JP4962004B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Description
このため、一つの記録ヘッドの中に、活性エネルギー線照射装置との距離の異なるノズルが混在している場合や、記録ヘッドが複数ある場合であって、記録ヘッドから活性エネルギー線照射装置までの距離が記録ヘッドごとに異なる場合には、記録媒体上に着弾したインクのドットの大きさがノズルごと又は記録ヘッドごとに異なり、ノズルごと又は記録ヘッドごとに記録媒体上に記録された画像の反射濃度が異なってしまう。
このような場合においては、記録ヘッドからインクが吐出され記録媒体に着弾してから活性エネルギー線の照射によって硬化するまでのタイミングがノズルごと又は記録ヘッドごとに異なるため、記録媒体上に着弾したインクのドットの大きさがノズルごと又は記録ヘッドごとに異なる。このため、ノズルごと又は記録ヘッドごとに記録媒体上に記録された画像の反射濃度が異なり、高精細な画像を行うことができないとの問題がある。特に同一色相のインクによる記録においてインクのドットの大きさが異なる場合、異なる色相間でインクのドットの大きさが異なる場合と比べて画像の反射濃度の違いが画質に与える影響が大きい。
この点、特許文献5に記載されている技術は、インクの種類(色相)に対応した複数の記録ヘッドを備える場合において、各記録ヘッドと活性エネルギー線照射装置との距離に対応してインクの吐出量を変化させるものであり、同一色相のインクを吐出するノズル間で活性エネルギー線照射装置との距離が異なる場合についてインクのドットのばらつきを解消するものではなかった。
活性エネルギー線を照射することによって硬化する活性エネルギー線硬化型のインクを用いて記録を行うインクジェット記録装置であって、
記録媒体に着弾した活性エネルギー線硬化型のインクに活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射手段と、
同一色相のインクを吐出するものとして、前記活性エネルギー線照射手段との距離が異なる少なくとも2つ以上のノズルを有し、前記ノズルから前記記録媒体上に活性エネルギー線硬化型のインクを吐出させることにより記録を行う記録手段と、
前記2つ以上のノズルのいずれによって記録された画像であっても反射濃度がほぼ同等となるように、画像の反射濃度を調整する反射濃度調整手段と、を備え、
前記反射濃度調整手段は、前記活性エネルギー線照射手段との距離が同じである前記ノズル毎に、前記ノズルと前記活性エネルギー線照射手段との距離に対応して、前記記録媒体に着弾した活性エネルギー線硬化型のインクに照射する活性エネルギー線量を変化させるように前記活性エネルギー線照射手段を制御するものであることを特徴としている。
活性エネルギー線を照射することによって硬化する活性エネルギー線硬化型のインクを用いて記録を行うインクジェット記録装置であって、
記録媒体に着弾した活性エネルギー線硬化型のインクに活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射手段と、
前記記録媒体の温度を変化させる温度調整手段をさらに備え、
同一色相のインクを吐出するものとして、前記活性エネルギー線照射手段との距離が異なる少なくとも2つ以上のノズルを有し、前記ノズルから前記記録媒体上に活性エネルギー線硬化型のインクを吐出させることにより記録を行う記録手段と、
前記2つ以上のノズルのいずれによって記録された画像であっても反射濃度がほぼ同等となるように、画像の反射濃度を調整する反射濃度調整手段と、を備え、
前記反射濃度調整手段は、前記活性エネルギー線照射手段との距離が同じである前記ノズル毎に、前記ノズルと前記活性エネルギー線照射手段との距離に対応して、前記記録媒体の温度を変化させるように前記温度調整手段を制御するものであることを特徴としている。
前記記録手段は多諧調記録を行うものであって、
前記反射濃度調整手段は、中間調での濃度を基準としてインクに照射される活性エネルギー線量及び記録媒体の温度のうち少なくともいずれか一つを変化させるものであることを特徴としている。
同一色相のインクによって記録を行う前記記録手段が千鳥状に複数配置されており、
前記各記録手段には、それぞれ前記ノズルが列状に配置されて、各記録手段毎にノズル群を構成していることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のインクジェット記録装置において、
同一の前記記録手段の前記ノズル群を構成する前記ノズルのそれぞれは、前記活性エネルギー線照射手段との距離が等しく、
前記複数の記録手段は、前記活性エネルギー線照射手段との距離が相対的に近いノズル群を有する記録手段と、相対的に遠いノズル群を有する記録手段と、を含み、
前記反射濃度調整手段は、前記ノズル群と前記活性エネルギー線照射手段との距離に応じて、インクの照射される活性エネルギー線量及び記録媒体の温度のうち少なくともいずれか一つを変化させるものであることを特徴としている。
前記反射濃度調整手段は、前記記録媒体の種類に応じて、インクに照射される活性エネルギー線量及び記録媒体の温度のうち少なくともいずれか一つを変化させるものであることを特徴としている。
また、活性エネルギー線照射手段との距離が同じであるノズル毎に、ノズルと活性エネルギー線照射手段との距離に対応して、インクに照射する活性エネルギー線量を変化させるように活性エネルギー線照射手段を制御するので、例えば活性エネルギー線照射手段としてLEDを用いた場合等、照射光量を変化させることが容易な構成では、簡易な構成により画像の反射濃度のばらつきをなくすことができ、同一色相のインクを吐出するノズルが複数ある場合でも、全体としてむらのない高精細な画像を形成することができるという効果を奏する。
また、活性エネルギー線照射手段との距離が同じであるノズル毎に、ノズルと活性エネルギー線照射手段との距離に対応して、記録媒体の温度を変化させるように温度調整手段を制御するので、記録媒体の温度を変化させることによりインクの物性を変化させることができる。これにより、照射タイミングのずれに起因する画像の反射濃度のばらつきをなくすことができ、同一色相のインクを吐出するノズルが複数ある場合でも、全体としてむらのない高精細な画像を形成することができるという効果を奏する。
まず、図1から図9を参照しつつ、本発明の第1の実施形態について説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置の要部構成を模式的に示した側面図である。
このような構成の搬送機構1は、制御部4の制御下にて、駆動源の駆動により巻き取りローラ13を回転させることにより、記録媒体Pを搬送方向Xに所定の速度で搬送可能となっている。
なお、本実施形態では、元巻きローラ11に巻回されたロール状の記録媒体Pを巻き取りローラ13によって巻き取る構成のインクジェット記録装置100について説明するが、インクジェット記録装置は、カットシート状や板状等の記録媒体Pを用いて画像記録を行う構成のものであってもよい。
図2及び図3を参照しつつ、画像記録ユニット3について詳細に説明する。
図2に示すように、画像記録ユニット3は、搬送される記録媒体Pに対してライン方式にて画像の記録を行うものであり、支持部材31上に、記録媒体Pの幅方向(記録媒体Pの搬送方向Xと直交する方向)にわたるライン型のヘッドユニット32a,32b,32c,32dと、ヘッドユニット32a,32b,32c,32dよりも搬送方向Xの下流側に配置され記録媒体Pの記録面に吐出され着弾したインクに活性エネルギー線としての紫外線を照射する光照射部33とが設けられている。
光照射部33は、画像記録時において、ヘッドユニット32から記録媒体Pの記録面に吐出されたインクにより形成された画像に対して光源37から紫外線を照射するようになっており、これによって、記録面上にてインクが硬化し、画像の記録が行われる。
なお、インクジェット記録装置100で使用可能なインクは、ここに挙げた4色に限定されない。例えば、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC)等の色インクや透明インク、白インク等を使用することもできる。この場合には、各インクに対応したヘッドユニットが支持部材31に搭載される。
なお、以下において、各ヘッドユニット32a,32b,32c,32dを構成する記録ヘッド34のうち、光照射部33に対する距離の近いものを近距離の記録ヘッド34a、光照射部33に対する距離の遠いものを遠距離の記録ヘッド34bとする。
図3に示すように、各記録ヘッド34の下面には、複数のノズル35が設けられたノズル面36となっており、ノズル35は、ノズル面36上に記録媒体Pの幅方向に延在して列状に形成されている。画像記録ユニット3は、各記録ヘッド34のノズル面36が画像記録時においてプラテン2上を搬送される記録媒体Pの記録面に対向するように配置されている。
また、ノズル35から光照射部33の光源37までの距離は、その記録ヘッド34a,34bが、どのヘッドユニット32a,32b,32c,32dを構成するものであるかによっても異なり、例えば、図2に示す本実施形態の構成によれば、ブラック(K)のインクを吐出するヘッドユニット32aが搬送方向Xの最上流に位置し、イエロー(Y)のインクを吐出するヘッドユニット32dが搬送方向Xの最下流に位置している。このため、ノズル35から光照射部33の光源37までの距離は、ブラック(K)のインクを吐出するヘッドユニット32aを構成する記録ヘッド34に設けられているノズル35が最も長く、イエロー(Y)のインクを吐出するヘッドユニット32dを構成する記録ヘッド34に設けられているノズル35が最も短くなっている。
なお、本実施形態においては、同一の記録ヘッド34a,34bに設けられているノズル35は、すべて光照射部33の光源37までの距離lが同じとなっているので、後述するノズル35から光照射部33の光源37までの距離lに従った階調補正処理等は、記録ヘッド34a,34bごとに行うことができる。
本実施の形態で用いられるインクは、活性エネルギー線を照射することにより硬化する活性エネルギー線硬化型インクであり、特に、「光硬化技術−樹脂・開始剤の選定と配合条件及び硬化度の測定・評価−(技術協会情報)」に記載の「光硬化システム(第4章)」の「光酸・塩基発生剤を利用する硬化システム(第1節)」、「光誘導型交互共重合(第2節)」等に適合するインクが適用可能であり、通常のラジカル重合により硬化するものであってもよい。
具体的に、本実施の形態に用いられるインクは、活性エネルギー線としての紫外線の被照射により硬化する性質を具備する紫外線硬化型インクであり、主成分として、少なくとも重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)と、光開始剤と、色材とを含むものである。ただし、本実施の形態に用いるインクとして、上記「光誘導型交互共重合(第2節)」に適合するインクを用いる場合には、光開始剤は除外されてもよい。
上記光硬化性インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のインクが本実施の形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施の形態に用いられるインクとして適用してもよい。
しかしながら、酸素による重合反応の阻害が少ない又は無いカチオン重合系インクのほうが機能性・汎用性に優れるため、本実施の形態では、特に、カチオン重合系インクを用いている。
なお、本実施の形態に用いられるカチオン重合系インクは、具体的に、少なくともオキセタン化合物,エポキシ化合物,ビニルエーテル化合物等のカチオン重合性化合物と、光カチオン開始剤と、色材とを含む混合物であり、上記の通り、紫外線の被照射により硬化する性質を具備するものである。
ここで、図4は、制御部4の要部構成を示す機能ブロック図である。また、図5(a)は、階調補正テーブル43aを示す図であり、図5(b)は、距離補正テーブル43eを示す図であり、図5(c)は、記録媒体補正テーブル43gを示す図である。
前述のように、本実施形態においては、各色相のインクに対応したヘッドユニット32a,32b,32c,32dのうち、いずれのヘッドユニット32を構成している記録ヘッド34に設けられているノズル35であるかによって光源37までの距離が異なり、さらに、同一色相のインクを吐出する一つのヘッドユニット32を構成する記録ヘッド34のうちでも、それが近距離の記録ヘッド34aであるか遠距離の記録ヘッド34bであるかによってもノズル35から光源37までの距離が異なる。
この結果、図7に示すように、補正前の元画像の入力諧調値では記録ヘッド34aで記録される箇所、記録ヘッド34bで記録される箇所、及び記録箇所の重複するノズル35部分で記録される箇所で単位面積当たりの記録率に差がない場合(図7(a))に、重複部補正テーブル43fを適用して補正を行うと、記録ヘッド34aで記録される箇所、記録ヘッド34bで記録される箇所、及び記録箇所の重複するノズル35部分で記録される箇所の単位面積当たりの記録率が調整され(図7(b))、重複した記録箇所の反射濃度が他の部分と同等になるように補正される。
具体的には、CPU41は、階調補正プログラム43bを実行することで、画像の画像データの階調を補正する階調補正処理を実行可能となっている。
特に、本実施形態では、この階調補正処理において、CPU41は、画像の反射濃度を調整する反射濃度調整手段として、複数のノズル35のいずれによって記録された画像であっても記録画像の反射濃度がほぼ同等となるように、距離補正テーブル43eに基づく距離対応補正、重複部補正テーブル43fに基づく重複する記録箇所の反射濃度を補正する重複部濃度補正、及び記録媒体補正テーブル43gに基づく記録媒体Pの種類に応じた補正、を行うように、ノズル35ごと又は記録ヘッド34ごとの画像データの階調補正処理を行う。
例えば、本実施形態では、記録媒体Pの搬送方向Xの最上流に配設されているブラック(K)のインクを吐出するヘッドユニット32aを構成する遠距離の記録ヘッド34bに対応する画像の階調値が最も大きく、記録媒体Pの搬送方向Xの最下流に配設されているイエロー(Y)のインクを吐出するヘッドユニット32dを構成する近距離の記録ヘッド34aに対応する画像の階調値が最も小さくなるように画像データの階調が補正される。
図9は、インクジェット記録装置100における階調補正処理を説明するためのフローチャートである。なお、この階調補正処理は、制御部4のCPU41が、ROM43に格納されている階調補正プログラム43bをRAM42の作業領域に展開し、階調補正プログラム43bとの協働により実現されるものであり、本実施形態において画像の反射濃度を調整する反射濃度調整処理である。
なお、本実施の形態においては、ユーザによる所定の操作に基づいて、又は予めデフォルトとして定められた条件により、記録を行う際の解像度、記録を行う記録媒体Pの種類等の画像記録条件が設定されるものとする。
なお、階調が最適化された画像データに対して、CPU41が、さらに誤差拡散処理等の所定の処理を施して出力画像データを生成するようにしてもよい。
なお、階調補正処理を行う順序は、ここに例示したものに限定されず、例えば記録媒体補正テーブル43gに基づく階調補正を行った後に、距離補正テーブル43eに基づく階調補正、重複部補正テーブル43fに基づく階調補正を行ってもよい。
すなわち、図10(a)に示すように、同色のインクを吐出する記録ヘッド60a,60b,60c,60dをインクの色相ごとに一つずつ設け、このうちの一つ又は複数の記録ヘッド60を光照射部33に対して斜めになるように配置してもよい。このように光照射部33に対して斜めに配置することにより、当該記録ヘッド60による記録の解像度を向上させることができる。なお、図10(a)では、文字等の記録に多く用いられ、特に解像度を高くする必要性の高いブラック(K)のインクを吐出する記録ヘッド60aのみ、光照射部33に対して斜めになるようにしているが、斜めに配置する記録ヘッド60はこれに限定されない。すべての記録ヘッド60a,60b,60c,60dを光照射部33に対して斜めに配置してもよい。
また、本実施の形態における補正に加えて、例えば、インクの物性に基づき画像データの階調の補正量が規定されたインク物性補正テーブルをROM43等の記憶手段に記憶しておき、CPU41が、前記インク物性補正テーブルに基づいて、画像データの階調値を補正するような構成であってもよい。これにより、画像データの階調特性をさらに最適化することができる。
例えば、記録媒体上に着弾後のドット径が時間の経過とともに大きくなるような性質を有するインクを用いてもよく、この場合には、距離補正テーブル43eは、光照射部33との距離が遠いノズル(記録ヘッド)ほど、画像の階調値が小さくなるように、画像データの階調の補正量が規定されたものが用いられることとなる。
次に、図12から図14を参照しつつ、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態は、いずれのノズルによって記録された画像であっても反射濃度がほぼ同等となるように、画像の反射濃度を調整する手法が第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
この点、照射光量が多いほど記録媒体上でインクが早く硬化するため、ノズルと光照射部33との距離が遠くなるほど照射光量が多くなるように補正することにより、ノズルと光照射部33との距離の違いによって生じるインクの硬化状態の差がなくなるように調整することが可能となる。照射光量を照射光量補正テーブル43hにおいては、図13に示すように、ノズルと光照射部33との距離が遠くなるほど照射光量の補正係数が小さくなるように、ノズルと光照射部33との距離と照射光量の補正係数とが対応付けられている。
なお、光源が、照射される紫外線自体の光量を部分ごとに調整することができないような構成のもの(例えば水銀ランプ等)であっても、光源近傍に光源から照射された紫外線を斜めに遮光する遮光部材等を設け、CPU41がこの遮光部材の角度等を調整することにより、記録媒体上に着弾したインクに照射される紫外線の光量を調整するように構成してもよい。
図14は、インクジェット記録装置における画像の反射濃度を調整する反射濃度調整処理を説明するためのフローチャートである。
また、本実施形態では、画像データに階調補正処理を施すことによって画像の反射濃度を調整するようにしたが、画像の反射濃度を調整する手法はこれに限定されない。例えば、記録手段である記録ヘッドの各ノズルに付設されたインク吐出手段38に対して印加する駆動電圧値を変更することにより画像の反射濃度を調整するようにしてもよい。
次に、図15から図17を参照しつつ、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態は、いずれのノズルによって記録された画像であっても反射濃度がほぼ同等となるように、画像の反射濃度を調整する手法が第1の実施形態及び第2の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点について説明する。
なお、温度調整手段はこれに限定されず、例えば、記録媒体の記録面側から非接触で記録媒体を加熱する非接触型のヒータを用いてもよい。この場合には、ヒータと記録媒体との間に熱を遮蔽する遮蔽部材を取り付けて、記録媒体の部分ごとに異なる温度で加熱可能なように構成する。
この点、記録媒体の温度が高いほど記録媒体上でインクが早く硬化するため、ノズルと光照射部33との距離が遠くなるほど温度が高くなるように補正することにより、ノズルと光照射部33との距離の違いによって生じるインクの硬化状態の差がなくなるように調整することが可能となる。記録媒体の加熱温度を補正する媒体温度補正テーブル43iにおいては、図16に示すように、ノズルと光照射部33との距離が遠くなるほど温度補正係数が小さくなるように、ノズルと光照射部33との距離と照射光量の補正係数とが対応付けられている。
図17は、インクジェット記録装置における画像の反射濃度を調整する反射濃度調整処理を説明するためのフローチャートである。
また、本実施形態では、画像データに階調補正処理を施すことによって画像の反射濃度を調整するようにしたが、画像の反射濃度を調整する手法はこれに限定されない。例えば、記録手段である記録ヘッドの各ノズルに付設されたインク吐出手段38に対して印加する駆動電圧を変更することにより画像の反射濃度を調整するようにしてもよい。
3 画像記録ユニット
32a〜32d ヘッドユニット
34a,34b 記録ヘッド(記録手段)
33 光照射部
37 光源
4 制御部
41 CPU(反射濃度調整手段)
42 RAM
43 ROM
43a 階調補正テーブル
43b 階調補正プログラム
43c インク吐出量制御プログラム
43d 搬送速度テーブル
43e 距離補正テーブル
43f 重複部補正テーブル
43g 記録媒体補正テーブル
70 ヒータ(温度調整手段)
X 搬送方向
Claims (6)
- 活性エネルギー線を照射することによって硬化する活性エネルギー線硬化型のインクを用いて記録を行うインクジェット記録装置であって、
記録媒体に着弾した活性エネルギー線硬化型のインクに活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射手段と、
同一色相のインクを吐出するものとして、前記活性エネルギー線照射手段との距離が異なる少なくとも2つ以上のノズルを有し、前記ノズルから前記記録媒体上に活性エネルギー線硬化型のインクを吐出させることにより記録を行う記録手段と、
前記2つ以上のノズルのいずれによって記録された画像であっても反射濃度がほぼ同等となるように、画像の反射濃度を調整する反射濃度調整手段と、を備え、
前記反射濃度調整手段は、前記活性エネルギー線照射手段との距離が同じである前記ノズル毎に、前記ノズルと前記活性エネルギー線照射手段との距離に対応して、前記記録媒体に着弾した活性エネルギー線硬化型のインクに照射する活性エネルギー線量を変化させるように前記活性エネルギー線照射手段を制御するものであることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 活性エネルギー線を照射することによって硬化する活性エネルギー線硬化型のインクを用いて記録を行うインクジェット記録装置であって、
記録媒体に着弾した活性エネルギー線硬化型のインクに活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射手段と、
前記記録媒体の温度を変化させる温度調整手段をさらに備え、
同一色相のインクを吐出するものとして、前記活性エネルギー線照射手段との距離が異なる少なくとも2つ以上のノズルを有し、前記ノズルから前記記録媒体上に活性エネルギー線硬化型のインクを吐出させることにより記録を行う記録手段と、
前記2つ以上のノズルのいずれによって記録された画像であっても反射濃度がほぼ同等となるように、画像の反射濃度を調整する反射濃度調整手段と、を備え、
前記反射濃度調整手段は、前記活性エネルギー線照射手段との距離が同じである前記ノズル毎に、前記ノズルと前記活性エネルギー線照射手段との距離に対応して、前記記録媒体の温度を変化させるように前記温度調整手段を制御するものであることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記記録手段は多諧調記録を行うものであって、
前記反射濃度調整手段は、中間調での濃度を基準としてインクに照射される活性エネルギー線量及び記録媒体の温度のうち少なくともいずれか一つを変化させるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。 - 同一色相のインクによって記録を行う前記記録手段が千鳥状に複数配置されており、
前記各記録手段には、それぞれ前記ノズルが列状に配置されて、各記録手段毎にノズル群を構成していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。 - 同一の前記記録手段の前記ノズル群を構成する前記ノズルのそれぞれは、前記活性エネルギー線照射手段との距離が等しく、
前記複数の記録手段は、前記活性エネルギー線照射手段との距離が相対的に近いノズル群を有する記録手段と、相対的に遠いノズル群を有する記録手段と、を含み、
前記反射濃度調整手段は、前記ノズル群と前記活性エネルギー線照射手段との距離に応じて、インクの照射される活性エネルギー線量及び記録媒体の温度のうち少なくともいずれか一つを変化させるものであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。 - 前記反射濃度調整手段は、前記記録媒体の種類に応じて、インクに照射される活性エネルギー線量及び記録媒体の温度のうち少なくともいずれか一つを変化させるものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
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