JP2004291305A - バリアフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バリアフィルムを、基材フィルムの少なくとも一方の面にバリア層と撥水性樹脂層とをこの順に積層して備えるものとし、バリア層は珪素化合物膜であり、撥水性樹脂層は高分子主鎖末端に珪素原子を有するフッ素系樹脂からなるものとする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品や医療品等の包装材料や電子デバイス等のパッケージ材料、基板材料として用いられるバリア性の極めて高いバリアフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平11−309815号公報
【特許文献2】特開2001−145973号公報
従来より、酸素ガスおよび水蒸気等に対するバリア性を備え、食品や医薬品等の良好な保存適性を有する包装用材料として、種々のものが開発され提案されており、例えば、可撓性プラスチック基材の上にポリ塩化ビニリデンやエチレンビニルアルコール共重合体のコーテンィグ層を設けた構成からなるバリアフィルムが提案されている。
【0003】
しかし、これらのバリアフィルムにおいては、酸素、水蒸気に対するバリア性が十分でなく、特に高温での殺菌処理においてバリア性の著しい低下が生じるという問題があった。さらに、ポリ塩化ビニリデンのコーティング層を設けたバリアフィルムは、焼却時に有毒なダイオキシンを発生し、環境への悪影響が懸念されている。
また、電子デバイス、例えば、フレキシブルディスプレイのような画像表示装置において、ガラス基材代替であるプラスチックフィルムベースの基材としてバリアフィルムが使用される場合、あるいは、太陽電池モジュールのカバーフィルムとしてバリアフィルムが使用される場合、従来の包装用の用途に比べてより高いガスバリア性がバリアフィルムに要求される。また、ディスプレイ素子作製時の高温度や種々の処理薬剤に耐えるような耐熱性、耐薬品性がバリアフィルムに要求され、さらに、製品となった後も、耐湿熱試験のような過酷な環境下において高いガスバリア性を維持することが要求される。
【0004】
そこで、近年、基材フィルムの上に酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜を設けた構成からなるバリアフィルムが提案されている。例えば、フィルム基板上に炭素を含む酸化珪素膜を備えることにより、疎水・撥水性を向上させ、高いガスバリア性とフレキシビリティを有するバリアフィルムが提案されている(特許文献1)。また、フィルム基板上にフッ素系の樹脂をコートし、その上に無機酸化物膜を設けることにより、高いガスバリア性とフレキシビリティを有するバリアフィルムが提案されている(特許文献2)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1に開示されるバリアフィルムは、酸化珪素膜に炭素を含む程度では十分な撥水性を得ることできないという問題があった。また、従来の撥水性樹脂と酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜との積層体からなるバリアフィルムは、撥水性樹脂層と無機酸化物層との密着性が不十分であり、耐熱性、耐候性が低いという問題があった。例えば、上記特許文献2に開示されるバリアフィルムでは、フッ素系の樹脂がポリテトラフルオロエチレンであり、このようなフッ素系樹脂層とフィルム基板との密着性が不十分であるという問題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、高いバリア性とともに、良好な耐熱性、耐候性、透明性を有するバリアフィルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明のバリアフィルムは、基材フィルムの少なくとも一方の面に、バリア層と撥水性樹脂層とをこの順に積層して備え、前記バリア層は珪素化合物膜であり、前記撥水性樹脂層は高分子主鎖末端に珪素原子を有するフッ素系樹脂からなるような構成とした。
本発明の好ましい態様として、前記珪素化合物膜はSiOx(xは1.2〜2.2の範囲)で示される酸化珪素膜であるような構成とした。
本発明の好ましい態様として、前記珪素化合物膜はSiNx(xは0.8〜1.5の範囲)で示される酸化珪素膜であるような構成とした。
【0007】
本発明の好ましい態様として、前記珪素化合物膜はSiOxNy(xは0.1〜2.2、yは0.1〜1.5の範囲)で示される酸化窒化珪素膜であるような構成とした。
本発明の好ましい態様として、前記フッ素系樹脂の平均分子量が500〜100000の範囲にあるような構成とした。
本発明の好ましい態様として、前記フッ素系樹脂中に末端珪素原子が0.01〜10重量%の割合で存在するような構成とした。
本発明の好ましい態様として、酸素透過率が1.0cc/m2/day以下であり、水蒸気透過率が0.8g/m2/day以下であるような構成とした。
このような本発明では、撥水性樹脂層を構成するフッ素系樹脂の高分子主鎖末端に位置する珪素原子がバリア層の構成原子と結合して、撥水性樹脂層とバリア層との密着性が高いものとなる。また、フッ素系樹脂の特性によりガス吸着が阻害され、ガスバリア性が向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本発明のバリアフィルムは、基材フィルムの少なくとも一方の面に、バリア層と撥水性樹脂層とをこの順に積層して備えるものである。図1は本発明のバリアフィルムの一実施形態を示す概略断面図であり、バリアフィルム1は基材フィルム2と、この基材フィルム2の一方の面に形成されたバリア層3と撥水性樹脂層4とを備えている。このような本発明のバリアフィルム1において、バリア層3は珪素化合物膜であり、撥水性樹脂層4は高分子主鎖末端に珪素原子を有するフッ素系樹脂からなるものである。
【0009】
次に、上述の本発明のバリアフィルムの各構成部材について説明する。
本発明のバリアフィルム1を構成するバリア層3は、珪素化合物膜であり、具体的には、SiOx、SiOxNy、SiNx、SiOxCy、SiCx、SiOxNyCz、SiNxCy等を挙げることができる。この中で、ガスバリア性、透明性、および、撥水性樹脂層4との密着性の点から、SiOx(xは1.2〜2.2の範囲)、SiNx(xは0.8〜1.5の範囲)、SiOxNy(xは0.1〜2.2、yは0.1〜1.5の範囲)が緻密な膜であり、特に好ましく用いられる。
【0010】
このようなバリア層3は、CVD(化学気相蒸着)法、プラズマCVD法、スパッタリング法、物理蒸着法、イオンプレーティング法等の真空成膜法により形成することができる。バリア層3の厚みは10〜1000nm、好ましくは20〜500nmの範囲で適宜設定することができる。バリア層3の厚みが上記の範囲未満であると、高いバリア性(酸素透過率が1.0cc/m2/day以下、水蒸気透過率が0.8g/m2/day以下程度を指す)を発現できない。また、バリア層3の厚みが上記の範囲を超えると、逆にガスバリア性が低下するとともに、成膜に要する時間が長くなり好ましくない。
【0011】
本発明のバリアフィルム1を構成する撥水性樹脂層4は、高分子主鎖末端に珪素原子を有するフッ素系樹脂からなるものである。このような撥水性樹脂層4は、保護膜として機能して耐熱性、耐薬品性、耐候性をバリアフィルムに付与するとともに、バリア層に欠損部位があっても、それを埋めることによりガスバリア性を向上させるためのものである。また、フッ素化合物の特性によりガス吸着が阻害され、ガスバリア性を向上させるものである。
【0012】
撥水性樹脂層4を形成するためのフッ素系樹脂は、上記の高分子主鎖が、例えば、−CF2−、−CFH−等の繰り返し単位を有するものであってよい。また、高分子主鎖末端に位置する珪素原子には、アルコキシ基が酸素−珪素結合により付加していることが好ましい。この末端珪素原子は、フッ素系樹脂中に0.01〜10重量%の割合で存在することが好ましい。末端珪素原子の存在割合が0.01重量%未満であると、バリア層3と撥水性樹脂層4との密着性が不十分となり、また、末端珪素原子の存在割合が10重量%を超えると、フッ素化合物特有の撥水性能が不十分となり好ましくない。このようなフッ素系樹脂は、その平均分子量が500〜100000、好ましくは1000〜50000の範囲であるものが望ましい。フッ素系樹脂の平均分子量が500未満であると、バリア層の欠陥部分が存在した場合、この欠陥部分を完全に埋める(塞ぐ)ことができず、ガスバリア性を向上させる十分な性能が得られない。また、フッ素系樹脂の平均分子量が100000を超えると、塗工性が著しく低下して好ましくない。ウエットコーティング法の場合、溶剤に不溶になることが多く、また、ドライコーティング法の場合、蒸気圧が低くなり、分解反応が進行するため好ましくない。
【0013】
撥水性樹脂層4は、上記のフッ素系樹脂を含有する樹脂組成物を用いて、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、スプレイコート等のウエットコーティング法や、真空蒸着法等のドライコーティング法でバリア層3上にコーティングし、その後、溶剤や希釈剤等を乾燥除去して形成することができる。
このように形成された撥水性樹脂層4では、フッ素系樹脂の高分子主鎖末端に位置する珪素原子がバリア層の構成原子と結合しており、これにより、撥水性樹脂層4とバリア層3との密着性は極めて高いものとなる。
【0014】
上記のような撥水性樹脂層4の厚みは0.0001〜5μm、好ましくは0.001〜1μmの範囲で適宜設定することができる。撥水性樹脂層4の厚みが上記の範囲未満であると、良好な耐熱性、耐薬品性、耐候性をバリアフィルムに付与することが困難となり、また、高いバリア性(酸素透過率が1.0cc/m2/day以下、水蒸気透過率が0.8g/m2/day以下程度を指す)を発現できない場合がある。また、撥水性樹脂層4の厚みが上記の範囲を超えると、生産性の低下、光透過率の低下、膜応力によるカールの発生が生じ易くなり好ましくない。
【0015】
本発明のバリアフィルム1を構成する基材フィルム2は、バリア層3と撥水性樹脂層4を保持し得るフィルムであれば特に制限はなく、バリアフィルムの使用目的等から適宜選択することができる。具体的には、基材フィルムとしてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂;環状ポリオレフィン等の非晶質ポリオレフィン系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物;ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のポリビニルアルコール系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリビニルブチラート樹脂;ポリアリレート樹脂;エチレン−四フッ化エチレン共重合体、三フッ化塩化エチレン、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、パーフルオロ−パーフロロプロピレン−パーフロロビニルエーテル共重合体等のフッ素系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;アセタール系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂;ナイロン6、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリアミド系樹脂;ポリイミド樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリサルホン樹脂;ポリエーテルサルホン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン樹脂等の延伸(一軸ないし二軸)または未延伸の可撓性透明樹脂フィルムを用いることができる。基材フィルムの厚さとしては、5〜500μm、好ましくは10〜200μmの範囲内で適宜設定することができる。
【0016】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例]
(バリア層の形成)
基材フィルムとしてシート状の2軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製E−5100、厚み100μm、大きさ15cm×15cm)を準備し、スパッタリング装置のチャンバー内の上部電極に装着した。次いで、チャンバー内を油回転ポンプおよびターボ分子ポンプにより、到達真空度5×10−5Paまで減圧した。上記のスパッタリング装置は、チャンバーとともに、電源、排気弁、排気装置、ガス導入口、ガス供給源を備えている。
【0017】
また、ターゲットとしてSi(純度99.99%以上)を用い、酸素ガス(大陽東洋酸素(株)製(純度99.9999%以上))、アルゴンガス(大陽東洋酸素(株)製(純度99.999%以上))を準備した。
次に、放電電圧(投入電力4kW)を印加した。そして、電極近傍に設けられたガス導入口からチャンバー内に、アルゴンガス100sccm、酸素2sccmを導入し、排気装置とチャンバーとの間にある排気弁の開閉度を制御することにより、成膜チャンバー内圧力を0.25Paに保ち、基材フィルム上に厚み100nmの珪素酸化膜からなるバリア層を形成した。尚、sccmとは、standard cubic centimeter per minuteの略であり、以下の比較例においても同様である。
【0018】
上記のように形成した珪素酸化膜の成分を下記の条件で測定した結果、Si原子数100に対して、O原子数170、C原子数22であり、SiO1.7で示される珪素酸化膜であった。
珪素酸化膜の成分測定
ESCA(英国 VG Scientific社製ESCA LAB220i−XL)により測定した。X線源としては、Ag−3d−5/2ピーク強度が300Kcps〜1McpsとなるモノクロAlX線源、および、直径約1mmのスリットを使用した。測定は、測定に供した試料面の法線上に検出器をセットした状態で行い、適正な帯電補正を行った。測定後の解析は、上述のESCA装置に付属されたソフトウエアEclipseバージョン2.1を使用し、Si:2p、C:1s、O:1sのバインディングエネルギーに相当するピークを用いて行った。このとき、各ピークに対して、シャーリーのバックグラウンド除去を行い、ピーク面積に各元素の感度係数補正(C=1に対して、Si=0.817、O=2.930)を行い、原子数比を求めた。
【0019】
(撥水性樹脂層の形成)
下記組成の撥水性樹脂層形成用の樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物中のフッ素系樹脂の平均分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定した結果、5000であった。また、フッ素系樹脂中には、末端珪素原子が4重量%の割合で存在するものであった。
撥水性樹脂層形成用の樹脂組成物
・フッ素系樹脂 … 0.1重量部
(ダイキン工業(株)製弗化炭素系化合物)
・1,1,1,2,2,3,3,4,5,5,5−ウンデカフルオロ−4−
(トリフルオロメチル)ペンタン … 100重量部
【0020】
次いで、上述のバリア層を形成した基材フィルムを、バリア層が上側となるようにガラス基板上に固定し、バリア層上にスピンコーターを用いて上記の樹脂組成物を塗布し、その後、60℃のオーブン中で60分間熱処理を施した。これにより、バリア層上に撥水性樹脂層を形成し、本発明のバリアフィルムを得た。
このように作製したバリアフィルムについて、下記の条件で酸素透過率および水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率が0.4cc/m2/day、水蒸気透過率が0.4g/m2/dayであり、優れたバリア性を備えることが確認された。また、バリアフィルムを65℃、相対湿度90%RHの環境試験機(湿熱オーブン)に500時間保管した後に、同様の条件で酸素透過率および水蒸気透過率を測定した。その結果、酸素透過率が0.4cc/m2/day、水蒸気透過率が0.4g/m2/dayであり、バリア層と撥水性樹脂層との密着性が高く、優れた耐熱性を備えることが確認された。
酸素透過率の測定
酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製OX−TRAN 2/20)を用いて、温度23℃、湿度50%RHで測定した。
水蒸気透過率の測定
水蒸気透過率測定装置(MOCON社製PERMATRAN−W 3/31)を用いて、温度37.8℃、湿度100%RHで測定した。
【0021】
[比較例]
撥水性樹脂層形成用の樹脂組成物として、下記組成の樹脂組成物を調製して使用した他は、実施例と同様にして、バリアフィルムを得た。使用した樹脂組成物中のフッ素系樹脂の平均分子量を実施例と同様に測定した結果、5000であり、フッ素系樹脂中の高分子主鎖には珪素原子が存在しないものであった。
撥水性樹脂層形成用の樹脂組成物
・フッ素系樹脂 … 0.1重量部
(セントラル硝子(株)製セフラルルーブI)
・1,1,1,2,2,3,3,4,5,5,5−ウンデカフルオロ−4−
(トリフルオロメチル)ペンタン … 100重量部
【0022】
このように作製したバリアフィルムについて、実施例と同様の条件で酸素透過率、水蒸気透過率を測定した結果、酸素透過率が0.5cc/m2/day、水蒸気透過率が0.7g/m2/dayであり、優れたバリア性を備えていることが確認された。しかし、バリアフィルムを65℃、相対湿度90%RHの環境試験機(湿熱オーブン)に500時間保管した後に、同様の条件で酸素透過率および水蒸気透過率を測定した結果、酸素透過率が1.2cc/m2/day、水蒸気透過率が1.0g/m2/dayであり、バリア層と撥水性樹脂層との密着性が低く、実施例のバリアフィルムに比べて耐熱性が劣るものであった。
【0023】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によればバリアフィルムは基材フィルムの少なくとも一方の面にバリア層と撥水性樹脂層とをこの順に積層して備え、バリア層が珪素化合物膜であり、撥水性樹脂層が高分子主鎖末端に珪素原子を有するフッ素系樹脂からなるので、上記の高分子主鎖末端に位置する珪素原子がバリア層の構成原子と結合し、これにより、撥水性樹脂層とバリア層との密着性は極めて高いものとなり、撥水性樹脂層が保護膜として確実に機能して、極めて高いバリア性を有し、透明性が高く、耐熱性、耐候性にも優れたバリアフィルムが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバリアフィルムの一実施形態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…バリアフィルム
2…基材フィルム
3…バリア層
4…撥水性樹脂層
Claims (7)
- 基材フィルムの少なくとも一方の面に、バリア層と撥水性樹脂層とをこの順に積層して備え、前記バリア層は珪素化合物膜であり、前記撥水性樹脂層は高分子主鎖末端に珪素原子を有するフッ素系樹脂からなることを特徴とするバリアフィルム。
- 前記珪素化合物膜はSiOx(xは1.2〜2.2の範囲)で示される酸化珪素膜であることを特徴とする請求項1に記載のバリアフィルム。
- 前記珪素化合物膜はSiNx(xは0.8〜1.5の範囲)で示される酸化珪素膜であることを特徴とする請求項1に記載のバリアフィルム。
- 前記珪素化合物膜はSiOxNy(xは0.1〜2.2、yは0.1〜1.5の範囲)で示される酸化窒化珪素膜であることを特徴とする請求項1に記載のバリアフィルム。
- 前記フッ素系樹脂の平均分子量が500〜100000の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のバリアフィルム。
- 前記フッ素系樹脂中に末端珪素原子が0.01〜10重量%の割合で存在することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のバリアフィルム。
- 酸素透過率が1.0cc/m2/day以下であり、水蒸気透過率が0.8g/m2/day以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のバリアフィルム。
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