JP2004300720A - 壁用面材の取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】受け掛け用の金物の取付け位置に狂いがあっても、それを吸収し、壁用面材を下地に対し接近・離反方向のガタツキを生じないよう取付けでき、しかも、それを簡素な構造で容易に実現できる壁用面材の取付け構造を提供する。
【解決手段】下地1側の各受け金物3内にガタツキ防止用側の面視外周円形材5がセットされ、該外周円形材5は、そのセット状態において、最広幅部分の高さ位置6が受け金物3内の底面高さ位置7よりも上方に位置し、壁用面材2側の掛け金物4の反ベース辺4cが、外周円形材5と下地1側の受け金物3のベース辺3bとの間に差し込まれ、その先端が外周円形材5の最広幅高さ位置6ないしはそれよりも下方位置に突出することで壁用面材2が下地1に対し接近・離反方向においてガタ無く取り付けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】下地1側の各受け金物3内にガタツキ防止用側の面視外周円形材5がセットされ、該外周円形材5は、そのセット状態において、最広幅部分の高さ位置6が受け金物3内の底面高さ位置7よりも上方に位置し、壁用面材2側の掛け金物4の反ベース辺4cが、外周円形材5と下地1側の受け金物3のベース辺3bとの間に差し込まれ、その先端が外周円形材5の最広幅高さ位置6ないしはそれよりも下方位置に突出することで壁用面材2が下地1に対し接近・離反方向においてガタ無く取り付けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁用面材の取付け構造に関する。
【0002】
【関連技術及び課題】
例えば、住宅等の建物の外壁の施工において、建物の構造用合板の屋外側の面部を下地にして窯業系などの外壁用の面材を取り付けるような場合に、その方法として、下地の側に受け金物を取り付け、面材の側に掛け金物を取り付け、掛け金物を受け金物に掛けることによって、外壁用面材を下地に取り付ける方法が考えられる。
【0003】
ところで、このような受け金物と掛け金物とによる取付け方法を採用する上で必要なことがあり、それは、取付け状態において、外壁用面材が下地に対し接近・離反方向にガタツキを生じないようにすることである。
【0004】
しかしながら、受け金物と掛け金物とを、外壁用面材と下地とに、位置を対応させて、上下方向に複数備えさせるような場合には、各金物の取付け位置の微妙な狂いによって、掛け金物が受け金物に深く掛けられているところと、浅く掛けられているところとを生じやすく、斜面構造などによって掛ける深さ位置が一定になればガタツキを生じないような設計構造を採用しただけでは、実際の施工において各金物の取付け位置の微妙な狂いによって、掛ける深さ寸法が一定とならないために、接近・離反方向においてガタツキを生じてしまう場合がある。
【0005】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、外壁用面材などの壁用面材を上下方向に複数の金物による受け掛け方式によって下地に取り付ける場合に、受け掛け用の金物の取付け位置に狂いがあるような場合であっても、その狂いを吸収して壁用面材を下地に対し接近・離反方向のガタツキを生じないように取り付けることができ、しかも、それを簡素な構造で容易に実現することができる壁用面材の取付け構造を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、壁用面材を下地に取り付ける壁用面材の取付け構造であって、
下地に複数の受け金物が上下方向に間隔をおいて取り付けられ、各受け金物は、側面視上向き開放のコ字形をしており、中間辺を挟む一方の辺をベース辺として該ベース辺が下地に取り付けられており、
壁用面材の背面部に複数の掛け金物が前記受け金物の位置に対応して上下方向に間隔をおいて取り付けられ、各掛け金物は、側面視下向き開放のコ字形をしており、中間辺を挟む一方の辺をベース辺として該ベース辺が壁用面材の背面部に取り付けられており、
下地側の各受け金物内にガタツキ防止材がセットされ、該ガタツキ防止材は、そのセット状態において、最広幅部分の高さ位置が受け金物内の底面高さ位置よりも上方に位置すると共に、該最広幅部分の高さ位置よりも上方部分がガタツキ防止材と受け金物のベース辺との間隔寸法を上方に向けて漸次大きくするような形態を備えており、
壁用面材側の掛け金物の反ベース辺がガタツキ防止材と下地側の受け金物のベース辺との間に差し込まれ、上下方向の少なくとも2つの掛け金物の反ベース辺の先端がガタツキ防止材の最広幅高さ位置ないしはそれよりも下方位置に突出することで、壁用面材が下地に対し接近・離反方向においてガタ無く取り付けられていることを特徴とする壁用面材の取付け構造によって解決される。
【0007】
この構造では、上下方向の複数の掛け金物のうちの少なくとも2つの掛け金物の反ベース辺の先端がガタツキ防止材の最広幅高さ位置ないしはそれよりも下方位置に突出するようになされている。従って、金具の取付け位置に狂いがあっても、掛け金物の反ベース辺の先端がガタツキ防止材の最広幅高さ位置ないしはそれよりも下方位置に突出することによって取付け位置の狂いを吸収し、壁用面材を下地に対して接近・離反方向においてガタ無く取り付けることができる。
【0008】
しかも、ガタツキ防止材は、その最広幅部分の高さ位置よりも上方部分が、受け金物のベース辺との間隔寸法を上方に向けて漸次大きくするような形態を備えているので、ガタツキ防止材を下地側の受け金物内に前後方向に位置決め状態となるようにセットしなくとも、単に受け金物内に載せ置くなどしさえすれば、壁用面材側の掛け金物の反ベース辺が、ガタツキ防止材と下地側の受け金物のベース辺との間に差し込まれてガタツキのない取付け状態を得ることができ、受け金物内へのガタツキ防止材のセッティングから壁用面材の取付けまでを容易に行っていくことができる。
【0009】
加えて、ガタツキ防止材を受け金物や掛け金物とは別体のものとし、受け金物にガタツキ防止材をセットして壁用面材を取り付ける構造であるから、受け金物や掛け金物を側面視コ字形の単純簡素な形態にすることができ、金物の加工製作費を抑えて、壁用面材を下地にコスト的に有利に取り付けることができる。
【0010】
上記の構造において、ガタツキ防止材が側面視外周円形部材からなる場合、例えば外周円形の棒状材やパイプ材、球体などである場合には、受け金物内へのセット状態におけるガタツキ防止材の向きについての制限もなくなり、ガタツキ防止材はどの向きを向いていてもよく、そのため、受け金物へのガタツキ防止材のセッティングを極めて容易に行っていくことができる。しかも、このような外周円形材はコスト的に非常に有利に入手することができるので、受け金物や掛け金物のコスト的有利性との組合せにおいて、壁用面材を下地により一層コスト的に有利に取り付けることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1乃至図3に示す第1実施形態の取付け構造は、住宅等の建物の外壁下地1の屋外側の面部に窯業系などからなる外壁用面材2を取り付ける場合のものである。
【0013】
下地1には、図1に示すように、受け金物3が上下方向に4つ、互いに間隔をおいて取り付けられ、図2、図3に拡大して示すように、各受け金物3は、側面視上向き開放のコ字形をしており、中間辺3aを挟む一方の辺3bをベース辺として該ベース辺3bが下地1にビス等の締付け金具や接着剤などで取り付けられている。
【0014】
また、外壁面材2の背面部には、図1に示すように、掛け金物4が、上記の受け金物3の取付け位置に対応して、同じく上下方向に4つ取り付けられ、図2、図3に拡大して示すように、各掛け金物4は、側面視下向き開放のコ字形をしており、中間辺4aを挟む一方の辺4bをベース辺として該ベース辺4bが外壁用面材2の背面部に取り付けられている。
【0015】
そして、上記の下地1側の各受け金物3…の内部には、ガタツキ防止材5…がセットされている。
【0016】
本実施形態では、このガタツキ防止材5…が側面視外周円形部材、例えば円柱材からなっており、それにより、図3に示すように、ガタツキ防止材5を受け金物3内にセットした状態で、ガタツキ防止用の最広幅部分の高さ位置6が受け金物3内の底面高さ位置7よりも上方に位置するようになされている。
【0017】
また、ガタツキ防止材5として、上記のような側面視外周円形部材を用いることにより、図2(ロ)に示すように、ガタツキ防止材5を受け金物3内にセットした状態で、ガタツキ防止材5の最広幅部分の高さ位置6よりも上方部分5aがガタツキ防止材5と受け金物3のベース辺3bとの間隔寸法を上方に向けて漸次大きくするようになされている。
【0018】
なお、ガタツキ防止材5の前後方向における幅寸法は、掛け金物4の反ベース辺4cのしっくりとした差込みが許容される程度の隙間を受け金物3のベース辺3bとの間に形成することができる程度の寸法であればよく、あるいは、ガタツキ防止材5が受け金物3内にしっくりセットされるか、前後方向に若干のガタを生じるようにセットされるか、受け金物を若干変形させるようにしてセットされるかを問わず、受け金物3を若干変形させることで掛け金物4の反ベース辺4cが差し込まれるようになされていてもよい。
【0019】
下地1への外壁用面材2の取付けは、まず、図2(イ)に示すように、下地1の受け金物3内にガタツキ防止材5を入れてセットする。ガタツキ防止材5は、側面視外周円形のものであるから、どの向きを向いても外周円形であり、受け金物3内にガタツキ防止材5を入れるに際して向きを気にする必要はなく、間違いなく確実に適正な設置状態にすることができる。しかも、側面視外周円形であり、下半部が半円弧をしているので、受け金物3内に容易にセットすることができる。
【0020】
次いで、図2(ロ)(ハ)に示すように、外壁面材2を下地1側に寄せていき、外壁用面材2側の掛け金物4の反ベース辺4cを、ガタツキ防止材5と下地1側の受け金物3のベース辺3bとの間に差し込んで落とし込む。ガタツキ防止材5の最広幅部分の高さ位置6よりも上方部分5aは受け金物3のベース辺3bとの間隔寸法を上方に向けて漸次大きくしていくようになされているので、掛け金物4が外壁面材2の背面側に備えられて下地への取付けの際に見えにくくても、掛け金物4の反ベース辺4cをガタツキ防止材5と下地1側の受け金物3のベース辺3bとの間に容易に差し込んで落とし込むことができる。これを上下方向の4つ掛け金物4…について同時に行う。こうして、外壁用面材2が下地1に取り付けられる。
【0021】
この取付け状態において、上下方向に4つの掛け金物4…のうちのいずれか少なくとも2つの掛け金物の反ベース辺4cの先端が、図3(ロ)に示すようにガタツキ防止材5の最広幅高さ位置6、ないしは、図3(ハ)に示すようにそれよりも下方位置に突出していることで、外壁用面材2は下地1に対し接近・離反方向においてガタ無く取り付けられる。
【0022】
即ち、外壁用面材2の背面側への掛け金物4の取付け位置や、下地1への受け金物3の取付け位置に、施工上の狂いを生じたとしても、その位置の狂いが、少なくとも2つの掛け金物4について、掛け金物4…の反ベース辺4cの先端位置を、ガタツキ防止材5の最広幅高さ位置6とそれよりも下方の受け金物3の中間辺3aの上面高さ位置7との間の範囲内に納めうる程度のものであれば、そのような取付け位置の狂いを吸収して、外壁用面材2を下地1に対し接近・離反方向においてガタ無く取り付けることができる。
【0023】
図3(イ)は、取付け状態において、掛け金物4…の反ベース辺4cの先端が、ガタツキ防止材5の最広幅高さ位置6よりも上方位置に突出している場合を示している。このような場合であっても、残る他の少なくとも2つの掛け金物4の反ベース辺4cの先端が図3(ロ)あるいは図3(ハ)に示すような差込み状態となっていれば、外壁用面材2を下地1に対し接近・離反方向においてガタ無く取り付けることができる。もちろん、上下方向のすべての金物が図3(ロ)(ハ)のような差込み状態となっているのが最も良いことはいうまでもない。
【0024】
このように、上記の取付け構造によれば、受け金物3と掛け金物4とガタツキ防止材5の3つの部品を用いて外壁用面材2を前後方向のガタなく下地1に取り付けるようになされているで、受け金物3と掛け金物4をコ字形の簡素な構造にすることができて金物のコストを低く抑えることができ、また、ガタツキ防止材5として外周円形材を用いているので、有利な効果を発揮しつつ、より一層のコスト低減を図ることができる。
【0025】
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、ガタツキ防止材として側面視外周円形材を用いる場合に、その具体的形状は上記のような円柱材のほか、円筒材であってもよいし、球体であってもよいし、また、外周ネジの雄ネジ棒材などであってもよい。雄ネジ棒材を用いてそのネジ山で掛け金物4の反ベース辺4cを押圧状態に挟み込む場合にはガタのないしっかりとした取付け状態を得ることができる。また、ガタツキ防止材として、上記のような側面視外周円形材5のほか、図4(イ)(ロ)に示すような各種の側面視外周非円形材5,5であってもよい。更に、上記の実施形態では、外壁用の面材2を下地1に取り付ける場合の構造を示しているが、建物の内装用の面材を下地に取り付ける場合の取付け構造として用いることもできる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の壁用面材の取付け構造は、以上のとおりのものであるから、外壁用面材などの壁用面材を上下方向に複数の金物による受け掛け方式によって下地に取り付ける場合に、受け掛け用の金物の取付け位置に狂いがあるような場合であっても、その狂いを吸収して壁用面材を下地に対し接近・離反方向のガタツキを生じないように取り付けることができ、しかも、それを簡素な構造で容易にかつコスト的に有利に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の取付け構造を示すもので、図(イ)は取付け前の状態を示す断面側面図、図(ロ)は取り付けた状態の断面側面図である。
【図2】図(イ)〜図(ハ)は取付け方法を順次に示す拡大断面側面図である。
【図3】図(イ)は受け掛け金具部分の不適正な取付け状態を示す断面側面図、図(ロ)(ハ)はそれぞれ受け掛け金具部分の適正な取付け状態を示す断面側面図である。
【図4】図(イ)及び図(ロ)はそれぞれ他の実施形態にかかる取付け構造を示す拡大断面側面図である。
【符号の説明】
1…下地
2…外壁用面材(壁用面材)
3…受け金物
3a…中間辺
3b…ベース辺
3c…反ベース辺
4…掛け金物
4a…中間辺
4b…ベース辺
4c…反ベース辺
5…ガタツキ防止材
5a…上方部分
6…最広幅部分の高さ位置
7…底面高さ位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁用面材の取付け構造に関する。
【0002】
【関連技術及び課題】
例えば、住宅等の建物の外壁の施工において、建物の構造用合板の屋外側の面部を下地にして窯業系などの外壁用の面材を取り付けるような場合に、その方法として、下地の側に受け金物を取り付け、面材の側に掛け金物を取り付け、掛け金物を受け金物に掛けることによって、外壁用面材を下地に取り付ける方法が考えられる。
【0003】
ところで、このような受け金物と掛け金物とによる取付け方法を採用する上で必要なことがあり、それは、取付け状態において、外壁用面材が下地に対し接近・離反方向にガタツキを生じないようにすることである。
【0004】
しかしながら、受け金物と掛け金物とを、外壁用面材と下地とに、位置を対応させて、上下方向に複数備えさせるような場合には、各金物の取付け位置の微妙な狂いによって、掛け金物が受け金物に深く掛けられているところと、浅く掛けられているところとを生じやすく、斜面構造などによって掛ける深さ位置が一定になればガタツキを生じないような設計構造を採用しただけでは、実際の施工において各金物の取付け位置の微妙な狂いによって、掛ける深さ寸法が一定とならないために、接近・離反方向においてガタツキを生じてしまう場合がある。
【0005】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、外壁用面材などの壁用面材を上下方向に複数の金物による受け掛け方式によって下地に取り付ける場合に、受け掛け用の金物の取付け位置に狂いがあるような場合であっても、その狂いを吸収して壁用面材を下地に対し接近・離反方向のガタツキを生じないように取り付けることができ、しかも、それを簡素な構造で容易に実現することができる壁用面材の取付け構造を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、壁用面材を下地に取り付ける壁用面材の取付け構造であって、
下地に複数の受け金物が上下方向に間隔をおいて取り付けられ、各受け金物は、側面視上向き開放のコ字形をしており、中間辺を挟む一方の辺をベース辺として該ベース辺が下地に取り付けられており、
壁用面材の背面部に複数の掛け金物が前記受け金物の位置に対応して上下方向に間隔をおいて取り付けられ、各掛け金物は、側面視下向き開放のコ字形をしており、中間辺を挟む一方の辺をベース辺として該ベース辺が壁用面材の背面部に取り付けられており、
下地側の各受け金物内にガタツキ防止材がセットされ、該ガタツキ防止材は、そのセット状態において、最広幅部分の高さ位置が受け金物内の底面高さ位置よりも上方に位置すると共に、該最広幅部分の高さ位置よりも上方部分がガタツキ防止材と受け金物のベース辺との間隔寸法を上方に向けて漸次大きくするような形態を備えており、
壁用面材側の掛け金物の反ベース辺がガタツキ防止材と下地側の受け金物のベース辺との間に差し込まれ、上下方向の少なくとも2つの掛け金物の反ベース辺の先端がガタツキ防止材の最広幅高さ位置ないしはそれよりも下方位置に突出することで、壁用面材が下地に対し接近・離反方向においてガタ無く取り付けられていることを特徴とする壁用面材の取付け構造によって解決される。
【0007】
この構造では、上下方向の複数の掛け金物のうちの少なくとも2つの掛け金物の反ベース辺の先端がガタツキ防止材の最広幅高さ位置ないしはそれよりも下方位置に突出するようになされている。従って、金具の取付け位置に狂いがあっても、掛け金物の反ベース辺の先端がガタツキ防止材の最広幅高さ位置ないしはそれよりも下方位置に突出することによって取付け位置の狂いを吸収し、壁用面材を下地に対して接近・離反方向においてガタ無く取り付けることができる。
【0008】
しかも、ガタツキ防止材は、その最広幅部分の高さ位置よりも上方部分が、受け金物のベース辺との間隔寸法を上方に向けて漸次大きくするような形態を備えているので、ガタツキ防止材を下地側の受け金物内に前後方向に位置決め状態となるようにセットしなくとも、単に受け金物内に載せ置くなどしさえすれば、壁用面材側の掛け金物の反ベース辺が、ガタツキ防止材と下地側の受け金物のベース辺との間に差し込まれてガタツキのない取付け状態を得ることができ、受け金物内へのガタツキ防止材のセッティングから壁用面材の取付けまでを容易に行っていくことができる。
【0009】
加えて、ガタツキ防止材を受け金物や掛け金物とは別体のものとし、受け金物にガタツキ防止材をセットして壁用面材を取り付ける構造であるから、受け金物や掛け金物を側面視コ字形の単純簡素な形態にすることができ、金物の加工製作費を抑えて、壁用面材を下地にコスト的に有利に取り付けることができる。
【0010】
上記の構造において、ガタツキ防止材が側面視外周円形部材からなる場合、例えば外周円形の棒状材やパイプ材、球体などである場合には、受け金物内へのセット状態におけるガタツキ防止材の向きについての制限もなくなり、ガタツキ防止材はどの向きを向いていてもよく、そのため、受け金物へのガタツキ防止材のセッティングを極めて容易に行っていくことができる。しかも、このような外周円形材はコスト的に非常に有利に入手することができるので、受け金物や掛け金物のコスト的有利性との組合せにおいて、壁用面材を下地により一層コスト的に有利に取り付けることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1乃至図3に示す第1実施形態の取付け構造は、住宅等の建物の外壁下地1の屋外側の面部に窯業系などからなる外壁用面材2を取り付ける場合のものである。
【0013】
下地1には、図1に示すように、受け金物3が上下方向に4つ、互いに間隔をおいて取り付けられ、図2、図3に拡大して示すように、各受け金物3は、側面視上向き開放のコ字形をしており、中間辺3aを挟む一方の辺3bをベース辺として該ベース辺3bが下地1にビス等の締付け金具や接着剤などで取り付けられている。
【0014】
また、外壁面材2の背面部には、図1に示すように、掛け金物4が、上記の受け金物3の取付け位置に対応して、同じく上下方向に4つ取り付けられ、図2、図3に拡大して示すように、各掛け金物4は、側面視下向き開放のコ字形をしており、中間辺4aを挟む一方の辺4bをベース辺として該ベース辺4bが外壁用面材2の背面部に取り付けられている。
【0015】
そして、上記の下地1側の各受け金物3…の内部には、ガタツキ防止材5…がセットされている。
【0016】
本実施形態では、このガタツキ防止材5…が側面視外周円形部材、例えば円柱材からなっており、それにより、図3に示すように、ガタツキ防止材5を受け金物3内にセットした状態で、ガタツキ防止用の最広幅部分の高さ位置6が受け金物3内の底面高さ位置7よりも上方に位置するようになされている。
【0017】
また、ガタツキ防止材5として、上記のような側面視外周円形部材を用いることにより、図2(ロ)に示すように、ガタツキ防止材5を受け金物3内にセットした状態で、ガタツキ防止材5の最広幅部分の高さ位置6よりも上方部分5aがガタツキ防止材5と受け金物3のベース辺3bとの間隔寸法を上方に向けて漸次大きくするようになされている。
【0018】
なお、ガタツキ防止材5の前後方向における幅寸法は、掛け金物4の反ベース辺4cのしっくりとした差込みが許容される程度の隙間を受け金物3のベース辺3bとの間に形成することができる程度の寸法であればよく、あるいは、ガタツキ防止材5が受け金物3内にしっくりセットされるか、前後方向に若干のガタを生じるようにセットされるか、受け金物を若干変形させるようにしてセットされるかを問わず、受け金物3を若干変形させることで掛け金物4の反ベース辺4cが差し込まれるようになされていてもよい。
【0019】
下地1への外壁用面材2の取付けは、まず、図2(イ)に示すように、下地1の受け金物3内にガタツキ防止材5を入れてセットする。ガタツキ防止材5は、側面視外周円形のものであるから、どの向きを向いても外周円形であり、受け金物3内にガタツキ防止材5を入れるに際して向きを気にする必要はなく、間違いなく確実に適正な設置状態にすることができる。しかも、側面視外周円形であり、下半部が半円弧をしているので、受け金物3内に容易にセットすることができる。
【0020】
次いで、図2(ロ)(ハ)に示すように、外壁面材2を下地1側に寄せていき、外壁用面材2側の掛け金物4の反ベース辺4cを、ガタツキ防止材5と下地1側の受け金物3のベース辺3bとの間に差し込んで落とし込む。ガタツキ防止材5の最広幅部分の高さ位置6よりも上方部分5aは受け金物3のベース辺3bとの間隔寸法を上方に向けて漸次大きくしていくようになされているので、掛け金物4が外壁面材2の背面側に備えられて下地への取付けの際に見えにくくても、掛け金物4の反ベース辺4cをガタツキ防止材5と下地1側の受け金物3のベース辺3bとの間に容易に差し込んで落とし込むことができる。これを上下方向の4つ掛け金物4…について同時に行う。こうして、外壁用面材2が下地1に取り付けられる。
【0021】
この取付け状態において、上下方向に4つの掛け金物4…のうちのいずれか少なくとも2つの掛け金物の反ベース辺4cの先端が、図3(ロ)に示すようにガタツキ防止材5の最広幅高さ位置6、ないしは、図3(ハ)に示すようにそれよりも下方位置に突出していることで、外壁用面材2は下地1に対し接近・離反方向においてガタ無く取り付けられる。
【0022】
即ち、外壁用面材2の背面側への掛け金物4の取付け位置や、下地1への受け金物3の取付け位置に、施工上の狂いを生じたとしても、その位置の狂いが、少なくとも2つの掛け金物4について、掛け金物4…の反ベース辺4cの先端位置を、ガタツキ防止材5の最広幅高さ位置6とそれよりも下方の受け金物3の中間辺3aの上面高さ位置7との間の範囲内に納めうる程度のものであれば、そのような取付け位置の狂いを吸収して、外壁用面材2を下地1に対し接近・離反方向においてガタ無く取り付けることができる。
【0023】
図3(イ)は、取付け状態において、掛け金物4…の反ベース辺4cの先端が、ガタツキ防止材5の最広幅高さ位置6よりも上方位置に突出している場合を示している。このような場合であっても、残る他の少なくとも2つの掛け金物4の反ベース辺4cの先端が図3(ロ)あるいは図3(ハ)に示すような差込み状態となっていれば、外壁用面材2を下地1に対し接近・離反方向においてガタ無く取り付けることができる。もちろん、上下方向のすべての金物が図3(ロ)(ハ)のような差込み状態となっているのが最も良いことはいうまでもない。
【0024】
このように、上記の取付け構造によれば、受け金物3と掛け金物4とガタツキ防止材5の3つの部品を用いて外壁用面材2を前後方向のガタなく下地1に取り付けるようになされているで、受け金物3と掛け金物4をコ字形の簡素な構造にすることができて金物のコストを低く抑えることができ、また、ガタツキ防止材5として外周円形材を用いているので、有利な効果を発揮しつつ、より一層のコスト低減を図ることができる。
【0025】
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、ガタツキ防止材として側面視外周円形材を用いる場合に、その具体的形状は上記のような円柱材のほか、円筒材であってもよいし、球体であってもよいし、また、外周ネジの雄ネジ棒材などであってもよい。雄ネジ棒材を用いてそのネジ山で掛け金物4の反ベース辺4cを押圧状態に挟み込む場合にはガタのないしっかりとした取付け状態を得ることができる。また、ガタツキ防止材として、上記のような側面視外周円形材5のほか、図4(イ)(ロ)に示すような各種の側面視外周非円形材5,5であってもよい。更に、上記の実施形態では、外壁用の面材2を下地1に取り付ける場合の構造を示しているが、建物の内装用の面材を下地に取り付ける場合の取付け構造として用いることもできる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の壁用面材の取付け構造は、以上のとおりのものであるから、外壁用面材などの壁用面材を上下方向に複数の金物による受け掛け方式によって下地に取り付ける場合に、受け掛け用の金物の取付け位置に狂いがあるような場合であっても、その狂いを吸収して壁用面材を下地に対し接近・離反方向のガタツキを生じないように取り付けることができ、しかも、それを簡素な構造で容易にかつコスト的に有利に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の取付け構造を示すもので、図(イ)は取付け前の状態を示す断面側面図、図(ロ)は取り付けた状態の断面側面図である。
【図2】図(イ)〜図(ハ)は取付け方法を順次に示す拡大断面側面図である。
【図3】図(イ)は受け掛け金具部分の不適正な取付け状態を示す断面側面図、図(ロ)(ハ)はそれぞれ受け掛け金具部分の適正な取付け状態を示す断面側面図である。
【図4】図(イ)及び図(ロ)はそれぞれ他の実施形態にかかる取付け構造を示す拡大断面側面図である。
【符号の説明】
1…下地
2…外壁用面材(壁用面材)
3…受け金物
3a…中間辺
3b…ベース辺
3c…反ベース辺
4…掛け金物
4a…中間辺
4b…ベース辺
4c…反ベース辺
5…ガタツキ防止材
5a…上方部分
6…最広幅部分の高さ位置
7…底面高さ位置
Claims (2)
- 壁用面材を下地に取り付ける壁用面材の取付け構造であって、
下地に複数の受け金物が上下方向に間隔をおいて取り付けられ、各受け金物は、側面視上向き開放のコ字形をしており、中間辺を挟む一方の辺をベース辺として該ベース辺が下地に取り付けられており、
壁用面材の背面部に複数の掛け金物が前記受け金物の位置に対応して上下方向に間隔をおいて取り付けられ、各掛け金物は、側面視下向き開放のコ字形をしており、中間辺を挟む一方の辺をベース辺として該ベース辺が壁用面材の背面部に取り付けられており、
下地側の各受け金物内にガタツキ防止材がセットされ、該ガタツキ防止材は、そのセット状態において、最広幅部分の高さ位置が受け金物内の底面高さ位置よりも上方に位置すると共に、該最広幅部分の高さ位置よりも上方部分がガタツキ防止材と受け金物のベース辺との間隔寸法を上方に向けて漸次大きくするような形態を備えており、
壁用面材側の掛け金物の反ベース辺がガタツキ防止材と下地側の受け金物のベース辺との間に差し込まれ、上下方向の少なくとも2つの掛け金物の反ベース辺の先端がガタツキ防止材の最広幅高さ位置ないしはそれよりも下方位置に突出することで、壁用面材が下地に対し接近・離反方向においてガタ無く取り付けられていることを特徴とする壁用面材の取付け構造。 - 前記ガタツキ防止材が側面視外周円形部材からなる請求項1に記載の壁用面材の取付け構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003093828A JP2004300720A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 壁用面材の取付け構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003093828A JP2004300720A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 壁用面材の取付け構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004300720A true JP2004300720A (ja) | 2004-10-28 |
Family
ID=33406527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003093828A Pending JP2004300720A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 壁用面材の取付け構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004300720A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009035950A (ja) * | 2007-08-02 | 2009-02-19 | Misawa Homes Co Ltd | 板材用取付金物および板材用取付金物の取付構造、板材の取付方法 |
JP2011069454A (ja) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 内装パネル |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003093828A patent/JP2004300720A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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