JP2004299970A - 銅メタライズ窒化アルミニウム基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】窒化アルミニウム基板1に設けられた貫通孔2に、主成分の銅粉末とバインダーポリマーと溶剤と膨張材とを含有する銅ペースト3を充填し、焼成する。また窒化アルミニウム基板1の表面に銅がメタライズされている。銅粉末が焼結する際に体積が減少する分を膨張材によって補うことができ、貫通孔2に充填された銅を窒化アルミニウム基板1の内壁に強固に接着させることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅を充填したビアホール付きのメタライズ窒化アルミニウム基板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
窒化アルミニウム基板を、回路形成用、ヒートシンク用、絶縁用などの基板として利用する場合、窒化アルミニウム基板の表面に金属膜をメタライズして設け、また窒化アルミニウム基板に設けた貫通孔に金属を充填して金属充填ビアホールを形成することが行なわれる。
【0003】
そしてこのような窒化アルミニウム基板を製造するにあたって、従来は、窒化アルミニウム粉末に酸化物からなる焼結助剤、溶剤、バインダー等を添加して混練りすることによって作製されるグリーンシートの所望の箇所に貫通孔を設け、この貫通孔に金属ペーストを充填すると共に、必要に応じて金属ペーストによりグリーンシートの表層に配線回路パターンを形成した後、グリーンシートと金属ペーストを同時に焼成するいわゆる同時焼成法によって行なうのが一般的である。しかしこの方法では、金属ペーストの金属として、窒化アルミニウム粉末を焼結させるのに必要な高温で溶融しない融点を有する金属に限定されるという問題がある。
【0004】
これに対して、窒化アルミニウム焼結基板を作製した後に、窒化アルミニウム焼結基板に設けられた貫通孔に金属ペーストを充填して焼成することによって金属充填ビアホールを形成し、さらに窒化アルミニウム焼結基板の表面に金属膜をメタライズする方法も提案されている。この場合には、金属ペーストの金属は、窒化アルミニウム粉末の焼結温度で溶融しない融点を有するものに限定されることがなくなるものである。
【0005】
しかし、窒化アルミニウム基板の貫通孔に金属ペーストを充填して焼成する場合、金属の焼結によって収縮が発生し、貫通孔内での金属充填性が不十分になって、金属充填ビアホールの信頼性に問題が生じるおそれがある。
【0006】
そこで、窒化アルミニウム基板に設けられた貫通孔に金属ペーストを充填・焼成して金属充填ビアホールを形成するにあたって、焼成時の収縮を抑えた金属ペーストを使う方法が提案されている。
【0007】
例えば、特許文献1には、導体ペーストとして銅粉に耐火フィラーなどを配合したものを用い、銅粉の焼結時の収縮を防ぐことが提案されている。また特許文献2や特許文献3には、導体ペーストとして金属粉にセラミック粉末などを配合したものを用い、金属粉の焼成時の収縮を抑えることが提案されている。
【0008】
また特許文献4や特許文献5には、導体ペーストとして銅粉や銀粉にこれらの焼結温度より焼結温度の高い高融点金属酸化物を混合し、銅粉や銀粉の焼結時の収縮を防ぐことが提案されている。同様の効果を得るために、特許文献6では金属酸化物として酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化ニオブなどを用いることが提案されており、特許文献7にはタングステンや無機ホウ素化合物を用いることの提案もなされている。
【0009】
しかし、上記の特許文献1〜7のいずれのものにあっても、銅等の金属粉に添加物を添加して収縮を抑えるようにしているが、添加物は収縮しないものの、導電性を担う銅等の金属粉そのものは焼結により体積が減少するので、全体として収縮が発生することを防ぐことは困難であり、金属充填ビアホールの信頼性において懸念が残るものである。
【0010】
一方、窒化アルミニウム基板の表面に金属膜をメタライズする方法としては、無電解めっき法、厚膜法、薄膜法などが従来から用いられているが、窒化アルミニウム基板と金属とは異種材料であるので、窒化アルミニウム基板の表面に対する金属膜の密着性を高めることが従来から大きな課題になっている。
【0011】
例えば、特許文献8に開示されている厚膜法では、ガラスフリットを含有する厚膜ペーストを窒化アルミニウム基板の上に塗布し焼成することによって、ガラスフリットを窒化アルミニウム基板とメタライズした金属膜との接着材として作用させ、窒化アルミニウム基板と金属膜との接着強度を確保するようにしている。この方法では、窒化アルミニウム基板とメタライズした金属膜との接着強度が比較的大きいことが利点として挙げられるが、一方で、ガラスフリットの上に形成した金属膜にガラス成分が分散し、電気伝導特性が低下するなどの問題が生じるおそれがある。
【0012】
また、別の例として、特許文献9に開示されている薄膜法では、窒化アルミニウム基板の表面にチタンやクロム等の活性金属を膜として形成し、この活性金属の膜の上にメタライズすることによって、活性金属を介して窒化アルミニウム基板とメタライズした金属膜との接着強度を確保するようにしている。この方法でも、窒化アルミニウム基板とメタライズした金属膜との接着強度が比較的大きいことが利点として挙げられるが、一方で、窒化アルミニウム基板とメタライズした金属膜との間にチタンやクロム等の電気伝導特性に劣る材料からなる金属膜を形成しなければならないため、電気伝導特性が低下するなどの問題が生じるおそれがある。
【0013】
さらに、別の例としてに開示されている方法では、窒化アルミニウム基板の表面に凹凸を形成することによって、アンカー効果により窒化アルミニウム基板と金属膜との接着強度を確保するようにしている。この方法によれば、前記した従来例の様に、窒化アルミニウム基板とメタライズした金属膜との間に接着剤の目的の異種材料を介することなく、窒化アルミニウム基板の表面に直接、主導体となる任意の金属膜をメタライズできることが利点として挙げられるが、一方で、窒化アルミニウム基板上のメタライズ金属はアンカー効果による物理的な接合力で接着しているにすぎず、更なる接着強度の向上が課題として残る。
【0014】
【特許文献1】
特開平5−81922号公報
【特許文献2】
特開平9−36508号公報
【特許文献3】
特開平10−93224号公報
【特許文献4】
特開平7−94840号公報
【特許文献5】
特開平7−235215号公報
【特許文献6】
特開平11−66952号公報
【特許文献7】
特開2002−176236号公報
【特許文献8】
特開昭62−176960号公報
【特許文献9】
特開昭64−84648号公報
【特許文献10】
特開昭62−88394号公報
【特許文献11】
特開昭62−182184号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、貫通孔に銅を充填したビアホールの信頼性を高く得ることができる銅メタライズ窒化アルミニウム基板を提供することを目的とするものであり、また窒化アルミニウム基板の表面に密着性高く銅をメタライズすることができる銅メタライズ窒化アルミニウム基板の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る銅メタライズ窒化アルミニウム基板は、窒化アルミニウム基板に設けられた貫通孔に、主成分の銅粉末とバインダーポリマーと溶剤と膨張材とを含有する銅ペーストが充填されて焼成されていると共に、窒化アルミニウム基板の表面に銅がメタライズされていることを特徴とするものである。
【0017】
また請求項2の発明は、請求項1において、銅ペーストの主成分の銅粉末が、酸化銅を表面に被覆した銅粉であることを特徴とするものである。
【0018】
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、銅ペーストの主成分の銅粉末が、中心粒径1〜100μmの銅粉末と、中心粒径100nm以下の銅粉末とからなるものであることを特徴とするものである。
【0019】
また請求項4の発明は、請求項1又は2において、銅ペーストの主成分の銅粉末が、中心粒径10μm以下の銅粉末からなるものであることを特徴とするものである。
【0020】
また請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、銅ペーストの膨張材が、金属酸化物の粉末であることを特徴とするものである。
【0021】
また請求項6の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、銅ペーストの膨張材が、金属酸化物を有するガラス粉末であることを特徴とするものである。
【0022】
また請求項7の発明は、請求項5又は6において、金属酸化物が、銅の融点以下の温度で熱分解して酸素を放出するものであることを特徴とするものである。
【0023】
また請求項8の発明は、請求項5乃至7のいずれかにおいて、金属酸化物が、銅酸化物、亜鉛酸化物、ニッケル酸化物、パラジウム酸化物、銀酸化物、インジウム酸化物、錫酸化物、ビスマス酸化物から一種以上選ばれたものであることを特徴とするものである。
【0024】
本発明の請求項9に係る銅メタライズ窒化アルミニウム基板の製造方法は、窒化アルミニウム基板に設けられた貫通孔の内周に、主成分の銅粉末とバインダーポリマーと溶剤と膨張材とを含有する銅ペーストを充填する工程と、充填された銅ペーストを焼成する工程と、窒化アルミニウムの表面に銅をメタライズする工程とを有することを特徴とするものである。
【0025】
また請求項10の発明は、請求項9において、貫通孔に銅ペーストを充填する前に、貫通孔が設けられた窒化アルミニウム基板の表層の結晶粒子を除去することによって、貫通孔の内周を含む窒化アルミニウム基板の表層に焼結助剤からなる酸化物を露呈させる工程を有することを特徴とするものである。
【0026】
また請求項11の発明は、請求項10において、窒化アルミニウムを腐食させる処理液に窒化アルミニウム基板を浸漬することによって、窒化アルミニウム基板の表層の結晶粒子を除去する処理を行なうことを特徴とするものである。
【0027】
また請求項12の発明は、請求項9乃至11のいずれかにおいて、銅ペーストの焼成を還元雰囲気もしくは不活性雰囲気で行なうことを特徴とするものである。
【0028】
また請求項13の発明は、請求項9乃至12のいずれかにおいて、窒化アルミニウム基板の表面への銅のメタライズをPVD法で行なうことを特徴とするものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0030】
本発明において用いられる窒化アルミニウム基板1は概ね次の作業によって得ることができる。まず窒化アルミニウム粉末に、酸化物からなる焼結助剤、溶剤、バインダー等を添加して混練し、グリーンシートを作製する。そしてこのグリーンシートを高温で焼結する焼結工程を経て、窒化アルミニウム基板を得ることができる。ここで、焼結助剤としては、例えば、Y2O3、MgO、CaO、BeO、Al2O3等が用いられるものであり、窒化アルミニウム基板に対して0.1〜10質量%の範囲で添加されている。また、焼結工程におけるグリーンシートの焼結は、例えば1200〜2100℃の範囲の高温で行われる。この窒化アルミニウム基板1には貫通孔2が形成してある。貫通孔2の形成は、グリーンシートの段階で行なうようにしても、焼成済みの窒化アルミニウム基板1に対して行なうようにしても、いずれでもよい。
【0031】
そして本発明は、この焼成済みの窒化アルミニウム基板1の貫通孔2に銅ペースト3を充填・焼成して銅充填ビアホール5を形成し、さらに銅充填ビアホール5の部分を含めて窒化アルミニウム基板1の表面に銅膜4をメタライズするものである。
【0032】
銅ペースト3は、導電性を担う主成分の銅粉にバインダーポリマーと溶剤と膨張材とを配合して混合することによって調製することができる。混合の方法は特に限定されるものではないが、三本インクロールを用いて行なうことができる。銅粉に対するバインダーポリマー、溶剤、膨張材の配合割合は特に制限されるものではないが、銅粉末100質量部に対して、バインダーポリマー1〜10質量部、溶剤2〜15質量部、膨張材1〜10質量部の範囲が好ましい。
【0033】
本発明の銅ペースト3において、銅粉としては、中心粒径が1〜100μmの銅粉に、中心粒径が100nm以下の微細な銅粉を混合したものを用いることができる。このように粒径の大きい銅粉に中心粒径100nm以下の微細な銅粉を混合して使用することによって、中心粒径100nm以下の微細な銅粉は貫通孔2の内壁の凹凸に入り易く、しかも反応性に富んでいるので、貫通孔2の内壁に対する銅の密着性を高めることができるものである。この中心粒径100nm以下の微細な銅粉の粒径の下限は特に設定されるものではないが、実用的には、1nm程度が下限である。また中心粒径100nm以下の微細な銅粉の混合量は、粒径の大きい銅粉100質量部に対して1〜30質量部の範囲が好ましい。
【0034】
また銅粉として上記のように大きな粒径と微細な粒径のものを併用しない場合、銅粉は中心粒径が10μm以下のものを用いるのが好ましい。中心粒径10μm以下の銅粉を用いることによって、銅ペースト3の粘性を高め、貫通孔2に充填した銅ペースト3が貫通孔2から垂れることを防ぐことができるものである。この場合、銅粉の中心粒径は1nm以上であることが望ましい。
【0035】
さらに銅粉末としては、酸化銅を表面に被覆した銅粉を用いることもできる。このように酸化銅を表面に被覆した銅粉を用いると、金属銅に比べて酸化銅は焼結され難いため、貫通孔2に充填した銅ペースト3を焼成する際の昇温過程で銅粉末が焼結されることが酸化銅で阻止され、そして酸化銅が熱還元される温度に至ると酸化銅から酸素を放出しながら焼結が起こるものであり、酸素の放出による膨張で、体積減少することなく銅粉末を焼結させることができるものである。
【0036】
また、本発明の銅ペースト3において、バインダーポリマーとしては、特に限定されるものではないが、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル類、ニトロセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、ブチルセルロース等のセルロース類、ポリオキシメチレン等のポリエーテル類、ポリブタジエン、ポリイソプレン等のポリビニル類、ナイロン6、ナイロン6.6、ナイロン11等のポリアミドなどを使用することができ、これらは1種を単独で用いる他、2種類以上を混合して用いることもできる。
【0037】
さらに、本発明の銅ペースト3において、溶剤としては、特に限定されるものではないが、カルビトール、カルビトールアセテート、テレピネオール(ターピノール)、メタクレゾール、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、ターピノール、ジアセトンアルコール、トリエチレングリコール、パラキシレン、乳酸エチル、イソホロン等の高沸点の有機溶剤を使用することができ、これらは1種を単独で用いる他、2種類以上を混合して用いることもできる。
【0038】
そして本発明の銅ペースト3に配合される膨張材は、銅ペースト3を焼成する際に、その加熱温度で熱還元分解し、酸素を放出して膨張するものであり、金属酸化物を用いることができる。また銅ペースト3を焼成する温度は銅の融点(1083℃)以下の温度であるので、銅の融点以下の温度で熱還元分解して酸素を放出するものであることが必要であり、概ね、500〜1100℃の範囲で熱分解して酸素を放出するものが好ましい。このような金属酸化物としては、銅酸化物、亜鉛酸化物、ニッケル酸化物、パラジウム酸化物、銀酸化物、インジウム酸化物、錫酸化物、ビスマス酸化物を用いることができ、これらを1種単独で用いる他、2種以上を併用することもできる。
【0039】
金属酸化物は、金属酸化物単体の粉末として銅ペースト3に配合する他、金属酸化物を含有するガラス粉末として銅ペースト3に配合して用いることもできる。ここで、金属酸化物を含有するガラス粉末において、金属酸化物はガラス中に原子状態に近い状態で存在するが、ガラスは銅ペースト3を焼成する際の昇温過程で溶融して銅ペースト3中に均一に分散され、このガラスに含まれる金属酸化物から酸素が放出されるので、金属酸化物を含有するガラス粉末を用いるほうが、膨張の効率を高く得ることができる。ただ、電気抵抗の点では焼成後もガラスの残分が残ることになるので、金属酸化物の粉末のほうが有利である。
【0040】
次に、上記の焼成済みの窒化アルミニウム基板1の貫通孔2に銅ペースト3を充填して焼成し、銅充填ビアホール5を形成する工程、及び窒化アルミニウム基板1の表面に銅膜4をメタライズする工程について説明する。メタライズの方法については特に限定されるものではなく、例えば湿式めっき法や、CVD法(化学的蒸着法)や、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱蒸着法などのPVD法(物理的蒸着法)で行なうことができる。
【0041】
上記のように焼成して得られた窒化アルミニウム基板1は、窒化アルミニウム結晶粒子10の界面間に10質量%以下の焼結助剤からなる酸化物11が存在するものとして形成されている。ここで、PVD法で銅膜4をメタライズする方法を選択した場合、この焼結助剤からなる酸化物11とメタライズした銅膜4の間にはCu−O共晶液相が形成され、このCu−O共晶液相を介して、焼結助剤からなる酸化物11に対して銅膜4は高い密着強度で密着するので、窒化アルミニウム基板1の表面に対する銅膜2の密着強度を高く得ることができる。
【0042】
そして図1(a)は、焼結して得られた窒化アルミニウム基板1の、貫通孔2の付近での焼結組織を示すものであり、窒化アルミニウム結晶粒子10の界面間に10質量%以下の焼結助剤からなる酸化物11が形成されている。焼結助剤からなる酸化物11は窒化アルミニウム基板1の表層に大きく露出していないので、焼結助剤からなる酸化物11に対する密着強度を高く得ることはできない。
【0043】
そこで本発明では、まず、窒化アルミニウム基板1の表層の結晶粒子10を除去する処理をすることによって、図1(b)のように結晶粒子10の裏側に隠れていた焼結助剤からなる酸化物11を大きく露出させる。窒化アルミニウム基板1の表層の結晶粒子10を除去する処理としては、例えば、窒化アルミニウム基板を腐食させる処理液に窒化アルミニウム基板1を浸漬することによって、窒化アルミニウム基板1の表層の結晶粒子10を除去する方法がある。尚、本発明では、酸化物11が窒化アルミニウム基板1の表面にわずかに露出しているために、窒化アルミニウム基板1の表面の結晶粒子10を特に除去する必要はない。
【0044】
窒化アルミニウム基板1を腐食させる処理液としては、焼結助剤からなる酸化物11は溶解しないが窒化アルミニウム結晶粒子10は溶解する酸性或いは、中性或いは、アルカリ性の薬液を用いることができるものであり、例えば水酸化ナトリウムなどのアルカリ溶液を用いることができる。そして処理液に窒化アルミニウム基板1を浸漬することによって、処理液が接触する窒化アルミニウム基板1の表層の結晶粒子10のみを除去することができ、焼結助剤からなる酸化物11を窒化アルミニウム基板1の表層に大きな表面積で露呈させることができるものである。具体的な処理条件の例としては、処理液として水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ溶液を用いる場合、濃度を10〜30質量%、浸漬処理の温度40〜80℃、浸漬処理の時間10〜60分に設定するのが望ましい。ちなみに、上記条件の上限を超えると、窒化アルミニウム基板1の表層の結晶粒子10の除去が過剰となり、窒化アルミニウム基板1の基材そのものの機械強度が低下してしまう可能性があり好ましくない。また、上記条件の下限を下回ると、目的とする結晶粒子10の除去が不十分となり、窒化アルミニウム基板1の表面に対する密着性を最大限に引き出すことが出来ない可能性があり好ましくない。
【0045】
次に、上記のように処理された窒化アルミニウム基板1の貫通孔2に銅ペースト3を充填する。貫通孔2に銅ペースト3を充填する方法としては、貫通孔2より若干大きい穴径を持つメタルマスクを用い、スクリーン印刷の要領で貫通孔2に銅ペースト3を充填するようにすることが望ましいが、特にこれに限定されるものではなく、ディスペンサーなどを用いて充填を行なうようにしても良い。図2(a)に銅ペースト3が充填された形態を示す。図2(a)に示すように、窒化アルミニウム基板1の表面から銅ペースト3がはみ出すよう充填を行なう方が望ましい。また一回の印刷で貫通孔2に銅ペースト3を十分に充填することができない場合には、何回か印刷を繰り返すことによって十分に充填するようにするのがよい。
【0046】
このように貫通孔2に銅ペースト3を充填した後、乾燥工程に移る。乾燥工程は銅ペースト3中の溶剤分を揮発するために行なわれるものであり、80〜200℃程度の範囲の温度で加熱して乾燥を行なうことができる。このときに窒化アルミニウム基板1の表面からはみ出した部分をバフやブラシにより研磨するようにして良い。
【0047】
この後に、貫通孔2に充填した銅ペースト3を焼成する。本発明では導電性を担う粒子に銅を用いており、銅の酸化を防ぐために還元雰囲気もしくは不活性雰囲気で焼成することが望ましい。この場合、金属酸化物が酸素を放出しやすいように弱還元雰囲気で焼成を行なうのが特に望ましい。弱還元雰囲気は、例えば、一酸化炭素ガス雰囲気もしくは、窒素ガス中に水素ガスを微量混合した雰囲気などによって形成することができるものであり、金属酸化物が酸素を放出しやすい状態の雰囲気である。また焼成は、銅ペースト3に膨張材として配合した金属酸化物が熱分解により酸素を放出する温度以上の温度で行なう必要がある。従って、焼成温度は、金属酸化物が熱分解により酸素を放出する温度以上、銅の融点以下の温度範囲に設定するのが好ましく、焼成時間は特に制限されないがピーク温度保持時間を5〜30分程度に設定するのがこのましい。
【0048】
このように、貫通孔2に充填した銅ペースト3を焼成することによって、銅ペースト3中のバインダーポリマーは分解して除去されると共に銅粉が焼結され、貫通孔2内を銅粉の焼結体である銅層12で充填することができるものである。そして銅ペースト3に膨張材として配合した金属酸化物が焼成の際に熱分解して酸素を放出し、銅層12を膨張させて焼結に伴う収縮を防ぐことができるものである。
【0049】
図2(b)に窒化アルミニウム基板1の貫通孔2に銅層12を充填して形成される銅充填ビアホール5の状態を示す。また必要に応じて、貫通孔2に充填された銅層12のうち、窒化アルミニウム基板1の表面からはみ出した部分をバフやブラシにより研磨して除去するようにしても良く、このようにはみ出した部分を除去した状態を図2(c)に示す。
【0050】
上記のように貫通孔2に銅ペースト3を充填して焼成した後、図1(c)及び図2(d)に示すように、貫通孔2に充填した銅層12の表面も含めて、窒化アルミニウム基板1の表面に銅をメタライズする。銅のメタライズは、例えばPVD法で行なうことができる。PVD法としては、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱蒸着法等を採用することができる。PVD法による銅メタライズにおいては、成膜時の付着原子のエネルギーは10eV程度となり、このエネルギーを温度でいいかえると10万℃程度となり、銅メタライズで形成される銅膜4と窒化アルミニウム基板1との接着に必要なCu−O共晶液相を焼結助剤からなる酸化物11の界面に形成させることができるものである。また、PVD法によって銅メタライズを行うにあたって、窒化アルミニウム基板1の表面をアルコール洗浄したり、水分蒸散除去効果を狙った予熱を行ったり、酸素プラズマやイオンボンバード等の前処理を行ったりすることで、窒化アルミニウム基板1の表面に対する銅膜4の密着性を最大限に引き出すことが出来るので好ましい。
【0051】
さらに、上記のように窒化アルミニウム基板1の表面にメタライズして銅膜4を形成した後、この銅メタライズで形成した銅膜4に通電しながらこの上に電解銅めっきを施すことによって、厚付けめっきを行うようにしてもよく、アプリケーションに必要な所望の膜厚に銅膜4を調整することが可能になるものである。例えばPVD法により窒化アルミニウム基板1の表面に成膜する銅膜4の膜厚を0.5μm程度とし、所望の膜厚までの残りの成膜を電解銅めっきで行うことによって、生産効率良く厚い膜厚の銅膜4を形成することができるものであり、またPVD法により成膜した銅膜4の残留応力による密着性への悪影響を回避することもできるものである。また、必要に応じて、銅メタライズの後、ニッケル、金等の多層メタライズを行うようにしてもよい。
【0052】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0053】
(実施例1)
窒化アルミニウム粉末に焼結助剤としてY2O3を3質量%、CaOを1質量%配合して調製した窒化アルミニウム組成物を成形し、複数の貫通孔を有するグリーンシートを調製した。そしてこのグリーンシートを1800℃で2時間、焼結処理することによって、直径0.5mmの貫通孔2を複数有する窒化アルミニウム基板1を調製した(図1(a)参照)。
【0054】
そしてこの窒化アルミニウム基板1を、60℃に加温した20質量%の水酸化ナトリウム水溶液中に30分間浸漬し、窒化アルミニウム基板1の表層(貫通孔2の表層を含む)の結晶粒子10を除去することによって、窒化アルミニウム基板1の表層に焼結助剤からなる酸化物11を大きな表面積で露呈させた(図1(b)参照)。
【0055】
一方、中心粒径5μmの銅粉末に中心粒径50nmの銅粉末を5質量%混合した銅粉末を調製し、この銅粉末100質量部に対してアクリル樹脂を3質量部、ブチルカルビトールアセテート3質量部、ターピノール4質量部、及び膨張材として中心粒径1μmの酸化銅を10質量部添加し、これを三本ロールにて混合することによって、銅ペースト3を作製した。また、この銅ペースト3を直径0.5mmの貫通孔2に充填するために、直径0.6mmの穴を持つメタルマスクを用意した。そして、スクリーン印刷の要領で窒化アルミニウム基板1の貫通孔2内に銅ペースト3を充填した(図2(a)参照)。引き続いて、150℃×20分の条件で銅ペースト3中の溶剤分を揮発させるための乾燥を行った。
【0056】
次に、貫通孔2に充填した銅ペースト3を、酸素濃度5ppm以下の窒素雰囲気中で、膨張材として用いる酸化銅が熱還元される950℃以上のピーク温度1000℃で焼成した(図2(b)参照)。このときの焼成条件は、室温からピーク温度までの昇温時間25分、ピーク温度保持時間10分、ピーク温度から室温への降温時間25分であった。続いて、窒化アルミニウム基板1の表面からはみ出した部分をバフ研磨により除去し、窒化アルミニウム基板1の表面と平滑に銅層12が貫通孔2に充填された銅充填ビアホール5を形成した(図2(c)参照)。
【0057】
次いで、窒化アルミニウム基板1をアルコール洗浄して表面の汚れを除去した後、予熱ゾーン、プラズマ処理ゾーン、スパッタリングゾーンとからなる連続スパッタリング装置に導入し、装置内の各ゾーンを1.2×10−4Paに保ち、まず加熱ゾーンにて、窒化アルミニウム基板1を200℃に加熱し、続いてプラズマ処理ゾーンにて、酸素プラズマ処理を行った。続いてスパッタリングゾーンにて、アルゴンガスを導入して0.5Paの圧力に調整し、無酸素銅をターゲットとして直流電力を1kWで与え、成膜速度を毎分0.1μmとしてスパッタリングを行い、膜厚が0.3μmのメタライズ銅膜4を窒化アルミニウム基板1の表面に形成した(図1(c)、図2(d)参照)。
【0058】
次に、上記の銅充填ビアホール付き銅メタライズ窒化アルミニウム基板のメタライズ銅膜4と窒化アルミニウム基板1の接着強度を測定する為、メタライズ銅膜4の表面に電解銅めっきを施し、銅膜厚を10μmに調整した。次いで、この銅膜4に対してフォトエッチング法により2×2mmの正方形の銅膜パターンを形成し、この銅膜パターンの上に0.8mmφの錫めっき軟銅線を半田付けし、この軟銅線を引っ張ることによって、銅膜パターンを窒化アルミニウム基板1の表面から引き剥がす時の強度を測定した。測定結果、引き剥がし強度は98.2Nであり極めて強固な密着強度を有することが確認できた。また、同様に銅充填ビアホール5の上にフォトエッチング法により2×2mmの正方形の銅膜パターンを形成し、引き剥がす時の強度を測定した結果、引き剥がし強度は同様で、貫通孔2に充填されている銅層12は欠落することがなく、貫通孔2に充填されている銅層12と窒化アルミニウム基板1の内壁も極めて強固に接着していることがわかった。
【0059】
また、同様に作製した銅充填ビアホール付き銅メタライズ窒化アルミニウム基板に、フォトエッチング法により、ビアホール5が100個連続して接続する図3(a)(b)(c)のようなパターン14を形成し、両端の端子部15でこのパターン14の電気抵抗値を測定した(図3において寸法の単位はmm)。測定結果、電気抵抗値は3mΩであり、非常に優れた電気伝導性を示すものであった。
【0060】
(実施例2)
グリーンシートに貫通孔を形成すること以外は、実施例1と同様にして窒化アルミニウム基板1を作製し、この窒化アルミニウム基板1に対し、炭酸ガスレーザーを用いて貫通孔2を形成した。
【0061】
そしてこの窒化アルミニウム基板1を、50℃に加温した26質量%の水酸化ナトリウム水溶液中に15分間浸漬し、窒化アルミニウム基板1の表層(貫通孔2の表層を含む)の結晶粒子10を除去することによって、窒化アルミニウム基板1の表層に焼結助剤からなる酸化物11を大きな表面積で露呈させた。
【0062】
一方、中心粒径5μmの銅粉末に中心粒径50nmの銅粉末を5質量%混合した銅粉末を調製し、この銅粉末100質量部に対してアクリル樹脂を3質量部、ブチルカルビトールアセテートを3質量部とターピノールを4質量部、及び膨張材として酸化ビスマスを20質量%含有するSiO2−B2O3−Bi2O3系ガラス粉を5質量部添加し、これを三本ロールにて混合することによって、銅ペースト3を作製した。そしてこの銅ペースト3をディスペンサーを用いて窒化アルミニウム基板1の貫通孔2内に充填した。
【0063】
以下は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム基板1の表面と平滑に銅層12が貫通孔2に充填された銅充填ビアホール5を形成した。
【0064】
次に、窒化アルミニウム基板1をアルコール洗浄して表面の汚れを除去した後、予熱ゾーン、RF処理ゾーン、スパッタリングゾーンとからなる連続スパッタリング装置に導入し、装置内の各ゾーンを1.2×10−4Paに保ち、まず加熱ゾーンにて、この窒化アルミニウム基板1を200℃に加熱し、続いてRF処理ゾーンにて、アルゴンガスを導入して10Paの圧力に調整し、この窒化アルミニウム基板1に13.56MHzの高周波を200Wの出力で8分間与え、イオンボンバードを行った。続いてスパッタリングゾーンにて、アルゴンガスを導入して0.5Paの圧力に調整し、無酸素銅をターゲットとして直流電力を1kwで与え、成膜速度を毎分0.1μmとしてスパッタリングを行い、膜厚が0.3μmのメタライズ銅膜4を窒化アルミニウム基板1の表面に形成した。
【0065】
そして実施例1と同様の方法で銅膜4の引き剥がし強度を測定した。測定結果、引き剥がし強度は98.7Nであり極めて強固な密着強度を有することが確認できた。また実施例1と同様に銅充填ビアホール5の上を引き剥がす時の強度を測定した結果、引き剥がし強度は同様で、充填されている銅層12は欠落することがなく、充填されている銅層12と窒化アルミニウム基板1の内壁も極めて強固に接着していることがわかった。
【0066】
また、実施例1と同様に電気抵抗値を測定した。測定結果、電気抵抗値は4mΩであり、非常に優れた電気伝導性を示すものであった。
【0067】
(実施例3)
実施例1と同様にして得た窒化アルミニウム基板1を、表層の結晶粒子を除去して焼結助剤からなる酸化物を大きな表面積で露呈させる処理を行なわないで、用いた。
【0068】
一方、中心粒径8μmの銅粉末100質量部に対してアクリル樹脂を5質量部、ブチルカルビトールアセテートを7質量部とターピノールを7質量部、膨張材として酸化亜鉛を40質量%含有するSiO2−B2O3−ZnO系ガラス粉を10質量部添加し、これを三本ロールにて混合することによって、銅ペースト3を作製した。
【0069】
この銅ペースト3を用い、以下は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム基板1の表面と平滑に銅層12が貫通孔2に充填された銅充填ビアホール5を形成した。次に、この窒化アルミニウム基板1の表面に無電解銅めっきにより銅膜4をメタライズした。すなわち、窒化アルミニウム基板1をSnCl2の濃塩酸溶液中に浸漬して表面の感受性化を行ない、さらにPdCl2の濃塩酸溶液中に浸漬して窒化アルミニウム基板1の表面に触媒核を形成した。続いて無電解銅めっき液をめっき浴槽に入れて浴温を60℃に調節し、この中に窒化アルミニウム基板1を浸漬することによって、無電解銅めっきで銅膜4を窒化アルミニウム基板1の表面に形成した。
【0070】
そして実施例1と同様の方法で銅膜4の引き剥がし強度を測定した。測定結果、引き剥がし強度は50.5Nであり、実用上問題のない密着強度を有することが確認できた。また実施例1と同様に銅充填ビアホール5の上を引き剥がす時の強度を測定した結果、引き剥がし強度は同様で、充填されている銅層12は欠落することがなく、充填されている銅層12と窒化アルミニウム基板1の内壁も極めて強固に接着していることがわかった。
【0071】
また、実施例1と同様に電気抵抗値を測定した。測定結果、電気抵抗値は4mΩであり、非常に優れた電気伝導性を示すものであった。
【0072】
(実施例4)
実施例1と同様にして得た窒化アルミニウム基板1を用い、実施例1と同様にして窒化アルミニウム基板1の表層に焼結助剤からなる酸化物11を大きな表面積で露呈させた。
【0073】
一方、中心粒径3μmの銅粉末100質量部に対してアクリル樹脂を5質量部、ブチルカルビトールアセテートを7質量部とターピノールを7質量部、膨張材として中心粒径3μmの酸化ニッケル粉末を5質量部添加し、これを三本ロールにて混合することによって、銅ペースト3を作製した。
【0074】
この銅ペースト3を用い、以下は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム基板1の表面と平滑に銅層12が貫通孔2に充填された銅充填ビアホール5を形成し、さらに実施例1と同様にしてメタライズ銅膜4を窒化アルミニウム基板1の表面に形成した。
【0075】
そして実施例1と同様の方法で銅膜4の引き剥がし強度を測定した。測定結果、引き剥がし強度は89.7Nであり極めて強固な密着強度を有することが確認できた。また実施例1と同様に銅充填ビアホール5の上を引き剥がす時の強度を測定した結果、引き剥がし強度は同様で、充填されている銅層12は欠落することがなく、充填されている銅層12と窒化アルミニウム基板1の内壁も極めて強固に接着していることがわかった。
【0076】
また、実施例1と同様に電気抵抗値を測定した。測定結果、電気抵抗値は4mΩであり、非常に優れた電気伝導性を示すものであった。
【0077】
(実施例5)
実施例1と同様にして得た窒化アルミニウム基板1を用い、実施例1と同様にして窒化アルミニウム基板1の表層に焼結助剤からなる酸化物11を大きな表面積で露呈させた。
【0078】
一方、中心粒径5μmの銅粉末100質量部に対してアクリル樹脂を3質量部、ブチルカルビトールアセテートを3.5質量部とターピノールを3.5質量部、膨張材として中心粒径3μmの酸化パラジウム粉末を10質量部添加し、これを三本ロールにて混合することによって、銅ペースト3を作製した。
【0079】
この銅ペースト3を用い、以下は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム基板1の表面と平滑に銅層12が貫通孔2に充填された銅充填ビアホール5を形成し、さらに実施例1と同様にしてメタライズ銅膜4を窒化アルミニウム基板1の表面に形成した。
【0080】
そして実施例1と同様の方法で銅膜4の引き剥がし強度を測定した。測定結果、引き剥がし強度は95.7Nであり極めて強固な密着強度を有することが確認できた。また実施例1と同様に銅充填ビアホール5の上を引き剥がす時の強度を測定した結果、引き剥がし強度は同様で、充填されている銅層12は欠落することがなく、充填されている銅層12と窒化アルミニウム基板1の内壁も極めて強固に接着していることがわかった。
【0081】
また、実施例1と同様に電気抵抗値を測定した。測定結果、電気抵抗値は3mΩであり、非常に優れた電気伝導性を示すものであった。
【0082】
(実施例6)
実施例1と同様にして得た窒化アルミニウム基板1を用い、実施例1と同様にして窒化アルミニウム基板1の表層に焼結助剤からなる酸化物11を大きな表面積で露呈させた。
【0083】
一方、中心粒径5μmの銅粉末100質量部に対してアクリル樹脂を3質量部、ブチルカルビトールアセテートを3.5質量部とターピノールを3.5質量部、膨張材として中心粒径3μmの酸化銀粉末を10質量部添加し、これを三本ロールにて混合することによって、銅ペースト3を作製した。
【0084】
この銅ペースト3を用い、以下は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム基板1の表面と平滑に銅層12が貫通孔2に充填された銅充填ビアホール5を形成し、さらに実施例1と同様にしてメタライズ銅膜4を窒化アルミニウム基板1の表面に形成した。
【0085】
そして実施例1と同様の方法で銅膜4の引き剥がし強度を測定した。測定結果、引き剥がし強度は93.7Nであり極めて強固な密着強度を有することが確認できた。また実施例1と同様に銅充填ビアホール5の上を引き剥がす時の強度を測定した結果、引き剥がし強度は同様で、充填されている銅層12は欠落することがなく、充填されている銅層12と窒化アルミニウム基板1の内壁も極めて強固に接着していることがわかった。
【0086】
また、実施例1と同様に電気抵抗値を測定した。測定結果、電気抵抗値は3mΩであり、非常に優れた電気伝導性を示すものであった。
【0087】
(実施例7)
実施例1と同様にして得た窒化アルミニウム基板1を用い、実施例1と同様にして窒化アルミニウム基板1の表層に焼結助剤からなる酸化物11を大きな表面積で露呈させた。
【0088】
一方、中心粒径5μmの銅粉末100質量部に対してアクリル樹脂を3質量部、ブチルカルビトールアセテートを3.5質量部とターピノールを3.5質量部、膨張材として中心粒径3μmの酸化インジウム粉末を7質量部添加し、これを三本ロールにて混合することによって、銅ペースト3を作製した。
【0089】
この銅ペースト3を用い、以下は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム基板1の表面と平滑に銅層12が貫通孔2に充填された銅充填ビアホール5を形成し、さらに実施例1と同様にしてメタライズ銅膜4を窒化アルミニウム基板1の表面に形成した。
【0090】
そして実施例1と同様の方法で銅膜4の引き剥がし強度を測定した。測定結果、引き剥がし強度は86.7Nであり極めて強固な密着強度を有することが確認できた。また実施例1と同様に銅充填ビアホール5の上を引き剥がす時の強度を測定した結果、引き剥がし強度は同様で、充填されている銅層12は欠落することがなく、充填されている銅層12と窒化アルミニウム基板1の内壁も極めて強固に接着していることがわかった。
【0091】
また、実施例1と同様に電気抵抗値を測定した。測定結果、電気抵抗値は3mΩであり、非常に優れた電気伝導性を示すものであった。
【0092】
(実施例8)
実施例1と同様にして得た窒化アルミニウム基板1を用い、実施例1と同様にして窒化アルミニウム基板1の表層に焼結助剤からなる酸化物11を大きな表面積で露呈させた。
【0093】
一方、中心粒径5μmの銅粉末100質量部に対してアクリル樹脂を3質量部、ブチルカルビトールアセテートを3.5質量部とターピノールを3.5質量部、膨張材として酸化錫を30質量%含有するSiO2−B2O3−SnO2系ガラス粉を7質量部添加し、これを三本ロールにて混合することによって、銅ペースト3を作製した。
【0094】
この銅ペースト3を用い、以下は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム基板1の表面と平滑に銅層12が貫通孔2に充填された銅充填ビアホール5を形成し、さらに実施例1と同様にしてメタライズ銅膜4を窒化アルミニウム基板1の表面に形成した。
【0095】
そして実施例1と同様の方法で銅膜4の引き剥がし強度を測定した。測定結果、引き剥がし強度は90.7Nであり極めて強固な密着強度を有することが確認できた。また実施例1と同様に銅充填ビアホール5の上を引き剥がす時の強度を測定した結果、引き剥がし強度は同様で、充填されている銅層12は欠落することがなく、充填されている銅層12と窒化アルミニウム基板1の内壁も極めて強固に接着していることがわかった。
【0096】
また、実施例1と同様に電気抵抗値を測定した。測定結果、電気抵抗値は4mΩであり、非常に優れた電気伝導性を示すものであった。
【0097】
(実施例9)
実施例1と同様にして作製した窒化アルミニウム基板を用い、実施例1と同様の表層の結晶粒子を除去することを一切行わなかった窒化アルミニウム基板に対し、実施例1と同様の条件により銅膜をメタライズした。
【0098】
そして実施例1と同様の方法で銅膜の引き剥がし強度を測定した。測定結果、引き剥がし強度は69.6Nであり、実用上問題のない密着強度を有するものであった。
【0099】
(比較例1)
窒化アルミニウム粉末に焼結助剤としてY2O3を3質量%、CaOを1質量%配合して調製した窒化アルミニウム組成物を成形し、複数の貫通孔を有するグリーンシートを作成した。そしてグリーンシートの表面及び貫通孔内に、タングステン金属粉末に有機溶剤、溶媒を添加してペースト状に仕立てた金属ペーストをスクリーン印刷法により塗布した。次いで、前記グリーンシートを還元雰囲気中で、1680℃、2時間焼成することにより、同時焼成窒化アルミニウム基板を得た。
【0100】
そして実施例1と同様の方法で銅膜の引き剥がし強度を測定した。測定結果、引き剥がし強度は25.5Nであり、上記の各実施例より密着強度が低いものであった。また実施例1と同様にビアホールの上を引き剥がす時の強度を測定した結果、充填されている銅は欠落することがなく、充填されている銅と窒化アルミニウム基板の内壁は極めて強固に接着していることがわかった。
【0101】
また、実施例1と同様に電気抵抗値を測定した。測定結果、電気抵抗値は30mΩであり、上記の各実施例より劣った電気伝導性を示すものであった。
【0102】
(比較例2)
実施例1と同様にして得た窒化アルミニウム基板1を用い、実施例1と同様にして窒化アルミニウム基板1の表層に焼結助剤からなる酸化物11を大きな表面積で露呈させた。
【0103】
一方、中心粒径5μmの銅粉末に中心粒径50nmの銅粉末を5質量%混合した銅粉末を調製し、この銅粉末100質量に対してアクリル樹脂を3質量部、ブチルカルビトールアセテート3質量部、ターピノール4質量部添加し、これを三本ロールにて混合することによって、膨張材を含有しない銅ペースト3を作製した。
【0104】
この銅ペースト3を用い、以下は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム基板1の表面と平滑に銅層12が貫通孔2に充填された銅充填ビアホール5を形成し、さらに実施例1と同様にしてメタライズ銅膜4を窒化アルミニウム基板1の表面に形成した。
【0105】
そして実施例1と同様の方法で銅膜4の引き剥がし強度を測定した。測定結果、引き剥がし強度は95.7Nであり極めて強固な密着強度を有することが確認できた。
【0106】
また実施例1と同様に銅充填ビアホール5の上を引き剥がす時の強度を測定した結果、貫通孔2に充填されている銅層12が抜け落ち、銅層12と窒化アルミニウム基板1の内壁との接着強度が低いことがわかった。
【0107】
また、実施例1と同様に電気抵抗値を測定した。測定結果、電気抵抗値は無限大を示した。これは、充填されている銅層12と窒化アルミニウム基板1の内壁との間に空隙が発生した状態で銅膜4のメタライズを行っている結果、窒化アルミニウム基板1の表面の銅膜4と銅充填ビアホール5内の銅層12との連続性が取れなかった為である。
【0108】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る銅メタライズ窒化アルミニウム基板は、窒化アルミニウム基板に設けられた貫通孔に、主成分の銅粉末とバインダーポリマーと溶剤と膨張材とを含有する銅ペーストが充填されて焼成されていると共に、窒化アルミニウム基板の表面に銅がメタライズされているので、銅粉末が焼結する際に体積が減少する分を膨張材によって補うことができるものであり、貫通孔に充填された銅を窒化アルミニウム基板の内壁に強固に接着させて、窒化アルミニウム基板の表裏面での密閉性に優れた銅充填ビアホールを形成することができ、ビアホールの信頼性を高く得ることができるものである。
【0109】
また請求項2の発明は、請求項1において、銅ペーストの主成分の銅粉末が、酸化銅を表面に被覆した銅粉であるので、銅ペーストを焼成するにあたって、表面の酸化銅が熱還元されるまでの昇温過程で銅粉の焼結を阻止すると共に、熱還元が起こる温度で酸化銅から酸素を放出させながら焼結を起こさせることができ、体積減少が生じる銅粉末を焼結させて、信頼性の高い銅充填ビアホールを形成することができるものである。
【0110】
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、銅ペーストの主成分の銅粉末が、中心粒径1〜100μmの銅粉末と、中心粒径100nm以下の銅粉末とからなるものであるので、貫通孔に充填された銅と窒化アルミニウム基板の内壁との密着力を向上させることができるものである。
【0111】
また請求項4の発明は、請求項1又は2において、銅ペーストの主成分の銅粉末が、中心粒径10μm以下の銅粉末からなるものであるので、貫通孔に銅ペーストを充填するにあたって、垂れを少なくすることができ、充填性を向上させることができるものである。
【0112】
また請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、銅ペーストの膨張材が、金属酸化物の粉末であるので、焼成の際に金属酸化物が熱分解して酸素を放出し、銅粉末の焼結の際の収縮による体積減少を抑えることができるものであり、しかも金属酸化物は金属に還元されることから、電気抵抗値や熱伝導性を悪化させることなく貫通孔への充填性を向上させることができるものである。
【0113】
また請求項6の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、銅ペーストの膨張材が、金属酸化物を有するガラス粉末であるので、焼成の際に金属酸化物が熱分解して酸素を放出し、銅粉末の焼結の際の収縮による体積減少を抑えることができるものであり、しかも金属酸化物は金属に還元されることから、電気抵抗値や熱伝導性を悪化させることなく貫通孔への銅の充填性を向上させることができるものである。
【0114】
また請求項7の発明は、請求項5又は6において、金属酸化物が、銅の融点以下の温度で熱分解して酸素を放出するものであるので、焼成の際に金属酸化物が熱分解して酸素を放出し、銅粉末の焼結の際の収縮による体積減少を抑えることができるものであり、しかも金属酸化物は金属に還元されることから、電気抵抗値や熱伝導性を悪化させることなく貫通孔への銅の充填性を向上させることができるものである。
【0115】
また請求項8の発明は、請求項5乃至7のいずれかにおいて、金属酸化物が、銅酸化物、亜鉛酸化物、ニッケル酸化物、パラジウム酸化物、銀酸化物、インジウム酸化物、錫酸化物、ビスマス酸化物から一種以上選ばれたものであるので、焼成の際にこれらの金属酸化物が熱分解して酸素を放出し、銅粉末の焼結の際の収縮による体積減少を抑えることができるものであり、しかも金属酸化物は金属に還元されることから、電気抵抗値や熱伝導性を悪化させることなく貫通孔への銅の充填性を向上させることができるものである。
【0116】
本発明の請求項9に係る銅メタライズ窒化アルミニウム基板の製造方法は、窒化アルミニウム基板に設けられた貫通孔の内周に、主成分の銅粉末とバインダーポリマーと溶剤と膨張材とを含有する銅ペーストを充填する工程と、充填された銅ペーストを焼成する工程と、窒化アルミニウムの表面に銅をメタライズする工程とを有するので、銅ペーストを焼成して銅粉末が焼結する際に体積が減少する分を膨張材によって補うことができるものであり、貫通孔に充填された銅を窒化アルミニウム基板の内壁に強固に接着させて、窒化アルミニウム基板の表裏面での密閉性に優れた銅充填ビアホールを形成することができ、ビアホールの信頼性を高く得ることができるものである。
【0117】
また請求項10の発明は、請求項9において、貫通孔に銅ペーストを充填する前に、貫通孔が設けられた窒化アルミニウム基板の表層の結晶粒子を除去することによって、貫通孔の内周を含む窒化アルミニウム基板の表層に焼結助剤からなる酸化物をさらに大きく露呈させる工程を有するので、焼結助剤からなる酸化物とメタライズした銅との界面にCu−O共晶液相を介して銅を密着させるにあたって、窒化アルミニウム基板の表層に露呈させた焼結助剤からなる酸化物に対する銅の高い密着強度を確保することができ、ガラスフリットや活性金属を形成したりする必要なく、窒化アルミニウム基板の表面に形成されるメタライズ銅の密着性を高めることができるものである。
【0118】
また請求項11の発明は、請求項10において、窒化アルミニウムを腐食させる処理液に窒化アルミニウム基板を浸漬することによって、窒化アルミニウム基板の表層の結晶粒子を除去する処理を行なうようにしたので、処理液に窒化アルミニウム基板を浸漬するという簡便な方法で、窒化アルミニウム基板の表層に焼結助剤からなる酸化物を露呈させることができるものである。
【0119】
また請求項12の発明は、請求項9乃至11のいずれかにおいて、銅ペーストの焼成を還元雰囲気もしくは不活性雰囲気で行なうようにしたので、銅粉末の酸化を防ぐことができると共に、膨張材の金属酸化物から酸素を放出させ易くすることができるものである。
【0120】
また請求項13の発明は、請求項9乃至12のいずれかにおいて、窒化アルミニウム基板の表面への銅のメタライズをPVD法で行なうようにしたので、窒化アルミニウム基板の表層に露呈させた焼結助剤からなる酸化物に対してPVD法でメタライズした銅を高い密着強度で密着させることができ、ガラスフリットや活性金属を形成したりする必要なく、窒化アルミニウム基板の表面に形成されるメタライズ銅の密着性を高めることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a),(b),(c)はそれぞれ窒化アルミニウム基板の一部を拡大した断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)乃至(d)はそれぞれ窒化アルミニウム基板の断面図である。
【図3】ビアホールの電気抵抗値を測定するためのパターンを示すものであり、(a)は窒化アルミニウム基板の表面図、(b)は窒化アルミニウム基板の裏面図、(c)は一部の拡大図である。
【符号の説明】
1 窒化アルミニウム基板
2 貫通孔
3 銅ペースト
4 銅膜
5 銅充填ビアホール
10 窒化アルミニウム結晶粒子
11 酸化物
12 銅層
Claims (13)
- 窒化アルミニウム基板に設けられた貫通孔に、主成分の銅粉末とバインダーポリマーと溶剤と膨張材とを含有する銅ペーストが充填されて焼成されていると共に、窒化アルミニウム基板の表面に銅がメタライズされていることを特徴とする銅メタライズ窒化アルミニウム基板。
- 銅ペーストの主成分の銅粉末が、酸化銅を表面に被覆した銅粉であることを特徴とする請求項1に記載の銅メタライズ窒化アルミニウム基板。
- 銅ペーストの主成分の銅粉末が、中心粒径1〜100μmの銅粉末と、中心粒径100nm以下の銅粉末とからなるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の銅メタライズ窒化アルミニウム基板。
- 銅ペーストの主成分の銅粉末が、中心粒径10μm以下の銅粉末からなるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の銅メタライズ窒化アルミニウム基板。
- 銅ペーストの膨張材が、金属酸化物の粉末であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の銅メタライズ窒化アルミニウム基板。
- 銅ペーストの膨張材が、金属酸化物を有するガラス粉末であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の銅メタライズ窒化アルミニウム基板。
- 金属酸化物が、銅の融点以下の温度で熱分解して酸素を放出するものであることを特徴とする請求項5又は6に記載の銅メタライズ窒化アルミニウム基板。
- 金属酸化物が、銅酸化物、亜鉛酸化物、ニッケル酸化物、パラジウム酸化物、銀酸化物、インジウム酸化物、錫酸化物、ビスマス酸化物から一種以上選ばれたものであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の銅メタライズ窒化アルミニウム基板。
- 窒化アルミニウム基板に設けられた貫通孔の内周に、主成分の銅粉末とバインダーポリマーと溶剤と膨張材とを含有する銅ペーストを充填する工程と、充填された銅ペーストを焼成する工程と、窒化アルミニウムの表面に銅をメタライズする工程とを有することを特徴とする銅メタライズ窒化アルミニウム基板の製造方法。
- 貫通孔に銅ペーストを充填する前に、貫通孔が設けられた窒化アルミニウム基板の表層の結晶粒子を除去することによって、貫通孔の内周を含む窒化アルミニウム基板の表層に焼結助剤からなる酸化物を露呈させる工程を有することを特徴とする請求項9に記載の銅メタライズ窒化アルミニウム基板の製造方法。
- 窒化アルミニウムを腐食させる処理液に窒化アルミニウム基板を浸漬することによって、窒化アルミニウム基板の表層の結晶粒子を除去する処理を行なうことを特徴とする請求項10に記載の銅メタライズ窒化アルミニウム基板の製造方法。
- 銅ペーストの焼成を還元雰囲気もしくは不活性雰囲気で行なうことを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の銅メタライズ窒化アルミニウム基板の製造方法。
- 窒化アルミニウム基板の表面への銅のメタライズをPVD法で行なうことを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の銅メタライズ窒化アルミニウム基板の製造方法。
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