JP2004289691A - 画像形成装置および操作部表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】機能設定の際に、設定している階層が分かりやすくすると共に、機能設定の操作性を向上できる画像形成装置および操作部表示方法を提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、本体制御部30と、タッチパネル40とを備え、画像形成機能を選択するための複数の機能選択ボタンが表示部40aに表示される。この表示部40aに表示された機能選択ボタンが選択されると、当該機能選択ボタンに対応したポップアップ画面が表示部40aの所定位置に表示される。ポップアップ画面を順次多重表示する際に、前に表示されたポップアップ画面ポップアップ画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示されるポップアップ画面を重ねて表示することによって、機能設定の際に、ポップアップ画面が徐々にずらして表示されるため、設定している階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断できる。
【選択図】 図1
【解決手段】画像形成装置100は、本体制御部30と、タッチパネル40とを備え、画像形成機能を選択するための複数の機能選択ボタンが表示部40aに表示される。この表示部40aに表示された機能選択ボタンが選択されると、当該機能選択ボタンに対応したポップアップ画面が表示部40aの所定位置に表示される。ポップアップ画面を順次多重表示する際に、前に表示されたポップアップ画面ポップアップ画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示されるポップアップ画面を重ねて表示することによって、機能設定の際に、ポップアップ画面が徐々にずらして表示されるため、設定している階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、タッチパネル等の操作部を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等に適用して好適な画像形成装置およびその操作部表示方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置の一つとして、テンキー等のキー入力部に加えて、タッチパネルを備えた画像表示装置を操作表示部として使用した画像形成装置がある。近年、全ての入力操作をタッチパネルの表示画面上で行うような画像形成装置もある。
【0003】
このような画像形成装置では、複数の操作画面を切り換えて、必要な時に必要な操作画面を表示するので、作業性および操作性を向上させることができる。
【0004】
最近の画像形成装置、例えば複写機においては、マイクロコンピュータを備え、そのため、複雑な複写プロセスも制御プログラムにより簡単に制御されるようになり、またマイクロコンピュータの機能を活用して、オペレータの利便のために、紙切れ、ペーパージャムなど簡単な障害チェック表示や複写枚数の計数表示など多くの機能が付加されるようになってきている。さらに上級機種では、両面複写ができるタイプのものや、複写した記録紙を1枚1枚分配するソーター機能が使用できるタイプのものや、或る複写作業を行っている間に別の複写作業を割り込ませ、この割込複写が終わると直前の複写作業が連続して続行できる割込複写モードが設定できるタイプのものなど、色々とオペレータの利便、効率向上を図ったものが提案され、実用に供されている。
【0005】
そして上述のような多様な機能に対してはそれぞれ操作のためのキーが備えられ、その機能操作に関する表示も操作部の表示画面に示されることになるが、当然のこととして、機能が増えるにつれて操作キーも表示すべき項目も相関的に増大する。画像形成装置の操作部は一般に装置筐体の上面領域に設けられているが、増大した操作キー全て及び表示画面を平面的に筐体上面領域に配置することはスペース的に困難であり、また限られた範囲内に収めるべくキーや表示画面を小さくすると、操作性が悪くなり、さらに多数のキーが配列されることで、操作が極めて煩雑であるような印象を与えるおそれもある。
【0006】
そこでスタートキーやテンキーなど、基本的なキーのみを機械的なキーとし、多様な機能のための設定乃至操作キーについては、液晶を用いたタッチパネルによってキー部分を切り替えで表示するようにした構成のものが実用化されている。このような画像形成装置は、枝分かれした機能ステップ毎に表示して、その画面切り替えによって操作表示部をすっきりさせるものであり、いわば階層的に機能キー(機能選択ボタン)等を整理収容している。またアイコンや機能設定子画面(以下、「ポップアップ画面」という)の採用、画面レイアウトの工夫などが操作の複雑化を緩和するためになされている。
【0007】
図9は、従来の操作部の基本画面の表示例を示す図である。図9に示すように、画面上に各種の機能選択ボタンが表示されている。例えば、画像形成された用紙に対する仕上がり処理について、「詳細設定」、「ステイプル」といた機能選択ボタンE1、E2が表示されている。また例えば、応用設定について、「画質調整」、「原稿設定」、「応用機能」、「自動画像回転解除」、「原稿読込」といた機能選択ボタンが表示されている。また、カラーモード、用紙サイズ選択についても多数の機能選択ボタンが設けている。これらの機能選択ボタンのいずれかを選択すると、当該機能選択ボタンに対応したポップアップ画面を画面上の所定位置に表示するようになされる。
【0008】
図10は、従来例に係る一つ目のポップアップ画面の表示例である。図10に示す画面は、図9に示す画面中の「詳細設定」という機能選択ボタンE1をタッチすることにより、表示されたものである。この場合、選択された機能選択ボタンE1は白から黒に反転し、同時にこの機能選択ボタンE1に対応したポップアップ画面G1が表示される。このポップアップ画面G1は、機能選択ボタンE1と吹き出しF1により対応が取られている。操作者がこの吹き出しF1から表示されたポップアップ画面G1と機能選択ボタンE1との対応関係を把握し、次の設定操作を行う。
【0009】
図10に示す画面中のポップアップ画面G1には、「排紙トレイ」、「両面とじ方向」、「ステイブル」、「メイントレイ後処理」、「断裁処理」に関する複数の機能選択ボタンが表示されている。これらの機能選択ボタンのいずれかを選択すると、選択された機能選択ボタンに対応したポップアップ画面を表示するようになされる。
【0010】
例えば、「メイントレイ後処理」に関する機能選択ボタンK(カバーシート)を選択すると、図11に示すように、次の階層(二つ目)のポップアップ画面G2がポップアップ画面G1の領域内に表示される。機能選択ボタンKとの対応関係をとるために、吹き出しF2が用いられている。そのため、ポップアップ画面G2の表示領域をポップアップ画面G1の表示領域より小さくするようになされている。
【0011】
また、ポップアップ画面をディスプレイ上に小さい枠から大きい枠まで順次表示させる文書処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0012】
この場合、例えば、キーボードにおけるポップアップキーからの指令に基づきポップアップ表示を実行するに際して、ポップアップのアクション回数を計算するとともに、各アクションにおいて表示される枠サイズを演算し、アクション回数に対応して小さい枠から大きい枠まで順次ディスプレイ上に表示するようになされる。
【0013】
【特許文献1】
特開平7−129353号公報(第4頁、第5〜10図)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、複写機の多機能化により、設定できる項目が増え、画面切り替えで多数の階層により操作部画面が構成されるようになった。このように階層が深くなるにつれ、現在どの機能のどの階層で設定を行っているか分かりづらくなってしまう。そのため、画面切り替えではなく、ポップアップ表示を行うことで、機能や階層の認識をしやすくすることで対策を取っているが、上述したように多重ポップアップ表示する際に、ポップアップ画面の中にさらにポップアップ画面を表示するため、徐々に設定画面の領域(エリア)が狭くなってしまい、表示できる機能設定ボタンの数または大きさが制限される問題があった。
【0015】
また、背景にたくさんの機能選択ボタンが存在する場合、どの機能選択ボタンを選択したことによるポップアップ画面であるか、分かり難いという問題があった。特に、画面上に表示するボタンなど内容が多い場合、機能選択ボタンとポップアップ画面との対応関係を示す吹き出しパーツが小さいため、機能選択ボタンとそれに対応したポップアップ画面との対応関係が認識され難い。
【0016】
また、特許文献1の文書処理装置の場合は、ポップアップ画面を大きくすることができるが、複数の階層を順次に表示することができない。
【0017】
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、機能設定の際に、設定している階層が分かりやすくすると共に、機能設定の操作性を向上できるようにした画像形成装置および操作部表示方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置は、画像形成機能の選択操作に従って画像を形成する画像形成装置であって、画像形成機能を選択するための複数の機能選択ボタンを有する機能設定子画面を階層順に表示する表示部と、機能選択を行うタッチパネルを有して表示部に表示された機能選択ボタンをタッチするように操作される操作部と、この操作部における機能選択ボタン操作に対応した機能設定子画面を表示部の所定位置に表示するように表示制御する表示制御手段とを備え、この表示制御手段は、機能設定子画面を順次多重表示する際に、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示される機能設定子画面を重ねて表示するように表示部を制御することを特徴とするものである。
【0019】
本発明に係る画像形成装置によれば、画像形成機能の選択操作に従って画像を形成する場合に、画像形成機能を選択するための複数の機能選択ボタンが表示部に表示される。この表示部に表示された機能選択ボタンをタッチするように操作される操作部によって所定の機能選択ボタンが選択されると、当該機能選択ボタンに対応した機能設定子画面が表示部の所定位置に表示される。機能設定子画面を順次多重表示する際に、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示される機能設定子画面を重ねて表示するようになされる。
【0020】
これによって、機能設定の際に、ポップアップ画面(機能設定子画面)が徐々にずらして表示されるため、設定している階層が分かりやすくなり、選択操作の範囲を容易に判断することが可能となる。また、例えば、複数の階層の機能設定子画面の領域の大きさは全て同一とされることにより、設定エリアを削減することなく、多重ポップアップ画面の表示を行うことができ、整然とした操作部画面を提供することが可能となる。
【0021】
本発明に係る操作部表示方法は、表示画面に表示された機能選択ボタンをタッチするように操作される操作部の操作画面を表示する方法であって、機能設定子画面を順次多重表示する際に、機能選択ボタンを選択し、この機能選択ボタンに対応した機能設定子画面を表示し、この機能設定子画面に表示された機能選択ボタンが選択された場合、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に当該機能選択ボタンに対応した機能設定子画面を重ねて表示することを特徴とするものである。
【0022】
本発明に係る操作部表示方法によれば、機能設定の際に、ポップアップ画面(機能設定子画面)が徐々にずらして表示されるため、設定している階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断することができる。また、例えば、複数の階層の機能設定子画面の領域の大きさは全て同一とされることにより、設定エリアを削減することなく、多重ポップアップ画面の表示を行うことができ、整然とした操作部画面を提供することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態としての画像形成装置、および操作部表示方法について説明をする。
この実施の形態では、操作部における機能選択ボタン操作に対応した機能設定子画面を表示部の所定位置に表示するように表示制御する表示制御手段を備え、機能設定子画面を順次多重表示する際に、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示される機能設定子画面を重ねて表示することによって、機能設定の際に、設定している階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断することができるようにしたものである。
【0024】
図1は、画像形成装置100の構成例を示すブロック図である。この画像形成装置100は、例えば、原稿画像を読み取り、読み取った画像データを処理した上で用紙上に画像を形成し、画像が形成された用紙を後処理してから排出する複写機である。
【0025】
図1に示すように、画像形成装置100は、画像入力部10と、画像処理部20と、本体制御部30と、タッチパネル40と、印刷部50と、フィニッシャー60から構成されている。
【0026】
画像入力部10は、任意の原稿を露光走査して原稿画像を読み取るものである。例えば、CCD(Charge Coupled Device)を利用したイメージスキャナ等が利用されている。この画像入力部10は、画像処理部20および本体制御部30と接続されている。画像入力部10で読み取った画像データが画像処理部20に入力される。画像入力部10の読取の動作は本体制御部30により制御される。
【0027】
画像処理部20は、画像処理回路を備える。この画像処理部20は、画像入力部10および本体制御部30と接続されている。画像入力部10により光電変換されたアナログ信号は、A/D変換され、シェーディング補正およびライン間補正処理を行った後、画像圧縮処理等を行うようになされる。画像処理部20の画像処理動作は、本体制御部30により制御される。
【0028】
本体制御部30は、画像形成装置100の画像読み取り、画像処理、画像形成、および用紙の給紙、搬送、排紙、後処理等の動作を制御するものである。本体制御部30には、CPU30a、ROM30b、およびRAM30cを備える。ROM30bには、画像形成装置100の制御プログラムおよび操作画面を表示するための画像データが格納されている。CPU30aは、ROM30bに記憶された制御プログラム情報に従って、RAM30cをワークエリアとして使用しながら、画像形成装置100の全体の動作を制御する。
【0029】
この本体制御部30は、操作者が指定された処理モードに従って画像入力部10を制御し、原稿の画像の読み取りを行い、次に、読み取った画像データを画像処理部20で処理し、処理後の画像データを印刷部50で感光体ドラムに潜像を形成し、そして、給紙カセットから搬送されてきた用紙に画像を転写、定着した後、画像形成した用紙を排出するように制御する。
【0030】
また、本体制御部30は、表示制御手段としても機能する。例えば、機能設定の際に、操作者が操作部40bの機能選択ボタンをタッチすることにより所定の機能選択ボタンを選択する場合、本体制御部30により、選択された機能選択ボタンに対応したポップアップ画面(機能設定子画面)に関する画像データをROM30bから読み出し、読み出された画像データに基づいて、表示画面の一部の表示データを機能選択ボタンに対応したポップアップ画面の表示データに書き換える。あたかも、画面の一部の表示を消去し、ここで消去された部分にポップアップ画面を表示することができる。なお、消去された表示データをRAM30cに一時的に記憶させる。ポップアップ画面を表示しない時、例えば、ポップアップ画面をキャンセルする時、またはポップアップ画面での設定が完了した時にRAM30cから消去された表示データを読み出し、ポップアップ画面を書き換え、元の表示画面を表示することができる。
【0031】
ポップアップ画面を順次多重表示する際に、本体制御部30は、前に表示されたポップアップ画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示されるポップアップ画面を重ねて表示するように表示部40aを制御する。この場合、複数の階層のポップアップ画面の領域の大きさは全て同一とされる。
【0032】
タッチパネル40は、画像形成機能を選択するための操作画面を表示する表示部40aと、操作画面に表示された機能選択ボタンをタッチするように操作される操作部40bとを構成する。このタッチパネル40は、本体制御部30と接続されている。操作部40bからの入力信号は本体制御部30に伝送される。また、本体制御部30からの表示信号は表示部40aに伝送される。
【0033】
タッチパネル40を用いて、画像形成に関する機能選択(機能設定)の際に、操作者がタッチパネル40の画面上に表示された機能選択ボタンをタッチすると、この機能選択ボタンが選択されることになる。これにより、選択された機能選択ボタンに対応したポップアップ画面が表示される。また、ポップアップ画面中の機能選択ボタンを選択すると、次の階層のポップアップ画面が表示される。この場合、前に表示されたポップアップ画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示されるポップアップ画面を重ねて表示するようになされる。なお、各階層のポップアップ画面中で所定の機能を設定し、さらに「OK」ボタンを押すと、所定の画像形成機能が設定される。
【0034】
なお、ここで、タッチパネル40とは、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、EL(Electroluminescence)ディスプレイ等と、表示パネルのボタン位置に対応した座標位置の検出を行うタッチパネル、マウス等の入力装置を含む装置である。
【0035】
印刷部50は、画像データに基づいて、用紙上に画像を形成するものである。この印刷部50は、本体制御部30に接続される。印刷部50では、画像処理部20で処理された画像データに基づいて、画像を形成する。ここで、帯電手段によって感光体ドラムが帯電され、露光手段によって感光体ドラムが露光される。この露光により、感光体ドラムに静電潜像が形成され、この静電潜像が、現像手段から供給された現像剤により顕像化されて黒色のトナー像となされる。そして、用紙に画像を転写する。画像を担持した用紙を定着処理した後、排紙部から排出する。排出された画像形成後の用紙はフィニッシャー60に供給される。
【0036】
フィニッシャー60は、画像形成された用紙に対して、中折り位置、Z折り、綴じ位置、パンチ位置、両面レイアウトなどの後処理を行うものである。このフィニッシャー60は、印刷部50の後に配置される。フィニッシャー制御部60aは本体制御部30と接続されている。フィニッシャー60における後処理動作は、フィニッシャー制御部60aにより制御される。また、フィニッシャー制御部60aは本体制御部30からの制御信号により制御されるようにさなれる。フィニッシャー60で処理された用紙は排紙トレイに排出される。
【0037】
図2は、機能選択の信号処理系の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、画像形成装置100の機能選択に関する信号処理系は、操作部40b、操作入力処理回路40c、CPU30a、ROM30b、表示処理回路40d、表示部40aとから構成される。
【0038】
画像形成に関する機能設定を行う際に、タッチパネル40から機能選択ボタンを選択し、操作入力処理回路40cにより選択された機能選択ボタンに関する操作入力処理を行い、処理後の入力信号はCPU30aに入力される。CPU30aは、入力された信号に基づいて、ROM30bからそれに対応した表示用画像データを読み出し、読み出された画像データに基づいて、表示画面の一部の表示データをポップアップ画面の表示データに書き換え、得られた表示データを表示処理回路40dに供給する。表示処理回路40dにより処理された表示信号がタッチパネル40の表示部(液晶パネル)40aに入力される。これにより、選択された機能選択ボタンに対応したポップアップ画面が機能選択画面に表示される。また、ポップアップ画面を順次多重表示する際に、即ちポップアップ画面に表示された機能選択ボタンが選択されると、前に表示されたポップアップ画面の表示枠から所定距離ずれた位置に当該機能選択ボタンに対応したポップアップ画面を重ねて表示するようになされる。
【0039】
このようにポップアップ画面が徐々にずらして表示される場合、ポップアップ画面の階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断することができる。また、複数の階層の機能設定子画面の領域の大きさは全て同一とされるため、設定エリアを削減することなく、多重ポップアップ画面の表示を行うことができる。
【0040】
図3は、操作部40bの基本画面の表示例を示す図である。この場合、図3に示す画面は、コピーモードの基本画面である。また、この画面の背景色は、例えば灰色とされる。なお、基本画面の背景色は、他の色にしても良い。
【0041】
図3に示すように、表示画面の上部に、「コピー」、「スキャナー」等のモードを選択するためのモード選択ボタンM1,M2等が設けられている。これらのモード選択ボタンM1,M2等のうち何れかが選択された場合、それに対応する基本画面が表示される。
【0042】
また、基本画面に、操作の状態や機能設定の内容等のメッセージを表示するためのメッセージエリアAが設けられている。本例では、「コピー予約できます」および「設定部数001」、「予約JOB数2」、「原稿カウント0」といた内容が表示されている。
【0043】
また、メッセージエリアAの下にあるエリアには複数の機能選択ボタン、例えば、「原稿設定」B1、「画質設定」B2、「倍率設定」B3、「応用設定」B4、「用紙設定」B5等の機能設定ボタンが表示されている。これらの機能選択ボタンの何れかをタッチ(選択)すると、選択された機能選択ボタンに対応するポップアップ画面が表示される。
【0044】
図4は、一つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。図4に示す画面は、上述した図3の基本画面で、機能選択ボタンB5を選択することにより、この機能選択ボタンB5に対応するポップアップ画面P5が基本画面に重ねて表示された画面である。
【0045】
図4に示すように、上述した基本画面の一部にポップアップ画面P5が表示されている。このポップアップ画面P5は前の画面に表示された機能選択ボタンB1,B2,・・・等を隠している。そのため、次の選択操作をこのポップアップ画面P5上で行うようになされる。これにより、どの機能選択ボタンを選択したことにより表示されたポップアップ画面であるかを判断することが必要なく、次の選択操作の範囲を容易に判断することができる。
【0046】
また、図4に示すように、ポップアップ画面P5の右側には、用紙設定用の複数の機能選択ボタン、例えば、「サイズ設定」B51、「紙種設定」B52、「斤量設定」B53等が設けられている。また、ポップアップ画面P5の左側には、トレイ、用紙サイズ、紙種、斤量に関する設定ボタンB54〜B58が設けられている。これらの設定ボタンB54〜B58の何れかを選択し、さらに、ポップアップ画面の下部にある「OK]ボタンを押すと、選択された用紙設定に対応する機能が設定される。そして、この機能に関する設定が終了する。なお、このポップアップ画面P5の下部にある「キャンセル」ボタンを押すと、一つ前の画面に戻る。本例の場合は、図3に示す基本画面に戻る。
【0047】
また、ポップアップ画面P5の右側にある機能選択ボタンB51〜B53の何れかを選択すると、その機能選択ボタンに対応したポップアップ画面、即ち次の階層のポップアップ画面を表示するようになされる。
【0048】
図5は、二つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。図5に示す画面は、上述した図4のポップアップ画面P5で、機能選択ボタンB51を選択することにより、この機能選択ボタンB51に対応するポップアップ画面P51が前の画面に重ねて表示された画面である。この場合、前に表示されたポップアップ画面P5の表示枠から所定距離ずれた位置にポップアップ画面P51を重ねて表示するようになされる。
【0049】
図5に示すように、ポップアップ画面P51の左側には、用紙設定用の複数の機能選択ボタン、例えば、「定形サイズ」B61、「定形特殊サイズ」B62、「不定形サイズ」B63、「ワイド紙」B64、「はがき」B65が表示されている。また、ポップアップ画面P51の右側には、用紙サイズ入力するための数字入力ボタンが表示されている。ポップアップ画面P51の左側にある機能選択ボタンの何れか、例えば、設定ボタンB64を選択し、必要に応じて所定のサイズを入力し、さらに、ポップアップ画面の下部にある「OK]ボタンを押すと、選択された機能選択ボタンに対応する機能が設定される。この機能に関する設定が完了し、基本画面に戻る。なお、このポップアップ画面P51の下部にある「キャンセル」ボタンを押すと、一つ前の画面に戻る。本例の場合は、図4に示すポップアップ画面P5に戻る。
【0050】
以下、操作部表示方法について説明する。ここで、画像形成装置100において画像形成時の動作について、図6、図7および図8を参照しながら説明する。図6は、画像形成時の動作例を示すフローチャートであり、図7は、機能選択時のポップアップ画面表示の動作例を示すフローチャートである。図8は、ポップアップ画面の配置例を示す図である。
【0051】
ここで、画像形成装置100において、タッチパネル40を用いて機能設定を行う際に、機能設定子画面を順次多重表示する際に、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示される機能設定子画面を重ねて表示する場合を前提とする。
【0052】
これを動作条件にして、画像形成装置100の本体制御部30は次のように制御する。
まず、図6に示すフローチャートのステップS1で、機能選択を行う。ここで、機能選択は表示部40aに表示される複数の階層のポップアップ画面で行われる。この機能選択時のポップアップ画面表示の動作は、図7に示すフローチャートに従って行われる。
【0053】
図7に示すフローチャートのステップS11で、機能選択ボタンが選択されたか否かを判断する。例えば、操作者が基本画面(例えば、図8(a)に示す基本画面)上に表示された機能選択ボタンのいずれかをタッチすると、その入力信号が本体制御部30に入力され、本体制御部30は機能選択ボタンが選択されたと判断する。機能選択ボタンが選択されたと判断された場合には、次のステップS12で、ROM30bから選択された機能選択ボタンに対応するポップアップ画面の画像データ(ポップアップ背景パーツ)を読み出す。
【0054】
次に、ステップS13で、既にポップアップ画面を表示しているか否かを判断する。ポップアップ画面を表示していないと判断される場合には、ステップS14で、ポップアップ表示回数カウンタを初期化する。例えば、カウンタ数C=0にする。そして、ステップS16で、ポップアップ画面の配置位置の座標を算出する。この場合、第1回目のポップアップ画面であるので、ポップアップ画面の位置を基準位置(Xp,Yp)とする(図8(b)参照)。座標Xp,Ypは予め設定されたものである。
【0055】
次に、ステップS17で、読み出されたポップアップ画面の画像データに基づいて、ステップS16で算出された表示位置にポップアップ画面を表示する。例えば、図8(b)に示すように第1回目のポップアップ画面が表示される。この場合、表示画面の一部の表示データを機能選択ボタンに対応したポップアップ画面の表示データに書き換える。あたかも、画面の一部の表示を消去し、ここで消去された部分にポップアップ画面を表示する。なお、消去された表示データをRAM30cに一時的に記憶させる。ポップアップ画面を表示しない時にRAM30cから消去された表示データを読み出し、ポップアップ画面を書き換え、元の表示画面を再度に表示することができる。
【0056】
なお、ステップS13で、既にポップアップ画面を表示していると判断される場合には、ステップS15で、ポップアップ表示回数カウンタインクリメントを行う。そして、ステップS16で、ポップアップ画面の配置位置の座標を算出する。この場合、下式(1),(2)により新たに表示するポップアップ画面の配置位置の座標を算出する。
xn=Xp+C×x′ (1)
yn=Yp+C×y′ (2)
【0057】
ここで、xn,ynはn回目のポップアップ画面の表示位置座標、Xp,Ypはポップアップ画面の基準位置、x′,y′は定数、即ち予め規定された1回でx,y方向にずらす幅、Cはポップアップ回数カウンタである。この例では、第一回目のポップアップに対して、C=0とする。
【0058】
例えば、第2回目のポップアップ画面を表示する場合は、ステップS15で、C=1とされ、ポップアップ画面の座標はx2=Xp+x′、y2=Yp+y′となる。図8(c)に示すように、第2回目のポップアップ画面は第1回目のポップアップ画面(基準位置)から所定距離x′(x方向),y′(y方向)ずれた位置に配置される。
【0059】
また例えば、第n回目のポップアップ画面を表示する場合は、ステップS15で、C=n−1とされ、ポップアップ画面の座標はxn=Xp+C×x′、yn=Yp+C×y′となる。図8(d)に示すように、第n回目のポップアップ画面は第1回目のポップアップ画面(基準位置)から所定距離C×x′(x方向),C×y′(y方向)ずれた位置に配置される。
【0060】
次に、ステップS17で、読み出されたポップアップ画面の画像データに基づいて、ステップS16で算出された表示位置にポップアップ画面を表示する。例えば、図8(d)に示すように第n回目のポップアップ画面が表示される。この場合、表示画面の一部の表示データを機能選択ボタンに対応したポップアップ画面の表示データに書き換える。あたかも、画面の一部の表示を消去し、ここで消去された部分にポップアップ画面を表示する。
【0061】
ユーザがポップアップ画面上で機能設定を行い、そして、例えばOKボタンを押すことでこの機能選択動作を終了する。
【0062】
上述したようにステップS1で機能選択を行った後、次に、図6に示すフローチャートのステップS2で、原稿画像の読取を行う。ここで、画像入力部10で、例えば、原稿を1枚ずつ読み取り部へ搬送し、CCDイメージセンサにより原稿画像を読み取る。読み取った画像データを画像処理部20へ出力する。
【0063】
次に、ステップS3で、画像入力部10から入力された画像データに対して画像処理を行う。例えば、入力されたアナログ画像データをA/D変換し、シェーディング補正、ライン間補正処理および画像圧縮処理等を行う。処理した画像データは印刷部50に供給される。
【0064】
ステップS4で、画像形成処理を行う。ここで、画像処理を行った画像データに基づいて、感光体ドラムを帯電させ、露光を行い、潜像を形成させ、そして、給紙カセットから搬送された用紙に画像を転写する。
【0065】
次に、ステップS5で、用紙に転写された画像を定着処理する。そして、ステップS6で、画像が定着された用紙をフィニッシャー60へ搬送し、フィニッシャー60で予め指定された後処理が行われた後、排出して、動作を終了する。
【0066】
このように本実施の形態においては、操作部40bにおける機能選択ボタン操作に対応したポップアップ画面を表示部40aの所定位置に表示するように表示制御する表示制御手段を備え、ポップアップ画面を順次多重表示する際に、前に表示されたポップアップ画面P5の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示されるポップアップ画面P51が重ねて表示される。
【0067】
これによって、機能設定の際に、ポップアップ画面が徐々にずらして表示されるため、設定している階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断することができる。また、例えば、複数の階層の機能設定子画面の領域の大きさは全て同一とされることにより、設定エリアを削減することなく、多重ポップアップ画面の表示を行うことができ、整然とした操作部画面を提供することができる。
【0068】
なお、上述実施の形態においては、後に表示されたポップアップ画面P51は、前に表示されたポップアップ画面P5の表示枠から左右および上下に所定距離ずれた位置に表示されたものを示したが、これに限定されるものではない。例えば、前に表示されたポップアップ画面P5の表示枠から左右または上下のいずれかの方向に所定距離ずれた位置に後に表示されるポップアップ画面P51を表示するようにしてもよい。
【0069】
また、上述実施の形態においては、複写機について説明したが、これに限定されるものではない。タッチパネルを有しているプリンタまたはファクシミリ装置等の画像形成装置にもこの発明を適用できる。
【0070】
また、上述実施の形態においては、画像形成装置の表示装置に液晶画面からなるタッチパネル40を用いたが、これに限定されるものではない。表示装置としてCRT、ELディスプレイ等を用いても良い。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る画像形成装置および操作部表示方法によれば、機能設定子画面を順次多重表示する際に、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示される機能設定子画面を重ねて表示するものである。
【0072】
この構成によって、機能設定の際に、設定している階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断することができる。また、例えば、複数の階層の機能設定子画面の領域の大きさは全て同一とされることにより、設定エリアを削減することなく、多重ポップアップ画面の表示を行うことができ、整然とした操作部画面を提供することができる。
【0073】
この発明は、タッチパネル等の操作部を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置100の構成例を示すブロック図である。
【図2】機能選択に関する信号処理系の構成例を示すブロック図である。
【図3】操作部の基本画面の表示例を示す図である。
【図4】一つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。
【図5】二つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。
【図6】画像形成時の動作例を示すフローチャートである。
【図7】機能選択時のポップアップ画面表示の動作例を示すフローチャートである。
【図8】ポップアップ画面の配置例を示す図である。
【図9】従来の操作部の基本画面の表示例を示す図である。
【図10】従来の一つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。
【図11】従来の二つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。
【符号の説明】
10 画像入力部
20 画像処理部
30 本体制御部(表示制御手段)
30a CPU
30b ROM
30c RAM
40 タッチパネル
40a 表示部
40b 操作部
40c 操作入力処理回路
40d 表示処理回路
50 印刷部
60 フィニッシャー
100 画像形成装置
A メッセージエリア
B1〜B5,B51〜B53 機能選択ボタン
B54〜B58,B64 設定ボタン
P5,P51 ポップアップ画面
【発明の属する技術分野】
この発明は、タッチパネル等の操作部を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等に適用して好適な画像形成装置およびその操作部表示方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置の一つとして、テンキー等のキー入力部に加えて、タッチパネルを備えた画像表示装置を操作表示部として使用した画像形成装置がある。近年、全ての入力操作をタッチパネルの表示画面上で行うような画像形成装置もある。
【0003】
このような画像形成装置では、複数の操作画面を切り換えて、必要な時に必要な操作画面を表示するので、作業性および操作性を向上させることができる。
【0004】
最近の画像形成装置、例えば複写機においては、マイクロコンピュータを備え、そのため、複雑な複写プロセスも制御プログラムにより簡単に制御されるようになり、またマイクロコンピュータの機能を活用して、オペレータの利便のために、紙切れ、ペーパージャムなど簡単な障害チェック表示や複写枚数の計数表示など多くの機能が付加されるようになってきている。さらに上級機種では、両面複写ができるタイプのものや、複写した記録紙を1枚1枚分配するソーター機能が使用できるタイプのものや、或る複写作業を行っている間に別の複写作業を割り込ませ、この割込複写が終わると直前の複写作業が連続して続行できる割込複写モードが設定できるタイプのものなど、色々とオペレータの利便、効率向上を図ったものが提案され、実用に供されている。
【0005】
そして上述のような多様な機能に対してはそれぞれ操作のためのキーが備えられ、その機能操作に関する表示も操作部の表示画面に示されることになるが、当然のこととして、機能が増えるにつれて操作キーも表示すべき項目も相関的に増大する。画像形成装置の操作部は一般に装置筐体の上面領域に設けられているが、増大した操作キー全て及び表示画面を平面的に筐体上面領域に配置することはスペース的に困難であり、また限られた範囲内に収めるべくキーや表示画面を小さくすると、操作性が悪くなり、さらに多数のキーが配列されることで、操作が極めて煩雑であるような印象を与えるおそれもある。
【0006】
そこでスタートキーやテンキーなど、基本的なキーのみを機械的なキーとし、多様な機能のための設定乃至操作キーについては、液晶を用いたタッチパネルによってキー部分を切り替えで表示するようにした構成のものが実用化されている。このような画像形成装置は、枝分かれした機能ステップ毎に表示して、その画面切り替えによって操作表示部をすっきりさせるものであり、いわば階層的に機能キー(機能選択ボタン)等を整理収容している。またアイコンや機能設定子画面(以下、「ポップアップ画面」という)の採用、画面レイアウトの工夫などが操作の複雑化を緩和するためになされている。
【0007】
図9は、従来の操作部の基本画面の表示例を示す図である。図9に示すように、画面上に各種の機能選択ボタンが表示されている。例えば、画像形成された用紙に対する仕上がり処理について、「詳細設定」、「ステイプル」といた機能選択ボタンE1、E2が表示されている。また例えば、応用設定について、「画質調整」、「原稿設定」、「応用機能」、「自動画像回転解除」、「原稿読込」といた機能選択ボタンが表示されている。また、カラーモード、用紙サイズ選択についても多数の機能選択ボタンが設けている。これらの機能選択ボタンのいずれかを選択すると、当該機能選択ボタンに対応したポップアップ画面を画面上の所定位置に表示するようになされる。
【0008】
図10は、従来例に係る一つ目のポップアップ画面の表示例である。図10に示す画面は、図9に示す画面中の「詳細設定」という機能選択ボタンE1をタッチすることにより、表示されたものである。この場合、選択された機能選択ボタンE1は白から黒に反転し、同時にこの機能選択ボタンE1に対応したポップアップ画面G1が表示される。このポップアップ画面G1は、機能選択ボタンE1と吹き出しF1により対応が取られている。操作者がこの吹き出しF1から表示されたポップアップ画面G1と機能選択ボタンE1との対応関係を把握し、次の設定操作を行う。
【0009】
図10に示す画面中のポップアップ画面G1には、「排紙トレイ」、「両面とじ方向」、「ステイブル」、「メイントレイ後処理」、「断裁処理」に関する複数の機能選択ボタンが表示されている。これらの機能選択ボタンのいずれかを選択すると、選択された機能選択ボタンに対応したポップアップ画面を表示するようになされる。
【0010】
例えば、「メイントレイ後処理」に関する機能選択ボタンK(カバーシート)を選択すると、図11に示すように、次の階層(二つ目)のポップアップ画面G2がポップアップ画面G1の領域内に表示される。機能選択ボタンKとの対応関係をとるために、吹き出しF2が用いられている。そのため、ポップアップ画面G2の表示領域をポップアップ画面G1の表示領域より小さくするようになされている。
【0011】
また、ポップアップ画面をディスプレイ上に小さい枠から大きい枠まで順次表示させる文書処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0012】
この場合、例えば、キーボードにおけるポップアップキーからの指令に基づきポップアップ表示を実行するに際して、ポップアップのアクション回数を計算するとともに、各アクションにおいて表示される枠サイズを演算し、アクション回数に対応して小さい枠から大きい枠まで順次ディスプレイ上に表示するようになされる。
【0013】
【特許文献1】
特開平7−129353号公報(第4頁、第5〜10図)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、複写機の多機能化により、設定できる項目が増え、画面切り替えで多数の階層により操作部画面が構成されるようになった。このように階層が深くなるにつれ、現在どの機能のどの階層で設定を行っているか分かりづらくなってしまう。そのため、画面切り替えではなく、ポップアップ表示を行うことで、機能や階層の認識をしやすくすることで対策を取っているが、上述したように多重ポップアップ表示する際に、ポップアップ画面の中にさらにポップアップ画面を表示するため、徐々に設定画面の領域(エリア)が狭くなってしまい、表示できる機能設定ボタンの数または大きさが制限される問題があった。
【0015】
また、背景にたくさんの機能選択ボタンが存在する場合、どの機能選択ボタンを選択したことによるポップアップ画面であるか、分かり難いという問題があった。特に、画面上に表示するボタンなど内容が多い場合、機能選択ボタンとポップアップ画面との対応関係を示す吹き出しパーツが小さいため、機能選択ボタンとそれに対応したポップアップ画面との対応関係が認識され難い。
【0016】
また、特許文献1の文書処理装置の場合は、ポップアップ画面を大きくすることができるが、複数の階層を順次に表示することができない。
【0017】
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、機能設定の際に、設定している階層が分かりやすくすると共に、機能設定の操作性を向上できるようにした画像形成装置および操作部表示方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置は、画像形成機能の選択操作に従って画像を形成する画像形成装置であって、画像形成機能を選択するための複数の機能選択ボタンを有する機能設定子画面を階層順に表示する表示部と、機能選択を行うタッチパネルを有して表示部に表示された機能選択ボタンをタッチするように操作される操作部と、この操作部における機能選択ボタン操作に対応した機能設定子画面を表示部の所定位置に表示するように表示制御する表示制御手段とを備え、この表示制御手段は、機能設定子画面を順次多重表示する際に、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示される機能設定子画面を重ねて表示するように表示部を制御することを特徴とするものである。
【0019】
本発明に係る画像形成装置によれば、画像形成機能の選択操作に従って画像を形成する場合に、画像形成機能を選択するための複数の機能選択ボタンが表示部に表示される。この表示部に表示された機能選択ボタンをタッチするように操作される操作部によって所定の機能選択ボタンが選択されると、当該機能選択ボタンに対応した機能設定子画面が表示部の所定位置に表示される。機能設定子画面を順次多重表示する際に、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示される機能設定子画面を重ねて表示するようになされる。
【0020】
これによって、機能設定の際に、ポップアップ画面(機能設定子画面)が徐々にずらして表示されるため、設定している階層が分かりやすくなり、選択操作の範囲を容易に判断することが可能となる。また、例えば、複数の階層の機能設定子画面の領域の大きさは全て同一とされることにより、設定エリアを削減することなく、多重ポップアップ画面の表示を行うことができ、整然とした操作部画面を提供することが可能となる。
【0021】
本発明に係る操作部表示方法は、表示画面に表示された機能選択ボタンをタッチするように操作される操作部の操作画面を表示する方法であって、機能設定子画面を順次多重表示する際に、機能選択ボタンを選択し、この機能選択ボタンに対応した機能設定子画面を表示し、この機能設定子画面に表示された機能選択ボタンが選択された場合、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に当該機能選択ボタンに対応した機能設定子画面を重ねて表示することを特徴とするものである。
【0022】
本発明に係る操作部表示方法によれば、機能設定の際に、ポップアップ画面(機能設定子画面)が徐々にずらして表示されるため、設定している階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断することができる。また、例えば、複数の階層の機能設定子画面の領域の大きさは全て同一とされることにより、設定エリアを削減することなく、多重ポップアップ画面の表示を行うことができ、整然とした操作部画面を提供することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態としての画像形成装置、および操作部表示方法について説明をする。
この実施の形態では、操作部における機能選択ボタン操作に対応した機能設定子画面を表示部の所定位置に表示するように表示制御する表示制御手段を備え、機能設定子画面を順次多重表示する際に、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示される機能設定子画面を重ねて表示することによって、機能設定の際に、設定している階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断することができるようにしたものである。
【0024】
図1は、画像形成装置100の構成例を示すブロック図である。この画像形成装置100は、例えば、原稿画像を読み取り、読み取った画像データを処理した上で用紙上に画像を形成し、画像が形成された用紙を後処理してから排出する複写機である。
【0025】
図1に示すように、画像形成装置100は、画像入力部10と、画像処理部20と、本体制御部30と、タッチパネル40と、印刷部50と、フィニッシャー60から構成されている。
【0026】
画像入力部10は、任意の原稿を露光走査して原稿画像を読み取るものである。例えば、CCD(Charge Coupled Device)を利用したイメージスキャナ等が利用されている。この画像入力部10は、画像処理部20および本体制御部30と接続されている。画像入力部10で読み取った画像データが画像処理部20に入力される。画像入力部10の読取の動作は本体制御部30により制御される。
【0027】
画像処理部20は、画像処理回路を備える。この画像処理部20は、画像入力部10および本体制御部30と接続されている。画像入力部10により光電変換されたアナログ信号は、A/D変換され、シェーディング補正およびライン間補正処理を行った後、画像圧縮処理等を行うようになされる。画像処理部20の画像処理動作は、本体制御部30により制御される。
【0028】
本体制御部30は、画像形成装置100の画像読み取り、画像処理、画像形成、および用紙の給紙、搬送、排紙、後処理等の動作を制御するものである。本体制御部30には、CPU30a、ROM30b、およびRAM30cを備える。ROM30bには、画像形成装置100の制御プログラムおよび操作画面を表示するための画像データが格納されている。CPU30aは、ROM30bに記憶された制御プログラム情報に従って、RAM30cをワークエリアとして使用しながら、画像形成装置100の全体の動作を制御する。
【0029】
この本体制御部30は、操作者が指定された処理モードに従って画像入力部10を制御し、原稿の画像の読み取りを行い、次に、読み取った画像データを画像処理部20で処理し、処理後の画像データを印刷部50で感光体ドラムに潜像を形成し、そして、給紙カセットから搬送されてきた用紙に画像を転写、定着した後、画像形成した用紙を排出するように制御する。
【0030】
また、本体制御部30は、表示制御手段としても機能する。例えば、機能設定の際に、操作者が操作部40bの機能選択ボタンをタッチすることにより所定の機能選択ボタンを選択する場合、本体制御部30により、選択された機能選択ボタンに対応したポップアップ画面(機能設定子画面)に関する画像データをROM30bから読み出し、読み出された画像データに基づいて、表示画面の一部の表示データを機能選択ボタンに対応したポップアップ画面の表示データに書き換える。あたかも、画面の一部の表示を消去し、ここで消去された部分にポップアップ画面を表示することができる。なお、消去された表示データをRAM30cに一時的に記憶させる。ポップアップ画面を表示しない時、例えば、ポップアップ画面をキャンセルする時、またはポップアップ画面での設定が完了した時にRAM30cから消去された表示データを読み出し、ポップアップ画面を書き換え、元の表示画面を表示することができる。
【0031】
ポップアップ画面を順次多重表示する際に、本体制御部30は、前に表示されたポップアップ画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示されるポップアップ画面を重ねて表示するように表示部40aを制御する。この場合、複数の階層のポップアップ画面の領域の大きさは全て同一とされる。
【0032】
タッチパネル40は、画像形成機能を選択するための操作画面を表示する表示部40aと、操作画面に表示された機能選択ボタンをタッチするように操作される操作部40bとを構成する。このタッチパネル40は、本体制御部30と接続されている。操作部40bからの入力信号は本体制御部30に伝送される。また、本体制御部30からの表示信号は表示部40aに伝送される。
【0033】
タッチパネル40を用いて、画像形成に関する機能選択(機能設定)の際に、操作者がタッチパネル40の画面上に表示された機能選択ボタンをタッチすると、この機能選択ボタンが選択されることになる。これにより、選択された機能選択ボタンに対応したポップアップ画面が表示される。また、ポップアップ画面中の機能選択ボタンを選択すると、次の階層のポップアップ画面が表示される。この場合、前に表示されたポップアップ画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示されるポップアップ画面を重ねて表示するようになされる。なお、各階層のポップアップ画面中で所定の機能を設定し、さらに「OK」ボタンを押すと、所定の画像形成機能が設定される。
【0034】
なお、ここで、タッチパネル40とは、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、EL(Electroluminescence)ディスプレイ等と、表示パネルのボタン位置に対応した座標位置の検出を行うタッチパネル、マウス等の入力装置を含む装置である。
【0035】
印刷部50は、画像データに基づいて、用紙上に画像を形成するものである。この印刷部50は、本体制御部30に接続される。印刷部50では、画像処理部20で処理された画像データに基づいて、画像を形成する。ここで、帯電手段によって感光体ドラムが帯電され、露光手段によって感光体ドラムが露光される。この露光により、感光体ドラムに静電潜像が形成され、この静電潜像が、現像手段から供給された現像剤により顕像化されて黒色のトナー像となされる。そして、用紙に画像を転写する。画像を担持した用紙を定着処理した後、排紙部から排出する。排出された画像形成後の用紙はフィニッシャー60に供給される。
【0036】
フィニッシャー60は、画像形成された用紙に対して、中折り位置、Z折り、綴じ位置、パンチ位置、両面レイアウトなどの後処理を行うものである。このフィニッシャー60は、印刷部50の後に配置される。フィニッシャー制御部60aは本体制御部30と接続されている。フィニッシャー60における後処理動作は、フィニッシャー制御部60aにより制御される。また、フィニッシャー制御部60aは本体制御部30からの制御信号により制御されるようにさなれる。フィニッシャー60で処理された用紙は排紙トレイに排出される。
【0037】
図2は、機能選択の信号処理系の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、画像形成装置100の機能選択に関する信号処理系は、操作部40b、操作入力処理回路40c、CPU30a、ROM30b、表示処理回路40d、表示部40aとから構成される。
【0038】
画像形成に関する機能設定を行う際に、タッチパネル40から機能選択ボタンを選択し、操作入力処理回路40cにより選択された機能選択ボタンに関する操作入力処理を行い、処理後の入力信号はCPU30aに入力される。CPU30aは、入力された信号に基づいて、ROM30bからそれに対応した表示用画像データを読み出し、読み出された画像データに基づいて、表示画面の一部の表示データをポップアップ画面の表示データに書き換え、得られた表示データを表示処理回路40dに供給する。表示処理回路40dにより処理された表示信号がタッチパネル40の表示部(液晶パネル)40aに入力される。これにより、選択された機能選択ボタンに対応したポップアップ画面が機能選択画面に表示される。また、ポップアップ画面を順次多重表示する際に、即ちポップアップ画面に表示された機能選択ボタンが選択されると、前に表示されたポップアップ画面の表示枠から所定距離ずれた位置に当該機能選択ボタンに対応したポップアップ画面を重ねて表示するようになされる。
【0039】
このようにポップアップ画面が徐々にずらして表示される場合、ポップアップ画面の階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断することができる。また、複数の階層の機能設定子画面の領域の大きさは全て同一とされるため、設定エリアを削減することなく、多重ポップアップ画面の表示を行うことができる。
【0040】
図3は、操作部40bの基本画面の表示例を示す図である。この場合、図3に示す画面は、コピーモードの基本画面である。また、この画面の背景色は、例えば灰色とされる。なお、基本画面の背景色は、他の色にしても良い。
【0041】
図3に示すように、表示画面の上部に、「コピー」、「スキャナー」等のモードを選択するためのモード選択ボタンM1,M2等が設けられている。これらのモード選択ボタンM1,M2等のうち何れかが選択された場合、それに対応する基本画面が表示される。
【0042】
また、基本画面に、操作の状態や機能設定の内容等のメッセージを表示するためのメッセージエリアAが設けられている。本例では、「コピー予約できます」および「設定部数001」、「予約JOB数2」、「原稿カウント0」といた内容が表示されている。
【0043】
また、メッセージエリアAの下にあるエリアには複数の機能選択ボタン、例えば、「原稿設定」B1、「画質設定」B2、「倍率設定」B3、「応用設定」B4、「用紙設定」B5等の機能設定ボタンが表示されている。これらの機能選択ボタンの何れかをタッチ(選択)すると、選択された機能選択ボタンに対応するポップアップ画面が表示される。
【0044】
図4は、一つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。図4に示す画面は、上述した図3の基本画面で、機能選択ボタンB5を選択することにより、この機能選択ボタンB5に対応するポップアップ画面P5が基本画面に重ねて表示された画面である。
【0045】
図4に示すように、上述した基本画面の一部にポップアップ画面P5が表示されている。このポップアップ画面P5は前の画面に表示された機能選択ボタンB1,B2,・・・等を隠している。そのため、次の選択操作をこのポップアップ画面P5上で行うようになされる。これにより、どの機能選択ボタンを選択したことにより表示されたポップアップ画面であるかを判断することが必要なく、次の選択操作の範囲を容易に判断することができる。
【0046】
また、図4に示すように、ポップアップ画面P5の右側には、用紙設定用の複数の機能選択ボタン、例えば、「サイズ設定」B51、「紙種設定」B52、「斤量設定」B53等が設けられている。また、ポップアップ画面P5の左側には、トレイ、用紙サイズ、紙種、斤量に関する設定ボタンB54〜B58が設けられている。これらの設定ボタンB54〜B58の何れかを選択し、さらに、ポップアップ画面の下部にある「OK]ボタンを押すと、選択された用紙設定に対応する機能が設定される。そして、この機能に関する設定が終了する。なお、このポップアップ画面P5の下部にある「キャンセル」ボタンを押すと、一つ前の画面に戻る。本例の場合は、図3に示す基本画面に戻る。
【0047】
また、ポップアップ画面P5の右側にある機能選択ボタンB51〜B53の何れかを選択すると、その機能選択ボタンに対応したポップアップ画面、即ち次の階層のポップアップ画面を表示するようになされる。
【0048】
図5は、二つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。図5に示す画面は、上述した図4のポップアップ画面P5で、機能選択ボタンB51を選択することにより、この機能選択ボタンB51に対応するポップアップ画面P51が前の画面に重ねて表示された画面である。この場合、前に表示されたポップアップ画面P5の表示枠から所定距離ずれた位置にポップアップ画面P51を重ねて表示するようになされる。
【0049】
図5に示すように、ポップアップ画面P51の左側には、用紙設定用の複数の機能選択ボタン、例えば、「定形サイズ」B61、「定形特殊サイズ」B62、「不定形サイズ」B63、「ワイド紙」B64、「はがき」B65が表示されている。また、ポップアップ画面P51の右側には、用紙サイズ入力するための数字入力ボタンが表示されている。ポップアップ画面P51の左側にある機能選択ボタンの何れか、例えば、設定ボタンB64を選択し、必要に応じて所定のサイズを入力し、さらに、ポップアップ画面の下部にある「OK]ボタンを押すと、選択された機能選択ボタンに対応する機能が設定される。この機能に関する設定が完了し、基本画面に戻る。なお、このポップアップ画面P51の下部にある「キャンセル」ボタンを押すと、一つ前の画面に戻る。本例の場合は、図4に示すポップアップ画面P5に戻る。
【0050】
以下、操作部表示方法について説明する。ここで、画像形成装置100において画像形成時の動作について、図6、図7および図8を参照しながら説明する。図6は、画像形成時の動作例を示すフローチャートであり、図7は、機能選択時のポップアップ画面表示の動作例を示すフローチャートである。図8は、ポップアップ画面の配置例を示す図である。
【0051】
ここで、画像形成装置100において、タッチパネル40を用いて機能設定を行う際に、機能設定子画面を順次多重表示する際に、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示される機能設定子画面を重ねて表示する場合を前提とする。
【0052】
これを動作条件にして、画像形成装置100の本体制御部30は次のように制御する。
まず、図6に示すフローチャートのステップS1で、機能選択を行う。ここで、機能選択は表示部40aに表示される複数の階層のポップアップ画面で行われる。この機能選択時のポップアップ画面表示の動作は、図7に示すフローチャートに従って行われる。
【0053】
図7に示すフローチャートのステップS11で、機能選択ボタンが選択されたか否かを判断する。例えば、操作者が基本画面(例えば、図8(a)に示す基本画面)上に表示された機能選択ボタンのいずれかをタッチすると、その入力信号が本体制御部30に入力され、本体制御部30は機能選択ボタンが選択されたと判断する。機能選択ボタンが選択されたと判断された場合には、次のステップS12で、ROM30bから選択された機能選択ボタンに対応するポップアップ画面の画像データ(ポップアップ背景パーツ)を読み出す。
【0054】
次に、ステップS13で、既にポップアップ画面を表示しているか否かを判断する。ポップアップ画面を表示していないと判断される場合には、ステップS14で、ポップアップ表示回数カウンタを初期化する。例えば、カウンタ数C=0にする。そして、ステップS16で、ポップアップ画面の配置位置の座標を算出する。この場合、第1回目のポップアップ画面であるので、ポップアップ画面の位置を基準位置(Xp,Yp)とする(図8(b)参照)。座標Xp,Ypは予め設定されたものである。
【0055】
次に、ステップS17で、読み出されたポップアップ画面の画像データに基づいて、ステップS16で算出された表示位置にポップアップ画面を表示する。例えば、図8(b)に示すように第1回目のポップアップ画面が表示される。この場合、表示画面の一部の表示データを機能選択ボタンに対応したポップアップ画面の表示データに書き換える。あたかも、画面の一部の表示を消去し、ここで消去された部分にポップアップ画面を表示する。なお、消去された表示データをRAM30cに一時的に記憶させる。ポップアップ画面を表示しない時にRAM30cから消去された表示データを読み出し、ポップアップ画面を書き換え、元の表示画面を再度に表示することができる。
【0056】
なお、ステップS13で、既にポップアップ画面を表示していると判断される場合には、ステップS15で、ポップアップ表示回数カウンタインクリメントを行う。そして、ステップS16で、ポップアップ画面の配置位置の座標を算出する。この場合、下式(1),(2)により新たに表示するポップアップ画面の配置位置の座標を算出する。
xn=Xp+C×x′ (1)
yn=Yp+C×y′ (2)
【0057】
ここで、xn,ynはn回目のポップアップ画面の表示位置座標、Xp,Ypはポップアップ画面の基準位置、x′,y′は定数、即ち予め規定された1回でx,y方向にずらす幅、Cはポップアップ回数カウンタである。この例では、第一回目のポップアップに対して、C=0とする。
【0058】
例えば、第2回目のポップアップ画面を表示する場合は、ステップS15で、C=1とされ、ポップアップ画面の座標はx2=Xp+x′、y2=Yp+y′となる。図8(c)に示すように、第2回目のポップアップ画面は第1回目のポップアップ画面(基準位置)から所定距離x′(x方向),y′(y方向)ずれた位置に配置される。
【0059】
また例えば、第n回目のポップアップ画面を表示する場合は、ステップS15で、C=n−1とされ、ポップアップ画面の座標はxn=Xp+C×x′、yn=Yp+C×y′となる。図8(d)に示すように、第n回目のポップアップ画面は第1回目のポップアップ画面(基準位置)から所定距離C×x′(x方向),C×y′(y方向)ずれた位置に配置される。
【0060】
次に、ステップS17で、読み出されたポップアップ画面の画像データに基づいて、ステップS16で算出された表示位置にポップアップ画面を表示する。例えば、図8(d)に示すように第n回目のポップアップ画面が表示される。この場合、表示画面の一部の表示データを機能選択ボタンに対応したポップアップ画面の表示データに書き換える。あたかも、画面の一部の表示を消去し、ここで消去された部分にポップアップ画面を表示する。
【0061】
ユーザがポップアップ画面上で機能設定を行い、そして、例えばOKボタンを押すことでこの機能選択動作を終了する。
【0062】
上述したようにステップS1で機能選択を行った後、次に、図6に示すフローチャートのステップS2で、原稿画像の読取を行う。ここで、画像入力部10で、例えば、原稿を1枚ずつ読み取り部へ搬送し、CCDイメージセンサにより原稿画像を読み取る。読み取った画像データを画像処理部20へ出力する。
【0063】
次に、ステップS3で、画像入力部10から入力された画像データに対して画像処理を行う。例えば、入力されたアナログ画像データをA/D変換し、シェーディング補正、ライン間補正処理および画像圧縮処理等を行う。処理した画像データは印刷部50に供給される。
【0064】
ステップS4で、画像形成処理を行う。ここで、画像処理を行った画像データに基づいて、感光体ドラムを帯電させ、露光を行い、潜像を形成させ、そして、給紙カセットから搬送された用紙に画像を転写する。
【0065】
次に、ステップS5で、用紙に転写された画像を定着処理する。そして、ステップS6で、画像が定着された用紙をフィニッシャー60へ搬送し、フィニッシャー60で予め指定された後処理が行われた後、排出して、動作を終了する。
【0066】
このように本実施の形態においては、操作部40bにおける機能選択ボタン操作に対応したポップアップ画面を表示部40aの所定位置に表示するように表示制御する表示制御手段を備え、ポップアップ画面を順次多重表示する際に、前に表示されたポップアップ画面P5の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示されるポップアップ画面P51が重ねて表示される。
【0067】
これによって、機能設定の際に、ポップアップ画面が徐々にずらして表示されるため、設定している階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断することができる。また、例えば、複数の階層の機能設定子画面の領域の大きさは全て同一とされることにより、設定エリアを削減することなく、多重ポップアップ画面の表示を行うことができ、整然とした操作部画面を提供することができる。
【0068】
なお、上述実施の形態においては、後に表示されたポップアップ画面P51は、前に表示されたポップアップ画面P5の表示枠から左右および上下に所定距離ずれた位置に表示されたものを示したが、これに限定されるものではない。例えば、前に表示されたポップアップ画面P5の表示枠から左右または上下のいずれかの方向に所定距離ずれた位置に後に表示されるポップアップ画面P51を表示するようにしてもよい。
【0069】
また、上述実施の形態においては、複写機について説明したが、これに限定されるものではない。タッチパネルを有しているプリンタまたはファクシミリ装置等の画像形成装置にもこの発明を適用できる。
【0070】
また、上述実施の形態においては、画像形成装置の表示装置に液晶画面からなるタッチパネル40を用いたが、これに限定されるものではない。表示装置としてCRT、ELディスプレイ等を用いても良い。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る画像形成装置および操作部表示方法によれば、機能設定子画面を順次多重表示する際に、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示される機能設定子画面を重ねて表示するものである。
【0072】
この構成によって、機能設定の際に、設定している階層が分かりやすくなり、設定操作の範囲を容易に判断することができる。また、例えば、複数の階層の機能設定子画面の領域の大きさは全て同一とされることにより、設定エリアを削減することなく、多重ポップアップ画面の表示を行うことができ、整然とした操作部画面を提供することができる。
【0073】
この発明は、タッチパネル等の操作部を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置100の構成例を示すブロック図である。
【図2】機能選択に関する信号処理系の構成例を示すブロック図である。
【図3】操作部の基本画面の表示例を示す図である。
【図4】一つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。
【図5】二つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。
【図6】画像形成時の動作例を示すフローチャートである。
【図7】機能選択時のポップアップ画面表示の動作例を示すフローチャートである。
【図8】ポップアップ画面の配置例を示す図である。
【図9】従来の操作部の基本画面の表示例を示す図である。
【図10】従来の一つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。
【図11】従来の二つ目のポップアップ画面の表示例を示す図である。
【符号の説明】
10 画像入力部
20 画像処理部
30 本体制御部(表示制御手段)
30a CPU
30b ROM
30c RAM
40 タッチパネル
40a 表示部
40b 操作部
40c 操作入力処理回路
40d 表示処理回路
50 印刷部
60 フィニッシャー
100 画像形成装置
A メッセージエリア
B1〜B5,B51〜B53 機能選択ボタン
B54〜B58,B64 設定ボタン
P5,P51 ポップアップ画面
Claims (4)
- 画像形成機能の選択操作に従って画像を形成する画像形成装置であって、
画像形成機能を選択するための複数の機能選択ボタンを有する機能設定子画面を階層順に表示する表示部と、
機能選択を行うタッチパネルを有して前記表示部に表示された機能選択ボタンをタッチするように操作される操作部と、
前記操作部における機能選択ボタン操作に対応した機能設定子画面を前記表示部の所定位置に表示するように制御する表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、
前記機能設定子画面を順次多重表示する際に、
前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に後から表示される機能設定子画面を重ねて表示するように前記表示部を制御する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記複数の機能設定子画面の領域の大きさは、全て同一である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記表示制御手段は、
前記表示部に表示された画面である機能選択ボタンが選択された場合に、当該画面の一部の表示データを機能選択ボタンに対応した機能設定子画面の表示データに書き換えるように前記表示部を制御する
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の画像形成装置。 - 表示画面に表示された機能選択ボタンをタッチするように操作される操作部を表示する方法であって、
機能設定子画面を順次多重表示する際に、
前記機能選択ボタンを選択し、
前記機能選択ボタンに対応した機能設定子画面を表示し、
前記機能設定子画面に表示された機能選択ボタンが選択された場合、前に表示された機能設定子画面の表示枠から所定距離ずれた位置に当該機能選択ボタンに対応した機能設定子画面を重ねて表示する
ことを特徴とする操作部表示方法。
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