JP2004296192A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温環境下での外装缶の膨れが抑制された非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】外装缶と、前記外装缶内に収納される電極群と、前記電極群に保持される非水電解質と、前記外装缶の開口部に配置される封口板4と、前記外装缶または前記封口板4に開口されたガス抜き孔10と、前記ガス抜き孔10とは異なる形状で前記ガス抜き孔10の開口面積以上の大きさの封止断面部を有する弾性体11とを具備し、前記弾性体11は前記ガス抜き孔10に挿入され、前記弾性体11の前記封止断面部が前記ガス抜き孔10の内面と圧縮状態で接していることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解質二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リチウムイオン二次電池のような非水電解質二次電池は、従来のアルカリ蓄電池や鉛蓄電池に比べて作動電圧が高く、重量当たりのエネルギー密度と体積当たりエネルギー密度のいずれも実用化された電池の中で最も大きいことから、近年大きく需要が伸びている。
【0003】
しかしながら、高い作動電圧が得られることの裏返しとして充電状態の電極は、正極及び負極ともに著しく異常な高温環境下におかれると電解液と酸化状態の正極、あるいは電解液と還元状態の負極がわずかながら反応するため、発生したガスによって外装缶の内部圧力が上昇し、外装缶が膨れて変形を生じるという問題点を生じる。通常、電池はプラスチックケースなどに収められ、電池パックとして携帯機器に組み込まれるため、外装缶が変形すると携帯機器の外形に歪を生じることになり、装置の外観を損なうという不具合を生じる。
【0004】
特開2000−268811号公報には、密閉式電池の封口蓋の注液孔の封止栓として、封口蓋の表面上に注液孔を蔽う状態で固着されている支持部材と、弾性を有する材料で形成され前記注液孔に圧入された状態で前記支持部材によって支持されている圧入部材とから構成されているものを用いることが記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−268811号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高温環境下での外装缶の膨れが抑制された非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る非水電解質二次電池は、外装缶と、
前記外装缶内に収納され、正極及び負極を含む電極群と、
前記電極群に保持される非水電解質と、
前記外装缶の開口部に配置される封口板と、
前記外装缶または前記封口板に開口されたガス抜き孔と、
前記ガス抜き孔とは異なる形状で前記ガス抜き孔の開口面積以上の大きさの封止断面部を有する弾性体とを具備し、
前記弾性体は前記ガス抜き孔に挿入され、前記弾性体の前記封止断面部が前記ガス抜き孔の内面と圧縮状態で接していることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係る非水電解質二次電池は、外装缶と、前記外装缶内に収納され、正極及び負極を含む電極群と、前記電極群に保持される非水電解質と、前記外装缶の開口部に配置される封口板と、前記外装缶または前記封口板に開口されたガス抜き孔と、前記ガス抜き孔とは異なる形状で前記ガス抜き孔の開口面積以上の大きさの封止断面部を有する弾性体とを具備し、
前記弾性体は前記ガス抜き孔に挿入され、前記弾性体の前記封止断面部が前記ガス抜き孔の内面と圧縮状態で接していることを特徴とするものである。
【0009】
非水電解質二次電池、特に環状カーボネートあるいは鎖状カーボネートを含む非水電解質を用いる二次電池では、満充電もしくは満充電に近い状態において、高温環境下(例えば90℃程度)におかれると、非水電解質中のカーボネート類と高酸化状態にある正極とが反応して炭酸ガスなどの分解生成物を生じる。発生したガスによる内圧上昇と電池膨れとを抑制するためには、発生したガスを外部に逃がす機構を設ける必要がある。
【0010】
一方で、二次電池に含まれる非水電解質や負極は水分と反応性を有するため、空気中の湿分がセル内に入り込むことを極力抑制する必要がある。
【0011】
これらを両立させるために、封口板にガス抜き孔を開口し、このガス抜き孔をゴム製の栓で封止することにより通常は外部からの湿分の侵入を防止し、発生したガスで外装缶内の圧力が上昇した場合にだけ封止状態が解除され、ガス抜き孔からガスを外部に放出させる機構が提案されている。しかしながら、ゴム状高分子などの弾性材料は一般に温度上昇に伴って体積膨張するため、通常の使用条件つまり室温付近での封止性を良くする目的できつく栓をすると、高温状態ではさらに栓がきつくなり、外装缶内の圧力上昇時に所期の圧力逃がし機構が働かない場合があり、作動が不安定になるという問題がある。
【0012】
本発明では、外装缶または封口板に開口されたガス抜き孔に挿入する弾性体として、ガス抜き孔とは異なる形状でガス抜き孔の開口面積以上の大きさの封止断面部を有するものを使用する。この封止断面部は、ガス抜き孔の内面と圧縮状態で接触するため、弾性体とガス抜き孔内面との間に十分な反発弾性力を生じさせることができ、弾性体によりガス抜き孔の封止を行なうことができる。このため、通常使用時の外部からの湿分の侵入を充分抑制することができる。また、高温条件下でガス発生を生じる際、弾性体が熱膨張するが、ガス抜き孔と封止断面部の形状が異なるために封止断面部の圧縮状態が均等でなく、相対的に弱い部分を確保することができることから、高温状態で内部圧力が上昇した場合の圧力逃がしを再現性よく行うことができる。
【0013】
また、封止断面部の自由状態での最小差し渡し長さを、ガス抜き孔の最大差し渡し長さよりも長くすることによって、弾性体がガス抜き孔から抜け落ちてしまうのを防止することができると共に、電池膨れのばらつきを小さくすることができる。
【0014】
以下、本発明に係る非水電解質二次電池の一例を図1〜図4を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る非水電解質二次電池の一実施形態である角形非水電解質二次電池を示す部分分解斜視図で、図2は、図1の二次電池の要部を示す断面図で、図3は、図2におけるIII−III線に沿う断面図である。
【0016】
矩形筒状の外装缶1は、正極端子を兼ね、例えばアルミニウムやアルミニウム合金のような金属から形成されている。この外装缶1内には、正極と負極とがその間にセパレータを介在して偏平形状に捲回された電極群2が収納されている。
非水電解液は、外装缶1内に収容されている。絶縁板3は、電極群2上に配置されている。正極端子を兼ねる金属製(例えば、アルミニウム、アルミニウム合金)の封口板4は、外装缶1の開口部に例えばレーザ溶接により取り付けられている。帽子形状の負極端子5は、封口板4に絶縁材料6を介して取り付けられている。
【0017】
正極集電タブ7は、一端が電極群2の正極に接続され、かつ他端が封口板4の下面に接続されている。また、負極集電タブ8は、一端が電極群2の負極に接続され、かつ他端が負極端子5に接続されている。
【0018】
封口板4の一部は円形に窪んでおり、この窪み部9内に円形のガス抜き孔10が開口されている。弾性体11は、周面(曲面)の一部を切り欠くことにより周面の一部に平面領域11aを設けた円錐台構造をしている。この弾性体11の大径面12aは、ガス抜き孔10の開口面積よりも大きな面積を持つ。一方、小径面12bは、ガス抜き孔10の開口面積よりも小さい面積を持つ。このような弾性体11をガス抜き孔10に、大径面12aが封口板4の窪み部9内に位置し、かつ小径面12bが封口板4の内面側に位置するように挿入すると、ガス抜き孔10の開口面積以上の大きさを持つ封止断面部が、ガス抜き孔10の内面と圧縮状態で接し、その結果、ガス抜き孔10が封止される。この封止断面部は、自由状態(ガス抜き孔10に挿入されていない状態)での最小差し渡し長さDが、ガス抜き孔10の直径よりも長いことが望ましい。これにより、電池膨れのばらつきを抑制することができると共に、特に封口板4に窪み部9を設けた際に弾性体11がガス抜き孔10から外装缶1内に抜け落ちるのを防止することが可能になる。弾性体11を形成する弾性材料には、非水電解質に対する耐膨潤性の高いものを使用することが望ましい。このような弾性材料としては、例えば、エチレン−ポリエチレン−ジエン共重合体(EPDM)ゴム等を挙げることができる。
【0019】
弾性体11はガス抜き孔10に挿入された後、外装缶1内部の圧力が上昇した際に押し出されることがないように背板13で封口板4に固定される。背板13は例えばアルミニウム薄板により構成することができ、封口板4との間に隙間を残した形状で多点溶接することでガス拡散経路を確保することができる。
【0020】
なお、前述した図1〜図3では、封口板4に窪み部9を設けた例を説明したが、封口板4には、窪み部9が設けられていない平板を用いても良い。
【0021】
以上説明した図1〜図3に示す非水電解質二次電池によれば、通常時には、ガス抜き孔10の開口面積以上の面積を有する封止断面部が圧縮状態でガス抜き孔10の内面に接しているため、ガス抜き孔10からの湿分の侵入を十分に抑制することができる。この二次電池を充電状態で高温環境下に保管すると、非水電解質の酸化分解等によりガスが発生し、また、弾性体11に熱膨張を生じるが、封止断面部の圧縮状態にばらつきがあって相対的に弱い箇所が存在しているため、この弱い箇所からガスが外部に漏れ出すように抜け、外装缶1の膨れを抑えることができる。
【0022】
以下、正極、負極、セパレータ及び非水電解質について説明する。
【0023】
1)正極
この正極に含まれる正極活物質としては、種々の酸化物、例えば二酸化マンガン、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウム含有鉄酸化物、リチウムを含むバナジウム酸化物や、二硫化チタン、二硫化モリブデンなどのカルコゲン化合物などを挙げることができる。
【0024】
2)負極
この負極に含まれる活物質としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物またはカルコゲン化合物を含むもの、軽金属からなるもの等を挙げることができる。
【0025】
リチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物としては、例えば、コークス、炭素繊維、熱分解気相炭素物、黒鉛、樹脂焼成体、メソフェーズピッチ系炭素繊維またはメソフェーズ球状カーボンの焼成体などを挙げることができる。中でも、2500℃以上で黒鉛化したメソフェーズピッチ系炭素繊維またはメソフェーズ球状カーボンが電極容量が高くなるため好ましい。
【0026】
リチウムイオンを吸蔵・放出するカルコゲン化合物としては、例えば、二硫化チタン(TiS)、二硫化モリブデン(MoS)、セレン化ニオブ(NbSe)などを挙げることができる。
【0027】
軽金属としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、リチウム金属、リチウム合金などを挙げることができる。
【0028】
3)セパレータ
セパレータは、例えば不織布、ポリプロピレン微多孔フィルム、ポリエチレン微多孔フィルム、ポリエチレン−ポリプロピレン微多孔積層フィルム等を使用することができる。
【0029】
4)非水電解質
非水電解質としては、液状の非水電解質(いわゆる非水電解液)、ゲル状非水電解質、固体非水電解質等を使用することができる。非水電解液は、非水溶媒と、この非水溶媒に溶解される電解質(例えば、リチウム塩)とを含むものである。
【0030】
非水溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC)などの環状カーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)やジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネート、1,2−ジメトキシエタン(DME)やジエトキシエタン(DEE)などの鎖状エーテル、テトラヒドロフラン(THF)や2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)などの環状エーテルやクラウンエーテル、γ−ブチロラクトン(γ−BL)などの脂肪酸エステル、アセトニトリル(AN)などの窒素化合物、スルホラン(SL)やジメチルスルホキシド(DMSO)などの硫黄化合物などを挙げることができる。非水溶媒の種類は、1種類または2種類以上にすることができる。
【0031】
中でも、EC、PC及びγ−BLから選ばれる少なくとも1種からなるものや、EC、PC及びγ−BLから選ばれる少なくとも1種とDMC、MEC、DEC、DME、DEE、THF、2−MeTHF及びANから選ばれる少なくとも1種からなる混合溶媒を用いることが望ましい。特に負極にリチウムイオンを吸蔵・放出する炭素質物を含むものを用いる場合には、二次電池のサイクル寿命を向上させる観点から、ECとPCとγ−BL、ECとPCとMEC、ECとPCとDEC、ECとPCとDEE、ECとAN、ECとMEC、PCとDMC、PCとDECまたはECとDECからなる混合溶媒を用いることが望ましい。
【0032】
電解質としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO)、六フッ化リン酸リチウム(LIPF)、四フッ化硼酸リチウム(LiBF)、六フッ化砒酸リチウム(LiAsF)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCFSO)、四塩化アルミニウムリチウム(LiAlCl)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CFSO]などのリチウム塩を挙げることができる。中でもLIPF、LiBF、LiN(CFSOを用いると、導電性や安全性が向上されるために好ましい。
【0033】
電解質の非水溶媒に対する溶解量は、0.5モル/L〜2モル/Lの範囲にすることが好ましい。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の実施例を前述した図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
(実施例1)
<電極群の作製と非水電解液の調製>
活物質としてコバルト酸リチウムを含むスラリーを集電体であるアルミニウム箔に塗着し、乾燥し、プレスすることにより正極を作製した。一方、活物質としてグラファイト系炭素材料を含むスラリーを集電体である銅箔に塗着し、乾燥し、プレスすることにより負極を作製した。正極と負極とをその間にセパレータを介在させて偏平形状に捲回することにより電極群2を作製した。また、エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)を体積比で1:2で混合した非水溶媒に、LiPFを1mol/Lの濃度で溶解させることにより非水電解液を調製した。
【0036】
<封口部材の組立て>
矩形のアルミニウム板(厚さが1.0mm)の一部にプレス加工により円形の窪み部9を形成し、この窪み部9内に円形(直径が1.0mm)のガス抜き孔10を開口することにより、封口板4を得た。大径面12aの直径が1.4mmで、小径面12bの直径が0.8mmで、かつ高さが2.0mmの円錐台形状のEPDMゴムを用意し、この曲面の一部を切り欠いて大径面側における幅が9.0mmの平面領域11aを設けることにより、弾性体11を用意した。この弾性体11の大径面12aの面積は、ガス抜き孔10の開口面積よりも大きく、かつ小径面12bの面積は、ガス抜き孔10の開口面積よりも小さい。この弾性体11を大径面12aを上にしてガス抜き孔10内に挿入すると、ガス抜き孔10の開口面積以上の断面積を有する箇所(封止断面部)がガス抜き孔10の内面に圧縮状態で接し、ガス抜き孔10を弾性体11により封止できた。この封止断面部の自由状態での最小差し渡し長さDは、1.1mm〜1.4mmで、ガス抜き孔10の直径(最大差し渡し長さ)よりも大きかった。
【0037】
矩形のアルミニウム板からなる背板13を用意し、封口板4の窪み部9を背板13で覆い、スポット溶接により固定した。封口板4と背板13との非溶接部は、ガス抜き通路として機能することができる。
【0038】
<電池組立て>
正極端子を兼ねるアルミニウム角型缶(外装缶)1に電極群2を収納した後、非水電解液を2g注入した。正極の集電タブ7を封口板4に溶接し、また、負極の集電タブ8を負極端子5に溶接した。封口板4を外装缶1にレーザ溶接することにより、外形寸法(高さ40mm、幅30mm)で、4.2V定電流・定電圧充電後の電池厚さが5.2mmで、0.2C放電容量が630mAhの角形非水電解質二次電池を組み立てた。
【0039】
かかる電池を10個作製し、4.2V定電流・定電圧充電(定電流値630mA、充電時間3時間)した後、90℃の恒温槽中に五日間貯蔵し、貯蔵終了直後の膨れ量(貯蔵後の電池厚さから貯蔵前の電池厚さを差し引いた値)を測定し、電池10個についての平均を求め、その結果を下記表1に示す。また、下記(1)式より膨れの変動係数(%)を求め、その結果を下記表1に併記する。
【0040】
膨れの変動係数(%)=(σ/Ave.)×100 (1)
但し、σは膨れ量ばらつきの標準偏差で、Ave.は膨れ量の平均値である。
【0041】
(実施例2)
ガス抜き孔の形状を楕円(長径が1.1mmで、短径が1.0mm)に変更した。また、大径面の直径が1.4mmで、小径面の直径が0.8mmで、かつ高さが2.0mmのEPDM製の円錐台を弾性体として用意した。封止断面部の自由状態での最小差し渡し長さDは、1.15mm〜1.4mmで、ガス抜き孔の長径(最大差し渡し長さ)よりも大きかった。その他の構成は前述した実施例1と同様な角形非水電解質二次電池を組み立て、実施例1で説明したのと同様にして膨れ量の平均値と膨れの変動係数を求め、その結果を下記表1に示す。
【0042】
(実施例3)
弾性体11の切り欠き部(平面領域11a)の大径面側における幅を10mmに拡大することにより、封止断面部の自由状態での最小差し渡し長さDを0.9mm〜0.99mmとガス抜き孔10の直径(最大差し渡し長さ)よりも小さくすること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様な構成の角形非水電解質二次電池を組み立て、実施例1で説明したのと同様にして膨れ量の平均値と膨れの変動係数を求め、その結果を下記表1に示す。
【0043】
(比較例1)
弾性体11に切り欠き部(平面領域11a)を設けなかったこと以外は、前述した実施例1で説明したのと同様な構成の角形非水電解質二次電池を組み立て、実施例1で説明したのと同様にして膨れ量の平均値と膨れの変動係数を求め、その結果を下記表1に示す。
【0044】
(比較例2)
弾性体として平板状ゴムを用い、この平板状ゴムを背板で封口板に圧着すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様な構成の角形非水電解質二次電池を組み立て、実施例1で説明したのと同様にして膨れ量の平均値と膨れの変動係数を求め、その結果を下記表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 2004296192
【0046】
表1から明らかなように、ガス抜き孔とは異なる形状でガス抜き孔の開口面積以上の面積の封止断面部を有する弾性体を用いる実施例1〜3の二次電池は、充電高温貯蔵時の膨れが比較例1〜2に比較して小さいことがわかる。特に、封止断面部の最小差し渡し長さがガス抜き孔の最大差し渡し長さよりも大きい実施例1〜2の二次電池は、膨れ度合いのばらつきを示す膨れの変動係数が10%台と小さかった。
【0047】
これに対し、封止断面部の形状がガス抜き孔と同じである比較例1の二次電池と、ガス抜き孔に平板状ゴムを圧着させた構成の比較例2の二次電池は、膨れ量が大きく、そのばらつきも大きかった。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、高温貯蔵時の外装缶の膨れが抑制された非水電解質二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非水電解質二次電池の一実施形態である角形非水電解質二次電池を示す部分分解斜視図。
【図2】図1の二次電池の要部を示す断面図。
【図3】図2におけるIII−III線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…外装缶、2…電極群、4…封口板、5…負極端子、6…絶縁部材、9…窪み部、10…ガス抜き孔、11…弾性体、12a…大径面、12b…小径面、13…背板。

Claims (2)

  1. 外装缶と、
    前記外装缶内に収納され、正極及び負極を含む電極群と、
    前記電極群に保持される非水電解質と、
    前記外装缶の開口部に配置される封口板と、
    前記外装缶または前記封口板に開口されたガス抜き孔と、
    前記ガス抜き孔とは異なる形状で前記ガス抜き孔の開口面積以上の大きさの封止断面部を有する弾性体とを具備し、
    前記弾性体は前記ガス抜き孔に挿入され、前記弾性体の前記封止断面部が前記ガス抜き孔の内面と圧縮状態で接していることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記封止断面部の最小差し渡し長さは、前記ガス抜き孔の最大差し渡し長さよりも長いことを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
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