JP2004296695A - 電源配線方法及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体装置の面積縮小及び高集積化を実現する。
【解決手段】4層配線構造を有し、最上配線層24の上層電源配線3及び4の配線方向と最下配線層21の下層電源配線1及び2の配線方向とが互いに直交する半導体装置の電源配線方法であって、最上配線層24と最下配線層21との間にある任意の配線層22を選択し、選択した配線層22の上層電源配線4に対応する位置に、上層電源配線4に平行な電源線8を配線し、電源線8と上層電源配線4及び下層電源配線2とを接続するコンタクト部5、6、及び7を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】4層配線構造を有し、最上配線層24の上層電源配線3及び4の配線方向と最下配線層21の下層電源配線1及び2の配線方向とが互いに直交する半導体装置の電源配線方法であって、最上配線層24と最下配線層21との間にある任意の配線層22を選択し、選択した配線層22の上層電源配線4に対応する位置に、上層電源配線4に平行な電源線8を配線し、電源線8と上層電源配線4及び下層電源配線2とを接続するコンタクト部5、6、及び7を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層配線構造を有する半導体装置の電源配線方法及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の多層配線構造を有する半導体装置は、外部より電源を供給するための2つの電源線を最上配線層に配線し、各セルに電源を供給するための2つの電源線を最下配線層に配線し、これら最上配線層の2つの電源線(以下、上層電源配線という)と最下配線層の2つの電源線(以下、下層電源配線という)とを電気的に接続するために、各層の間にコンタクト部を設けている。
【0003】
図3は従来の半導体装置の電源配線のレイアウトを示す図であり、(a)は半導体装置の平面を示す図、(b)は(a)の点線Aで囲った部分を立体的に示す図である。なお、図3に示す半導体装置は4層配線構造を有するものを示した。
【0004】
図3(a)に示すように、従来の半導体装置は、下層電源線101及び102と、上層電源線103及び104と、これらを接続するコンタクト部105、106、107、115、116、及び117とを備える。また、同図(b)に示すように、下層電源線101及び102は最下配線層121にX方向に配線され、上層電源線103及び104は最上配線層124にY方向に配線されている。さらに、最上配線層124と最下配線層121との間には第2配線層122及び第3配線層123がそれぞれコンタクト部105〜107、115〜117を介在して接続されている。半導体装置内の任意の位置に配置された各セルは、最下配線層121の下層電源配線101と102とにはさまれた形に配置され、この下層電源配線101及び102により各セルに電源が供給される。
【0005】
コンタクト部105は、上層電源配線104と下層電源配線102とが交差する部分に配置され、下層電源配線102と第2配線層122とを接続する。コンタクト部106は、第2配線層122上のコンタクト部105の接続部分に配置され、第2配線層122と第3配線層123とを接続する。コンタクト部107は、第3配線層123上のコンタクト部106の接続部分に配置され、第3配線層123と上層電源配線104とを接続する。
【0006】
コンタクト部115は、上層電源配線103と下層電源配線101とが交差する部分に配置され、下層電源配線101と第2配線層122とを接続する。コンタクト部116は、第2配線層122上のコンタクト部115の接続部分に配置され、第2配線層122と第3配線層123とを接続する。コンタクト部117は、第3配線層123上のコンタクト部116の接続部分に配置され、第3配線層123と上層電源配線103とを接続する。これらのコンタクト部を設けることにより、上層電源配線103及び104から供給される電源は、第3配線層123及び第2配線層122を経由して最下配線層121の下層電源配線101及び102に供給される。
【0007】
また上記以外の従来の半導体装置として、信号配線層と電源配線層とを有し、信号配線層と電源配線層とを酸化膜により絶縁し、両者を電気的に分離して、上下に積層配置したことを特徴としているものがある(特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開昭63−221649号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の半導体装置では、上層電源配線104から下層電源配線102に電源を供給するために設けるコンタクト部105〜107を、最上配線層から最下配線層にかけて一直線上に配置しなければならない。このため、電源線以外の信号配線を各層に配線する場合、コンタクト部105〜107を避けて配線を行わなければならず、信号配線の際に配線層の乗換えが発生し、コンタクト部を縫うようにして配線する必要が生じる。
【0010】
信号配線の配線の際に配線層の乗換えが発生すると、コンタクト部と信号配線とではプロセスのルールが異なるために、信号配線を直線で配線するのに比べ、多くの配線面積が必要になってしまう。このような配線では、例えばX方向に長距離配線を配線する場合、障害物がなく直線で配線を実施するものと比較して、配線混雑を引き起こしてしまう。これを解決するためには、信号配線の本数を削減したり、半導体装置の面積を拡大したりしなければならない。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、半導体装置の面積縮小及び高集積化が可能な電源配線方法及び半導体装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電源配線方法は、3層以上の多層配線構造を有し、一端の配線層の電源線の配線方向と他端の配線層の電源線の配線方向とが互いに交差する半導体装置の電源配線方法であって、前記一端の配線層と前記他端の配線層との間にある任意の配線層を選択し、前記選択した配線層の前記一端の電源線に対応する位置に、前記一端の電源線に平行な電源線を配線し、前記配線した平行な電源線と、前記一端の配線層の電源線及び前記他端の配線層の電源線とを接続する接続部を形成する。
【0013】
この方法により、任意の配線層に一端の電源線に平行な電源線を配線するため、任意の配線層を挟んだ2つの接続部の配置を任意に決定することができる。したがって、各配線層における接続部の配置場所の制約が少なくなり、信号線の配線の折り返しの増加や配線混雑等を避けることが可能となり、半導体装置の面積縮小や高集積化といった効果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態を説明するための電源配線方法によって形成された半導体装置の概略構成を示す図であり、(a)は半導体装置の平面を示す図、(b)は(a)の点線Bで囲った部分を立体的に示す図である。なお、図1に示す半導体装置は4層配線構造を有するものを示した。また、図1に示す半導体装置は、奇数層に配線される信号線及び電源線の配線方向をY方向とし、偶数層に配線される信号線及び電源線の配線方向をX方向としている。
【0015】
図1(a)に示すように、半導体装置は、各セルに電源を供給するために最下配線層に配線された下層電源配線1及び2と、外部から電源を供給するために最上配線層に配線された上層電源配線3及び4と、これらを接続するコンタクト部5、6、7、15、16、及び17とを備える。また、最上配線層と最下配線層との間にある任意の配線層には、上層電源配線4と平行な電源線8が上層電源配線4の真下の位置に配線されている。
【0016】
図1(b)に示すように、下層電源配線1及び2は最下配線層21にX方向に配線され、上層電源配線3及び4は最上配線層24にY方向に配線されている。さらに、最上配線層24と最下配線層21との間には第2配線層22及び第3配線層23がそれぞれコンタクト部5〜7及び15〜17を介在して設けられている。半導体装置内の任意の位置に配置された各セルは、最下配線層21の下層電源配線1と2とにはさまれた形に配置され、この下層電源配線1及び2により各セルに電源が供給される。第2配線層22の上層電源配線4に対応する位置(上層電源配線4の真下の位置)には、上層電源配線4に平行な電源線8が配線されている。
【0017】
コンタクト部5は、最下配線層21上の下層電源配線2と電源配線8とが交差する部分に配置され、下層電源配線2と電源線8とを接続する。コンタクト部6は、電源線8上の任意の位置に配置され、電源線8と第3配線層23とを接続する。コンタクト部7は、第3配線層23上のコンタクト部6の接続部分に配置され、第3配線層23と上層電源配線4とを接続する。これにより、上層電源配線4から供給される電源は、コンタクト部7、コンタクト部6、電源線8、コンタクト部5をこの順番で経由して下層電源配線2に供給される。
【0018】
コンタクト部15は、最下配線層21上の下層電源配線1と上層電源配線3とが交差する部分に配置され、下層電源配線1と第2配線層22とを接続する。コンタクト部16は、第2配線層22上のコンタクト部15の接続部分に配置され、第2配線層22と第3配線層23とを接続する。コンタクト部17は、第3配線層23上のコンタクト部16の接続部分に配置され、第3配線層23と上層電源配線3とを接続する。これにより、上層電源配線3から供給される電源は、コンタクト部17、16、15をこの順番で経由して下層電源配線1に供給される。
【0019】
以上のように説明した半導体装置は次の工程によって形成される。
上層電源配線3及び4がY方向に配線された最上配線層24と、第3配線層23と、第2配線層22と、上層電源配線3及び4に直交する下層電源配線1及び2が配線された最下配線層21とを備える多層配線構造の半導体装置をベースとし、まず、最上配線層24と最下配線層21との間に存在する配線層のうち任意の配線層(本実施形態では第2配線層22)を選択する。そして、選択した配線層の上層電源配線4に対応する位置に、上層電源配線4に平行な電源線8を配線する。
【0020】
電源線8を配線後は、電源線8上の任意の位置にコンタクト部6を形成して電源線8と第3配線層23とを接続し、第3配線層23上のコンタクト部6の接続部分にコンタクト部7を形成して第3配線層23と上層電源配線4とを接続し、電源線8と下層電源配線2と交差する位置にコンタクト部5を形成して電源線8と下層電源配線2とを接続する。最後に、上層電源配線3と下層電源配線1とを接続するために、コンタクト部15〜17を形成する。
【0021】
なお、上記では第2配線層22を任意の層として選択したため、電源線8は上層電源配線4に平行なものとしたが、任意の層として第3配線層23を選択した場合は、第3配線層23の配線方向がX方向であるため、下層電源配線2の真上の位置に下層電源配線2に平行な電源線を配線する。そして、その電源線上の任意の位置にコンタクト部7を形成して下層電源配線2に平行な電源線と上層電源配線4とを接続し、下層電源配線2に平行な電源線と上層電源配線4との交差する位置にコンタクト部6及び5を形成して、下層電源配線2に平行な電源線と下層電源配線2とを接続する。
【0022】
本実施形態を説明するための電源配線方法によって形成された半導体装置では、図1(b)を見ても分かるように、電源線8を上層電源配線4の真下に配線するようにしたため、上層電源配線4と電源線8とを接続するコンタクト部6及びコンタクト部7は、電源線8の配線方向(Y方向)に対して任意の位置に配置される。
【0023】
本実施形態のように、半導体装置の奇数配線層をY方向で配線し、偶数配線層をX方向で配線する場合、図1(b)に示すように、電源線8と上層電源配線4とを接続するためのコンタクト部6及び7を、上層電源配線3と下層電源配線1との間に配置されるコンタクト部15〜17と同一のX軸上に配置して形成することで、それまで配線に使用できなかった第3配線層23のコンタクト部5の真上の部分も配線領域として使用できるようになる。
【0024】
このように、図1に示す半導体装置によれば、第2配線層22に電源線8を配線し、コンタクト部6及び7を上層電源配線3と下層電源配線1との間に配置されるコンタクト部15〜17と同一のX軸上に配置することにより、それまで配線に使用できなかった部分も配線領域として使用することができる。すなわち、もともとX方向の配線障害となっていたコンタクト部6及び7を、コンタクト部15〜17と同一のX軸上に配置することで、第3配線層23において、X方向に長距離配線を配置する場合の配線領域を確保することができ、別の層に乗り換えなくてもX方向に長距離配線を配置することが可能となる。したがって、中間層における信号線の配線を直線で行うことが可能となるため、配線の折り返しの増加や配線混雑を避けることができ、面積縮小及び高集積化が可能となる。
【0025】
また、図1に示す半導体装置によれば、奇数配線層と偶数配線層とが互いに直交する構成であるため、コンタクト部の配置位置を自在に決定でき、配線のレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0026】
なお、本実施形態では、上層電源配線4に接続されるコンタクト部について配置位置を任意に決定できる例を説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、上層電源配線3に接続されるコンタクト部の配置位置を任意に決定できるように電源線8を配線しても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0027】
また、本実施形態では、4層配線構造の半導体装置について例示したが、配線層の数はこれに限らず、少なくとも3層の配線構造を有する半導体装置であれば適用可能である。ただし、3層配線構造の半導体装置の場合、奇数配線層と偶数配線層とにおける配線方向が互いに直交しなくなるため、最上配線層と最下配線層とに配線される電源線の配線方向が互いに直交していれば充分である。
【0028】
また、本実施形態では、最上配線層と最下配線層とに配線される電源線の配線方向が互いに直交している場合を説明したが、両者は直交していなくてもよく、交差していれば充分である。
【0029】
また、本実施形態では、電源線8を第2配線層22にのみ配線する例を説明したが、任意の配線層を複数選んで、複数の配線層の各々に電源線8を配線するようにしても良い。このようにすることで、各配線層を接続するコンタクト部を自由自在に配置することができ、半導体装置の配線のレイアウトの自由度が向上する。
【0030】
[第2実施形態]
図2は、本発明の第2実施形態を説明するための電源配線方法によって形成された半導体装置の概略構成を示す図であり、(a)は半導体装置の平面を示す図、(b)は(a)の点線Cで囲った部分を立体的に示す図である。なお、図2に示す半導体装置は4層配線構造を有するものを示した。また、図2に示す半導体装置は、奇数層に配線される信号線及び電源線の配線方向をX方向とし、偶数層に配線される信号線及び電源線の配線方向をY方向としている。
【0031】
図2(a)に示すように、半導体装置は、各セルに電源を供給するために最下配線層に配線された下層電源配線11及び12と、外部から電源を供給するために最上配線層に配線された上層電源配線13及び14と、これらを接続するコンタクト部25、26、27、35、36、及び37とを備える。また、最上配線層と最下配線層との間にある任意の配線層には、上層電源配線14と平行な電源線18が上層電源配線14の真下の位置に配線されている。
【0032】
図2(b)に示すように、下層電源線11及び12は最下配線層41にY方向に配線され、上層電源線13及び14は最上配線層44にX方向に配線されている。さらに、最上配線層44と最下配線層41との間には第2配線層42及び第3配線層43がそれぞれコンタクト部25〜27、35〜37を介して接続されている。半導体装置内の任意の位置に配置された各セルは、最下配線層41の下層電源配線11と12とにはさまれた形に配置され、この下層電源配線11及び12により各セルに電源が供給される。第2配線層42の上層電源配線14に対応する位置(上層電源配線14の真下の位置)には、上層電源配線14に平行な電源線18が配線される。
【0033】
コンタクト部25は、最下配線層41の下層電源配線12と電源配線18とが交差する部分に配置され、下層電源配線12と電源線18とを接続する。コンタクト部26は、電源線18上の任意の位置に配置され、電源線18と第3配線層43とを接続する。コンタクト部27は、第3配線層43上のコンタクト部26の接続部分に配置され、第3配線層43と上層電源配線14とを接続する。これにより、上層電源配線14から供給される電源は、コンタクト部27、コンタクト部26、電源線18、コンタクト部25をこの順番を経由して下層電源配線12に供給される。
【0034】
コンタクト部35は、最下配線層41上の下層電源配線11と上層電源配線13とが交差する部分に配置され、下層電源配線11と第2配線層42とを接続する。コンタクト部36は、第2配線層42上のコンタクト部35の接続部分に配置され、第2配線層42と第3配線層43とを接続する。コンタクト部37は、第3配線層43上のコンタクト部36の接続部分に配置され、第3配線層43と上層電源配線13とを接続する。これにより、上層電源配線13から供給される電源は、コンタクト部37、36、35をこの順番で経由して下層電源配線11に供給される。
【0035】
以上のように説明した半導体装置は次の工程によって形成される。
上層電源配線13及び14がX方向に配線された最上配線層44と、第3配線層43と、第2配線層42と、上層電源配線13及び14に直交する下層電源配線11及び12が配線された最下配線層41とを備える多層配線構造の半導体装置をベースとし、まず、最上配線層44と最下配線層41との間に存在する配線層のうち任意の配線層(本実施形態では第2配線層42)を選択する。そして、選択した配線層の上層電源配線14に対応する位置に、上層電源配線14に平行な電源線18を配線する。
【0036】
電源線18を配線後は、電源線18上の任意の位置にコンタクト部26を形成して電源線18と第3配線層43とを接続し、第3配線層43上のコンタクト部26の接続部分にコンタクト部27を形成して第3配線層43と上層電源配線14とを接続し、電源線18と下層電源配線12とが交差する位置にコンタクト部25を形成して電源線18と下層電源配線12とを接続する。最後に、上層電源配線13と下層電源配線11とを接続するために、コンタクト部35〜37を形成する。
【0037】
なお、上記では第2配線層42を任意の層として選択したため、電源線18は上層電源配線14に平行なものとしたが、任意の層として第3配線層43を選択した場合は、第3配線層43の配線方向がY方向であるため、下層電源配線12の真上の位置に下層電源配線12に平行な電源線を配線する。そして、その電源線上の任意の位置にコンタクト部27を形成して下層電源配線12に平行な電源線と上層電源配線14とを接続し、下層電源配線12に平行な電源線と上層電源配線14との交差する位置にコンタクト部26及び25を形成して、下層電源配線12に平行な電源線と下層電源配線12とを接続する。
【0038】
本実施形態を説明するための電源配線方法によって形成された半導体装置では、図2(b)を見ても分かるように、電源線18を上層電源配線14の真下に配線するようにしたため、上層電源配線14と電源線18とを接続するコンタクト部26及び27は、電源線18の配線方向(X方向)に対して任意の位置に配置される。
【0039】
本実施形態のように、半導体装置の奇数配線層をX方向で配線し、偶数配線層をY方向で配線する場合、図2(b)に示すように、上層電源配線14と電源配線18との間に配置されるコンタクト部26及び27を、上層電源配線13と下層電源配線11との間に配置されるコンタクト部35〜37と同一のY軸上に配置して形成することで、それまで配線に使用できなかったコンタクト部25の真上の部分も配線領域として使用できるようになる。
【0040】
このように、図2に示す半導体装置によれば、第2配線層42に電源配線18を配線し、コンタクト部26及び27を上層電源配線13と下層電源配線11との間に配置されるコンタクト部35〜37と同一のY軸上に配置することにより、それまで配線に使用できなかった部分も配線領域として使用することができる。すなわち、もともとY方向の配線障害となっていたコンタクト部26及び27を、コンタクト部35〜37と同一のY軸上に配置することで、第3配線層43において、Y方向に長距離配線を配置する場合の配線領域を確保することができ、別の層に乗り換えなくてもY方向に長距離配線を配置することが可能となる。したがって、中間層における信号線の配線を直線で行うことが可能となるため、配線の折り返しの増加や配線混雑を避けることができ、面積縮小及び高集積化が可能となる。
【0041】
このように、第1実施形態と配線方針が異なる場合のレイアウトに対しても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0042】
なお、本実施形態では、上層電源配線14に接続されるコンタクト部について配置位置を任意に決定できる例を説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、上層電源配線13に接続されるコンタクト部の配置位置を任意に決定できるように電源線18を配線しても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0043】
また、本実施形態では、4層配線構造の半導体装置について例示したが、配線層の数はこれに限らず、少なくとも3層の配線構造を有する半導体装置であれば適用可能である。ただし、3層配線構造の半導体装置の場合、奇数配線層と偶数配線層とにおける配線方向が互いに直交しなくなるため、最上配線層と最下配線層とに配線される電源線の配線方向が互いに直交していれば充分である。
【0044】
また、本実施形態では、最上配線層と最下配線層とに配線される電源線の配線方向が互いに直交している場合を説明したが、両者は直交していなくてもよく、交差していれば良い。
【0045】
また、本実施形態では、電源線18を第2配線層42にのみ配線する例を説明したが、任意の配線層を複数選んで、複数の配線層の各々に電源線18を配線するようにしても良い。このようにすることで、各配線層を接続するコンタクト部を自由な位置に配置することができ、半導体装置の配線のレイアウトの自由度が向上する。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体装置の面積縮小及び高集積化を可能にする電源配線方法及び半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a):本発明の第1実施形態を説明するための電源配線方法によって形成した半導体装置の平面を示す図
(b):(a)の点線Bで囲った部分を立体的に示す図
【図2】(a):本発明の第2実施形態を説明するための電源配線方法によって形成した半導体装置の平面を示す図
(b):(a)の点線Cで囲った部分を立体的に示す図
【図3】(a):従来の半導体装置の電源配線レイアウトの平面を示す図
(b):(a)の点線Aで囲った部分を立体的に示す図
【符号の説明】
1、2 下層電源配線
3、4 上層電源配線
5、6、7、15、16、17 コンタクト部
21 最下配線層
22 第2配線層
23 第3配線層
24 最上配線層
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層配線構造を有する半導体装置の電源配線方法及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の多層配線構造を有する半導体装置は、外部より電源を供給するための2つの電源線を最上配線層に配線し、各セルに電源を供給するための2つの電源線を最下配線層に配線し、これら最上配線層の2つの電源線(以下、上層電源配線という)と最下配線層の2つの電源線(以下、下層電源配線という)とを電気的に接続するために、各層の間にコンタクト部を設けている。
【0003】
図3は従来の半導体装置の電源配線のレイアウトを示す図であり、(a)は半導体装置の平面を示す図、(b)は(a)の点線Aで囲った部分を立体的に示す図である。なお、図3に示す半導体装置は4層配線構造を有するものを示した。
【0004】
図3(a)に示すように、従来の半導体装置は、下層電源線101及び102と、上層電源線103及び104と、これらを接続するコンタクト部105、106、107、115、116、及び117とを備える。また、同図(b)に示すように、下層電源線101及び102は最下配線層121にX方向に配線され、上層電源線103及び104は最上配線層124にY方向に配線されている。さらに、最上配線層124と最下配線層121との間には第2配線層122及び第3配線層123がそれぞれコンタクト部105〜107、115〜117を介在して接続されている。半導体装置内の任意の位置に配置された各セルは、最下配線層121の下層電源配線101と102とにはさまれた形に配置され、この下層電源配線101及び102により各セルに電源が供給される。
【0005】
コンタクト部105は、上層電源配線104と下層電源配線102とが交差する部分に配置され、下層電源配線102と第2配線層122とを接続する。コンタクト部106は、第2配線層122上のコンタクト部105の接続部分に配置され、第2配線層122と第3配線層123とを接続する。コンタクト部107は、第3配線層123上のコンタクト部106の接続部分に配置され、第3配線層123と上層電源配線104とを接続する。
【0006】
コンタクト部115は、上層電源配線103と下層電源配線101とが交差する部分に配置され、下層電源配線101と第2配線層122とを接続する。コンタクト部116は、第2配線層122上のコンタクト部115の接続部分に配置され、第2配線層122と第3配線層123とを接続する。コンタクト部117は、第3配線層123上のコンタクト部116の接続部分に配置され、第3配線層123と上層電源配線103とを接続する。これらのコンタクト部を設けることにより、上層電源配線103及び104から供給される電源は、第3配線層123及び第2配線層122を経由して最下配線層121の下層電源配線101及び102に供給される。
【0007】
また上記以外の従来の半導体装置として、信号配線層と電源配線層とを有し、信号配線層と電源配線層とを酸化膜により絶縁し、両者を電気的に分離して、上下に積層配置したことを特徴としているものがある(特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開昭63−221649号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の半導体装置では、上層電源配線104から下層電源配線102に電源を供給するために設けるコンタクト部105〜107を、最上配線層から最下配線層にかけて一直線上に配置しなければならない。このため、電源線以外の信号配線を各層に配線する場合、コンタクト部105〜107を避けて配線を行わなければならず、信号配線の際に配線層の乗換えが発生し、コンタクト部を縫うようにして配線する必要が生じる。
【0010】
信号配線の配線の際に配線層の乗換えが発生すると、コンタクト部と信号配線とではプロセスのルールが異なるために、信号配線を直線で配線するのに比べ、多くの配線面積が必要になってしまう。このような配線では、例えばX方向に長距離配線を配線する場合、障害物がなく直線で配線を実施するものと比較して、配線混雑を引き起こしてしまう。これを解決するためには、信号配線の本数を削減したり、半導体装置の面積を拡大したりしなければならない。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、半導体装置の面積縮小及び高集積化が可能な電源配線方法及び半導体装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電源配線方法は、3層以上の多層配線構造を有し、一端の配線層の電源線の配線方向と他端の配線層の電源線の配線方向とが互いに交差する半導体装置の電源配線方法であって、前記一端の配線層と前記他端の配線層との間にある任意の配線層を選択し、前記選択した配線層の前記一端の電源線に対応する位置に、前記一端の電源線に平行な電源線を配線し、前記配線した平行な電源線と、前記一端の配線層の電源線及び前記他端の配線層の電源線とを接続する接続部を形成する。
【0013】
この方法により、任意の配線層に一端の電源線に平行な電源線を配線するため、任意の配線層を挟んだ2つの接続部の配置を任意に決定することができる。したがって、各配線層における接続部の配置場所の制約が少なくなり、信号線の配線の折り返しの増加や配線混雑等を避けることが可能となり、半導体装置の面積縮小や高集積化といった効果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態を説明するための電源配線方法によって形成された半導体装置の概略構成を示す図であり、(a)は半導体装置の平面を示す図、(b)は(a)の点線Bで囲った部分を立体的に示す図である。なお、図1に示す半導体装置は4層配線構造を有するものを示した。また、図1に示す半導体装置は、奇数層に配線される信号線及び電源線の配線方向をY方向とし、偶数層に配線される信号線及び電源線の配線方向をX方向としている。
【0015】
図1(a)に示すように、半導体装置は、各セルに電源を供給するために最下配線層に配線された下層電源配線1及び2と、外部から電源を供給するために最上配線層に配線された上層電源配線3及び4と、これらを接続するコンタクト部5、6、7、15、16、及び17とを備える。また、最上配線層と最下配線層との間にある任意の配線層には、上層電源配線4と平行な電源線8が上層電源配線4の真下の位置に配線されている。
【0016】
図1(b)に示すように、下層電源配線1及び2は最下配線層21にX方向に配線され、上層電源配線3及び4は最上配線層24にY方向に配線されている。さらに、最上配線層24と最下配線層21との間には第2配線層22及び第3配線層23がそれぞれコンタクト部5〜7及び15〜17を介在して設けられている。半導体装置内の任意の位置に配置された各セルは、最下配線層21の下層電源配線1と2とにはさまれた形に配置され、この下層電源配線1及び2により各セルに電源が供給される。第2配線層22の上層電源配線4に対応する位置(上層電源配線4の真下の位置)には、上層電源配線4に平行な電源線8が配線されている。
【0017】
コンタクト部5は、最下配線層21上の下層電源配線2と電源配線8とが交差する部分に配置され、下層電源配線2と電源線8とを接続する。コンタクト部6は、電源線8上の任意の位置に配置され、電源線8と第3配線層23とを接続する。コンタクト部7は、第3配線層23上のコンタクト部6の接続部分に配置され、第3配線層23と上層電源配線4とを接続する。これにより、上層電源配線4から供給される電源は、コンタクト部7、コンタクト部6、電源線8、コンタクト部5をこの順番で経由して下層電源配線2に供給される。
【0018】
コンタクト部15は、最下配線層21上の下層電源配線1と上層電源配線3とが交差する部分に配置され、下層電源配線1と第2配線層22とを接続する。コンタクト部16は、第2配線層22上のコンタクト部15の接続部分に配置され、第2配線層22と第3配線層23とを接続する。コンタクト部17は、第3配線層23上のコンタクト部16の接続部分に配置され、第3配線層23と上層電源配線3とを接続する。これにより、上層電源配線3から供給される電源は、コンタクト部17、16、15をこの順番で経由して下層電源配線1に供給される。
【0019】
以上のように説明した半導体装置は次の工程によって形成される。
上層電源配線3及び4がY方向に配線された最上配線層24と、第3配線層23と、第2配線層22と、上層電源配線3及び4に直交する下層電源配線1及び2が配線された最下配線層21とを備える多層配線構造の半導体装置をベースとし、まず、最上配線層24と最下配線層21との間に存在する配線層のうち任意の配線層(本実施形態では第2配線層22)を選択する。そして、選択した配線層の上層電源配線4に対応する位置に、上層電源配線4に平行な電源線8を配線する。
【0020】
電源線8を配線後は、電源線8上の任意の位置にコンタクト部6を形成して電源線8と第3配線層23とを接続し、第3配線層23上のコンタクト部6の接続部分にコンタクト部7を形成して第3配線層23と上層電源配線4とを接続し、電源線8と下層電源配線2と交差する位置にコンタクト部5を形成して電源線8と下層電源配線2とを接続する。最後に、上層電源配線3と下層電源配線1とを接続するために、コンタクト部15〜17を形成する。
【0021】
なお、上記では第2配線層22を任意の層として選択したため、電源線8は上層電源配線4に平行なものとしたが、任意の層として第3配線層23を選択した場合は、第3配線層23の配線方向がX方向であるため、下層電源配線2の真上の位置に下層電源配線2に平行な電源線を配線する。そして、その電源線上の任意の位置にコンタクト部7を形成して下層電源配線2に平行な電源線と上層電源配線4とを接続し、下層電源配線2に平行な電源線と上層電源配線4との交差する位置にコンタクト部6及び5を形成して、下層電源配線2に平行な電源線と下層電源配線2とを接続する。
【0022】
本実施形態を説明するための電源配線方法によって形成された半導体装置では、図1(b)を見ても分かるように、電源線8を上層電源配線4の真下に配線するようにしたため、上層電源配線4と電源線8とを接続するコンタクト部6及びコンタクト部7は、電源線8の配線方向(Y方向)に対して任意の位置に配置される。
【0023】
本実施形態のように、半導体装置の奇数配線層をY方向で配線し、偶数配線層をX方向で配線する場合、図1(b)に示すように、電源線8と上層電源配線4とを接続するためのコンタクト部6及び7を、上層電源配線3と下層電源配線1との間に配置されるコンタクト部15〜17と同一のX軸上に配置して形成することで、それまで配線に使用できなかった第3配線層23のコンタクト部5の真上の部分も配線領域として使用できるようになる。
【0024】
このように、図1に示す半導体装置によれば、第2配線層22に電源線8を配線し、コンタクト部6及び7を上層電源配線3と下層電源配線1との間に配置されるコンタクト部15〜17と同一のX軸上に配置することにより、それまで配線に使用できなかった部分も配線領域として使用することができる。すなわち、もともとX方向の配線障害となっていたコンタクト部6及び7を、コンタクト部15〜17と同一のX軸上に配置することで、第3配線層23において、X方向に長距離配線を配置する場合の配線領域を確保することができ、別の層に乗り換えなくてもX方向に長距離配線を配置することが可能となる。したがって、中間層における信号線の配線を直線で行うことが可能となるため、配線の折り返しの増加や配線混雑を避けることができ、面積縮小及び高集積化が可能となる。
【0025】
また、図1に示す半導体装置によれば、奇数配線層と偶数配線層とが互いに直交する構成であるため、コンタクト部の配置位置を自在に決定でき、配線のレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0026】
なお、本実施形態では、上層電源配線4に接続されるコンタクト部について配置位置を任意に決定できる例を説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、上層電源配線3に接続されるコンタクト部の配置位置を任意に決定できるように電源線8を配線しても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0027】
また、本実施形態では、4層配線構造の半導体装置について例示したが、配線層の数はこれに限らず、少なくとも3層の配線構造を有する半導体装置であれば適用可能である。ただし、3層配線構造の半導体装置の場合、奇数配線層と偶数配線層とにおける配線方向が互いに直交しなくなるため、最上配線層と最下配線層とに配線される電源線の配線方向が互いに直交していれば充分である。
【0028】
また、本実施形態では、最上配線層と最下配線層とに配線される電源線の配線方向が互いに直交している場合を説明したが、両者は直交していなくてもよく、交差していれば充分である。
【0029】
また、本実施形態では、電源線8を第2配線層22にのみ配線する例を説明したが、任意の配線層を複数選んで、複数の配線層の各々に電源線8を配線するようにしても良い。このようにすることで、各配線層を接続するコンタクト部を自由自在に配置することができ、半導体装置の配線のレイアウトの自由度が向上する。
【0030】
[第2実施形態]
図2は、本発明の第2実施形態を説明するための電源配線方法によって形成された半導体装置の概略構成を示す図であり、(a)は半導体装置の平面を示す図、(b)は(a)の点線Cで囲った部分を立体的に示す図である。なお、図2に示す半導体装置は4層配線構造を有するものを示した。また、図2に示す半導体装置は、奇数層に配線される信号線及び電源線の配線方向をX方向とし、偶数層に配線される信号線及び電源線の配線方向をY方向としている。
【0031】
図2(a)に示すように、半導体装置は、各セルに電源を供給するために最下配線層に配線された下層電源配線11及び12と、外部から電源を供給するために最上配線層に配線された上層電源配線13及び14と、これらを接続するコンタクト部25、26、27、35、36、及び37とを備える。また、最上配線層と最下配線層との間にある任意の配線層には、上層電源配線14と平行な電源線18が上層電源配線14の真下の位置に配線されている。
【0032】
図2(b)に示すように、下層電源線11及び12は最下配線層41にY方向に配線され、上層電源線13及び14は最上配線層44にX方向に配線されている。さらに、最上配線層44と最下配線層41との間には第2配線層42及び第3配線層43がそれぞれコンタクト部25〜27、35〜37を介して接続されている。半導体装置内の任意の位置に配置された各セルは、最下配線層41の下層電源配線11と12とにはさまれた形に配置され、この下層電源配線11及び12により各セルに電源が供給される。第2配線層42の上層電源配線14に対応する位置(上層電源配線14の真下の位置)には、上層電源配線14に平行な電源線18が配線される。
【0033】
コンタクト部25は、最下配線層41の下層電源配線12と電源配線18とが交差する部分に配置され、下層電源配線12と電源線18とを接続する。コンタクト部26は、電源線18上の任意の位置に配置され、電源線18と第3配線層43とを接続する。コンタクト部27は、第3配線層43上のコンタクト部26の接続部分に配置され、第3配線層43と上層電源配線14とを接続する。これにより、上層電源配線14から供給される電源は、コンタクト部27、コンタクト部26、電源線18、コンタクト部25をこの順番を経由して下層電源配線12に供給される。
【0034】
コンタクト部35は、最下配線層41上の下層電源配線11と上層電源配線13とが交差する部分に配置され、下層電源配線11と第2配線層42とを接続する。コンタクト部36は、第2配線層42上のコンタクト部35の接続部分に配置され、第2配線層42と第3配線層43とを接続する。コンタクト部37は、第3配線層43上のコンタクト部36の接続部分に配置され、第3配線層43と上層電源配線13とを接続する。これにより、上層電源配線13から供給される電源は、コンタクト部37、36、35をこの順番で経由して下層電源配線11に供給される。
【0035】
以上のように説明した半導体装置は次の工程によって形成される。
上層電源配線13及び14がX方向に配線された最上配線層44と、第3配線層43と、第2配線層42と、上層電源配線13及び14に直交する下層電源配線11及び12が配線された最下配線層41とを備える多層配線構造の半導体装置をベースとし、まず、最上配線層44と最下配線層41との間に存在する配線層のうち任意の配線層(本実施形態では第2配線層42)を選択する。そして、選択した配線層の上層電源配線14に対応する位置に、上層電源配線14に平行な電源線18を配線する。
【0036】
電源線18を配線後は、電源線18上の任意の位置にコンタクト部26を形成して電源線18と第3配線層43とを接続し、第3配線層43上のコンタクト部26の接続部分にコンタクト部27を形成して第3配線層43と上層電源配線14とを接続し、電源線18と下層電源配線12とが交差する位置にコンタクト部25を形成して電源線18と下層電源配線12とを接続する。最後に、上層電源配線13と下層電源配線11とを接続するために、コンタクト部35〜37を形成する。
【0037】
なお、上記では第2配線層42を任意の層として選択したため、電源線18は上層電源配線14に平行なものとしたが、任意の層として第3配線層43を選択した場合は、第3配線層43の配線方向がY方向であるため、下層電源配線12の真上の位置に下層電源配線12に平行な電源線を配線する。そして、その電源線上の任意の位置にコンタクト部27を形成して下層電源配線12に平行な電源線と上層電源配線14とを接続し、下層電源配線12に平行な電源線と上層電源配線14との交差する位置にコンタクト部26及び25を形成して、下層電源配線12に平行な電源線と下層電源配線12とを接続する。
【0038】
本実施形態を説明するための電源配線方法によって形成された半導体装置では、図2(b)を見ても分かるように、電源線18を上層電源配線14の真下に配線するようにしたため、上層電源配線14と電源線18とを接続するコンタクト部26及び27は、電源線18の配線方向(X方向)に対して任意の位置に配置される。
【0039】
本実施形態のように、半導体装置の奇数配線層をX方向で配線し、偶数配線層をY方向で配線する場合、図2(b)に示すように、上層電源配線14と電源配線18との間に配置されるコンタクト部26及び27を、上層電源配線13と下層電源配線11との間に配置されるコンタクト部35〜37と同一のY軸上に配置して形成することで、それまで配線に使用できなかったコンタクト部25の真上の部分も配線領域として使用できるようになる。
【0040】
このように、図2に示す半導体装置によれば、第2配線層42に電源配線18を配線し、コンタクト部26及び27を上層電源配線13と下層電源配線11との間に配置されるコンタクト部35〜37と同一のY軸上に配置することにより、それまで配線に使用できなかった部分も配線領域として使用することができる。すなわち、もともとY方向の配線障害となっていたコンタクト部26及び27を、コンタクト部35〜37と同一のY軸上に配置することで、第3配線層43において、Y方向に長距離配線を配置する場合の配線領域を確保することができ、別の層に乗り換えなくてもY方向に長距離配線を配置することが可能となる。したがって、中間層における信号線の配線を直線で行うことが可能となるため、配線の折り返しの増加や配線混雑を避けることができ、面積縮小及び高集積化が可能となる。
【0041】
このように、第1実施形態と配線方針が異なる場合のレイアウトに対しても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0042】
なお、本実施形態では、上層電源配線14に接続されるコンタクト部について配置位置を任意に決定できる例を説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、上層電源配線13に接続されるコンタクト部の配置位置を任意に決定できるように電源線18を配線しても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0043】
また、本実施形態では、4層配線構造の半導体装置について例示したが、配線層の数はこれに限らず、少なくとも3層の配線構造を有する半導体装置であれば適用可能である。ただし、3層配線構造の半導体装置の場合、奇数配線層と偶数配線層とにおける配線方向が互いに直交しなくなるため、最上配線層と最下配線層とに配線される電源線の配線方向が互いに直交していれば充分である。
【0044】
また、本実施形態では、最上配線層と最下配線層とに配線される電源線の配線方向が互いに直交している場合を説明したが、両者は直交していなくてもよく、交差していれば良い。
【0045】
また、本実施形態では、電源線18を第2配線層42にのみ配線する例を説明したが、任意の配線層を複数選んで、複数の配線層の各々に電源線18を配線するようにしても良い。このようにすることで、各配線層を接続するコンタクト部を自由な位置に配置することができ、半導体装置の配線のレイアウトの自由度が向上する。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体装置の面積縮小及び高集積化を可能にする電源配線方法及び半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a):本発明の第1実施形態を説明するための電源配線方法によって形成した半導体装置の平面を示す図
(b):(a)の点線Bで囲った部分を立体的に示す図
【図2】(a):本発明の第2実施形態を説明するための電源配線方法によって形成した半導体装置の平面を示す図
(b):(a)の点線Cで囲った部分を立体的に示す図
【図3】(a):従来の半導体装置の電源配線レイアウトの平面を示す図
(b):(a)の点線Aで囲った部分を立体的に示す図
【符号の説明】
1、2 下層電源配線
3、4 上層電源配線
5、6、7、15、16、17 コンタクト部
21 最下配線層
22 第2配線層
23 第3配線層
24 最上配線層
Claims (3)
- 3層以上の多層配線構造を有し、一端の配線層の電源線の配線方向と他端の配線層の電源線の配線方向とが互いに交差する半導体装置の電源配線方法であって、
前記一端の配線層と前記他端の配線層との間にある任意の配線層を選択し、
前記選択した配線層の前記一端の電源線に対応する位置に、前記一端の電源線に平行な電源線を配線し、
前記配線した平行な電源線と、前記一端の配線層の電源線及び前記他端の配線層の電源線とを接続する接続部を形成する電源配線方法。 - 請求項1記載の電源配線方法であって、
前記半導体装置が4層以上の配線構造を有し、各配線層の配線方向を奇数配線層と偶数配線層とで互いに直交させる電源配線方法。 - 3層以上の多層配線構造を有し、一端の配線層の電源線の配線方向と他端の配線層の電源線の配線方向とが互いに交差する半導体装置であって、
前記一端の配線層と前記他端の配線層との間にある任意の配線層の前記一端の電源線に対応する位置に配線された前記一端の電源線に平行な電源線と、
前記平行な電源線と、前記一端の配線層の電源線及び前記他端の配線層の電源線とを接続する接続部とを備える半導体装置。
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