JP2004291854A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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茂 松田
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Abstract

【課題】機械的に分離されたステアリングホイールの操舵角度と転舵輪の操向角とを正しく検出して、確実な操舵を実現することを目的とする。
【解決手段】車両用操舵装置1は、ステアリングホイール2とステアリングギア4と制御回路5、6を介して電気的に接続した構成である。ステアリングホイール2の操舵角度は、操舵角センサ7の出力パルスをアップダウンカウンタ回路で計数して求める。タイヤ3の操向角度は、操舵角センサ13の出力パルスをアップダウンカウンタ回路で計数して求める。アップダウンカウンタ回路およびアップダウンカウンタ回路は、車両が直進する位置に相当するステアリングホイール2の回転角度およびラック軸の位置により、リセットされるようになっている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の運転者の操作に応じて操舵を行う車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、運転者が操作するステアリングホイールと、車輪を転舵させるステアリングギアとを機械的に分離させ、ステアリングホイールの回転角度を検出して、その回転角度の相当するステアリングギアのモータの回転量を制御回路で算出し、この回転量に応じて実際にモータを回転させて転舵輪を操向させる車両用操舵装置が提案されている。
【0003】
この種の車両用操舵装置のステアリングホイールには、ステアリングホイール側にもモータが付設されており、ステアリングホイールの操舵量と実際の転舵輪の操向量との差に比例してステアリングホイールに反力(操舵反力)を作用させるようになっている。このステアリングホイール側のモータからステアリングホイールに操舵反力を作用させ、運転者に路面状態などのインフォメーションを与えることで、ステアリングホイールとステアリングギアとが機械的に連結された車両用操舵装置と同等の操作感を実現させることが可能になる(例えば、特許文献1参照)。ここで、ステアリングホイールの回転角度を検出する手段としては、絶対値式のエンコーダ、もしくは相対値式のエンコーダがあげられる。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−203393号公報(段落番号0002、0015、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、絶対値式のエンコーダを使用する場合には、エンコーダが高価であるという問題がある。さらに、エンコーダと制御回路とを接続する配線の数が多くなるので、エンコーダの近くに制御回路を配設するか、長い配線で使用するためにエンコーダから出力される信号を一旦シリアル信号に変換しなければならない。そして、この種のエンコーダであっても、ステアリングホイールが複数回転したときの区別、例えば1回転したときと、2回転したときとの区別ができるような仕組みを設ける必要がある。
一方、相対値式のエンコーダは、一旦切られた電源が再度入力されたときに、数値が不定になるので、基準となる数値をその都度設定しなければならないが、多回転式のステアリングホイールなどを使用する場合には、そのような基準点を得ることができなかった。
よって、本発明は、このような問題を解決するものであって、機械的に分離されたステアリングホイールの操舵角度と転舵輪の操向角とを正しく検出して、確実な操舵を実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決する本発明の請求項1に記載の車両用操舵装置は、ステアリングホイールと、転舵輪を操向させるステアリングギアとを制御回路を介して電気的に接続し、前記ステアリングホイールに許容された回転量の内の所定の回転量に相当する位置で位置決め信号を出力する第一位置決めセンサと、前記ステアリングホイールの回転量に比例して発生させたパルス信号を計数すると共に、前記位置決め信号が出力されたときにカウンタ値をリセットする第一カウンタ回路と、前記ステアリングギアのラックの可動ストロークの内で、前記所定の回転量から算出されるストローク量に相当する位置で位置決め信号を出力する第二位置決めセンサと、前記ステアリングギアに設けられたステアリングモータの回転量に比例して発生させたパルス信号を計数すると共に、前記位置決め信号が出力されたときにカウンタ値をリセットする第二カウンタ回路とを有する構成にした。
【0007】
このように構成した車両用操舵装置は、ステアリングホイールの回転量と、それに対応するタイヤの操向量とが一致する位置を基準位置として、ステアリングホイールの回転量とタイヤの操向量とを検出する。この位置に到達する度にカウンタ値がリセットされるので、ステアリングホイールの操舵角度と、タイヤの操向角度とを正しく対応付けられる。
【0008】
請求項2に記載の車両用操舵装置は、請求項1に記載の構成において、前記所定の回転量を、車両が直進するときの前記ステアリングホイールの回転量とした。ステアリングホイールの回転量が、車両が直進する位置に相当する回転量になる度に、カウンタ値がリセットされる。
【0009】
請求項3に記載の車両用操舵装置は、請求項2に記載の構成において、前記第一カウンタ回路および前記第二カウンタ回路は、12ビットから14ビットに相当するデータ量が処理するカウンタを有し、リセット時におけるカウント値を、カウント可能なカウント値の範囲の中央の数値に設定するようにした。12ビットから14ビットに対応するカウンタは、必要な角度分解能を確保しつつ、処理量が膨大になることを防ぐ。また、リセット時に中央の数値に設定すると、直進時から右方向、または左方向に操向するときに変化する操舵角度や操向角度の演算が容易になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施形態の車両用操舵装置の構成を示す概略図であり、図2は車両用操舵装置の制御回路のブロック図である。
図1に示すように車両用操舵装置1は、運転者が操作する操舵用ハンドルであるステアリングホイール2と、転舵輪(以下、タイヤとする)3を操向させるステアリングギア4とが制御回路(第一制御回路5および第二制御回路6)を介して電気的に接続された構成を有しており、ステアリングホイール2とステアリングギア4とが機械的に切り離されている。
【0011】
ステアリングホイール2のケーシングには、ステアリングホイール2の回転に応じてパルス信号を出力する操舵角センサ7と、ステアリングホイール2の回転角度の中点を検出する操舵角中点センサ9と、ステアリングホイール2の回転軸に操舵反力を作用させたり、操向角度に追従する方向に操舵角度と操向角度の角度差を減少させる力を作用させたりする回転モータ8が取り付けられている。図2に示すように操舵角センサ7および操舵角中点センサ9は、論理回路15およびアップダウンカウンタ回路16を介して第一制御回路5に接続されており、第一制御回路5においてステアリングホイール2の操舵角度が算出されるようになっている。この第一制御回路5は、CPU(Central Processing Unit)を有し、第二制御回路6との間で操舵角度、操向角度についての情報を送受信すると共に、回転モータ8の回転制御も行う。なお、操舵角中点センサ9が第一位置決めセンサに相当し、アップダウンカウンタ回路16が第一カウンタ回路に相当する。
【0012】
図1に示すステアリングギア4は、タイロッド10などを介してタイヤ3に連結されているラック軸を摺動させるステアリング力発生モータであるステアリングモータ11を有している。このステアリングモータ11には、ステアリングモータ11の回転に応じてパルス信号を出力する操舵角センサ13が取り付けられている。また、ステアリングギア4のラック軸とピニオンからなる機構部分には、ラック軸が右側ラックエンドから左側ラックエンドまでの間の中央付近に達したときに中点信号を出力する操向角中点センサ12が取り付けられている。図2に示すように操向角センサ13および操向角中点センサ12は、論理回路17およびアップダウンカウンタ回路18を介して第二制御回路6に接続されており、第二制御回路6においてタイヤ3の操向角度が算出されるようになっている。この第二制御回路6は、CPUを有し、第一制御回路5との間で操舵角度、操向角度についての情報を送受信すると共に、ステアリングモータ11の回転制御も行う。なお、操向角中点センサ12が第二位置決めセンサに相当し、アップダウンカウンタ回路18が第二カウンタ回路に相当する。
【0013】
操向角センサ13としては、ステアリングモータ11と共に回転するエンコーダ円板の円周方向に等間隔に2列のパターンと、1つのリセット用のパターンとを形成するスリットを設け、回転するエンコーダ円板のスリットの位置をパルス信号として出力する構成を有するエンコーダがあげられる。以下、2列のパターンの内の一方のパターンのスリットにより形成されるパルス信号をA相信号とし、他方のパターンのスリットにより形成されるパルス信号をB相信号とする。また、リセット用のパターンにより形成されるパルス信号をZ相信号とする。図2では、操向角センサ13がステアリングモータ11に取り付けられた構成が図示されているが、ステアリングモータ11の回転量の比例するパルス信号を出力できる配置であれば、いかなる配置でも良い。
【0014】
操向角センサ13から出力されるA相信号、B相信号およびZ相信号の出力例を図3に示す。この図3からは、A相信号およびB相信号は、パルス幅およびパルス高さ、ならびにパルスの発生周期がそれぞれ一定であることがわかる。これに対して、Z相信号は、ロータリー円板が1回転するごとに1回だけ所定のパルス幅の出力が現れている。さらに、図3の時間軸を引き伸ばしたものが図4(a)および図4(b)である。図4(a)は、タイヤ3が右方向に操向する場合の出力を示しており、B相信号の立ち上がりおよび立ち下がりのタイミングは、A相信号の立ち上がりおよび立ち下りのタイミングに対して1/2周期分だけ遅れて信号が発生している。これに対して、タイヤ3が左方向に操向する場合の出力は、図4(b)に示すように、B相信号が、A相信号に対してパルスの発生周期で1/2周期分だけ進んで信号が発生している。このようにA相信号とB相信号の位相差によって、タイヤ3の操向方向を特定することができる。
【0015】
図1に示す操向角中点センサ12は、ステアリングモータ11の回転により摺動するラック軸の中央部分に設けられた位置マーカを、光学的手段や、磁気的手段などを用いて検出し、ラック軸が右側ラックエンドから左側ラックエンドまでの間を摺動するときに、その中央付近で中点信号を出力するように構成されている。この操向角中点センサ12から出力される中点信号は、図3に示すように、A相信号、B相信号、Z相信号に比べて幅広なパルス信号である。中点信号のパルス幅に相当する角度幅は、操向角センサ13のエンコーダ円板が1回転する角度の1/2以内である。この操向角中点センサ12に高い検出精度を必要としないのは、図2に示すように、論理回路17において操向角検出センサ13のZ相信号との論理積をとれば、操向角の中点を特定できるからである。なお、論理回路17は、操向角中点センサ12の中点信号と、操向角検出センサ13のZ相信号とを共に検出したら、AND信号としてのリセット信号をアップダウンカウンタ回路18に出力する。このように、中点信号は、ラック軸が所定の位置に到達したことを特定する位置決め信号として機能する。
【0016】
アップダウンカウンタ回路18は、操向角センサ13から出力されるA相信号およびB相信号のそれぞれのパルス数を計数する。例えば、前記したA相信号とB相信号との出力タイミングの違いから左側に操向していると判断した場合には、カウントアップし、A相信号とB相信号の出力タイミングの違いから右側に操向していると判断した場合には、カウントダウンする。また、アップダウンカウンタ回路18は、論理回路17からリセット信号を受け取ったら、カウント値をあらかじめ定められた値にリセットする。
【0017】
アップダウンカウンタ回路18のカウンタは、12ビット、または13ビット、あるいは14ビットのデータ処理が行えることが望ましい。12ビットから14ビットのデータ量は、左右にそれぞれ2回転できるステアリングホイール2において、0.2°から0.5°の角度分解能を得るのに十分なビット数である。これ以下のビット数では、操舵制御の精度が低下し、これ以上のビット数では、第二制御回路6による処理が複雑になってしまう。なお、ステアリングモータ11の出力軸から、減速歯車を介してステアリングギア4のラック軸が摺動する場合など、パルス数が必要以上に多く出力されるときは、操向角センサ13とアップダウンカウンタ回路18との間に分周回路を設けて、12ビットから14ビットで所定の角度分解能が得られるようにすると良い。
【0018】
このようにしてA相信号とB相信号のパルス数をカウントした場合のカウンタの数値、すなわちタイヤ3の操向角度は、ステアリングモータ11の回転数を区別せずに、カウンタ値がゼロから計数可能な最大値との間の数値(2進数)で表されることになる。これに前記した論理回路17からのリセット信号、すなわち中点の検出信号を受け取ることで、ステアリングモータ11が多回転したときであっても正しい操向角度を検出することが可能になる。ちなみに、リセットしたときのカウンタの値は、カウントできる範囲の中央の数値、すなわち最大値+1の1/2の値にすると良い。回路構成が簡単になるし、左右の操向角度を正しく検出することが可能になる。例えば、14ビットのときの最大値は16383(10進数)であるので、リセット時のカウンタは8192(10進数)になるようにする。10進数で8192は、2進数で10000000000000になるので、中心位置からの操向角度の算出が容易になる。
【0019】
また、ステアリングホイール2側の操舵角センサ7は、前記の操向角センサ13と同様の構成を有し、ステアリングホイール2の回転軸と共に回転するロータリー円板により形成されるパルス列からなるA相信号およびB相信号と、ロータリー円板の1回転に付き1度出力されるZ相信号とを出力する。図2においては、操舵角センサ7が回転モータ8に取り付けられた構成が図示されているが、ステアリングホイール2の回転量に比例するパルス信号を出力できる配置であれば、いかなる配置でも良い。
【0020】
操舵角中点センサ9は、ステアリングホイール2の回転量が、前記したラック軸のストローク長における中点に相当する量、すなわち、ステアリングホイール2が車両の直進走行に相当する位置にあるときに、その位置を中点として検出するように構成される。例えば、ステアリングホイール2の回転軸にプーリーや、歯車を使用した減速機構を設けて、ステアリングホイール2が多回転したとしても、減速機構の最終段が1回転になるようにし、この最終段が1回転する間に1回だけ信号を出力するセンサを設ける。このように、中点信号は、ステアリングホイール2が所定の回転量に相当する位置に到達したことを特定する位置決め信号として機能する。
【0021】
アップダウンカウンタ回路16は、操舵角センサ7のA相信号およびB相信号のパルス数を12ビットから14ビットに相当するデータ量を処理できるカウンタで計数し、Z相信号と操舵角中点センサ9からの出力の論理積をとって出力されるリセット信号により、カウントできる範囲の中央の数値でリセットするように構成されている。なお、アップダウンカウンタ回路16は、タイヤ3が左方向に操向するときにアップダウンカウンタ回路18がカウントアップする場合には、ステアリングホイール2が左方向に回転したらカウントアップするようにし、ステアリングホイール2が右方向に回転したらカウントダウンするようにすることが望ましい。
【0022】
ここで、本実施形態では、車両用操舵装置1の制御を司る制御回路をステアリングホイール2の近傍と、ステアリングギア4の近傍とに1つずつ設けている。これは、2つの制御回路5,6で処理を分散させることで、各々の制御回路5,6を小型化、かつ簡略化し、排熱対策を容易にしたり、レイアウトの自由度を向上させたりできるからである。さらに、各制御回路5,6とセンサ7,9,12,13やモータ8,11との間に敷設されるケーブルの長さを短くすることもできる。
【0023】
次に、車両用操舵装置1の始動時の位置出し処理について図1、図2を適宜参照しながら説明する。
まず、エンジンが始動して、車両用操舵装置1に電力が供給されると、タイヤ3側の位置出し、すなわちアップダウンカウンタ回路18のリセットが行われる。第二制御回路6は、操向角中点センサ12が中点を検出するまでステアリングモータ11を回転させる。検出した中点によりアップダウンカウンタ回路18がリセットされる。カウント値がカウント可能な範囲の中央値と異なる数値であった場合には、中央値に設定し直される。以降は、この位置からのカウンタ値の変化で第二制御回路6がタイヤ3の操向角度を算出する。なお、通常、車両は、直進走行する位置の近傍までタイヤ3の操向角度を戻してからエンジンを切ることが多いので、始動時の位置出しによるタイヤ3の操向量は少ない。また、最も操向量が多い場合であっても右側ラックエンドから左側ラックエンドまでの全ストローク長の1/2強の移動量で済む。
【0024】
その後、第一制御回路5が、ステアリングホイール2の位置をタイヤ3の位置に合わせる。この場合は、タイヤ3が中点位置にいるので、ステアリングホイール2も回転モータ8により中点位置に回転させられ、アップダウンカウンタ回路16のリセットが行われる。カウント値がカウント可能な範囲の中央値と異なる数値であった場合には、中央値に設定し直される。これにより、タイヤ3の操向角度と、ステアリングホイール2の操舵角度とが一致し、ステアリングホイール2の操舵量に応じてタイヤ3を正しく操向させることが可能になる。
【0025】
また、走行中に運転者がステアリングホイール2を操舵したときの操舵制御について図1、図2を適宜参照しながら説明する。
運転者が操舵を行うと、ステアリングホイール2の回転角度に応じて操舵角センサ7からA相信号、B相信号およびZ相信号が出力される。アップダウンカウンタ回路16は、A相信号およびB相信号のパルス数を計数して、第一制御回路5に出力する。第一制御回路5は、計数値に比例する操舵角度を算出する。ここで得られる操舵角度は、第二制御回路6に送信されると共に、この操舵角度と第二制御回路6から受信したタイヤ3の操向角度から換算した操舵角度との角度差の算出に使用される。そして、第一制御回路5は、この角度差の大きさに応じて回転モータ8を回転させて、ステアリングホイール2がタイヤ3に先行している場合にはステアリングホイール2に操舵反力を作用させる。一方、ステアリングホイール2がタイヤ2に先行している場合には角度差を減少させるような力をステアリングホイール2に作用させる。そして、左右に多回転されるステアリングホイール2が直進位置に相当する位置を通過する度に、リセット信号が出力され、アップダウンカウンタ回路16のカウント値が中央値からずれていたときは、その都度、中央値にリセットされる。
【0026】
一方、第二制御回路6は、操舵角センサ13から出力されるA相信号およびB相信号のパルス数をアップダウン回路18が計数したカウント数を取得し、これに比例する操舵角度を算出する。ここで得られる操向角度は、第一制御回路5に送信されると共に、この操舵角度と第一制御回路5から受信したステアリングホイール2の操舵角度から換算した操向角度との角度差の算出に使用される。そして、第二制御回路6は、この角度差をゼロにするようにステアリングモータ11の回転方向および回転速度を制御する。そして、左右に多回転されるステアリングモータ11が直進位置に相当する位置を通過する度に、リセット信号が出力され、アップダウンカウンタ回路18のカウント値が中央値からずれていたときは、その都度、中央値にリセットされる。
【0027】
このように、本実施形態の車両用操舵装置1は、リセットをかけた位置からのカウント値の増減により、操舵角度と操向角度とを算出するので、ステアリングホイール2の回転回数と、ステアリングモータ11の回転回数とが異なっても、累積誤差が発生しにくく、タイヤ3の操舵を確実に行うことができる。また、操舵角センサ7からアップダウンカウンタ回路16への信号線がA相信号用、B相信号用、Z相信号用の3本で済むので、ワイヤの量を減らすことができ、ノイズ耐性も向上できる。操舵角センサ13からアップダウンカウンタ回路18への信号線についても同様に、ワイヤ量の低減や、ノイズ耐性の向上が図れる。
【0028】
なお、本発明はこの実施形態に限定されずに種々の応用が可能である。
例えば、操舵角センサ7は、回転モータ8がブラシレスモータの場合などには、モータの制御用のエンコーダと共用することが可能である。同様に、操向角センサ13もモータの制御用のエンコーダと共用することができる。これらの場合において、モータ8,11の主力軸からステアリングホイール2やタイヤ3などの作用点までの減速比が大きい場合は、比較的簡単なエンコーダと処理回路で十分な精度の操舵角度または操向角度が得られる。
また、操舵角センサ7と回転モータ8とを別体で構成する場合に、両者の間に減速歯車などを配設しても良い。操向角センサ13とステアリングモータ11とを別体で構成する場合も同様の配置にすることができる。
【0029】
アップダウンカウンタ回路16、18のカウント値をリセットする位置は、ステアリングホイール2の操舵角度と、タイヤ3の操向角度とが1対1に対応する位置であれば、必ずしも中点でなくても良い。
さらに、第一制御回路5と第二制御回路6とを1つの制御装置としても良い。
【0030】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、角度を検出するために使用するカウンタ回路を所定の位置でリセットするように構成したので、簡単な構成でステアリングホイールの操舵量とタイヤの操向量とを対応付けることが可能になる。したがって、車両の始動直後などであっても、確実な操舵制御が可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、車両が直進する位置に相当する回転量になる度に、カウンタ値がリセットされるので、多回転時であってもカウント値に累積誤差が生じることを防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、必要な角度分解能を確保しつつ、処理量が膨大になることを防ぐと共に、操舵角度や操向角度の演算が容易になるので、ステアリングホイールと操舵輪との追従性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における車両用操舵装置の構成を示す概略図である。
【図2】車両用操舵装置の制御回路のブロック図である。
【図3】操向角センサおよび操向角中点センサの出力例の図である。
【図4】(a)タイヤが右方向に操向する場合、(b)タイヤが左方向に操向する場合の操向角センサの出力の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 車両用操舵装置
2 ステアリングホイール
3 タイヤ(転舵輪)
4 ステアリングギア
5 第一制御回路
6 第二制御回路
7 操舵角センサ
8 回転モータ
9 操舵角中点センサ(第一位置決めセンサ)
11 ステアリングモータ
12 操向角中点センサ(第二位置決めセンサ)
13 操向角センサ
15 論理回路
16 アップダウンカウンタ回路(第一カウンタ回路)
17 論理回路
18 アップダウンカウンタ回路(第二カウンタ回路)

Claims (3)

  1. ステアリングホイールと、転舵輪を操向させるステアリングギアとを制御回路を介して電気的に接続し、前記ステアリングホイールに許容された回転量の内の所定の回転量に相当する位置で位置決め信号を出力する第一位置決めセンサと、前記ステアリングホイールの回転量に比例して発生させたパルス信号を計数すると共に、前記位置決め信号が出力されたときにカウンタ値をリセットする第一カウンタ回路と、前記ステアリングギアのラックの可動ストロークの内で、前記所定の回転量から算出されるストローク量に相当する位置で位置決め信号を出力する第二位置決めセンサと、前記ステアリングギアに設けられたステアリングモータの回転量に比例して発生させたパルス信号を計数すると共に、前記位置決め信号が出力されたときにカウンタ値をリセットする第二カウンタ回路とを有することを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記所定の回転量は、車両が直進するときの前記ステアリングホイールの回転量であることを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記第一カウンタ回路および前記第二カウンタ回路は、12ビットから14ビットに相当するデータ量が処理するカウンタを有し、リセット時におけるカウント値を、カウント可能なカウント値の範囲の中央の数値に設定することを特徴とする請求項2に記載の車両用操舵装置。
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