JP2004293630A - バタフライ弁用シートリング及びバタフライ弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートリングを弁本体内に付設したあとでは、シートリングの側面をどの方向から押圧しても、シートリングが弁本体内で片寄ることのないバタフライ弁を提供しようとするものである。また、そのようなシートリングを提供するものである。
【解決手段】硬質材料製の短い円筒状のコアの全表面を弾性材料が被覆して構成された短円筒からなり、短円筒の幅方向の中央に外周面から突出する弾性材料製の突起を設けたものをシートリングとし、他方で、シートリングの外周面に密接する流体通路を備えた弁本体では、流体通路の壁面にシートリングの突起を通すための横溝と縦溝とを備えたものとする。
【選択図】 図1
【解決手段】硬質材料製の短い円筒状のコアの全表面を弾性材料が被覆して構成された短円筒からなり、短円筒の幅方向の中央に外周面から突出する弾性材料製の突起を設けたものをシートリングとし、他方で、シートリングの外周面に密接する流体通路を備えた弁本体では、流体通路の壁面にシートリングの突起を通すための横溝と縦溝とを備えたものとする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、バタフライ弁用シートリング、及びそのシートリングを使用したバタフライ弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
バタフライ弁は、弁本体に設けた円管状の流体通路内に円板状の弁体を回動可能に付設して構成されたものであって、弁体の回動により流体通路内を流れる流体を調節するのに使用される。従って、バタフライ弁は、円管状の流体通路を持った剛性材料製の弁本体と、弁本体の流体通路内に弁軸により回動可能に付設された剛性材料製の円板状の弁体とを主な構成材料とするが、そのほかに弁体が流体通路を全閉するためにシートリングが必要とされる。
【0003】
シートリングは、弁本体の流体通路の壁面に固定される短い円筒状物であって、弁本体と弁体との間に介在し、弁の全閉時に弁体の外周に密接して、流体の流れを全面的に停止させる役目を果たすものである。このような役目を果たすために、シートリングは一般に弾性材料、例えば適度の柔軟性又は可撓性を持ったゴムなどで作られる。
【0004】
また、シートリングはその中で弁体を回動させるために、円筒の直径方向に貫通する弁軸挿通孔を備えている。弁軸挿通孔には弁軸が回動可能に挿通され、弁軸に弁体が固定されて、弁体はシートリング内で回動可能とされる。
【0005】
シートリングが弁本体内に固定されてバタフライ弁にされた状態では、シートリングの両側面が弁本体の両側面より僅かに突出した状態とされる。これは、バタフライ弁を管に接続するための便宜に基づくことである。すなわち、一般にバタフライ弁を管に接続するときには、管に固定されたフランジの間にバタフライ弁を挿入し、フランジ間をボルトで締め付けて、弁を管に接続する方法が採用されているところ、上述のようにシートリングの両側面を突出させておけば、シートリングの両側面がパッキンとして働くために、フランジと弁との間を簡単に気密に接続することができるからである。
【0006】
上述のようにして、バタフライ弁が管に接続されるとき、シートリングは弁本体内で移動して片寄ることがある。それは、バタフライ弁が時には片側だけでフランジ接続されなければならない場合があるからであり、また既設のフランジ間に挿入して接続する場合に、対向するフランジが同心に位置していなかったり、また時には平行に向いていなかったりするために、シートリングは一方に押されて片寄ることとなるからである。
【0007】
シートリングが弁本体内で片寄ると、シートリングと弁軸の間から流体が漏洩したり、弁体回動のためのトルクが増大したりして、バタフライ弁の使用に支障を来たす。そのために、シートリングが弁本体内で片寄ることは、なるべく避けなければならない。
【0008】
そのために、コア入りシートリングでは、シートリングが弁本体内で片寄るのを防ぐことが試みられた。その試みは特許第2972566号公報に記載されている。この公報では、硬質材料で作られた短円筒からなるコアを用い、コアの外周面に周囲方向に延びる段差を設けておき、コアの内面と両側面とを弾性材料で被覆してコアの外周面が弾性材料から露出した構造のシートリングが提案されている。他方、このシートリングを収容する弁本体では、その流体通路に段差を設けておき、この流体通路内にシートリングを収容したとき、段差同士を係合させて弁本体内でシートリングが片寄ることを防いでいる。これは外周面に硬質材料で作られたコアが露出しているからできたことである。
【0009】
上記の試みでは、シートリングは弁本体内へ挿入できるとともに、弁本体から脱出できることが前提とされている。そのために、上記段差は一方向に向くだけのものとされる。その結果、シートリングは、挿入方向では段差により規制されるが、脱出方向では段差により規制されないこととなっている。従って、シートリングは、弁本体内で脱出方向の力を受けると、片寄りすることとなった。
【0010】
こうして、全表面が弾性材料で作られているシートリングの場合は言うに及ばず、硬質材料製のコアが弾性材料から露出しているシートリングにおいても、シートリングが弁本体内で片寄ることのないバタフライ弁が要求されてきた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上述の要求に応じようとして生れたものである。すなわち、この発明は、シートリングを弁本体内に付設したのちは、シートリングの側面をどちらの方向から押圧しても、シートリングが弁本体内で片寄ることのないシートリングを提供しようとするものである。また、そのようなシートリングを付設したバタフライ弁を提供しようとするものである。
【0012】
【課題解決のための手段】
シートリングを構成している弾性材料は、もともと弁体が回動されて内周面に接触したとき、内周面が弁体外周に密接するような柔軟性又は可撓性を持ったものでなければならないとされている。従って、弾性材料はシートリングを弁本体に対して正確に固定するための係止用には適していない筈のものである。
【0013】
この発明者は、シートリングが内部に硬質材料製のコアを含んで弾性材料で構成されている場合に、コアの外周面上に弾性材料で一体の突起を形成すると、その突起が意外にもシートリングを弁本体内で片寄るのを防ぐのに充分であることを見出した。この発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。
【0014】
この発明は、一面ではバタフライ弁用シートリングを提供するものである。そのバタフライ弁用シートリングは、硬質材料製の短い円筒状のコアの全表面を弾性材料が被覆して構成された短円筒からなり、その短円筒の幅方向の中央に直径方向に貫通する弁軸挿通孔を穿設するとともに、幅方向の中央に外周面から起立する弾性材料製の突起を少なくとも2個一体に突設したことを特徴とするものである。
【0015】
また、この発明は他面では上記シートリングとこれを収容する弁本体とからなるバタフライ弁を提供するものである。そのバタフライ弁は、シートリングが硬質材料製の短い円筒状のコアの全表面を弾性材料が被覆して構成された短円筒からなり、その短円筒の幅方向の中央に直径方向に貫通する弁軸挿通孔を穿設するとともに、幅方向の中央に外周面から起立する弾性材料製の突起を少なくとも2個一体に突設したものであって、弁本体はシートリングの外周面に密接する流体通路を備えるとともに、流体通路の壁面にシートリングに突設されている突起を流体通路の軸線方向に通過させるための横溝と、横溝に連なって突起を周囲方向に通過させるための縦溝とを備えているものであることを特徴とするものである。
【0016】
この発明は、シートリングの外周面上に突起が設けられていることを特徴としている。その突起は、シートリングを構成している弾性材料と同じ弾性材料で作られて、一体となっている。言いかえると、突起はシートリングを作るときに一体に成形される。
【0017】
突起の形状は直方体状であって、かどが丸められていることが好ましいが、円柱状その他の形状であってもよい。突起の設けられる位置はシートリングの幅方向の中央である。この場合の中央は幅方向の正確な中点である必要はなく、幅方向の一側に多少片寄っていてもよい。
【0018】
突起が大き過ぎるとシートリングを弁本体へ挿入することが困難となり、また突起を通過させるための溝を大きくする必要が生じて弁本体の強度を弱めることになる。逆に突起が小さ過ぎると、シートリングを係止する力が弱くなり、極端な場合には、突起が押し潰されて役目を果たさなくなる。このため、突起はシートリングの大きさに対して適度の大きさのものとしなければならない。
【0019】
シートリングの大きさは、その外径、内径、幅など色々な長さを基準として表わすことができる。この発明者は、突起に関連するシートリングの大きさは、シートリングの厚みを基準とするのが適していると考えた。ところが、シートリングの厚みは、その中の部所によって大きく変化する。例えば、弁軸挿通孔の周りでは肉厚が大きくなるが両側の端では肉厚が小さくなる。そこで、この発明者は、シートリングの肉厚の最小値を基準とすることとした。
【0020】
シートリングの肉厚の最小値を基準にすると、シートリングの外周面上に付設される突起は、短円筒の軸線方向及び周囲方向における長さが、何れも肉厚最小値と同等ないし2倍以下とするのが適している。
【0021】
2個の突起は、弁軸挿通孔の軸線を基準としてその両側にあって、これに垂直な直径上に位置することが好ましい。しかし、これに限らず、上記基準の両側のどのような位置にあってもよいがなるべく対称の位置にあることが好ましい。
【0022】
シートリングを構成している円筒は、その中に硬質材料製のコアを埋没させて含んでいる。硬質材料としては、金属又は硬質合成樹脂を用いることができる。金属としては例えば鉄、ステンレス等を用いることができ、硬質合成樹脂としては、ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂や不飽和ポリエステル樹脂のような熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0023】
この発明ではシートリングの外周面上に突起が突設されたことに対応して、弁本体の流体通路の壁面には突起を通過させるだけの溝が設けられる。その溝は、流体通路の軸線方向に延びる横溝と、周囲方向に延びる縦溝とで構成される。
【0024】
横溝を設ける位置は、シートリングを弁本体の流体通路内へ挿入する時、突起が占める位置によって定められる。この発明では、シートリングを流体通路内へ挿入する時、シートリングの弁軸挿通孔が弁本体の弁軸挿通孔と斜めに交差するようにして挿入し、挿入後にシートリングを回転させて弁軸挿通孔同士を合わせるのが便宜である。なぜならば、このようにすると、弁本体からシートリングが脱出することを容易に防ぐことができるからである。
【0025】
シートリングを弁本体へ挿入する際に、弁軸挿通孔同士を斜めに交差させるときの交差角には格別制限がない。しかし、交差角は中心角にして10〜20度の範囲内とすることが好ましい。なぜならば、このようにすると弁本体内でシートリングを大きく回転させないで、弁本体からシートリングが脱出するのを防ぐことができるからである。
【0026】
交差角を10〜20度にして弁本体にシートリングを挿入するときは、弁本体の側面上で弁軸挿通孔の軸線に垂直な直径を基準にして、その両側に中心角にして10〜20度の範囲内にあるところに横溝を設けることが好ましい。
【0027】
横溝は、弁本体の一側から流体通路の途中まで延びるものとする。横溝の延びる長さは、シートリングにおいて突起を含んで突起から一側に至るまでの長さである。横溝の幅及び深さは、シートリングの側面に現れる突起の幅及び突出高にそれぞれ対応した大きさとする。但し横溝の幅と深さは突起の幅及び突出高よりも多少大きくてもよい。
【0028】
縦溝は弁本体の流体通路の壁面に、横溝に連なって設けられる。縦溝の位置は、シートリングの弁軸挿通孔を弁本体の弁軸挿通孔と正確に合致させるように、突起を導く位置になければならない。
【0029】
縦溝の幅及び深さは、シートリングの周囲方向に現れる突起の幅及び突出高にそれぞれ対応した大きさとする。とくに縦溝の幅は横溝と違って隙間なく突起を正確に収容する大きさにしなければならない。縦溝の延びる長さは、シートリングを弁本体内で回転させて、シートリングの弁軸挿通孔を弁本体の弁軸方向と合致させるまで、突起が進まなければならない距離とする。
【0030】
【発明の効果】
こうしてシートリングを弁本体内で回転させて弁本体に設置したあとは、従来どおり弁軸を挿通し、弁軸に弁体を固定してバタフライ弁とする。従って、このシートリングは、バタフライ弁に組み立てることが容易であって、次に述べるようなすぐれたバタフライ弁を与えることになる。
【0031】
上述のシートリングを用いて作られたバタフライ弁では、シートリングの突起が弁本体に設けられた縦溝内に収容されていて、しかも縦溝の幅がシートリングの円周方向に現れた突起の幅に正確に対応する大きさとされているので、シートリングは突起によって移動することができなくなっている。従って、バタフライ弁を管に接続する際にフランジを片締めしても、またフランジが同心に配置されなくても、フランジ同士が互いに平行に向いていなくても、フランジを締め付けることによってシートリングが移動することが防がれる。そのために、流体漏れや弁体回動のためのトルクの増大がなく、従って、バタフライ弁を支障なく円滑に使用することができる。この発明は、このような利益を与えるものである。
【0032】
【発明実施の態様】
次に、この発明をその実施の一例につき、図面に基づいて説明すると、次のとおりである。図1は、この発明に係るシートリングの一部切欠斜視図である。図2は、この発明で用いることのできる弁本体の斜視図である。図3は、この発明に係るバタフライ弁の組み立て順序を示した説明図である。図4は、この発明に係るバタフライ弁の使用状態における断面図である。
【0033】
図1は、この発明に係るシートリングAを一部切欠して示している。シートリングAは、内部に硬質材料製の短い円筒状のコア1を含み、コア1の全表面を弾性材料2が被覆して構成された短円筒を母体としている。その短円筒は、外周面が正確な円筒面となっているが、内周面は軸線方向の中央ほど内側へ突出する断面山形の面となっている。その短円筒には直径方向に貫通する弁軸挿通孔3が穿設されている。これらの点では、シートリングAは従来のシートリングと変りがない。
【0034】
シートリングAが、従来のシートリングと異なるのは、外周面の幅方向の中央に少なくとも2個の突起4を備えている点である。突起4は短円筒を構成している弾性材料と同じ材料で短円筒と一体に形成されている。
【0035】
突起4は、シートリングAの外周面上で幅方向の中央に、少なくとも2個設けられる。突起4の設けられる位置は、格別限定されないが、好ましいのは弁軸挿通孔3の軸線に垂直な直径の延長上に位置することである。言いかえると、2個の突起4を結ぶ線が流体通路の直径上にあって、しかもその直径が弁軸挿通孔3の軸線に直交している、という関係にあるのが好ましい。
【0036】
突起4の大きさについて一例を示すと、図1において、シートリングAの外径Rが135mm、幅Wが55mm、肉厚最小値Tが5mmであるとしたとき、短円筒の軸線方向から見た突起4の長さMは5mm、短円筒の周囲方向から見た突起4の長さLが5mm、突起4の突出高Hは5mmとされる。
【0037】
図2は、この発明で用いられる弁本体Bを示している。図示した弁本体Bは、バタフライ弁のうちでも、配管を容易にした特殊な弁本体である。そのために、弁本体Bは、外周に多数のラグ5を備えており、ラグ5は貫通するボルト孔51を備えている。ボルト孔51は弁をフランジに接続するためのボルトを通すためのものである。
【0038】
弁本体Bは、流体通路6を備えるとともに、流体通路6の中心に弁軸挿通孔を備えている。弁軸挿通孔は、図2では明確に示されていないが、数字7で示される位置に設けられている。流体通路6の壁面には横溝8と縦溝9とが付設される。
【0039】
図2に示したように、弁軸挿通孔7の軸線と直交する方向X−Xに対して、横溝8は角度αだけ斜めに傾いた位置にあることが好ましい。角度αは約15度とされる。横溝8は流体通路6の軸線方向のほぼ中央まで延びている。横溝8は、図1に示した突起4の高さHと長さMとにそれぞれ対応する深さと幅とを持つものとされる。
【0040】
縦溝9は、横溝8の先に連なり、流体通路6の周囲方向に延びている。縦溝9は、工作の都合上周囲方向全体にわたって延びていてもよいが、必要なのは横溝8から方向X−Xに至るまでの中心角にして角度αの円弧部分だけである。縦溝9は、図1で示した突起4の高さHと長さLとにそれぞれ対応する深さと幅とを持つものとされる。
【0041】
図1に示したシートリングを図2に示した弁本体内へ挿入する際には、図3に模型的に示したようにする。弁本体Bは、図3の(a)に示したように、横溝8が方向X−Xに対して角度αだけ傾斜した位置に設けられている。そこで、シートリングAは、図3の(b)に示したように、弁軸挿通孔3の軸線を角度αだけ傾けて、突起4を横溝8内へ丁度嵌まるようにして弁本体B内へ挿入する。
【0042】
こうして、シートリングAを弁本体B内へ挿入したのちは、シートリングAを弁本体内で角度αだけ時計方向に回転させ、弁軸挿通孔3を弁本体の弁軸挿通孔に合わせて、図3の(c)に示した状態とする。
【0043】
その後に、図3の(d)に示したように、シートリングA内に弁体Cを挿入するとともに、弁軸Dを挿通し、弁軸Dに弁体Cを固定して、この発明に係るバタフライ弁とする。
【0044】
こうして作られたバタフライ弁は、これに配管して弁軸に垂直な断面で見ると、図4に示したような状態となる。図4において、Eは管であり、Fはフランジであって、バタフライ弁は対向するフランジFFの間に挟まれて、ボルトGにより締め付けられて配管されている。
【0045】
図4に示したバタフライ弁では、もともとシートリングAの両側面が弁本体Bの両側面より僅かに突出しているように作られているから、バタフライ弁がフランジFFの間に挟まれてボルトGにより締め付けられると、フランジFはシートリングAに密接して弁とフランジとの間は気密にされる。シートリングAは、内部に硬質材料製のコア1を内蔵しているので変形しにくくなっているところ、突起4がコア1に近接して突出し、弁本体Bの縦溝内に嵌入しているから、シートリングAは弁本体内で移動できず、従って片寄らないものとなっている。このために、弁軸Dの周りから流体が漏れることがなく、また弁体Cを回動させるためのトルクが増大することもなく、バタフライ弁を支障なく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシートリングの一部切欠斜視図である。
【図2】この発明で用いることのできる弁本体の斜視図である。
【図3】この発明に係るバタフライ弁の組み立て順序を示した説明図である。
【図4】この発明に係るバタフライ弁の使用状態における断面図である。
【符号の説明】
1 コア
2 弾性材料
3、7 弁軸挿通孔
4 突起
5 ラグ
6 流体通路
8 横溝
9 縦溝
51 ボルト孔
A シートリング
B 弁本体
C 弁体
D 弁軸
E 管
F フランジ
G ボルト
【産業上の利用分野】
この発明は、バタフライ弁用シートリング、及びそのシートリングを使用したバタフライ弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
バタフライ弁は、弁本体に設けた円管状の流体通路内に円板状の弁体を回動可能に付設して構成されたものであって、弁体の回動により流体通路内を流れる流体を調節するのに使用される。従って、バタフライ弁は、円管状の流体通路を持った剛性材料製の弁本体と、弁本体の流体通路内に弁軸により回動可能に付設された剛性材料製の円板状の弁体とを主な構成材料とするが、そのほかに弁体が流体通路を全閉するためにシートリングが必要とされる。
【0003】
シートリングは、弁本体の流体通路の壁面に固定される短い円筒状物であって、弁本体と弁体との間に介在し、弁の全閉時に弁体の外周に密接して、流体の流れを全面的に停止させる役目を果たすものである。このような役目を果たすために、シートリングは一般に弾性材料、例えば適度の柔軟性又は可撓性を持ったゴムなどで作られる。
【0004】
また、シートリングはその中で弁体を回動させるために、円筒の直径方向に貫通する弁軸挿通孔を備えている。弁軸挿通孔には弁軸が回動可能に挿通され、弁軸に弁体が固定されて、弁体はシートリング内で回動可能とされる。
【0005】
シートリングが弁本体内に固定されてバタフライ弁にされた状態では、シートリングの両側面が弁本体の両側面より僅かに突出した状態とされる。これは、バタフライ弁を管に接続するための便宜に基づくことである。すなわち、一般にバタフライ弁を管に接続するときには、管に固定されたフランジの間にバタフライ弁を挿入し、フランジ間をボルトで締め付けて、弁を管に接続する方法が採用されているところ、上述のようにシートリングの両側面を突出させておけば、シートリングの両側面がパッキンとして働くために、フランジと弁との間を簡単に気密に接続することができるからである。
【0006】
上述のようにして、バタフライ弁が管に接続されるとき、シートリングは弁本体内で移動して片寄ることがある。それは、バタフライ弁が時には片側だけでフランジ接続されなければならない場合があるからであり、また既設のフランジ間に挿入して接続する場合に、対向するフランジが同心に位置していなかったり、また時には平行に向いていなかったりするために、シートリングは一方に押されて片寄ることとなるからである。
【0007】
シートリングが弁本体内で片寄ると、シートリングと弁軸の間から流体が漏洩したり、弁体回動のためのトルクが増大したりして、バタフライ弁の使用に支障を来たす。そのために、シートリングが弁本体内で片寄ることは、なるべく避けなければならない。
【0008】
そのために、コア入りシートリングでは、シートリングが弁本体内で片寄るのを防ぐことが試みられた。その試みは特許第2972566号公報に記載されている。この公報では、硬質材料で作られた短円筒からなるコアを用い、コアの外周面に周囲方向に延びる段差を設けておき、コアの内面と両側面とを弾性材料で被覆してコアの外周面が弾性材料から露出した構造のシートリングが提案されている。他方、このシートリングを収容する弁本体では、その流体通路に段差を設けておき、この流体通路内にシートリングを収容したとき、段差同士を係合させて弁本体内でシートリングが片寄ることを防いでいる。これは外周面に硬質材料で作られたコアが露出しているからできたことである。
【0009】
上記の試みでは、シートリングは弁本体内へ挿入できるとともに、弁本体から脱出できることが前提とされている。そのために、上記段差は一方向に向くだけのものとされる。その結果、シートリングは、挿入方向では段差により規制されるが、脱出方向では段差により規制されないこととなっている。従って、シートリングは、弁本体内で脱出方向の力を受けると、片寄りすることとなった。
【0010】
こうして、全表面が弾性材料で作られているシートリングの場合は言うに及ばず、硬質材料製のコアが弾性材料から露出しているシートリングにおいても、シートリングが弁本体内で片寄ることのないバタフライ弁が要求されてきた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上述の要求に応じようとして生れたものである。すなわち、この発明は、シートリングを弁本体内に付設したのちは、シートリングの側面をどちらの方向から押圧しても、シートリングが弁本体内で片寄ることのないシートリングを提供しようとするものである。また、そのようなシートリングを付設したバタフライ弁を提供しようとするものである。
【0012】
【課題解決のための手段】
シートリングを構成している弾性材料は、もともと弁体が回動されて内周面に接触したとき、内周面が弁体外周に密接するような柔軟性又は可撓性を持ったものでなければならないとされている。従って、弾性材料はシートリングを弁本体に対して正確に固定するための係止用には適していない筈のものである。
【0013】
この発明者は、シートリングが内部に硬質材料製のコアを含んで弾性材料で構成されている場合に、コアの外周面上に弾性材料で一体の突起を形成すると、その突起が意外にもシートリングを弁本体内で片寄るのを防ぐのに充分であることを見出した。この発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。
【0014】
この発明は、一面ではバタフライ弁用シートリングを提供するものである。そのバタフライ弁用シートリングは、硬質材料製の短い円筒状のコアの全表面を弾性材料が被覆して構成された短円筒からなり、その短円筒の幅方向の中央に直径方向に貫通する弁軸挿通孔を穿設するとともに、幅方向の中央に外周面から起立する弾性材料製の突起を少なくとも2個一体に突設したことを特徴とするものである。
【0015】
また、この発明は他面では上記シートリングとこれを収容する弁本体とからなるバタフライ弁を提供するものである。そのバタフライ弁は、シートリングが硬質材料製の短い円筒状のコアの全表面を弾性材料が被覆して構成された短円筒からなり、その短円筒の幅方向の中央に直径方向に貫通する弁軸挿通孔を穿設するとともに、幅方向の中央に外周面から起立する弾性材料製の突起を少なくとも2個一体に突設したものであって、弁本体はシートリングの外周面に密接する流体通路を備えるとともに、流体通路の壁面にシートリングに突設されている突起を流体通路の軸線方向に通過させるための横溝と、横溝に連なって突起を周囲方向に通過させるための縦溝とを備えているものであることを特徴とするものである。
【0016】
この発明は、シートリングの外周面上に突起が設けられていることを特徴としている。その突起は、シートリングを構成している弾性材料と同じ弾性材料で作られて、一体となっている。言いかえると、突起はシートリングを作るときに一体に成形される。
【0017】
突起の形状は直方体状であって、かどが丸められていることが好ましいが、円柱状その他の形状であってもよい。突起の設けられる位置はシートリングの幅方向の中央である。この場合の中央は幅方向の正確な中点である必要はなく、幅方向の一側に多少片寄っていてもよい。
【0018】
突起が大き過ぎるとシートリングを弁本体へ挿入することが困難となり、また突起を通過させるための溝を大きくする必要が生じて弁本体の強度を弱めることになる。逆に突起が小さ過ぎると、シートリングを係止する力が弱くなり、極端な場合には、突起が押し潰されて役目を果たさなくなる。このため、突起はシートリングの大きさに対して適度の大きさのものとしなければならない。
【0019】
シートリングの大きさは、その外径、内径、幅など色々な長さを基準として表わすことができる。この発明者は、突起に関連するシートリングの大きさは、シートリングの厚みを基準とするのが適していると考えた。ところが、シートリングの厚みは、その中の部所によって大きく変化する。例えば、弁軸挿通孔の周りでは肉厚が大きくなるが両側の端では肉厚が小さくなる。そこで、この発明者は、シートリングの肉厚の最小値を基準とすることとした。
【0020】
シートリングの肉厚の最小値を基準にすると、シートリングの外周面上に付設される突起は、短円筒の軸線方向及び周囲方向における長さが、何れも肉厚最小値と同等ないし2倍以下とするのが適している。
【0021】
2個の突起は、弁軸挿通孔の軸線を基準としてその両側にあって、これに垂直な直径上に位置することが好ましい。しかし、これに限らず、上記基準の両側のどのような位置にあってもよいがなるべく対称の位置にあることが好ましい。
【0022】
シートリングを構成している円筒は、その中に硬質材料製のコアを埋没させて含んでいる。硬質材料としては、金属又は硬質合成樹脂を用いることができる。金属としては例えば鉄、ステンレス等を用いることができ、硬質合成樹脂としては、ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂や不飽和ポリエステル樹脂のような熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0023】
この発明ではシートリングの外周面上に突起が突設されたことに対応して、弁本体の流体通路の壁面には突起を通過させるだけの溝が設けられる。その溝は、流体通路の軸線方向に延びる横溝と、周囲方向に延びる縦溝とで構成される。
【0024】
横溝を設ける位置は、シートリングを弁本体の流体通路内へ挿入する時、突起が占める位置によって定められる。この発明では、シートリングを流体通路内へ挿入する時、シートリングの弁軸挿通孔が弁本体の弁軸挿通孔と斜めに交差するようにして挿入し、挿入後にシートリングを回転させて弁軸挿通孔同士を合わせるのが便宜である。なぜならば、このようにすると、弁本体からシートリングが脱出することを容易に防ぐことができるからである。
【0025】
シートリングを弁本体へ挿入する際に、弁軸挿通孔同士を斜めに交差させるときの交差角には格別制限がない。しかし、交差角は中心角にして10〜20度の範囲内とすることが好ましい。なぜならば、このようにすると弁本体内でシートリングを大きく回転させないで、弁本体からシートリングが脱出するのを防ぐことができるからである。
【0026】
交差角を10〜20度にして弁本体にシートリングを挿入するときは、弁本体の側面上で弁軸挿通孔の軸線に垂直な直径を基準にして、その両側に中心角にして10〜20度の範囲内にあるところに横溝を設けることが好ましい。
【0027】
横溝は、弁本体の一側から流体通路の途中まで延びるものとする。横溝の延びる長さは、シートリングにおいて突起を含んで突起から一側に至るまでの長さである。横溝の幅及び深さは、シートリングの側面に現れる突起の幅及び突出高にそれぞれ対応した大きさとする。但し横溝の幅と深さは突起の幅及び突出高よりも多少大きくてもよい。
【0028】
縦溝は弁本体の流体通路の壁面に、横溝に連なって設けられる。縦溝の位置は、シートリングの弁軸挿通孔を弁本体の弁軸挿通孔と正確に合致させるように、突起を導く位置になければならない。
【0029】
縦溝の幅及び深さは、シートリングの周囲方向に現れる突起の幅及び突出高にそれぞれ対応した大きさとする。とくに縦溝の幅は横溝と違って隙間なく突起を正確に収容する大きさにしなければならない。縦溝の延びる長さは、シートリングを弁本体内で回転させて、シートリングの弁軸挿通孔を弁本体の弁軸方向と合致させるまで、突起が進まなければならない距離とする。
【0030】
【発明の効果】
こうしてシートリングを弁本体内で回転させて弁本体に設置したあとは、従来どおり弁軸を挿通し、弁軸に弁体を固定してバタフライ弁とする。従って、このシートリングは、バタフライ弁に組み立てることが容易であって、次に述べるようなすぐれたバタフライ弁を与えることになる。
【0031】
上述のシートリングを用いて作られたバタフライ弁では、シートリングの突起が弁本体に設けられた縦溝内に収容されていて、しかも縦溝の幅がシートリングの円周方向に現れた突起の幅に正確に対応する大きさとされているので、シートリングは突起によって移動することができなくなっている。従って、バタフライ弁を管に接続する際にフランジを片締めしても、またフランジが同心に配置されなくても、フランジ同士が互いに平行に向いていなくても、フランジを締め付けることによってシートリングが移動することが防がれる。そのために、流体漏れや弁体回動のためのトルクの増大がなく、従って、バタフライ弁を支障なく円滑に使用することができる。この発明は、このような利益を与えるものである。
【0032】
【発明実施の態様】
次に、この発明をその実施の一例につき、図面に基づいて説明すると、次のとおりである。図1は、この発明に係るシートリングの一部切欠斜視図である。図2は、この発明で用いることのできる弁本体の斜視図である。図3は、この発明に係るバタフライ弁の組み立て順序を示した説明図である。図4は、この発明に係るバタフライ弁の使用状態における断面図である。
【0033】
図1は、この発明に係るシートリングAを一部切欠して示している。シートリングAは、内部に硬質材料製の短い円筒状のコア1を含み、コア1の全表面を弾性材料2が被覆して構成された短円筒を母体としている。その短円筒は、外周面が正確な円筒面となっているが、内周面は軸線方向の中央ほど内側へ突出する断面山形の面となっている。その短円筒には直径方向に貫通する弁軸挿通孔3が穿設されている。これらの点では、シートリングAは従来のシートリングと変りがない。
【0034】
シートリングAが、従来のシートリングと異なるのは、外周面の幅方向の中央に少なくとも2個の突起4を備えている点である。突起4は短円筒を構成している弾性材料と同じ材料で短円筒と一体に形成されている。
【0035】
突起4は、シートリングAの外周面上で幅方向の中央に、少なくとも2個設けられる。突起4の設けられる位置は、格別限定されないが、好ましいのは弁軸挿通孔3の軸線に垂直な直径の延長上に位置することである。言いかえると、2個の突起4を結ぶ線が流体通路の直径上にあって、しかもその直径が弁軸挿通孔3の軸線に直交している、という関係にあるのが好ましい。
【0036】
突起4の大きさについて一例を示すと、図1において、シートリングAの外径Rが135mm、幅Wが55mm、肉厚最小値Tが5mmであるとしたとき、短円筒の軸線方向から見た突起4の長さMは5mm、短円筒の周囲方向から見た突起4の長さLが5mm、突起4の突出高Hは5mmとされる。
【0037】
図2は、この発明で用いられる弁本体Bを示している。図示した弁本体Bは、バタフライ弁のうちでも、配管を容易にした特殊な弁本体である。そのために、弁本体Bは、外周に多数のラグ5を備えており、ラグ5は貫通するボルト孔51を備えている。ボルト孔51は弁をフランジに接続するためのボルトを通すためのものである。
【0038】
弁本体Bは、流体通路6を備えるとともに、流体通路6の中心に弁軸挿通孔を備えている。弁軸挿通孔は、図2では明確に示されていないが、数字7で示される位置に設けられている。流体通路6の壁面には横溝8と縦溝9とが付設される。
【0039】
図2に示したように、弁軸挿通孔7の軸線と直交する方向X−Xに対して、横溝8は角度αだけ斜めに傾いた位置にあることが好ましい。角度αは約15度とされる。横溝8は流体通路6の軸線方向のほぼ中央まで延びている。横溝8は、図1に示した突起4の高さHと長さMとにそれぞれ対応する深さと幅とを持つものとされる。
【0040】
縦溝9は、横溝8の先に連なり、流体通路6の周囲方向に延びている。縦溝9は、工作の都合上周囲方向全体にわたって延びていてもよいが、必要なのは横溝8から方向X−Xに至るまでの中心角にして角度αの円弧部分だけである。縦溝9は、図1で示した突起4の高さHと長さLとにそれぞれ対応する深さと幅とを持つものとされる。
【0041】
図1に示したシートリングを図2に示した弁本体内へ挿入する際には、図3に模型的に示したようにする。弁本体Bは、図3の(a)に示したように、横溝8が方向X−Xに対して角度αだけ傾斜した位置に設けられている。そこで、シートリングAは、図3の(b)に示したように、弁軸挿通孔3の軸線を角度αだけ傾けて、突起4を横溝8内へ丁度嵌まるようにして弁本体B内へ挿入する。
【0042】
こうして、シートリングAを弁本体B内へ挿入したのちは、シートリングAを弁本体内で角度αだけ時計方向に回転させ、弁軸挿通孔3を弁本体の弁軸挿通孔に合わせて、図3の(c)に示した状態とする。
【0043】
その後に、図3の(d)に示したように、シートリングA内に弁体Cを挿入するとともに、弁軸Dを挿通し、弁軸Dに弁体Cを固定して、この発明に係るバタフライ弁とする。
【0044】
こうして作られたバタフライ弁は、これに配管して弁軸に垂直な断面で見ると、図4に示したような状態となる。図4において、Eは管であり、Fはフランジであって、バタフライ弁は対向するフランジFFの間に挟まれて、ボルトGにより締め付けられて配管されている。
【0045】
図4に示したバタフライ弁では、もともとシートリングAの両側面が弁本体Bの両側面より僅かに突出しているように作られているから、バタフライ弁がフランジFFの間に挟まれてボルトGにより締め付けられると、フランジFはシートリングAに密接して弁とフランジとの間は気密にされる。シートリングAは、内部に硬質材料製のコア1を内蔵しているので変形しにくくなっているところ、突起4がコア1に近接して突出し、弁本体Bの縦溝内に嵌入しているから、シートリングAは弁本体内で移動できず、従って片寄らないものとなっている。このために、弁軸Dの周りから流体が漏れることがなく、また弁体Cを回動させるためのトルクが増大することもなく、バタフライ弁を支障なく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシートリングの一部切欠斜視図である。
【図2】この発明で用いることのできる弁本体の斜視図である。
【図3】この発明に係るバタフライ弁の組み立て順序を示した説明図である。
【図4】この発明に係るバタフライ弁の使用状態における断面図である。
【符号の説明】
1 コア
2 弾性材料
3、7 弁軸挿通孔
4 突起
5 ラグ
6 流体通路
8 横溝
9 縦溝
51 ボルト孔
A シートリング
B 弁本体
C 弁体
D 弁軸
E 管
F フランジ
G ボルト
Claims (7)
- 硬質材料製の短い円筒状のコアの全表面を弾性材料が被覆して構成された短円筒からなり、その短円筒の幅方向の中央に直径方向に貫通する弁軸挿通孔を穿設するとともに、幅方向の中央に外周面から起立する弾性材料製の突起を少なくとも2個一体に突設したことを特徴とするバタフライ弁用シートリング。
- 上記の突起は、短円筒の軸線方向における長さ及び周囲方向における長さが、何れも短円筒の肉厚最小値と同等ないし2倍以下となっていることを特徴とするバタフライ弁用シートリング。
- 2個の突起が、シートリングの外周面において、弁軸挿通孔の軸線に垂直な直径の延長線上に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のシートリング。
- 弁本体と請求項1−3の何れか1つの項に記載されたシートリングとからなり、弁本体はシートリングの外周面に密接する流体通路を備えるとともに、流体通路の壁面にシートリングに突設されている突起を流体通路の軸線方向に通過させるための横溝と、横溝に連なって突起を周囲方向に通過させるための縦溝とを備えていることを特徴とするバタフライ弁。
- 横溝が弁本体の1つの側面から流体通路の途中まで延びるだけであり、縦溝が横溝の先端に連なっていることを特徴とする、請求項4に記載のバタフライ弁。
- 横溝が弁本体の流体通路の壁面において、弁軸挿通孔に垂直な直径から中心角にして10〜20度の角度だけ傾いた位置に設けられていることを特徴とする、請求項4又は5に記載のバタフライ弁。
- シートリングの突起を弁本体の横溝に合わせてシートリングを弁本体の流体通路に挿入し、突起が縦溝に到達した位置でシートリングを10〜20度の中心角だけ回転し、シートリングの弁軸挿通孔を弁本体の弁軸挿通孔に合わせて組み立てることを特徴とする、請求項6に記載のバタフライ弁。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003085159A JP2004293630A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | バタフライ弁用シートリング及びバタフライ弁 |
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JP2003085159A Withdrawn JP2004293630A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | バタフライ弁用シートリング及びバタフライ弁 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018503030A (ja) * | 2014-11-04 | 2018-02-01 | コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングContinental Automotive GmbH | 自動車用のバルブ装置 |
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2003
- 2003-03-26 JP JP2003085159A patent/JP2004293630A/ja not_active Withdrawn
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