JP2004293475A - 気化器の燃料コック構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンパクトな構成で且つ容易な操作により、エンジンンスイッチを介して確実にエンジンを停止させると共に、気化器への燃料供給を確実に停止させる。
【解決手段】燃料コック1の切換レバー4を運転位置から停止位置に回動操作すると、スイッチケース7が連動して回動し、気化器への燃料供給が停止されると共に、エンジンスイッチ5の固定接点5aと可動接点5bとが離間して非導通となり、エンジンの点火が不能となってエンジンが停止する。これにより、コンパクトな構成で且つ容易な操作により、エンジンスイッチを介して確実にエンジンを停止させると共に、気化器への燃料供給を確実に停止させることができる。
【選択図】 図7
【解決手段】燃料コック1の切換レバー4を運転位置から停止位置に回動操作すると、スイッチケース7が連動して回動し、気化器への燃料供給が停止されると共に、エンジンスイッチ5の固定接点5aと可動接点5bとが離間して非導通となり、エンジンの点火が不能となってエンジンが停止する。これにより、コンパクトな構成で且つ容易な操作により、エンジンスイッチを介して確実にエンジンを停止させると共に、気化器への燃料供給を確実に停止させることができる。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料タンクと気化器との間の燃料通路の開閉とエンジンンスイッチの操作とを同時に行う気化器の燃料コック構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、作業機等に使用される汎用エンジンは、エンジンに燃料と空気を混合した混合気を供給するための気化器が多く採用されており、このようなエンジンを始動させるには、エンジンスイッチをONして点火装置を作動可能とすると共に、燃料コックを開いて気化器への燃料を供給を可能とする必要がある一方、エンジン停止時には、エンジンスイッチをOFFするのみでエンジンを停止させることができる。
【0003】
このため、エンジン停止時には、エンジンスイッチをOFFしても燃料コックは閉め忘れる場合があり、この燃料コックの閉め忘れにより、燃料の大気中への拡散やエンジン内への燃料の流入によるオイルダイリューション(エンジンオイルの希釈化)等が発生するといった問題を生じる虞がある。
【0004】
このようなエンジン停止時の燃料コックの閉め忘れは、例えば、特許文献1に開示の技術を用いることで防止することができる。この特許文献1に開示の技術では、エンジンスイッチと燃料コックの操作部とをコックジョイントを介して連結し、燃料コックの開閉をエンジンスイッチのON,OFF操作に連動させるようにしており、このような技術によれば、エンジンスイッチのON,OFF操作に連動して燃料コックが開閉されるので、煩雑な操作を要することなくエンジン停止時の燃料コックの閉め忘れを回避することができる。
【0005】
【特許文献1】
実開昭64−47948号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、エンジンスイッチと燃料コックの操作部とを連結するコックジョイントを、ピン等の止め具を介して連結した長いシャフト状としているため、設置スペースを要するばかりでなく、エンジンスイッチをOFFしても、コックジョイントの止め具部分のガタやシャフトの倒れ等により、燃料コックが完全に閉状態になるとは限らない。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、コンパクトな構成で且つ容易な操作により、エンジンンスイッチを介して確実にエンジンを停止させると共に、気化器への燃料供給を確実に停止させることのできる気化器の燃料コック構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、燃料タンクと気化器との間の燃料通路を切換レバーの回動操作により開閉するコック本体部に、上記切換レバーの回動動作に連動して接点が開閉され、この接点の開閉によりエンジンの点火を可能・不能とするエンジンスイッチを一体的に設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記エンジンスイッチに、凸形状のノッチとスプリングにより付勢されたボールとによる位置決め機構を設けたことを特徴とする。
【0010】
すなわち、請求項1記載の発明は、燃料コックのコック本体部に、切換レバーの回動動作に連動して接点が開閉されるエンジンスイッチを一体的に設けることでコンパクトな構成とし、エンジン停止時に、切換レバーを回動操作して燃料タンクと気化器との間の燃料通路を閉じると、切換レバーに連動するエンジンスイッチにより自動的にエンジンの点火が不能となるので、気化器への燃料供給を確実に停止させつつ、エンジンを確実に停止させることができる。
【0011】
その際、請求項2記載の発明のように、エンジンスイッチに、凸形状のノッチとスプリングにより付勢されたボールとによる位置決め機構を設けることが望ましく、この位置決め機構により、切換レバーの操作を確実にすると共にエンジンスイッチを確実に動作させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図8は本発明の実施の一形態に係わり、図1は燃料コックのエンジン運転時の状態を示す外観図、図2は燃料コックのエンジン停止時の状態を示す外観図、図3は運転位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図、図4は運転位置でのノッチ機構の状態を示す説明図、図5は中間位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図、図6は中間位置でのノッチ機構の状態を示す説明図、図7は停止位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図、図8は停止位置でのノッチ機構の状態を示す説明図である。
【0013】
図1において、符号1は燃料コックであり、図示しない燃料タンクに燃料ホース2を介して接続され、気化器3を介して図示しないエンジンへ供給される燃料の燃料通路を導通・遮断する。本形態においては、燃料コック1は、コック本体部1aの下部に燃料フィルタを収納するフィルタカップ1bを一体的に備え、気化器3のフロート室3a上部の燃料入口に直接取付けられている。コック本体部1aには、コック軸に軸支される切換レバー4が設けられ、この切換レバー4を、図1に示す運転位置に回動操作したとき、燃料タンクから気化器3への燃料供給が可能となり、図2に示す停止位置に回動操作したとき、燃料タンクから気化器3への燃料供給が停止される。
【0014】
また、燃料コック1には、エンジン停止用のエンジンスイッチ5(図3,5,7参照)が併設されており、コック本体部1aの上部に回動自在に設けられた略円筒カム状のスイッチケース7内に、エンジンスイッチ5及び位置決め用のノッチ機構6(図4,6,8参照)が内設されている。スイッチケース7は、その外周側の一部が突出され、その突出部の先端に凹部7aが形成されており、この凹部7aに切換レバー4の回動中心側の側面に形成された突起4aが係合されることで、切換レバー4の回動に伴ってスイッチケース7が回動する。
【0015】
すなわち、切換レバー4の回動操作により、コック軸及びスイッチケース7が同時に回動され、切換レバー4が運転位置にあるとき、エンジンスイッチ5が点火装置の作動を可能とする状態(本形態では、スイッチON状態)になると共に、燃料タンクから気化器3への燃料供給が可能になり、停止位置に切換えられたとき、エンジンスイッチ5が点火装置を不作動状態(本形態では、スイッチOFF)にすると共に燃料タンクから気化器3への燃料供給が停止される。
【0016】
図3以下に示すように、スイッチケース7は、コック本体部1aから延出されるプレート状のベース部1cに固設される円筒状のインナーケース8を覆い、このインナーケース8の外周面に回動自在に嵌合されている。スイッチケース7の内周側壁面と、この内周側壁面に当接するインナーケース8の外周側壁面には、それぞれ、エンジンスイッチ5を構成する固定接点5a、可動接点5bが設けられている。
【0017】
また、スイッチケース7の内側には、スイッチケース7の回動中心から所定の位置に、ボール9と、このボール9をインナーケース8の内底面側に押圧・付勢するスプリング10とを収納する円筒状のボス部7bが立設されている。一方、インナーケース8の内底面側には、断面形状が凸形状(略三角形)のノッチ11が半径方向に延設されている。ボール9とノッチ11との位置関係は、切換レバー4が運転位置にあるときのボール9の位置と、停止位置にあるときのボール9の位置との中間位置となるようにノッチ11が配設され、運転位置と停止位置とでボール9がノッチ11基部側の互いに反対側に位置するように設定されている。
【0018】
すなわち、スイッチケース7側のボール9及びスプリング10とインナーケース8側のノッチ11とは、エンジンスイッチ5のON,OFF位置及び切換レバー4の運転・停止位置を確実に位置決めするためのノッチ機構6を形成するものであり、切換レバー4の回動操作に対し、ボール9がノッチ11を乗越えて移動することにより、クリック感(節度感)を伴った確実な位置決めを可能としている。
【0019】
以上の構成による燃料コック1は、エンジンを停止状態から始動すべく、図3に示すように切換レバー4を運転位置に操作すると、切換レバー4に係合されるスイッチケース7が連動して回動し、燃料タンクと気化器3のフロート室3aとが連通すると共に、エンジンスイッチ5の固定接点5aと可動接点5bとが互いに接触してエンジンの点火装置の作動が可能となる。従って、この状態でエンジンを始動すると、燃料タンクの燃料が燃料ホース2を経て気化器3のフロート室3aに供給され、気化器3のスロットル通路で生成された混合気がスロットルバルブで流量を調節されてエンジンに吸入される。そして、点火装置の作動により混合気が点火され、エンジンが運転される。
【0020】
次に、エンジンを運転状態から停止させる場合には、燃料コック1の切換レバー4を運転位置から停止位置に回動するのみで良く、この切換レバー4の停止位置への回動操作により、スイッチケース7が連動して回動し、気化器3のフロート室3aへの燃料供給が停止されると共に、エンジンスイッチ5により点火装置が不作動状態となる。
【0021】
すなわち、燃料コック1は、気化器3への燃料通路を開いている運転位置では、図3に示すように、エンジンスイッチ5の固定接点5aと可動接点5bが互いに接触し、また、図4に示すように、ノッチ機構6のボール9がノッチ11の基部側にスプリング10によって押圧されている。この運転位置から切換レバー4を停止位置に向かって回動操作するとスイッチケース7が連動して回動し、エンジンスイッチ5の可動接点5b及びノッチ機構6のボール9が回動して図5,6に示す中間位置の状態を経て図7,8に示す停止位置の状態に至る。
【0022】
運転位置から停止位置への回動動作では、ノッチ機構6のボール9がスプリング10の付勢力に抗してノッチ11を乗越えて反対側に移動する際、クリック感と共に、スイッチケース7及び切換レバー4を停止位置方向に回動するアシスト力が発生し、エンジンスイッチ5の可動接点5bを固定接点5aから確実に離間させてOFFさせると共に、切換レバー4を確実に停止位置に導いて保持することができる。そして、停止位置で、燃料タンクと気化器3のフロート室3aとが遮断されると共に、エンジンスイッチ5の固定接点5aと可動接点5bとが非導通となり、エンジンの点火が不能となって直ちにエンジンが停止する。
【0023】
このように、本実施の形態においては、燃料コック1のコック本体部1aに、エンジンスイッチ5を一体的に形成してコンパクト化を図り、エンジン停止時に、燃料コック1の切換レバー4を直接操作することで、燃料供給を確実に遮断した上で、切換レバー4に連動するエンジンスイッチ5によりエンジンの点火を不能にしている。
【0024】
これにより、設置スペースを要することなく、切換レバー4の1回の簡単な操作で燃料供給系と点火系との2系統に対する操作を同時に行う機能を実現することができ、エンジン停止時に確実に燃料供給を停止すると共に自動的にエンジンの点火を不能としてエンジンを確実に停止させることができる。しかも、切換レバー4に連動するエンジンスイッチ5に、凸形状のノッチ11とスプリング10によって付勢されたボール9とにより位置決め機構(ノッチ機構6)を設けているため、切換レバー4の回動操作に対して確実にエンジンスイッチ5をON,OFFさせることができる。
【0025】
すなわち、本発明においては、燃料コックを閉めない限り、エンジンが停止しないため、従来のように、エンジンスイッチをOFFしてエンジンを停止させた後、燃料コックを閉め忘れるといったことがなく、また、エンジンスイッチの操作に連動させて燃料コックを閉める構成のように、設置スペースの増大や燃料コックの不確実な閉弁状態といった問題が発生する虞がなく、エンジン停止期間中の燃料の大気への拡散やオイルダイリューション等を確実に防止することができる。
【0026】
尚、本実施の形態においては、燃料コックが気化器に直接取付けられる例について説明したが、燃料コックと気化器とは別の部位に設置されても良い。また、エンジンスイッチは、接点が開のとき、点火不能となってエンジンが停止するものとして説明したが、マグネトー方式の点火装置を有するエンジン等では、エンジンスイッチの接点が閉のとき、点火回路を短絡させて点火不能とすることでエンジンを停止させるようにしても良い。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、コンパクトな構成で且つ容易な操作により、エンジンンスイッチを介して確実にエンジンを停止させると共に、気化器への燃料供給を確実に停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料コックのエンジン運転時の状態を示す外観図
【図2】燃料コックのエンジン停止時の状態を示す外観図
【図3】運転位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図
【図4】運転位置でのノッチ機構の状態を示す説明図
【図5】中間位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図
【図6】中間位置でのノッチ機構の状態を示す説明図
【図7】停止位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図
【図8】停止位置でのノッチ機構の状態を示す説明図
【符号の説明】
1 燃料コック
1a コック本体部
3 気化器
4 切換レバー
5 エンジンスイッチ
6 ノッチ機構(位置決め機構)
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料タンクと気化器との間の燃料通路の開閉とエンジンンスイッチの操作とを同時に行う気化器の燃料コック構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、作業機等に使用される汎用エンジンは、エンジンに燃料と空気を混合した混合気を供給するための気化器が多く採用されており、このようなエンジンを始動させるには、エンジンスイッチをONして点火装置を作動可能とすると共に、燃料コックを開いて気化器への燃料を供給を可能とする必要がある一方、エンジン停止時には、エンジンスイッチをOFFするのみでエンジンを停止させることができる。
【0003】
このため、エンジン停止時には、エンジンスイッチをOFFしても燃料コックは閉め忘れる場合があり、この燃料コックの閉め忘れにより、燃料の大気中への拡散やエンジン内への燃料の流入によるオイルダイリューション(エンジンオイルの希釈化)等が発生するといった問題を生じる虞がある。
【0004】
このようなエンジン停止時の燃料コックの閉め忘れは、例えば、特許文献1に開示の技術を用いることで防止することができる。この特許文献1に開示の技術では、エンジンスイッチと燃料コックの操作部とをコックジョイントを介して連結し、燃料コックの開閉をエンジンスイッチのON,OFF操作に連動させるようにしており、このような技術によれば、エンジンスイッチのON,OFF操作に連動して燃料コックが開閉されるので、煩雑な操作を要することなくエンジン停止時の燃料コックの閉め忘れを回避することができる。
【0005】
【特許文献1】
実開昭64−47948号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、エンジンスイッチと燃料コックの操作部とを連結するコックジョイントを、ピン等の止め具を介して連結した長いシャフト状としているため、設置スペースを要するばかりでなく、エンジンスイッチをOFFしても、コックジョイントの止め具部分のガタやシャフトの倒れ等により、燃料コックが完全に閉状態になるとは限らない。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、コンパクトな構成で且つ容易な操作により、エンジンンスイッチを介して確実にエンジンを停止させると共に、気化器への燃料供給を確実に停止させることのできる気化器の燃料コック構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、燃料タンクと気化器との間の燃料通路を切換レバーの回動操作により開閉するコック本体部に、上記切換レバーの回動動作に連動して接点が開閉され、この接点の開閉によりエンジンの点火を可能・不能とするエンジンスイッチを一体的に設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記エンジンスイッチに、凸形状のノッチとスプリングにより付勢されたボールとによる位置決め機構を設けたことを特徴とする。
【0010】
すなわち、請求項1記載の発明は、燃料コックのコック本体部に、切換レバーの回動動作に連動して接点が開閉されるエンジンスイッチを一体的に設けることでコンパクトな構成とし、エンジン停止時に、切換レバーを回動操作して燃料タンクと気化器との間の燃料通路を閉じると、切換レバーに連動するエンジンスイッチにより自動的にエンジンの点火が不能となるので、気化器への燃料供給を確実に停止させつつ、エンジンを確実に停止させることができる。
【0011】
その際、請求項2記載の発明のように、エンジンスイッチに、凸形状のノッチとスプリングにより付勢されたボールとによる位置決め機構を設けることが望ましく、この位置決め機構により、切換レバーの操作を確実にすると共にエンジンスイッチを確実に動作させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図8は本発明の実施の一形態に係わり、図1は燃料コックのエンジン運転時の状態を示す外観図、図2は燃料コックのエンジン停止時の状態を示す外観図、図3は運転位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図、図4は運転位置でのノッチ機構の状態を示す説明図、図5は中間位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図、図6は中間位置でのノッチ機構の状態を示す説明図、図7は停止位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図、図8は停止位置でのノッチ機構の状態を示す説明図である。
【0013】
図1において、符号1は燃料コックであり、図示しない燃料タンクに燃料ホース2を介して接続され、気化器3を介して図示しないエンジンへ供給される燃料の燃料通路を導通・遮断する。本形態においては、燃料コック1は、コック本体部1aの下部に燃料フィルタを収納するフィルタカップ1bを一体的に備え、気化器3のフロート室3a上部の燃料入口に直接取付けられている。コック本体部1aには、コック軸に軸支される切換レバー4が設けられ、この切換レバー4を、図1に示す運転位置に回動操作したとき、燃料タンクから気化器3への燃料供給が可能となり、図2に示す停止位置に回動操作したとき、燃料タンクから気化器3への燃料供給が停止される。
【0014】
また、燃料コック1には、エンジン停止用のエンジンスイッチ5(図3,5,7参照)が併設されており、コック本体部1aの上部に回動自在に設けられた略円筒カム状のスイッチケース7内に、エンジンスイッチ5及び位置決め用のノッチ機構6(図4,6,8参照)が内設されている。スイッチケース7は、その外周側の一部が突出され、その突出部の先端に凹部7aが形成されており、この凹部7aに切換レバー4の回動中心側の側面に形成された突起4aが係合されることで、切換レバー4の回動に伴ってスイッチケース7が回動する。
【0015】
すなわち、切換レバー4の回動操作により、コック軸及びスイッチケース7が同時に回動され、切換レバー4が運転位置にあるとき、エンジンスイッチ5が点火装置の作動を可能とする状態(本形態では、スイッチON状態)になると共に、燃料タンクから気化器3への燃料供給が可能になり、停止位置に切換えられたとき、エンジンスイッチ5が点火装置を不作動状態(本形態では、スイッチOFF)にすると共に燃料タンクから気化器3への燃料供給が停止される。
【0016】
図3以下に示すように、スイッチケース7は、コック本体部1aから延出されるプレート状のベース部1cに固設される円筒状のインナーケース8を覆い、このインナーケース8の外周面に回動自在に嵌合されている。スイッチケース7の内周側壁面と、この内周側壁面に当接するインナーケース8の外周側壁面には、それぞれ、エンジンスイッチ5を構成する固定接点5a、可動接点5bが設けられている。
【0017】
また、スイッチケース7の内側には、スイッチケース7の回動中心から所定の位置に、ボール9と、このボール9をインナーケース8の内底面側に押圧・付勢するスプリング10とを収納する円筒状のボス部7bが立設されている。一方、インナーケース8の内底面側には、断面形状が凸形状(略三角形)のノッチ11が半径方向に延設されている。ボール9とノッチ11との位置関係は、切換レバー4が運転位置にあるときのボール9の位置と、停止位置にあるときのボール9の位置との中間位置となるようにノッチ11が配設され、運転位置と停止位置とでボール9がノッチ11基部側の互いに反対側に位置するように設定されている。
【0018】
すなわち、スイッチケース7側のボール9及びスプリング10とインナーケース8側のノッチ11とは、エンジンスイッチ5のON,OFF位置及び切換レバー4の運転・停止位置を確実に位置決めするためのノッチ機構6を形成するものであり、切換レバー4の回動操作に対し、ボール9がノッチ11を乗越えて移動することにより、クリック感(節度感)を伴った確実な位置決めを可能としている。
【0019】
以上の構成による燃料コック1は、エンジンを停止状態から始動すべく、図3に示すように切換レバー4を運転位置に操作すると、切換レバー4に係合されるスイッチケース7が連動して回動し、燃料タンクと気化器3のフロート室3aとが連通すると共に、エンジンスイッチ5の固定接点5aと可動接点5bとが互いに接触してエンジンの点火装置の作動が可能となる。従って、この状態でエンジンを始動すると、燃料タンクの燃料が燃料ホース2を経て気化器3のフロート室3aに供給され、気化器3のスロットル通路で生成された混合気がスロットルバルブで流量を調節されてエンジンに吸入される。そして、点火装置の作動により混合気が点火され、エンジンが運転される。
【0020】
次に、エンジンを運転状態から停止させる場合には、燃料コック1の切換レバー4を運転位置から停止位置に回動するのみで良く、この切換レバー4の停止位置への回動操作により、スイッチケース7が連動して回動し、気化器3のフロート室3aへの燃料供給が停止されると共に、エンジンスイッチ5により点火装置が不作動状態となる。
【0021】
すなわち、燃料コック1は、気化器3への燃料通路を開いている運転位置では、図3に示すように、エンジンスイッチ5の固定接点5aと可動接点5bが互いに接触し、また、図4に示すように、ノッチ機構6のボール9がノッチ11の基部側にスプリング10によって押圧されている。この運転位置から切換レバー4を停止位置に向かって回動操作するとスイッチケース7が連動して回動し、エンジンスイッチ5の可動接点5b及びノッチ機構6のボール9が回動して図5,6に示す中間位置の状態を経て図7,8に示す停止位置の状態に至る。
【0022】
運転位置から停止位置への回動動作では、ノッチ機構6のボール9がスプリング10の付勢力に抗してノッチ11を乗越えて反対側に移動する際、クリック感と共に、スイッチケース7及び切換レバー4を停止位置方向に回動するアシスト力が発生し、エンジンスイッチ5の可動接点5bを固定接点5aから確実に離間させてOFFさせると共に、切換レバー4を確実に停止位置に導いて保持することができる。そして、停止位置で、燃料タンクと気化器3のフロート室3aとが遮断されると共に、エンジンスイッチ5の固定接点5aと可動接点5bとが非導通となり、エンジンの点火が不能となって直ちにエンジンが停止する。
【0023】
このように、本実施の形態においては、燃料コック1のコック本体部1aに、エンジンスイッチ5を一体的に形成してコンパクト化を図り、エンジン停止時に、燃料コック1の切換レバー4を直接操作することで、燃料供給を確実に遮断した上で、切換レバー4に連動するエンジンスイッチ5によりエンジンの点火を不能にしている。
【0024】
これにより、設置スペースを要することなく、切換レバー4の1回の簡単な操作で燃料供給系と点火系との2系統に対する操作を同時に行う機能を実現することができ、エンジン停止時に確実に燃料供給を停止すると共に自動的にエンジンの点火を不能としてエンジンを確実に停止させることができる。しかも、切換レバー4に連動するエンジンスイッチ5に、凸形状のノッチ11とスプリング10によって付勢されたボール9とにより位置決め機構(ノッチ機構6)を設けているため、切換レバー4の回動操作に対して確実にエンジンスイッチ5をON,OFFさせることができる。
【0025】
すなわち、本発明においては、燃料コックを閉めない限り、エンジンが停止しないため、従来のように、エンジンスイッチをOFFしてエンジンを停止させた後、燃料コックを閉め忘れるといったことがなく、また、エンジンスイッチの操作に連動させて燃料コックを閉める構成のように、設置スペースの増大や燃料コックの不確実な閉弁状態といった問題が発生する虞がなく、エンジン停止期間中の燃料の大気への拡散やオイルダイリューション等を確実に防止することができる。
【0026】
尚、本実施の形態においては、燃料コックが気化器に直接取付けられる例について説明したが、燃料コックと気化器とは別の部位に設置されても良い。また、エンジンスイッチは、接点が開のとき、点火不能となってエンジンが停止するものとして説明したが、マグネトー方式の点火装置を有するエンジン等では、エンジンスイッチの接点が閉のとき、点火回路を短絡させて点火不能とすることでエンジンを停止させるようにしても良い。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、コンパクトな構成で且つ容易な操作により、エンジンンスイッチを介して確実にエンジンを停止させると共に、気化器への燃料供給を確実に停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料コックのエンジン運転時の状態を示す外観図
【図2】燃料コックのエンジン停止時の状態を示す外観図
【図3】運転位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図
【図4】運転位置でのノッチ機構の状態を示す説明図
【図5】中間位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図
【図6】中間位置でのノッチ機構の状態を示す説明図
【図7】停止位置でのエンジンスイッチの状態を示す説明図
【図8】停止位置でのノッチ機構の状態を示す説明図
【符号の説明】
1 燃料コック
1a コック本体部
3 気化器
4 切換レバー
5 エンジンスイッチ
6 ノッチ機構(位置決め機構)
Claims (2)
- 燃料タンクと気化器との間の燃料通路を切換レバーの回動操作により開閉するコック本体部に、
上記切換レバーの回動動作に連動して接点が開閉され、この接点の開閉によりエンジンの点火を可能・不能とするエンジンスイッチを一体的に設けたことを特徴とする気化器の燃料コック構造。 - 上記エンジンスイッチに、凸形状のノッチとスプリングにより付勢されたボールとによる位置決め機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の気化器の燃料コック構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003088867A JP2004293475A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 気化器の燃料コック構造 |
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JP2003088867A JP2004293475A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 気化器の燃料コック構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004293475A true JP2004293475A (ja) | 2004-10-21 |
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ID=33402883
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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Cited By (4)
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JP2012047063A (ja) * | 2010-08-24 | 2012-03-08 | Honda Motor Co Ltd | 燃料コック一体式エンジンスイッチ |
US8667941B2 (en) | 2010-08-24 | 2014-03-11 | Honda Motor Co., Ltd. | Fuel cock-integrated engine switch |
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