JP2004291269A - インサート成形方法および樹脂成形装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂圧を受けるタイミングと保持ピンを後退移動させるタイミングの調整を図った成形方法および当該成形方法の実施に適した樹脂成形装置を提供する。
【解決手段】下金型2のキャビティ3外に、キャビティ内3の樹脂圧が保持ピン4を後退させるためのシリンダ機構を構成し、シリンダ機構のピストン12と保持ピン4とを連動させるアーム機構20を備える。キャビティ3内の樹脂圧がピストン12を後退させ、それに伴い保持ピン4が後退する。
【選択図】 図2
【解決手段】下金型2のキャビティ3外に、キャビティ内3の樹脂圧が保持ピン4を後退させるためのシリンダ機構を構成し、シリンダ機構のピストン12と保持ピン4とを連動させるアーム機構20を備える。キャビティ3内の樹脂圧がピストン12を後退させ、それに伴い保持ピン4が後退する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、インサート成形方法および樹脂成形装置に関する。具体的には、例えば電気コイルやトランス、ICサーミスタ部品などの被封止体を熱可塑性樹脂で外界から完全に隔絶され埋め込み封入するインサート成形方法および当該成形方法を実施するための樹脂成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
成形後の保持痕を露出させずに被封止体の保持を可能にするため、射出成形途中で被封止体を保持する保持ピンを後退させる方法が採用されている。この方法として、例えば、エアシリンダなどの外部力を用いて保持ピンを後退する機構が採用されており、成形開始より一定時間後に保持ピンを後退させていた。しかし、この方法では、樹脂粘性が成形サイクルごとに変化する場合、保持ピンを後退させるタイミングが変動し、その調整は非常に困難なものであった。
【0003】
この問題を解決する方法として、特開2001−160134号公報に、樹脂圧で直接保持ピンを移動させることで、保持ピンを後退させるタイミングを調整する樹脂封止装置が開示されている。この装置では、樹脂圧が直接保持ピンの後退を行わせているので、保持ピンをエアシリンダなどによる外部からの力で後退させることに比べると、後退のタイミングを比較的簡単に調整でき、外部力の制御遅れやばらつきを抑えることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−260134号公報(第2〜3頁、図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記装置では、受圧面積が小さく、保持力や摩擦力に抗して保持ピンを移動させるのに十分な力が得られない場合がある。また、受圧面積を増すために、インサート品のエリア外キャビティ内に配置された別のダミーピンに受圧させることも提案されているが(特許文献1図2参照)、ダミーピンの先端面積によってはまだ不十分な場合がある。このように、樹脂圧を受けるタイミングと保持ピンの後退移動の最適なタイミングに時間的なズレを生じるという問題が完全には解決できていなかった。
【0006】
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、十分な面積で樹脂圧を受圧するとともに樹脂圧を受けるタイミングと保持ピンを後退移動させるタイミングの調整を容易に図ることができる成形方法および当該成形方法の実施に適した樹脂成形装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るインサート成形方法は、キャビティ内にて被封止体を保持ピンにて保持すると共に注入樹脂の樹脂圧にて前記保持ピンを後退させるインサート成形方法において、前記キャビティ内の樹脂圧が、キャビティ外に配置されたシリンダ機構を介して保持ピンを後退させることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2に記載されたインサート成形方法は、請求項1に記載の方法において、樹脂注入口からキャビティへの樹脂流路から分岐された前記シリンダ機構への樹脂流入を制御して保持ピンを後退させるタイミングを調整することを特徴としている。
【0009】
本発明に係る樹脂成形装置は、キャビティ内に被封止体を保持する保持ピンを備えた樹脂成形装置において、前記キャビティ内の樹脂圧が前記保持ピンを後退させるシリンダ機構を前記キャビティ外に備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載された発明に係る樹脂成形装置は、上記樹脂成形装置において、前記シリンダ機構のピストンと前記保持ピンとを連接するアームを備え、保持ピン、ピストン、アームの順で各々の支点が配置されたアーム機構を備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載された発明に係る樹脂成形装置は、上下金型の一方に備えられたシリンダ機構のピストン降下により、他方金型に備えられた保持ピンを後退させるアーム機構を備えたことを特徴している。
【0012】
また、請求項6に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項3に記載の樹脂成形装置において、前記シリンダ機構を複数備えたことを特徴としている。
【0013】
また、請求項7に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項3に記載の樹脂成形装置において、樹脂注入口から前記シリンダ機構に至る樹脂流路途中にキャビティが設けられたことを特徴としている。
【0014】
さらに、請求項8に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項3に記載の樹脂成形装置において、樹脂注入口からキャビティへの樹脂流路途中に前記シリンダ機構を備えたことを特徴としている。
【0015】
この場合において、前記樹脂流路から前記シリンダ機構への樹脂流入を制御するパイロットシリンダ機構を備えるのが好ましい。
【0016】
そして、前記パイロットシリンダ機構に、シリンダ機構への樹脂流入を抑制する負荷を付与しておくのが望ましい。
【0017】
また、前記パイロットシリンダ機構に、前記負荷の調整機構を備えるのがよい。
【0018】
請求項12に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項8に記載の樹脂成形装置において、前記シリンダ機構のピストン面に樹脂流入を促進する凹部を設けたことを特徴としている。
【0019】
さらに請求項13に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項8に記載の樹脂成形装置において、前記シリンダ機構のシリンダ内面に樹脂流入を促進する凹部を設けたことを特徴としている。
【0020】
また、請求項14に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項3に記載の樹脂成形装置において、樹脂注入口からキャビティへの樹脂流路から前記シリンダ機構への圧伝達流路が分岐されたことを特徴としている。
【0021】
そして、請求項15に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項14に記載の樹脂成形装置において、前記圧伝達流路の先端にて、上下金型に構成されたシリンダ機構が位置することを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について各図を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である樹脂成形装置における金型を示す分解斜視図、図2は当該樹脂成形装置における動作説明図である。
【0023】
樹脂成形装置は、キャビティ3を形成する上金型1と下金型2を備えており、キャビティ3内にインサート部品(被封止体)Oを保持する保持ピン4を臨ませている。上金型1には封止樹脂を注入する樹脂注入口5が開設され、下金型2には樹脂流路6となる凹部8が形成されている。
【0024】
下金型2には、保持ピン4と連動したシリンダ機構が設けられている。シリンダ機構はキャビティ3内に封入された樹脂圧を受圧して、アーム機構20を介して保持ピン4を後退させる。シリンダ機構は、キャビティ3外に形成されたシリンダ7とピストン12とからなり、シリンダ7内には圧伝達流路11を介して封入樹脂が送り込まれる。圧伝達流路11は、キャビティ3を挟み、樹脂流路6と略対向する位置に設けられ、樹脂注入口5からシリンダ機構への樹脂流路途中にキャビティ3が配置されている。これにより、キャビティ3内への樹脂充填完了後にシリンダ機構に樹脂が充填されることになり、キャビティ3内の充填完了前に保持ピン4が後退せず、インサート部品Oの位置ずれを防ぐことができる。
【0025】
アーム機構20は、ピストン12の後退移動(下金型2からの退出)の力を保持ピン4の後退に連動させる。このアーム機構20は、一端がピストン12と連結されたアーム9とピストン12をシリンダ7内に押し込む方向に付勢するバネ10とからなる。バネ10はアーム9の他端とバネ固定部16との間に配設される。保持ピン4は、ピストン12の後退移動によってキャビティ3内から後退移動するよう、シリンダ7との連結個所とバネ10の配設個所の間に備えられている。
【0026】
この樹脂成形装置においては、図2(a)に示す如くキャビティ3内に突出した保持ピン4にインサート部品Oを保持させた状態で封止樹脂が注入される。その後、図2(b)に示す如くキャビティ3内に樹脂が充填されキャビティ3内の樹脂圧が高まれば、圧伝達流路11からシリンダ7内に充填された封止樹脂がピストン12を後退させる。すると、アーム9に取り付けられた保持ピン4が後退する。
【0027】
このように本発明の樹脂成形装置では、キャビティ3外に設けられたシリンダ機構のピストン12が受圧した樹脂圧によって保持ピン4を後退させる。このような構成を採用することにより、ピストン12の受圧面積を大きくするだけで小さな樹脂圧を保持ピン4の後退に必要な負荷抵抗以上の大きな力にすることができる。この結果、樹脂圧が直接保持ピン4を後退させるだけでなく、キャビティ3の大きさやインサート部品Oの大きさ、樹脂の粘性変化などによらず、安定したタイミングで保持ピン4を後退させることができる。
【0028】
次に、図3および図4に示す樹脂成形装置について説明する。この樹脂成形装置では、上下金型1,2にそれぞれ保持ピン4が備えられており、一対の保持ピン4にてインサート部品0を支持する仕組みとなっている。下金型2に一つのシリンダ機構が備えられ、このシリンダ機構がアーム機構20を介して下金型2の保持ピン4を後退させる。また、シリンダ機構は別なアーム機構20を介して上金型1の保持ピン4を後退させる。
【0029】
下金型2のアーム機構20は、下金型2の下面に突出して形成されたアーム支持部14にアーム9が回動自在に固定されており、当該固定位置が支点Xとなっている。また、保持ピン4、ピストン12、アーム9の支点とする順序で配置されており、保持ピン4側のアーム9端部には、ピストン12をシリンダ7内に押し込む方向に付勢されたバネ10が備えられている。なお、13はピストン12のガイドである。
【0030】
上金型1のアーム機構20は、一端が下金型2のアーム9と連動するアーム24と該アーム24に下金型2のアーム9の駆動と連動させるための3つの連結アーム21,22,23と保持ピン4をキャビティ3内に押し込む方向に付勢されたバネ10とからなる。該バネ10は、アーム24の一端とバネ固定部16との間に備えられている。アーム24は、アーム支持部25に回動自在に固定されており、該固定位置が支点Xとなっている。
【0031】
3つの連結アーム21,22,23は、下金型2のアーム9に伝えられたピストン12の後退移動を上金型1の保持ピン4の後退移動として伝えるものである。連結アーム21は、アーム9の支点X側端部とアーム24の支点X側端部とを連結する上下方向に配設されたアームである。連結アーム22は、一端が連結アーム21に連結され、他端が連結アーム23に連結され、連結軸はアーム支持部26の長孔を摺動するように取り付けられている。残る連結アーム23は、一端が連結アーム22に連結され、他端がアーム24の端部に連結されている。残るこの3つの連結アーム21,22,23によって、ピストン12の後退により下金型2の下方に移動したアーム9の端部が、上金型4における保持ピン4の下方移動としてアーム24に伝えられる。こうして、図4(a)に示す如くインサート部品Oを保持していた一対の保持ピン4は、図4(b)に示す如くシリンダ7内の樹脂圧が高まるにつれて上方へ後退する。
【0032】
このような2つのアーム機構20によって、上下金型1,2に備えられた保持ピン4の同時後退を可能とし、より一層精度の高いインサート成形が行える。また、保持ピン4、シリンダ7、支点Xの順に配列されているため、わずかのシリンダ7内のピストン12の移動で保持ピン4が大きく後退し、封止シリンダ7内の樹脂消費量が削減される。
【0033】
図5および図6に示す樹脂成形装置では、シリンダ機構が樹脂流路6途中に形成されており、樹脂流路6のキャビティ3側は圧伝達流路11を兼ねている。シリンダ機構と樹脂流路6の間にはシリンダ7内への樹脂流入を制御するパイロットシリンダ機構30が備えられている。パイロットシリンダ機構30は、シリンダ34内に流入制御用のピストン33とピストン33を金型面方向に付勢するバネ32とバネ32の付勢力を調整する調整ネジ31とを備える。そして、シリンダ34が上下金型1,2の金型面において樹脂流路6からシリンダ7への樹脂流路となるように形成されている。
【0034】
パイロットシリンダ機構30は、シリンダ7への樹脂流入開始となる始動弁の機能を果たすものであり、キャビティ3内の樹脂圧が高まり、バネ32の付勢力に抗してピストン33が後退するとシリンダ7内に樹脂が流入し始める。
【0035】
アーム9の一端はアーム支持部25に枢支され、ピストン12の上下動に従って支点Xを中心としてアーム9は、回動する。保持ピン4はアーム9の他端に備えられ、ピストン12の後退移動に従って後退移動する。
【0036】
シリンダ機構のピストン12にはそのピストン面に凹部15が形成されている。この凹部15はシリンダ7への樹脂流入を促し、ピストン12の後退を円滑に行わせる。当該凹部15は図示しないがシリンダ7の端面に設けてもよい。
【0037】
この樹脂成形装置では、図6(a)(b)に示す如く一対の保持ピン4によってインサート部品Oが保持された状態から、キャビティ3内の樹脂圧が一定圧以上に高まれば、同図(c)に示す如くパイロットシリンダ機構のピストン33が後退してシリンダ7内に樹脂が流れ込む。そして、さらに樹脂圧が高まればシリンダ機構のピストン12が後退して、保持ピン4が後退する。
【0038】
このように、シリンダ7への樹脂流入はバネ32の付勢力によって調整可能であり、ピストン33を後退させるタイミングを調整してピストン12の後退を確実に行わせることができる。また、この調整はバネ32の付勢力を調整ネジ31によって自由に調整できるので、圧力の異なるインサート成形に容易に対応できる。
【0039】
さらに樹脂注入口5からキャビティ3への樹脂流路6途中に、シリンダ機構が構成されているので、樹脂充填完了後に樹脂圧が高まることにより保持ピン4が後退する。このため、樹脂充填完了まではキャビティ3内の樹脂流動が少なく、インサート部品Oの位置ずれが防止される。
【0040】
図7および図8に示す樹脂成形装置では、圧伝達流路11が樹脂流路6の途中から分岐して設けられている。圧伝達流路11には、長さL2、流路径W2の流入制御部18が形成されており、シリンダ7への樹脂流入が制御されている。その流路径W2は圧伝達流路11の流路径W1に比べて小さく、流入制御部18の長さは圧伝達流路11の全長L1に対して短い。
【0041】
図9に当該樹脂成形装置におけるキャビティ3内への流入点Aにおける圧力変化とシリンダ7への流入点Bにおける圧力変化を示す。図9から理解されるように、キャビティ3内への流入点Aに遅れてシリンダ7への流入点Bにおいて圧力が上昇し、樹脂圧よりも小さな圧力がピストン12に加えられる。すなわち、樹脂の充填が終わり保圧動作に移行するタイミングで、バネ10の付勢力に打ち勝つ圧力がピストン12に加えられるように流入制御調整を行えばよい。こうすれば、インサート部品Oの位置がずれることなく、樹脂の流入(射出)中に保持ピン4を後退させることができる。
【0042】
ピストン12に加えられる圧力は、注入樹脂の粘性係数η、圧伝達流路11の全長L1、圧伝達流路11の流路径W1、流入制御部18の全長L2、流入制御部18における圧伝達流路11の流路径W2の関数として定められる。従って、これらの因子を適宜調整して、保持ピン4の後退タイミングを調整できる。
【0043】
このように樹脂流路6から分岐した圧伝達流路11に流入制御部18を設け、流入制御部18にて保持ピン4を後退させるタイミングを調整することもできる。
【0044】
また、当該樹脂成形装置においては、圧伝達流路11の終端において上金型1と下金型2とにシリンダ機構がそれぞれ構成されている。このような構成を採用することにより、上下金型1,2の保持ピン4を後退させることができ、構造が比較的簡単なものになる。
【0045】
なお、上記実施形態においては一つのキャビティ3に対してインサート部品Oを配置する構成であるが、保持ピン4を複数配置して各保持ピン4をシリンダ機構によって後退させることができるのは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、キャビティ内の樹脂圧がキャビティ外に備えられたシリンダ機構を介して保持ピンを後退させているので、樹脂圧を確実に保持ピンに伝えて、保持ピンを後退させることができ、樹脂の粘性変化などの影響を受けない。また、シリンダ機構を用いているので、キャビティの大きさ、インサート部品の大きさ等に制限されず、多様なインサート成形に容易に対応できる。
【0047】
また、保持ピンを後退させるための駆動力が不要であり、簡単な構成で確実な動作が可能であり、生産性や保全性に優れた装置にできる。
【0048】
さらに、シリンダ機構はキャビティ外にあるので、種々の方法にてシリンダへの樹脂流入を制御して圧伝達を調整できる。こうして、より適切なタイミングで保持ピンを後退させることができ、ピン痕を残さず精度よいインサート成形が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である樹脂成形装置における金型の分解斜視図である。
【図2】(a)(b)は図1に示す樹脂成形装置における動作説明図である。
【図3】本発明の別な実施形態である樹脂成形装置における金型の分解斜視図である。
【図4】(a)(b)は図3に示す樹脂成形装置における動作説明図である。
【図5】本発明のさらに別な実施形態である樹脂成形装置における金型の分解斜視図である。
【図6】(a)(b)(c)は図5に示す樹脂成形装置における動作説明図であって、(a)はP−P線における断面説明図、(b)(c)はそれぞれQ−Q線における断面説明図である。
【図7】本発明のさらに別な実施形態である樹脂成形装置における金型の分解斜視図である。
【図8】図7に示す金型の断面図である。
【図9】図8に示す点A、Bにおける樹脂圧の変化を示す説明図である。
【符号の説明】
1 上金型
2 下金型
4 保持ピン
5 樹脂注入口
7 シリンダ
9 アーム
12 ピストン
15 ピストンの凹部
20 アーム機構
30 パイロットシリンダ機構
31 付勢力調整用のネジ
32 ピストンを付勢するバネ
【発明が属する技術分野】
本発明は、インサート成形方法および樹脂成形装置に関する。具体的には、例えば電気コイルやトランス、ICサーミスタ部品などの被封止体を熱可塑性樹脂で外界から完全に隔絶され埋め込み封入するインサート成形方法および当該成形方法を実施するための樹脂成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
成形後の保持痕を露出させずに被封止体の保持を可能にするため、射出成形途中で被封止体を保持する保持ピンを後退させる方法が採用されている。この方法として、例えば、エアシリンダなどの外部力を用いて保持ピンを後退する機構が採用されており、成形開始より一定時間後に保持ピンを後退させていた。しかし、この方法では、樹脂粘性が成形サイクルごとに変化する場合、保持ピンを後退させるタイミングが変動し、その調整は非常に困難なものであった。
【0003】
この問題を解決する方法として、特開2001−160134号公報に、樹脂圧で直接保持ピンを移動させることで、保持ピンを後退させるタイミングを調整する樹脂封止装置が開示されている。この装置では、樹脂圧が直接保持ピンの後退を行わせているので、保持ピンをエアシリンダなどによる外部からの力で後退させることに比べると、後退のタイミングを比較的簡単に調整でき、外部力の制御遅れやばらつきを抑えることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−260134号公報(第2〜3頁、図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記装置では、受圧面積が小さく、保持力や摩擦力に抗して保持ピンを移動させるのに十分な力が得られない場合がある。また、受圧面積を増すために、インサート品のエリア外キャビティ内に配置された別のダミーピンに受圧させることも提案されているが(特許文献1図2参照)、ダミーピンの先端面積によってはまだ不十分な場合がある。このように、樹脂圧を受けるタイミングと保持ピンの後退移動の最適なタイミングに時間的なズレを生じるという問題が完全には解決できていなかった。
【0006】
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、十分な面積で樹脂圧を受圧するとともに樹脂圧を受けるタイミングと保持ピンを後退移動させるタイミングの調整を容易に図ることができる成形方法および当該成形方法の実施に適した樹脂成形装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るインサート成形方法は、キャビティ内にて被封止体を保持ピンにて保持すると共に注入樹脂の樹脂圧にて前記保持ピンを後退させるインサート成形方法において、前記キャビティ内の樹脂圧が、キャビティ外に配置されたシリンダ機構を介して保持ピンを後退させることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2に記載されたインサート成形方法は、請求項1に記載の方法において、樹脂注入口からキャビティへの樹脂流路から分岐された前記シリンダ機構への樹脂流入を制御して保持ピンを後退させるタイミングを調整することを特徴としている。
【0009】
本発明に係る樹脂成形装置は、キャビティ内に被封止体を保持する保持ピンを備えた樹脂成形装置において、前記キャビティ内の樹脂圧が前記保持ピンを後退させるシリンダ機構を前記キャビティ外に備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載された発明に係る樹脂成形装置は、上記樹脂成形装置において、前記シリンダ機構のピストンと前記保持ピンとを連接するアームを備え、保持ピン、ピストン、アームの順で各々の支点が配置されたアーム機構を備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載された発明に係る樹脂成形装置は、上下金型の一方に備えられたシリンダ機構のピストン降下により、他方金型に備えられた保持ピンを後退させるアーム機構を備えたことを特徴している。
【0012】
また、請求項6に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項3に記載の樹脂成形装置において、前記シリンダ機構を複数備えたことを特徴としている。
【0013】
また、請求項7に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項3に記載の樹脂成形装置において、樹脂注入口から前記シリンダ機構に至る樹脂流路途中にキャビティが設けられたことを特徴としている。
【0014】
さらに、請求項8に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項3に記載の樹脂成形装置において、樹脂注入口からキャビティへの樹脂流路途中に前記シリンダ機構を備えたことを特徴としている。
【0015】
この場合において、前記樹脂流路から前記シリンダ機構への樹脂流入を制御するパイロットシリンダ機構を備えるのが好ましい。
【0016】
そして、前記パイロットシリンダ機構に、シリンダ機構への樹脂流入を抑制する負荷を付与しておくのが望ましい。
【0017】
また、前記パイロットシリンダ機構に、前記負荷の調整機構を備えるのがよい。
【0018】
請求項12に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項8に記載の樹脂成形装置において、前記シリンダ機構のピストン面に樹脂流入を促進する凹部を設けたことを特徴としている。
【0019】
さらに請求項13に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項8に記載の樹脂成形装置において、前記シリンダ機構のシリンダ内面に樹脂流入を促進する凹部を設けたことを特徴としている。
【0020】
また、請求項14に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項3に記載の樹脂成形装置において、樹脂注入口からキャビティへの樹脂流路から前記シリンダ機構への圧伝達流路が分岐されたことを特徴としている。
【0021】
そして、請求項15に記載された発明に係る樹脂成形装置は、請求項14に記載の樹脂成形装置において、前記圧伝達流路の先端にて、上下金型に構成されたシリンダ機構が位置することを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について各図を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である樹脂成形装置における金型を示す分解斜視図、図2は当該樹脂成形装置における動作説明図である。
【0023】
樹脂成形装置は、キャビティ3を形成する上金型1と下金型2を備えており、キャビティ3内にインサート部品(被封止体)Oを保持する保持ピン4を臨ませている。上金型1には封止樹脂を注入する樹脂注入口5が開設され、下金型2には樹脂流路6となる凹部8が形成されている。
【0024】
下金型2には、保持ピン4と連動したシリンダ機構が設けられている。シリンダ機構はキャビティ3内に封入された樹脂圧を受圧して、アーム機構20を介して保持ピン4を後退させる。シリンダ機構は、キャビティ3外に形成されたシリンダ7とピストン12とからなり、シリンダ7内には圧伝達流路11を介して封入樹脂が送り込まれる。圧伝達流路11は、キャビティ3を挟み、樹脂流路6と略対向する位置に設けられ、樹脂注入口5からシリンダ機構への樹脂流路途中にキャビティ3が配置されている。これにより、キャビティ3内への樹脂充填完了後にシリンダ機構に樹脂が充填されることになり、キャビティ3内の充填完了前に保持ピン4が後退せず、インサート部品Oの位置ずれを防ぐことができる。
【0025】
アーム機構20は、ピストン12の後退移動(下金型2からの退出)の力を保持ピン4の後退に連動させる。このアーム機構20は、一端がピストン12と連結されたアーム9とピストン12をシリンダ7内に押し込む方向に付勢するバネ10とからなる。バネ10はアーム9の他端とバネ固定部16との間に配設される。保持ピン4は、ピストン12の後退移動によってキャビティ3内から後退移動するよう、シリンダ7との連結個所とバネ10の配設個所の間に備えられている。
【0026】
この樹脂成形装置においては、図2(a)に示す如くキャビティ3内に突出した保持ピン4にインサート部品Oを保持させた状態で封止樹脂が注入される。その後、図2(b)に示す如くキャビティ3内に樹脂が充填されキャビティ3内の樹脂圧が高まれば、圧伝達流路11からシリンダ7内に充填された封止樹脂がピストン12を後退させる。すると、アーム9に取り付けられた保持ピン4が後退する。
【0027】
このように本発明の樹脂成形装置では、キャビティ3外に設けられたシリンダ機構のピストン12が受圧した樹脂圧によって保持ピン4を後退させる。このような構成を採用することにより、ピストン12の受圧面積を大きくするだけで小さな樹脂圧を保持ピン4の後退に必要な負荷抵抗以上の大きな力にすることができる。この結果、樹脂圧が直接保持ピン4を後退させるだけでなく、キャビティ3の大きさやインサート部品Oの大きさ、樹脂の粘性変化などによらず、安定したタイミングで保持ピン4を後退させることができる。
【0028】
次に、図3および図4に示す樹脂成形装置について説明する。この樹脂成形装置では、上下金型1,2にそれぞれ保持ピン4が備えられており、一対の保持ピン4にてインサート部品0を支持する仕組みとなっている。下金型2に一つのシリンダ機構が備えられ、このシリンダ機構がアーム機構20を介して下金型2の保持ピン4を後退させる。また、シリンダ機構は別なアーム機構20を介して上金型1の保持ピン4を後退させる。
【0029】
下金型2のアーム機構20は、下金型2の下面に突出して形成されたアーム支持部14にアーム9が回動自在に固定されており、当該固定位置が支点Xとなっている。また、保持ピン4、ピストン12、アーム9の支点とする順序で配置されており、保持ピン4側のアーム9端部には、ピストン12をシリンダ7内に押し込む方向に付勢されたバネ10が備えられている。なお、13はピストン12のガイドである。
【0030】
上金型1のアーム機構20は、一端が下金型2のアーム9と連動するアーム24と該アーム24に下金型2のアーム9の駆動と連動させるための3つの連結アーム21,22,23と保持ピン4をキャビティ3内に押し込む方向に付勢されたバネ10とからなる。該バネ10は、アーム24の一端とバネ固定部16との間に備えられている。アーム24は、アーム支持部25に回動自在に固定されており、該固定位置が支点Xとなっている。
【0031】
3つの連結アーム21,22,23は、下金型2のアーム9に伝えられたピストン12の後退移動を上金型1の保持ピン4の後退移動として伝えるものである。連結アーム21は、アーム9の支点X側端部とアーム24の支点X側端部とを連結する上下方向に配設されたアームである。連結アーム22は、一端が連結アーム21に連結され、他端が連結アーム23に連結され、連結軸はアーム支持部26の長孔を摺動するように取り付けられている。残る連結アーム23は、一端が連結アーム22に連結され、他端がアーム24の端部に連結されている。残るこの3つの連結アーム21,22,23によって、ピストン12の後退により下金型2の下方に移動したアーム9の端部が、上金型4における保持ピン4の下方移動としてアーム24に伝えられる。こうして、図4(a)に示す如くインサート部品Oを保持していた一対の保持ピン4は、図4(b)に示す如くシリンダ7内の樹脂圧が高まるにつれて上方へ後退する。
【0032】
このような2つのアーム機構20によって、上下金型1,2に備えられた保持ピン4の同時後退を可能とし、より一層精度の高いインサート成形が行える。また、保持ピン4、シリンダ7、支点Xの順に配列されているため、わずかのシリンダ7内のピストン12の移動で保持ピン4が大きく後退し、封止シリンダ7内の樹脂消費量が削減される。
【0033】
図5および図6に示す樹脂成形装置では、シリンダ機構が樹脂流路6途中に形成されており、樹脂流路6のキャビティ3側は圧伝達流路11を兼ねている。シリンダ機構と樹脂流路6の間にはシリンダ7内への樹脂流入を制御するパイロットシリンダ機構30が備えられている。パイロットシリンダ機構30は、シリンダ34内に流入制御用のピストン33とピストン33を金型面方向に付勢するバネ32とバネ32の付勢力を調整する調整ネジ31とを備える。そして、シリンダ34が上下金型1,2の金型面において樹脂流路6からシリンダ7への樹脂流路となるように形成されている。
【0034】
パイロットシリンダ機構30は、シリンダ7への樹脂流入開始となる始動弁の機能を果たすものであり、キャビティ3内の樹脂圧が高まり、バネ32の付勢力に抗してピストン33が後退するとシリンダ7内に樹脂が流入し始める。
【0035】
アーム9の一端はアーム支持部25に枢支され、ピストン12の上下動に従って支点Xを中心としてアーム9は、回動する。保持ピン4はアーム9の他端に備えられ、ピストン12の後退移動に従って後退移動する。
【0036】
シリンダ機構のピストン12にはそのピストン面に凹部15が形成されている。この凹部15はシリンダ7への樹脂流入を促し、ピストン12の後退を円滑に行わせる。当該凹部15は図示しないがシリンダ7の端面に設けてもよい。
【0037】
この樹脂成形装置では、図6(a)(b)に示す如く一対の保持ピン4によってインサート部品Oが保持された状態から、キャビティ3内の樹脂圧が一定圧以上に高まれば、同図(c)に示す如くパイロットシリンダ機構のピストン33が後退してシリンダ7内に樹脂が流れ込む。そして、さらに樹脂圧が高まればシリンダ機構のピストン12が後退して、保持ピン4が後退する。
【0038】
このように、シリンダ7への樹脂流入はバネ32の付勢力によって調整可能であり、ピストン33を後退させるタイミングを調整してピストン12の後退を確実に行わせることができる。また、この調整はバネ32の付勢力を調整ネジ31によって自由に調整できるので、圧力の異なるインサート成形に容易に対応できる。
【0039】
さらに樹脂注入口5からキャビティ3への樹脂流路6途中に、シリンダ機構が構成されているので、樹脂充填完了後に樹脂圧が高まることにより保持ピン4が後退する。このため、樹脂充填完了まではキャビティ3内の樹脂流動が少なく、インサート部品Oの位置ずれが防止される。
【0040】
図7および図8に示す樹脂成形装置では、圧伝達流路11が樹脂流路6の途中から分岐して設けられている。圧伝達流路11には、長さL2、流路径W2の流入制御部18が形成されており、シリンダ7への樹脂流入が制御されている。その流路径W2は圧伝達流路11の流路径W1に比べて小さく、流入制御部18の長さは圧伝達流路11の全長L1に対して短い。
【0041】
図9に当該樹脂成形装置におけるキャビティ3内への流入点Aにおける圧力変化とシリンダ7への流入点Bにおける圧力変化を示す。図9から理解されるように、キャビティ3内への流入点Aに遅れてシリンダ7への流入点Bにおいて圧力が上昇し、樹脂圧よりも小さな圧力がピストン12に加えられる。すなわち、樹脂の充填が終わり保圧動作に移行するタイミングで、バネ10の付勢力に打ち勝つ圧力がピストン12に加えられるように流入制御調整を行えばよい。こうすれば、インサート部品Oの位置がずれることなく、樹脂の流入(射出)中に保持ピン4を後退させることができる。
【0042】
ピストン12に加えられる圧力は、注入樹脂の粘性係数η、圧伝達流路11の全長L1、圧伝達流路11の流路径W1、流入制御部18の全長L2、流入制御部18における圧伝達流路11の流路径W2の関数として定められる。従って、これらの因子を適宜調整して、保持ピン4の後退タイミングを調整できる。
【0043】
このように樹脂流路6から分岐した圧伝達流路11に流入制御部18を設け、流入制御部18にて保持ピン4を後退させるタイミングを調整することもできる。
【0044】
また、当該樹脂成形装置においては、圧伝達流路11の終端において上金型1と下金型2とにシリンダ機構がそれぞれ構成されている。このような構成を採用することにより、上下金型1,2の保持ピン4を後退させることができ、構造が比較的簡単なものになる。
【0045】
なお、上記実施形態においては一つのキャビティ3に対してインサート部品Oを配置する構成であるが、保持ピン4を複数配置して各保持ピン4をシリンダ機構によって後退させることができるのは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、キャビティ内の樹脂圧がキャビティ外に備えられたシリンダ機構を介して保持ピンを後退させているので、樹脂圧を確実に保持ピンに伝えて、保持ピンを後退させることができ、樹脂の粘性変化などの影響を受けない。また、シリンダ機構を用いているので、キャビティの大きさ、インサート部品の大きさ等に制限されず、多様なインサート成形に容易に対応できる。
【0047】
また、保持ピンを後退させるための駆動力が不要であり、簡単な構成で確実な動作が可能であり、生産性や保全性に優れた装置にできる。
【0048】
さらに、シリンダ機構はキャビティ外にあるので、種々の方法にてシリンダへの樹脂流入を制御して圧伝達を調整できる。こうして、より適切なタイミングで保持ピンを後退させることができ、ピン痕を残さず精度よいインサート成形が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である樹脂成形装置における金型の分解斜視図である。
【図2】(a)(b)は図1に示す樹脂成形装置における動作説明図である。
【図3】本発明の別な実施形態である樹脂成形装置における金型の分解斜視図である。
【図4】(a)(b)は図3に示す樹脂成形装置における動作説明図である。
【図5】本発明のさらに別な実施形態である樹脂成形装置における金型の分解斜視図である。
【図6】(a)(b)(c)は図5に示す樹脂成形装置における動作説明図であって、(a)はP−P線における断面説明図、(b)(c)はそれぞれQ−Q線における断面説明図である。
【図7】本発明のさらに別な実施形態である樹脂成形装置における金型の分解斜視図である。
【図8】図7に示す金型の断面図である。
【図9】図8に示す点A、Bにおける樹脂圧の変化を示す説明図である。
【符号の説明】
1 上金型
2 下金型
4 保持ピン
5 樹脂注入口
7 シリンダ
9 アーム
12 ピストン
15 ピストンの凹部
20 アーム機構
30 パイロットシリンダ機構
31 付勢力調整用のネジ
32 ピストンを付勢するバネ
Claims (15)
- キャビティ内にて被封止体を保持ピンにて保持すると共に注入樹脂の樹脂圧にて前記保持ピンを後退させるインサート成形方法において、
前記キャビティ内の樹脂圧が、キャビティ外に配置されたシリンダ機構を介して保持ピンを後退させることを特徴とするインサート成形方法。 - 前記シリンダ機構への樹脂流入を制御して保持ピンを後退させるタイミングを調整することを特徴とする請求項1に記載のインサート成形方法。
- キャビティ内に被封止体を保持する保持ピンを備えた樹脂成形装置において、
前記キャビティ内の樹脂圧が前記保持ピンを後退させるシリンダ機構を前記キャビティ外に備えたことを特徴とする樹脂成形装置。 - 前記シリンダ機構のピストンと前記保持ピンとを連接するアームを備え、保持ピン、ピストン、アームの順で各々の支点が配置されたアーム機構を備えたことを特徴とする請求項3に記載の樹脂成形装置。
- 上下金型の一方に備えられたシリンダ機構のピストン下降により、他方金型に備えられた保持ピンを後退させるアーム機構を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の樹脂成形装置。
- 前記シリンダ機構を複数備えたことを特徴とする請求項3に記載の樹脂成形装置。
- 樹脂注入口から前記シリンダ機構に至る樹脂流路途中にキャビティが設けられたことを特徴とする請求項3に記載の樹脂成形装置
- 樹脂注入口からキャビティへの樹脂流路途中に前記シリンダ機構を備えたことを特徴とする請求項3に記載の樹脂成形装置。
- 前記樹脂流路から前記シリンダ機構への樹脂流入を制御するパイロットシリンダ機構を備えたことを特徴とする請求項8に記載の樹脂成形装置。
- 前記パイロットシリンダ機構に、シリンダ機構への樹脂流入を抑制する負荷が付与されたことを特徴とする請求項9に記載の樹脂成形装置。
- 前記パイロットシリンダ機構に、前記負荷の調整機構が備えられたことを特徴とする請求項10に記載の樹脂成形装置。
- 前記シリンダ機構のピストン面に、樹脂流入を促進する凹部を設けたことを特徴とする請求項8に記載の樹脂成形装置。
- 前記シリンダ機構のシリンダ内面に、樹脂流入を促進する凹部を設けたことを特徴とする請求項8に記載の樹脂成形装置。
- 前記樹脂注入口からキャビティへの樹脂流路から前記シリンダ機構への圧伝達流路が分岐されたことを特徴とする請求項3に記載の樹脂成形装置。
- 前記圧伝達流路の先端にて、上下金型に構成されたシリンダ機構が位置することを特徴とする請求項14に記載の樹脂成形装置。
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WO2018079036A1 (ja) * | 2016-10-28 | 2018-05-03 | 株式会社デンソー | インサート成形用金型 |
-
2003
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