JP2004296591A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Naoki Itani
直毅 井谷
Toshiyuki Izome
敏之 井染
Takashi Watanabe
崇史 渡邉
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

【課題】被研磨膜表面にディッシングが生じるのを抑制しつつ、高いスループットで被研磨膜を研磨し得る半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】研磨砥粒と界面活性剤より成る添加剤とを含む研磨剤を供給しながら、第1の研磨パッド104aを用いて、半導体基板上に形成された被研磨膜の表面を研磨し、被研磨膜の表面を平坦化する第1の工程と、研磨剤を供給せず、水を供給しながら、第1の研磨パッドより硬い第2の研磨パッド104bを用いて、被研磨膜の表面を更に研磨する第2の工程とを有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、被研磨膜を研磨する半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、素子領域を画定する素子分離領域を形成するための技術として、LOCOS(LOCal Oxidation of Silicon、局所酸化)法が広く知られている。
【0003】
しかし、LOCOS法により素子分離領域を形成した場合には、バーズビークによって素子領域が小さくなる傾向がある。素子分離領域を形成する際の酸化量を小さくすれば、バーズビークを小さくすることが可能であるが、酸化量を小さくした場合には、十分な素子分離機能を得ることができなくなってしまう。また、LOCOS法により素子分離領域を形成した場合には、基板表面に大きな段差が形成されてしまう。このため、LOCOS法を用いて素子分離領域を形成する技術では、更なる微細化・高集積化が困難であった。
【0004】
LOCOS法に代わる方法として、STI(Shallow Trench Isolation)法が注目されている。STI法による素子分離領域の形成方法を図16を用いて説明する。図16は、従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0005】
まず、図16に示すように、半導体基板210上に、シリコン酸化膜212、シリコン窒化膜214を順次形成する。
【0006】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、シリコン窒化膜214及びシリコン酸化膜212をパターニングする。これにより、シリコン窒化膜214及びシリコン酸化膜212に、半導体基板210に達する開口部216が形成される。
【0007】
次に、開口部216が形成されたシリコン窒化膜214をマスクとして半導体基板210を異方性エッチングする。こうして、半導体基板210にトレンチ216、即ち溝が形成される。
【0008】
次に、トレンチ216内及びシリコン窒化膜214上にシリコン酸化膜220を形成する。
【0009】
次に、CMP(Chemical Mechanical Polishing、化学的機械的研磨)法により、シリコン窒化膜214の表面が露出するまで、シリコン酸化膜220表面を研磨する。シリコン窒化膜214は、シリコン酸化膜220を研磨する際のストッパとして機能する。研磨剤としては、例えば、シリカより成る研磨砥粒とKOHより成る添加剤とを含む研磨剤を用いる。こうして、トレンチ216に内に、シリコン酸化膜220より成る素子分離領域221が埋め込まれる。素子分離領域221により素子領域222が画定される。
【0010】
この後、シリコン窒化膜214及びシリコン酸化膜212をエッチング除去する。この後、素子領域222内にトランジスタ(図示せず)を形成する。こうして、半導体装置が製造される。
【0011】
STI法を用いて素子分離領域221を形成すれば、LOCOS法で素子分離領域を形成する場合のようなバーズビークが発生することはなく、素子領域222が狭くなってしまうのを防止することができる。また、トレンチ218の深さを深く設定することにより、実効的な素子間距離を長くすることができるため、高い素子分離機能を得ることができる。
【0012】
しかしながら、上記のような研磨剤、即ち、シリカより成る研磨砥粒とKOHより成る添加剤とを含む研磨剤を用いた従来の半導体装置の製造方法では、研磨速度があまり速くなく、また、必ずしも良好な平坦性が得られなかった。
【0013】
近時、研磨速度が速く、良好な平坦性が得られる研磨剤として、研磨砥粒と界面活性剤より成る添加剤とを含む研磨剤が提案されている(特許文献1〜3参照)。研磨砥粒としては、例えば酸化セリウム(セリア、CeO)が用いられている。添加剤としては、例えばポリアクリル酸アンモニウム塩が用いられている。
【0014】
このような提案されている研磨剤を用いれば、シリカより成る研磨砥粒とKOHより成る添加剤とを含む研磨剤を用いた場合と比較して、速い速度で被研磨膜220の表面を研磨することができ、しかも、被研磨膜220の表面の平坦性を向上することが可能となる。
【0015】
しかし、このような提案されている研磨剤を用いた場合には、被研磨膜220の表面がほぼ平坦化されると研磨速度が著しく遅くなってしまう。被研磨膜220の表面が平坦化されると研磨速度が著しく遅くなってしまうのは、提案されている研磨剤中に添加剤として含まれる界面活性剤の特性によるものと考えられている。このため、提案されている研磨剤を用いた場合には、シリコン窒化膜上に被研磨膜であるシリコン酸化膜が残ってしまう。
【0016】
ここで、シリコン酸化膜220の凹部における表面の高さとシリコン窒化膜214の表面の高さとがほぼ等しくなるように、シリコン酸化膜220の厚さを設定することも考えられる。しかし、シリコン酸化膜220の膜厚は設計値に対して±30nm程度変動するのが一般的である。このため、シリコン酸化膜220が設計値より厚く形成されてしまった場合(図17(a)参照)には、シリコン窒化膜214上にシリコン酸化膜220が残ってしまう(図17(b)参照)。
【0017】
シリコン窒化膜214上にシリコン酸化膜220が残っていると、シリコン窒化膜214やシリコン酸化膜212をエッチング除去することができないため、シリコン窒化膜214上のシリコン酸化膜212を、何らかの方法により除去しなければならない。
【0018】
シリコン窒化膜214上に残ったシリコン酸化膜220を除去する方法として、研磨剤の供給を止め、純水を供給しながらシリコン酸化膜220を研磨することが提案されている。シリコン酸化膜220の平坦化が終了した時点においては、シリコン酸化膜220と研磨パッド(図示せず)との間には研磨剤(図示せず)が残っている。研磨剤に含まれていた添加剤は水溶性であるため、純水を供給すると、添加剤が短時間で除去される。一方、研磨剤に含まれていた研磨砥粒は水溶性ではないためシリコン酸化膜220と研磨パッドとの間に残る。添加剤は、シリコン酸化膜220の表面が平坦化された際に、シリコン酸化膜220の研磨速度を遅くするのに寄与していたものである。このような添加剤が短時間に除去される一方、研磨に寄与する研磨砥粒は研磨パッドとシリコン酸化膜220との間に残るため、シリコン窒化膜214上に残っているシリコン酸化膜220を研磨により除去することが可能となる。
【0019】
【特許文献1】
特開2000−248263号公報
【特許文献2】
特開平8−22970号公報
【特許文献3】
特開平5−326469号公報
【特許文献4】
特開2001−9702号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単に、研磨剤を供給するのを止め、純水を供給しながら被研磨膜であるシリコン酸化膜220を研磨すると、図18に示すように、素子分離領域を構成するシリコン酸化膜220の表面にディッシング(dishing)224と称される凹みが生じてしまっていた。
【0021】
本発明の目的は、被研磨膜表面にディッシングが生じるのを抑制しつつ、高いスループットで被研磨膜を研磨し得る半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によれば、研磨砥粒と界面活性剤より成る添加剤とを含む研磨剤を供給しながら、第1の研磨パッドを用いて、半導体基板上に形成された被研磨膜の表面を研磨し、前記被研磨膜の表面を平坦化する第1の工程と、前記研磨剤を供給せず、水を供給しながら、前記第1の研磨パッドより硬い第2の研磨パッドを用いて、前記被研磨膜の表面を更に研磨する第2の工程とを有する半導体装置の製造方法が提供される。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を図1乃至図13を用いて説明する。
【0024】
(研磨装置)
本実施形態による半導体装置の製造方法を説明するに先立って、本実施形態で用いられる研磨装置について図1乃至図5を用いて説明する。図1は、研磨装置を示す平面図である。図2は、研磨装置を示す側面図(その1)である。図3は、メイン研磨で用いられる研磨パッドを示す断面図である。図4は、研磨装置を示す側面図(その2)である。図5は、仕上げ研磨で用いられる研磨パッドを示す断面図である。図6は、研磨装置を示す側面図(その3)である。
【0025】
図1に示すように、基台100上には、回転可能な研磨テーブル102a〜102cが3つ設けられている。
【0026】
本実施形態では、メイン研磨を行う際、即ち、表面に凹凸が存在する被研磨膜を研磨して平坦化する際には、研磨テーブル102aを用いる。また、仕上げ研磨を行う際、即ち、研磨剤を供給せずに、純水を供給しながら被研磨膜を更に研磨する際には、研磨テーブル102bを用いる。本実施形態では、研磨テーブル102cについては、特に用いない。
【0027】
図2に示すように、メイン研磨を行う際に用いられる研磨テーブル102a上には、比較的軟らかい研磨パッド104a、即ち、表面が比較的変形しやすい研磨パッド104aが設けられている。換言すれば、研磨テーブル102a上には、研磨面における弾性率が比較的小さい研磨パッド104aが設けられている。
【0028】
図3は、メイン研磨を行う際に用いられる研磨パッドを示す断面図である。
【0029】
図3に示すように、研磨パッド104aは、複数のパッド材料層106a、106bを積層することにより構成されている。
【0030】
下層側、即ち、研磨テーブル102aに接する側には、軟質のパッド材料層106aが形成されている。軟質のパッド材料層106aとしては、例えばロデールニッタ株式会社製のパッド材料(型番:suba 400)が用いられている。軟質のパッド材料層106aの弾性率は、例えばヤング率500g重/cm程度となっている。軟質のパッド材料層106aの厚さは、例えば1mm程度となっている。
【0031】
上層側、即ち、研磨面側には、硬質のパッド材料層106bが形成されている。硬質のパッド材料層106bの材料としては、例えば発泡ウレタンが用いられている。硬質のパッド材料層106bの弾性率は、例えばヤング率10000g重/cmとなっている。硬質のパッド材料層106bの厚さは、例えば1.3mm程度となっている。
【0032】
このような研磨パッド104aは、研磨面側に硬質のパッド材料層106aが形成されているが、硬質のパッド材料層106aの厚さが1.3mm程度と比較的薄いため、研磨パッド104aの表面は比較的変形しやすい。
【0033】
なお、メイン研磨を行う際に比較的軟らかい研磨パッド104a、即ち、表面が比較的変形しやすい研磨パッド104aを用いる理由については、後述することとする。
【0034】
図4に示すように、仕上げ研磨を行う際に用いられる研磨テーブル102b上には、比較的硬い研磨パッド104b、即ち、表面が比較的変形しにくい研磨パッド104bが設けられている。換言すれば、研磨テーブル102b上には、研磨面における弾性率が比較的大きい研磨パッド104bが設けられている。
【0035】
図5は、仕上げ研磨を行う際に用いられる研磨パッドを示す断面図である。
【0036】
図5に示すように、研磨パッド104bは、単層の硬質なパッド材料層106cにより構成されている。
【0037】
硬質のパッド材料層106cの材料としては、例えば発泡ウレタンが用いられている。硬質のパッド材料層106cの弾性率は、例えばヤング率10000g重/cmとなっている。硬質のパッド材料層106cの厚さは、例えば1.3mm程度となっている。
【0038】
単層の硬質なパッド材料層106cより成る研磨パッド104bでは、硬質のパッド材料層106cの下に硬質な材料より成る研磨テーブル102bが位置することとなるため、研磨パッド104bの表面は比較的変形しにくい。
【0039】
なお、仕上げ研磨を行う際に比較的硬い研磨パッド104b、即ち、表面が比較的変形しにくい研磨パッド104bを用いる理由については、後述することとする。
【0040】
基台100上には、アーム108a〜108dを有するカルーセル110が設けられている。
【0041】
アーム108a〜108dには、回転可能な研磨ヘッド112a〜112dがそれぞれ設けられている。カルーセル110を適宜回転させることにより、研磨ヘッド112a〜112dを移動させることが可能である。
【0042】
図2及び図4に示すように、研磨ヘッド112a〜112dは、半導体基板10を支持する。研磨ヘッド112a〜112dは、半導体基板10を回転させながら、半導体基板10を研磨パッド104a、104bに押し付ける。
【0043】
研磨テーブル102a〜102c上には、それぞれ複数のノズル124a、124bが設けられている。ノズル124aは、研磨剤を研磨パッド104a、104b上に供給するためのものである。ノイズ124bは、純水等を研磨パッド104a、104b上に供給するためのものである。
【0044】
図1に示すように、研磨テーブル102a〜102cの側部には、研磨パッド104a、104bの目立てを行うための目立て装置114a〜114cが、それぞれ設けられている。
【0045】
図6に示すように、目立て装置114は、ダイヤモンドディスク116を有している。ダイヤモンドディスク116は、例えばステンレスより成る台金118に、例えば150μm程度の粒状のダイヤモンド120を固定することにより構成されている。ダイヤモンド120を配置する密度は、1cm当たり数個程度となっている。ダイヤモンド120は、例えばニッケルめっき層122により台金118に固定されている。
【0046】
こうして、本実施形態で用いられる研磨装置が構成されている。
【0047】
(半導体装置の製造方法)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法について図1乃至図12を用いて説明する。図7及び図8は、本実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0048】
まず、図7(a)に示すように、半導体基板10を用意する。半導体基板10としては、例えばシリコン基板を用いる。ここでは、例えばシリコンウェハを用いる。
【0049】
次に、半導体基板10上の全面に、例えば熱酸化法により、シリコン酸化膜12を形成する。シリコン酸化膜12の厚さは、例えば10nm程度とする。
【0050】
次に、全面に、例えばCVD法により、シリコン窒化膜14を形成する。シリコン窒化膜14の膜厚は、例えば100nm程度とする。
【0051】
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、シリコン窒化膜14及びシリコン酸化膜12に半導体基板10に達する開口部16を形成する。
【0052】
次に、開口部16が形成されたシリコン窒化膜14をマスクとして、半導体基板10を異方性エッチングする。これにより、半導体基板10にトレンチ18、即ち、溝が形成される。トレンチ18の深さは、例えば300nm程度とする。
【0053】
次に、図7(b)に示すように、全面に、例えば高密度プラズマCVD法により、シリコン酸化膜20を形成する。シリコン酸化膜20の膜厚は、例えば440nm程度とする。こうして、トレンチ18内にシリコン酸化膜20が埋め込まれる。こうして、表面に凹凸が存在するシリコン酸化膜20が形成される。
【0054】
次に、半導体基板10を、研磨ヘッド112a(図1参照)により支持する。この際、被研磨膜であるシリコン酸化膜20が下面側に位置するようにする。
【0055】
次に、カルーセル110を反時計回りに90度程度回転させる。これにより、半導体基板10を支持する研磨ヘッド112aが、研磨テーブル102a上に位置することとなる。上述したように、研磨テーブル102a上には、比較的軟らかい研磨パッド104a、即ち、表面が比較的変形しやすい研磨パッド104aが設けられている。
【0056】
次に、図2に示すように、CMP法により、メイン研磨を行う。メイン研磨は、以下のようにして行う。即ち、研磨ヘッド112aにより半導体基板10を回転させながら、研磨ヘッド112aを降下させ、被研磨膜20の表面を研磨パッド104aの表面に押し付ける。この際、研磨テーブル102aを回転させるとともに、ノズル124aを介して、研磨パッド104a上に研磨剤126を供給する。こうして、被研磨膜であるシリコン酸化膜20の表面が研磨され、表面がほぼ平坦なシリコン酸化膜20が得られる(図7(c)参照)。
【0057】
研磨剤126、即ち、スラリーとしては、被研磨膜20の表面に凹凸が存在する際には比較的速い研磨レートで被研磨膜20の表面を研磨し、被研磨膜20の表面がほぼ平坦化された際には被研磨膜20に対する研磨レートが遅くなるような特性を有する研磨剤を用いる。
【0058】
このような研磨剤としては、研磨砥粒と界面活性剤より成る添加剤とを含む研磨剤を用いることができる。研磨砥粒としては、例えば酸化セリウム(セリア)を用いることができる。添加剤としては、例えばポリアクリル酸アンモニウム塩を用いることができる。このような研磨剤としては、例えばEKCテクノロジー株式会社製の研磨剤(型番:Micro Planer STI2100)を挙げることができる。
【0059】
図9は、本実施形態で用いられる研磨剤の特性を示すグラフである。横軸は研磨圧力を示している。縦軸は研磨速度、即ち研磨レートを示している。
【0060】
図9から分かるように、上述した研磨剤126は、ある研磨圧力を境界として、その境界より小さい研磨圧力においては研磨速度が遅く、その境界より大きい研磨圧力においては研磨圧力にほぼ比例して研磨速度が速くなる傾向がある。
【0061】
図10は、研磨速度が変化するメカニズムを示す概念図である。
【0062】
図10(a)に示すように、被研磨膜20の表面に凹凸が存在している状態においては、被研磨膜20の凸部における角の部分に圧力が集中するため、被研磨膜20の凸部における角の部分に高い圧力が加わる。このため、被研磨膜20の凸部が速い研磨レートで研磨され、被研磨膜20は速い研磨速度で平坦化される。
【0063】
これに対し、図10(b)に示すように被研磨膜20の表面がほぼ平坦化された状態においては、高い圧力が一部に集中して加わることはなく、被研磨膜20に加わる圧力は全体として平均化される。このため、被研磨膜20に対する研磨速度は極めて遅くなる。
【0064】
このように、本実施形態で用いられる研磨剤126は、表面に凹凸が存在する被研磨膜20に対する研磨速度は速く、表面が平坦化された被研磨膜20に対する研磨速度は遅くなるという特性を有している。
【0065】
なお、表面が平坦化された被研磨膜20に対して研磨速度が遅くなるのは、研磨剤126に添加剤として含まれる界面活性剤の特性によるものと考えられている。
【0066】
上述したように、本実施形態では、メイン研磨を行う際には、比較的軟らかい研磨パッド104a、即ち、表面が比較的変形しやすい研磨パッド104aを用いて、被研磨膜であるシリコン酸化膜20の表面を研磨する。メイン研磨を行う際に、表面が比較的変形しやすい研磨パッド104aを用いる理由は、以下のとおりである。
【0067】
即ち、メイン研磨の際に比較的硬い研磨パッド、即ち、表面が比較的変形しにくい研磨パッドを用いた場合には、被研磨膜20の凸部における角の部分に圧力が集中しにくく、被研磨膜の凸部の上面にほぼ均一に圧力が加わる。そうすると、被研磨膜20の凸部に加わる圧力は平均化されてしまい、被研磨膜20の凸部にあまり高い圧力が加わらない。このため、表面が比較的変形しにくい研磨パッドを用いた場合には、被研磨膜20を速い研磨速度で研磨することが困難である。
【0068】
これに対し、比較的軟らかい研磨パッド104a、即ち、表面が比較的変形しやすい研磨パッド104aを用いた場合には、研磨パッド104aの表面が比較的容易に変形し、被研磨膜20の凸部における角の部分に圧力が集中する。このため、被研磨膜20の凸部における角の部分に高い圧力が加わる。このため、表面が比較的変形しやすい研磨パッド104aを用いれば、被研磨膜20の凸部を速い研磨速度で研磨することができ、被研磨膜20の表面を短時間で平坦化することが可能となる。
【0069】
このような理由により、メイン研磨を行うの際には、比較的軟らかい研磨パッド104a、即ち、表面が比較的変形しやすい研磨パッド104aを用いて、被研磨膜であるシリコン酸化膜20の表面を研磨する。
【0070】
メイン研磨の終点検出は、例えば研磨テーブル102aの駆動電圧に基づいて行う。
【0071】
図11は、メイン研磨の際における研磨テーブルの駆動電圧の変化を示すグラフである。横軸は、研磨時間を示している。縦軸は、研磨テーブルの駆動電圧を示している。
【0072】
メイン研磨の際における研磨テーブル102aの駆動電圧は、例えば図11に示すように変化する。そして、被研磨膜20の表面がほぼ平坦化されると、研磨テーブル102aの駆動電圧は殆ど変化しなくなる。このため、単位時間当たりの駆動電圧の変化を観測することにより、終点検出を行うことができる。
【0073】
なお、ここでは、メイン研磨の終点検出を研磨テーブル102aの駆動電圧に基づいて行う場合を例に説明したが、メイン研磨の終点を検出する方法はこれに限定されるものではなく、他の方法を用いてメイン研磨の終点を検出してもよい。例えば、研磨テーブル102aの駆動電流を観測することにより、終点検出を行ってもよい。また、研磨テーブル102aのトルクを観測することにより、終点検出を行ってもよい。また、研磨ヘッド112aの駆動電圧、駆動電流、トルク等を観測することによっても、終点検出を行うことが可能である。
【0074】
メイン研磨を行う際の条件は、例えば以下の通りとする。
【0075】
研磨ヘッド112aを研磨パッド104aに押し付ける圧力は、例えば100〜500g重/cmの範囲とする。ここでは、例えば200g重/cmとする。
【0076】
研磨ヘッド112aの回転数は、例えば70〜140回転の範囲とする。ここでは、例えば120回転/分とする。
【0077】
研磨テーブル112aの回転数は、例えば70〜120回転/分の範囲とする。ここでは、例えば120回転/分とする。
【0078】
研磨剤126の供給量は、例えば0.1〜0.3リットルの範囲とする。ここでは、例えば0.2リットル/分とする。
【0079】
なお、メイン研磨を行う際の条件は、上記に限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
【0080】
なお、研磨パッド104aの目立てを、メイン研磨を行う前に行ってもよいし、メイン研磨中に行ってもよい。
【0081】
研磨パッド104aの目立てを行う際の条件は、例えば以下の通りとする。
【0082】
ダイヤモンドディスク116が研磨パッド104aに加える荷重は、例えば100〜200g重/cmとする。
【0083】
ダイヤモンドディスク116の回転数は、例えば70〜120g重/cmとする。
【0084】
こうして、被研磨膜であるシリコン酸化膜20に対するメイン研磨が終了する。
【0085】
次に、研磨ヘッド112aを上昇させる。そして、カルーセル110を反時計回りに90度程度更に回転させる。これにより、研磨ヘッド112aが、研磨テーブル102b上に位置することとなる。
【0086】
次に、図4に示すように、仕上げ研磨を行う。仕上げ研磨は、以下のようにして行う。即ち、研磨ヘッド112aを回転させながら、研磨ヘッド112aを降下させ、被研磨膜であるシリコン酸化膜20を研磨パッド104bに押し付ける。この際、研磨剤126(図2参照)を供給せずに、ノズル124bを介して研磨パッド104b上に純水128を供給するとともに、研磨テーブル102bを回転させる。
【0087】
仕上げ研磨を開始する際には、被研磨膜であるシリコン酸化膜20の表面には、メイン研磨の際に用いられた研磨剤126が付着している。研磨剤126に含まれていた添加剤は水溶性であるため、純水128を供給すると、添加剤は短時間で除去される。一方、研磨剤126に含まれていた研磨砥粒は、水溶性ではないため、除去されにくく、研磨パッド104bと被研磨膜20との間に残ることとなる。添加剤は、被研磨膜の表面が平坦化された際に、被研磨膜の研磨速度を遅くするのに寄与していたものである。このような添加剤が短時間に除去される一方、研磨に寄与する研磨砥粒は研磨パッド104bと被研磨膜20との間に残るため、被研磨膜20を研磨砥粒により更に研磨することができる。
【0088】
なお、このように、研磨剤126を供給するのを止め、純水128を供給しながら被研磨膜20を研磨する技術は、水ポリッシュと称されている。
【0089】
このように、本実施形態では、仕上げ研磨を行う際には、比較的硬い研磨パッド104a、即ち、表面が比較的変形しにくい研磨パッド104bを用いて被研磨膜であるシリコン酸化膜20を研磨する。仕上げ研磨を行う際に、表面が比較的変形しにくい研磨パッド104bを用いる理由は、以下の通りである。
【0090】
即ち、仕上げ研磨を行う際においても比較的軟らかい研磨パッド104a、即ち、表面が比較的変形しやすい研磨パッド104aを用いて被研磨膜20を研磨した場合には、研磨パッド104aの表面が変形し、研磨パッド104aの表面が、シリコン窒化膜14より研磨速度が速いシリコン酸化膜20にめり込んでしまう。研磨パッド104aの表面がシリコン酸化膜にめり込みながら研磨が進行すると、シリコン酸化膜20の表面にディッシングと称される凹部が大きく生じてしまう。
【0091】
これに対し、比較的硬い研磨パッド104b、即ち、仕上げ研磨を行う際に表面が比較的変形しにくい研磨パッド104bを用いた場合には、研磨パッド104bの表面が変形しにくいため、研磨パッド104bの表面がシリコン酸化膜20の表面にめり込むのを防止することができる。このため、仕上げ研磨を行う際に表面が比較的変形しにくい研磨パッド104bを用いれば、ディッシングの発生を抑制しつつ、シリコン窒化膜14上のシリコン酸化膜20を除去することができる。
【0092】
このような理由により、本実施形態では、仕上げ研磨を行う際には、比較的硬い研磨パッド104b、即ち、表面が比較的変形しにくい研磨パッド104bを用いて、被研磨膜であるシリコン酸化膜20の表面を研磨する。
【0093】
なお、ここでは、研磨パッド104bを構成するパッド材料層106cとして、ヤング率10000g重/cmの材料を用いたが、パッド材料層106cのヤング率は、10000g重/cmに限定されるものではない。
【0094】
図12は、仕上げ研磨に用いられる研磨パッドにおけるパッド材料層のヤング率と被研磨膜の表面に生ずるディッシングの深さとの関係を示すグラフである。
【0095】
図12から分かるように、パッド材料層106cのヤング率が大きくなるに伴って、被研磨膜の表面に生ずるディッシングの深さは小さくなる傾向がある。
【0096】
図12から分かるように、ヤング率9000g重/cm以上のパッド材料層を用いれば、ディッシングの深さを30nm以下に抑えることが可能となる。従って、パッド材料層のヤング率は、9000g重/cm以上であることが望ましい。
【0097】
更には、ヤング率12000g重/cm以上のパッド材料層106cを用いれば、ディッシングの深さを25nm以下に抑えることが可能となる。従って、パッド材料層106cのヤング率は、12000g重/cm以上であることがより望ましい。
【0098】
更には、ヤング率15000g重/cm以上のパッド材料層を用いれば、ディッシングの深さを20nm以下に抑えることが可能となる。従って、パッド材料層のヤング率は、15000g重/cm以上であることが更に望ましい。
【0099】
仕上げ研磨を行う際の条件は、例えば以下のように設定する。
【0100】
研磨ヘッド112aを研磨パッド104bに押し付ける圧力は、例えば50〜500g重/cmの範囲とする。ここでは、例えば140g重/cmとする。
【0101】
研磨ヘッド112aの回転数は、例えば40〜140回転の範囲とする。ここでは、例えば120回転/分とする。
【0102】
研磨テーブル102bの回転数は、例えば40〜140回転/分の範囲とする。ここでは、例えば120回転/分とする。
【0103】
純水128の供給量は、例えば0.1〜10リットルの範囲とする。ここでは、例えば0.2リットル/分とする。
【0104】
仕上げ研磨を行う際の条件は、上記に限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
【0105】
仕上げ研磨の時間は、例えば30秒程度とする。
【0106】
なお、仕上げ研磨の時間は、これに限定されるものではなく、シリコン窒化膜14上のシリコン酸化膜20(図9(c)参照)を確実に除去でき、かつ、シリコン窒化膜14が過度に研磨されない範囲で適宜設定すればよい。
【0107】
こうして、仕上げ研磨が終了し、シリコン窒化膜14上のシリコン酸化膜20が除去される(図8(a)参照)。
【0108】
なお、研磨パッド104bの目立てを、仕上げ研磨を行う前に行ってもよいし、仕上げ研磨中に行ってもよい。
【0109】
この後、図8(b)に示すように、シリコン窒化膜14及びシリコン酸化膜14をエッチング除去する。トレンチ18内に埋め込まれたシリコン酸化膜20より成る素子分離領域21により、素子領域22が画定される。
【0110】
この後、素子領域22内に、トランジスタ等(図示せず)を形成する。
【0111】
こうして、本実施形態による半導体装置が製造される。
【0112】
(評価結果)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法の評価結果について図13を用いて説明する。図13は、被研磨膜の表面に生じたディッシングを示す断面図である。
【0113】
被研磨膜であるシリコン酸化膜20の表面に生ずるディッシングの深さを測定したところ、以下のような結果が得られた。なお、測定器としては、接触式の段差測定器を用いた。
【0114】
仕上げ研磨を行う際に、メイン研磨で用いた研磨パッド104aと同様の研磨パッドを用いた場合、即ち、比較的軟らかい研磨パッドを用いた場合には、被研磨膜であるシリコン酸化膜20の表面に生ずるディッシング24の深さは40nm程度であった。
【0115】
これに対し、本実施形態の場合、即ち、仕上げ研磨の際に比較的硬い研磨パッド104bを用いた場合には、被研磨膜であるシリコン酸化膜20の表面に生ずるディッシング24の深さは20nm程度であった。
【0116】
このことから、本実施形態によれば、被研磨膜20の表面に生ずるディッシングを浅く抑え得ることが分かる。
【0117】
本実施形態による半導体装置の製造方法は、メイン研磨を行う際には、比較的軟らかい研磨パッド104aを用いて被研磨膜20を研磨し、仕上げ研磨を行う際には、比較的硬い研磨パッド104bを用いて被研磨膜20を研磨することに主な特徴がある。
【0118】
上述したように、メイン研磨と仕上げ研磨のいずれにおいても比較的軟らかい研磨パッド104aを用いた場合には、被研磨膜20に研磨パッド104aの表面がめり込み、被研磨膜20の表面にディッシング24が深く生じてしまう。
【0119】
これに対し、本実施形態によれば、メイン研磨を行う際には、比較的軟らかい研磨パッド104aを用いて被研磨膜20を研磨するため、速い研磨速度で被研磨膜20を研磨することができる一方、仕上げ研磨を行う際には、比較的硬い研磨パッド104bを用いて被研磨膜20を研磨するため、被研磨膜20に研磨パッド104bがめり込むのを抑制することができる。このため、本実施形態によれば、被研磨膜20の表面にディッシング24が深く生ずるのを防止しつつ、被研磨膜20を研磨することができる。しかも、本実施形態によれば、上述したように、研磨速度が速い研磨剤126を用いるため、被研磨膜20を迅速に平坦化することができる。従って、本実施形態によれば、ディッシング24の発生を抑制しつつ、高いスループットで被研磨膜20を研磨し得る半導体装置の製造方法を提供することができる。
【0120】
(変形例(その1))
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法の変形例(その1)について図1乃至図8を用いて説明する。
【0121】
本変形例による半導体装置の製造方法は、仕上げ研磨を行う前に、研磨パッド104b上に研磨剤126を供給することにより、研磨パッド104bの表面に研磨剤126を予め付着させておくことに主な特徴がある。
【0122】
まず、メイン研磨を行う工程までは、図2を用いて上述した半導体装置の製造方法と同様であるので説明を省略する。
【0123】
次に、上記と同様に、研磨ヘッド112aを上昇させ、カルーセル110を反時計回りに90度程度更に回転させる。これにより、研磨ヘッド112aが、研磨テーブル102b上に位置することとなる。
【0124】
次に、研磨パッド104b上に、ノズル124aを介して研磨剤126を供給する。研磨剤126としては、例えば、上述した研磨剤126と同様の研磨剤、即ち、研磨砥粒と界面活性剤より成る添加剤とを含む研磨剤を用いる。
【0125】
研磨剤126の供給時間は、例えば3〜15秒間程度とする。ここでは、研磨剤126の供給時間を例えば7秒とする。なお、研磨剤126の供給時間は3〜15秒間に限定されるものではない。研磨パッド104bの表面の全体に研磨剤126が付着するよう、研磨剤126の供給時間を適宜設定すればよい。研磨剤126の供給時間を15秒間以上としてもよいが、研磨剤126の供給時間が長くなるに伴って、スループットが低下してしまうこととなる。従って、研磨剤126の供給時間は、15秒以下とすることが好ましい。
【0126】
研磨パッド104b上に研磨剤126を供給する際には、研磨テーブル102bを回転させることが望ましい。研磨剤126を効率的に研磨パッド104bの表面に付着させることができるためである。研磨テーブル102bの回転数は、例えば20回転/分とする。
【0127】
こうして、研磨パッド104bの表面に研磨剤126が付着する。
【0128】
次に、仕上げ研磨を行う。仕上げ研磨は、上記と同様にして行う。即ち、研磨ヘッド112aを回転させながら、研磨ヘッド112aを降下させ、被研磨膜であるシリコン酸化膜20を研磨パッド104bに押し付ける。この際、研磨剤126を供給せずに、ノズル124bを介して研磨パッド104b上に純水128を供給するとともに、研磨テーブル102bを回転させる。研磨パッド104b上に純水128を供給し始めるタイミングは、被研磨膜20の表面を研磨パッド104bにより研磨し始めるのと同時でもよいし、被研磨膜20の表面を研磨パッド104bにより研磨し始めた後でもよい。
【0129】
本変形例では、仕上げ研磨を行う前に研磨パッド104bの表面に予め研磨剤126を付着させておくため、十分な量の研磨砥粒を用いて被研磨膜20を研磨することが可能となる。このため、本変形例によれば、シリコン窒化膜14上の被研磨膜であるシリコン酸化膜20を確実に除去することが可能となる。
【0130】
こうして、仕上げ研磨が終了し、シリコン窒化膜14上のシリコン酸化膜20が除去される(図8(a)参照)。
【0131】
この後の半導体装置の製造方法は、図8(b)を用いて上述した半導体装置の製造方法と同様であるので説明を省略する。
【0132】
こうして本変形例による半導体装置が製造される。
【0133】
このように、本変形例によれば、仕上げ研磨を行う前に、研磨パッド104bの表面に研磨剤126を予め付着させておくため、十分な量の研磨砥粒を用いて仕上げ研磨を行うことができる。従って、本変形例によれば、シリコン窒化膜14上の被研磨膜20を仕上げ研磨により確実に除去することが可能となる。
【0134】
(変形例(その2))
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法の変形例(その2)について図1乃至図8を用いて説明する。
【0135】
本変形例による半導体装置の製造方法は、純水を供給しながら研磨パッド104bを用いて被研磨膜20の表面を研磨する前に、研磨剤126を供給しながら研磨パッド104bを用いて被研磨膜20の表面を研磨することに主な特徴がある。
【0136】
まず、メイン研磨を行う工程までは、図2を用いて上述した半導体装置の製造方法と同様であるので説明を省略する。
【0137】
次に、上記と同様に、研磨ヘッド112aを上昇させ、カルーセル110を反時計回りに90度程度更に回転させる。これにより、研磨ヘッド112aが、研磨テーブル102b上に位置することとなる。
【0138】
次に、研磨パッド104b上に、ノズル124aを介して研磨剤126を供給しながら、被研磨膜20の表面を研磨パッド104bを用いて研磨する。研磨剤126としては、例えば、上述した研磨剤126と同様の研磨剤、即ち、研磨砥粒と界面活性剤より成る添加剤とを含む研磨剤を用いる。この際、研磨パッド104b上に、純水を供給しない。研磨剤126を供給しながら研磨パッド104bを用いて被研磨膜20の表面を研磨する時間は、例えば3〜60秒とする。
【0139】
研磨剤126を研磨パッド104b上に供給し始めるタイミングは、被研磨膜20の表面を研磨パッド104bを用いて研磨し始める前でもよいし、被研磨膜20の表面を研磨パッド104bを用いて研磨し始めるのと同時でもよい。
【0140】
研磨剤126を供給しながら研磨パッド104bを用いて被研磨膜20の表面を研磨する際の研磨条件は、例えば、図2を用いて上述したメイン研磨の研磨条件と同様とすればよい。なお、研磨条件は、これに限定されるものではなく、適宜設定することができる。
【0141】
こうして、研磨パッド104bを用いて、被研磨膜20の表面がある程度研磨される。
【0142】
次に、仕上げ研磨を行う。仕上げ研磨は、上記と同様にして行う。即ち、研磨ヘッド112aを回転させながら、研磨ヘッド112aを降下させ、被研磨膜であるシリコン酸化膜20を研磨パッド104bに押し付ける。この際、研磨剤126を供給せずに、ノズル124bを介して研磨パッド104b上に純水128を供給するとともに、研磨テーブル102bを回転させる。
【0143】
本変形例では、純水を供給しながら研磨パッド104bを用いて仕上げ研磨を行う前に、研磨剤126を供給しながら研磨パッド104bを用いて被研磨膜20の表面を研磨するため、仕上げ研磨を開始する際には、被研磨膜20と研磨パッド104bとの間に十分な量の研磨剤が存在していることとなる。このため、本変形例によっても、十分な研磨砥粒を用いて被研磨膜であるシリコン酸化膜20を研磨することができ、シリコン窒化膜14上のシリコン酸化膜20を確実に除去することが可能となる。
【0144】
こうして、仕上げ研磨が終了し、シリコン窒化膜14上のシリコン酸化膜20が除去される(図8(a)参照)。
【0145】
この後の半導体装置の製造方法は、図8(b)を用いて上述した半導体装置の製造方法と同様であるので説明を省略する。
【0146】
こうして本変形例による半導体装置が製造される。
【0147】
このように、純水を供給しながら研磨パッド104bを用いて被研磨膜20の表面を研磨する前に、研磨剤126を供給しながら研磨パッド104bを用いて被研磨膜20の表面を研磨してもよい。本変形例によれば、純水を供給しながら研磨パッド104bを用いて仕上げ研磨を行う前に、研磨剤126を供給しながら研磨パッド104bを用いて被研磨膜20の表面を研磨するため、仕上げ研磨を開始する際には、被研磨膜20と研磨パッド104bとの間に十分な量の研磨剤が存在していることとなる。このため、本変形例によっても、十分な研磨砥粒を用いて被研磨膜であるシリコン酸化膜20を研磨することができ、シリコン窒化膜14上のシリコン酸化膜20を確実に除去することができる。
【0148】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を図14を用いて説明する。図14は、仕上げ研磨を行う際に用いられる研磨パッドを示す断面図である。図1乃至図13に示す第1実施形態による半導体装置の製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0149】
本実施形態による半導体装置の製造方法は、上層側が硬質でしかも厚いパッド材料層106eにより構成され、下層側が軟質のパッド材料層106dにより構成されている研磨パッド104cを用いて、仕上げ研磨を行うことに主な特徴がある。
【0150】
図14に示すように、研磨パッド104cは、複数のパッド材料層106d、106eを積層することにより構成されている。
【0151】
下層側、即ち、研磨テーブル102bに接する面側は、軟質のパッド材料層106dにより構成されている。軟質のパッド材料層106dとしては、ヤング率が例えば500g重/cmの材料を用いる。軟質のパッド材料層106dの厚さは、例えば1mmとする。
【0152】
上層側、即ち、研磨面側は、硬質のパッド材料層106eにより構成されている。硬質のパッド材料層106eとしては、ヤング率が例えば10000g重/cmの材料を用いる。硬質のパッド材料層106eの厚さは、例えば2mmとする。
【0153】
こうして仕上げ研磨に用いられる研磨パッド104cが構成されている。
【0154】
本実施形態で仕上げ研磨の際に用いられる研磨パッド104cは、下層側が軟質のパッド材料層106dにより構成されているが、上層側の硬質なパッド材料層106eの厚さが2mm程度と十分に厚いため、比較的硬い研磨パッド104c、即ち、表面が比較的変形しにくい研磨パッド104cを構成することができる。従って、このような研磨パッド104cを用いた場合であっても、第1実施形態と同様に、被研磨膜20の表面にディッシング24が生じるのを抑制することが可能となる。
【0155】
なお、本実施形態による半導体装置の製造方法は、仕上げ研磨の際に用いられる研磨パッド104cが第1実施形態による半導体装置の製造方法の場合と異なる他は、第1実施形態による半導体装置の製造方法と同様である。
【0156】
また、ここでは、上層側の硬質なパッド材料層106eの厚さを2mmとしたが、硬質のパッド材料層106eの厚さは2mmに限定されるものではない。硬質のパッド材料層106eの厚さを1.5mm以上に設定すれば、ある程度硬い研磨パッド104c、即ち、表面がある程度変形しにくい研磨パッド104cを構成することができる。従って、硬質のパッド材料層106eの厚さは、1.5mm以上に設定すればよい。
【0157】
また、ここでは、上層側の硬質なパッド材料層106eの材料としてヤング率10000g重/cmの材料を用いたが、硬質なパッド材料層106eのヤング率は、これに限定されるものではない。上層側の硬質なパッド材料層106eの材料として、ヤング率9000g重/cm以上の材料を用いれば、被研磨膜20の表面に生じるディッシング24をある程度浅く抑えることができる。更には、上層側の硬質なパッド材料層106eの材料として、ヤング率12000g重/cm以上の材料を用いれば、被研磨膜20の表面に生じるディッシング24を更に浅く抑えることができる。更には、上層側の硬質なパッド材料層106eの材料として、ヤング率15000g重/cm以上の材料を用いれば、被研磨膜20に生ずるディッシング24を著しく浅く抑えることができる。
【0158】
(評価結果)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法の評価結果について説明する。
【0159】
仕上げ研磨を行う際に、メイン研磨で用いた研磨パッド104aと同様の研磨パッドを用いた場合、即ち、比較的軟らかい研磨パッドを用いた場合には、上述したように、被研磨膜であるシリコン酸化膜20の表面に生ずるディッシング24の深さは40nm程度であった。
【0160】
これに対し、本実施形態の場合、即ち、仕上げ研磨の際に比較的硬い研磨パッド104cを用いた場合には、被研磨膜であるシリコン酸化膜20の表面に生ずるディッシング24の深さは25nm程度であった。
【0161】
このことから、本実施形態によっても、被研磨膜20の表面に生ずるディッシング24を浅く抑え得ることが分かる。
【0162】
このように、本実施形態によれば、上層側の硬質なパッド材料層106eの厚さが十分に厚いため、下層側が軟質のパッド材料層106dにより構成されている場合であっても、比較的硬い研磨パッド104c、即ち、表面が比較的変形しにくい研磨パッド104cを構成することができる。従って、本実施形態によっても、被研磨膜20にディッシング24が深く生ずるのを抑制しつつ、高いスループットで被研磨膜20を研磨することができる。
【0163】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による半導体装置の製造方法を図15を用いて説明する。図15は、仕上げ研磨を行う際に用いられる研磨パッドを示す断面図である。図1乃至図14に示す第1実施形態による半導体装置の製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0164】
本実施形態による半導体装置の製造方法は、上層側が硬質のパッド材料層106gにより構成され、下層側がパッド材料層106gより更に硬質なパッド材料層106fにより構成された研磨パッド104dを用いて、仕上げ研磨を行うことに主な特徴がある。
【0165】
図15に示すように、研磨パッド104dは、複数のパッド材料層106f、106gを積層することにより構成されている。
【0166】
上層側、即ち、研磨面側は、硬質のパッド材料層106gにより構成されている。硬質のパッド材料層106gとしては、ヤング率が例えば10000g重/cmの材料を用いる。硬質のパッド材料層106gの厚さは、例えば1.3mmとする。
【0167】
下層側、即ち、研磨テーブル102bに接する面側は、パッド材料層106gより更に硬質なパッド材料層106fにより構成されている。パッド材料層106fとしては、ヤング率が例えば15000g重/cmの材料を用いる。パッド材料層106fの厚さは、例えば0.5mmとする。
【0168】
こうして、仕上げ研磨に用いられる研磨パッド104dが構成されている。
【0169】
なお、ここでは、上層側のパッド材料層106gの材料としてヤング率10000g重/cmの材料を用いたが、上層側のパッド材料層106gのヤング率は、これに限定されるものではない。上層側のパッド材料層106gの材料として、ヤング率9000g重/cm以上の材料を用いれば、被研磨膜20の表面に生じるディッシング24をある程度浅く抑えることができる。更には、上層側のパッド材料層106gの材料として、ヤング率12000g重/cm以上の材料を用いれば、被研磨膜20の表面に生じるディッシング24を更に浅く抑えることができる。更には、上層側のパッド材料層106gの材料として、ヤング率15000g重/cm以上の材料を用いれば、被研磨膜20に生ずるディッシング24を著しく浅く抑えることができる。
【0170】
このように、上層側、即ち研磨面側を硬質なパッド材料層106gにより構成し、下層側をパッド材料層106gより更に硬質なパッド材料層106fにより構成した場合であっても、比較的硬い研磨パッド104d、即ち、表面が変形しにくい研磨パッド104dが得られる。
【0171】
従って、本実施形態によっても、被研磨膜の表面に深いディッシングが生じるのを抑制しつつ、高いスループットで被研磨膜を研磨し得る半導体装置の製造方法を提供することができる。
【0172】
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
【0173】
例えば、上記実施形態では、酸化セリウム(セリア)より成る研磨砥粒を含む研磨剤126を用いる場合を例に説明したが、本発明は、研磨剤に含まれる研磨砥粒は酸化セリウムに限定されるものではない。即ち、表面に凹凸が存在する被研磨膜20に対する研磨速度が比較的速く、表面がほぼ平坦化された被研磨膜20に対しては研磨速度が遅くなるような特性を有する研磨剤を適宜用いることができる。例えば、酸化シリコン(シリカ)より成る研磨砥粒を含み、上記のような特性を有する研磨剤を用いてもよい。例えば、かかる研磨剤として、花王株式会社製のKS−S−210を挙げることができる。
【0174】
また、上記実施形態では、STI法により素子分離領域を形成する場合を例に説明したが、本発明は、素子分離領域を形成する場合に限定されるものではなく、平坦化された被研磨膜の表面を更に研磨する際に広く用いることができる。
【0175】
(付記1) 研磨砥粒と界面活性剤より成る添加剤とを含む研磨剤を供給しながら、第1の研磨パッドを用いて、半導体基板上に形成された被研磨膜の表面を研磨し、前記被研磨膜の表面を平坦化する第1の工程と、
前記研磨剤を供給せず、水を供給しながら、前記第1の研磨パッドより硬い第2の研磨パッドを用いて、前記被研磨膜の表面を更に研磨する第2の工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0176】
(付記2) 付記1記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の工程では、前記研磨剤を供給することにより、前記第2の研磨パッドの表面に前記研磨剤を付着させた後、前記研磨剤の供給を止め、水を供給しながら、前記第2の研磨パッドを用いて前記被研磨膜の表面を研磨する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0177】
(付記3) 付記2記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の工程では、水を供給する前に、前記研磨剤を3〜15秒間供給することにより、前記第2の研磨パッドの表面に前記研磨剤を付着させる
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0178】
(付記4) 付記1記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の工程では、前記研磨剤を供給しながら、前記第2の研磨パッドを用いて前記被研磨膜の表面を研磨した後、前記研磨剤の供給を止め、水を供給しながら、前記第2の研磨パッドを用いて前記被研磨膜の表面を更に研磨する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0179】
(付記5) 付記4記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の工程では、水を供給する前に、前記研磨剤を供給しながら、前記第2の研磨パッドを用いて前記被研磨膜の表面を3〜60秒間研磨する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0180】
(付記6) 付記1乃至5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1の工程の前に、半導体基板上に前記被研磨膜と異なるエッチング特性を有する絶縁膜を形成する工程と;前記絶縁膜に開口部を形成する工程と;前記絶縁膜をマスクとして前記半導体基板をエッチングし、前記半導体基板に溝を形成する工程と;前記溝内及び前記絶縁膜上に前記被研磨膜を形成する工程とを更に有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0181】
(付記7) 付記1乃至6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第1の研磨パッドは、研磨面となる第1のパッド材料層と、前記第1のパッド材料層下に形成され、前記第1のパッド材料層より軟らかい材料より成る第2の研磨パッド層とから成る
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0182】
(付記8) 付記1乃至7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の研磨パッドは、単層のパッド材料層より成り、
前記パッド材料層のヤング率は、9000g重/cm以上である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0183】
(付記9) 付記8記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の研磨パッドのパッド材料層のヤング率は、12000g重/cm以上である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0184】
(付記10) 付記1乃至7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の研磨パッドは、研磨面となる第1のパッド材料層と、前記第1のパッド材料層下に形成され、前記第1のパッド材料層より軟らかい材料より成る第2のパッド材料層とを有し、
前記第1のパッド材料層のヤング率は、9000g重/cm以上であり、
前記第1のパッド材料層の厚さは、1.5mm以上である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0185】
(付記11) 付記10記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の研磨パッドの前記第1のパッド材料層のヤング率は、12000g重/cm以上である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0186】
(付記12) 付記10又は11記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の研磨パッドの前記第1のパッド材料層の厚さは、2mm以上である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0187】
(付記13) 付記1乃至7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の研磨パッドは、研磨面となる第1のパッド材料層と、前記第1のパッド材料層下に形成され、前記第1のパッド材料層より硬い材料より成る第2のパッド材料層とから成り、
前記第1のパッド材料層のヤング率は、9000g重/cm以上である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0188】
(付記14) 付記13記載の半導体装置の製造方法において、
前記第2の研磨パッドの前記第1のパッド材料層のヤング率は、12000g重/cm以上である
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0189】
(付記15) 付記1乃至14のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記研磨砥粒は、酸化セリウムより成る
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0190】
(付記16) 付記1乃至14のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記研磨砥粒は、酸化シリコンより成る
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0191】
(付記17) 付記1乃至16のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、
前記添加剤は、ポリアクリル酸アンモニウム塩より成る
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0192】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、メイン研磨を行う際には、比較的軟らかい研磨パッドを用いて被研磨膜を研磨するため、速い研磨速度で被研磨膜を研磨することができる一方、仕上げ研磨を行う際には、比較的硬い研磨パッドを用いて被研磨膜を研磨するため、被研磨膜に研磨パッドがめり込むのを抑制することができる。このため、本発明によれば、被研磨膜の表面にディッシングが深く生ずるのを防止しつつ、被研磨膜を研磨することができる。しかも、本発明によれば、上述したように、研磨砥粒と界面活性剤より成る添加剤とを含む研磨速度の速い研磨剤を用いるため、被研磨膜を迅速に平坦化することができる。従って、本発明によれば、ディッシングの発生を抑制しつつ、高いスループットで被研磨膜を研磨し得る半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】研磨装置を示す平面図である。
【図2】研磨装置を示す側面図(その1)である。
【図3】メイン研磨の際に用いられる研磨パッドを示す断面図である。
【図4】研磨装置を示す側面図(その2)である。
【図5】仕上げ研磨の際に用いられる研磨パッドを示す断面図(その2)である。
【図6】研磨装置を示す側面図(その3)である。
【図7】本実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図8】本実施形態による半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。
【図9】研磨剤の特性を示すグラフである。
【図10】研磨速度が変化するメカニズムを示す概念図である。
【図11】メイン研磨の際における研磨テーブルの駆動電圧の変化を示すグラフである。
【図12】仕上げ研磨に用いられる研磨パッドにおけるパッド材料層のヤング率と被研磨膜の表面に生ずるディッシングの深さとの関係を示すグラフである。
【図13】被研磨膜の表面に生じたディッシングを示す断面図である。
【図14】仕上げ研磨を行う際に用いられる研磨パッドを示す断面図(その2)である。
【図15】仕上げ研磨を行う際に用いられる研磨パッドを示す断面図(その3)である。
【図16】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図17】提案されている半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【図18】素子分離領域の表面に生じたディッシングを示す断面図である。
【符号の説明】
10…半導体基板
12…シリコン酸化膜
14…シリコン窒化膜
16…開口部
18…トレンチ
20…シリコン酸化膜
21…素子分離領域
22…素子領域
24…ディッシング
100…基台
102a〜102c…研磨テーブル
104a〜104d…研磨パッド
106a〜106g…パッド材料層
108a〜108d…アーム
110…カルーセル
112a〜112d…研磨ヘッド
114a〜114c…目立て装置
116…ダイヤモンドディスク
118…台金
120…ダイヤモンド
122…ニッケルめっき層
124a、124b…ノズル
126…研磨剤
128…純水
210…半導体基板
212…シリコン酸化膜
214…シリコン窒化膜
216…開口部
218…溝
220…シリコン酸化膜
221…素子分離領域
222…素子領域
224…ディッシング

Claims (10)

  1. 研磨砥粒と界面活性剤より成る添加剤とを含む研磨剤を供給しながら、第1の研磨パッドを用いて、半導体基板上に形成された被研磨膜の表面を研磨し、前記被研磨膜の表面を平坦化する第1の工程と、
    前記研磨剤を供給せず、水を供給しながら、前記第1の研磨パッドより硬い第2の研磨パッドを用いて、前記被研磨膜の表面を更に研磨する第2の工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第2の工程では、前記研磨剤を供給することにより、前記第2の研磨パッドの表面に前記研磨剤を付着させた後、前記研磨剤の供給を止め、水を供給しながら、前記第2の研磨パッドを用いて前記被研磨膜の表面を研磨する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第2の工程では、前記研磨剤を供給しながら、前記第2の研磨パッドを用いて前記被研磨膜の表面を研磨した後、前記研磨剤の供給を止め、水を供給しながら、前記第2の研磨パッドを用いて前記被研磨膜の表面を更に研磨する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1の工程の前に、半導体基板上に前記被研磨膜と異なるエッチング特性を有する絶縁膜を形成する工程と;前記絶縁膜に開口部を形成する工程と;前記絶縁膜をマスクとして前記半導体基板をエッチングし、前記半導体基板に溝を形成する工程と;前記溝内及び前記絶縁膜上に前記被研磨膜を形成する工程とを更に有する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1の研磨パッドは、研磨面となる第1のパッド材料層と、前記第1のパッド材料層下に形成され、前記第1のパッド材料層より軟らかい材料より成る第2の研磨パッド層とから成る
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第2の研磨パッドは、単層のパッド材料層より成り、
    前記パッド材料層のヤング率は、9000g重/cm以上である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第2の研磨パッドは、研磨面となる第1のパッド材料層と、前記第1のパッド材料層下に形成され、前記第1のパッド材料層より軟らかい材料より成る第2のパッド材料層とを有し、
    前記第1のパッド材料層のヤング率は、9000g重/cm以上であり、
    前記第1のパッド材料層の厚さは、1.5mm以上である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 請求項7記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第2の研磨パッドの前記第1のパッド材料層の厚さは、2mm以上である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第2の研磨パッドは、研磨面となる第1のパッド材料層と、前記第1のパッド材料層下に形成され、前記第1のパッド材料層より硬い材料より成る第2のパッド材料層とから成り、
    前記第1のパッド材料層のヤング率は、9000g重/cm以上である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記研磨砥粒は、酸化セリウムより成る
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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