012(以上、東都化成社製)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂として、エポトートYDF−2001、同2004(以上、東都化成社製)、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂として、エピクロンEXA−7015(大日本インキ化学工業社製)、その他の骨格を有するエポキシ樹脂としてエピコートYX−4000、エピコート1031S(以上、ジャパンエポキシレジン社製)、エポトートYSLV−80XY(東都化成社製)、NC−3000、NC−3000S−H(以上、日本化薬社製)が挙げられる。上記、エポキシ系熱硬化性化合物は、(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して、通常5〜150重量部の割合で添加される。この添加量が5重量部未満では、ポストキュア後のソルダーレジストとしては、十分な耐熱性、密着性、めっき耐性が得られず、150重量部を超える場合は、希アルカリ水溶液に溶解し難くなり、はんだ付けランド上にソルダーレジスト組成物が残存する、いわゆるスカムが発生しやすくなる。また、(B)エポキシ系熱硬化性化合物には、反応促進剤としてメラミン化合物、イミダゾール化合物、フェノール化合物等の公知のエポキシ樹脂硬化促進剤を併用することもできる。
【0021】光重合開始剤(C)としては、特に制限はなく、従来知られているものはいずれも使用できる。具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノ)−ブタノン−1、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert―ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2、4−ジメチルチオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン等が挙げられる。これらは単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができ、その使用量は、(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して0.5〜50重量部が好ましい。これが0.5重量部未満では(A)活性エネルギー線硬化性樹脂の光重合反応が不十分となり、50重量部を超えると添加量の割合に対する光重合性の効果は向上しない。
【0022】反応性希釈剤(D)とは、上記(A)成分の活性エネルギー線硬化性樹脂の光硬化をさらに十分にして、耐薬品性を付与するものであって、1分子中に少なくとも二重結合を1個以上、好適には2個以上有する化合物である。反応性希釈剤として好ましくは、常温にて液状であり、沸点が100℃よりも高いものである。常温にて固形であると、反応性希釈剤を配合したソルダーレジスト組成物を露光する際、塗膜中で反応性希釈剤分子が移動し難く、十分な硬化深度が得られ難く、沸点が100℃よりも低いと、ソルダーレジスト組成物中に含まれる溶剤を乾燥する際に、同時に反応性希釈剤も蒸発する。通常用いられる反応性希釈剤としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の反応性希釈剤が挙げられる。上記の反応性希釈剤は単独または複数の混合系においても使用可能であり、添加量は(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部あたり、通常2〜10重量部の範囲で使用される。添加量が2重量部より少ないと、十分な光硬化が得られず、硬化塗膜の耐薬品性、耐めっき性において十分な性能が得られ難い。また、添加量が10重量部を超えるとタックが強くなり、接触型露光装置を使用した露光工程の際に露光マスクの基板の付着が生じやすくなり、目的とする硬化塗膜が得られ難くなる。
【0023】本発明においてジアミン化合物(E)は、一般式(1)および/または(2)で示される化合物である。一般式(1)(2)中のR1、R2は、それぞれ独立して、H、CH2又はC2H5を表わす。同一化合物中において、R1、R2は互いに同一でも良く、また異なっても良い。また前記ジアミン化合物を単独で用いてもよく、複数種類のジアミン化合物を用いてもよい。前記ジアミン化合物を使用することにより、特に超高圧水銀ランプでの露光による光重合性が向上する理由としては、光重合開始剤(C)への増感作用によるものと考えられる。
【0024】式(1)の構造を有するジアミン化合物の具体例としては、カヤハードA−A、カヤハードA−B、カヤハードA−S(いずれも日本化薬社製、R1=C2H5、R2=H)、カヤボンドC−100(日本化薬社製、R1=CH3、R2=H)、カヤボンドC−200S(日本化薬社製、R1=R2=CH3)、カヤボンドC−300S(日本化薬社製、R1=R2=C2H5)が挙げられる。
式(2)の構造を有するジアミン化合物の具体例としては、ワンダミンHM(新日本理化社製、R1=R2=H)、ラロミンC−260(BASF社製、R1=CH3、R2=H)が挙げられる。)。
【0025】(E)成分(ジアミン化合物)の側鎖R1およびR2の選択によっては、光重合開始剤に対する増感作用の差はない。しかし、R1およびR2の立体的占有率により、硬化塗膜の熱管理幅、保存安定性に影響する。例えば、立体的占有率の最も小さい水素原子を採用した場合には、アミノ結合の遮へいが小さいため、熱硬化性エポキシ化合物への硬化触媒効果が大きく、結果として熱管理幅、保存安定性が小さくなる。立体的占有率の最も大きいエチル基を採用した場合には、アミノ結合の遮蔽が大きいため、熱硬化性エポキシ化合物への硬化触媒効果が小さく、熱管理幅、保存安定性が大きくなる。この点で、(E)成分を構成する化合物には、エチル基が一個以上置換されていることが好ましく、エチル基が2個置換されていることが一層好ましい。
【0026】式(1)で表される化合物および/または式(2)で表される化合物の添加量の合計値は、(A)活性エネルギー線硬化性樹脂100重量部に対して1.0〜4.0重量部である。これが1.0重量部よりも少ないと、光重合開始剤への増感作用が小さく、超高圧水銀ランプでの露光により十分な光硬化が得られにくくなる。このため前記添加量(合計値)を1.0重量部以上とすることが好ましいが、特に好ましくは1.5重量部以上とする。また、前記添加量(合計値)が4.0重量部を超えると、現像の際にはんだ付けランド上にスカムが生じやすくなり、また、逆に光重合が十分に進行しなくなり易い。このため前記添加量(合計値)を4.0重量部以下とすることが好ましいが、特に好ましくは3.5重量部以下とする。
【0027】本発明の感光性樹脂組成物には、上記の成分の他に、必要に応じて種々の添加剤、例えばシリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機顔料、銅フタロシアニン、イソインドリン、カーボンブラック等の公知の着色顔料、消泡剤、レベリング剤等の塗料用添加剤等を含有させることができる。
【0028】上記のようにして得られたソルダーレジスト組成物は、例えば銅張積層板の銅箔をエッチングして導体回路を有する回路基板に所定の厚さで塗布し、60〜80℃の温度で15〜60分間程度加熱して溶剤を蒸発させた後、上記回路のはんだ付けランドを遮光したパターンのマスクを密着させ、その上から紫外線を照射し、このはんだ付けランドに対応する非露光領域を希アルカリ水溶液で除去することにより塗膜が現像される。この希アルカリ水溶液としては、0.5〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液が一般的であるが、他のアルカリでも使用可能である。続いて140〜160℃の熱風循環式の乾燥炉で10〜60分間ポストキュアをおこなうことにより、目的とするソルダーレジスト皮膜を得ることができる。このようにしてソルダーレジスト膜で被覆したプリント配線板が得られ、これに電子部品が噴流はんだ付け方法やリフローはんだ付け方法により接続、搭載される。また、半導体チップを搭載したのち、トランスファーモールド成形により、半導体チップを樹脂封止したり、アンダーフィル樹脂によって固定し、半導体パッケージ基板として前述のはんだ付け方法によって他の基板に搭載される。本発明のプリント配線板は、電子部品あるいは半導体チップ搭載前のソルダーレジストを被覆したプリント配線板、このプリント配線板に電子部品あるいは半導体チップを搭載したプリント配線板のいずれもその対象に含む。
【0029】
【実施例】次に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(活性エネルギー線硬化性樹脂(A)の合成例)
エチルカルビトールアセテート中においてエポキシ当量が220で、かつ1分子中に平均7個のフェノール残基とエポキシ基を有するクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基1モルに対し、アクリル酸を0.8モルの割合で反応させて得られる生成物に、無水テトラヒドロフタル酸を0.6モルの割合で反応させ、活性エネルギー線硬化性樹脂を調整した。この活性エネルギー線硬化性樹脂溶液は、固形の樹脂成分100質量部に対し、エチルカルビトールアセテート50質量部を含む粘性を有する液体であり、樹脂分の酸価は88mgKOH/gであった。
【0030】(実施例1)
前記合成例で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂(A)溶液100gに対し、エポキシ系熱硬化性化合物(B)としてNC−3000を10g、光重合開始剤(C)としてイルガキュア369(チバ・スペシャルティケミカルズ社製の2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノ)−ブタノン−1)を4gおよびカヤキュアDETX−S(日本化薬社製の2−メチルチオキサントン)、反応性希釈剤(D)としてアロニクスM−400(東亞合成社製のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)を5g、ジアミン化合物(E)としてカヤハードA−Aを2g、メラミンを1g、ジシアンジアミドを1g、硫酸バリウムを20g、フタロシアニングリーンを0.5g、エチルカルビトールアセテートを5g、ソルベッソ150を5g加え、3本ロールミルで混練してソルダーレジスト組成物を調整した。このソルダーレジスト組成物について、その組成を表1に示すとともに、感度、表面光沢、現像性、塗膜性能を後述の試験法によって試験した結果を表2に示す。
【0031】(実施例2〜6)
実施例1において、ジアミン化合物(E)を、表1に記載されているように変更した。これ以外は実施例1と同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0032】(実施例7)
実施例1において、反応性希釈剤(D)としてカヤラッドR−684(日本化薬社製のジシクロペンタジエニルジアクリレート)を使用し、ジアミン化合物(E)としてカヤボンドC−300Sを5g使用した。これ以外は実施例1と同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0033】(実施例8)
実施例1において、反応性希釈剤(D)としてアロニクスM−400(東亜合成社製のペンタエリスリトールヘキサアクリレート)を2.5gおよびアロニクスM−5700(東亞合成社製の2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート)を2.5g使用し、ジアミン化合物(E)としてカヤボンドC−300Sを5g使用した。これ以外は実施例1と同様にしてソルダーレジスト組成物を調製し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0034】(比較例9)
実施例1において、ジアミン化合物(E)を使用しないこと以外は同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0035】(比較例10)
実施例1において、反応性希釈剤(D)としてアロニクスM−400を2.5gおよびアロニクスM−5700を2.5g使用し、ジアミン化合物(E)を使用しないこと以外は同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0036】(比較例11)
実施例1において、ジアミン化合物(E)としてカヤボンドC−300Sの添加量を5gに変更したこと以外は同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0037】(比較例12)
実施例1において、反応性希釈剤(D)としてアロニクスM−400を15g使用し、ジアミン化合物(E)を使用しないこと以外は同様にしてソルダーレジスト組成物を調整し、実施例1と同様に試験した結果を表2に示す。
【0038】
試験方法は以下の通りである。
(1)感度
バフ研磨した銅張積層板に、スクリーン印刷法により上記実施例1〜8、比較例9〜12の各ソルダーレジスト組成物を20μm(乾燥後)の厚さで塗布し、80℃で20分間乾燥したのち、Kodak Control Scale T−14(イーストマン・コダック社製)を塗膜表面に置き、接触型平行光露光装置(SACP600CV、アドテックエンジニアリング社製)でレジスト表面上500mJ/cm2照射した。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用い、0.2MPaのスプレー圧で90秒間現像し、ソルダーレジスト塗膜が現像されずに残存している段数を感度とした。
(2)タック性
バフ研磨した銅張積層板に、スクリーン印刷法により上記実施例1〜8、比較例9〜12の各ソルダーレジスト組成物を20μm(乾燥後)の厚さで塗布し、80℃で20分間乾燥し、室温まで冷却したのち、塗膜のべたつきを指触にて確認し、以下の基準に従い評価した
○:塗膜のべたつきがないもの
△:塗膜のべたつきが若干あるもの
×:塗膜のべたつきが激しいもの
(3)表面光沢
バフ研磨した銅張積層板に、スクリーン印刷法により実施例1〜8、比較例9〜12のそれぞれのソルダーレジスト組成物を20μm(乾燥後)の厚さで塗布し、80℃で20分間乾燥したのち、マイラーフィルムを塗膜表面に置き、接触型平行光露光装置(SACP600CV、アドテックエンジニアリング社製)でレジスト表面上500mJ/cm2照射した。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用い、0.2MPaのスプレー圧で90秒間現像し、ソルダーレジスト塗膜の光沢を目視にて確認し、以下の基準に従い評価した。
◎:塗膜全面が均一に光沢であるもの
○:むらがあるが塗膜が光沢であるもの
△:現像により塗膜が失沢しているもの
×:現像により塗膜が溶解、膨潤等しているもの
【0039】(4)現像性
バフ研磨した銅張積層板に、スクリーン印刷法により実施例1〜8、比較例9〜12のそれぞれのソルダーレジスト組成物を20μm(乾燥後)の厚さで塗布し、80℃で各々10分間隔で乾燥したのち、その後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用い、0.2MPaのスプレー圧で90秒間で現像できる最長の乾燥時間を測定した。
【0040】(5)塗膜性能
バフ研磨した導体回路(導体厚35μm)に、スクリーン印刷法により実施例1〜8、比較例9〜12のそれぞれのソルダーレジスト組成物を導体回路上に20μm(乾燥後)の厚さで塗布し、80℃で20分間隔で乾燥したのち、導体回路に対応したパターンが描かれているマスクフィルムを塗膜表面に置き、接触型平行光露光装置(SACP600CV、アドテックエンジニアリング社製)でレジスト表面上500mJ/cm2照射した。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用い、0.2MPaのスプレー圧で90秒間現像した。続いてこの基板を150℃で60分間熱硬化し、硬化塗膜を有するプリント配線板を作成し、塗膜性能の評価をおこなった。
(イ)耐酸性
前項(5)の試験片について、その試験片を常温の10質量%硫酸水溶液に30分間浸漬後、水洗したのち、セロハン粘着テープ(セロハンは商品名)でピーリング試験をおこない、塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
○:全く変化の見られないもの
△:僅かに変化が見られるもの
×:塗膜が膨潤し剥離しているもの
(ロ)耐溶剤性
前項(5)の試験片について、その試験片を常温のジクロロメタンに30分間浸漬後、水洗したのち、セロハン粘着テープでピーリング試験をおこない、塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
○:全く変化の見られないもの
△:僅かに変化が見られるもの
×:塗膜が膨潤し剥離しているもの
(ハ)耐金めっき性
前項(5)の試験片について、その試験片に金めっき処理を施し、セロハン粘着テープでピーリング試験をおこない、塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
○:全く変化の見られないもの
△:僅かに変化が見られるもの
×:塗膜が膨潤し剥離しているもの
(ニ)はんだ耐熱性試験
前項(5)の試験片について、JIS C 6481の試験方法に従って260℃のはんだ槽に30秒浸漬後、セロハン粘着テープによるピーリング試験を1サイクルとし、計1〜3サイクルを行った後の塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
◎:3サイクル後も塗膜に変化がないもの
○:3サイクル後に剥離が生じているもの
△:2サイクル後に剥離が生じているもの
×:1サイクル後に剥離が生じているもの
(ホ)プレッシャークッカー耐性試験
前項(5)の試験片について、その試験片を121℃、100%RHの雰囲気下で5時間処理したのち、塗膜の状態を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
○:全く変化の見られないもの
△:僅かに変化が見られるもの
×:塗膜が膨潤しているもの
(ヘ)絶縁抵抗
前項(5)の試験片について、IPC―TM−650のIPC−SM−840C B−25テストクーポンのくし形電極を用い、85℃、85%R.H.(相対湿度)の雰囲気下で500時間加湿したときの塗膜の絶縁抵抗値をDC(直流)50Vを印加して測定した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】表1、2から、実施例1〜8のものは、比較例9〜11のものと比べて、現像後の表面光沢に優れ、また「耐酸性」、「耐金めっき性」、「プレッシャークッカー耐性」においても優れている。「現像性」については、ジアミン化合物(E)の芳香環に結合する分子団R1およびR2の立体的占有率が影響する。即ち、エポキシ基の硬化を促進するアミノ基に対するしゃへい効果が影響し、分子団R1およびR2の立体的占有率が小さいジアミン化合物(E)を用いた実施例1が最も熱管理幅が短く、逆に立体的占有率が大きいジアミン化合物(E)を使用するほど、熱管理幅が長くなる。
【0044】比較例10で示されるように、反応性希釈剤(D)としてモノアクリレートを使用した場合は、光重合性が小さくなるため、「表面光沢」およびソルダーレジスト組成物を塗布したプリント配線板の性能が、ジアクリレートと比較して劣る傾向がある。ジアミン化合物(E)を使用した実施例8では、ジアミン化合物(E)により光重合反応が促進され、失沢することなく、プリント配線板の性能も十分なものが得られる。
【0045】比較例12で示されるように、平行光露光においてジアミン化合物(E)を使用しないで失沢せずに、プリント配線板の性能も十分に得るためには、反応性希釈剤(D)を大量に使用しなければならず、弊害としてタック性が劣る。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、ジアミン化合物を感光性樹脂組成物に使用したので、超高圧水銀ランプによる露光によっても、光重合反応が十分に進行し、続く希アルカリ水溶液による現像工程においても、塗膜表面の光沢が失われることがない。
Claims (7)
- 前記(A)活性エネルギー線硬化性樹脂が、分子内にカルボキシル基を有し、アルカリ現像可能な活性エネルギー線硬化性樹脂であることを特徴とする、請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(D)反応性希釈剤が、常温で液状であり、沸点が100℃以上のアクリレートまたはメタクリレート系化合物であることを特徴とする、請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
- 希アルカリ水溶液によって現像可能であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の感光性樹脂組成物。
- 超高圧水銀ランプでの露光によって現像可能であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一つの請求項に記載の感光性樹脂組成物を含有することを特徴とする、ソルダーレジスト組成物。
- 請求項6記載のソルダーレジスト組成物の硬化物からなるソルダーレジスト膜を含むプリント配線板。
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