JP2004293904A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、室外ユニットと室内ユニットの台数に係らず、比較的簡素な構成でありながら、過冷却用熱交換器の熱交換効率の向上を図れる空気調和装置を提供する。
【解決手段】それぞれに冷凍サイクル機器が収容される1台もしくは複数台の室外ユニット1および室内ユニット2をヒートポンプ式の冷凍サイクルを構成するよう冷媒管Pを介して連通する空気調和装置において、各室内ユニット2に、冷凍サイクルを構成する室内熱交換器12とともに過冷却用熱交換器14を収容し、室内熱交換器で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器に導びき、ドレン水と過冷却用熱交換器との熱交換を行わせるよう、たとえば過冷却用熱交換器を下部に、室内側熱交換器を上部に配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】それぞれに冷凍サイクル機器が収容される1台もしくは複数台の室外ユニット1および室内ユニット2をヒートポンプ式の冷凍サイクルを構成するよう冷媒管Pを介して連通する空気調和装置において、各室内ユニット2に、冷凍サイクルを構成する室内熱交換器12とともに過冷却用熱交換器14を収容し、室内熱交換器で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器に導びき、ドレン水と過冷却用熱交換器との熱交換を行わせるよう、たとえば過冷却用熱交換器を下部に、室内側熱交換器を上部に配置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数台の室外ユニットおよび室内ユニットを接続してなる、いわゆるマルチタイプの空気調和装置に適用でき、特に、過冷却用熱交換器に対する熱交換構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒートポンプ式の冷凍サイクルを構成する空気調和装置において、室内熱交換器とは別個に過冷却用熱交換器を設け、この過冷却用熱交換器により室内熱交換器に流入する冷媒のエンタルピを減少させて冷房能力の向上化を得る手段は周知である。
【0003】
そして、上記過冷却用熱交換器における熱交換効率のさらなる向上を図るための具体的な構成が、たとえば[特許文献1]に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−160190号公報
ここでは、中間圧の冷媒を気液分離する気液分離器と、中間圧の液冷媒を低圧に減圧する膨張弁との間に熱交換部を設け、この熱交換部は気液分離器内の中間圧飽和液冷媒を導いて室内熱交換器(蒸発器)で生成されるドレン水と熱交換させる構成である。
【0005】
このような発明により、低温のドレン水によって中間圧液冷媒が冷却され、エンタルピが減少した状態で蒸発器に流入する。したがって、蒸発器におけるエンタルピの変化量が増大して蒸発能力の増大化を得られる、とある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術は室外ユニットと室内ユニットがそれぞれ単数台の場合や、複数で同数台の場合にのみ適用可能である。実際に多用されるマルチタイプの空気調和装置は、室外ユニットと室内ユニットの台数が相違するので、上述の手段を採用しようとすると、配管が複雑になる。
【0007】
また、マルチタイプの空気調和装置は、通常、数階建て以上のビル等に用いられるため、室外ユニットと室内ユニットの位置が互いに離れている。これに対して上述の構成では、気液分離器は室外ユニットに収容され、室内熱交換器は室内ユニットに収容される。
【0008】
したがって、室内ユニットの室内熱交換器で生成されたドレン水を室外ユニット内の気液分離器まで導びくことになる。ドレン配管の全長が長く構造が複雑化し、ドレン水が途中で温度上昇して効率のよい熱交換ができない虞れがある。
【0009】
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、室外ユニットと室内ユニットの台数に係らず、比較的簡素な構成でありながら、過冷却用熱交換器における熱交換効率の向上を図れる空気調和装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために本発明は、それぞれに冷凍サイクル機器が収容される1台もしくは複数台の室外ユニットと室内ユニットをヒートポンプ式の冷凍サイクルを構成するよう冷媒管を介して連通する空気調和装置において、各室内ユニットに冷凍サイクルを構成する室内熱交換器と過冷却用熱交換器を収容し、室内熱交換器で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器に導びきドレン水と過冷却用熱交換器を熱交換させる熱交換手段を具備する。
【0011】
さらに、上記課題を解決し目的を達成するために本発明は、上述の空気調和装置において、室内ユニットと室外ユニットとを連通する液側冷媒管に過冷却用熱交換器が接続される熱交換ユニットが設けられ、室内ユニットで生成されるドレン水を熱交換ユニットに導びきドレン水と過冷却用熱交換器を熱交換させる熱交換手段を具備する。
【0012】
このような課題を解決する手段を採用することにより、室外ユニットと室内ユニットの台数に係らず、比較的簡素な構成でありながら、過冷却用熱交換器の熱交換効率の向上を図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態に係る空気調和装置の冷凍サイクル構成図である。ここでは、1台の室外ユニット1と、複数(3台の)室内ユニット2との組み合わせからなる、いわゆるマルチタイプの空気調和装置である。
【0015】
上記室外ユニット1には2台の圧縮機3が収容され、これらの圧縮機3の吐出部に接続される冷媒管Pは1本の高圧側冷媒管Pに合流している。合流冷媒管Pは四方切換弁4の一方のポートに接続され、四方切換弁4の他方のポートに接続される冷媒管Pには室外熱交換器5が接続される。
【0016】
さらにこの冷媒管Pは、室外熱交換器5から減圧装置である室外側膨張弁6およびリキッドタンク7を介して室外ユニット1の側面部に取付けられる液側パックドバルブ8に接続される。
【0017】
一方、圧縮機1の吸込み部にはサクションカップ9が設けられていて、このサクションカップ9に接続される冷媒管Pは1本の低圧側冷媒管Pに合流している。この合流冷媒管Pには気液分離器10が設けられ、さらに上記四方切換弁2の異なるポートに接続される。
【0018】
上記四方切換弁4の残りのポートに接続される冷媒管Pは、室外ユニット1の側面部に設けられるガス側パックドバルブ11に接続される。上記液側パックドバルブ8とガス側パックドバルブ11には、液側冷媒管Paとガス側冷媒管Pbがそれぞれ接続されていて、上記室内ユニット2側へ延出される。
【0019】
各室内ユニット2には、室内熱交換器12と減圧装置である室内側膨張弁13および過冷却用熱交換器14を直列に接続した回路が収容される。上記液側冷媒管Paとガス側冷媒管Pbは、それぞれ各室内ユニット2の直前部位において複数(3本)に分岐される。
【0020】
液側冷媒管Paから分岐した各冷媒管はそれぞれ過冷却用熱交換器14に接続され、ガス側冷媒管Pbから分岐した各冷媒管はそれぞれ室内熱交換器12に接続される。
【0021】
そして、各室内ユニット2における上記室内熱交換器12および上記過冷却用熱交換器14の間に、熱交換手段Kを備えている。この熱交換手段Kは、冷房運転時に室内熱交換器12で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器14に導びき、ドレン水と過冷却用熱交換器14との熱交換作用を行わせる。
【0022】
上記熱交換手段Kとして、たとえば下部側に過冷却用熱交換器14、この過冷却用熱交換器の上部側に室内熱交換器12を配置する配置構成であり、室内熱交換器12で生成されるドレン水が自然流下することにより過冷却用熱交換器14を濡らす構成であってもよい。
【0023】
あるいは、室内熱交換器12で生成されるドレン水を一旦ドレン受けで受け、ポンプを駆動してドレン受けのドレン水を汲み上げて過冷却用熱交換器14に振り掛ける構成であってもよい。
【0024】
いずれにしても、室内熱交換器12で生成された直後のドレン水は室温と比較して極く低温であり、これを時間を置かずに過冷却用熱交換器14に供給するので、過冷却用熱交換器14における熱交換作用が極く良好となる。
【0025】
このようにマルチタイプの空気調和装置において、ヒートポンプ式の冷凍サイクル回路Rが構成される。
冷房運転時において、制御部は上記室外側膨張弁6を全開状態に切換え、室内側膨張弁13で減圧作用を行わせるよう設定する。このときの冷凍サイクルを、図2とともに説明する。図2は、上述した空気調和装置の冷凍サイクルに係るモリエル線図である。
【0026】
すなわち、圧縮機3における圧縮行程(A−B)から室外熱交換器5による凝縮行程(B−C)に移行する。過冷却用熱交換器14が備えられていない通常の冷凍サイクルでは、室外熱交換器5による凝縮行程の終了位置から直ちに膨張弁による減圧行程(C−D)に変る。
【0027】
ここでは、過冷却用熱交換器14を備えているので、室外熱交換器5による凝縮行程(B−C)が終わっても、さらに過冷却用熱交換器14による凝縮行程(C−C’)が継続する。結局、全体的に長い凝縮行程(B−C’)となり、飽和液線との交点nからC’までが延長された過冷却状態となる。
【0028】
さらに、室内側膨張弁13による減圧行程(C’−D’)を経て、室内熱交換器12による蒸発行程(D’−A)となる。そして再び、圧縮機3による圧縮行程に移る。
【0029】
通常の冷房運転時における蒸発行程でのエンタルピの幅がD−Aであるのと比較して、冷房能力増大モードでは過冷却用熱交換器14を備えたことによりエンタルピの幅がD’−Aになり、冷房能力(冷凍効果)が増大する。
【0030】
このようにして、冷房サイクルにおける室内側膨張弁13の冷媒流路上流側に過冷却用熱交換器14が設けられ、室外熱交換器5とともに過冷却用熱交換器14において冷媒の凝縮作用が行われるので、冷房能力の増大化を図れる。
【0031】
しかも、上述したように室内熱交換器12で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器14に導びいて熱交換させる熱交換手段Kが作用するので、高圧液冷媒に対する過冷却状態の増加を得られて、さらなる冷房能力(冷凍効果)の増大化を図れる。
【0032】
図3は、本発明の異なる実施の形態を示していて、ここでは2台の室外ユニット1と、4台の室内ユニット2から構成される、いわゆるマルチタイプの空気調和装置における冷凍サイクル構成図である。(なお、先に説明した構成部品と同一の構成部品については同番号を付して詳細な説明は省略する。以下同)
各室外ユニット1には、2台の圧縮機3と、オイルセパレータ15と、四方切換弁4と、室外熱交換器5と、室外側膨張弁6と、リキッドタンク7および気液分離器10が収容される。
【0033】
各室外ユニット1から出て合流した液側冷媒管Paとガス側冷媒管Pbは室内ユニット2に延出され、これらの近傍において分岐し、かつ室内ユニット2に収容される過冷却用熱交換器14と室内熱交換器12に接続される。
【0034】
これら過冷却用熱交換器14と室内熱交換器12との間には室内側膨張弁13が設けられることと、室内熱交換器12で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器14に導いて熱交換させる熱交換手段Kが備えられ、効率のよい過冷却状態を得られることは変わりがない。
【0035】
以上は、室外ユニット1と室内ユニット2との台数が異なる組合せのマルチタイプの空気調和装置を適用して説明したが、これに限定されるものではなく、室外ユニット1と室内ユニット2とが複数で同数同士の組合せであってもよく、あるいは相互が単体である場合であっても何らの支障もない。
【0036】
図4は、さらに異なる実施の形態であり、特に、各室内ユニット2における具体的な構成を説明する図である。
ドレン受け16上に、2列で、かつ紙面の前後方向に互いに狭小の間隙を存してフィン17が並設され、これらフィン17に熱交換パイプ18が蛇行状に挿通する一体型熱交換器20が配置される。
【0037】
この一体型熱交換器20における最下部列の熱交換パイプ18とフィン17の一部が上記過冷却用熱交換器14に相当し、他の熱交換パイプ18とフィン17部分が室内熱交換器12に相当する。したがって、過冷却用熱交換器14が下部側で、室内熱交換器12が上部側に一体に連設された状態となっている。
【0038】
ここでの冷凍サイクルは、上記室外ユニット1から延出される液側冷媒管Paから過冷却用熱交換器14と室内熱交換器12を直列に接続する第1の回路21と、上記液側冷媒管Paから分岐され過冷却用熱交換器14をバイパスして直接、室内側熱交換器12に連通する第2の回路22とを具備している。
【0039】
上記第1の回路21と第2の回路22との分岐部dから過冷却用熱交換器14に至る第1の回路21の中途部には第1の開閉弁23が設けられる。過冷却用熱交換器14から室内熱交換器12に至る間の第1の回路21には、逆止弁24と室内側膨張弁13および分配器25が設けられ、この分配器25から室内熱交換器12を構成する各段の熱交換パイプ18に接続される。
【0040】
上記第2の回路22には第2の開閉弁26が設けられ、この先端部は第1の回路21の逆止弁24と室内側膨張弁13との間に接続される。上記第1の開閉弁23と第2の開閉弁26は、それぞれ図示しない制御部に電気的に接続されていて、上記制御部からの信号にもとづいて開閉制御されるようになっている。
【0041】
このような構成を採用することにより、通常の冷房運転が要求された場合は、過冷却用熱交換器14での熱交換作用が不要であるので、第1の開閉弁23を閉成し、第2の開閉弁26を開放する。
【0042】
室外ユニット1から液側冷媒管Paを介して導かれる高圧液冷媒は、第1の回路21には導かれず第2の回路22に導かれる。すなわち、過冷却用熱交換器14をバイパスして第2の回路22から室内側膨張弁13に導かれ、室内熱交換器12で蒸発して熱交換作用をなす。
【0043】
冷房能力増大モードが選択されると、第1の開閉弁23を開放し、第2の開閉弁26を閉成するよう切換えられる。高圧液冷媒は液側冷媒管Paから第1の回路21に導かれて過冷却用熱交換器14で凝縮し、さらに室内側膨張弁13で減圧されたあと室内熱交換器12に導かれて蒸発する。
【0044】
このようにして、冷房サイクルにおける室内側膨張弁13の冷媒流路上流側に過冷却用熱交換器14を設けたので、室外熱交換器5とともに過冷却用熱交換器14において冷媒の凝縮作用が行われる。過冷却状態が通常の冷房運転時よりも長く続いて、冷房能力の増大化を図れる。
【0045】
さらに、室内熱交換器12で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器14に導いて熱交換させる熱交換手段Kとして、過冷却用熱交換器14が下部にあり、この上部に室内熱交換器12が位置する一体構成としたので、室内熱交換器12で生成されるドレン水が極く自然的に過冷却用熱交換器14に流下して、効率のよい熱交換作用を得られる。
【0046】
しかも、上記過冷却用熱交換器14は室内熱交換器12で生成されるドレン水を受けるドレン受け16上に載置されている。ドレン受け16からのドレン水の排出量を絞ることによりドレン受け16内にドレン水が溜まり易い。
【0047】
過冷却用熱交換器14の少なくとも一部もしくは全てが、ドレン受け16上に溜まったドレン水に浸漬状態となる。したがって、ドレン水に対する過冷却用熱交換器14の熱交換効率が極めて良好化する。
【0048】
図5は、さらに異なる実施の形態であり、特に、各室内ユニット2における具体的な構成を示す図である。
【0049】
ドレン受け16上に過冷却用熱交換器14が載置され、この上部側に室内熱交換器12が一体に連設される配置構成であって、室内熱交換器12で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器14に導いて熱交換させる熱交換手段K(配置構成)を備え、かつ第1の回路21と第2の回路22を備えている。
【0050】
ここでは、上記過冷却用熱交換器14の両側部に遮風部材30を設けたことを特徴としている。
すなわち、遮風部材30は過冷却用熱交換器14を構成するフィン17の間隙を埋める状態で取付けられていて、図示しない送風ファンを駆動すると室内熱交換器12には熱交換空気が流通するが、過冷却用熱交換器14における熱交換空気の流通を阻止する構成となっている。
【0051】
過冷却用熱交換器14での熱交換作用が行われると、室内熱交換器12よりも低温状態となる。そのため、室内熱交換器12とともに過冷却用熱交換器14に熱交換空気が流通すると、過冷却用熱交換器14内部において結露が発生したり、霧吹きが発生する。
【0052】
これら内部結露と霧吹きが熱交換空気に載って室内ユニット2から被空調室内に運ばれ、露の付着となる不具合がある。これに対して上述の遮風部材30を備えることにより熱交換空気の流通が阻止されるので、内部結露や霧吹きの発生を防止できる。
【0053】
図6は、さらに異なる実施の形態の空気調和装置の冷凍サイクル構成図である。1台の室外ユニット1と複数台の室内ユニット2とからなる、いわゆるマルチタイプの空気調和装置である。
【0054】
室外ユニット1には、2台の圧縮機3と、四方切換弁4と、室外熱交換器5と、リキッドタンク7および気液分離器10が収容される。この室外ユニット1から延出される液側冷媒管Paには熱交換ユニット40が接続され、さらに室内ユニット2と同数だけ分岐される。また、室外ユニット1から延出されるガス側冷媒管Pbは室内ユニット2と同数だけ分岐される。
【0055】
上記室内ユニット2には、室内側膨張弁13と室内熱交換器12とが直列に接続された状態で収容される。そして、液側の分岐管はそれぞれの室内ユニット2における室内側膨張弁13に接続され、ガス側の分岐管はそれぞれの室内ユニット2における室内熱交換器12に接続される。
【0056】
上記熱交換ユニット40は、室内ユニット2の極く近傍に配置され、内部には過冷却用熱交換器14が収容される。ここでは、複数の室内ユニット2に対して熱交換ユニット40が1台のみ用いられていることが特徴である。
【0057】
また、熱交換ユニット40における過冷却用熱交換器14の上部にドレン散水管41が取付けられていて、ドレン水を過冷却用熱交換器14に降り掛けられるようになっている。
【0058】
このドレン散水管41は、各室内ユニット2から延出され、かつ1本に合流したドレン配管42に接続されていて、ドレン配管42は各室内ユニット2において室内熱交換器12の下部に配置されるドレン受け43に接続される。
【0059】
したがって、室内熱交換器12で生成されるドレン水をドレン受け43が一旦受け、ドレン配管42を介してドレン散水管41に導き、過冷却用熱交換器14へ散水する。
【0060】
このようにしてドレン水と過冷却用熱交換器14とが熱交換する熱交換機構(熱交換手段)Kaを備えていて、上述したように過冷却用熱交換器14における熱交換効率の向上を図れる。
【0061】
なお、本発明の実施の形態は以上説明したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を越えない範囲内で種々変形実施可能であることは勿論である。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、室外ユニットと室内ユニットの台数に係らず、比較的簡素な構成でありながら、過冷却用熱交換器の熱交換効率の向上を図れる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る、空気調和装置の冷凍サイクル構成図。
【図2】同実施の形態に係る、冷凍サイクルのモリエル線図。
【図3】他の実施の形態に係る、空気調和装置の冷凍サイクル構成図。
【図4】さらに他の実施の形態に係る、室内ユニット内の概略の配置構成および配管構成を説明する図。
【図5】さらに異なる他の実施の形態に係る、室内ユニット内の概略の配置構成および配管構成を説明する図。
【図6】さらに異なる他の実施の形態に係る、空気調和装置の冷凍サイクル構成図。
【符号の説明】
1…室外ユニット、2…室内ユニット、12…室内熱交換器、14…過冷却用熱交換器、K…熱交換手段、13…室内側膨張弁(減圧装置)、Pa…液側冷媒管、21…第1の回路、22…第2の回路、30…遮風部材、40…熱交換ユニット。
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数台の室外ユニットおよび室内ユニットを接続してなる、いわゆるマルチタイプの空気調和装置に適用でき、特に、過冷却用熱交換器に対する熱交換構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒートポンプ式の冷凍サイクルを構成する空気調和装置において、室内熱交換器とは別個に過冷却用熱交換器を設け、この過冷却用熱交換器により室内熱交換器に流入する冷媒のエンタルピを減少させて冷房能力の向上化を得る手段は周知である。
【0003】
そして、上記過冷却用熱交換器における熱交換効率のさらなる向上を図るための具体的な構成が、たとえば[特許文献1]に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−160190号公報
ここでは、中間圧の冷媒を気液分離する気液分離器と、中間圧の液冷媒を低圧に減圧する膨張弁との間に熱交換部を設け、この熱交換部は気液分離器内の中間圧飽和液冷媒を導いて室内熱交換器(蒸発器)で生成されるドレン水と熱交換させる構成である。
【0005】
このような発明により、低温のドレン水によって中間圧液冷媒が冷却され、エンタルピが減少した状態で蒸発器に流入する。したがって、蒸発器におけるエンタルピの変化量が増大して蒸発能力の増大化を得られる、とある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術は室外ユニットと室内ユニットがそれぞれ単数台の場合や、複数で同数台の場合にのみ適用可能である。実際に多用されるマルチタイプの空気調和装置は、室外ユニットと室内ユニットの台数が相違するので、上述の手段を採用しようとすると、配管が複雑になる。
【0007】
また、マルチタイプの空気調和装置は、通常、数階建て以上のビル等に用いられるため、室外ユニットと室内ユニットの位置が互いに離れている。これに対して上述の構成では、気液分離器は室外ユニットに収容され、室内熱交換器は室内ユニットに収容される。
【0008】
したがって、室内ユニットの室内熱交換器で生成されたドレン水を室外ユニット内の気液分離器まで導びくことになる。ドレン配管の全長が長く構造が複雑化し、ドレン水が途中で温度上昇して効率のよい熱交換ができない虞れがある。
【0009】
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、室外ユニットと室内ユニットの台数に係らず、比較的簡素な構成でありながら、過冷却用熱交換器における熱交換効率の向上を図れる空気調和装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために本発明は、それぞれに冷凍サイクル機器が収容される1台もしくは複数台の室外ユニットと室内ユニットをヒートポンプ式の冷凍サイクルを構成するよう冷媒管を介して連通する空気調和装置において、各室内ユニットに冷凍サイクルを構成する室内熱交換器と過冷却用熱交換器を収容し、室内熱交換器で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器に導びきドレン水と過冷却用熱交換器を熱交換させる熱交換手段を具備する。
【0011】
さらに、上記課題を解決し目的を達成するために本発明は、上述の空気調和装置において、室内ユニットと室外ユニットとを連通する液側冷媒管に過冷却用熱交換器が接続される熱交換ユニットが設けられ、室内ユニットで生成されるドレン水を熱交換ユニットに導びきドレン水と過冷却用熱交換器を熱交換させる熱交換手段を具備する。
【0012】
このような課題を解決する手段を採用することにより、室外ユニットと室内ユニットの台数に係らず、比較的簡素な構成でありながら、過冷却用熱交換器の熱交換効率の向上を図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態に係る空気調和装置の冷凍サイクル構成図である。ここでは、1台の室外ユニット1と、複数(3台の)室内ユニット2との組み合わせからなる、いわゆるマルチタイプの空気調和装置である。
【0015】
上記室外ユニット1には2台の圧縮機3が収容され、これらの圧縮機3の吐出部に接続される冷媒管Pは1本の高圧側冷媒管Pに合流している。合流冷媒管Pは四方切換弁4の一方のポートに接続され、四方切換弁4の他方のポートに接続される冷媒管Pには室外熱交換器5が接続される。
【0016】
さらにこの冷媒管Pは、室外熱交換器5から減圧装置である室外側膨張弁6およびリキッドタンク7を介して室外ユニット1の側面部に取付けられる液側パックドバルブ8に接続される。
【0017】
一方、圧縮機1の吸込み部にはサクションカップ9が設けられていて、このサクションカップ9に接続される冷媒管Pは1本の低圧側冷媒管Pに合流している。この合流冷媒管Pには気液分離器10が設けられ、さらに上記四方切換弁2の異なるポートに接続される。
【0018】
上記四方切換弁4の残りのポートに接続される冷媒管Pは、室外ユニット1の側面部に設けられるガス側パックドバルブ11に接続される。上記液側パックドバルブ8とガス側パックドバルブ11には、液側冷媒管Paとガス側冷媒管Pbがそれぞれ接続されていて、上記室内ユニット2側へ延出される。
【0019】
各室内ユニット2には、室内熱交換器12と減圧装置である室内側膨張弁13および過冷却用熱交換器14を直列に接続した回路が収容される。上記液側冷媒管Paとガス側冷媒管Pbは、それぞれ各室内ユニット2の直前部位において複数(3本)に分岐される。
【0020】
液側冷媒管Paから分岐した各冷媒管はそれぞれ過冷却用熱交換器14に接続され、ガス側冷媒管Pbから分岐した各冷媒管はそれぞれ室内熱交換器12に接続される。
【0021】
そして、各室内ユニット2における上記室内熱交換器12および上記過冷却用熱交換器14の間に、熱交換手段Kを備えている。この熱交換手段Kは、冷房運転時に室内熱交換器12で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器14に導びき、ドレン水と過冷却用熱交換器14との熱交換作用を行わせる。
【0022】
上記熱交換手段Kとして、たとえば下部側に過冷却用熱交換器14、この過冷却用熱交換器の上部側に室内熱交換器12を配置する配置構成であり、室内熱交換器12で生成されるドレン水が自然流下することにより過冷却用熱交換器14を濡らす構成であってもよい。
【0023】
あるいは、室内熱交換器12で生成されるドレン水を一旦ドレン受けで受け、ポンプを駆動してドレン受けのドレン水を汲み上げて過冷却用熱交換器14に振り掛ける構成であってもよい。
【0024】
いずれにしても、室内熱交換器12で生成された直後のドレン水は室温と比較して極く低温であり、これを時間を置かずに過冷却用熱交換器14に供給するので、過冷却用熱交換器14における熱交換作用が極く良好となる。
【0025】
このようにマルチタイプの空気調和装置において、ヒートポンプ式の冷凍サイクル回路Rが構成される。
冷房運転時において、制御部は上記室外側膨張弁6を全開状態に切換え、室内側膨張弁13で減圧作用を行わせるよう設定する。このときの冷凍サイクルを、図2とともに説明する。図2は、上述した空気調和装置の冷凍サイクルに係るモリエル線図である。
【0026】
すなわち、圧縮機3における圧縮行程(A−B)から室外熱交換器5による凝縮行程(B−C)に移行する。過冷却用熱交換器14が備えられていない通常の冷凍サイクルでは、室外熱交換器5による凝縮行程の終了位置から直ちに膨張弁による減圧行程(C−D)に変る。
【0027】
ここでは、過冷却用熱交換器14を備えているので、室外熱交換器5による凝縮行程(B−C)が終わっても、さらに過冷却用熱交換器14による凝縮行程(C−C’)が継続する。結局、全体的に長い凝縮行程(B−C’)となり、飽和液線との交点nからC’までが延長された過冷却状態となる。
【0028】
さらに、室内側膨張弁13による減圧行程(C’−D’)を経て、室内熱交換器12による蒸発行程(D’−A)となる。そして再び、圧縮機3による圧縮行程に移る。
【0029】
通常の冷房運転時における蒸発行程でのエンタルピの幅がD−Aであるのと比較して、冷房能力増大モードでは過冷却用熱交換器14を備えたことによりエンタルピの幅がD’−Aになり、冷房能力(冷凍効果)が増大する。
【0030】
このようにして、冷房サイクルにおける室内側膨張弁13の冷媒流路上流側に過冷却用熱交換器14が設けられ、室外熱交換器5とともに過冷却用熱交換器14において冷媒の凝縮作用が行われるので、冷房能力の増大化を図れる。
【0031】
しかも、上述したように室内熱交換器12で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器14に導びいて熱交換させる熱交換手段Kが作用するので、高圧液冷媒に対する過冷却状態の増加を得られて、さらなる冷房能力(冷凍効果)の増大化を図れる。
【0032】
図3は、本発明の異なる実施の形態を示していて、ここでは2台の室外ユニット1と、4台の室内ユニット2から構成される、いわゆるマルチタイプの空気調和装置における冷凍サイクル構成図である。(なお、先に説明した構成部品と同一の構成部品については同番号を付して詳細な説明は省略する。以下同)
各室外ユニット1には、2台の圧縮機3と、オイルセパレータ15と、四方切換弁4と、室外熱交換器5と、室外側膨張弁6と、リキッドタンク7および気液分離器10が収容される。
【0033】
各室外ユニット1から出て合流した液側冷媒管Paとガス側冷媒管Pbは室内ユニット2に延出され、これらの近傍において分岐し、かつ室内ユニット2に収容される過冷却用熱交換器14と室内熱交換器12に接続される。
【0034】
これら過冷却用熱交換器14と室内熱交換器12との間には室内側膨張弁13が設けられることと、室内熱交換器12で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器14に導いて熱交換させる熱交換手段Kが備えられ、効率のよい過冷却状態を得られることは変わりがない。
【0035】
以上は、室外ユニット1と室内ユニット2との台数が異なる組合せのマルチタイプの空気調和装置を適用して説明したが、これに限定されるものではなく、室外ユニット1と室内ユニット2とが複数で同数同士の組合せであってもよく、あるいは相互が単体である場合であっても何らの支障もない。
【0036】
図4は、さらに異なる実施の形態であり、特に、各室内ユニット2における具体的な構成を説明する図である。
ドレン受け16上に、2列で、かつ紙面の前後方向に互いに狭小の間隙を存してフィン17が並設され、これらフィン17に熱交換パイプ18が蛇行状に挿通する一体型熱交換器20が配置される。
【0037】
この一体型熱交換器20における最下部列の熱交換パイプ18とフィン17の一部が上記過冷却用熱交換器14に相当し、他の熱交換パイプ18とフィン17部分が室内熱交換器12に相当する。したがって、過冷却用熱交換器14が下部側で、室内熱交換器12が上部側に一体に連設された状態となっている。
【0038】
ここでの冷凍サイクルは、上記室外ユニット1から延出される液側冷媒管Paから過冷却用熱交換器14と室内熱交換器12を直列に接続する第1の回路21と、上記液側冷媒管Paから分岐され過冷却用熱交換器14をバイパスして直接、室内側熱交換器12に連通する第2の回路22とを具備している。
【0039】
上記第1の回路21と第2の回路22との分岐部dから過冷却用熱交換器14に至る第1の回路21の中途部には第1の開閉弁23が設けられる。過冷却用熱交換器14から室内熱交換器12に至る間の第1の回路21には、逆止弁24と室内側膨張弁13および分配器25が設けられ、この分配器25から室内熱交換器12を構成する各段の熱交換パイプ18に接続される。
【0040】
上記第2の回路22には第2の開閉弁26が設けられ、この先端部は第1の回路21の逆止弁24と室内側膨張弁13との間に接続される。上記第1の開閉弁23と第2の開閉弁26は、それぞれ図示しない制御部に電気的に接続されていて、上記制御部からの信号にもとづいて開閉制御されるようになっている。
【0041】
このような構成を採用することにより、通常の冷房運転が要求された場合は、過冷却用熱交換器14での熱交換作用が不要であるので、第1の開閉弁23を閉成し、第2の開閉弁26を開放する。
【0042】
室外ユニット1から液側冷媒管Paを介して導かれる高圧液冷媒は、第1の回路21には導かれず第2の回路22に導かれる。すなわち、過冷却用熱交換器14をバイパスして第2の回路22から室内側膨張弁13に導かれ、室内熱交換器12で蒸発して熱交換作用をなす。
【0043】
冷房能力増大モードが選択されると、第1の開閉弁23を開放し、第2の開閉弁26を閉成するよう切換えられる。高圧液冷媒は液側冷媒管Paから第1の回路21に導かれて過冷却用熱交換器14で凝縮し、さらに室内側膨張弁13で減圧されたあと室内熱交換器12に導かれて蒸発する。
【0044】
このようにして、冷房サイクルにおける室内側膨張弁13の冷媒流路上流側に過冷却用熱交換器14を設けたので、室外熱交換器5とともに過冷却用熱交換器14において冷媒の凝縮作用が行われる。過冷却状態が通常の冷房運転時よりも長く続いて、冷房能力の増大化を図れる。
【0045】
さらに、室内熱交換器12で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器14に導いて熱交換させる熱交換手段Kとして、過冷却用熱交換器14が下部にあり、この上部に室内熱交換器12が位置する一体構成としたので、室内熱交換器12で生成されるドレン水が極く自然的に過冷却用熱交換器14に流下して、効率のよい熱交換作用を得られる。
【0046】
しかも、上記過冷却用熱交換器14は室内熱交換器12で生成されるドレン水を受けるドレン受け16上に載置されている。ドレン受け16からのドレン水の排出量を絞ることによりドレン受け16内にドレン水が溜まり易い。
【0047】
過冷却用熱交換器14の少なくとも一部もしくは全てが、ドレン受け16上に溜まったドレン水に浸漬状態となる。したがって、ドレン水に対する過冷却用熱交換器14の熱交換効率が極めて良好化する。
【0048】
図5は、さらに異なる実施の形態であり、特に、各室内ユニット2における具体的な構成を示す図である。
【0049】
ドレン受け16上に過冷却用熱交換器14が載置され、この上部側に室内熱交換器12が一体に連設される配置構成であって、室内熱交換器12で生成されるドレン水を過冷却用熱交換器14に導いて熱交換させる熱交換手段K(配置構成)を備え、かつ第1の回路21と第2の回路22を備えている。
【0050】
ここでは、上記過冷却用熱交換器14の両側部に遮風部材30を設けたことを特徴としている。
すなわち、遮風部材30は過冷却用熱交換器14を構成するフィン17の間隙を埋める状態で取付けられていて、図示しない送風ファンを駆動すると室内熱交換器12には熱交換空気が流通するが、過冷却用熱交換器14における熱交換空気の流通を阻止する構成となっている。
【0051】
過冷却用熱交換器14での熱交換作用が行われると、室内熱交換器12よりも低温状態となる。そのため、室内熱交換器12とともに過冷却用熱交換器14に熱交換空気が流通すると、過冷却用熱交換器14内部において結露が発生したり、霧吹きが発生する。
【0052】
これら内部結露と霧吹きが熱交換空気に載って室内ユニット2から被空調室内に運ばれ、露の付着となる不具合がある。これに対して上述の遮風部材30を備えることにより熱交換空気の流通が阻止されるので、内部結露や霧吹きの発生を防止できる。
【0053】
図6は、さらに異なる実施の形態の空気調和装置の冷凍サイクル構成図である。1台の室外ユニット1と複数台の室内ユニット2とからなる、いわゆるマルチタイプの空気調和装置である。
【0054】
室外ユニット1には、2台の圧縮機3と、四方切換弁4と、室外熱交換器5と、リキッドタンク7および気液分離器10が収容される。この室外ユニット1から延出される液側冷媒管Paには熱交換ユニット40が接続され、さらに室内ユニット2と同数だけ分岐される。また、室外ユニット1から延出されるガス側冷媒管Pbは室内ユニット2と同数だけ分岐される。
【0055】
上記室内ユニット2には、室内側膨張弁13と室内熱交換器12とが直列に接続された状態で収容される。そして、液側の分岐管はそれぞれの室内ユニット2における室内側膨張弁13に接続され、ガス側の分岐管はそれぞれの室内ユニット2における室内熱交換器12に接続される。
【0056】
上記熱交換ユニット40は、室内ユニット2の極く近傍に配置され、内部には過冷却用熱交換器14が収容される。ここでは、複数の室内ユニット2に対して熱交換ユニット40が1台のみ用いられていることが特徴である。
【0057】
また、熱交換ユニット40における過冷却用熱交換器14の上部にドレン散水管41が取付けられていて、ドレン水を過冷却用熱交換器14に降り掛けられるようになっている。
【0058】
このドレン散水管41は、各室内ユニット2から延出され、かつ1本に合流したドレン配管42に接続されていて、ドレン配管42は各室内ユニット2において室内熱交換器12の下部に配置されるドレン受け43に接続される。
【0059】
したがって、室内熱交換器12で生成されるドレン水をドレン受け43が一旦受け、ドレン配管42を介してドレン散水管41に導き、過冷却用熱交換器14へ散水する。
【0060】
このようにしてドレン水と過冷却用熱交換器14とが熱交換する熱交換機構(熱交換手段)Kaを備えていて、上述したように過冷却用熱交換器14における熱交換効率の向上を図れる。
【0061】
なお、本発明の実施の形態は以上説明したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を越えない範囲内で種々変形実施可能であることは勿論である。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、室外ユニットと室内ユニットの台数に係らず、比較的簡素な構成でありながら、過冷却用熱交換器の熱交換効率の向上を図れる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る、空気調和装置の冷凍サイクル構成図。
【図2】同実施の形態に係る、冷凍サイクルのモリエル線図。
【図3】他の実施の形態に係る、空気調和装置の冷凍サイクル構成図。
【図4】さらに他の実施の形態に係る、室内ユニット内の概略の配置構成および配管構成を説明する図。
【図5】さらに異なる他の実施の形態に係る、室内ユニット内の概略の配置構成および配管構成を説明する図。
【図6】さらに異なる他の実施の形態に係る、空気調和装置の冷凍サイクル構成図。
【符号の説明】
1…室外ユニット、2…室内ユニット、12…室内熱交換器、14…過冷却用熱交換器、K…熱交換手段、13…室内側膨張弁(減圧装置)、Pa…液側冷媒管、21…第1の回路、22…第2の回路、30…遮風部材、40…熱交換ユニット。
Claims (7)
- それぞれに冷凍サイクル機器が収容される1台もしくは複数台の室外ユニットおよび室内ユニットをヒートポンプ式の冷凍サイクルを構成するよう冷媒管を介して連通する空気調和装置において、
各室内ユニットに、冷凍サイクルを構成する室内熱交換器とともに過冷却用熱交換器を収容し、
上記室内熱交換器で生成されるドレン水を上記過冷却用熱交換器に導びき、ドレン水と過冷却用熱交換器との熱交換を行わせる熱交換手段を具備することを特徴とする空気調和装置。 - 上記室内ユニット内に冷凍サイクルを構成する減圧装置を収容し、
冷房運転時における上記減圧装置の冷媒流路上流側に、上記過冷却用熱交換器が設けられることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。 - 上記熱交換手段は、上記室内熱交換器の下部に過冷却用熱交換器を配置する配置構成であることを特徴とする請求項1および請求項2のいずれかに記載の空気調和装置。
- 上記過冷却用熱交換器は、上記室内熱交換器で生成されるドレン水を受けるドレン受け上に載置されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の空気調和装置。
- 上記冷凍サイクルは、液側冷媒管から上記過冷却用熱交換器と室内熱交換器とを直列に接続する第1の回路と、液側冷媒管から上記過冷却用熱交換器をバイパスして直接、上記室内側熱交換器に連通する第2の回路とを具備することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の空気調和装置。
- 上記過冷却用熱交換器の両側部に、熱交換空気の通風を遮断する遮風部材が設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の空気調和装置。
- それぞれに冷凍サイクル機器が収容される1台もしくは複数台の室外ユニットおよび室内ユニットをヒートポンプ式の冷凍サイクルを構成するよう冷媒管を介して連通する空気調和装置において、
上記室内ユニットと上記室外ユニットとを連通する液側冷媒管に、過冷却用熱交換器が接続される熱交換ユニットが設けられ、
上記室内ユニットで生成されるドレン水を上記熱交換ユニットに導びき、ドレン水と過冷却用熱交換器との熱交換を行わせる熱交換手段を具備することを特徴とする空気調和装置。
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