JP2004292484A - 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 - Google Patents

樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 Download PDF

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隆義 正木
Akihiko Tobisawa
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Abstract

【課題】本発明の目的は、ハロゲンおよびリン含有化合物を使用することなく、優れた難燃性を有する樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供することである。
【解決手段】本発明の樹脂組成物は、基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂と、ノボラック型フェノール樹脂と、金属水酸化物とを含むことを特徴とするものである。また、本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするものである。また、本発明の積層板は、上述のプリプレグを1枚以上含むことを特徴とするものである。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂組成物、プリプレグおよび積層板に関する。
【従来の技術】
【0002】
エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂は、その優れた特性から電気及び電子機器部品等に広く使用されている。これらの熱硬化性樹脂は、火災に対する安全性を確保するため難燃性が付与されている場合が多い。これらの熱硬化性樹脂を難燃化するには、臭素化エポキシ樹脂等のハロゲン含有化合物を用いることが一般的であった。
【0003】
ハロゲン含有化合物は、熱硬化性樹脂に高度な難燃性を付与することができる。しかし、ハロゲン含有化合物は、以下のような問題点を有していた。例えば芳香族臭素化合物は、熱分解で腐食性の臭素、臭化水素を分離するだけでなく、酸素存在下で分解した場合に毒性の高いポリブロモジベンゾフランおよびポリジブロモベンゾオキシンを形成する可能性がある。また、臭素を含有する老朽廃材の処分は極めて困難である。このような理由から臭素含有難燃剤を用いる手法に代わる難燃化手法が検討されている。
【0004】
臭素含有難燃剤を用いる手法にかわる難燃化手法としてリン含有化合物が広く用いられているが、最終廃棄物からの抽出による水系、土壌系へのリン分放出の問題が指摘されている。たとえば、海域や湖沼など閉鎖性水域では、リンが赤潮やアオコの発生など、富栄養化の原因のひとつとして指摘され、水質汚濁防止法の排水基準の対象項目にもなっている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献】
特開2002−206018号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ハロゲンおよびリン含有化合物を使用することなく、優れた難燃性を有する樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(10)に記載の本発明により達成される。
(1)基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂と、ノボラック型フェノール樹脂と、金属水酸化物とを含むことを特徴とする樹脂組成物。
(2)前記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物全体の10〜35重量%である第(1)に記載の樹脂組成物。
(3)前記ノボラック型フェノール樹脂の含有量は、樹脂組成物全体の10〜35重量%である第(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4)前記ノボラック型フェノール樹脂は、ビフェニルノボラック型フェノール樹脂である第(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)前記金属水酸化物の含有量は、樹脂組成物全体の30〜70重量%である第(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(6)前記金属水酸化物の平均粒径が0.5〜10μmである第(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)前記金属水酸化物は、水酸化アルミニウムである第(1)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(8)前記水酸化アルミニウムのナトリウム含有率は、0.005〜0.1%である第(7)に記載の樹脂組成物。
(9)第(1)ないし(8)のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
(10)第(9)に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の樹脂組成物、プリプレグおよび積層板について、詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂と、ノボラック型フェノール樹脂と、金属水酸化物とを含むことを特徴とするものである。
また、本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするものである。
また、本発明の積層板は、上述のプリプレグを1枚以上含むことを特徴とするものである。
【0009】
以下、本発明の樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物では、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂を含む。これにより、ベンゼン環含有率を高くすることができ、それによって難燃性を向上することができる。
前記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば一般式(1)で表されるものが挙げられる。
【化1】
Figure 2004292484
ここで、nは、特に限定されないが、2〜7が好ましく、特に3〜6が好ましい。nが前記下限値未満であるとベンゼン環含有率が低くなり難燃性を向上する効果が低下する場合があり、nが前記上限値を超えると溶媒への溶解性が低下する場合がある。
【0010】
前記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の10〜35重量%が好ましく、特に20〜30重量%が好ましい。前記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂の含有量が前記下限値未満であると難燃性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合がある。
【0011】
本発明の樹脂組成物では、ノボラック型フェノール樹脂を含む。これにより、半田耐熱性および難燃性を向上することができる。
前記ノボラック樹脂としては、例えばビフェニルノボラック型フェノール樹脂、未変性のノボラック型フェノール樹脂、トリアジン変性ノボラック型フェノール樹脂等を挙げることができる。これらの中でもビフェニルノボラック型フェノール樹脂が好ましい。これにより、ベンゼン環含有率を高くすることができ、それによって難燃性を向上することができる。
【0012】
前記ノボラック型フェノール樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の10〜35重量%が好ましく、特に20〜30重量%が好ましい。前記ノボラック型フェノール樹脂の含有量が前記下限値未満であると難燃性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合がある。
【0013】
前記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂と、ビフェニルノボラック型フェノール樹脂との組み合わせにより、難燃性を特に向上することができる。すなわち、それぞれ単独で用いた際にも難燃性が向上する効果は見られるが、併用することでさらに相乗効果を得ることができる。
【0014】
本発明の樹脂組成物では、金属水酸化物を含む。これにより、ノンハロゲンでも優れた難燃性を維持することができる。
前記金属水酸化物としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等を挙げることができる。これらの中でも耐酸性から水酸化アルミニウムが好ましい。
【0015】
前記金属水酸化物の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の30〜70重量%が好ましく、特に40〜60重量%が好ましい。水酸化アルミニウムの含有量が前記下限値未満であると難燃性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合があり、また、打ち抜きおよびドリル加工性が低下する場合がある。
【0016】
また、前記金属水酸化物として水酸化アルミニウムを用いる場合、そのナトリウム含有率は、特に限定されないが、0.005〜0.1%が好ましく、特に0.02〜0.05%が好ましい。前記水酸化アルミニウムのナトリウム含有率が前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合があり、前記下限値未満であると半田耐熱性を向上する効果は変わらない。なお、前記水酸化アルミニウムのナトリウム含有率は、少ないほど好ましいが、生産性を考慮すると前記範囲が好ましい。
【0017】
前記金属水酸化物(特に水酸化アルミニウム)の平均粒径は、特に限定されないが、0.5〜10μmが好ましく、特に1〜7μmが好ましい。前記金属水酸化物(特に水酸化アルミニウム)の平均粒径が前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合があり、また、難燃性を向上する効果が低下する場合がある。前記下限値未満であると難燃性を向上する効果は変わらない。なお、前記金属水酸化物(特に水酸化アルミニウム)の平均粒径は、小さいほど好ましいが、生産性を考慮すると前記範囲が好ましい。
【0018】
前述したビフェニルノボラック型エポキシ樹脂と、ノボラック型フェノール樹脂(特にビフェニルノボラック型フェノール樹脂)と、金属水酸化物(特に水酸化アルミニウム)とを併用すると、難燃性に特に優れることができる。
しかし、金属水酸化物は、特定の温度で結晶水を放出する(例えば水酸化アルミニウムでは、250℃付近で結晶水を放出する)。そのため、金属水酸化物の充填量が多すぎると、半田耐熱性が低下していた。
一方、難燃性を発現するためにはある程度の充填量が必要であることから、従来、リン系の難燃剤と併用される場合が多かった。
【0019】
それに対して、本発明者は、ベース樹脂としてビフェニルノボラック型エポキシ樹脂を用い、ノボラック型フェノール樹脂と、金属水酸化物とを併用することでリン系の難燃剤を併用することなく(実質的にリン化合物を含有することなく)、難燃性を改善できることを見出した。すなわち、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂を用いると、樹脂組成物中のベンゼン環含有率を高くすることができる。エポキシ樹脂で燃焼しやすい部位はグリシジル基が開環した構造部分とアルキル基であり、燃焼しにくい部位はベンゼン環部位である。すなわち、グリシジル基やアルキル基の含有率に対して、ベンゼン環の含有率が高いと、それによって難燃性を向上することができる。
【0020】
本発明の樹脂組成物は、上述したビフェニルノボラック型エポキシ樹脂と、ノボラック型フェノール樹脂と、金属水酸化物とを含み、実質的にリン成分を含まないことを特徴とするが、本発明の目的に反しない範囲において、その他の樹脂、硬化促進剤、カップリング剤、無機充填剤、その他の成分を添加することは差し支えない。
【0021】
次に、プリプレグについて説明する。
本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなるものである。これにより、難燃性、耐熱性等の各種特性に優れたプリプレグを得ることができる。
本発明で用いる基材としては、例えばガラス繊布、ガラス不繊布等のガラス繊維基材、あるいはガラス以外の無機化合物を成分とする繊布又は不繊布等の無機繊維基材、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の有機繊維で構成される有機繊維基材等が挙げられる。これら基材の中でも強度、吸水率の点でガラス織布に代表されるガラス繊維基材が好ましい。
【0022】
本発明で得られる樹脂組成物を基材に含浸させる方法には、例えば基材を樹脂ワニスに浸漬する方法、各種コーターによる塗布する方法、スプレーによる吹き付ける方法等が挙げられる。これらの中でも、基材を樹脂ワニスに浸漬する方法が好ましい。これにより、基材に対する樹脂組成物の含浸性を向上することができる。なお、基材を樹脂ワニスに浸漬する場合、通常の含浸塗布設備を使用することができる。
【0023】
前記樹脂ワニスに用いられる溶媒は、前記樹脂組成物に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良好な溶解性を示す溶媒としては、例えばメチルエチルケトンが挙げられる。
【0024】
前記樹脂ワニスの固形分は、特に限定されないが、前記樹脂組成物の固形分40〜80重量%が好ましく、特に50〜65重量%が好ましい。これにより、樹脂ワニスの基材への含浸性を更に向上できる。
前記基材に前記樹脂組成物を含浸させ、所定温度、例えば80〜200℃等で乾燥させることによりプリプレグを得ることが出来る。
【0025】
次に、積層板について説明する。
本発明の積層板は、上述のプリプレグを少なくとも1枚成形してなるものである。これにより、難燃性に優れた積層板を得ることができる。
プリプレグ1枚のときは、その上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
また、プリプレグを2枚以上積層することもできる。プリプレグ2枚以上積層するときは、積層したプリプレグの最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
【0026】
次に、プリプレグと金属箔等とを重ねたものを加熱、加圧することで積層板を得ることができる。
前記加熱する温度は、特に限定されないが、120〜220℃が好ましく、特に150〜200℃が好ましい。
また、前記加圧する圧力は、特に限定されないが、2〜5MPaが好ましく、特に2.5〜4MPaが好ましい。
【0027】
前記金属箔を構成する金属としては、例えば銅または銅系合金、アルミまたはアルミ系合金等を挙げられる。金属箔の厚さは、3〜70μmが好ましく、特に12〜35μmが好ましい。
また、前記キャリアフィルムとしては、例えばポリエステルフィルム、ポリエーテルフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリイミドフィルム等が挙げられる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により説明するが、本発明はこれに限定されるものでは無い。
(実施例1)
▲1▼樹脂ワニスの調製
ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275、日本化薬社製NC−3000)28.6重量%、ビフェニルノボラック型フェノール樹脂(水酸基当量205、明和化成社製MEH−7851)21.4重量%、水酸化アルミニウム(ナトリウム含有率0.04%、平均粒径4.5μm、住友化学社製CL−303)49.9重量%、2−メチルイミダゾール0.1重量%にメチルエチルケトンを加え、不揮発分濃度55重量%となるようにワニスを調整した。
【0029】
▲2▼プリプレグの製造
上述のワニスを用いて、ガラス繊布(厚さ0.18mm、日東紡績(株)製)100重量部にワニス固形分で80重量部含浸させて、150℃の乾燥機炉で5分乾燥させ、樹脂含有量44.4%のプリプレグを作成した。
【0030】
▲3▼積層板の製造
上記プリプレグを6枚重ね、上下に厚さ35μmの電解銅箔を重ねて、圧力40kgf/cm 、温度200℃で120分、220℃で60分加熱加圧成形を行い、厚さ1.2mmの両面銅張積層板を得た。
【0031】
(実施例2)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂を29.2重量%、ビフェニルノボラック型フェノール樹脂を19.1重量%、トリアジン変性ノボラック樹脂(水酸基当量125、大日本インキ化学工業社製LA−7054)を1.7重量%、水酸化アルミニウムを49.9重量%、2−メチルイミダゾール0.1重量%とした。
【0032】
(実施例3)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂を35.0重量%、ビフェニルノボラック型フェノール樹脂を20.0重量%、水酸化アルミニウムを44.9重量%、2−メチルイミダゾール0.1重量%とした。
【0033】
(実施例4)
使用する水酸化アルミニウムとして、以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
水酸化アルミニウム(ナトリウム含有率0.1%、平均粒径10μm、日本軽金属社製BHP26)を用いた。
【0034】
(実施例5)
使用する水酸化アルミニウムとして、以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
水酸化アルミニウム(ナトリウム含有率0.04%、平均粒径9.0μm、昭和電工社製HS320)を用いた。
【0035】
(実施例6)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂を35.0重量%、ノボラック樹脂としてトリアジン変性ノボラック樹脂を10.6重量%、ノボラック型フェノール樹脂(水酸基当量105、住友ベークライト製PR−103)を4.4重量%、水酸化アルミニウムを49.9重量%、2−メチルイミダゾール0.1重量%とした。
【0036】
(比較例1)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂を用いずに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210、大日本インキ化学工業社製N−673)を25.3重量%、ビフェニルノボラック樹脂を24.7重量%、水酸化アルミニウムを49.9重量%、2−メチルイミダゾールを0.1重量%とした。
【0037】
(比較例2)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂を46.5%、ジシアンジアミド3.5重量%、水酸化アルミニウム(住友化学社製CL−303)を49.9重量%、2−メチルイミダゾールを0.1重量%とした以外は、実施例1と同様にした。
【0038】
各実施例および比較例により得られた積層板について、次の各評価を行った。各評価を、評価方法と共に以下に示す。得られた結果を表1に示す。
【0039】
▲1▼難燃性
難燃性はUL垂直法に従い評価した。サンプルの厚さは、1.2mmとした。
【0040】
▲2▼半田耐熱性
半田耐熱性は、JIS C 6481に準じて測定した。測定は、煮沸2時間の吸湿処理を行った後、260℃の半田槽に120秒浸漬した後で外観の異常の有無を調べた。
【0041】
▲3▼吸水率
吸水率は、JIS C 6481に準じて測定した。
【0042】
▲4▼ピール強度
ピール強度は、JIS C 6481に準じて測定した。
【0043】
【表1】
Figure 2004292484
【0044】
表の注
(1)ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275、商品名:日本化薬社製NC−3000)
(2)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210、商品名:大日本インキ化学工業社製N−673)
(3)ビフェニルノボラック樹脂(水酸基当量205、商品名:明和化成社製MEH−7851)
(4)トリアジン変性ノボラック樹脂(水酸基当量125、商品名:大日本インキ化学工業社製LA−7054)
(5)ノボラック型フェノール樹脂(水酸基当量105、商品名:住友ベークライト社製PR−103)
(6)水酸化アルミニウム(ナトリウム含有率0.04%、平均粒径4.5μm、商品名:住友化学社製CL−303)
(7)水酸化アルミニウム(ナトリウム含有率0.1%、平均粒径10μm、商品名:日本軽金属社製BHP26)
(8)水酸化アルミニウム(ナトリウム含有率0.04%、平均粒径9.0μm,昭和電工社製HS320)
【0045】
表から明らかなように、実施例1〜6は、難燃性に優れていた。
また、実施例1〜6は、半田耐熱性に優れ、かつ吸水率が低かった。
また、実施例1〜6は、ピール強度が高く、密着性にも優れていた。
【0046】
【発明の効果】
本発明によればハロゲンおよびリン含有化合物を使用することなく高度な難燃性を有する樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供することができる。
また、特定のノボラック型フェノール樹脂を用いる場合、難燃性を向上することができる。
また、特定のナトリウム含有率を有する水酸化アルミニウムを用いる場合、特に耐熱性を向上することができる。

Claims (10)

  1. 基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、
    ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂と、ノボラック型フェノール樹脂と、金属水酸化物とを含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物全体の10〜35重量%である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記ノボラック型フェノール樹脂の含有量は、樹脂組成物全体の10〜35重量%である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記ノボラック型フェノール樹脂は、ビフェニルノボラック型フェノール樹脂である請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 前記金属水酸化物の含有量は、樹脂組成物全体の30〜70重量%である請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 前記金属水酸化物の平均粒径が0.5〜10μmである請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 前記金属水酸化物は、水酸化アルミニウムである請求項1ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 前記水酸化アルミニウムのナトリウム含有率は、0.005〜0.1%である請求項7に記載の樹脂組成物。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
  10. 請求項9に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
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