JP2004299070A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】画像情報の階調特性の最適化を行い、その結果、プリンタの大型化を抑制して高精細な画像の記録を行う。
【解決手段】複数のライン型の記録ヘッド31の吐出口から光の被照射により硬化するインクを記録媒体Pに向けて吐出し、記録媒体P上に着弾したインクに対して光照射部32から光を照射することにより、記録媒体上に画像を記録するインクジェットプリンタ100である。複数の記録ヘッドの各々に対応する、記録媒体上にインクが着弾してから紫外線が照射されるまでの時間に基づき画像の画像データの階調の補正量が規定された時間補正データb1に基づいて、画像データの階調を記録ヘッドごとに補正する階調補正手段(CPU4a)を備える。階調が補正された画像データに基づいて、吐出口のインク吐出量を制御するインク吐出量制御手段(CPU4a)を備える。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、記録ヘッドのノズル面に備えられたノズルの吐出口から記録媒体に向けてインクを吐出し、着弾したインクに対して光照射部から紫外線を照射して、インクを硬化させることにより、記録媒体に画像を記録するインクジェットプリンタが知られている。
【0003】
また、インクジェットプリンタには、記録媒体の幅方向(記録媒体の搬送方向と直交する方向)にわたるライン型の記録ヘッドを備え、記録媒体の搬送に基づき画像を形成するライン方式のものがある。
ライン方式のインクジェットプリンタのうち、カラー画像等の記録を行うものの場合、所定の色に対応させた複数の記録ヘッドが記録媒体の搬送方向に並んで配設され、これら記録ヘッドよりも記録媒体の搬送方向の下流側に光照射部が配設されている。そして、前記インクジェットプリンタは、画像記録時に、搬送方向に搬送される記録媒体の所定範囲内に、記録媒体の搬送方向の最も上流側に配設された記録ヘッドから、順次、インクを吐出して着弾させることにより前記所定範囲内に画像を形成し、この画像に対して、光照射部から紫外線を照射して画像の記録を行うようになっている。
【0004】
ところで、インクジェットプリンタは、画像を構成する画素毎の濃度、即ち、一画素に対して吐出されるべきインクの液滴数を変化させることによって、記録画像の階調を表現するようになっている。
そして、上記階調の表現に係る画像処理方法として、入力された画像の画像データの階調を補正して、出力画像データの階調特性を適正化する方法が一般的に知られており(例えば、特許文献1参照。)、この画像処理方法が、近年、インクジェットプリンタに適用されている。具体的には、インクジェットプリンタにおいては、例えば、図6に示すように、画像データの入力レベルに応じてトーンカーブによる階調補正を行うことにより、画像データの階調特性を最適化して、当該インクジェットプリンタからの画像の出力濃度レベルを調節するようになっている。これにより、記録画像を階調性の豊かな高精細なものとすることができる。
【0005】
【特許文献1】
特許第2963046号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、記録ヘッドから吐出され記録媒体に着弾したインクは、例えば、その表面張力や記録媒体に対する濡れ性等により、着弾直後はドット径が時間の経過とともに変化していき、所定時間経過後に、ドット径が均一となるようになっている。このため、ライン方式のインクジェットプリンタを用いて高速度で画像記録を行う場合、記録ヘッドごとに、記録媒体にインクが着弾してから紫外線が照射されるまでの時間が異なることとなり、インク滴のドット径にバラつきが生じて、記録画像の画質が低下してしまうといった問題がある。
しかしながら、上記特許文献1等の画像処理方法をライン方式のインクジェットプリンタに適用しても、上記の画像処理方法は、記録媒体にインクが着弾してから紫外線が照射されるまでの時間、即ち、略一定の速度で搬送される記録媒体に対してインク吐出を行う記録ヘッドと、記録媒体に着弾したインクに対して紫外線の照射を行う光照射部の両位置を考慮したものとなっていないことから、記録画像を高精細なものとすることは困難となっている。
【0007】
また、基準となる記録ヘッドを中央に配置し、この中央の記録ヘッドを二つの同色の記録ヘッドで挟むように、複数の記録ヘッドを記録媒体の搬送方向に並設して、前記二つの同色の記録ヘッドの各々からのインク吐出量を調節することによって、紫外線が照射されるタイミングにおける、前記中央の記録ヘッドから吐出されたインク滴のドット径と、前記二つの記録ヘッドから吐出されたインク滴のドット径とのバラつきを低減する方法が考えられている。しかしながら、このような構成のインクジェットプリンタにあっては、中央の記録ヘッド以外の記録ヘッドは二つ必要となるため、当該インクジェットプリンタの大型化を招いてしまうといった問題がある。
【0008】
本発明の課題は、ライン方式のインクジェットプリンタであって、画像情報の階調特性の最適化を行うことができ、その結果、プリンタの大型化を招くことなく高精細な画像の記録を行うことができるインクジェットプリンタを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、記録媒体の搬送方向に並んで配設された複数のライン型の記録ヘッドの吐出口から光の被照射により硬化するインクを前記記録媒体に向けて吐出し、前記記録媒体上に着弾したインクに対して光照射部から光を照射することにより、前記記録媒体上に画像を記録するインクジェットプリンタであって、
前記複数の記録ヘッドの各々に対応する、前記記録媒体上にインクが着弾してから光が照射されるまでの時間に基づいて、前記画像の画像情報の階調の補正量が規定された時間補正情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記時間補正情報に基づいて、前記画像情報の階調を前記記録ヘッドごとに補正する階調補正手段と、
前記階調補正手段により階調が補正された前記画像情報に基づいて、前記吐出口のインク吐出量を制御するインク吐出量制御手段と、
を備えることを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、時間補正情報に基づいて、複数の記録ヘッドの各々に対応する、記録媒体上にインクが着弾してから光が照射されるまでの時間を考慮して、画像情報の階調を補正することができるので、画像情報の階調特性を最適化することができる。従って、階調が補正された画像情報に基づいて、記録ヘッドの吐出口のインク吐出量を制御することにより、記録媒体上に着弾したインク滴が光の被照射により硬化する際に、インク滴のドット径が記録ヘッドごとにバラつかず、高精細な画像の記録を行うことができる。
また、従来のように、所定の同色のインクに対応する記録ヘッドを二つずつ配設する必要がなくなるため、プリンタ本体の大型化を抑制することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記時間補正情報は、前記複数の記録ヘッドの各々の前記光照射部に対する位置に係る位置情報と、前記記録媒体の搬送速度に係る搬送速度情報とによって規定されていることを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、時間補正情報は、複数の記録ヘッドの各々の光照射部に対する位置に係る位置情報と、記録媒体の搬送速度に係る搬送速度情報とによって規定されている。従って、位置情報及び搬送速度情報に基づいて、時間補正情報を容易に規定することができるので、例えば、記録ヘッドの位置や記録媒体の搬送速度の変更・調節等を行った場合における時間補正情報の規定を容易なものとすることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタにおいて、
インクは、前記記録媒体上に着弾後のドット径が時間の経過とともに小さくなるような性質を有し、
前記時間補正情報は、前記複数の記録ヘッドのインク吐出に基づく形成画像のうち、一の記録ヘッドに対応する画像の階調値が、前記一の記録ヘッドよりも前記記録媒体の搬送方向の下流側に配設された他の記録ヘッドに対応する画像の階調値よりも大きくなるように、前記画像情報の階調の補正量が規定されていることを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、時間補正情報は、複数の記録ヘッドのインク吐出に基づく形成画像のうち、一の記録ヘッドに対応する画像の階調値が、一の記録ヘッドよりも記録媒体の搬送方向の下流側に配設された他の記録ヘッドに対応する画像の階調値よりも大きくなるように、画像情報の階調の補正量が規定されている。これにより、記録媒体上に着弾後にドット径が時間の経過とともに小さくなるような性質を有するインクを用いて画像記録を行った際に、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果を得られる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記記憶手段は、前記画像情報の階調補正に係る階調補正テーブルを記憶し、前記階調補正手段は、前記階調補正テーブルに基づき階調が補正された前記画像情報の階調を、前記時間補正情報に基づいて補正することを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、階調補正手段は、画像情報の階調補正に係る階調補正テーブルに基づき階調が補正された画像情報の階調を、時間補正情報に基づいて補正することができるので、画像情報の階調をさらに適正に補正することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記記憶手段は、前記記録媒体の構成材料に基づき前記画像情報の階調の補正量が規定された記録媒体補正情報を記憶し、
前記階調補正手段は、前記記憶手段に記憶された前記記録媒体補正情報に基づいて、前記画像情報の階調を補正することを特徴としている。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、階調補正手段は、記録媒体の構成材料に基づき画像情報の階調の補正量が規定された記録媒体補正情報に基づいて、画像情報の階調を補正することができるので、記録媒体の構成材料によって、当該記録媒体の表面エネルギー等が異なり、記録状態が異なる場合であっても、画像情報の階調を適正に補正することができ、画像情報の階調特性をさらに最適化することができる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
インクは、紫外線硬化型インクであり、
前記光照射部は、紫外線を照射することを特徴としている。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、インクは紫外線硬化型インクであり、光源は紫外線を照射するように構成されたインクジェットプリンタであるので、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明と同等の効果を得ることができる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のインクジェットプリンタにおいて、
インクは、カチオン重合系のインクであることを特徴としている。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、インクはカチオン重合系のインクである。即ち、カチオン重合系のインクは、ラジカル重合系のインクに比べて、紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないので、記録媒体上に吐出されたインクの硬化に必要な照度を低減させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明を適用した一実施の形態として例示するインクジェットプリンタを概略的に示した図である。
【0024】
図1に示すように、インクジェットプリンタ100は、記録媒体Pを搬送経路に沿って搬送する搬送機構1と、搬送機構1により搬送される記録媒体Pを上面にて吸引し支持するプラテン2と、プラテン2に支持された記録媒体Pの記録面に画像を記録する画像記録部3と、これらを統括的に制御する制御部4(図3参照)とを備えて構成されている。
【0025】
搬送機構1は、プラテン2よりも記録媒体Pの搬送方向Xの上流側に配設され、所定幅を有する長尺な記録媒体Pが巻回された元巻きローラ11と、元巻きローラ11とプラテン2との間に配設され、元巻きローラ11から送られる記録媒体Pを案内するための4つの上流側従動ローラ12a〜12dと、プラテン2よりも搬送方向Xの下流側に配設され、元巻きローラ11から送られる記録媒体Pを巻き取るための巻き取りローラ13と、プラテン2と巻き取りローラ13との間に配設され、画像記録部3にて画像記録された記録媒体Pを案内するための4つの下流側従動ローラ14a〜14dと、巻き取りローラ13を回転駆動させる搬送モータ等の駆動源(図示略)とを備えている。
このような構成の搬送機構1は、制御部4の制御下にて、駆動源の駆動により巻き取りローラ13を回転させることにより、記録媒体Pを搬送方向Xに所定の速度で搬送可能となっている。
【0026】
ここで、本実施の形態に用いられる記録媒体Pとしては、通常のインクジェットプリンタに適用される普通紙,再生紙,光沢紙等の各種紙,各種布地,各種不織布,樹脂,金属,ガラス等の材質からなる記録媒体Pが適用可能である。また、記録媒体Pの形態としては、ロール状、カットシート状、板状等が適用可能である。
特に、上記実施の形態で用いられる記録媒体Pとして、所謂軟包装に用いられる透明又は不透明な非吸収性の樹脂製フィルムが適用できる。樹脂製フィルムの具体的な樹脂の種類として、ポリエチレンテレフタレート,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミド,ポリエステルアミド,ポリエーテル,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリ−ρ−フェニレンスルフィド,ポリエーテルエステル,ポリ塩化ビニル,ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等が適用可能であり、さらには、これら樹脂の共重合体、これら樹脂の混合物、これら樹脂を架橋したもの等も適用可能である。中でも、樹脂製フィルムの樹脂の種類として、延伸したポリエチレンテレフタレート,ポリスチレン,ポリプロピレン,ナイロンのいずれかを選択するのが、樹脂製フィルムの透明性・寸法安定性・剛性・環境負荷・コスト等の面で好ましく、2μm以上100μm以下(好ましくは、6μm以上50μm以下)の厚みを有する樹脂製フィルムを用いるのが好ましい。また、樹脂製フィルムの支持体の表面にコロナ放電処理、易接着処理等の表面処理を施してもよい。さらに、上記実施の形態に用いられる記録媒体Pとして、樹脂により表面を被覆した各種紙,顔料を含むフィルム,発泡フィルム等の不透明な公知の記録媒体Pも適用可能である。
【0027】
また、本実施の形態における記録媒体Pは、当該記録媒体P上に着弾したインク滴を、着弾直後においてドット径が時間の経過とともに小さくさせるような材料から構成されたものとする。
【0028】
プラテン2は、例えば略水平に配置されており、プラテン2の上面で所定範囲の記録媒体Pの下面(記録面の側と反対側となる面)を図示しない吸引手段の駆動により吸引して支持する。
また、プラテン2の上方には、画像記録部3が設けられている。
【0029】
次に、画像記録部3について図2を参照して詳細に説明する。
ここで、図2は、画像記録部3の要部構成を示した平面図である。
図2に示すように、画像記録部3は、搬送される記録媒体Pに対してライン方式にて画像の記録を行うものであり、支持部材33上に、記録媒体Pの幅方向(記録媒体Pの搬送方向Xと直交する方向)にわたるライン型の記録ヘッド31と、記録面に吐出され着弾したインクに紫外線を照射する光照射部32とが配設されている。
【0030】
記録ヘッド31は、インクジェットプリンタ100で使用される4色(例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))のインクに対応して4つ設けられており、これら4つの記録ヘッド31a〜31dが搬送方向Xの下流側に向かって並んで配置されている。
各記録ヘッド31は、その下面に記録媒体Pの幅方向に複数のノズル(図示略)の吐出口(図示略)が略一列に形成されたノズル面が設けられ、このノズル面が画像記録時においてプラテン2上を搬送される記録媒体Pの記録面に対向するように配置されている。
【0031】
また、各記録ヘッド31は、その内部にピエゾ素子(圧電素子)等の吐出手段(図示略)が設けられている。そして、複数の記録ヘッド31、…は、吐出手段の作動により各吐出口からインク滴を別個に吐出する。具体的には、搬送方向Xに搬送される記録媒体Pの所定範囲内に対して、記録媒体Pの搬送方向Xの上流側に配設された記録ヘッド31aから、順次、インクを吐出し着弾させることにより前記所定範囲内に画像を形成する。
【0032】
また、記録ヘッド31a〜31dは、濃度階調法によって画像の階調を表現するようになっている。ここで、濃度階調法とは、画像を構成する画素毎の濃度、即ち、一画素に対して吐出されるべきインクの液滴数を変化させる方法である。つまり、記録ヘッド31a〜31dの吐出口からのインク吐出量の変化に基づいて、記録媒体P上の形成画像の階調が変化することとなる。また、画像の階調表現を、例えば、ディザ法や誤差拡散法などの面積階調法の手法と組み合わせることで行うようにしても良い。
【0033】
ここで、本実施の形態に用いられる「インク」について説明する。
本実施の形態で用いられるインクは、特に、「光硬化技術−樹脂・開始剤の選定と配合条件及び硬化度の測定・評価−(技術協会情報)」に記載の「光硬化システム(第4章)」の「光酸・塩基発生剤を利用する硬化システム(第1節)」、「光誘導型交互共重合(第2節)」等に適合するインクが適用可能であり、通常のラジカル重合により硬化するものであってもよい。
具体的に、本実施の形態に用いられるインクは、光としての紫外線の被照射により硬化する性質を具備する紫外線硬化性インクであり、主成分として、少なくとも重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)と、光開始剤と、色材とを含むものである。ただし、本実施の形態に用いるインクとして、上記「光誘導型交互共重合(第2節)」に適合するインクを用いる場合には、光開始剤は除外されてもよい。
上記光硬化性インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のインクが本実施の形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施の形態に用いられるインクとして適用してもよい。
しかしながら、酸素による重合反応の阻害が少ない又は無いカチオン重合系インクのほうが機能性・汎用性に優れるため、本実施の形態では、特に、カチオン重合系インクを用いている。
なお、本実施の形態に用いられるカチオン重合系インクは、具体的に、少なくともオキセタン化合物,エポキシ化合物,ビニルエーテル化合物等のカチオン重合性化合物と、光カチオン開始剤と、色材とを含む混合物であり、上記の通り、紫外線の被照射により硬化する性質を具備するものである。
【0034】
また、本実施の形態に用いられるカチオン重合系インクは、記録媒体P上に着弾したインク滴が、着弾直後においてドット径が時間の経過とともに小さくなるような性質を有するものである。
【0035】
光照射部32は、記録ヘッド31よりも記録媒体Pの搬送方向Xの下流側に配置されている。即ち、光照射部32に対する記録ヘッド31a〜31dの各々の位置は異なっている。
また、光照射部32は、紫外線を照射可能な例えば複数の光源(図示略)を備えており、画像記録時において、記録ヘッド31から記録媒体Pの記録面に吐出されたインクにより形成された画像に対して紫外線を照射するようになっている。これにより、記録面にて画像が硬化し、この記録面に対する画像の記録が行われる。
【0036】
なお、前記光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、熱陰極管、冷陰極管、発光ダイオード並びに半導体レーザ等が適用可能なっている。
【0037】
次に、制御部4について図3及び図4を参照して詳細に説明する。
ここで、図3は、制御部4の要部構成を示す機能ブロック図である。また、図4(a)は、階調補正テーブルc1を示す図であり、図4(b)は、時間補正データb1に基づく、記録ヘッド31a〜31dの位置と、画像データの補正係数と、形成画像の階調値との対応を示す図であり、図4(c)は、記録媒体補正データc6に基づく、記録媒体Pの構成材料と、画像データの補正係数との対応を示す図である。
【0038】
図3に示すように、制御部4は、CPU(Central Processing Unit)4a、RAM(Random Access Memory)4b、ROM(Read Only Memory)4c、インターフェイス(I/F)4d等から構成されており、インターフェイス4dを介して、搬送機構1、プラテン2、画像記録部3等が電気的に接続されている。
【0039】
ROM4cは、インクジェットプリンタ100の各部の動作に関する各種制御プログラム(図示省略)、階調補正テーブルc1、階調補正プログラムc2、インク吐出量制御プログラムc3等が記憶されている。
ここで、階調補正テーブルc1は、画像の画像データの階調補正に係る階調補正特性データを有している。階調補正特性データとは、具体的には、例えば、図4(a)に示すように、画像データに含まれる各画素の赤、緑、青成分の輝度を示す所定ビット数のRGBデータの入力画像信号レベル(入力値)と、これら入力画像信号レベルに応じて階調補正されたYMCKデータのD/A入力レベル(出力値)とを対応付けたものである。なお、本実施の形態では、入力画像信号レベルを、0〜255の濃度レベルで表現するものとし、D/A入力レベルを、白レベルが0.0となり、黒レベルが1.0となるような濃度レベルで表現するものとする。
【0040】
また、ROM4cは、上記各種プログラムの実行に係る制御データ(図示省略)、位置データc4、搬送速度データc5、記録媒体補正データc6等の各種のデータを記憶している。
ここで、位置データc4は、複数の記録ヘッド31a〜31dの各々の光照射部32に対する位置に係るデータである。
また、搬送速度データc5は、搬送機構1による記録媒体Pの搬送速度に係るデータである。この搬送速度データc5は、本実施の形態においては、搬送機構1による記録媒体Pの略一定の速度での搬送に係る情報を含んで構成されている。
さらに、記録媒体補正データc6は、記録媒体Pの構成材料に基づいて、画像データの階調の補正量が規定されたデータである。具体的には、記録媒体補正データc6は、例えば、図4(c)に示すように、記録媒体Pの構成材料(例えば、構成材料A〜D)に応じて所定の補正係数(例えば、構成材料Aに対応する補正係数1.00、構成材料Bに対応する補正係数0.95、構成材料Cに対応する補正係数0.75構成材料Dに対応する補正係数0.90)が規定されている。
【0041】
RAM4bは、電力が供給されている間だけ入力されたデータを複数記憶可能に構成されており、CPU4aによる作業領域と、記録媒体P上への画像の記録を指示するための画像データ、時間補正データb1等を記憶する記憶領域などが備えられている。
【0042】
ここで、画像データは、例えば、有線、無線を問わず所定の通信手段を介して当該インクジェットプリンタ100に接続された制御装置等から入力されたものであっても良いし、また、例えば光ディスク等の所定の記憶媒体に記録され、所定の読取装置によって読み取られたものであっても良い。
【0043】
また、時間補正データb1は、位置データc3及び搬送速度データc4に基づき算出され、複数の記録ヘッド31a〜31dの各々に対応する、記録媒体P上にインク滴が着弾してから紫外線が照射されるまでの時間に基づいて、画像データの階調の補正量が規定されたデータである。即ち、時間補正データb2は、例えば、図4(b)に示すように、記録ヘッド31a〜31dのインク吐出に基づき形成される画像のうち、ブラック(K)のインクの記録ヘッド31a、シアン(C)のインクの記録ヘッド31b、マゼンタ(M)のインクの記録ヘッド31c及びイエロー(Y)のインクの記録ヘッド31dの各々に対応する画像の階調値が、この順に大きくなるように、各記録ヘッド31の光照射部32に対する位置に応じて所定の補正係数が規定されている。具体的には、例えば、ブラック(K)のインクの記録ヘッド31a、シアン(C)のインクの記録ヘッド31b、マゼンタ(M)のインクの記録ヘッド31c及びイエロー(Y)のインクの記録ヘッド31dの各々に対応する補正係数は、順に、1.00、0.95、0.90及び0.87となっている。
【0044】
CPU4aは、ROM4cに格納されている各種プログラムの中から指定されたプログラムを、RAM4b内の作業領域に展開して、当該プログラムに従った各種処理を実行する。
具体的には、CPU4aは、階調補正プログラムc2を実行することで、画像の画像データの階調を補正する階調補正処理を実行可能となっており、この階調補正処理において、階調補正手段として、時間補正データb1に基づいて、画像データの階調を記録ヘッド31a〜31dごとに補正する。即ち、CPU4aは、階調補正テーブルc1の階調補正特性データに基づき階調が補正された画像データの階調を、時間補正データb1に基づいて補正するようになっている。このとき、CPU4aは、複数の記録ヘッド31a〜31dのインク吐出に基づき形成される画像のうち、一の記録ヘッド(例えば、記録ヘッド31a)に対応する画像の階調値が、一の記録ヘッドよりも記録媒体Pの搬送方向Xの下流側に配設された他の記録ヘッド(例えば、記録ヘッド31b)に対応する画像の階調値よりも大きくなるように、画像データの階調を補正する。
なお、上記時間補正データb1は、CPU4aが、時間補正データ算出手段として、時間補正データ算出プログラム(図示略)を実行することで、位置データc4及び搬送速度データc5に基づいて算出されるようになっている。
【0045】
さらに、階調補正処理において、CPU4aは、時間補正データb1に基づいて階調が補正された画像データの階調を、記録媒体補正データc6に基づいて補正するようになっている。
【0046】
また、CPU4aは、画像形成時において、インク吐出量制御手段として、インク吐出量制御プログラムc3を実行することにより、記録媒体補正データc6に基づき階調が補正された画像データに基づいて、複数の記録ヘッド31a〜31dの吐出口から吐出されるインク吐出量、即ち、一画素に対して吐出されるべきインク液滴数を制御するようになっている。
【0047】
次に、制御部4の制御下における階調補正処理について、図5を参照して説明する。
ここで、図5は、階調補正処理を説明するためのフローチャートである。
なお、本実施の形態においては、搬送機構1は、搬送速度データc5に基づく略一定の速度で記録媒体Pを搬送するものとする。
【0048】
先ず、ユーザによる所定の操作に基づいて、記録媒体Pに対する画像の記録が指示されると、CPU4aは、画像の画像データに対する階調補正処理を実行する。即ち、CPU4aは、先ず、階調補正プログラムc2を実行して、ROM4cに記憶されている階調補正テーブルc1を読み出して、RAM4bの所定の作業領域に展開する(ステップS1)。そして、CPU4aは、階調補正テーブルc1の階調補正特性データに基づいて、RAM4bに記憶されている画像データを、その入力画像信号レベルに応じたD/A入力レベルに階調補正する。これにより、画像データをRGBデータからYMCKデータに変換する。
【0049】
次に、CPU4aは、階調補正テーブルc1に基づき階調が補正された画像データの階調を、時間補正データb1に基づいて補正する(ステップS2)。
具体的には、先ず、CPU4aは、時間補正データ算出手段として、ROM4cから時間補正データ算出プログラムを読み出して実行し、ROM4cに記憶されている位置データc4及び搬送速度データc5に基づいて、時間補正データb1を算出する。
なお、算出された時間補正データb1は、CPU4aの制御下にてRAM4bの記憶領域の所定領域に一旦記憶される。
【0050】
そして、CPU4aは、時間補正データb1に基づいて所定の演算を行うことにより、階調補正テーブルc1に基づき階調が補正された画像データの階調を、ブラック(K)のインクの記録ヘッド31a、シアン(C)のインクの記録ヘッド31b、マゼンタ(M)のインクの記録ヘッド31c及びイエロー(Y)のインクの記録ヘッド31dの各々からのインク吐出に基づき形成される画像の階調値が、この順に大きくなるように補正する。
【0051】
続けて、CPU4aは、ROM4cから記録媒体補正データc6を読み出して、この記録媒体補正データc6に基づいて所定の演算を行うことにより、前記時間補正データb1に基づき階調が補正された画像データの階調を補正する(ステップS3)。
上記のように、CPU4aは、階調補正処理を行うことによって、画像データの階調特性を最適化することができる。
【0052】
そして、CPU4aは、階調が最適化された画像データに対して誤差拡散処理等の所定の処理を施す制御を行った後、インク吐出量制御手段として、所定の処理が施された画像データに基づいて、記録ヘッド31a〜31dのノズルの吐出口のインク吐出量、即ち、一画素に対して吐出されるべきインク液滴数を制御する。
【0053】
以上のように、本実施の形態のインクジェットプリンタ100によれば、記録媒体P上に着弾後にドット径が時間の経過とともに小さくなるような性質を有するインクを用いて画像記録を行う際に、複数の記録ヘッド31a〜31dの各々に対応する、記録媒体P上にインク滴が着弾してから紫外線が照射されるまでの時間を考慮して、即ち、複数の記録ヘッド31a〜31dのインク吐出に基づく形成画像のうち、一の記録ヘッド(例えば、記録ヘッド31a)に対応する画像の階調値が、一の記録ヘッドよりも記録媒体Pの搬送方向Xの下流側に配設された他の記録ヘッド(例えば、記録ヘッド31d)に対応する画像の階調値よりも大きくなるように、画像データの階調を補正することができる。従って、画像データの階調特性を最適化することができ、階調が補正された画像データに基づいて、記録ヘッド31の吐出口のインク吐出量を制御することにより、記録媒体P上に着弾したインク滴が紫外線の被照射により硬化する際に、当該インク滴のドット径が記録ヘッド31ごとにバラつかず、高精細な画像の記録を行うことができる。
また、従来のように、所定の同色のインクに対応する記録ヘッド31を二つ配設する必要がなくなるため、画像記録部3の大型化を抑制してプリンタ本体の大型化を抑制することができる。
【0054】
さらに、CPU4aは、位置データc4及び搬送速度データc5に基づいて、時間補正データb1を容易に算出することができるので、例えば、記録ヘッド31の位置や記録媒体Pの搬送速度の変更・調節等を行った場合における時間補正データの算出を容易なものとすることができる。
【0055】
また、CPU4aは、階調補正テーブルc1に基づき階調が補正された画像データの階調を、時間補正データb1に基づいて補正することができるので、画像データの階調をさらに適正に補正することができる。
さらに、CPU4aは、記録媒体Pの構成材料に基づき画像データの階調の補正量が規定された記録媒体補正データc6に基づいて、画像データの階調を補正することができるので、記録媒体Pの構成材料によって、当該記録媒体Pの表面エネルギー等が異なり、記録状態が異なる場合であっても、画像データの階調を適正に補正することができ、画像データの階調特性をさらに最適化することができる。
【0056】
また、インクとして、カチオン重合系インクを用いているので、ラジカル重合系インクに比べて、紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないので、記録媒体P上に吐出されたインクの硬化に必要な光照射部32からの紫外線の照度を低減させることができる。
【0057】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施の形態では、搬送機構1により記録媒体Pを略一定の速度で搬送するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、記録媒体Pの搬送速度が途中で変化するようにしても良い。この場合であっても、上記のような搬送状態に係る情報を含んで構成された搬送速度データc3と位置データc4とに基づいて所定の演算を行うことにより、時間補正データb1を算出することができ、この時間補正データb1に基づいて画像データの階調の補正を適正に行うことができる。
【0058】
また、時間補正データb1を、CPU4aが、時間補正データ算出プログラムを実行することで、位置データc4及び搬送速度データc5に基づいて算出するような構成としたが、これに限られるものではなく、例えば、時間補正データb1をRAM4bやROM4c等の記憶手段に予め記憶しておくような構成であっても良い。
【0059】
さらに、上記実施の形態では、CPU4aは、階調補正手段として、階調補正テーブルc1に基づいて階調が補正された画像データの階調を補正するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、階調補正テーブルc1を用いずに、画像データの階調を直接補正するような構成であっても良い。
また、CPU4aは、階調補正手段として、記録媒体補正データc6による補正を行うか否かは、適宜任意に変更可能としても良い。
加えて、上記実施の形態にあっては、例えば、インクの物性に基づき画像データの階調の補正量が規定されたインク物性補正データをROM4c等の記憶手段に記憶しておき、CPU4aが、前記インク物性補正データに基づいて、画像データの階調を補正するような構成であっても良い。これにより、画像データの階調特性をさらに最適化することができる。
【0060】
また、上記実施の形態に用いられるインク(ラジカル重合系インク,カチオン重合系インク及びハイブリッド型インクを含む。)は、紫外線の被照射により硬化するものであるが、必ずしもこれには限定されず、紫外線以外の光の被照射により硬化するものであっても良い。ここでいう「光」とは、広義の光であって、紫外線、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波を含むものである。つまり、上記実施の形態に用いられるインクには、紫外線以外の光で重合して硬化する重合性化合物と、紫外線以外の光で重合性化合物どうしの重合反応を開始させる光開始剤とが適用されても良い。紫外線以外の光で硬化する光硬化型のインクを上記実施の形態に用いる場合は、その光を照射する光源を本発明に係る光照射部として適用する必要がある。
【0061】
さらに、上記実施の形態では、記録媒体P上に着弾したインク滴が、着弾直後においてドット径が時間の経過とともに小さくなるような性質を有するインクを用いるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、録媒体上に着弾後のドット径が時間の経過とともに大きくなるような性質を有するインクを用いても良く、この場合には、時間補正データb1は、複数の記録ヘッド31のインク吐出に基づく形成画像のうち、一の記録ヘッド(例えば、記録ヘッド31a)に対応する画像の階調値が、一の記録ヘッドよりも記録媒体Pの搬送方向Xの下流側に配設された他の記録ヘッド(例えば、記録ヘッド31b)に対応する画像の階調値よりも小さくなるように、画像データの階調の補正量が規定されたものが用いられることとなる。
【0062】
また、上記実施の形態では、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)のインクの各々に対応させた記録ヘッド31a〜31dを備えるようにしたが、複数の記録ヘッド31を備える構成であれば、記録ヘッド31の数及び記録ヘッド31から吐出されるインクの色はともに、適宜任意に変更可能なっている。
【0063】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、複数の記録ヘッドの各々に対応する、記録媒体上にインクが着弾してから光が照射されるまでの時間を考慮して、画像情報の階調を補正することができるので、画像情報の階調特性を最適化することができる。従って、階調が補正された画像情報に基づいて、記録ヘッドの吐出口のインク吐出量を制御することにより、記録媒体上に着弾したインク滴が光の被照射により硬化する際に、インク滴のドット径が記録ヘッドごとにバラつかず、高精細な画像の記録を行うことができる。
また、従来のように、所定の同色のインクに対応する記録ヘッドを二つずつ配設する必要がなくなるため、プリンタ本体の大型化を抑制することができる。
【0064】
請求項2に記載の発明によれば、位置情報及び搬送速度情報に基づいて、時間補正情報を容易に規定することができるので、例えば、記録ヘッドの位置や記録媒体の搬送速度の変更・調節等を行った場合における時間補正情報の規定を容易なものとすることができる。
【0065】
請求項3に記載の発明によれば、記録媒体上に着弾後にドット径が時間の経過とともに小さくなるような性質を有するインクを用いて画像記録を行った際に、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果を得られる。
【0066】
請求項4に記載の発明によれば、画像情報の階調補正に係る階調補正テーブルに基づき階調が補正された画像情報の階調を、時間補正情報に基づいて補正することができるので、画像情報の階調をさらに適正に補正することができる。
【0067】
請求項5に記載の発明によれば、記録媒体の構成材料に基づき画像情報の階調の補正量が規定された記録媒体補正情報に基づいて、画像情報の階調を補正することができるので、記録媒体の構成材料によって、当該記録媒体の表面エネルギー等が異なり、記録状態が異なる場合であっても、画像情報の階調を適正に補正することができ、画像情報の階調特性をさらに最適化することができる。
【0068】
請求項6に記載の発明によれば、インクは紫外線硬化型インクであり、光源は紫外線を照射するように構成されたインクジェットプリンタであるので、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明と同等の効果を得ることができる。
【0069】
請求項7に記載の発明によれば、カチオン重合系のインクは、ラジカル重合系のインクに比べて、紫外線に対する感度が高く且つ酸素による重合反応の阻害が少ないので、記録媒体上に吐出されたインクの硬化に必要な照度を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態として例示するインクジェットプリンタを概略的に示した図である。
【図2】図1のインクジェットプリンタの画像記録部の要部構成を示した平面図である。
【図3】図1のインクジェットプリンタの制御部の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図1のインクジェットプリンタによる階調補正処理に係る、画像補正テーブルと、時間補正データと、記録媒体補正データの各々の情報内容を具体的に示した図である。
【図5】図1のインクジェットプリンタによる階調補正処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】従来の入力画像データの階調補正を説明するための入力レベルと出力濃度レベルとの対応を示す図である。
【符号の説明】
100 インクジェットプリンタ
31、31a〜31d 記録ヘッド
32 光照射部
4 制御部
4a CPU(階調補正手段、インク吐出量制御手段)
4b RAM(記憶手段)
4c ROM(記憶手段)
b1 時間補正データ(時間補正情報)
c1 階調補正テーブル
c2 階調補正プログラム
c3 インク吐出量制御プログラム
c4 位置データ(位置情報)
c5 搬送速度データ(搬送速度情報)
c6 記録媒体補正データ(記録媒体補正情報)
X 搬送方向

Claims (7)

  1. 記録媒体の搬送方向に並んで配設された複数のライン型の記録ヘッドの吐出口から光の被照射により硬化するインクを前記記録媒体に向けて吐出し、前記記録媒体上に着弾したインクに対して光照射部から光を照射することにより、前記記録媒体上に画像を記録するインクジェットプリンタであって、
    前記複数の記録ヘッドの各々に対応する、前記記録媒体上にインクが着弾してから光が照射されるまでの時間に基づいて、前記画像の画像情報の階調の補正量が規定された時間補正情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記時間補正情報に基づいて、前記画像情報の階調を前記記録ヘッドごとに補正する階調補正手段と、
    前記階調補正手段により階調が補正された前記画像情報に基づいて、前記吐出口のインク吐出量を制御するインク吐出量制御手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記時間補正情報は、前記複数の記録ヘッドの各々の前記光照射部に対する位置に係る位置情報と、前記記録媒体の搬送速度に係る搬送速度情報とによって規定されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    インクは、前記記録媒体上に着弾後のドット径が時間の経過とともに小さくなるような性質を有し、
    前記時間補正情報は、前記複数の記録ヘッドのインク吐出に基づく形成画像のうち、一の記録ヘッドに対応する画像の階調値が、前記一の記録ヘッドよりも前記記録媒体の搬送方向の下流側に配設された他の記録ヘッドに対応する画像の階調値よりも大きくなるように、前記画像情報の階調の補正量が規定されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記記憶手段は、前記画像情報の階調補正に係る階調補正テーブルを記憶し、前記階調補正手段は、前記階調補正テーブルに基づき階調が補正された前記画像情報の階調を、前記時間補正情報に基づいて補正することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記記憶手段は、前記記録媒体の構成材料に基づき前記画像情報の階調の補正量が規定された記録媒体補正情報を記憶し、
    前記階調補正手段は、前記記憶手段に記憶された前記記録媒体補正情報に基づいて、前記画像情報の階調を補正することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    インクは、紫外線硬化型インクであり、
    前記光照射部は、紫外線を照射することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  7. 請求項6に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    インクは、カチオン重合系のインクであることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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