JP2004297695A - 画像読取装置 - Google Patents

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JP2004297695A JP2003090528A JP2003090528A JP2004297695A JP 2004297695 A JP2004297695 A JP 2004297695A JP 2003090528 A JP2003090528 A JP 2003090528A JP 2003090528 A JP2003090528 A JP 2003090528A JP 2004297695 A JP2004297695 A JP 2004297695A
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Masayuki Gomi
政幸 五味
Kazumasa Tominami
数正 冨浪
Norihide Momose
典英 百瀬
Atsushi Umekage
篤 梅景
Hiroshi Ishii
洋 石井
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Abstract

【課題】コストの上昇や装置の大型化を招くことなく、一定濃度の原稿に対する光電変換素子の出力を均一化し、原稿の画像を正確に読み取る。
【解決手段】ランプ4は、照射平面内で長手方向の中央部において屈曲しており、V字型を呈している。このため、ランプ4の中央部から原稿の被読取位置Sまでの照明光の光路距離Lcは、ランプ4の両端部から原稿の被読取位置Sまでの照明光の光路距離Leよりも長い。原稿の被読取位置Sにおいて端部の照明光量を中央部の照明光量よりも大きくし、光学レンズ115を通過後に端部において中央部よりも小さくなるレンズ光量を補正して一定濃度の原稿に対するCCD116の出力を略均一にする。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光源の照明光によって原稿の画像面を走査し、原稿における反射光を縮小光学系を介して光電変換素子に受光させることにより、原稿の画像を読み取る画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原稿の画像を読み取る画像読取装置として、光源の照明光の原稿における反射光を縮小光学系を介して光電変換素子に配光するようにしたものがある。光電変換素子は、受光量に応じた電気信号を出力する。光電変換素子から出力された信号に基づいて、原稿の内容が読み取られる。
【0003】
縮小光学系を備えた画像読取装置においては、縮小光学系によって原稿からの反射光が一旦収束される。縮小光学系において、中心部における反射光の透過光量に比較して端部における反射光の透過光量は小さい。このため、光電変換素子の有効読取領域(光電変換素子において反射光を受光できる範囲)の長手方向について光源の照明光量が一様であると、一定濃度の原稿について光電変換素子の有効読取領域の中央部における出力電圧が高く、両端部における出力電圧が低くなる。このような一定濃度の原稿に対する光電変換素子の出力電圧の不均一を放置すると、原稿の画像を正確に読み取ることができない。
【0004】
このため、光源に配置されるリフレクタに、一例として図11に示す形状に切り取られた反射テープ101を貼付するようにしたものがあった。ところが、リフレクタに薄いフィルム状の反射テープを正確な位置に貼付する作業は煩雑で習熟を必要とし、生産性が低下する問題があった。また、リフレクタにおける反射光量は反射テープの面積に比例するため、原稿の画像を読み取るために十分な光量を得るためには大きなリフレクタが必要になり、装置の大型化を招く問題があった。
【0005】
そこで、従来の画像読取装置では、原稿に照明光を照射する光源を、光電変換素子の有効読取領域の長手方向に並設した複数のLEDによって構成し、各LEDから原稿の被読取位置までの光路距離を変化させたものがある(例えば、特許文献1及び2参照。)。有効読取領域の長手方向における中央部の光路距離を両端部の光路距離に比較して長くすることにより、縮小光学系における透過光量の差を補正して光電変換素子の有効読取領域における中央部と両端部との出力電圧差を補正するようにしている。
【0006】
【特許文献1】
実開平6−41271号公報
【特許文献2】
実開平6−73957号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載されているように、個々の光路距離を調整した複数のLEDを備えた画像読取装置では、LEDの照射光の指向性が高いことから各LEDの配置間隔において照明光量が大きく低下する。また、各LEDの個体差による照射光量のムラを生じ易い。さらに、光源の電気回路を立体的に構成する必要があり、コストが高騰する。
【0008】
この発明の目的は、光源として複数のLEDを用いること、及び、リフレクタに複雑な形状の反射テープを貼付する作業を不要にし、コストの上昇や装置の大型化を招くことなく、一定濃度の原稿に対する光電変換素子の出力を均一化することができ、原稿の画像を正確に読み取ることができる画像読取装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えたものである。
【0010】
(1)原稿に照明光を照射する棒状の光源と、原稿からの反射光を集光する縮小光学系と、有効読取領域の長手方向を前記光源の長手方向に平行にした光電変換素子であって、縮小光学系によって集光された反射光の光量に基づいて原稿の画像を読み取る光電変換素子と、を備えた画像読取装置において、
前記光源と原稿の被読取位置との間の光路距離を前記光源の長手方向について変化させたことを特徴とする。
【0011】
この構成においては、原稿に照明光を照射する棒状の光源が、その長手方向について原稿の被読取位置までの光路距離を変化させた状態にされる。したがって、光電変換素子の有効読取領域の長手方向について、光源から原稿の被読取位置までの光路距離が連続的に変化し、原稿の被読取位置に対する照射光量が連続的に変化する。このため、光源から原稿の被読取位置までの光路距離を変化させることによる有効読取領域の長手方向についての光電変換素子の出力の補正がきめ細かく行われ、一定濃度の原稿に対する光電変換素子の出力がより均一化される。
【0012】
また、光源にリフレクタを使用する場合、リフレクタの反射光量を変化させる必要がなく、リフレクタに貼付すべき反射テープの幅を光源の長手方向について一定にすることができ、組立作業が容易になる。
【0013】
さらに、長手方向における部分的な光量むらが少なく、かつ、比較的柔軟性に富む冷陰極管等の棒状の光源を用いることにより、有効読取領域の長手方向についての光電変換素子の出力を補正するために要求される光源から原稿の被読取位置までの光路距離の変化が容易に実現される。
【0014】
(2)前記光源は、前記光源から原稿の被読取位置に至る照射平面において、前記有効読取領域の長手方向に直交する方向の位置が前記光源の両端部を結ぶ方向に沿って変化する形状を呈することを特徴とする。
【0015】
この構成においては、光源が原稿の被読取位置に至る照射平面内で両端部を結ぶ方向に沿って直線形状とならず、屈曲又は湾曲される。したがって、有効読取領域の長手方向についての光電変換素子の出力を補正するために要求される光源から原稿の被読取位置までの光路距離の変化が、屈曲又は湾曲した形状の光源を用いることで容易に実現される。
【0016】
(3)前記光源は、長手方向について湾曲した形状を呈することを特徴とする。
【0017】
この構成においては、光源が原稿の被読取位置に至る照射平面内で湾曲される。したがって、光源から原稿の被読取位置までの光路距離が、光源の長手方向について非線形に変化し、原稿の被読取位置に対する照明光量が光源の長手方向についてより円滑に変化する。
【0018】
(4)前記光源は、長手方向に直交する方向に作用する外力によって撓みを生じた状態で装着されることを特徴とする。
【0019】
この構成においては、光源が長手方向に直交する方向の外力を作用させた状態で備えられる。したがって、所定の形状に変化した棒状の光源を作成する必要がなく、直線状に形成された棒状の光源を用いて、有効読取領域の長手方向についての光電変換素子の出力を補正するために光源に要求される形状が、コストの著しい上昇を招くことなく容易に実現される。
【0020】
(5)前記光源は、互いに同一の被読取位置に照明光を照射する複数の光源であることを特徴とする。
【0021】
この構成においては、原稿の被読取位置に対して、それぞれが原稿の被読取位置との間の光路距離を長手方向について変化させた複数の棒状の光源から照明光が照射される。したがって、光電変換素子の出力を補正するために要求される原稿の被読取位置の照明光量が、より高精度に実現される。
【0022】
(6)前記光源が、直線形状を呈する状態で装着される第1及び第2の2本の光源であることを特徴とする。
【0023】
この構成においては、原稿の被読取位置に対して、それぞれが原稿の被読取位置との間の光路距離を長手方向について変化させた2本の棒状の光源から照明光が照射される。したがって、光電変換素子の出力を補正するために要求される原稿の被読取位置の照明光量が、棒状の光源を変形させることなく低コストで、より高精度に実現される。
【0024】
(7)前記光源が1本であり、前記原稿の被読取位置の中央部における光路距離をLc、前記原稿の被読取位置の端部における光路距離をLe、前記縮小光学系の中心と前記光電変換素子の有効読取領域の両端とのなす角度の1/2をθ、前記光電変換素子の有効読取領域幅をWc(mm)、前記縮小光学系の焦点距離をf(mm)として、
Le/Lc={cos(θ)}
但し、θ=tan−1{(Wc/2)/f}
としたことを特徴とする。
【0025】
この構成においては、縮小光学系における光量分布がcos4乗に比例し、被読取領域における光源の照射光量は光路距離に反比例することを考慮して、同一濃度の原稿についての光電変換素子の有効読取領域の長手方向における中央部と両端部との出力が一定となるように、1本の棒状の光源の変形状態が決定される。
【0026】
(8)前記第1の光源の一端及び前記第2の光源の他端における前記光路距離をL1、前記第1の光源の他端及び前記第2の光源の一端における前記光路距離をL2、前記原稿の被読取位置の中央部における光路距離をLc、前記縮小光学系の中心と前記光電変換素子の有効読取領域の両端とのなす角度の1/2をθ、前記光電変換素子の有効読取領域幅をWc(mm)、前記縮小光学系の焦点距離をf(mm)として、
2・L1・L2/{Lc・(L1+L2)}={cos(θ)}
但し、θ=tan−1{(Wc/2)/f}
としたことを特徴とする。
【0027】
この構成においては、縮小光学系における光量分布がcos4乗に比例し、被読取領域における光源の照射光量は光路距離に反比例することを考慮して、同一濃度の原稿についての光電変換素子の有効読取領域の長手方向における中央部と両端部との出力が一定となるように、2本の棒状の光源の配置状態が決定される。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の実施形態に係る画像読取装置を備えた画像形成装置であるデジタル複写機の構成を示す図である。デジタル複写機1の本体は、スキャナ部110及びレーザ記録部210に大別される。スキャナ部110は、この発明の画像読取装置であり、透明ガラスからなる原稿載置台111、及び、原稿載置台35上へ自動的に原稿を供給搬送するための両面対応自動原稿送り装置(RADF)112を含む。
【0029】
RADF112は、図示しない原稿トレイ上にセットされた原稿を1枚ずつ自動的に原稿載置台111上へ給送する装置である。またRADF112は、オペレータの選択に応じて原稿の片面又は両面が原稿載置台111の上面に対向するように、片面原稿のための搬送経路、両面原稿のための搬送経路、これらの搬送路を切り換える切換手段、各部を通過する原稿の状態を把握し管理するセンサ群、及び、これらを統轄して制御する制御部などから構成されている。RADF36については、従来から多くの出願、商品化がなされているので、これ以上の説明は省略する。
【0030】
原稿載置台111上の原稿の画像を読み取るため、スキャナ部110には、原稿画像面に照明光を照射するランプアセンブリ41と照明光の原稿からの反射光を反射する第1反射ミラー42aとを搭載した第1走査ユニット113、第1反射ミラー42aからの反射光像を反射する第2、第3反射ミラー42b、42cを搭載した第2走査ユニット114、反射ミラー42a〜42cによって配光された反射光を収束させる光学レンズ115、及び、光学レンズ115によって集光された反射光を受光して受光量に応じた電気信号を出力するCCD116を備えている。上記ランプアセンブリ41に含まれるランプ4がこの発明の光源であり、上記光学レンズ115がこの発明の縮小光学系であり、上記CCD116がこの発明の光電変換素子である。
【0031】
スキャナ部110は、RADF36との関連した動作により、原稿載置台111上に読み取るべき原稿を順次載置させながら、原稿載置台111の下面に沿って第1走査ユニット113及び第2走査ユニット114を移動させ、原稿画像を読み取る。このとき、第1走査ユニット113は原稿載置台111に沿って左から右へと一定速度Vで移動し、第2走査ユニット114はV/2の速度で第1走査ユニット113と同一方向に移動する。これにより、スキャナ部110は、原稿載置台35上に載置された原稿画像の反射光を1ライン毎に順次CCD116の受光面に結像させる。
【0032】
スキャナ部110において読み取られた原稿画像は、画像データとして図示しない画像処理部へ送られ、各種の画像処理が施されてメモリに一旦格納された後、出力指示に応じてメモリ内から読み出されてレーザ記録部210に転送され、レーザ書込ユニット227を介して記録シート上に再現される。
【0033】
レーザ記録部210に設けられたレーザ書込ユニット227は、画像処理部のメモリから読み出された画像データ、又は、外部の画像出力装置から入力された画像データの供給を受ける。レーザ書込ユニット227は、画像データによって変調されたレーザ光を出射する半導体レーザ、レーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度で偏向されたレーザ光が感光体ドラム222上で等速度偏向されるように補正するf−θレンズ等を備えている。
【0034】
感光体ドラム222の周囲には、帯電器223、現像器224、転写器225、剥離器229、クリーニング器226及び除電器223が、感光体ドラム222の回転方向に沿ってこの順に配置されている。
【0035】
レーザ記録部210内には、給紙カセット251、手差しトレイ254又は給紙ユニット270から感光体ドラム222と転写器225及び剥離器229との間を通過した後に定着ローラ217を経由して排紙トレイ221又は後処理装置260に至るシート搬送経路が構成されている。このシート搬送経路には、定着ローラ217の下流側から両面ユニット219を経由して感光体ドラム222と転写器225との間の上流側に至るシート再搬送路が含まれる。シート再搬送経路は、両面画像形成モード時又は多重画像形成モード時に、一旦画像形成を終了した記録シートを前後端を反転した状態又はそのままの状態で再度感光体ドラム222と転写器225との間に導く。
【0036】
ディジタル複写機1の本体の側面に装着された後処理装置260は、画像形成終了後の記録シートに対して、パンチ孔の穿孔処理やステープル処理等の後処理を行う。
【0037】
図2は、上記ディジタル複写機のスキャナ部における要部の構成を示す外観図である。上述のように、ディジタル複写機1に備えられるスキャナ部110には、縮小光学系である光学レンズ115及び光電変換素子であるCCD116が備えられている。CCD116は、有効読取領域を構成する受光面の長手方向をディジタル複写機1の前後方向に一致させて取り付けられている。光学レンズ115は、原稿の画像面における反射光を、ディジタル複写機1の前後方向について縮小してCCD116の受光面に配光する。
【0038】
図3は、上記ディジタル複写機のスキャナ部における別の要部の構成を示す正面図及び照射平面についての平面図である。即ち、図3(B)は、図3(A)に示す矢印Q方向の照射平面に直交する方向の上側から見た図である。なお、図3(A)において反射ミラー42a〜42cは簡略化して記載されている。
【0039】
ディジタル複写機1のスキャナ部110において、第1装置ユニット113に搭載されるランプアセンブリ41に含まれるランプ4は、冷陰極放電ランプ等の棒状の光源からなり、両端部のそれぞれをディジタル複写機1の前面側及び背面側にして配置されている。ランプ4は、原稿載置台111の上面に載置された原稿の画像面に照明光を照射する。ランプ4の照明光のうち原稿の画像面における被読取位置Sを照射した照明光の反射光が、反射ミラー42a〜42cによって前述の光学レンズ115及びCCD116に配光される。被読取位置Sは、ディジタル複写機1の前後方向に一致するライン状に形成される。したがって、原稿の画像面における被読取位置Sは、CCD116の有効読取領域の長手方向と平行に形成されている。
【0040】
ランプ4は、照射平面内で長手方向の中央部において屈曲しており、V字型を呈している。このため、ランプ4の中央部から原稿の被読取位置Sまでの照明光の光路距離Lcは、ランプ4の両端部から原稿の被読取位置Sまでの照明光の光路距離Leよりも長い。この光路距離Lc及びLeは、下記の計算によって決定されている。
【0041】
図4に示すように、光学レンズ115の焦点距離をf(m)、CCD116の有効読取領域の長手方向の幅をWc(m)、有効読取領域の長手方向における中心位置を原点(X=0)として有効読取領域の長手方向の任意の結像位置をX(−Wc/2≦X≦Wc/2)とした場合に、光学レンズ115の中心から任意の結像位置Xを通る光軸が光学レンズ115の中心から原点Xを通る光軸となす角度θ(X)は、
θ(X)=tan−1(X/f) ・・・式1
である。実像の光量(被読取位置Sにおける反射光量)が一定であれば、結像位置Xにおける光量P(X)はcos4乗の法則に基づくので、光量P(X)をX=0における光量Poで正規化すると、
P(X)/Po=〔cos{θ(X)}〕 ・・・式2
となる。
【0042】
一方、ランプ4に用いられる冷陰極放電ランプ等の棒状の光源は一般に線光源であり、円筒座標系として扱うことができ、円筒座標系の線光源の被照射面における照明光量は光路距離に反比例する。
【0043】
そこで、ランプ4の単位長さ当りの発光エネルギをQ(W/m)とすると、被読取位置Sの中央におけるランプ4からの光路距離をLc(m)、被読取位置Sにおける照明光量をP′(W/m)、CCD116の有効読取領域の結像位置X(m)を光学レンズ115の縮小倍率1/nで除して原稿位置に換算した主走査位置x(m)(即ち、x=n・X)における光路距離をL(x)(m)とすると、主走査位置xにおける照明光量P(x)′(W/m)は、
P(x)′=α・Q/L(x)
となる。但し、αは1以下の係数である。したがって、
P(x)′/P′=Lc/L(x) ・・・式3
となり、式2で得られた光学レンズ115での光量減衰と式3で示した光路距離による照明光量変化とが相殺するように設定すれば、CCD116での光量は一定となる。そこで、光学レンズ115の縮小倍率1/nを用いて、
L(x)/Lc=〔cos{θ(X)}〕
但し、θ(X)=tan−1(Xc/f) ・・・式4
とすることにより、一定濃度の原稿に対するCCD116の出力を有効読取領域の全体について均一にすることができる。
【0044】
また、光学レンズ115の中心からCCD116の有効読取領域の端部(X=Wc/2又は−Wc/2)と中央部(X=0)とのなす角をθとし、原稿の被読取位置Sの端部x=n・(Wc/2)における光路距離をLe(m)とすると、式1より、
Le/Lc=〔cos{θ(X)}〕
但し、θ=tan−1{(Wc/2)/f} ・・・式5
と設定すれば、一定濃度の原稿に対するCCD116の受光面における光量(レンズ光量)及びCCD116の出力(CCD出力)は略一定となる。
【0045】
上記式5によって得られた光路距離Le,Lcを実現するように、中央部を屈曲したランプ4を用いた実験結果を図5に示す。ランプ4を照射平面において図5(A)に示すように変形させることにより、原稿の被読取位置Sにおいて端部の照明光量を中央部の照明光量よりも大きくし、光学レンズ115を通過後に端部において中央部よりも小さくなるレンズ光量を補正して一定濃度の原稿に対するCCD116の出力を略均一にすることができた(図5(B),(C)参照。)。
【0046】
なお、ランプアセンブリ41においてランプ4の照明光を反射するリフレクタを使用する場合、リフレクタの反射率は被読取位置Sの長手方向について一定にすることができる。このため、リフレクタには一定幅の反射テープを貼付すればよく、ランプアセンブリ41の製造作業が簡略化される。
【0047】
また、ランプ4を照射平面において長手方向について2次曲線を描くように変形させることにより、図6に示すように、一定濃度の原稿に対するCCD116の出力をより均一化することができた。
【0048】
さらに、ランプ4を照射平面において長手方向について3次曲線を描くように変形させることによっても、図7に示すように、一定濃度の原稿に対するCCD116の出力をより均一化することができた。図7(A)に示す形状は、中央集中荷重を受ける両端支持梁の撓みとして実現することができる。
【0049】
このことから、直線状に作成された柔軟性を有する冷陰極放電ランプ等の棒状光源を、例えば、その両端に照射平面に沿って原稿の被読取位置Sに向う方向の所定の荷重が作用するように、スキャナ部110内において支持することにより、図7(A)に示す形状を低コストで極めて容易に実現することができる。また、棒状光源の両端をスキャナ部110内において支持し、その中央部に照射平面に沿って原稿の被読取位置Sに向う方向とは反対方向に所定の荷重が作用するようにしてもよい。
【0050】
以上のように図5〜図7に示した例では、ランプ4は、照射平面において被読取領域Sの長手方向(有効読取領域の長手方向に平行な方向)に直交する方向の位置がランプ4の両端部を結ぶ方向に沿って変化する形状を呈している。
【0051】
図8及び図9は、この発明の別の実施形態に係る画像読取装置の要部の構成を示す図である。なお、図8(A)はスキャナ部の要部の正面図であり、図8(B)及び(C)は同図(A)に示す照射平面方向Q1,Q2に直交する方向の上部から見た平面図である。また、図9は、同スキャナ装置の側面図である。なお、図8(A)において反射ミラー42a〜42cは簡略化して記載されている。
【0052】
この実施形態に係る画像読取装置であるスキャナ部110は、光源として2本の直線状のランプ4a,4bを備えている。ランプ4a,4bは、両端部のそれぞれをディジタル複写機1の前面側及び背面側にして配置されている。ランプ4a,4bは、原稿載置台111の上面に載置された原稿の画像面に照明光を照射する。ランプ4の照明光のうち原稿の画像面における被読取位置Sを照射した照明光の反射光が、反射ミラー42a〜42cによって前述の光学レンズ115及びCCD116に配光される。被読取位置Sは、ディジタル複写機1の前後方向に一致するライン状に形成される。したがって、原稿の画像面における被読取位置Sは、CCD116の有効読取領域の長手方向と平行に形成されている。
【0053】
原稿の被読取位置Sにおける中央部での光路距離をLc、被読取位置Sにおける中央部での照射光量をPc″(W/m)、被読取位置Sにおける画像端部での光路距離をL1,L2(m)、被読取位置Sにおける画像端部での照射光量をP1″,P2″(W/m)とすると、
Pc″=2α・Q/Lc
P1″=α・Q/L1
P2″=α・Q/L2
であり、これらより、
(P1″+P2″)/Pc″=Lc・(L1+L2)/(2・L1・L2)
となる。したがって、
2・L1・L2/{(Lc・(L1+L2)}={cos(θ)}
但し、θ=tan−1{(Wc/2)/f} ・・・式6
となるように、被読取位置Sにおける画像端部での光路距離L1,L2を設定すれば、一定濃度の原稿に対する結像光量及びCCD116の出力を略一定にすることができる。なお、式5と同様に、上記式6においてWcはCCD116の有効読取領域の長手方向の幅であり、fは光学レンズ115の焦点距離である。
【0054】
上記式6によって得られた光路距離L1,L2を実現するように、2本のランプ4a,4bを用いた実験結果を図10に示す。ランプ4a,4bを照射平面において図10(A)に示すように配置することにより、原稿の被読取位置Sにおいて端部の照明光量を中央部の照明光量よりも大きくし、光学レンズ115を通過後に端部において中央部よりも小さくなるレンズ光量を補正して一定濃度の原稿に対するCCD116の出力を略均一にすることができた(図10(B),(C)参照。)。この実施形態に係る画像読取装置では、2本の棒状のランプ4a,4bを変形させる必要がないため、CCD116の出力の均一化を低コストで実現することができる。
【0055】
【発明の効果】
この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0056】
(1)原稿に照明光を照射する棒状の光源を、その長手方向について原稿の被読取位置までの光路距離を変化させた状態にすることにより、光電変換素子の有効読取領域の長手方向について、光源から原稿の被読取位置までの光路距離が連続的に変化し、原稿の被読取位置に対する照射光量を連続的に変化させることができる。これによって、光源から原稿の被読取位置までの光路距離を変化させることによる有効読取領域の長手方向についての光電変換素子の出力の補正をよりきめ細かく行うことができ、一定濃度の原稿に対する光電変換素子の出力をより均一化することができる。
【0057】
また、光源にリフレクタを使用する場合、リフレクタの反射光量を変化させる必要がなく、リフレクタに貼付すべき反射テープの幅を光源の長手方向について一定にすることができ、組立作業を容易にできる。
【0058】
さらに、長手方向における部分的な光量むらが少なく、かつ、比較的柔軟性に富む冷陰極管等の棒状の光源を用いることにより、有効読取領域の長手方向についての光電変換素子の出力を補正するために要求される光源から原稿の被読取位置までの光路距離の変化を低コストで容易に実現できる。
【0059】
(2)光源を原稿の被読取位置に至る照射平面内で両端部を結ぶ方向に沿って直線形状とせず、屈曲又は湾曲させることより、有効読取領域の長手方向についての光電変換素子の出力を補正するために要求される光源から原稿の被読取位置までの光路距離の変化を容易に実現できる。
【0060】
(3)光源を原稿の被読取位置に至る照射平面内で湾曲することにより、光源から原稿の被読取位置までの光路距離を光源の長手方向について非線形に変化させることができ、原稿の被読取位置に対する照明光量を光源の長手方向についてより円滑に変化させることができる。
【0061】
(4)光源を長手方向に直交する方向の外力を作用させた状態で備えることにより、所定の形状に変化した棒状の光源を作成する必要がなく、直線状に形成された棒状の光源を用いて、有効読取領域の長手方向についての光電変換素子の出力を補正するために光源に要求される形状を低コストで容易に実現できる。
【0062】
(5)原稿の被読取位置に対して、それぞれが原稿の被読取位置との間の光路距離を長手方向について変化させた複数の棒状の光源から照明光を照射することにより、光電変換素子の出力を補正するために要求される原稿の被読取位置の照明光量をより高精度に実現できる。
【0063】
(6)原稿の被読取位置に対して、それぞれが原稿の被読取位置との間の光路距離を長手方向について変化させた2本の棒状の光源から照明光を照射することにより、光電変換素子の出力を補正するために要求される原稿の被読取位置の照明光量を棒状の光源を変形させることなく低コストでより高精度に実現できる。
【0064】
(7)縮小光学系における光量分布がcos4乗に比例し、被読取領域における光源の照射光量は光路距離に反比例することを考慮した計算式を用いて、同一濃度の原稿についての光電変換素子の有効読取領域の長手方向における中央部と両端部との出力が一定となるように、1本の棒状の光源の変形状態を正確に決定できる。
【0065】
(8)縮小光学系における光量分布がcos4乗に比例し、被読取領域における光源の照射光量は光路距離に反比例することを考慮した計算式を用いて、同一濃度の原稿についての光電変換素子の有効読取領域の長手方向における中央部と両端部との出力が一定となるように、2本の棒状の光源の配置状態を正確に決定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る画像読取装置を備えた画像形成装置であるデジタル複写機の構成を示す図である。
【図2】上記ディジタル複写機のスキャナ部における要部の構成を示す外観図である。
【図3】上記ディジタル複写機のスキャナ部における別の要部の構成を示す正面図及び照射平面についての平面図である。
【図4】上記ディジタル複写機のスキャナ部におけるCCDの結像位置を示す図である。
【図5】上記画像読取装置の実験結果を示す図である。
【図6】ランプの形状が異なる別の実施形態に係る画像読取装置の実験結果を示す図である。
【図7】ランプの形状が異なるさらに別の実施形態に係る画像読取装置の実験結果を示す図である。
【図8】この発明の別の実施形態に係る画像読取装置のスキャナ部における要部の構成を示す正面図及び平面図である。
【図9】同画像読取装置のスキャナ部における要部の構成を示す側面図である。
【図10】同画像読取装置の実験結果を示す図である。
【図11】従来の画像読取装置に用いられる反射テープを示す図である。
【符号の説明】
1−ディジタル複写機(画像形成装置)
4−ランプ(光源)
110−スキャナ部(画像読取装置)
111−原稿載置台
115−光学レンズ(縮小光学系)
116−CCD(光電変換素子)
S−被読取位置

Claims (8)

  1. 原稿に照明光を照射する棒状の光源と、原稿からの反射光を集光する縮小光学系と、有効読取領域の長手方向を前記光源の長手方向に平行にした光電変換素子であって、縮小光学系によって集光された反射光の光量に基づいて原稿の画像を読み取る光電変換素子と、を備えた画像読取装置において、
    前記光源と原稿の被読取位置との間の光路距離を前記光源の長手方向について変化させたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記光源は、前記光源から原稿の被読取位置に至る照射平面において、前記有効読取領域の長手方向に直交する方向の位置が前記光源の両端部を結ぶ方向に沿って変化する形状を呈することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記光源は、前記照射平面において湾曲した形状を呈することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記光源は、長手方向に直交する方向に作用する外力によって撓みを生じた状態で装着されることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  5. 前記光源は、互いに同一の被読取位置に照明光を照射する複数の光源であることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  6. 前記光源が、直線形状を呈する状態で装着される第1及び第2の2本の光源であることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  7. 前記光源が1本であり、前記原稿の被読取位置の中央部における光路距離をLc、前記原稿の被読取位置の端部における光路距離をLe、前記縮小光学系の中心と前記光電変換素子の有効読取領域の両端とのなす角度の1/2をθ、前記光電変換素子の有効読取領域幅をWc(mm)、前記縮小光学系の焦点距離をf(mm)として、
    Le/Lc={cos(θ)}
    但し、θ=tan−1{(Wc/2)/f}
    としたことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  8. 前記第1の光源の一端及び前記第2の光源の他端における前記光路距離をL1、前記第1の光源の他端及び前記第2の光源の一端における前記光路距離をL2、前記原稿の被読取位置の中央部における光路距離をLc、前記縮小光学系の中心と前記光電変換素子の有効読取領域の両端とのなす角度の1/2をθ、前記光電変換素子の有効読取領域幅をWc(mm)、前記縮小光学系の焦点距離をf(mm)として、
    2・L1・L2/{Lc・(L1+L2)}={cos(θ)}
    但し、θ=tan−1{(Wc/2)/f}
    としたことを特徴とする請求項6に記載の画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008062449A (ja) * 2006-09-05 2008-03-21 Olympus Corp 記録不良検出装置、その記録不良検出方法とプログラム、及び画像記録装置

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