JP2004292348A - アダマンタントリカルボン酸誘導体 - Google Patents

アダマンタントリカルボン酸誘導体 Download PDF

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Abstract

【課題】高い架橋度を有するポリベンズアゾール類を構成でき、特に層間絶縁膜用途として必要とされる膜厚を容易に形成しうる絶縁膜形成材料として有用な新規なアダマンタントリカルボン酸誘導体を提供する。
【解決手段】本発明のアダマンタントリカルボン酸誘導体は、下記式(1)
【化1】
Figure 2004292348

(式中、Xは水素原子、又は炭化水素基を示し、R、R、Rは、同一又は異なって、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、又はハロゲン化カルボニル基を示す。但し、R、R、Rのうち少なくとも一つは、保護基で保護されたカルボキシル基又はハロゲン化カルボニル基である)
で表される。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高耐熱かつ低誘電率を示すポリベンズアゾール(イミダゾール、オキサゾール、チアゾール)膜を形成する上で有用な新規なアダマンタントリカルボン酸誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アダマンタン骨格を含有するポリベンズアゾールは、高耐熱樹脂として有用であることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。特に、3官能のアダマンタンを用いた高架橋型ポリベンズアゾール類は、内部に分子レベルの空孔を多数有するため、比誘電率が低く、かつ機械的強度と耐熱性を備えているため、層間絶縁膜材料として極めて有用であることが知られている(例えば、特許文献1参照)。これらの高架橋型ポリベンズアゾール類は、ポリリン酸等の縮合剤存在下で加熱するなどの製法にて合成することが可能であるが、得られた高架橋樹脂は溶媒への溶解性が極めて低いため、塗布などによる基板上への薄膜形成は極めて困難であり、層間絶縁膜として必要な膜厚を得ることはほとんど不可能である。
【0003】
一方、全芳香族系鎖状のポリベンズアゾール類の薄膜形成方法として、原材料となるモノマーアミン水溶液上に、もう片方の原材料モノマーとなるアルデヒド誘導体を展開させ、気液界面上で重合させた膜を水平付着法で基板上に累積させた後、空気中で熱処理することでポリベンズアゾールの薄膜を形成する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この方法では薄膜形成までにかなりの時間を要するため工業生産には適しておらず、また最終工程で前駆体のポリイミンに酸化的熱処理を施すため、得られたポリベンズアゾール膜自身が酸化される可能性が高く、絶縁被膜に必要な機能である低誘電率化が期待できない。
【0004】
加えて、原料モノマーであるアダマンタンポリカルボン酸類は、化合物としての極性がかなり高いため、溶媒の選択が限られてしまう。特に極性の低い溶媒を用いた場合には、これらのモノマーが溶媒にほとんど溶解しないため、半導体層間絶縁膜などに必要な数百nmといった膜厚を実現することは極めて困難である。上記のような理由で、3官能のアダマンタンを用いた高架橋型ポリベンズアゾール類の絶縁膜形成はこれまで困難であった。
【0005】
【非特許文献1】
「ジャーナル・オブ・ポリマーサイエンス(Journal of polymer science)」 PartA−1 (1970),8(12),p.3665−6
【特許文献1】
特開2001−332543号公報
【特許文献2】
特開昭62−183881号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高い架橋度を有するポリベンズアゾール類を構成でき、特に層間絶縁膜用途として必要とされる膜厚を容易に形成しうる絶縁膜形成材料として有用な新規なアダマンタントリカルボン酸誘導体を提供することにある。
本発明の他の目的は、半導体部品などに有用な高耐熱かつ低誘電率のポリベンズアゾール類からなる絶縁膜を形成する上で有用な新規なアダマンタントリカルボン酸誘導体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、モノマー成分として、アダマンタントリカルボン酸の3つのカルボキシル基のうち少なくとも1つを保護基で保護した誘導体を用いると、溶媒への溶解度が著しく向上し、モノマー濃度の高い絶縁膜形成材料が得られ、これにより層間絶縁膜などに必要な膜厚を有する絶縁膜を形成しうることを見いだし、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、下記式(1)
【化2】
Figure 2004292348
(式中、Xは水素原子、又は炭化水素基を示し、R、R、Rは、同一又は異なって、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、又はハロゲン化カルボニル基を示す。但し、R、R、Rのうち少なくとも一つは、保護基で保護されたカルボキシル基又はハロゲン化カルボニル基である)
で表されるアダマンタントリカルボン酸誘導体を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のアダマンタントリカルボン酸誘導体は前記式(1)で表される。式(1)中、Xにおける炭化水素基には、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、及びこれらの結合した基などが含まれる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル基などの炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基;ビニル、アリル、1−ブテニル、3−メチル−4−ペンテニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜5)程度の直鎖状又は分岐鎖状アルケニル基;エチニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜5)程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキニル基などが挙げられる。
【0010】
脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは3〜12員)程度のシクロアルキル基、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは3〜10員)程度のシクロアルケニル基などの単環の脂環式炭化水素基;アダマンタン環、パーヒドロインデン環、デカリン環、パーヒドロフルオレン環、パーヒドロアントラセン環、パーヒドロフェナントレン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環、パーヒドロアセナフテン環、パーヒドロフェナレン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環など2〜4環程度の橋かけ環式炭素環などを有する橋かけ環炭化水素基などが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、フェニル、ナフチル基などの炭素数6〜20(好ましくは6〜14)程度の芳香族炭化水素基が挙げられる。
【0011】
脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した炭化水素基には、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル基などのシクロアルキル−アルキル基(例えば、C3−20シクロアルキル−C1−4アルキル基など)が含まれる。また、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した炭化水素基には、アラルキル基(例えば、C7−18アラルキル基など)、アルキル置換アリール基(例えば、1〜4個程度のC1−4アルキル基が置換したフェニル基又はナフチル基など)などが含まれる。
【0012】
前記脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、及びこれらの結合した基は、置換基を有していてもよい。置換基としては反応を損なわないものであれば特に限定されない。このような置換基として、例えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、置換オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ基などのアルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、シリルオキシ基など)、置換オキシカルボニル基(例えば、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基など)、アシル基(例えば、アセチル基などの脂肪族アシル基、アセトアセチル基、脂環式アシル基、芳香族アシル基)、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環基などが挙げられる。
【0013】
Xとしては、水素原子、C1−6アルキル基、又はC6−14芳香族炭化水素基であるのが好ましい。
【0014】
式(1)中、R〜Rにおけるカルボキシル基の保護基には、例えばアルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、ヘキシルオキシなどのC1−10アルコキシ基;メトキシメチルオキシ、メトキシエトキシメチルオキシ基などの(C1−4アルコキシ)1−21−4アルコキシ基など)、シクロアルキルオキシ基(シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどのC3−20シクロアルキルオキシ基など)、テトラヒドロフラニルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、アリールオキシ基(フェノキシ、メチルフェノキシ基などのC6−20アリールオキシ基)、アラルキルオキシ基(ベンジルオキシ、ジフェニルメチルオキシ基などのC7−18アラルキルオキシ基)、トリアルキルシリルオキシ基(トリメチルシリルオキシ、トリエチルシリルオキシ基などのトリC1−4アルキルシリルオキシ基)、置換基を有してもよいアミノ基(アミノ基;メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノなどのモノまたはジ置換C1−6アルキルアミノ基;ピロリジノ、ピペリジノ基などの環状アミノ基)、置換基を有してもよいヒドラジノ基[ヒドラジノ基、N−フェニルヒドラジノ基、アルコキシカルボニルヒドラジノ基(t−ブトキシカルボニルヒドラジノ基などのC1−10アルコキシカルボニルヒドラジノ基など)、アラルキルオキシカルボニルヒドラジノ基(ベンジルオキシカルボニルヒドラジノ基などのC7−18アラルキルオキシカルボニルヒドラジノ基)など]、アシルオキシ基(アセトキシ、プロピオニルオキシ基などのC1−10アシルオキシ基など)などが含まれる。カルボキシル基の保護基は、これらに限定されず、有機合成の分野で用いられる他の保護基も使用できる。
【0015】
ハロゲン化カルボニル基としては、塩化カルボニル基、臭化カルボニル基、フッ素化カルボニル基、ヨウ化カルボニル基などが挙げられる。
【0016】
式(1)で表される化合物は、R〜Rがアルコキシ基やアリールオキシ基等の場合はアダマンタントリカルボン酸エステルであり、R〜Rが置換基を有してもよいアミノ基の場合はアダマンタントリカルボン酸アミドであり、R〜Rがハロゲン化カルボニル基の場合はアダマンタントリカルボン酸ハライドである。
【0017】
好ましいR〜Rには、カルボキシル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、(C1−4アルコキシ)1−2−C1−4アルコキシ−カルボニル基、N−置換カルバモイル基、テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、テトラヒドロフラニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、トリアルキルシリルオキシカルボニル基、ハロゲン化カルボニル基が含まれる。
【0018】
本発明におけるアダマンタントリカルボン酸誘導体には、3つの官能基(カルボキシル基又はその等価基)のうち1つの官能基が保護基で保護されたカルボキシル基又はハロゲン化カルボニル基である化合物、2つの官能基が保護基で保護されたカルボキシル基又はハロゲン化カルボニル基である化合物、3つの官能基全てが保護基で保護されたカルボキシル基又はハロゲン化カルボニル基である化合物が含まれる。
【0019】
1つの官能基が保護基で保護されたカルボキシル基又はハロゲン化カルボニル基であるアダマンタントリカルボン酸誘導体の代表的な例としては、1−メトキシカルボニル−3,5−アダマンタンジカルボン酸、1−(t−ブトキシカルボニル)−3,5−アダマンタンジカルボン酸、1−テトラヒドロピラニル(THP)オキシカルボニル−3,5−アダマンタンジカルボン酸、1−フェノキシカルボニル−3,5−アダマンタンジカルボン酸、1−メトキシメチル(MEM)オキシカルボニル−3,5−アダマンタンジカルボン酸、1−トリメチルシリル(TMS)オキシカルボニル−3,5−アダマンタンジカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−5−アダマンタンカルボン酸クロリド、1−ジエチルカルバモイル−3,5−アダマンタンジカルボン酸、1−ピロリジニルカルボニル−3,5−アダマンタンジカルボン酸、1,3−ビス(4−カルボキシフェニル)−5−(4−メトキシカルボニルフェニル)アダマンタンなどが挙げられる。
【0020】
2つの官能基が保護基で保護されたカルボキシル基又はハロゲン化カルボニル基であるアダマンタントリカルボン酸誘導体の代表的な例としては、1,3−ビス(メトキシカルボニル)−5−アダマンタンモノカルボン酸、1,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)−5−アダマンタンモノカルボン酸、1,3−ビス(テトラヒドロピラニル(THP)オキシカルボニル)−5−アダマンタンモノカルボン酸、1,3−ビス(フェノキシカルボニル)−5−アダマンタンモノカルボン酸、1,3−ビス(メトキシメチル(MEM)オキシカルボニル)−5−アダマンタンモノカルボン酸、1,3−ビス(トリメチルシリル(TMS)オキシカルボニル)−5−アダマンタンモノカルボン酸、1−カルボキシ−3,5−アダマンタンジカルボン酸ジクロリド、1,3−ビス(ジエチルカルバモイル)−5−アダマンタンモノカルボン酸、1,3−ビス(1−ピロリジニルカルボニル)−5−アダマンタンモノカルボン酸、1−(4−カルボキシフェニル)−3,5−ビス(4−メトキシカルボニルフェニル)−アダマンタンなどが挙げられる。
【0021】
3官能基全てが保護基で保護されたカルボキシル基又はハロゲン化カルボニル基であるアダマンタントリカルボン酸誘導体の代表的な例としては、1,3,5−トリス(メトキシカルボニル)アダマンタン、1,3,5−トリス(t−ブトキシカルボニル)アダマンタン、1,3,5−トリス(テトラヒドロピラニル(THP)オキシカルボニル)アダマンタン、1,3,5−トリス(フェノキシカルボニル)アダマンタン、1,3,5−トリス(メトキシメチル(MEM)オキシカルボニル)アダマンタン、1,3,5−トリス(トリメチルシリル(TMS)オキシカルボニル)アダマンタン、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリクロリド、1,3,5−トリス(ジエチルカルバモイル)アダマンタン、1,3,5−トリス(1−ピロリジニルカルボニル)アダマンタン、1,3,5−トリス(4−メトキシカルボニルフェニル)アダマンタンなどが挙げられる。
【0022】
これらのアダマンタントリカルボン酸は、絶縁膜形成材料等として使用する場合、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0023】
前記式(1)で表されるアダマンタントリカルボン酸誘導体は、アダマンタントリカルボン酸[式(1)においてR、R、Rがカルボキシル基であるような化合物]を原料とし、これに公知の保護基導入反応を利用して所望の保護基を導入することにより調製できる。なお、原料として用いるアダマンタントリカルボン酸は公知の方法により得ることができる。
【0024】
式(1)で表されるアダマンタントリカルボン酸誘導体のうち、アダマンタントリカルボン酸エステル類の調製は、「新実験化学講座14有機化合物の合成と反応II(丸善株式会社)」や、「Protective groups in organic synthesis(John Wiley & Sons, Inc.)」などに記載されている、カルボン酸類を原料とした一般的なカルボン酸エステル類の合成法により行うことができる。具体的なアダマンタントリカルボン酸エステル類の調製法としては、例えば、(i)アダマンタントリカルボン酸とアルコールとの反応、(ii)アダマンタントリカルボン酸とアルコールエステルとの反応、(iii)アダマンタントリカルボン酸とアルケン又はアルキンとの反応、(iv)アダマンタントリカルボン酸とO−アルキル化剤との反応、又は(v)アダマンタントリカルボン酸ハライドとアルコールとの反応などを利用する方法が挙げられる。
【0025】
前記(i)アダマンタントリカルボン酸とアルコールとの反応を用いた調製法としては、例えば、アダマンタントリカルボン酸と対応するアルコール類またはフェノール類を室温または加熱下で脱水することにより、目的のアダマンタントリカルボン酸エステルを得ることができる。反応系中には酸触媒を用いても良い。酸触媒としては、例えば、硫酸、塩酸などの無機酸;p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などの有機酸;フッ化ホウ素―エーテル錯体などのルイス酸;酸性イオン交換樹脂などの樹脂などを使用できる。脱水方法としては、例えば、トルエンなどの溶媒を用いDean−Stark水分離器により分離する方法、ソックスレー抽出器に無水硫酸マグネシウムやモレキュラーシーブなどの乾燥剤を入れて溶媒を還流させて脱水する方法などが挙げられ、また、反応系中にジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などの脱水剤を共存させて脱水する方法を利用することもできる。
【0026】
前記(ii)アダマンタントリカルボン酸とアルコールエステルとの反応を用いた調製法としては、例えば、アダマンタントリカルボン酸と対応するアルコールエステル類を室温または加熱下でエステル交換反応させて、目的のアダマンタントリカルボン酸エステルを得ることができる。反応系中には酸触媒やエステル交換触媒を用いても良い。酸触媒としては、前記(i)の反応における酸触媒として例示のものを使用できる。副生するカルボン酸の除去は、Dean−Stark水分離器やソックスレー抽出器を用い、モレキュラーシーブなどを存在させて、溶媒を還流させる方法などを用いて行うことができる。
【0027】
前記(iii)アダマンタントリカルボン酸とアルケン又はアルキンとの反応を用いた調製法としては、例えば、アダマンタントリカルボン酸とアルケンまたはアルキンを、酸触媒存在下室温または加熱下反応させることにより、目的のアダマンタントリカルボン酸エステルを得ることができる。酸触媒としては、前記(i)の反応における酸触媒として例示のものを使用できる。例えば、アルケンとしてイソブテンを用いた場合にはアダマンタントリカルボン酸t−ブチルエステルを、また、ジヒドロピランを用いた場合にはアダマンタントリカルボン酸テトラヒドロピラニルエステルを容易に合成できる。
【0028】
前記(iv)アダマンタントリカルボン酸とO−アルキル化剤との反応を用いた調製法としては、例えば、アダマンタントリカルボン酸と対応するO−アルキル化剤を、室温または加熱下反応させることにより、目的のアダマンタントリカルボン酸エステルを得ることができる。O−アルキル化剤として、例えばジアゾメタンを用いた場合にはアダマンタントリカルボン酸メチルエステルを、メトキシエトキシメチルハライドを用いた場合にはアダマンタントリカルボン酸メトキシエトキシメチルエステルを容易に合成できる。
【0029】
前記(v)アダマンタントリカルボン酸ハライドとアルコールとの反応を用いた調製法としては、例えば、アダマンタントリカルボン酸ハライドとアルコールを室温または加熱下で反応させることにより、目的のアダマンタントリカルボン酸エステルを得ることができる。反応系中にはピリジンやトリエチルアミンなどの塩基を共存させて、発生するハロゲン化水素をトラップしても良い。また、アルコール類としては、例えば、アルコールを予めナトリウムやアルキルリチウムなどと反応させて得られるアルコキシドなどを用いても良い。アダマンタントリカルボン酸ハライドの調製は、例えば、対応するアダマンタントリカルボン酸を、塩化チオニル、ホスゲン、三塩化リン、ベンゾイルクロライドなどを用いてハロゲン化する方法などを利用できる。反応(v)を用いた場合には、例えば、酸に不安定なアダマンタントリカルボン酸t−ブチルエステルなどでも容易に合成できる。
【0030】
また、アダマンタントリカルボン酸アミド類は、「新実験化学講座14有機化合物の合成と反応II(丸善株式会社)」や、「Protective groups in organic synthesis(John Wiley & Sons, Inc.)」などに記載されている、カルボン酸類を原料とした一般的なカルボン酸アミド類の合成法により調製することができる。具体的なアダマンタントリカルボン酸エステル類の調製法としては、例えば、アダマンタントリカルボン酸とアミン類またはアンモニアとの反応、アダマンタントリカルボン酸ハライドとアミンとの反応などを利用する方法などが挙げられる。
【0031】
前記アダマンタントリカルボン酸とアミン類またはアンモニアとの反応を用いた調製法としては、例えば、アダマンタントリカルボン酸と対応するアミン類またはアンモニアを室温または加熱下で脱水することにより、目的のアダマンタントリカルボン酸アミドを得ることができる。脱水方法としては、前記(i)の反応における脱水方法として例示のものを使用できる。
【0032】
アダマンタントリカルボン酸ハライドとアミンとの反応を用いた調製法としては、例えば、アダマンタントリカルボン酸ハライドとアミンを室温または加熱下で反応させることにより、目的のアダマンタントリカルボン酸アミドを得ることができる。反応系中にピリジンやトリエチルアミンなどの塩基を共存させることにより、または、原料アミンを過剰に用いることにより、発生するハロゲン化水素をトラップしても良い。また、アミン類として、例えば、アミンを予めアルキルリチウムなどと反応させて得られるリチウムアミドを用いても良い。アミンとアルカリ水溶液の混合物に酸ハライドを滴下するSchotten−Baumann法や、有機溶媒と水の2層系で反応させる方法を採用してもよい。アダマンタントリカルボン酸ハライドは、前記(v)の反応に記載の方法で調製することができる。
【0033】
本発明のアダマンタントリカルボン酸誘導体は、半導体部品などに有用な高耐熱かつ低誘電率のポリベンズアゾール類からなる絶縁膜を形成するための材料として有用である。
【0034】
ポリベンズアゾール類からなる絶縁膜は、上記アダマンタントリカルボン酸誘導体と芳香族ポリアミン又はその誘導体とを有機溶媒に溶解して得られる重合性組成物からなる絶縁膜形成材料を、基材上に塗布した後、加熱して重合反応させることにより形成される。
【0035】
芳香族ポリアミン又はその誘導体としては、下記式(2)又は(2a)で表される化合物を使用できる。
【化3】
Figure 2004292348
(式中、環Zは単環または多環の芳香環を示し、R、R、R、Rは環Zに結合している置換基であって、R、Rは、同一又は異なって、保護基で保護されていてもよいアミノ基を示し、R、Rは、同一又は異なって、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護基で保護されていてもよい水酸基、又は保護基で保護されていてもよいメルカプト基を示す。但し、R、Rが共にアミノ基である場合には、R、Rのうち少なくとも一つは、保護基で保護されたアミノ基、保護基で保護された水酸基、又は保護基で保護されたメルカプト基を示す)
【化4】
Figure 2004292348
(式中、環Zは単環または多環の芳香環を示し、R、R10は環Zに結合している置換基であって、同一又は異なって、アミノ基、水酸基、又はメルカプト基を示す)
【0036】
式中、環Zにおける芳香環には、単環または多環の芳香族炭化水素環及び芳香族複素環が含まれる。単環の芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環が挙げられる。多環の芳香族炭化水素環としては、例えば、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フェナレン環などの2つ以上の芳香環がそれぞれ2個以上の原子を共有した縮合環構造をもつもの;ビフェニル環、ビフェニレン環、フルオレン環などの2つ以上の芳香環が単結合等の連結基や脂環式環を介して結合した構造のものなどが挙げられる。芳香族複素環としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を1または複数含む単環または多環の芳香族複素環が挙げられる。芳香族複素環の具体例としては、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピコリン環などの単環;キノリン環、イソキノリン環、アクリジン環、フェナジン環などの多環などが挙げられる。これらの芳香環は置換基を有していてもよい。このような置換基としては、反応を損なわないものであれば特に限定されない。
【0037】
式(2)中、R、Rにおけるアミノ基の保護基には、例えば、アシル基(アセチル基などのC1−6脂肪族アシル基;ベンゾイル、ナフトイル基などの炭素数6〜20程度の芳香族アシル基など)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルなどのC1−4アルコキシ−カルボニル基など)、アラルキルオキシカルボニル基(ベンジルオキシカルボニル基などのC7−20アラルキルオキシ−カルボニル基)、アルキリデン基(メチリデン、エチリデン、プロピリデン、イソプロピリデン、シクロペンチリデン、ヘキリデン、シクロヘキシリデン基などのC1−10脂肪族アルキリデン基;ベンジリデン、メチルフェニルメチリデンなどのC6−20芳香族アルキリデン基など)などが含まれる。
【0038】
また、保護基で保護されたアミノ基には、ポリベンズアゾール化の反応を阻害しない範囲で、モノ置換アミノ基も含まれる。モノ置換アミノ基の例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基などのアルキルアミノ基;シクロヘキシルアミノ基などのシクロアルキルアミノ基;フェニルアミノ基などのアリールアミノ基;ベンジルアミノ基などのアラルキルアミノ基などが挙げられる。アミノ基の保護基としては、これらに限定されず、有機合成の分野で慣用のものを使用できる。
【0039】
〜R10におけるアミノ基の保護基は、前記R、Rにおけるアミノ基の保護基として例示のものを使用できる。また、アミノ基の保護基としては、複数のアミノ基を同時に保護しうる保護基(多官能保護基)を使用することもできる。このような保護基には、例えば、カルボニル基、オキサリル基、ブタン−2,3−ジイリデン基などが含まれる。このような保護基を使用した場合には、RとR(RとR、RとR、RとR)が同時に一つの多官能保護基に保護されることにより、環Zに隣接した環が形成される。水酸基の保護基には、例えば、アルキル基(メチル、エチルなどのC1−6アルキル基など)、シクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの3〜15員のシクロアルキル基)、アラルキル基(ベンジル基などのC1−6アルキル基など)、置換メチル基(メトキシメチル、ベンジルオキシメチル、t−ブトキシメチルなどの総炭素数2〜10程度の置換メチル基)、置換エチル基(1−エトキシエチル、1−メチル−1−メトキシエチル基など)、アシル基(アセチル基などのC1−6の脂肪族アシル基;シクロヘキシルカルボニル基などのC4−20脂環式アシル基;ベンゾイル、ナフトイル基などのC7−20芳香族アシル基など)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどのC1−4アルコキシ−カルボニル基など)、アラルキルオキシカルボニル基(ベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基などのC7−20アラルキルオキシ−カルボニル基)などが含まれる。メルカプト基の保護基には、前記水酸基の保護基として例示のものを使用できる。
【0040】
式(2)中、環ZにおけるR、Rの位置は、例えば、環Zにおける保護基で保護されていてもよいアミノ基であるR、Rを有する炭素原子に対して、それぞれα位またはβ位に位置するのが好ましい。同様に、式(2a)中、環ZにおけるR、R10の位置は、例えば、それぞれ環Zにおける−NH(アミノ基)を有する炭素原子に対して、α位またはβ位に位置するのが好ましい。
【0041】
例えば、式(2)の環ZにおけるR(R)[又は式(2a)の環Zにおける−NH]を有する炭素原子のα位にR(R)[又はR、R10]を有する芳香族ポリアミン又はその誘導体とアダマンタントリカルボン酸又はその誘導体が反応することにより、通常、アミノ基及び/又はカルボキシル基の保護基が外れて、5員のアゾール環が形成される。具体的には、例えば、Rが保護基で保護されていてもよいアミノ基の場合にはイミダゾール環、Rが保護基で保護されていてもよい水酸基の場合にはオキサゾール環、Rが保護基で保護されていてもよいメルカプト基の場合にはチアゾール環がそれぞれ形成される。
【0042】
また、式(2)の環ZにおけるR(R)[又は式(2a)の環Zにおける−NH]を有する炭素原子のβ位にR(R)[又はR、R10]を有する芳香族ポリアミン又はその誘導体とアダマンタントリカルボン酸又はその誘導体が反応することにより、通常、アミノ基及び/又はカルボキシル基の保護基が外れて、6員の含窒素環が形成される。具体的には、例えば、R(R)がアミノ基又はモノ置換アミノ基の場合にはヒドロジアジン環、R(R)が水酸基の場合にはオキサジン環、R(R)がメルカプト基の場合にはチアジン環がそれぞれ形成される。
【0043】
式(2)中、環ZにおけるR、R[及び式(2a)の環Zにおける−NH]の位置としては、これらの基とアダマンタントリカルボン酸におけるカルボキシル基とが結合して、隣接する炭素原子とともに例えば5員又は6員の環を形成しうる位置であれば特に限定されないが、好ましくは、RとR[2つの−NH]が隣接しない位置である。
【0044】
芳香族ポリアミン誘導体の代表的な化合物として、例えば、環Zがベンゼン環である場合を代表して例示すると、N,N’,N’’,N’’’−テトラシクロヘキシリデン−1,2,4,5−ベンゼンテトラアミン、N,N’,N’’,N’’’−テトライソプロピリデン−1,2,4,5−ベンゼンテトラアミン、N,N’−ジイソプロピリデン−1,2,4,5−ベンゼンテトラアミン、N−イソプロピリデン−1,2,4,5−ベンゼンテトラアミン、1,2,4,5−テトラキス(アセトアミノ)ベンゼン、1,4−ビス(アセトアミノ)−2,5−ジアセトキシベンゼン、N,N’−ジイソプロピリデン−2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジアミンなどの式(2)で表される化合物;1,2,4,5−テトラアミノベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−ジメルカプトベンゼンなどの式(2a)で表される化合物などが挙げられる。
【0045】
これらの芳香族ポリアミンは、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0046】
前記式(2)又は(2a)で表される芳香族ポリアミン及びその誘導体は、公知乃至慣用の方法により、又は公知の有機合成反応を利用することにより調製することができる。
【0047】
絶縁膜形成材料には、上記以外の他の成分を含んでいてもよく、例えば、重合反応を促進するための触媒(硫酸などの酸触媒等)、溶液の粘性を高めるための増粘剤(エチレングリコール等)、重合後の分子量を調整するためのモノカルボン酸類(アダマンタンカルボン酸等)、重合後の架橋度を調整するためのジカルボン酸類(アダマンタンジカルボン酸等)、形成される絶縁被膜の基板密着性を高めるための密着促進剤(トリメトキシビニルシラン等)などを少量添加してもよい。
【0048】
溶媒としては、アダマンタントリカルボン酸誘導体と芳香族ポリアミン類との環形成反応を阻害するものでなければ特に限定されない。このような溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど)、脂環式炭化水素(シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレンなど)、ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素など)、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールなど)、エーテル類[ジオキサン、テトラヒロドフラン、ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)など]、エステル類[ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、安息香酸エステル、γ―ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)など]、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなど)、カルボン酸類(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸など)、非プロトン性極性溶媒(アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、アセトアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類)などが挙げられる。これらの溶媒は単独で若しくは2種類以上を混合して使用してもよい。
【0049】
絶縁膜形成材料を構成する重合性組成物の調製法は、前記アダマンタントリカルボン酸誘導体と芳香族ポリアミン類(モノマー成分)とを溶媒に完全に溶解しうる方法であれば特に限定されず、例えば、モノマー成分、溶媒、その他の成分からなる混合物を撹拌又は静置することにより行われる。アダマンタントリカルボン酸誘導体と芳香族ポリアミン類の混合比は、形成する絶縁膜の機能に影響しない限り、使用する溶媒に対する溶解度に応じて任意の比率で使用できる。好ましい混合比は、アダマンタントリカルボン酸誘導体/芳香族ポリアミン類(モル比)=10/90〜60/40、より好ましくは20/80〜50/50程度である。
【0050】
アダマンタントリカルボン酸誘導体と芳香族ポリアミン類とを合計した量(モノマー総量)の溶媒に対する濃度は、使用する溶媒に対する溶解度に応じて任意に選択され、全モノマー濃度として、例えば5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%程度である。前記アダマンタントリカルボン酸誘導体を含む絶縁膜形成材料によれば、溶媒への溶解度が高いため、高濃度のモノマー成分を溶解することができる。高濃度のモノマー成分を溶解した絶縁膜形成材料により形成される絶縁膜は、膜厚を大きくすることができるため優れた電気的特性を示し、種々の半導体製造プロセスに対応した膜厚を有する絶縁膜を形成することができる。
【0051】
溶解は、芳香族ポリアミン類が酸化されない限度において、例えば空気雰囲気下で行われ、好ましくは窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行われる。溶解させる温度は、特に限定されず、モノマーの溶解性や溶媒の沸点に応じて加熱してもよく、例えば0〜200℃、好ましくは10〜150℃程度である。
【0052】
なお、絶縁膜形成材料としては、高い架橋度により高耐熱性を発揮しうる絶縁膜が得られるため、アダマンタントリカルボン酸類と芳香族ポリアミン類との重縮合生成物(ポリベンズアゾール)を利用することが考えられる。しかし、このようなポリベンズアゾールは、高い架橋性を有するため溶媒への溶解性が低く、塗布により薄膜を形成するための絶縁膜形成材料に用いることは困難であった。これに対し、前記アダマンタントリカルボン酸誘導体を含む絶縁膜形成材料は、上記溶媒にモノマー成分が完全に溶解されているため、そのまま塗布液として基材上に塗布した後に重合させて、高架橋型ポリベンズアゾールからなる絶縁膜を容易に形成することができる。
【0053】
絶縁膜形成材料と塗布する基材基材としては、例えば、シリコンウェハー、金属基板、セラミック基板などが挙げられる。塗布方法としては、特に限定されず、スピンコート法、ディップコート法、スプレー法などの慣用の方法を用いることができる。
【0054】
加熱温度は、用いる重合性成分が重合する温度であれば特に制限されないが、例えば100〜500℃、好ましくは150〜450℃程度であり、一定温度又は段階的温度勾配が付されてもよい。加熱は、形成される薄膜の性能に影響がない限り、例えば空気雰囲気下で行われてもよく、好ましくは不活性ガス(窒素、アルゴンなど)雰囲気下、又は真空雰囲気下で行われる。
【0055】
加熱により、絶縁膜形成材料に含まれるアダマンタントリカルボン酸誘導体とと芳香族ポリアミン類との重縮合反応が進行し、重合生成物としてアダマンタン骨格含有ポリベンズアゾール類(イミダゾール、オキサゾール、チアゾール類)等が形成される。
【0056】
加熱により形成された絶縁膜は、絶縁膜形成材料から形成された重合体に含まれるアダマンタン環、芳香環、及びアゾール環又は6員の含窒素環(重縮合部分に形成される環)を主な構成単位として含んでいる。上記の絶縁膜は、3つの官能基を有するアダマンタントリカルボン酸を用いるため、3次元構造を有するアダマンタン化合物と2次元構造を有する芳香族ポリアミンとが結合して、アダマンタン骨格を頂点(架橋点)として3方向に架橋した構造(3つの6角形が互いに2頂点又は2辺を共有してなるユニット)を有する高架橋型高分子膜により構成される。このような絶縁膜は、内部に多数の分子レベルの空孔を均一に分散して有するため、優れた比誘電率を発揮することができる。
【0057】
加熱により形成された絶縁膜の膜厚は、例えば50nm以上(50〜2000nm程度)、好ましくは100nm以上(100〜2000nm程度)、より好ましくは300nm以上(300〜2000nm程度)である。上記の絶縁形成材料によれば、モノマー濃度の高い塗布液を得ることができるため、ポリベンズアゾール類からなる絶縁膜であっても上記のような膜厚を実現することができる。50nm未満では、リーク電流が発生するなどの電気的特性に悪影響を及ぼしたり、半導体製造工程における化学的機械研磨(CMP)による膜の平坦化が困難となるなどの問題が生じやすいため、特に層間絶縁膜用途としては適さない。
【0058】
上記の絶縁膜は、低誘電率且つ高耐熱性の絶縁膜を形成することができる。絶縁膜は、例えば、半導体装置等の電子材料部品における絶縁被膜として使用することができ、特に層間絶縁膜として有用である。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば新規なアダマンタントリカルボン酸誘導体が提供される。このアダマンタントリカルボン酸誘導体を絶縁膜形成材料として用いることにより、溶媒への溶解性を著しく向上させることができ、アダマンタン骨格含有高架橋ポリベンズアゾールからなる絶縁膜を十分な膜厚で形成することができる。また、種々の溶媒への溶解性を高めることができるため、多様な半導体製造プロセスに応じた広範囲の膜厚を有するポリベンズアゾール膜を提供することが可能になる。このような絶縁膜形成材料を用いて形成された絶縁膜は、高い耐熱性と低い誘電率を発揮することができる。
【0060】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、赤外線吸収スペクトルデータにおける「s」、「m」、「w」は、各記号の前に記された波長の吸収強度を示し、それぞれ「強い」、「中程度」、「弱い」吸収があったことを意味している。高分子膜の膜厚は、エリプソメーターを用いて測定した。
【0061】
合成例1
3,3’−ジアミノベンジジンテトラシクロヘキサノイミン[N,N’,N’’,N’’’−テトラシクロヘキシリデン−3,4,3’,4’−ビフェニルテトラアミン]の合成
【化5】
Figure 2004292348
撹拌機、冷却管、温度計を備えた200mlフラスコに、3,3’−ジアミノベンジジン21.4g(100mmol)とシクロヘキサノン100mlを加え、窒素雰囲気下にて60℃で2時間加熱攪拌させた。これを室温まで冷却させた後、減圧下シクロヘキサノンを除去したものを、シリカゲルクロマトグラフィーにて精製することで、目的の3,3’−ジアミノベンジジンテトラシクロヘキサノイミン[N,N’,N’’,N’’’−テトラシクロヘキシリデン−3,4,3’,4’−ビフェニルテトラアミン]48.1g(90mmol)を得た(収率90%)。
赤外線吸収スペクトルデータ(cm−1):
1636(C=N)
MS:535(M+H),491,453
【0062】
実施例1
1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリメチルエステルの合成
【化6】
Figure 2004292348
撹拌機、冷却管、温度計を備えた200mlフラスコに、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸26.8g(100mmol)、メタノール100ml、硫酸0.49g(5mmol)を加え、窒素雰囲気下にて3時間加熱還流させた。これを室温まで冷却させた後、減圧下メタノールを除去し、反応混合物を酢酸エチルに溶解して得られた溶液を、10%炭酸ナトリウム水溶液、水で洗浄し、残存の酸成分を除去した。得られた酢酸エチル溶液から、減圧下酢酸エチルを除去して、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリメチルエステル27.3g(88mmol)を得た(収率88%)。
[NMRスペクトルデータ]
H−NMR(CDCl) δ(ppm):1.84(m,6H),2.01(m,6H),2.30(m,1H),3.65(m,9H)
13C−NMR(CDCl) δ(ppm):27.86,37.06,39.11,41.28,51.91,176.40
【0063】
実施例2
1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリクロライドの合成
【化7】
Figure 2004292348
撹拌機、冷却管、温度計、酸性ガストラップを備えた200mLフラスコに、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸26.8g(100mmol)、塩化チオニル59.5g(500mmol)を加え攪拌し、これにジメチルホルムアミド(DMF)0.37g(5mmol)を室温にて滴下した。これを窒素雰囲気下ゆっくりと加熱して70℃で3時間攪拌し、室温まで冷却した後、減圧下で残存の塩化チオニルとDMFを除去することで、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリクロライド31.4g(97mmol)を得た(収率97%)。
[NMRスペクトルデータ]
H−NMR(CDCl) δ(ppm):1.74(m,6H),1.95(m,6H),2.33(m,1H)
13C−NMR(CDCl) δ(ppm):27.70,36.52,39.89,51.21,178.63
【0064】
実施例3
1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリtert−ブチルエステルの合成
【化8】
Figure 2004292348
撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた500mlフラスコに、tert−ブトキシナトリウム32.6g(340mmol)、トルエン140mlを加え、窒素雰囲気下にて氷冷下攪拌しながら、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリクロライド31.4g(97mmol)のトルエン溶液190mlを1時間かけて滴下した。これを室温まで昇温しさらに1時間攪拌したものを、水洗浄し、減圧下溶媒を除去した。これにメタノールを加え氷冷下攪拌しながら水を加えることで、目的物の結晶が析出した。これをヌッチェにてろ過し、ろ物を蒸留水とメタノールの混合溶液でリンスし、乾燥させることで、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリtert−ブチルエステル38.1g(87mmol)を得た(収率90%)。
[NMRスペクトルデータ]
H−NMR(CDCl) δ(ppm):1.43(s,27H),1.85(m,6H),2.03(m,6H),2.31(m,1H)
13C−NMR(CDCl) δ(ppm):27.90,28.02,37.11,39.16,41.32,79.73,176.44
【0065】
実施例4
1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリス(メトキシエチル)エステルの合成
【化9】
Figure 2004292348
撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた500mlフラスコに、2−メトキシエタノール36.9g(485mmol)、ピリジン38.4g(485mmol)、トルエン140mlを加え、窒素雰囲気下にて氷冷下攪拌しながら、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリクロライド31.4g(97mmol)のトルエン溶液190mlを1時間かけて滴下した。これを室温まで昇温しさらに1時間攪拌したものを、水、1N塩酸水溶液、10%炭酸ナトリウム水溶液にて洗浄し、減圧下溶媒を除去することで、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリス(メトキシエチル)エステル38.5g(87mmol)を得た(収率90%)。
[NMRスペクトルデータ]
H−NMR(CDCl) δ(ppm):1.86(m,6H),2.05(m,6H),2.30(m,1H),3.38(s,9H),3.59(m,6H),4.23(m,6H)
13C−NMR(CDCl) δ(ppm):27.84,36.97,38.93,41.33,58.97,63.64,70.39,175.90
【0066】
実施例5
1,3,5−トリス(1−ピロリジニルカルボニル)アダマンタンの合成
【化10】
Figure 2004292348
撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた500mlフラスコに、ピロリジン34.5g(485mmol)、ピリジン38.4g(485mmol)、塩化メチレン140mlを加え、窒素雰囲気下にて氷冷下攪拌しながら、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリクロライド31.4g(97mmol)の塩化メチレン溶液190mlを1時間かけて滴下した。これを室温まで昇温しさらに1時間攪拌したものを、水、1N塩酸水溶液、10%炭酸ナトリウム水溶液にて洗浄し、減圧下溶媒を除去することで、1,3,5−トリス(1−ピロリジニルカルボニル)アダマンタン37.2g(87mmol)を得た(収率90%)。
赤外線吸収スペクトルデータ(cm−1):
2900,1620,1450,1370,1160,1050
MS:428(M+H)
【0067】
実施例6
1,3,5−アダマンタントリカルボン酸N,N−ジエチルアミド[1,3,5−トリス(N,N−ジエチルカルバモイル)アダマンタン]の合成
【化11】
Figure 2004292348
撹拌機、温度計、滴下ロートを備えた500mlフラスコに、ジエチルアミン35.5g(485mmol)、ピリジン38.4g(485mmol)、塩化メチレン140mlを加え、窒素雰囲気下にて氷冷下攪拌しながら、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリクロライド31.4g(97mmol)の塩化メチレン溶液190mlを1時間かけて滴下した。これを室温まで昇温しさらに1時間攪拌したものを、水、1N塩酸水溶液、10%炭酸ナトリウム水溶液にて洗浄し、減圧下溶媒を除去することで、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸N,N−ジエチルアミド35.8g(82mmol)を得た(収率85%)。
赤外線吸収スペクトルデータ(cm−1):
2900,1620,1450,1370,1160,1050
MS:434(M+H)
【0068】
実施例7
実施例1で得られた1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリメチルエステル2.48g(8mmol)と合成例1で得られた3,3’−ジアミノベンジジンテトラシクロヘキサノイミン[N,N’,N’’,N’’’−テトラシクロヘキシリデン−3,4,3’,4’−ビフェニルテトラアミン]6.42g(12mmol)を、窒素雰囲気下、室温にてメシチレン100gに溶解させて、モノマー濃度8.2重量%の塗布液を調製した。この塗布液を細孔径0.1ミクロンのフィルターを通した後、8インチのシリコンウェハ上にスピンコートした。これを窒素雰囲気下、300℃で30分間加熱した後、さらに400℃で30分間加熱して膜を形成した。こうして得られた高分子膜の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、図1に示される赤外線吸収スペクトルデータにより、目的の架橋ポリベンズイミダゾール膜が形成されていることを確認した。得られた膜の膜厚は300nmであった。
赤外線吸収スペクトルデータ(cm−1):
805(m),1280(m),1403(m),1450(s),1522(w),1625(w),2857(s),2928(s),3419(w)
【0069】
比較例1
実施例7において、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸トリメチルエステルの代わりに1,3,5−アダマンタントリカルボン酸を、N,N’,N’’,N’’’−テトラシクロヘキシリデン−3,4,3’,4’−ビフェニルテトラアミンの代わりに3,3’−ジアミノベンジジンを、それぞれ実施例7と同量使用したところ、溶媒(メシチレン)への溶解度が低かった。そのため、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸を0.54g(2mmol)用い、3,3’−ジアミノベンジジンを0.64g(3mmol)用いた以外は、実施例7と同様の操作を行い、モノマー濃度1.2重量%の塗布液を調整した。この塗布液を用い、実施例7と同様の操作を行って得られた高分子膜の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、目的の架橋ポリベンズイミダゾール膜が形成されていることを確認した。得られた膜の膜厚は20nm未満であった。
【0070】
比較例2
撹拌機、冷却管を備えたフラスコに、1,3,5−アダマンタントリカルボン酸5.37g(20mmol)、3,3’−ジアミノベンジジン6.43g(30mmol)、ポリリン酸100gを加え、窒素雰囲気下、200℃で12時間加熱し、撹拌した。冷却後、反応液に水を加え析出した固体を濾過により取り出し、炭酸水素ナトリウム水溶液、水、メタノールを用いて洗浄することにより、ポリベンズイミダゾールを固体として得た。得られたポリベンズイミダゾールの固体を、N−メチルピロリドン(NMP:溶媒)に溶解させてようと試みたが、溶解せず、スピンコート法による薄膜化が不可能であり、目的の薄膜は得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例7で得られた高分子膜の赤外線吸収スペクトルである。

Claims (1)

  1. 下記式(1)
    Figure 2004292348
    (式中、Xは水素原子、又は炭化水素基を示し、R、R、Rは、同一又は異なって、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、又はハロゲン化カルボニル基を示す。但し、R、R、Rのうち少なくとも一つは、保護基で保護されたカルボキシル基又はハロゲン化カルボニル基である)
    で表されるアダマンタントリカルボン酸誘導体。
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