JP2004298768A - 気相反応装置の運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】気相発熱反応により目的物を製造する方法において、副反応の進行を抑制すると供に、低コストで反応装置内のガスの温度を制御すること。
【解決手段】予め気化された原料を例えば触媒が充填された第1の反応領域に供給すると原料の一部が反応して目的物が得られ、このガスは反応熱により温度が上昇する。次いで第1の反応領域から出た前記ガスに少なくとも原料を含むクエンチ流体を液体状態でクエンチゾーンにてその全量が蒸発気化するように供給して当該ガスを冷却した後、第2の反応領域に供給して更に目的物を生成する構成とする。この場合、クエンチ流体の蒸発潜熱を利用して前記ガスを冷却し反応装置内のガスの温度は副反応が進行する程にまで上昇することが抑えられ、かつ例えば熱交換器等の冷却手段を必要とせず低コスト化を図ることができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
液体原料を気化させて断熱型反応器内に供給し、気相発熱反応により目的物を製造する方法において、クエンチ流体を用いて反応生成ガスの温度を調整する手法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原料を気相反応によって目的物を製造するための反応装置は例えば連続流通式の断熱型反応塔が用いられ、この反応塔の反応領域には反応を促進させるための触媒が充填されているのが一般的である。この場合、当該反応塔に予め気化された原料が気体状態で供給され、触媒の存在下に予定とする反応が進行することにより目的物が生成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述の断熱型反応装置においては、反応塔内のガス温度を、予定とする反応の進行に適した温度範囲内に維持させる必要があり、このため原料は予め所定の温度に調整されて反応塔に供給されるが、前記反応が発熱反応である場合には、反応が進行するに従って、つまりガスが反応塔内を流れるにつれてガス温度が上昇し、その温度が前記温度範囲を超えて高くなりすぎると、予定としない副反応が進行する結果、副生成物(不純物)の生成により原料をロスする懸念や、コーキングの促進により触媒活性が低下する懸念がある。更に温度上昇が著しい場合には熱衝撃により触媒が破壊、一部剥離(クラッキング)して目的物の反応収率(転化率)が一層低下する懸念がある。
【0004】
上述の反応熱による温度上昇を抑える手法の一つとして、予定とする反応収率を得るために必要な反応領域を分割して設けると共に、ガスを冷却するための冷却手段を設ける手法が検討されている。図5はその一例を示すものであり、図5(a)は触媒層10を備えた2基の反応塔1と、その反応塔1間に冷媒による冷却手段11例えば熱交換器が設けられた構成である。この場合には、複数の反応塔と熱交換器が必要となり、更に接続配管、計装機器の追加によって装置が大掛かりとなり設備コストが高くなる上、装置占有面積(プロットプラン)が大きくなる問題点を有している。
【0005】
断熱型の反応器を用いず、多管式反応器により管の外部から冷媒で冷却しながら反応させる方法も知られている。図5(b)に示す多管式は、反応塔1に設けられた多数の伝熱管12の内部に触媒が充填されて触媒層10を形成し、当該伝熱管12の外側を流れる冷媒と伝熱管12を介して熱交換可能なように構成した例である。このような構成においては多量の冷媒による冷却手段が必要となるとともに、多くの伝熱管を設置するため反応器の構成が複雑化し、設備コストも大幅に高くなるという問題がある。
【0006】
本発明はこのような事情に基づいてされたものであり、その目的は液体原料を気化させて断熱型反応器内に供給し、気相発熱反応により目的物を製造する方法において、副反応の進行を抑制すると共に、低コストで反応装置内のガスの温度を制御することのできる技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の気相反応装置の運転方法は、液体原料を気化させて断熱型反応器内に供給し、気相発熱反応により目的物を製造する方法において、
気化された原料を第1の反応領域に供給して目的物を生成する工程と、
少なくとも原料を含むクエンチ流体を第1の反応領域から出たガスに液体状態で供給して当該ガスをクエンチゾーンで冷却する冷却工程と、
冷却されたガスを第2の反応領域に供給して目的物を生成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
前記クエンチ流体は、第2の反応領域に到達する前のクエンチゾーンでその全量を蒸発気化させるようにするのが好ましい。また前記クエンチ流体の蒸発潜熱は、15kJ/mol〜45kJ/molであることが好ましい。また前記気相反応の反応熱は、生成する目的物1molあたり4.2kJ/mol〜126kJ/molであることが好ましい。
【0009】
前記クエンチ流体は、前記冷却されたガスの温度の設定値と冷却工程で冷却されたガスの温度の検出結果とに基づいてクエンチ流体の全量が蒸発気化するようにその供給量が制御されるようにしてもよく、あるいは前記冷却されたガスの温度の設定値と、冷却工程で冷却されたガスの温度の検出結果と、反応器内に供給する原料の供給量、当該原料の温度、および前記第1の反応領域から出たガスの温度の少なくとも1つの検出結果に基づいてクエンチ流体の全量が蒸発気化するようにその供給量が制御されるようにしてもよい。クエンチ流体の供給量は、断熱型反応器の第1の反応領域に供給される原料の中でクエンチ流体と同一成分の原料に対して3mol%〜25mol%であることが好ましい。またクエンチ流体は、例えば前記反応容器から排出される流出物に含まれる未反応の原料を分離したものであってもよい。
【0010】
またクエンチ流体は、例えばスプレー部により供給するようにしてもよく、更に第1の反応領域および第2の反応領域は、例えば共通の反応容器内の上流側および下流側に夫々設けられている構成であってもよい。
【0011】
本発明によれば、反応熱として生じる熱量を、少なくとも原料を含むクエンチ流体が蒸発して第1の反応領域から出たガスの一部となるための熱量として用いることにより、反応容器内のガス温度が予定とする温度範囲を越えて上昇するのを抑えることができる。またクエンチ流体の蒸発潜熱を冷却に利用することにより、少量のクエンチ流体で温度が上昇して第1の反応領域から出たガスを冷却することができるので小容量のクエンチゾーンを用いて目的物を製造することができる。このため副反応による予定としない副生成物(不純物)の生成、および目的物への転化率の低下を抑制できると共に、設備コストおよび製造コストの低減を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
先ず本発明方法に用いられる反応装置2の一例について、図1を用いて説明する。反応装置2は例えば固定床流通式の断熱型反応器である反応塔20を備えている。この反応塔20は頂部に接続された原料ガス供給管20aを介して気化器2aおよび予熱器2bが接続され、更に底部には生成ガス排出管20bが接続されている。また反応塔20の内部には予定とする反応収率を得るのに必要な反応領域例えば触媒層22が上流側(図面では上部側)と下流側(図面では下部側)とに分割して設けられており、上流側の反応領域は、第1の触媒層22aにより第1の反応領域として形成され、下流側の反応領域は、第2の触媒層22bにより第2の反応領域として形成されている。これら触媒層22(22a、22b)はサポート23により支持されている。前記触媒サポート23には、触媒を通過させない程度の大きさのガス通流孔が夫々多数形成されている。
【0013】
また反応塔20の中段には、第1の触媒層22aからの反応ガスをクエンチ流体により冷却するクエンチゾーンQが設けられている。このクエンチゾーンQはクエンチ流体供給管24を有しており、当該クエンチ流体供給管24の下面側にはクエンチ流体を均一に分散供給するための複数のスプレー部24aが設けられている。
【0014】
前記クエンチ流体供給管24は流量調整部である流量調整バルブ27を介して原料を気化器2aに供給するための原料供給路例えば配管28と接続されている。また29は温度検出部であり、クエンチゾーンQで冷却されたガスの温度、例えば第2の触媒層22bの上流側付近のガスの温度を検出する。更にまた3は制御部であり、この制御部3は温度検出部29の検出温度に基づいて流量調整バルブ27によりクエンチ流体の流量をその全量が蒸発気化するような供給量になるように制御(フィードバック制御)する機能を有する。
【0015】
続いて、本発明方法を用いて上述の反応装置2により気相発熱反応、例えば合成反応、酸化反応、水素化反応その他の反応を行い、反応塔20の各部位のガス温度が所定の温度範囲に収まるように制御する手法について、図1及び図2を用いて説明する。本発明が適用される気相発熱反応は、反応により生成する目的物1molあたりの反応熱(発熱量)が、4.2kJ/mol(1kcal/mol)以上、126kJ/mol(30kcal/mol)以下が好ましく、さらに好ましくは6.3kJ/mol(1.5kcal/mol)以上、63kJ/mol(15kcal/mol)以下である。反応熱が126kJ/mol(30kcal/mol)より大きい場合にはガスの温度が過剰に上昇し、多量のクエンチ流体を供給することになって後述するように反応の転化率が低下する問題が生じると共に、クエンチ流体による温度制御が困難であり本発明の適用に限界があるので、好ましくない。また反応熱が4.2kJ/mol(1kcal/mol)よりも小さい場合には、本発明以外の例えばガスクエンチ等により容易に反応熱を除去できるので、本発明を適用するまでもない。また、第1の触媒層22aおよび第2の触媒層22bの各々の反応領域においてガスの温度上昇幅が例えば150℃以下、好ましくは例えば100℃以下に収まるようにされる。
【0016】
先ず一の物質あるいは複数の物質で形成される液体原料は、前段に設けられた気化器2aで気化され、予熱器2bで所定の温度tに加熱される。しかる後、原料ガス供給管20aを介して反応塔20に供給され、この反応塔20内を上から下方向に流れる。そして原料ガスの一部例えば反応塔20全体での反応率の中で例えば30〜70%は第1の触媒層22a内で予定とする反応が進行して目的物である生成物となり、この生成物と未反応の原料を含んだ混合ガスが形成される。このとき生じる反応熱により混合ガスの温度は上昇して温度t1になる。
【0017】
続いて第1の触媒層22aから出た前記混合ガスに、クエンチゾーンQにおいてクエンチ流体がその全量が蒸発気化するように供給量を制御されて供給され、温度検出部29の検出温度が所定の温度範囲内に収まるように冷却される。このクエンチ流体は少なくとも反応原料を含んでおり、本発明で適用されるクエンチ流体としては、好ましくは、蒸発潜熱が15kJ/mol〜45kJ/molの範囲に収まる流体で構成される。クエンチ流体を形成する物質は予定とする反応によって異なるが、その一例としては例えば後述の実施例に記載の反応におけるトルエン、酢酸、その他アルコール類などであり、蒸発潜熱を大きくとりたい場合には反応に過大な影響を与えない範囲で例えば水分を含んだ構成としてもよい。
【0018】
またクエンチ流体の供給量を多くすることは未反応原料を多量に供給することになり、後述する実施例からも明らかなように反応収率を低下させることから、クエンチ流体の供給量は、第1の反応領域に供給される原料ガスの中でクエンチ流体と同一成分の原料に対して3mol%〜25mol%であることが好ましく、さらに好ましくは3mol%〜15mol%である。このクエンチ流体は、クエンチゾーンQに設けられる供給管24を介してスプレー部24aから供給され、前段の触媒層22aの発熱反応により高温になった混合ガスとの間で熱交換が行われる。つまりクエンチ流体の全量が蒸発気化して混合ガスを形成する成分の一部となる際において、クエンチ流体は、気化するのに必要な熱量、およびクエンチ流体と前記混合ガスとの間で熱的に平衡になるための熱量を混合ガスから受け取ることになり、混合ガスは全体として温度が低下して温度t2となる。
【0019】
こうして冷却された混合ガスは第2の触媒層22bに供給され、第2の触媒層22bにおいて混合ガス中の原料が反応して生成ガスとなる。当該生成ガスは、第2の触媒層22bにおける反応で生じる反応熱によりガス温度tに温度上昇し、そして生成ガス排出管20bを介して反応塔20から排出される。
【0020】
このような実施の形態においては、第1の触媒層(第1の反応領域)22aで生じる反応熱であって、混合ガスの温度をtからt1に上昇させる熱量の例えば全部あるいはその一部を、クエンチ流体の全量が蒸発気化して第1の反応領域から出たガスの一部となるための熱量にいわば転化することにより、混合ガスの温度を全体としてt1からt2まで低下させることができる。このため後段の第2の触媒層(第2の反応領域)22bでガス温度が上昇しても、そのガス温度を予定とする温度範囲内に収めることができ、その結果予定としない副反応が進行するのを抑えることができる。
【0021】
更にクエンチ流体として供給された原料は後段の第2の触媒層22bにおいて生成物になるので、冷媒などの他の媒体を必要としない。そして反応塔20の上部側の第1の触媒層22aと下部側の第2の触媒層22bとの間のクエンチゾーンQでクエンチを行っているので、単一の反応塔20で反応を行わせることができ、設備コストを低く抑えることができる。またクエンチ流体は液体状態で供給され、クエンチ流体全量の蒸発潜熱を利用することから、原料ガスの供給量に対して少量の供給量で上述のような温度制御を行うことができる。このため反応塔20は小容量でかつ複雑でない構成とすることができる。これに対してクエンチ流体をガスの状態で供給すると、蒸発潜熱を利用できないので供給量が数十倍にもなる。
【0022】
本発明の実施の形態は、気相発熱反応において、原料が液体であることに着目すると共に、この原料の蒸発潜熱の大きさと、原料から目的物が反応により生成されるときの発熱量とのバランスに着目して原料を用いた液体クエンチを実現したものである。即ち、本発明は多くの発熱反応である気相反応に適用できるが、反応熱が大きい場合についてはクエンチ流体の供給量が大きくなるので高い転化率を確保することが難しくなる。また反対に反応熱が小さい場合や反応熱はあまり小さくないものの反応転化率が元来大きくない場合には、クエンチ流体として低温のガスの状態で供給しても十分に対処できる。このためクエンチ流体を液体の状態で供給する手法には反応熱が適当な範囲が存在する。この範囲は既述のように4.2kJ/mol〜126kJ/molである。
【0023】
また付加的な効果として以下の効果が得られる。即ち、目的物の予定とする生成量に見合う量の原料を反応塔20に供給する必要がある。このとき本来ならば原料の全量を前段の気化器2aで気化させる必要があるが、上述の構成によれば原料の一部はクエンチ流体として液体状態で供給され、反応器20内での反応熱により気化させることになるので気化器2aで気化させる原料の量を低減することができる。このため原料を気化させるのに必要な熱量を低減させることができ、省エネルギー化による製造コストの低減を図ることができる。
【0024】
更に本発明においては、反応塔20に設けられる触媒層22は上述の2段に分割する構成に限られず、3段以上例えば3段〜5段に分割され、各々の触媒層22の間にクエンチ流体供給管24を設け、前段側例えば上段側の触媒層22から出たガスにクエンチ流体を液体状態で供給して冷却し、冷却されたガスを次段の反応領域に供給して目的物を生成する構成であってもよい。この場合、クエンチ流体は次段の反応領域に到達する前に蒸発させることが必要である。こうした実施の形態においても上述の場合と同様の効果が得られると共に、各々の触媒層でのガス温度の上昇を小さくすることができるので、反応塔20の各部位における温度差を小さくすることができる。
【0025】
更に原料ガスを反応塔20の下方側から供給して上方側から生成ガスを排出する構成としてもよい。このような構成であっても上述の場合と同様の効果が得られる。更にまた、クエンチ流体は反応塔20から排出されるガスに含まれる成分のうち、クエンチ効果があり、後段の分離・精製工程の操作に不都合を生じない成分を後段に設けられる設備において分離、回収したものであってもよい。この場合、反応塔20の後段から戻される成分をクエンチ流体として用いていることから、別途クエンチ流体を用いなくて済み、コストの低下を図ることができる。
【0026】
本発明方法は、温度検出部29の検出温度に基づいてクエンチ流体の全量が蒸発気化するようにその供給量を制御するフィードバック制御に限られず、フィードフォアード制御を行う構成としてもよい。
このフィードフォアード制御を行うための制御系の一例を図3に示す。先ず第1の触媒層22aから出たガスの温度T2を検出するための第1の温度検出部41と、クエンチゾーンQで冷却された混合ガスの温度T3を検出するための第2の温度検出部42とが反応塔20に夫々設けられている。また液体原料を気化器2aおよび予熱器2bを経由して気化した原料ガスの温度T1を検出するための第3の温度検出部43と原料ガスの流量F1を検出するための第1の流量検出部44とが原料の供給路例えば配管45に設けられている。更に液体原料の一部をクエンチ流体として液体状態でクエンチゾーンQに供給する供給路例えば配管47には流量制御部46と液体状態のクエンチ流体の温度T4を検出するための温度検出部48とが設けられている。前記流量制御部46は、クエンチ流体の流量F2を検出するための第2の流量検出部46aと、この第2の流量検出部46aで検出される流量検出値F2が、予め設定された流量F2cになるように流量調整バルブ46bの開度を調整するためのコントローラ46cとを備えている。
【0027】
また反応装置2は、前記温度T1、温度T2、温度T3、温度T4および流量F1に基づいて、クエンチ流体の全量がそのクエンチゾーンQで蒸発気化する供給量となるようにその流量F2の設定値を演算する制御部5が設けられている。この制御部5で行われる演算について述べると、クエンチゾーンQで冷却された混合ガスの温度T3に対する前記流量F1、温度T2、温度T1および流量F2の各伝達関数(ゲイン)をG1(s)、G2(s)、G3(s)、G4(s)とすると、温度T3(s)は次の(1)式で表される。但しsはラプラス演算子である。
T3(s)=G1(s)・F1(s)+G2(s)・T2(s)+G3(s)・T1(s)+G4(s)・F2(s) …(1)
ここで流量F1、温度T2、温度T1、流量F1が変わっても温度T3が変化しない(変化が0である)ようにするためにはT3(s)=0であるから、(1)式の右辺を0とおくと(2)式が成り立つ。
F2(s)=−(G1(s)/G4(s))・F1(s)−(G2(s)/G4(s))・T2(s)−(G3(s)/G4(s))・T1(s) …(2)
この(2)式において、F1(s)、T2(s)、T1(s)の各係数は制御部5内の進み/遅れ回路部(LD/LG)51、52、53に夫々割り当てられる。制御部5内の加算部54は、各進み/遅れ回路部(LD/LG)51、52、53の出力値を加算する機能を有し、(2)式の右辺の値つまりF2(s)は、加算部54の出力であるフィードフォワードを考慮した設定値の流量F2aとなる。
【0028】
一方、クエンチゾーンQでクエンチ流体を全量蒸発気化させるためには、前記T2、T4の各温度信号と流量F1の信号から演算部55において最大クエンチ流量F2bを演算し、その信号を低位信号選択器56に送る。この低位信号選択器56では、先の加算部54からの流量F2a信号と演算部55からのF2b信号とを比較して低位の信号を選択して流量F2cをクエンチ流体の流量設定値とする。このように当該制御系においてクエンチ流体を供給する流量F2は、既述の温度T3に基づくフィードバック制御に加えて、第1の触媒層22aから出たガスの温度T2、原料ガスの流量F1および原料ガスの温度T1の夫々の検出結果に基づいてクエンチ流体の全量が蒸発気化する供給量になるようにフィードフォアード制御されることになる。なおG1(s)、G2(s)、G3(s)およびG4(s)をどのように設定するかは、予定とする反応に応じて予め試験を行って決めることができる。
【0029】
図3に示す構成によれば、流量F1が大きくなると加算部54の出力である流量F2の設定値が大きくなり、逆に流量F1が小さくなると流量F2の設定値が小さくなる。また温度T1、温度T2が高くなると流量F2の設定値が大きくなり、逆に温度T1、温度T2が低くなると流量F2の設定値が小さくなる。一般の温度制御のように温度T3に基づいて流量F2のフィードバック制御を行った場合には、流量F1、温度T1または温度T2が変わったときでも、温度T3が変わるまで流量F2は調整されないが、この実施の形態の場合には、流量F1、温度T1または温度T2が変われば流量F2が調整される。従って外乱に対して流量F2が速やかに追従するので、触媒層22(22a、22b)の温度を常に適切な範囲に制御できる。
【0030】
またフィードフォアード制御によりクエンチ流体を供給する流量F2を制御する構成は上述のような温度T2、流量F1および温度T1からなる3つの要素の夫々の検出結果に基づいて制御する構成に限らず、温度T2と温度T1の2つの要素としてもよく、温度T2と流量F1の2つの要素であってもよい。更には既述の制御手法に加えて、ガスの温度T3の検出結果に基づいて例えば温度T1あるいは例えば原料ガスの流量F1を調整することによるカスケード制御を行うようにしてもよい。この場合であっても上述の場合と同様の効果が得られる。
【0031】
【実施例】
続いて本発明の効果を確認するために行った実施例について説明する。
(実施例1)
本例では、本発明における液クエンチを用いたトルエンの脱アルキル反応によるベンゼンの合成を行った例を示す。このトルエンの水素化脱アルキル反応によりベンゼンを生成する反応は下式で起こる。
・CCH+H→C+CH
・ベンゼン1molあたりの反応熱ΔHr=−50.6kJ/mol(−12.1kcal/mol)
反応試験条件を下に列記した。
・反応器(SUS304)内径=22mm
・触媒層長さ=1000mm(第1の触媒層22a及び第2の触媒層22bの合計)
・クエンチゾーン=500mm
・反応条件
(1)入口ガス温度:649℃
(2)圧力:38.7kg/cm
(3)原料流量:トルエン=114mol/h、水素=228mol/h
(4)クエンチ用トルエン流量=14mol/h(40℃液体)(原料のトルエン量の12mol%相当)
(5)目標温度範囲:600〜700℃
第1の触媒層22aの反応熱:1950kJ/h、供給クエンチ流体の昇温に必要な顕熱量およびクエンチ流体の蒸発潜熱量の和:1950kJ/h。
【0032】
(実施例1の試験結果)
(1)温度分布およびクエンチ流体状況:
反応器入口からの距離(mm)とその位置の触媒層温度(℃)の関係は図4に示す通りであった。また、供給されたクエンチ流体はその全量がクエンチゾーンでその全量が蒸発気化していることを、原料流量とサンプリングにより求めた中間転化率から計算される反応熱量と反応器入口温度とクエンチゾーン出口温度から計算される顕熱量とクエンチ流体量から計算される蒸発潜熱量とによって熱収支をとり確認した。
(2)反応成績:
初期におけるトルエンの反応転化率=60%、トルエンからベンゼンへの選択率=97%であった。主な生成不純物への選択率として、ビフェニール=2%、フルオレン=1%が得られた。また、触媒へのコーキングによる活性の劣化が起こり、約5時間の運転でトルエンの反応転化率は初期性能の約70%まで低下した。
【0033】
(比較例1a)
本例では液クエンチを用いないトルエンの脱アルキルによるベンゼンの合成を行った例を示す。反応試験条件は、液クエンチを行わなかったこと以外は実施例1と同一である。
【0034】
(比較例1aの試験結果)
(1)温度分布:
反応器入口からの距離(mm)とその位置の触媒層温度(℃)の関係は図4に示す通りであった。
(2)反応成績:
初期におけるトルエンの反応転化率=56%、トルエンからベンゼンへの選択率=83%であった。主な生成不純物への選択率として、ビフェニール=9%、フルオレン=8%が得られた。また温度上昇が顕著なため、触媒へのコーキングが激しくなり、活性の劣化が速く、約1時間の運転でトルエンの反応転化率は初期の約40%まで低下した。
【0035】
(比較例1b)
反応試験条件は、クエンチ液量を制御しないで供給した以外は実施例1と同一である。クエンチ液量は46mol/h(原料のトルエン量の40mol%相当)であり、実施例の14mol/hと比較し約3倍の量である。
【0036】
(比較例1bの試験結果)
(1) 温度分布:
反応器入口からの距離(mm)とその位置の触媒層温度(℃)の関係は図4に示す通りであった。クエンチ量が大きすぎたため、クエンチ後の温度が大幅に低下した。第2の触媒層22bでは、低温故に反応があまり進まず、温度上昇幅も小さかった。なお、このクエンチ量では、凝縮は起きていなかった。
(2) 反応成績:
初期におけるトルエンの反応転化率=26%、トルエンからベンゼンへの選択率=90%、主な生成不純物への選択率として、ビフェニール=6%、フルオレン=4%が得られた。クエンチによる温度低下が顕著なため、実施例1と比較して反応が進まないが、不純物の生成は抑制された。一方、5時間経過後の反応転化率はわずかに低下していた。
【0037】
(実施例1と比較例1a,1bの考察)
図4に示す反応器内のガス温度の結果に明らかなように、予定とする反応の反応熱とクエンチ液の全量が蒸発気化する蒸発潜熱とが見合う量のクエンチ流体を供給することにより、反応器内の混合ガスが冷却されて所定の温度範囲に制御できることが確認された。また上述の反応成績からも明らかなように所定の温度範囲を越えてしまった比較例1aに比べて、実施例1では反応器から排出される生成ガス中のビフェニール、フルオレンの濃度が低い分析値である。つまり予定としない反応(副反応)が抑えられていることが確認された。更に比較例1aは1時間後にトルエンの反応転化率が初期の約40%まで低下してしまったが実施例1では約5時間後でも初期の70%の反応転化率を維持している。この反応転化率の低下の主な要因には温度上昇により析出したコークが触媒上の活性点を被覆し、触媒活性が低下したものと考えられる。即ち実施例1は反応器内のガスの温度を所定の温度範囲に制御することで予定とする反応の転化率(反応収率)の低下を抑制できることを確認することができた。また、クエンチ流体の供給量を適切な値に制御しない比較例1bにおいては、クエンチ後に温度が低下しすぎて、その下流の第2の触媒層22bにおいて反応速度が上がらず、反応器全体としての反応成績は非常に低いものとなってしまった。このように、望ましい反応成績と触媒性能を維持するためにはクエンチ量を適切に制御することが肝要であることが分かる。
【0038】
(実施例2)
本例では、本発明における液クエンチを用いたアセチレンと酢酸から酢酸ビニルを気相合成する反応に1段の液クエンチ法を適用した例を示す。この酢酸ビニルは酢酸とアセチレンを原料として、下記式のような主反応により合成される。
・CHCH+CHCOOH→CHCOOCHCH
・酢酸ビニル1molあたりの反応熱ΔH=−118kJ/mol(−28kcal/mol)
この主反応以外に、種々の副反応が起こり、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、アセトン、エチリデンジアセテートなどの不純物が生成する。これらの副生不純物の生成は原料中の不純物の影響と反応温度が高くなり過ぎることによる影響により大きく変化する。そこで、反応条件、特に温度に関しては、目的製品である酢酸ビニルの高い収率を維持するためには170℃〜220℃の範囲に保つことが肝要となる。反応試験条件を下に列記した。反応器の中間段階でクエンチ用に酢酸を注入して温度上昇をコントロールした。
【0039】
(実施例2の試験条件)
以下のような寸法の石英製反応器を電気炉内に設置し、原料ガスとしてアセチレン(CHCH)、酢酸(CHCOOH)を供給し、反応器中間に液体の酢酸をクエンチ用に供給した。主要な反応試験条件は下記の通りである。
・反応器内径=22mm
・触媒層長さ=400mm(第1の触媒層22a及び第2の触媒層22bの合計)
・クエンチゾーン=500mm
・反応条件
(1)入口ガス温度:170℃
(2)圧力:0.4kg/cm
(3)原料流量:アセチレン=18.4mol/h、酢酸=7.4mol/h
(4)クエンチ(酢酸)流量=1.5mol/h(35℃液体)(原料の酢酸流量の20mol%相当)
(5)目標温度範囲:170〜220℃
第1の触媒層22aの反応熱量:83kJ/h、供給クエンチ流体の昇温に必要な顕熱量およびクエンチ流体の蒸発潜熱量の和:83kJ/h。
【0040】
(実施例2の試験結果)
(1)温度分布およびクエンチ流体状況:
反応器入口からの距離(mm)とその位置の触媒層温度(℃)の関係は図4に示す通りであった。また、供給されたクエンチ流体はその全量が各クエンチゾーンで蒸発気化していることを原料流量とサンプリングにより求めた中間転化率から計算される反応熱量と反応器入口温度とクエンチゾーン出口温度から計算される顕熱量とクエンチ流体量から計算される蒸発潜熱量によって熱収支をとり、確認した。
(2)反応成績:
酢酸の反応転化率=16%、酢酸から酢酸ビニルへの選択率=96%であった。反応したアセチレンの不純物への選択率:1)アセトアルデヒド=2.5%、2)クロトンアルデヒド=0.5%、3)アセトン=0.4%、4)エチリデンジアセテート=0.6%。
【0041】
(比較例2a)
本例では、酢酸ビニル合成反応を断熱反応器を用いてクエンチなしで行った場合の例を示す。実施例2との反応試験条件の違いは、本比較例2では反応器の中間段階でクエンチを行わずに反応を行ったことであり、その他の条件は実施例2と同一である。
【0042】
(比較例2aの試験結果)
(1)温度分布:
反応器入口からの距離(mm)とその位置の触媒層温度(℃)の関係は図4に示す通りであった。
(2)反応成績:
酢酸の反応転化率=31%、酢酸からの酢酸ビニルへの選択率=78%であった。反応したアセチレンの不純物への生成率:1)アセトアルデヒド=13%、2)クロトンアルデヒド=3%、3)アセトン=2%、4)エチリデンジアセテート=4%。
(比較例2b)
本比較例2bでは反応器の中間段階に注入したクエンチ液量を制御せずクエンチ液として酢酸を3.0mol/h(原料の酢酸量の40mol%相当)を供給した。その他の条件は実施例2と同一である。
【0043】
(比較例2bの試験結果)
(1)温度分布:
反応器入口からの距離(mm)とその位置の触媒層温度(℃)の関係は図4に示す通りであった。
(2)反応成績:
酢酸の反応転化率=9%、酢酸からの酢酸ビニルへの選択率=98%、反応したアセチレンの不純物への生成率:1)アセトアルデヒド=1%、2)クロトンアルデヒド=0.6%、3)アセトン=0.4%
【0044】
(実施例2と比較例2a,2bの考察)
実施例2ではクエンチ流体に酢酸を用いることによって、反応ガスの温度の過剰な上昇を防止することができた。これにより、副反応をかなり抑制でき、比較的高い酢酸ビニルへの選択率が達成できたと考えられる。この場合、クエンチ流体の注入量はフィードの酢酸に対して約20%を供給しており、決して小さな値ではないので、最終的な反応転化率として高い値を要求される場合には達成が容易ではない。また、当然ながら、クエンチ流体は適切な量を注入しなければならない。比較例2bのように注入量が多すぎると、温度の低下が大きくなり過ぎて十分な反応活性が出ない。また注入液が完全に蒸発気化しない場合は、下流の触媒層を濡らすことになり、場合によっては触媒の失活を招くため十分な注意が必要である。また比較例2aでは出口ガス濃度の分析値からクロトンアルデヒドやエチリデンジアセテートなどの不純物の濃度が実施例2の場合よりかなり高濃度であることが判明した。この理由は、触媒層の温度上昇が適切な温度範囲とされている170℃〜220℃を大幅に上回ってしまったため、副反応がより促進されやすくなったものと考えられる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、反応塔に供給されたクエンチ流体が、予定とする反応時の反応熱により温度上昇した反応生成ガスから熱伝達を受け、蒸発して反応塔内のガスの一部となるときに蒸発潜熱を利用することにより、ガス温度を予定とする温度範囲に収めることができる。このため予定としない副反応が進行するのを抑制することができると共に、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温度制御方法を備えた反応装置の一例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の温度制御方法を用いた反応装置の温度変化を示す説明図である。
【図3】本発明の温度制御方法を用いた反応装置の他の制御系を示す説明図である。
【図4】本発明の効果を確認するために行った実施例の結果を示す特性図である。
【図5】従来の反応装置を示す説明図である。
【符号の説明】
2 反応装置
2a 気化器
2b 予熱器
20 反応塔
22a 第1の触媒層
22b 第2の触媒層
Q クエンチゾーン
24 クエンチ流体供給管
25 充填物層
26 充填物支持部
27 流量調整バルブ

Claims (10)

  1. 液体原料を気化させて断熱型反応器内に供給し、気相発熱反応により目的物を製造する方法において、
    気化された原料を第1の反応領域に供給して目的物を生成する工程と、
    少なくとも原料を含むクエンチ流体を第1の反応領域から出たガスに液体状態で供給して当該ガスをクエンチゾーンで冷却する冷却工程と、
    冷却されたガスを第2の反応領域に供給して目的物を生成する工程と、を含むことを特徴とする気相反応装置の運転方法。
  2. クエンチ流体は、第2の反応領域に到達する前のクエンチゾーンでその全量を蒸発気化させることを特徴とする請求項1記載の気相反応装置の運転方法。
  3. クエンチ流体の蒸発潜熱は、15kJ/mol〜45kJ/molであることを特徴とする請求項1または2記載の気相反応装置の運転方法。
  4. 前記気相発熱反応は、その反応熱が生成する目的物1molあたり4.2kJ/mol〜126kJ/molであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の気相反応装置の運転方法。
  5. クエンチ流体は、前記冷却されたガスの温度の設定値と冷却工程で冷却されたガスの温度の検出結果とに基づいてクエンチ流体の全量が蒸発気化するようにその供給量が制御されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の気相反応装置の運転方法。
  6. クエンチ流体は、前記冷却されたガスの温度の設定値と、冷却工程で冷却されたガスの温度の検出結果と、反応器内に供給する原料の供給量、当該原料の温度、および前記第1の反応領域から出たガスの温度の少なくとも1つの検出結果と、に基づいてクエンチ流体の全量が蒸発気化するようにその供給量が制御されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の気相反応装置の運転方法。
  7. クエンチ流体の供給量が、断熱型反応器の第1の反応領域に供給される原料の中でクエンチ流体と同一成分の原料に対して3mol%〜25mol%であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の気相反応装置の運転方法。
  8. クエンチ流体は、前記反応器から排出される目的物に含まれる未反応の原料を分離したものであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の気相反応装置の運転方法。
  9. クエンチ流体は、スプレー部により供給することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の気相反応装置の運転方法。
  10. 第1の反応領域および第2の反応領域は、共通の反応器内の上流側および下流側に夫々設けられていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の気相反応装置の運転方法。
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