JP2004300238A - アクリル系樹脂組成物及びそれを含有するコーティング組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)と、グリシドールとメトキシシラン部分縮合物との脱メタノール反応によって得られるグリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)とを、エポキシ開環エステル化反応させてなるメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂、並びに
(B)媒体を含有することを特徴とするアクリル系樹脂組成物、並びにそれを含有するコーティング組成物。
【選択図】なし。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル系樹脂組成物及びそれを含有するコーティング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、工業用焼き付け塗料等の被覆剤としては、架橋反応性官能基を有するエチレン性不飽和単量体を重合して得られる重合体と各種硬化剤とからなる組成物が賞用されている。当該重合体は、通常、水酸基、カルボキシル基、グリシジル基などの架橋反応性官能基を有するエチレン性不飽和単量体と、当該官能基を有しないエチレン性不飽和単量体とを、有機過酸化物、アゾビス系化合物などのラジカル重合開始剤の存在下に共重合することにより得られる。また当該硬化剤としては、前記重合体中の架橋反応性官能基と架橋反応し得る化合物であり、例えばメラミン化合物、グリシドール、多官能カルボン酸類などが使用されている。
【0003】
しかしながら、近年、上記有機系の架橋反応を利用した被覆剤では、高硬度、耐薬品性、耐水性、無機基材への密着性などの諸性能を充分満足し難く、そのためこれら諸性能を満足する被覆剤の開発が強く望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、透明性、高硬度、耐薬品性、耐水性、耐熱性、密着性などの諸性能に優れた硬化膜を形成できるアクリル系樹脂組成物及びそれを含有するコーティング組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記目的を達成すべく鋭意研究した結果、特定のシラン変性アクリル樹脂を含有するアクリル系樹脂組成物を用いることにより、前記目的に合致する被覆剤を提供しうることを見出し、これに基づき更に検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、以下のアクリル系樹脂組成物及びそれを含有するコーティング組成物に係るものである。
【0007】
1.(A)カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)と、グリシドールとメトキシシラン部分縮合物との脱メタノール反応によって得られるグリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)とを、エポキシ開環エステル化反応させてなるメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂、並びに
(B)媒体を含有することを特徴とするアクリル系樹脂組成物。
【0008】
2.カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)が、C1−2アルキル(メタ)アクリレート、C3−22アルキル(メタ)アクリレート及びエチレン性不飽和カルボン酸を含有するモノマー成分の共重合体である上記項1に記載のアクリル系樹脂組成物。
【0009】
3.カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)が、メチルメタアクリレートと(メタ)アクリル酸とを含有するモノマー成分に由来するハードセグメント及びブチル(メタ)アクリレートと水酸基含有(メタ)アクリルモノマーとを含有するモノマー成分に由来するソフトセグメントから構成されるブロック共重合体である上記項1又は2に記載のアクリル系樹脂組成物。
【0010】
4.カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)が、当該分子末端にメトキシシリル基を有するものである上記項1〜3のいずれかに記載のアクリル系樹脂組成物。
【0011】
5.上記項1〜4のいずれかに記載のアクリル系樹脂組成物を含有することを特徴とするコーティング組成物。
【0012】
6.自動車用上塗り塗料である上記項5に記載のコーティング組成物。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明におけるメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)を構成するカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)としては、カルボキシル基を有するモノマーとその他のモノマーからなり、これらのモノマーの少なくとも一種がアクリル系モノマーであるモノマー成分の共重合体であればよく、これらのモノマーの種類やそれらの使用量については格別限定されない。
【0014】
また、カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)は、これら構成モノマー成分からなるランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれでもよい。カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)のモノマー構成は、後述するグリシドールとメトキシシラン部分縮合物との脱メタノール反応によって得られるグリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)との反応性や、カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)とグリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)とをエポキシ開環エステル化反応させてなるメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)の硬化膜の諸性能を考慮して、適宜に決定できる。
【0015】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)がランダム共重合体である場合、構成モノマーの種類は格別限定されないが、当該ポリマー(1)のガラス転移点(Tg)が0〜50℃程度になるように、モノマー構成を選択するのが、上記変性アクリル樹脂(A)の硬化膜の性能を考慮すれば、好ましい。このようなランダム共重合体としては、例えば、C1−2アルキル(メタ)アクリレート、C3−22アルキル(メタ)アクリレート及びエチレン性不飽和カルボン酸を含有するモノマー成分のランダム共重合体を、好ましく用いることができる。
【0016】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)のTgが0℃未満では上記変性アクリル樹脂(A)の硬化膜にタックが生じやすくなり、また50℃を超えると硬化膜が割れやすくなる傾向にある。
【0017】
上記C1−2アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0018】
C3−22アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のC3−22脂肪族アルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等があげられる。
【0019】
C1−2アルキル(メタ)アクリレートとC3−22アルキル(メタ)アクリレートとは、前者/後者の使用モル比が、0.2〜2.0である範囲で使用するのが好ましい。0.2未満では塗膜にタックが残存し、2.0を超えると硬すぎてクラックが生じやすい傾向にある。
【0020】
エチレン性不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等をあげることができる。このエチレン性不飽和カルボン酸の使用割合は、カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)の酸価が10〜150mgKOH/gになるように調整するのが好ましい。酸価が150mgKOH/gを超えると硬化膜の耐水性が低下し、また10mgKOH/g未満では、硬化膜中に生じるシリカの割合が低くなり、本発明の効果が得られない。
【0021】
次に、カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)がブロック共重合体である場合につき説明する。当該共重合体は、ハードセグメントとソフトセグメントから構成される。かかるブロック共重合体としては、前記ランダム共重合体に用いられるものと同様の各種モノマー成分を構成モノマー成分としうるが、例えば、メチルメタアクリレートと(メタ)アクリル酸とを含有するモノマー成分に由来するハードセグメント及びブチル(メタ)アクリレートと水酸基含有(メタ)アクリルモノマーとを含有するモノマー成分に由来するソフトセグメントから構成されるブロック共重合体を、好ましく用いることができる。
【0022】
上記(メタ)アクリル酸の使用割合は、カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)の酸価が10〜150mgKOH/gになるように調整するのが好ましい。酸価が150mgKOH/gを超えると硬化膜の耐水性が低下し、また10mgKOH/g未満では、硬化膜中に生じるシリカの割合が低くなり、本発明の効果が得られない。
【0023】
水酸基含有(メタ)アクリルモノマーとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸のε−カプロラクトン付加物などがあげられる。当該成分の使用量は10モル%以下とするのがよく、かかる使用量であれば得られる皮膜塗膜の耐水性や高硬度に悪影響することなく、柔軟性を高めることができる。
【0024】
本発明におけるカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)では、本発明の目的を逸脱しない限り、前記以外の構成モノマーも特に限定なく使用ができる。当該任意単量体としては、スチレン、メチルスチレン、アクリロニトリル、ブタジエンなどがあげられる。当該任意モノマーの使用量はカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)に用いる総モノマーのうち、通常30重量%未満とされる。
【0025】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)としては、当該分子末端にメトキシシリル基を有するものを使用するのが、耐擦り傷性の観点から、好ましい。かかる態様のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)は、例えば、トリメトキシシリルプロピルチオール等のチオール基含有シランカップリング剤を、重合時の連鎖移動剤として使用することにより、調製することができる。
【0026】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)の製造は、従来公知のランダム共重合法やブロック共重合法を採用して、上記の各構成モノマー成分を共重合させることにより行う。ランダム共重合法としては、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物や2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾビス系化合物などのラジカル重合開始剤を用いた溶液重合法があげられ、またブロック共重合法としては、異なる性質のポリマーを直鎖状に結合した直鎖状ブロック共重合と、幹となるポリマーに異なる性質のポリマーが枝状に結合した櫛形ブロック共重合を製造する方法などがあげられる。
【0027】
直鎖状ブロック共重合体は、リビングラジカル重合法により、またはラジカル発生温度の異なるパーオキシド基を少なくとも2つ有する開始剤を用いる方法により製造できる。リビングラジカル重合法としては、例えば、A.Listigovers, Michel K.Georges, Peter G. Odell, and Barkev Keoshkerian, Macromolecules, 29, 8992−8993 (1996)に記載されているように、2,2,6,6−テトラメチルピペリジンN−オキシルラジカルのような安定なラジカルを用いた方法を採用できる。パーオキシド基を少なくとも2つ有する開始剤としては、例えば、日本油脂(株)製の商品名「パーヘキサMC」、「パーヘキサHMC」、「パーテトラA」などの開始剤をあげることができる。当該開始剤を用いて、モノマーAを溶液重合し、パーオキシド基末端のセグメントを作製した後、モノマーBを加え、残存するパーオキシドを活性化させて重合することにより、ABブロック共重合体を合成することができる。
【0028】
櫛形ブロック共重合体の製造方法としては、(メタ)アクリロイル基などのラジカル重合性に優れたエチレン性不飽和基をポリマー鎖の末端に導入されたマクロモノマーの単独重合、または当該マクロモノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとを共重合する方法がある。当該製造法の具体例として、マクロモノマーを製造する工程において、メルカプトプロピオン酸のような連鎖移動剤を用いてポリマー鎖末端にカルボキシル基を導入し、ついでメタクリル酸グリシジルをカルボキシル基と開環付加させてエチレン性不飽和基を導入することにより、マクロモノマーを得る方法をあげることができる(特公昭43−11224号公報参照)。また、マクロモノマーを製造する他の方法としては、コバルト錯体を用いた触媒的連鎖移動重合法(Catalytic Chain Transfer Polymerization)による方法がある(特公平6−23209号公報、特公平7−35411号公報参照)。本発明では、これらいずれの方法を用いても、カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)を製造することができる。
【0029】
更に完全なブロック共重合とは言えないが、通常のラジカル重合性の開始剤を用い、モノマーの添加を2段階で行うこともできる(モノマーAを溶液重合する過程で、モノマーBを添加する方法)。
【0030】
上述の各種共重合体の中でも、ブロック共重合法によって合成されたカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)は、硬度、耐熱性等に優れるため好適である。
【0031】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)の分子量は、特に限定されないが、通常は数平均分子量が5,000〜200,000程度であるのが好ましい。数平均分子量が5,000未満では硬化膜に割れを生じやすく、また200,000を超えるとカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)の溶液粘度が上がり、得られるアクリル系樹脂組成物の固形分量が低下するため、いずれも好ましくない。
【0032】
なお、カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)の製造時に、分子量の調整目的で、従来公知の連鎖移動剤を使用することもできる。当該連鎖移動剤としては、例えば、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等のチオール類や、四塩化炭素等のハロゲン化合物類があげられる。
【0033】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)の重合温度及び時間は特に限定されず、用いるラジカル開始剤のラジカル発生温度、半減期によって適宜決定される。またカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)の製造時の重合熱を制御するためには、有機溶剤中で重合させることが好ましい。当該有機溶剤としては、生成するカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)を溶解し、重合温度より高い沸点を有し、しかもカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)とグリシジル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)の双方に対して非反応性のものであれば特に限定されず使用可能である。なお、重合温度より低い沸点を有するものを併用しても差し支えはないが、ラジカル開始剤のラジカル発生温度より高い沸点を有する当該有機溶剤を70重量%以上使用することが好ましい。当該有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;セロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、ジメチルジグリコール等のセロソルブ系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール溶剤などがあげられ、これらは単独または混合して使用できる。
【0034】
本発明で使用されるグリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)は、グリシドールとメトキシシラン部分縮合物とを脱メタノール反応させて得られるものである。
【0035】
メトキシシラン部分縮合物としては、一般式
RmSi(OCH3)4−m (1)
(式中、mは0または1の整数を示し、Rは炭素数8以下のアルキル基またはアリール基を示す。)
で表される加水分解性メトキシシランモノマーを、酸または塩基触媒、および水の存在下で加水分解させ、部分的に縮合させて得られるものが用いられる。
【0036】
メトキシシラン部分縮合物の構成原料である加水分解性メトキシシランモノマーの具体的としては、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン等のテトラ又はトリメトキシシラン類等があげられる。通常、これらのなかでも特に、グリシドールとの反応性が高いことから、メトキシシラン部分縮合物としてはテトラメトキシシランまたはメチルトリメトキシシランを70モル%以上用いて合成されたものが好ましい。
【0037】
なお、これらメトキシシラン部分縮合物としては、前記例示のものを特に制限なく使用できるが、これら例示物のうちの2種以上を混合使用する場合には、メトキシシラン部分縮合物の総量中でテトラメトキシシラン部分縮合物またはメチルトリメトキシシラン部分縮合物を70重量%以上用いることが好ましい。
【0038】
当該メトキシシラン部分縮合物の数平均分子量は230〜2,000程度、1分子中のSiの平均個数は2〜11程度であることが好ましい。Siの平均個数が2未満であると、グリシドールとの脱メタノール反応の際、反応せずにアルコールと一緒に系外に流出するメトキシシラン類の量が増え、またSiの平均個数が11を超えると、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)との反応性が低下し、目的とするメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)が得られにくい。
【0039】
グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)は、グリシドールとメトキシシラン部分縮合物を脱メタノール反応させることにより得られる。グリシドールとメトキシシラン部分縮合物との使用割合は、メトキシ基が実質的に残存するような割合であれば特に制限されないが、得られるグリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)中のグリシジル基の割合が、通常は、グリシドールの水酸基の当量/メトキシシラン部分縮合物のメトキシ基の当量=0.01/1〜0.5/1となる仕込み比率で、該メトキシシラン部分縮合物(2)とグリシドールを脱メタノール反応させることが好ましい。前記仕込み比率が少なくなるとグリシドールと反応していないメトキシシラン部分縮合物の割合が増加し、このメトキシシラン部分縮合物が自己縮合して、得られる樹脂組成物の硬化物が不透明化する傾向があるため、前記仕込み比率は、(0.03/1)以上とするのがより好ましい。また、前記仕込み比率が大きくなると、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のグリシジル基が多官能化し、変性アクリル樹脂(A)の合成時にゲル化しやすくなるため、前記仕込み比率は、(0.4/1)以下とするのがより好ましい。
【0040】
メトキシシラン部分縮合物とグリシドールとの反応は、たとえば、前記各成分を仕込み、加熱して生成するメタノールを留去しながら、脱メタノールさせる。反応温度は50〜150℃程度、好ましくは70〜110℃であり、全反応時間は1〜15時間程度である。なお、110℃を超える温度で脱メタノール反応させると、反応系中でメトキシシランの縮合に伴って反応生成物の分子量が上がりすぎ、高粘度化やゲル化する傾向がある。このような場合には、脱メタノール反応を反応途中で停止させるなどの方法により高粘度化やゲル化を防止できる。
【0041】
また、上記のメトキシシラン部分縮合物とグリシドールの脱メタノール反応に際しては、反応促進のために従来公知のエステルと水酸基のエステル交換触媒の内、エポキシ環を開環しないものを使用することができる。たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、砒素、セリウム、硼素、カドミウム、マンガンのような金属や、これらの酸化物、有機酸塩、ハロゲン化物、メトキシド等があげられる。これらのなかでも、特に有機錫、有機酸錫が好ましく、具体的には、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸錫などが有効である。
【0042】
また、上記反応は溶剤中で行うこともできる。溶剤としては、メトキシシラン部分縮合物とグリシドールを溶解し、且つグリシドールのグリシジル基に対して不活性なものであれば、特に限定されない。このような有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトンなどの溶媒を用いるのが好ましい。
【0043】
本発明組成物の必須成分であるメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)は、前記カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)と前記グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)とを、エポキシ開環エステル化反応させて得られる。カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)とグリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)の使用割合は、特に制限されないが、(グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のグリシジル基の当量)/(カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)のカルボキシル基の当量)が0.5〜10の範囲となる割合とするのが好ましい。この当量比が0.5未満であると本発明の効果が得られにくく、10を超えると硬化膜が不透明になる場合があるため好ましくない。
【0044】
上記シラン変性アクリル樹脂(A)の製造は、たとえば、前記各成分を仕込み、実質的に無水状態で加熱して反応を行う。本反応はアクリル系ポリマー(1)のカルボキシル基と、前記グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のグリシジル基の反応を主目的にしており、本反応中にグリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のメトキシシリル部位のゾル−ゲル反応によるシリカの生成を抑える必要がある。そこで、反応温度は50〜120℃程度、好ましくは60〜100℃であり、全反応時間は1〜30時間程度で行うのが好ましい。
【0045】
また、上記のエポキシ開環エステル化反応に際しては、反応促進のために従来公知のグリシジル基とカルボキシル基とを反応させる際に使用する触媒を使用することができる。かかる触媒としては、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの三級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、ベンズイミダゾールなどのイミダゾール類;トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩などをあげることができる。反応触媒は、アクリル系ポリマー(1)の固形分100重量部に対し、0.01〜5重量部の割合で使用するのが好ましい。
【0046】
なお、上記反応は、有機溶剤中で行うことが好ましい。有機溶剤としては、カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)およびグリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)を溶解する溶剤であれば特に制限はない。このような有機溶剤としては、例えば、カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)製造時に使用したものが例示できる。
【0047】
こうして得られたシラン変性アクリル樹脂(A)は、その分子中にメトキシシラン部分縮合物(2)に由来するメトキシ基を有している。当該メトキシ基の含有量は、特に限定はされないが、このメトキシ基は溶剤の蒸発や加熱処理により、または水分(湿気)との反応により、ゾル−ゲル反応や脱アルコール縮合して、相互に結合した硬化物を形成するのに必要であるため、シラン変性アクリル樹脂(A)は通常、メトキシシラン部分縮合物のメトキシ基の50〜95モル%、好ましくは60〜90モル%を未反応のままで保持しておくのがよい。
【0048】
かかるシラン変性アクリル樹脂(A)から得られる硬化物は、一般式
RmSiO(4−m)/2 (2)
(式中、mは0または1の整数を示し、Rは炭素数8以下のアルキル基またはアリール基を示す。)
で表されるゲル化した微細なシリカ部位(シロキサン結合の高次網目構造)を有するものである。
【0049】
また、本発明のメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)は、カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)中のカルボキシル基がシラン変性されたアクリル樹脂を主成分とするが、当該樹脂(A)中には未反応のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)やメトキシシラン部分縮合物、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)、反応に使用した溶剤や触媒を含有していてもよい。なお、未反応のメトキシシラン部分縮合物、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)は硬化時に、加水分解、重縮合によりシリカ硬化し、シラン変性アクリル樹脂(A)と一体化する。
【0050】
本発明のアクリル系樹脂組成物は、メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)及び媒体(B)を含有することを特徴とするものである。
【0051】
上記媒体(B)としては、例えば、前記のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)の製造時に使用した有機溶剤、前記グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)の製造時に使用した有機溶剤、エポキシ開環エステル化反応時に使用した有機溶剤を、そのまま使用することができる。また、必要に応じて、適宜、同様の有機溶剤を加えてもよい。
【0052】
媒体(B)としては、具体的には、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;セロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、ジメチルジグリコール等のセロソルブ系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール溶剤などがあげられ、これらは単独または混合して使用できる。
【0053】
本発明樹脂組成物は、通常、メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)及び媒体(B)を含有する、固形分濃度10〜70重量%程度の液状の組成物であるのが好ましい。
【0054】
また、上記樹脂組成物におけるメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)の含有量は、特に限定されないが、通常、組成物の固形分中50重量%以上であることが好ましい。
【0055】
本発明樹脂組成物には、任意成分として、例えば、メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)の製造時に使用したカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)、メトキシシラン部分縮合物等を含有していてもよい。
【0056】
本発明のアクリル系樹脂組成物は、これを含有するコーティング組成物として、好適に使用することができる。
【0057】
本発明のアクリル系樹脂組成物をコーティング剤用途に使用する場合、メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)を含有していれば、その他の配合成分については特に限定されるものではない。すなわち、本発明の効果を損なわない範囲で各種用途に応じて、前記シラン変性アクリル樹脂(A)に対して、離型剤、表面処理剤、難燃剤、溶剤、可塑剤、抗菌剤、防黴剤、レベリング剤、消泡剤、着色剤、安定剤、カップリング剤等を配合することができる。
【0058】
上記本発明のコーティング組成物の粘度は、その用途に応じて適宜に調整でき、通常は25℃で20〜2,000mPa・s程度とされる。
【0059】
本発明のコーティング組成物に対して、メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)合成時に用いたメトキシシラン部分縮合物や平均粒子径が100nm以下のナノシリカフィラー等の微粒子充填剤を配合することにより、得られる硬化膜の表面硬度や耐熱性を向上させることができる。平均粒子径が100nmを超える充填剤を配合した場合には、硬化膜の透明性が低下する傾向がある。上記のように配合されるメトキシシラン部分縮合物やナノシリカフィラーは、シラン変性アクリル樹脂(A)の硬化時に、当該樹脂(A)と同様に、加水分解、重縮合によりシリカとして一体化する。
【0060】
本発明のアクリル系樹脂組成物やコーティング組成物を塗布・硬化して得られる硬化膜中に存在するシリカ部位は、シラン変性アクリル樹脂(A)、未反応のメトキシシラン部分縮合物やグリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)、微粒子充填剤などから形成されるが、本発明のコーティング組成物を自動車用上塗り塗料組成物として用いる場合には、硬化膜中の一般式(2)で表されるシリカ部位の割合が硬化残分で3〜50重量%になるように調整することが好ましい。この割合が3重量%未満では本発明の特徴が見られず、50重量%を超えると硬化時に塗膜に割れを生じ好ましくない。ここで硬化残分とは、コーティング組成物中の溶剤成分が蒸発し、且つ、上記のメトキシシリル部位のゾル−ゲル反応や脱アルコール縮合を完了して生じる硬化物の重量割合である。
【0061】
また、本発明のシラン変性アクリル樹脂(A)のメトキシシリル部位を硬化させる際、加水分解、重縮合を促進するために、アクリル系樹脂組成物中に、少量の水や、有機錫、有機酸錫系触媒を含有させてもよい。また、本発明のアクリル樹脂組成物は、従来公知の水酸基やカルボキシル基と反応し得る潜在性硬化剤を混合しても構わない。このような潜在性硬化剤としては、メラミン系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤が挙げられるが、これらの中でもメラミン系硬化剤がコーティング組成物の保存安定性の点で優れている。また、これらの潜在性硬化剤の使用量は前記硬化残分に対して20重量%以内であることが好ましい。
【0062】
本発明のコーティング組成物は、オーバープリントワニス、プライマー、印刷インキ、床材の表面コート剤、プラスチック用ハードコート剤、液晶パネル用コート剤の他、熱硬化型レジストインキ、ビルドアップ基板用層間絶縁コート等の電子材料用コーティング剤、建築用塗料、自動車用塗料、接着剤など各種の用途に賞用でき、特に透明性、高硬度、耐薬品性、耐水性、耐熱性、密着性などの諸性能が要求される用途に好適である。特に、自動車用上塗り塗料として、好適に使用することができる。
【0063】
本発明のアクリル系樹脂組成物やコーティング組成物は、当該組成物を基材又は被塗物にコーティングした後、加熱などの方法により、溶剤の乾燥とゾル−ゲル硬化反応を進行させることにより、アクリル樹脂−シリカハイブリッド硬化物である塗膜が得られる。硬化条件は、必要な膜厚、シラン変性アクリル樹脂(A)、媒体(B)の種類やそれらの量などに応じて適宜選択すればよく、例えば膜厚が10〜100μmである場合には、50〜200℃程度で硬化させるのがよい。硬化温度が50℃未満の場合は、ゾル−ゲル硬化反応や媒体(B)である溶剤の乾燥が不完全となり、また200℃を超える場合はアクリル樹脂の種類によってはアクリル樹脂シリカハイブリッド硬化物が熱分解するため好ましくない。
【0064】
【実施例】
以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより一層具体的に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0065】
製造例1(グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)の製造)
攪拌機、分水器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、グリシドール(日本油脂(株)製、商品名「エピオールOH」)1,400gおよびテトラメトキシシラン部分縮合物(多摩化学(株)製、商品名「メチルシリケート51」、1分子中のSiの平均個数が4、数平均分子量480)8,957.9gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら、90℃に昇温した後、触媒としてジブチル錫ジラウレート2.0gを加え、反応させた。反応中、分水器を使って生成したメタノールを留去し、その量が約550gに達した時点で冷却した。昇温後冷却までに要した時間は5時間であった。ついで、13kPaで約10分間、系内に残存するメタノール約68gを減圧除去した。このようにして、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2−1)を得た。
【0066】
なお、仕込み時のグリシドールの水酸基の当量/メトキシシラン縮合物のメトキシル基の当量(当量比)=0.10である。
【0067】
製造例2(グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)の製造)
製造例1と同様の反応装置に、グリシドール1,400gおよびメチルトリメトキシシラン部分縮合物(多摩化学(株)製、商品名「MTMS−B」、1分子中のSiの平均個数が5.5、数平均分子量550)9,142.1gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら、90℃に昇温した後、触媒としてジブチル錫ジラウレート9.2gを加え、反応させた。反応中、分水器を使って生成したメタノールを留去し、その量が約600gに達した時点で冷却した。昇温後冷却までに要した時間は6.5時間であった。ついで、13kPaで約10分間、系内に残存するメタノール約28gを減圧除去した。このようにして、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2−2)を得た。
【0068】
なお、仕込み時のグリシドールの水酸基の当量/メトキシシラン縮合物のメトキシル基の当量(当量比)=0.20である。
【0069】
製造例3(メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)の製造)
攪拌機、冷却管、温度計およびガス導入管を備えた反応装置に、ジエチレングリコールジメチルエーテル600gを仕込み90℃に昇温した後、窒素気流下にジターシャリーブチルパーオキサイド(日本油脂(株)製、商品名「パーブチルD」)20g、ブチルメタクリレート400gおよびメルカプトプロピオン酸27gからなる混合物を2時間で滴下した。更に3時間、100℃で反応させた後、空気を吹き込みながら、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.5g、2−メチルイミダゾール1.0gおよびグリシジルメタクリレート40gを加え、100℃で4時間反応させることにより、分子末端にメタクリロイル基を有するマクロモノマー(E−1)を得た。マクロモノマー(E−1)の数平均分子量は6,300であった。
【0070】
マクロモノマー(E−1)685gとジエチレングリコールジメチルエーテル338gを同様の反応装置に仕込み、90℃に昇温後、メチルメタクリレート350g、メタクリル酸88g、ヒドロキシエチルメタクリレート26.3gおよびn−ドデシルメルカプタン10gからなる混合モノマーとジターシャリーブチルパーオキサイド26gを窒素気流下にそれぞれ1時間で滴下し、更に100℃で3時間反応させて、固形分60重量%のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−1)溶液を得た。カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−1)の数平均分子量は12,000、酸価(固形分当り)は65mgKOH/gであった。また、C1−2アルキル(メタ)アクリレート/C3−22アルキル(メタ)アクリレートのモル比は1.21である。
【0071】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−1)溶液450g、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2−1)162g、メタノール44gおよびジエチレングリコールジメチルエーテル45gを同様の反応装置に仕込み、窒素気流下に80℃で6時間反応させ、硬化残分55重量%のメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A−1)を得た。(グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のグリシジル基の当量)/(カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)のカルボキシル基の当量)=1.0である。
【0072】
製造例4(メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)の製造)
製造例1記載のマクロモノマー(E−1)783gおよびジエチレングリコールジメチルエーテル1,230gを製造例3と同様の反応装置に仕込み、製造例3における混合モノマーをメチルメタクリレート400g、メタクリル酸100gおよびヒドロキシエチルメタクリレート30gからなる混合モノマーに置き換えた以外は、製造例3と同様の手順で反応を行い、固形分40重量%のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−2)溶液を得た。カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−2)の数平均分子量は90,000、酸価(固形分当り)は65mgKOH/gであった。C1−2アルキル(メタ)アクリレート/C3−22アルキル(メタ)アクリレートのモル比は1.21である。
【0073】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−2)溶液710g、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2−1)170g、ジエチレングリコールジメチルエーテル250gおよびメタノール30gを同様の反応装置に仕込み、窒素気流下に80℃で6時間反応させ、硬化残分33重量%のメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A−2)を得た。(グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のグリシジル基の当量)/(カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)のカルボキシル基の当量)=1.0である。
【0074】
製造例5(メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)の製造)
製造例1記載のマクロモノマー(E−1)950gおよびジエチレングリコールジメチルエーテル880gを製造例3と同様の反応装置に仕込み、製造例3における混合モノマーをメチルメタクリレート300g、メタクリル酸100gおよびヒドロキシエチルメタクリレート30gからなる混合モノマーに置き換えた以外は、製造例3と同様の手順で反応を行い、固形分45重量%のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−3)溶液を得た。カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−3)の数平均分子量は55,000、酸価(固形分当り)は65mgKOH/gであった。C1−2アルキル(メタ)アクリレート/C3−22アルキル(メタ)アクリレートのモル比は0.75である。
【0075】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−3)溶液700g、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2−1)189g、ジエチレングリコールジメチルエーテル240gおよびメタノール30gを同様の反応装置に仕込み、窒素気流下に80℃で6時間反応させ、硬化残分45重量%のメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A−3)を得た。(グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のグリシジル基の当量)/(カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)のカルボキシル基の当量)=1.0である。
【0076】
製造例6(メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)の製造)
製造例3と同様の反応装置に、ジエチレングリコールジメチルエーテル858gおよびブチルアクリレートマクロモノマー(東亜合成(株)製、商品名「マクロモノマーAB−6」)750gを仕込み、窒素気流下に90℃まで昇温した後、スチレン250g、アクリル酸125g、メチルメタクリレート125gおよびn−ドデシルメルカプタン12.5gからなる混合モノマーとジターシャリーブチルパーオキサイド(日本油脂(株)製、商品名「パーブチルD」)25gとをそれぞれ1時間で滴下し、更に100℃で3時間反応させて、固形分60重量%のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−4)溶液を得た。カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−4)の数平均分子量は15,000、酸価は固形分当り65mgKOH/gであった。C1−2アルキル(メタ)アクリレート/C3−22アルキル(メタ)アクリレートのモル比は0.24である。
【0077】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−4)溶液450g、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2−1)192g、メタノール30gを同様の反応装置に仕込み、窒素を吹き込みながら、80℃で6時間反応させ、硬化残分59重量%のメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A−4)を得た。(グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のグリシジル基の当量)/(カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)のカルボキシル基の当量)=1.0である。
【0078】
製造例7(メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)の製造)
製造例3と同様の反応装置に、ジエチレングリコールジメチルエーテル1,461gを仕込み、窒素気流下に100℃に昇温した後、ブチルメタクリレート417gおよびヒドロキシエチルアクリレート83.3gからなる混合モノマーと前記パーブチルDとをそれぞれ1時間掛けて滴下し、更にメチルメタクリレート250gおよびメタクリル酸83.3gからなる混合モノマーとパーブチルD 10gとをそれぞれ1時間で滴下し、更に120℃で3時間反応させて、固形分37重量%のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−5)溶液を得た。カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−5)の数平均分子量は50,000、酸価(固形分当り)は65mgKOH/gであった。C1−2アルキル(メタ)アクリレート/C3−22アルキル(メタ)アクリレートのモル比は0.85である。
【0079】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−5)溶液700g、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2−1)152gおよびメタノール30gを同様の反応装置に仕込み、窒素気流下に80℃で6時間反応させ、硬化残分38.3重量%のメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A−5)を得た。(グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のグリシジル基の当量)/(カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)のカルボキシル基の当量)=1.0である。
【0080】
製造例8(メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)の製造)
製造例7記載のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−5)溶液550g、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2−2)154gおよびメタノール30gを同様の反応装置に仕込み、窒素気流下に80℃で6時間反応させ、硬化残分39.3重量%のメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A−6)を得た。(グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のグリシジル基の当量)/(カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)のカルボキシル基の当量)=1.0である。
【0081】
製造例9(メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)の製造)
製造例3と同様の反応装置に、ジエチレングリコールジメチルエーテル1,391gを仕込み、窒素気流下に100℃に昇温した後、ブチルメタクリレート417g、ヒドロキシエチルアクリレート83.3g、トリメトキシシリルチオール(日本ユニカー(株)製、商品名「A−189」)8.33gからなる混合モノマーと前記パーブチルD 15gとをそれぞれ1時間で滴下し、更にメチルメタクリレート250gおよびメタクリル酸83.3gからなる混合モノマーとパーブチルD 10gとを1時間で滴下し、更に120℃で3時間反応させて、固形分40重量%のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−6)溶液を得た。カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−6)の数平均分子量は20,000、酸価(固形分当り)は65mgKOH/gであった。C1−2アルキル(メタ)アクリレート/C3−22アルキル(メタ)アクリレートのモル比は0.85である。
【0082】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−6)溶液600g、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2−1)132gおよびメタノール30gを同様の反応装置に仕込み、窒素気流下に80℃で6時間反応させ、硬化残分41.7重量%のメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A−7)を得た。(グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のグリシジル基の当量)/(カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)のカルボキシル基の当量)=1.0である。
【0083】
製造例10(メトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A)の製造)
製造例3と同様の反応装置に、ジエチレングリコールジメチルエーテル1,391gを仕込み、窒素気流下に100℃に昇温後、ブチルメタクリレート417g、ヒドロキシエチルアクリレート83.3gおよびn−ドデシルメルカプタン10gからなる混合モノマーと1,1−ジ(1,1ジメチルブチルペルオキシ)−2−メチルシクロヘキサン(日本油脂(株)製、商品名「パーヘキサHMC」)30gとをそれぞれ1時間で滴下し、更に1時間保温後、120℃に昇温して、メチルメタクリレート250gおよびメタクリル酸83.3gからなる混合モノマーを1時間で滴下し、更に同温度で3時間反応させて、固形分40重量%のカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−7)溶液を得た。カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−7)の数平均分子量は23,000、酸価(固形分当り)は65mgKOH/gであった。C1−2アルキル(メタ)アクリレート/C3−22アルキル(メタ)アクリレートのモル比は0.85である。
【0084】
カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1−7)溶液600g、グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2−1)132gおよびメタノール30gを同様の反応装置に仕込み、窒素気流下に80℃で6時間反応させ、硬化残分41.7重量%のメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A−8)を得た。(グリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)のグリシジル基の当量)/(カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)のカルボキシル基の当量)=1.0である。
【0085】
実施例1〜11及び比較例1〜4(アクリル系樹脂組成物の製造)
表1〜3に記載の各配合組成により、各成分を混合して、アクリル系樹脂組成物を調製した。各表におけるA−1〜A−8は、それぞれ製造例3〜10で得られたメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂(A−1)〜(A−8)を示す。
【0086】
【表1】
【0087】
表1において、「MS−51」は、テトラメトキシシラン部分縮合物(多摩化学(株)製、商品名「メチルシリケート51」)を示す。また、「MTMS−A」は、メチルトリメトキシシラン部分縮合物(多摩化学(株)製、試作品、一分子中のSiの平均個数4.5、数平均分子量460)を示す。
【0088】
【表2】
【0089】
表2において、微粒子充填材は、シリカ微粒子(日産化学工業(株)製、商品名「MEK−ST」、平均粒子径20nm)を示す。また、メラミン樹脂は、メチル化メラミン樹脂(三井サイテック(株)製、商品名「サイメル325」)を示す。
【0090】
【表3】
【0091】
アクリル系樹脂組成物の性能(硬化膜の性状)
実施例1〜11及び比較例1〜4で得られた各アクリル系樹脂組成物を、バーコーター#28を用いてガラス板に塗布した後、150℃で20分間、乾燥及び硬化させて、厚さ40μmの硬化膜を得た。得られた硬化膜の性状として、クラック及び透明性を、以下の基準で目視評価した。
【0092】
クラックの評価基準
○:硬化物にクラック、そりがない。 ×:硬化物にクラックがある。
【0093】
透明性の評価基準
○:透明、△:曇りがある、×:白化している。
【0094】
また、塗膜の硬度を、JIS K−5400に準じて、測定した。
【0095】
クラック、透明性及び硬度の結果を表4に示す。
【0096】
【表4】
【0097】
コーティング組成物の調製、その硬化膜の調製及びその性能評価
(1)実施例1〜11及び比較例1〜4で得られた各アクリル系樹脂組成物に所定量のジエチレングリコールジメチルエーテルを加え、それぞれ粘度が200mPa・s/25℃となるよう調整し、コーティング用組成物とした。
【0098】
(2)上記(1)のコーティング用組成物を、バーコーター#20〜36を用いて、各基材(ステンレス鋼板、銅板、ガラス板)に塗布した後、150℃で20分間、乾燥及び硬化させて、厚さ20〜25μmの硬化膜を得た。得られた各硬化膜について、下記方法により、密着性試験を行った。
【0099】
密着性試験
当該硬化膜につき、ゴバン目セロハンテープ剥離試験(JIS K−5400)を行い、次の基準で判定した。○:100/100、△:(99〜80)/100、×:79未満/100。密着性試験の結果を、表5に示す。
【0100】
【表5】
【0101】
(3)また、リン酸亜鉛処理を施した厚さ0.8mmのダル鋼板にエポキシ樹脂系カチオン電着塗料を塗装し(20μm)、170℃で30分間加熱硬化させた後、自動車用中塗り塗料をエアースプレー塗装し(30μm)、140℃で30分間加熱硬化して得た試験用基材に、上記(1)のコーティング用組成物を同様に塗布して得られた各硬化膜について、耐アルカリ性試験、耐酸性試験、耐水性試験、耐擦り傷試験及びスクラッチ試験を行った。試験方法は、下記の通りである。
【0102】
耐アルカリ性試験
1/10規定の水酸化ナトリウム水溶液を5ml滴下し、55℃で4時間放置した後、塗面を観察し、次の基準で評価した。○:全く痕跡なし、△:わずかな痕跡あり、×:痕跡あり。
【0103】
耐酸性試験
1/10規定の硫酸水溶液を5ml滴下し、20℃で24時間放置した後、塗面を観察し、次の基準で評価した。○:全く痕跡なし、△:わずかな痕跡あり、×:痕跡あり。
【0104】
耐水性試験
40℃の温水に240時間浸漬した後、水洗し塗面を観察し、次の基準で評価した。○:全く変化なし、△:わずかに艶引け、×:塗面が白化。
【0105】
耐擦り傷試験
試験版を洗車試験機(ブラシ回転数:500回/分)の試料台の上にセットし、鋳物砂(粒径:150〜210μm、押角型)を0.3g(300×200mmに対して)散布し、水無し3回を2サイクル実施し、試験部の20°グロスを測定し、グロスリテンションを算出し、以下の基準に従って評価した。
【0106】
○:グロスリテンション80%以上、△:グロスリテンション40%以上〜80%未満、×:グロスリテンション40%未満。
【0107】
スクラッチ試験
スクラッチ試験機(商品名「HEIDONトライボキアTYPE18」、新東科学(株)製)の試料台に試験版を置き、荷重0〜200gを連続的に針先(φ0.1mmR)にかけながら300mm/分の速度で100mm塗面を引っ掻く。塗面を観察し傷の付いていない距離から荷重を算出し、以下の基準に従って評価した。
【0108】
○:荷重150g以上、△:荷重100g以上〜150g未満、×:荷重100g未満。
【0109】
上記試験結果を、表6に示す。
【0110】
【表6】
【0111】
【発明の効果】
本発明により、透明性、高硬度、耐薬品性、耐水性、耐熱性、密着性などの諸性能に優れた硬化膜を形成できるアクリル系樹脂組成物及びそれを含有するコーティング組成物が提供されるという顕著な効果が得られる。
Claims (6)
- (A)カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)と、グリシドールとメトキシシラン部分縮合物との脱メタノール反応によって得られるグリシジルエーテル基含有メトキシシラン部分縮合物(2)とを、エポキシ開環エステル化反応させてなるメトキシ基含有シラン変性アクリル樹脂、並びに
(B)媒体を含有することを特徴とするアクリル系樹脂組成物。 - カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)が、C1−2アルキル(メタ)アクリレート、C3−22アルキル(メタ)アクリレート及びエチレン性不飽和カルボン酸を含有するモノマー成分の共重合体である請求項1に記載のアクリル系樹脂組成物。
- カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)が、メチルメタアクリレートと(メタ)アクリル酸とを含有するモノマー成分に由来するハードセグメント及びブチル(メタ)アクリレートと水酸基含有(メタ)アクリルモノマーとを含有するモノマー成分に由来するソフトセグメントから構成されるブロック共重合体である請求項1又は2に記載のアクリル系樹脂組成物。
- カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(1)が、当該分子末端にメトキシシリル基を有するものである請求項1〜3のいずれかに記載のアクリル系樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のアクリル系樹脂組成物を含有することを特徴とするコーティング組成物。
- 自動車用上塗り塗料である請求項5に記載のコーティング組成物。
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