JP2004301344A - アンモニア吸収ヒートポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン排熱を利用して、再生器を過大な設備にすることなく、吸収器および凝縮器からの冷却水から暖房や給湯に利用可能な熱を得る。
【解決手段】アンモニア−水系混合媒体の溶液を収容するとともに冷媒を蒸発分離する再生器8に凝縮器10を接続し、再生器8で蒸発分離させたアンモニア蒸気を導入して凝縮液化する。再生器8に吸収器12を接続し、吸収器12および凝縮器10に蒸発器14を接続し、蒸発器14内のアンモニア蒸気を圧縮機24で吸引して吸収器12に加圧供給する。排ガスボイラ20でエンジン排熱により蒸発させたアンモニア−水系混合媒体の蒸気でタービン21を駆動して圧縮機24を駆動する。圧縮機24の圧力比を1.5以上にするとともに、吸収器12内でのアンモニア濃度を調整し、吸収器12および凝縮器10を通った冷却水から40℃以上の温熱を回収する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン排熱を回収して、吸収器および凝縮器を冷却する冷却水に回収された熱を暖房や給湯などに利用できるアンモニア吸収ヒートポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジン排熱を回収して熱を取り出すものとして、従来、特許文献1にに開示されているものがあった。
【0003】
この従来例によれば、エンジンの排熱を熱源とする単効用吸収冷凍機の蒸発器と吸収器との間に圧縮機を介装するとともに、蒸発器に冷凍用媒体取り出し管を付設し、蒸発器内の圧力を低下させ、蒸発器での蒸発潜熱を利用して低温の冷熱を取出せるように構成している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−48426号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述従来例において、吸収器および凝縮器にクーリングタワーからの冷却水を供給し、吸収器および凝縮器を冷却しているが、その冷却によって回収された熱は外気中に放出しており、吸収器および凝縮器からの冷却水に回収された排熱を更に回収しようとするものは、従来無かった。
【0006】
この理由は次の通りである。
すなわち、図2のデューリング線図に示すように、従来の構成で、吸収器および凝縮器からの冷却水の温度を高くしようとすると、吸収器出口▲3▼での温度および再生器入口▲4▼での温度が高くなるとともに、吸収器から再生器に供給する溶液流量と再生器での冷媒発生量とによる溶液循環比が高くなる。
【0007】
例えば、一般のアンモニア吸収冷凍機で、35.5℃の冷却水から2℃高い37.5℃を得ようとするだけでも、図3のグラフのJ(従来例の冷却水の取り出し温度に対する溶液循環比の変化を示す線)から明らかなように、溶液循環比が50倍以上となり、再生器として過大な設備が必要となるばかりか、暖房や給湯に必要な40℃以上を得ることができなかったからである。
溶液循環比=(1−ξb)/(ξa−ξb)
ここで、ξaは、吸収器出口▲3▼および再生器入口▲4▼でのアンモニア濃度であり、ξbは、再生器出口▲5▼および吸収器入口▲6▼でのアンモニア濃度である。▲1▼は凝縮器を▲2▼は蒸発器をそれぞれ示す。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、請求項1に係る発明は、エンジン排熱を利用して、再生器を過大な設備にすることなく、吸収器および凝縮器からの冷却水から暖房や給湯に利用可能な熱を得ることができるようにすることを目的とし、請求項2に係る発明は、再生器を過大な設備にすることなく適切な温度の熱を得ることができるようにすることを目的とし、請求項3に係る発明は、溶液循環比を大きくせずに、より高温の熱を得ることができるようにすることを目的とし、請求項4に係る発明は、蒸発器から冷熱を得ながら、吸収器および凝縮器からの冷却水から暖房や給湯に利用可能な熱を得ることができるようすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明のアンモニア吸収ヒートポンプは、上述のような目的を達成するために、
アンモニアを冷媒、水を吸収剤とするアンモニア−水系混合媒体を収容するとともにエンジン冷却水の加熱により冷媒を蒸発分離する再生器と、
前記再生器に接続されて前記再生器で蒸発分離させた冷媒を導入して凝縮液化する凝縮器と、
前記再生器に接続されて前記再生器から供給される冷媒蒸発後の吸収剤に冷媒を吸収して前記再生器に戻す吸収器と、
前記凝縮器および前記吸収器に接続されて前記凝縮器からの冷媒液を蒸発する蒸発器と、
前記蒸発器内の冷媒を吸引して前記吸収器に加圧供給する圧縮機と、
前記圧縮機に連動連結されるタービンと、
前記タービンに前記吸収器から供給されるアンモニア−水系混合媒体を、エンジン排ガスにより蒸発させる排ガスボイラと、
前記吸収器および前記凝縮器を冷却する冷却水配管と、
前記冷却水配管から取り出される冷却水から温熱を回収する熱回収手段とを備え、
前記圧縮機の圧力比が1.5以上になるように設定し、かつ、前記冷却水配管から取り出される冷却水の温度が40℃以上になるように前記吸収器内でのアンモニア−水系混合媒体のアンモニア濃度を調整するように構成する。
【0010】
(作用・効果)
請求項1に係る発明のアンモニア吸収ヒートポンプの構成によれば、蒸発器内の冷媒を吸引して吸収器に加圧供給する圧縮機の圧力比が1.5以上になるように設定することで、溶液循環比を大きくせずに、冷却水配管から取り出される冷却水の温度を高くすることができる。
すなわち、図2に示すように、圧縮機で蒸発器内の冷媒を吸引することにより、蒸発器内の圧力▲2▼を低下させ、これにより、吸収器内の圧力を、圧力を低下させる前の圧力レベル▲2▼‘まで高くすることになり、冷却水配管から取り出される冷却水の温度を高くしたとき(t→t’)におけるアンモニア濃度を従来よりも高くでき、溶液循環比を大きくせずに、冷却水配管から取り出される冷却水の温度を高くできるのである。
また、図4の圧力レベルの変化を示す図に示すように、蒸発器の圧力Pとタービンの入口圧力Tを固定した場合、吸収器内のアンモニア濃度を高くすると、吸収器内の圧力が高くなり(Po‘→Po)、圧縮機のヘッドがCH→CH´となって仕事量が減るとともにタービンのヘッドがTH→TH´となって仕事量が増加する。アンモニア濃度を低くすると、逆になる。このことにより、吸収器内のアンモニア濃度を調整することで、タービンと圧縮機の動力バランスを取ることが可能となり、冷却水配管から所望の温度の熱を取り出すことができる。
したがって、エンジン排熱を利用して、再生器を過大な設備にすることなく、冷却水配管からの冷却水から暖房や給湯に利用可能な熱を得ることができ、エンジン排熱を成績係数大にして温熱状態で回収することができる。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項1に記載のアンモニア吸収ヒートポンプにおいて、
吸収器から再生器に供給する溶液流量と前記再生器での冷媒発生量とによる溶液循環比が2〜10になるように設定する。
溶液循環比が2未満になると、冷却水配管から取り出される冷却水の温度を40℃以上に高めづらくなり、一方、溶液循環比が10を越えると、再生器が大型化して設備が過大になるからである。
【0012】
(作用・効果)
請求項2に係る発明のアンモニア吸収ヒートポンプの構成によれば、溶液循環比を特定の範囲に設定するから、再生器を過大な設備にすることなく適切な温度の熱を得ることができ、エンジン排熱を、成績係数が高い状態で温熱として良好に回収することができる。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項1または2に記載のアンモニア吸収ヒートポンプにおいて、
再生器で発生する冷媒の一部を排ガスボイラに供給するように構成する。
【0014】
(作用・効果)
請求項3に係る発明のアンモニア吸収ヒートポンプの構成によれば、再生器で発生する冷媒の一部を排ガスボイラに供給することで、蒸発器に供給される冷媒量を減少して圧縮機の動力を減少し、一方、排ガスボイラでの排熱回収量を増加してタービンの出力を増加し、圧縮機とタービンとのバランスをとることができる。
したがって、溶液循環比を大きくせずに圧縮機の圧力比を大きくして、より高温の熱を得ることができる。
【0015】
また、請求項4に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項1、2、3のいずれかに記載のアンモニア吸収ヒートポンプにおいて、蒸発器に、前記蒸発器で得られる冷熱を取出す冷熱取り出し手段を付設して構成する。
【0016】
(作用・効果)
請求項4に係る発明のアンモニア吸収ヒートポンプの構成によれば、蒸発器での蒸発潜熱を利用して蒸発器から冷熱を取り出すことができる。
したがって、蒸発器から冷熱を得ながら、吸収器および凝縮器からの冷却水から暖房や給湯に利用可能な熱を得ることができ、温熱および冷熱の両方の需要に応じることができ、有用性大である。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るアンモニア吸収ヒートポンプの実施例を示す概略構成図であり、ガスエンジン1に、カップリング2を介して発電機3が連動連結されている。
【0018】
ガスエンジン1の排気管にガス配管4が接続され、そのガス配管4に、NOx成分を除去する脱硝装置5が付設されている。
ガスエンジン1のエンジン冷却部1aの出口と入口とにわたって、エンジン冷却水(ジャケット冷却水)を循環する第1のポンプ6を介装した循環配管7が接続され、この循環配管7に、単効用吸収冷凍機を構成する再生器8が設けられている。再生器8には、ガスエンジン1からのエンジン冷却水(温度85〜95℃)によって蒸発可能なアンモニアを冷媒とし、かつ、水を吸収剤としたアンモニア−水系混合媒体としてのアンモニア−水系溶液が収容されている。
【0019】
再生器8には、精留器9を介して水を分離したアンモニア蒸気を供給するように凝縮器10が連通接続され、再生器8に第1の配管11を介して吸収器12が接続されるとともに、凝縮器10に第2の配管13を介して蒸発器14が接続され、更に、吸収器12と蒸発器14とが連通接続され、単効用吸収冷凍機が構成されている。
【0020】
凝縮器10では、再生器8で蒸発した冷媒を凝縮液化し、その液化した冷媒を蒸発器14に噴霧供給により戻すようになっている。
蒸発器14では、吸収器12における吸収剤による冷媒の吸収に伴い、冷媒が蒸発するようになっている。
【0021】
吸収器12から再生器8にわたって、第1の溶液ポンプ15を介装した第3の配管16が接続され、この第3の配管16と第1の配管11との間に第1の熱交換器17が設けられ、再生器8に戻す液化したアンモニア−水系溶液を、再生器8から吸収器12に流すアンモニア−水系溶液によって加熱するようになっている。
【0022】
第3の配管16の吸収器12と第1の熱交換器17との間に、第2の溶液ポンプ18を介装した分岐配管19が接続され、この分岐配管19とガス配管4とにわたって排ガスボイラ20が設けられ、液化したアンモニア−水系溶液をガスエンジン1からの排気ガスとの伝熱により加熱し、高温高圧の蒸気を発生させるように構成されている。
【0023】
分岐配管19にタービン21が接続されるとともに、そのタービン21と第1の配管11とが第4の配管22を介して接続され、単効用吸収冷凍機の作動媒体であるアンモニア−水系溶液の高温高圧の蒸気によってタービン21を駆動するとともに、タービン21から排出される蒸気を吸収器12に戻すように構成されている。
【0024】
第4の配管22の途中箇所が、再生器8内におけるエンジン冷却水との熱交換後のアンモニア−水系溶液と熱交換するように再生器8内に導入され、タービン21から排出される蒸気の熱を利用して、再生器8から出て吸収器12に供給されるアンモニア−水系溶液の温度を高くできるように構成されている。
ただし、第4の配管22中のアンモニア排蒸気によって第3の配管16内の吸収器12から再生器8へ供給されるアンモニア−水系溶液を加熱しても同等な効果が得られる。
【0025】
タービン21に伝動軸23を介して圧縮機24が一体的に連動連結されている。第2の配管13の途中箇所に第2の熱交換器25が設けられ、この第2の熱交換器25で熱交換可能に、吸収器12と前述の圧縮機24とを接続する蒸気吸引配管26が設けられ、圧縮機24によって蒸発器14内の蒸気を吸引するようになっている。
【0026】
圧縮機24と第1の配管11とが蒸気配管27を介して接続され、その蒸気配管27の途中箇所が、再生器8内におけるエンジン冷却水との熱交換後のアンモニア−水系溶液と熱交換するように再生器8内に導入され、圧縮機24から排出される蒸気の熱を利用して、再生器8から出て吸収器12に供給されるアンモニア−水系溶液を加熱してその温度を高くし、その後に、吸収器12に供給するように構成されている。
【0027】
蒸発器14に、冷熱取り出し手段としての、媒冷凍用媒体としてのブラインを取り出す冷凍用媒体取り出し管28が付設され、この冷凍用媒体取り出し管28が冷凍倉庫や保冷庫などの冷凍用熱源(図示せず)に導入されるようになっている。
【0028】
蒸発器14の底部と蒸気吸引配管26とにわたり、第3の溶液ポンプ29を介装した冷却配管30が接続され、その冷却配管30の途中箇所が吸収器12内に通され、蒸発器14内のアンモニア−水系溶液を供給して吸収器12内のアンモニア−水系溶液を冷却し、吸収器12内の圧力を低下できるように構成されている。
【0029】
冷却配管30に流量調整弁31が設けられ、冷凍用媒体取り出し管28の蒸発器14からの冷凍用媒体の取出し管部分に、冷凍用媒体の温度を測定する温度センサ32が設けられている。温度センサ32がコントローラ33に接続され、そのコントローラ33に流量調整弁31が接続されている。温度センサ32は、冷凍用媒体取り出し管28の蒸発器14への冷凍用媒体の戻り管部分に設けても良い。
【0030】
コントローラ33では、温度センサ32で測定される冷凍用媒体の温度と、例えば−10℃などの設定温度とを比較し、冷凍負荷が高くて測定温度が設定温度よりも高いときには、流量調整弁31の開度を減少させて蒸発器14でのアンモニア−水系溶液の蒸発量を増加し、一方、冷凍負荷が低くて測定温度が設定温度よりも低いときには、流量調整弁31の開度を増加させて蒸発器14でのアンモニア−水系溶液の蒸発量を減少しながら吸収器12に供給するアンモニア−水系溶液の流量を増加し、温度センサ32で測定される冷凍用媒体の温度が一定になるように、すなわち、蒸発器14から取出される冷凍用媒体の温度を設定温度に維持するように構成されている。
【0031】
凝縮器10および吸収器12には、クーリングタワーからの冷却水を供給する冷却水配管34が通されている。
冷却管34の凝縮器10よりも下流側において、熱回収手段としての第3の熱交換器35が設けられ、その第3の熱交換器35と暖房機36とにわたって冷媒回路37が接続され、吸収器12および凝縮器10を経て冷却水配管34から取り出される冷却水に回収された熱を暖房に利用できるように構成されている。
上記冷媒回路37と暖房機36とに代えて、第3の熱交換器35に水を流し、得られる温水を貯湯槽に貯め、給湯などに利用するように構成しても良い。
【0032】
圧縮機24の圧力比が1.5以上になるように設定され、また、冷却水配管34から取り出される冷却水の温度が40℃となるように、吸収器12内でのアンモニア−水系混合媒体のアンモニア濃度が次のようにして調整設定されている。
【0033】
図3のグラフに示すように、冷却水の取り出し温度に対する圧縮機24の圧力比Apと溶液循環比Afが特定されており、得ようとする取り出し温度から溶液循環比を求め、その溶液循環比に対応するアンモニア濃度を、図2のデューリング線図から求め、得られた濃度になるように予め設定すれば良いのである。また、吸収器12に純アンモニア溶液の溶液と混合溶液の容器とを接続しておき、吸収器12内のアンモニア濃度を測定し、その測定濃度に基づいて、純アンモニア溶液を補充したり、混合溶液と交換するなどにより、吸収器12内のアンモニア濃度を所定の濃度に自動的に維持させるようにしても良い。
【0034】
凝縮器10と分岐配管19とが、第5の配管38を介して接続され、再生器8で発生する冷媒の一部を排ガスボイラ20に供給し、蒸発器14に供給される冷媒量を減少して圧縮機24の動力を減少し、一方、排ガスボイラ20での排熱回収量を増加してタービン21の出力を増加し、圧縮機24とタービン21とのバランスをとり、溶液循環比を大きくせずに圧縮機24の圧力比を大きくして、より高温の熱を得ることができるように構成されている。この場合の圧縮機24の圧力比Bpと溶液循環比Bfとの関係を図3に示す。この場合、冷却水の取り出し温度が45℃のときに成績係数1.5が得られ、50℃のときに成績係数1.3程度が得られる。
【0035】
上記実施例では、蒸発器14から冷熱を取り出すように構成しているが、本発明としては、冷熱を取り出さず、冷却水から温熱のみを取り出すように構成する吸収ヒートポンプでも良い、
【0036】
また、上記実施例では、ガスエンジン1によって発電機3を駆動して電力を取り出す、いわゆるコジェネレーションシステムを示したが、ガスエンジン1によって各種の機械装置を駆動する場合にも適用できる。
【0037】
上述実施例のガスエンジン1としては、汎用のガスエンジンやディーゼルエンジンやスターリングエンジンなど各種のガスエンジンを用いることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明のアンモニア吸収ヒートポンプの構成によれば、蒸発器内の冷媒を吸引して吸収器に加圧供給する圧縮機の圧力比が1.5以上になるように設定することで、溶液循環比を大きくせずに、冷却水配管から取り出される冷却水の温度を高くすることができるから、エンジン排熱を利用して、再生器を過大な設備にすることなく、冷却水配管からの冷却水から暖房や給湯に利用可能な熱を得ることができ、エンジン排熱を成績係数大にして温熱状態で回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンモニア吸収ヒートポンプの実施例を示す概略構成図である。
【図2】デューリング線図である。
【図3】冷却水の取り出し温度と溶液循環比および圧縮機の圧力比との相関を示すグラフである。
【図4】圧力レベルの変化を示す図である。
【符号の説明】
8…再生器
10…凝縮器
12…吸収器
14…蒸発器
20…排ガスボイラ
21…タービン
24…圧縮機
28…冷凍用媒体取り出し管(冷熱取り出し手段)
34…冷却水配管
35…第3の熱交換器(熱回収手段)

Claims (4)

  1. アンモニアを冷媒、水を吸収剤とするアンモニア−水系混合媒体を収容するとともにエンジン冷却水の加熱により冷媒を蒸発分離する再生器と、
    前記再生器に接続されて前記再生器で蒸発分離させた冷媒を導入して凝縮液化する凝縮器と、
    前記再生器に接続されて前記再生器から供給される冷媒蒸発後の吸収剤に冷媒を吸収して前記再生器に戻す吸収器と、
    前記凝縮器および前記吸収器に接続されて前記凝縮器からの冷媒液を蒸発する蒸発器と、
    前記蒸発器内の冷媒を吸引して前記吸収器に加圧供給する圧縮機と、
    前記圧縮機に連動連結されるタービンと、
    前記タービンに前記吸収器から供給されるアンモニア−水系混合媒体を、エンジン排ガスにより蒸発させる排ガスボイラと、
    前記吸収器および前記凝縮器を冷却する冷却水配管と、
    前記冷却水配管から取り出される冷却水から温熱を回収する熱回収手段とを備え、
    前記圧縮機の圧力比が1.5以上になるように設定し、かつ、前記冷却水配管から取り出される冷却水の温度が40℃以上になるように前記吸収器内でのアンモニア−水系混合媒体のアンモニア濃度を調整するように構成したことを特徴とするアンモニア吸収ヒートポンプ。
  2. 請求項1に記載のアンモニア吸収ヒートポンプにおいて、
    吸収器から再生器に供給する溶液流量と前記再生器での冷媒発生量とによる溶液循環比が2〜10になるように設定してあるアンモニア吸収ヒートポンプ。
  3. 請求項1または2に記載のアンモニア吸収ヒートポンプにおいて、
    再生器で発生する冷媒の一部を排ガスボイラに供給するように構成してあるアンモニア吸収ヒートポンプ。
  4. 請求項1、2、3のいずれかに記載のアンモニア吸収ヒートポンプにおいて、
    蒸発器に、前記蒸発器で得られる冷熱を取出す冷熱取り出し手段を付設してあるアンモニア吸収ヒートポンプ。
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