JP2004289433A - 撮影システム - Google Patents
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Abstract
【課題】テーマパーク等の施設において定点カメラにより入場者を撮影するに際し、カメラの撮影動作が間に合わなくなることを防止し、さらに撮影領域内の人物数に応じた撮影を行うことができるようにする。
【解決手段】テーマパーク内の撮影システム1Aにおいて被写体ユーザU0を撮影して画像データS1を取得する。この際、ゲート11A,11Bによりエリア19内への入場者数をカウントし、そのカウント数に応じて撮影デバイス14により自動撮影を行うか、マニュアル撮影を行うかを切り替える。また、広域センサ12が被写体ユーザU0が所持する無線タグ30から信号を受信すると、撮影デバイス14が撮影可能な状態に設定され、被写体ユーザU0が撮影エリア5A内に侵入すると、直ちに被写体ユーザU0の撮影を行う。
【選択図】 図2
【解決手段】テーマパーク内の撮影システム1Aにおいて被写体ユーザU0を撮影して画像データS1を取得する。この際、ゲート11A,11Bによりエリア19内への入場者数をカウントし、そのカウント数に応じて撮影デバイス14により自動撮影を行うか、マニュアル撮影を行うかを切り替える。また、広域センサ12が被写体ユーザU0が所持する無線タグ30から信号を受信すると、撮影デバイス14が撮影可能な状態に設定され、被写体ユーザU0が撮影エリア5A内に侵入すると、直ちに被写体ユーザU0の撮影を行う。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーマパーク等において定点に設置されたカメラにより被写体である人物の画像を撮影する撮影システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、テーマパーク等において、アトラクション内に定点カメラを設置して入場者を被写体として撮影を行い、撮影により得られた画像データをプリント出力して得られたプリントを入場者に渡すというプリントシステムが提案されている。このようなプリントシステムにおいては、アトラクション毎に入場者にプリントが渡されるため、入場者はプリントが出来上がるまでアトラクション毎に待つ煩わしさがある。
【0003】
このため、入場者である人物を特定するためのID情報を記録した無線ICカードのような無線タグを入場者に渡し、テーマパーク内に複数設置された定点カメラにより撮影を行う撮影システムが提案されている(特許文献1参照)。この撮影システムにおいては、撮影時にID情報を無線タグから定点カメラとともに設置された通信装置に送信し、撮影により得られた画像データとID情報とを関連付けて画像サーバに保管している。このため、入場者である人物は後日画像サーバにアクセスし、ID情報に基づいて画像データを検索することにより、テーマパーク内において得られた自身の画像をまとめて参照することができ、これにより、アトラクション毎にプリントの受け取りを待つという入場者の煩わしさを低減することができる。また、特許文献1に記載されたシステムにおいては、入場者が無線タグを操作することにより、定点カメラを操作して定点カメラの方を向いた自身の画像の撮影を行うことも可能である。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−177750号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記撮影システムにおいては、定点カメラが撮影可能な領域(撮影領域)内に、無線タグを所持する入場者が存在する場合にその入場者の撮影が行われるが、突然撮影領域内に入場者が侵入してきた場合には、撮影動作が間に合わない場合がある。また、撮影領域内に無線タグを所持する入場者が多数いる場合には撮影を行っても、どの入場者の撮影を行ったかが分からない場合がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、撮影動作が間に合わなくなることを防止することを目的とする。
【0007】
また、撮影領域内の人物数に応じた撮影を行うことができるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の撮影システムは、第1の領域内に存在する人物が所持する通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第1の領域内に存在することを検出する第1の検出手段と、
前記第1の領域を含み、該第1の領域よりも広い第2の領域内に存在する人物が所持する前記通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第2の領域内に存在することを検出する第2の検出手段と、
前記第2の領域内へ侵入する前記通信手段を所持する人物および該通信手段を所持しない人物の双方をカウントするカウント手段と、
前記第1の領域を撮影範囲として、該第1の領域に存在する人物の画像を撮影する撮影手段と、
前記第2の検出手段が前記人物を検出すると、前記撮影手段を撮影可能な待機状態に設定するとともに、前記カウント手段がカウントした人物数に応じて、前記撮影手段の撮影動作を制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明による第2の撮影システムは、第1の領域内に存在する人物が所持する通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第1の領域内に存在することを検出する第1の検出手段と、
前記第1の領域を含み、該第1の領域よりも広い第2の領域内へ侵入する前記通信手段を所持する人物および該通信手段を所持しない人物の双方をカウントするカウント手段と、
前記第1の領域を撮影範囲として、該第1の領域に存在する人物の画像を撮影する撮影手段と、
前記カウント手段がカウントした人物数に応じて、前記撮影手段の撮影動作を制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明による第3の撮影システムは、第1の領域内に存在する人物が所持する通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第1の領域内に存在することを検出する第1の検出手段と、
前記第1の領域内へ侵入する前記通信手段を所持する人物および該通信手段を所持しない人物の双方をカウントするカウント手段と、
前記第1の領域を撮影範囲として、該第1の領域に存在する人物の画像を撮影する撮影手段と、
前記カウント手段がカウントした人物数に応じて、前記撮影手段の撮影動作を制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
「撮影動作の制御」としては、人物数が所定のしきい値以上となったら撮影を一時的に中止する、識別情報に基づいて撮影しようとする人物を特定して、音声により名前を呼ぶなどして撮影しようとする人物に撮影する旨を伝える等することをいう。
【0012】
通信手段としては、長距離型(交信範囲数メートル程度)の無線タグ(RFID : Radio Frequency IDentification)とその受信アンテナを利用することが考えられる。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、撮影制御手段は、第2の検出手段が識別情報を受信することにより人物を検出すると、撮影手段を撮影可能な待機状態に設定するため、第1の検出手段が人物を検出すると、撮影手段は直ちに人物を撮影することができる。したがって、人物が第1の領域に突然侵入しても撮影が間に合わなくなることがなくなる。
【0014】
また、撮影制御手段は、カウント手段がカウントした人物数に応じて撮影手段の撮影動作を制御するため、第1の領域内に存在する可能性が高い人物数に応じて適切に撮影を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態による撮影システムを備えた画像管理システムの構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、本実施形態による画像管理システムは、テーマパーク内に設置されるものであり、テーマパーク内に設置されてテーマパークの入場者である人物(以下被写体ユーザU0とする)を被写体として撮影を行って被写体の画像を表す画像データS1を取得する複数(ここでは3つ)の撮影システム1A,1B,1Cと、撮影システム1A,1B,1Cとネットワーク3を介して接続された画像保管サーバ4とを備える。なお、画像保管サーバ4は、被写体ユーザU0が所持するパソコン、携帯電話およびPDA等の端末装置6並びに画像データS1のプリント出力、アルバムの作成およびCD−Rへの記録等を行うラボ8とネットワーク3を介して接続されている。また、画像保管サーバ4には、後述する無線タグ30に記憶されたユーザIDと、ユーザの氏名、住所等のユーザ情報とが対応付けられて記憶されている。
【0016】
被写体ユーザU0はデジタルカメラ10および無線タグ30(通信手段)を所持し、テーマパーク内を移動することにより、撮影システム1A,1B,1Cにより撮影される。
【0017】
なお、無線タグ30はテーマパークへの入場時に被写体ユーザU0に渡される。
【0018】
図2は撮影システムの構成を示す概略斜視図である。なお、撮影システム1A,1B,1Cの構成は同一であるため、ここでは撮影システム1Aについてのみ説明する。図2に示すように撮影システム1Aは、テーマパーク内の撮影エリア5A内に存在する被写体ユーザU0の撮影を行うものであり、エリア19に入場する入場者数をカウントするためのゲート(カウント手段)11A,11Bと、ゲート11A,11Bの間のエリア(第2の領域)19に存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0の数をカウントする広域センサ(第2の検出手段)12と、撮影エリア(第1の領域)5A内に存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0と通信を行う通信デバイス(第1の検出手段)13と、被写体ユーザU0の撮影を行う撮影デバイス14と、被写体ユーザU0への撮影指示や撮影デバイス14が取得した画像データS1の表示等を行う表示器15と、撮影デバイス14により被写体ユーザU0を捕捉するために、撮影エリア5A内に存在する被写体ユーザU0を検出するための赤外線センサや超音波センサからなる人物センサ16A,16Bとを備える。
【0019】
ゲート11A,11Bはエリア19に入場する入場者数を無線タグ30の所持、不所持に拘わらずカウントするためのものであり、カウント数は例えば画像保管サーバ4とともに設置された不図示のテーマパークのシステムに入力され、エリア19に入場した入場者数の把握に用いられる。また、カウント数は入場者数を表す情報として撮影デバイス14にも入力され、撮影動作の制御に用いられる。
【0020】
なお、ゲート11A,11Bとしては、電光管により人物の数をカウントするもの、回転可能な遮断バーを設け、遮断バーを回転させることにより人物を通過させて人物数をカウントするもの等、人物の数をカウントすることができる任意の構成を有するものを用いることができる。
【0021】
広域センサ12は、エリア19内に存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0を検出する。図3は広域センサ12の構成を示す概略ブロック図である。図3に示すように、広域センサ12は、問い合わせ情報を表す問い合わせ信号を所定間隔で発信するとともに、無線タグ30からの問い合わせ信号に対する返信信号を受信する通信部12Aと、返信信号を受信した旨を表す信号、返信信号により表される返信情報を撮影デバイス14に出力する出力部12Bとを備える。
【0022】
通信デバイス13は、撮影エリア5Aに存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0と通信を行う。図4は通信デバイス13の構成を示す概略ブロック図である。図4に示すように、通信デバイス13は、問い合わせ情報を表す問い合わせ信号を所定間隔で発信するとともに、無線タグ30からの問い合わせ信号に対する返信信号、さらには無線タグ30から送信される撮影指示信号を受信する通信部13Aと、通信部13Aが受信した返信信号により表される返信情報を撮影デバイス14に出力する出力部13Bとを備える。
【0023】
ここで、無線タグ30が送信する返信信号により表される返信情報は、被写体ユーザU0を特定するユーザIDを含む。ユーザIDは被写体ユーザU0に固有の番号であり、予め無線タグ30に記憶された番号をユーザIDとして用いてもよく、無線タグ30を被写体ユーザU0に渡す際に、その被写体ユーザU0が所望とする番号や記号をユーザIDとして無線タグ30に記憶してもよい。
【0024】
図5は撮影デバイスの構成を示す概略ブロック図である。図5に示すように撮影デバイス14は、デジタルカメラからなり、撮影により画像データS1を取得する撮影部14Aと、画像データS1を一時的に記憶する第1のメモリ14Bと、ゲート11A,11B、広域センサ12、通信デバイス13、表示器15および人物センサ16A,16Bと信号の送受信を行う送受信部14Cと、撮影デバイス14の駆動を制御する制御部14Dと、制御プログラムや種々の情報を記憶する第2のメモリ14Eと、撮影部14Aのパンおよびチルトを行う駆動部14Fと、ネットワーク3に接続された通信部14Gとを備える。
【0025】
撮影デバイス14においては、広域センサ12が撮影デバイス14に送信した、広域センサ12が返信信号を受信した旨を表す情報に基づいて、制御部14Dが撮影部14Aを直ちに撮影可能な待機状態に設定する。具体的には、撮影部14Aの電源がオフである場合や小電力化のためのスリープ状態となっている場合には電源をオンとしたり、スリープ状態を解除する。なお、既に撮影部14Aの電源がオンとなっている場合や既にスリープ状態が解除されている場合には、その状態を維持する。
【0026】
また、撮影デバイス14は、ゲート11A,11Bがカウントしたエリア19内への入場者数を表す情報に基づいてエリア19内への入場者数を把握して撮影モードを切り替える。具体的には、制御部14Dがエリア19内への入場者数をしきい値Th1と比較し、しきい値Th1未満であって自動撮影に適した状態にある場合には撮影部14Aの撮影モードを自動撮影に切り替える。なお、入場者数がしきい値Th1以上となって撮影のために1つの被写体ユーザU0を特定することが困難となった場合には、制御部14Dが撮影を一時的に中止するように撮影部14Aの撮影モードを切り替える。
【0027】
なお、入場者数がしきい値Th1以上となった場合には、撮影エリア5A内に無線タグ30を所持する被写体ユーザU0が複数存在する可能性があり、1つの被写体ユーザU0を特定することが困難であるため、被写体ユーザU0が無線タグ30を操作することによって撮影を行うマニュアル撮影モードに撮影モードを切り替えてもよい。この場合、撮影デバイス14は、撮影時に被写体ユーザU0に撮影を行わせる指示を指示信号として表示器15に送信する。また、無線タグ30から送信された返信信号により表される返信情報にはユーザIDが含まれるため、ユーザIDに基づいて撮影しようとする被写体ユーザU0に表示器15から呼びかけて撮影を行う撮影モード、あるいは撮影しようとする被写体ユーザU0以外は撮影エリア5Aから退出する旨を通知してから撮影を行う撮影モードに切り替えてもよい。本実施形態においては、マニュアル撮影モードに切り替えるものとして説明する。なお、マニュアル撮影モード時に被写体ユーザU0に対して撮影を行うことを呼びかけるようにしてもよい。
【0028】
ここで、マニュアル撮影モードおよび被写体ユーザU0に呼びかけて撮影を行う撮影モードにおいては、撮影される被写体ユーザU0に自身が撮影されることを知らせる必要がある。このため、制御部14Dは画像保管サーバ4にアクセスして、返信情報に含まれるユーザIDに基づいて後述するユーザデータベースを参照してユーザの氏名を表す情報を取得して表示器15に送信し、後述するように表示器15に撮影しようとする被写体ユーザU0の氏名の呼びかけを行わせる。
【0029】
また、撮影デバイス14は、通信デバイス13が送信した返信信号により表される返信情報および撮影により取得した画像データS1を通信部14Gから画像保管サーバ4に送信する。なお、撮影により取得した画像データS1を表示器15に送信して表示器15に表示するようにしてもよい。
【0030】
さらに、撮影デバイス14は、人物センサ16A,16Bから送信された信号に基づいて撮影エリア5A内の被写体ユーザU0の位置を把握し、駆動部14Fを駆動して撮影部14Aの画角内に被写体ユーザU0が入るように撮影部14Aのパンおよびチルトを行う。
【0031】
ここで、撮影デバイス14が取得した画像データS1は、通信デバイス13が送信した返信信号により表される返信情報、撮影日時を表す撮影日時情報、および撮影システム1Aの設置場所を表す設置場所情報とともに、画像保管サーバ4に送信される。なお、返信情報、撮影日時情報および設置場所情報は画像データS1とは別ファイルとして画像保管サーバ4に送信してもよく、画像データS1のタグに記述して画像データS1とともに画像保管サーバ4に送信してもよい。本実施形態においては、返信情報、撮影日時情報および設置場所情報は画像データS1のタグに記述されるものとする。
【0032】
図6は表示器の構成を示す概略ブロック図である。図6に示すように表示器15は、撮影デバイス14から送信される種々の指示を表す指示信号および画像データS1を受信する受信部15Aと、画像データS1や種々の情報を表示するモニタ15Bと、指示信号に基づいて被写体ユーザU0に撮影の指示等を行うための音声を出力するスピーカ15Cとを備える。
【0033】
ここで、上述したように撮影デバイス14において設定された撮影モードが、マニュアル撮影モードおよび被写体ユーザU0に呼びかけてから撮影を行うモードである場合のように、被写体ユーザU0に呼びかけを行う場合には、その旨が撮影デバイス14から指示され、「○○くん、これから撮影するよ」、「××ちゃん、撮影ボタンを押してね」等のように、被写体ユーザU0を特定した音声を出力する。
【0034】
人物センサ16A,16Bは、撮影エリア5A内の被写体ユーザU0の位置を検出し、被写体ユーザU0の位置を表す位置信号を、パンおよびチルトに用いるために撮影デバイス14に送信する。なお、図2においては2つの人物センサ16A,16Bを設けているが、3以上の人物センサを設けて被写体ユーザU0の位置の検出精度を向上させてもよい。
【0035】
図7は画像保管サーバの構成を示す概略ブロック図である。図7に示すように画像保管サーバ4は、撮影システム1A,1B,1C、被写体ユーザU0が所持する端末装置6およびラボ8とネットワーク3を介しての通信を行う通信部41と、画像データS1、検索用のデータベースDB1、画像保管サーバ4の制御プログラム、ユーザIDとユーザ情報とを対応付けたユーザデータベースDB2等の種々の情報を記憶する大容量のメモリ42と、メモリ42に記憶されるデータベースDB1を生成することにより、メモリ42に記憶された画像データS1の管理を行う管理部43と、画像保管サーバ4の駆動を制御する制御部44とを備える。
【0036】
管理部43は、撮影システム1A,1B,1Cが送信した画像データS1のタグに記述された情報(タグ情報)からデータベースDB1を生成する。ここで、画像データS1のタグ情報には、画像データS1のファイル名、返信情報により表される被写体ユーザU0のユーザID、撮影日時情報、設置場所情報、カメラIDおよび撮影情報が含まれる。
【0037】
なお、撮影情報には、撮影時におけるストロボの有無、ズーム倍率、パンおよびチルトの量が含まれる。
【0038】
そして、管理部43は、画像データS1に付与されたタグ情報に含まれる被写体ユーザU0のユーザIDに基づいて、被写体ユーザU0毎に画像データS1を分類し、さらに画像データS1のタグ情報に記述された撮影日時情報に基づいて、撮影日時が古い順に画像データS1をソートしてデータベースDB1を生成する。
【0039】
画像保管サーバ4の制御部44は、端末装置6からアクセスがあると、被写体ユーザU0が端末装置6に入力したユーザIDに基づいてデータベースDB1を検索して、そのユーザIDに分類された画像データS1の閲覧をアクセスした端末装置6に許可する。被写体ユーザU0は端末装置6を操作して、画像データS1のダウンロードや、アルバム作成の依頼、CD−R作成の依頼およびプリント注文を画像保管サーバ4に対して行う。
【0040】
図8は無線タグ30の構成を示す概略ブロック図である。図8に示すように、無線タグ30は、無線タグ30を所持する被写体ユーザU0を特定するユーザID等を記憶するメモリ31と、問い合わせ信号の受信およびユーザIDを含む返信情報を表す返信信号や撮影指示信号の送信を行う通信部32と、マニュアル撮影を行う場合に撮影指示を行う撮影ボタン33と、無線タグ30の駆動を制御する制御部34とを備え、被写体ユーザU0が所持しやすいようにカード状に形成されてなるものである。ここで、撮影ボタン33が押下されると、撮影指示を行うための撮影指示信号が通信部32から通信デバイス13に送信される。
【0041】
なお、無線タグ30の具体例としては電池内蔵で交信距離が数メートル以上の長距離型RFIDタグが考えられる。また、無線タグ30は、撮影システム1A,1B,1Cでの撮影を望むテーマパークの入場者である被写体ユーザU0に配布される。この際、被写体ユーザU0の氏名、住所および電話番号等を画像保管サーバ4のユーザデータベースDB2に登録することにより、被写体ユーザU0に基づいて被写体ユーザU0の氏名を特定することができるため、上述したように撮影時に表示器15から被写体ユーザU0を特定した音声を出力することが可能となる。
【0042】
次いで、本実施形態において行われる処理について説明する。図9および図10は撮影システム1A,1B,1Cにおいて撮影時に行われる処理を示すフローチャートである。なお、ここでは撮影システム1Aにおいて行われる処理について説明する。
【0043】
撮影デバイス14の制御部14Dは、ゲート11A,11Bから常時入場者数を表す情報を受信し(ステップS1)、入場者数をしきい値Th1と比較してエリア19内への入場者数がしきい値Th1以上であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2が肯定された場合には、マニュアル撮影モードに撮影部14Aを切り替え(ステップS3)、ステップS5に進む。なお、ステップS2が肯定された場合に、上述したように、マニュアル撮影モードや被写体ユーザU0に呼びかけて撮影を行う撮影モード等に撮影モードを切り替えてもよい。
【0044】
ステップS2が肯定されると、制御部14Dは撮影部14Aの撮影モードを自動撮影モードに切り替える(ステップS4)。続いて、制御部14Dは、広域センサ12から返信信号を受信した旨を表す信号が送信されたか否かの監視を開始し(ステップS5)、ステップS5が肯定されると、撮影部14Aを直ちに撮影を行うことが可能な待機状態に設定する(ステップS6)。
【0045】
次いで、図10に進み、制御部14Dは、通信デバイス13に常時問い合わせ信号を発信させ(ステップS7)、さらに通信デバイス13が撮影エリア5A内に存在する被写体ユーザU0の無線タグ30から問い合わせ信号に対する返信信号を受信したか否かを監視を開始する(ステップS8)。ステップS8が肯定されると、人物センサ16A,16Bにより撮影エリア5A内の被写体ユーザU0を検出し(ステップS9)、被写体ユーザU0を捕捉するように撮影部14Aのパンおよびチルトを行う(ステップS10)。
【0046】
そして、制御部14Dは撮影部14Aが被写体ユーザU0を捕捉したか否かを判定し(ステップS11)、ステップS11が否定されるとステップS9へ戻る。ステップS11が肯定されると、撮影モードが自動撮影かマニュアル撮影かを判定する(ステップS12)。
【0047】
撮影モードが自動撮影の場合には、制御部14Dは撮影を行う旨の指示を表示器15に行い(ステップS13)、表示器15から出力される撮影指示の音声のタイミングに合わせて撮像部14Aが被写体ユーザU0の撮影を行って画像データS1を取得する(ステップS14)。
【0048】
一方、撮影モードがマニュアル撮影の場合には、制御部14Dは被写体ユーザU0に無線タグ30の撮影ボタン33を押下させる指示を表示器15に行う(ステップS15)。そして、制御部14Dは、被写体ユーザU0が撮影ボタン33を押下することにより無線タグ30が送信した撮影指示信号を通信デバイス13が受信したか否かの監視を開始し(ステップS16)、ステップS16が肯定されるとステップS14に進み、撮影部14Aが撮影を行って画像データS1を取得する。
【0049】
そして制御部14Dは通信部14Gを介して画像データS1および無線タグ30が送信した返信信号により表される返信情報を画像保管サーバ4に送信し(ステップS17)、処理を終了する。
【0050】
画像保管サーバ4においては、管理部43が撮影システム1A,1B,1Cから送信された画像データS1のタグ情報からデータベースDB1を生成する。
【0051】
そして、被写体ユーザU0が後日端末装置6から画像保管サーバ4にアクセスし、ユーザIDを画像保管サーバ4に送信すると、制御部44がユーザIDをキーとしてメモリ42に保管されたデータベースDB1を検索し、そのユーザIDに分類された画像データS1を端末装置6に表示する。具体的には、例えば図11に示すようにファイル名順にソートされた画像データS1のサムネイル画像の一覧を端末装置6に表示する。なお、サムネイル画像の一覧には、ファイル名、撮影日時および撮影エリア名も含まれる。
【0052】
被写体ユーザU0はサムネイル画像の一覧からプリント注文やCD−Rへの記録等の注文を行うサムネイル画像を選択し、注文の指示を画像保管サーバ4に対して行う。また、所望とする画像データS1をダウンロードして自身でアルバムを作成することも可能である。
【0053】
なお、画像保管サーバ4に注文を行った場合には、画像保管サーバ4は注文のあった画像データS1をラボ8に送信する。ラボ8は注文に応じて画像データS1のプリント出力やCD−Rへの記録を行う。
【0054】
このように、本実施形態においては、制御部14Dが広域センサ12が無線タグ30から送信される返信信号を受信することによりエリア19内において無線タグ30を所持した被写体ユーザU0を検出すると、撮影部14Aを撮影可能な待機状態に設定しているため、通信デバイス13が被写体ユーザU0を検出すると、直ちに撮影部14Aは撮影を行うことができる。このため、被写体ユーザU0が撮影エリア内に突然侵入しても撮影が間に合わなくなることがなくなる。また、撮影デバイス14の制御部14Dがゲート11A,11Bから送信されたエリア19内への入場者数に応じて撮影部14Aの撮影動作を制御するため、撮影エリア5A内に存在する可能性が高い人物数に応じて適切に撮影を行うことができる。
【0055】
ここで、上記実施形態においては、撮影エリア5A,5B,5C内に無線タグ30を所持する被写体ユーザU0が複数存在する場合には、撮影モードをマニュアル撮影モードや呼びかけてから撮影を行う撮影モードに切り替えているが、この際、撮影エリア5A,5B,5Cに侵入した時間が早くかつ予め定められた所定時間以上撮影エリア5A,5B,5C内に存在する被写体ユーザU0から先に撮影を行えばよい。撮影エリア5A,5B,5Cに侵入した被写体ユーザU0は、通信デバイス13が受信した返信信号により表される返信情報に含まれるユーザIDにより特定することができ、その被写体ユーザU0からの返信信号を受信した時間を例えば第2のメモリ14Eに記憶しておくことにより、被写体ユーザU0が撮影エリア5A,5B,5Cへ侵入した順序を特定できる。また、被写体ユーザU0の撮影エリア5A,5B,5C内に所定時間いるか否かは、通信デバイス13が最初に返信信号を受信してからの返信信号を受信し続けている時間を計測することにより判定すればよい。
【0056】
なお、撮影時においては、ユーザデータベースDB2を参照してユーザIDに基づいてユーザの氏名を表す情報を取得し、表示器15から呼びかける被写体ユーザU0の氏名を特定することにより、被写体ユーザU0は自身が撮影される旨を知ることができる。
【0057】
なお、複数の被写体ユーザU0が同時に撮影エリア5A,5B,5C内に侵入し、同時に所定時間以上撮影エリア5A,5B,5C内に存在する場合には、複数の被写体ユーザU0は家族や仲間であるとみなして、同時に撮影を行うようにしてもよい。
【0058】
一方、図12に示すように、エリア19内に2つの撮影エリア5A,5A′を設け、撮影エリア5A内に存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0と通信を行う通信デバイス13と、撮影エリア5A′内に存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0と通信を行う通信デバイス13′と、撮影エリア5Aの撮影を行う撮影デバイス14と、撮影エリア5A′の撮影を行う撮影デバイス14′とを設けることにより、エリア19内の被写体ユーザU0の移動を追跡することができるため、被写体ユーザU0をより容易に撮影することができる。
【0059】
図13は、ある被写体ユーザU0(ユーザU1とする)が所持する無線タグ30から送信される返信信号の広域センサ12および通信デバイス13,13′における受信の状態を時間の経過とともに示す図である。なお、図13においてOFFは返信信号を受信していない状態を、ONは返信信号を受信している状態を示す。また、縦方向のtは矢印方向に時間が経過することを示す。広域センサ12および通信デバイス13,13′が全てOFFの場合には、ユーザU1はどこにいるのかは分からない。広域センサ12のみがONとなると、ユーザU1はエリア19内の撮影エリア5A,5A′以外のエリアに侵入したことが分かる。さらに、広域センサ12および通信デバイス13がONとなり、通信デバイス13′がOFFの場合には、ユーザU1は撮影エリア5Aに侵入したことが分かる。次いで、広域センサ12および通信デバイス13,13′の全てがONとなると、ユーザU1は撮影エリア5Aと撮影エリア5A′とが重なるエリアに侵入したことが分かる。さらに、広域センサ12および通信デバイス13′がONとなり、通信デバイス13がOFFの場合には、ユーザU1は撮影エリア5Aに′侵入したことが分かる。
【0060】
このように、ユーザU1すなわち特定の被写体ユーザU0の移動を追跡することにより、いずれの撮影デバイス14,14′によりその被写体ユーザU0を撮影すべきかを容易に判定することができるため、被写体ユーザU0をより容易に撮影することができる。
【0061】
なお、図12に示すように2台の撮影デバイス14,14′を用いる場合には、被写体ユーザU0の移動の追跡はいずれか一方の撮影デバイス14の制御部14Dが行えばよい。
【0062】
また、図14に示すように上記実施形態における広域センサ12を省略し、ゲート11A,11Bのみを用いて撮影エリア5Aへの入場者数をカウントしてもよい。この場合、制御部14Dは、撮影部14Aを常時待機状態に設定しておき、撮影エリア5Aへの入場者数に応じて撮影モードを切り替える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による撮影システムを備えた画像管理システムの構成を示す概略ブロック図
【図2】撮影システムの構成を示す概略斜視図
【図3】広域センサの構成を示す概略ブロック図
【図4】通信デバイスの構成を示す概略ブロック図
【図5】撮影デバイスの構成を示す概略ブロック図
【図6】表示器の構成を示す概略ブロック図
【図7】画像保管サーバの構成を示す概略ブロック図
【図8】無線タグの構成を示す概略ブロック図
【図9】撮影システムにおいて撮影時に行われる処理を示すフローチャート(その1)
【図10】撮影システムにおいて撮影時に行われる処理を示すフローチャート(その2)
【図11】サムネイル画像の一覧を示す図
【図12】本発明の他の実施形態による撮影システムを備えた画像管理システムの構成を示す概略ブロック図
【図13】ある被写体ユーザが所持する無線タグから送信される返信信号の広域センサおよび通信デバイスにおける受信の状態を示す図
【図14】本発明のさらに他の実施形態による撮影システムを備えた画像管理システムの構成を示す概略ブロック図
【符号の説明】
1A,1B,1C 撮影システム
3 ネットワーク
4 画像保管サーバ
5A,5A′,5B,5C 撮影エリア
6 端末装置
8 ラボ
11A,11B ゲート
12 広域センサ
13,13′ 通信デバイス
14,14′ 撮影デバイス
15 表示器
16A,16B 人物センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーマパーク等において定点に設置されたカメラにより被写体である人物の画像を撮影する撮影システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、テーマパーク等において、アトラクション内に定点カメラを設置して入場者を被写体として撮影を行い、撮影により得られた画像データをプリント出力して得られたプリントを入場者に渡すというプリントシステムが提案されている。このようなプリントシステムにおいては、アトラクション毎に入場者にプリントが渡されるため、入場者はプリントが出来上がるまでアトラクション毎に待つ煩わしさがある。
【0003】
このため、入場者である人物を特定するためのID情報を記録した無線ICカードのような無線タグを入場者に渡し、テーマパーク内に複数設置された定点カメラにより撮影を行う撮影システムが提案されている(特許文献1参照)。この撮影システムにおいては、撮影時にID情報を無線タグから定点カメラとともに設置された通信装置に送信し、撮影により得られた画像データとID情報とを関連付けて画像サーバに保管している。このため、入場者である人物は後日画像サーバにアクセスし、ID情報に基づいて画像データを検索することにより、テーマパーク内において得られた自身の画像をまとめて参照することができ、これにより、アトラクション毎にプリントの受け取りを待つという入場者の煩わしさを低減することができる。また、特許文献1に記載されたシステムにおいては、入場者が無線タグを操作することにより、定点カメラを操作して定点カメラの方を向いた自身の画像の撮影を行うことも可能である。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−177750号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記撮影システムにおいては、定点カメラが撮影可能な領域(撮影領域)内に、無線タグを所持する入場者が存在する場合にその入場者の撮影が行われるが、突然撮影領域内に入場者が侵入してきた場合には、撮影動作が間に合わない場合がある。また、撮影領域内に無線タグを所持する入場者が多数いる場合には撮影を行っても、どの入場者の撮影を行ったかが分からない場合がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、撮影動作が間に合わなくなることを防止することを目的とする。
【0007】
また、撮影領域内の人物数に応じた撮影を行うことができるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の撮影システムは、第1の領域内に存在する人物が所持する通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第1の領域内に存在することを検出する第1の検出手段と、
前記第1の領域を含み、該第1の領域よりも広い第2の領域内に存在する人物が所持する前記通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第2の領域内に存在することを検出する第2の検出手段と、
前記第2の領域内へ侵入する前記通信手段を所持する人物および該通信手段を所持しない人物の双方をカウントするカウント手段と、
前記第1の領域を撮影範囲として、該第1の領域に存在する人物の画像を撮影する撮影手段と、
前記第2の検出手段が前記人物を検出すると、前記撮影手段を撮影可能な待機状態に設定するとともに、前記カウント手段がカウントした人物数に応じて、前記撮影手段の撮影動作を制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明による第2の撮影システムは、第1の領域内に存在する人物が所持する通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第1の領域内に存在することを検出する第1の検出手段と、
前記第1の領域を含み、該第1の領域よりも広い第2の領域内へ侵入する前記通信手段を所持する人物および該通信手段を所持しない人物の双方をカウントするカウント手段と、
前記第1の領域を撮影範囲として、該第1の領域に存在する人物の画像を撮影する撮影手段と、
前記カウント手段がカウントした人物数に応じて、前記撮影手段の撮影動作を制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明による第3の撮影システムは、第1の領域内に存在する人物が所持する通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第1の領域内に存在することを検出する第1の検出手段と、
前記第1の領域内へ侵入する前記通信手段を所持する人物および該通信手段を所持しない人物の双方をカウントするカウント手段と、
前記第1の領域を撮影範囲として、該第1の領域に存在する人物の画像を撮影する撮影手段と、
前記カウント手段がカウントした人物数に応じて、前記撮影手段の撮影動作を制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
「撮影動作の制御」としては、人物数が所定のしきい値以上となったら撮影を一時的に中止する、識別情報に基づいて撮影しようとする人物を特定して、音声により名前を呼ぶなどして撮影しようとする人物に撮影する旨を伝える等することをいう。
【0012】
通信手段としては、長距離型(交信範囲数メートル程度)の無線タグ(RFID : Radio Frequency IDentification)とその受信アンテナを利用することが考えられる。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、撮影制御手段は、第2の検出手段が識別情報を受信することにより人物を検出すると、撮影手段を撮影可能な待機状態に設定するため、第1の検出手段が人物を検出すると、撮影手段は直ちに人物を撮影することができる。したがって、人物が第1の領域に突然侵入しても撮影が間に合わなくなることがなくなる。
【0014】
また、撮影制御手段は、カウント手段がカウントした人物数に応じて撮影手段の撮影動作を制御するため、第1の領域内に存在する可能性が高い人物数に応じて適切に撮影を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態による撮影システムを備えた画像管理システムの構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、本実施形態による画像管理システムは、テーマパーク内に設置されるものであり、テーマパーク内に設置されてテーマパークの入場者である人物(以下被写体ユーザU0とする)を被写体として撮影を行って被写体の画像を表す画像データS1を取得する複数(ここでは3つ)の撮影システム1A,1B,1Cと、撮影システム1A,1B,1Cとネットワーク3を介して接続された画像保管サーバ4とを備える。なお、画像保管サーバ4は、被写体ユーザU0が所持するパソコン、携帯電話およびPDA等の端末装置6並びに画像データS1のプリント出力、アルバムの作成およびCD−Rへの記録等を行うラボ8とネットワーク3を介して接続されている。また、画像保管サーバ4には、後述する無線タグ30に記憶されたユーザIDと、ユーザの氏名、住所等のユーザ情報とが対応付けられて記憶されている。
【0016】
被写体ユーザU0はデジタルカメラ10および無線タグ30(通信手段)を所持し、テーマパーク内を移動することにより、撮影システム1A,1B,1Cにより撮影される。
【0017】
なお、無線タグ30はテーマパークへの入場時に被写体ユーザU0に渡される。
【0018】
図2は撮影システムの構成を示す概略斜視図である。なお、撮影システム1A,1B,1Cの構成は同一であるため、ここでは撮影システム1Aについてのみ説明する。図2に示すように撮影システム1Aは、テーマパーク内の撮影エリア5A内に存在する被写体ユーザU0の撮影を行うものであり、エリア19に入場する入場者数をカウントするためのゲート(カウント手段)11A,11Bと、ゲート11A,11Bの間のエリア(第2の領域)19に存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0の数をカウントする広域センサ(第2の検出手段)12と、撮影エリア(第1の領域)5A内に存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0と通信を行う通信デバイス(第1の検出手段)13と、被写体ユーザU0の撮影を行う撮影デバイス14と、被写体ユーザU0への撮影指示や撮影デバイス14が取得した画像データS1の表示等を行う表示器15と、撮影デバイス14により被写体ユーザU0を捕捉するために、撮影エリア5A内に存在する被写体ユーザU0を検出するための赤外線センサや超音波センサからなる人物センサ16A,16Bとを備える。
【0019】
ゲート11A,11Bはエリア19に入場する入場者数を無線タグ30の所持、不所持に拘わらずカウントするためのものであり、カウント数は例えば画像保管サーバ4とともに設置された不図示のテーマパークのシステムに入力され、エリア19に入場した入場者数の把握に用いられる。また、カウント数は入場者数を表す情報として撮影デバイス14にも入力され、撮影動作の制御に用いられる。
【0020】
なお、ゲート11A,11Bとしては、電光管により人物の数をカウントするもの、回転可能な遮断バーを設け、遮断バーを回転させることにより人物を通過させて人物数をカウントするもの等、人物の数をカウントすることができる任意の構成を有するものを用いることができる。
【0021】
広域センサ12は、エリア19内に存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0を検出する。図3は広域センサ12の構成を示す概略ブロック図である。図3に示すように、広域センサ12は、問い合わせ情報を表す問い合わせ信号を所定間隔で発信するとともに、無線タグ30からの問い合わせ信号に対する返信信号を受信する通信部12Aと、返信信号を受信した旨を表す信号、返信信号により表される返信情報を撮影デバイス14に出力する出力部12Bとを備える。
【0022】
通信デバイス13は、撮影エリア5Aに存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0と通信を行う。図4は通信デバイス13の構成を示す概略ブロック図である。図4に示すように、通信デバイス13は、問い合わせ情報を表す問い合わせ信号を所定間隔で発信するとともに、無線タグ30からの問い合わせ信号に対する返信信号、さらには無線タグ30から送信される撮影指示信号を受信する通信部13Aと、通信部13Aが受信した返信信号により表される返信情報を撮影デバイス14に出力する出力部13Bとを備える。
【0023】
ここで、無線タグ30が送信する返信信号により表される返信情報は、被写体ユーザU0を特定するユーザIDを含む。ユーザIDは被写体ユーザU0に固有の番号であり、予め無線タグ30に記憶された番号をユーザIDとして用いてもよく、無線タグ30を被写体ユーザU0に渡す際に、その被写体ユーザU0が所望とする番号や記号をユーザIDとして無線タグ30に記憶してもよい。
【0024】
図5は撮影デバイスの構成を示す概略ブロック図である。図5に示すように撮影デバイス14は、デジタルカメラからなり、撮影により画像データS1を取得する撮影部14Aと、画像データS1を一時的に記憶する第1のメモリ14Bと、ゲート11A,11B、広域センサ12、通信デバイス13、表示器15および人物センサ16A,16Bと信号の送受信を行う送受信部14Cと、撮影デバイス14の駆動を制御する制御部14Dと、制御プログラムや種々の情報を記憶する第2のメモリ14Eと、撮影部14Aのパンおよびチルトを行う駆動部14Fと、ネットワーク3に接続された通信部14Gとを備える。
【0025】
撮影デバイス14においては、広域センサ12が撮影デバイス14に送信した、広域センサ12が返信信号を受信した旨を表す情報に基づいて、制御部14Dが撮影部14Aを直ちに撮影可能な待機状態に設定する。具体的には、撮影部14Aの電源がオフである場合や小電力化のためのスリープ状態となっている場合には電源をオンとしたり、スリープ状態を解除する。なお、既に撮影部14Aの電源がオンとなっている場合や既にスリープ状態が解除されている場合には、その状態を維持する。
【0026】
また、撮影デバイス14は、ゲート11A,11Bがカウントしたエリア19内への入場者数を表す情報に基づいてエリア19内への入場者数を把握して撮影モードを切り替える。具体的には、制御部14Dがエリア19内への入場者数をしきい値Th1と比較し、しきい値Th1未満であって自動撮影に適した状態にある場合には撮影部14Aの撮影モードを自動撮影に切り替える。なお、入場者数がしきい値Th1以上となって撮影のために1つの被写体ユーザU0を特定することが困難となった場合には、制御部14Dが撮影を一時的に中止するように撮影部14Aの撮影モードを切り替える。
【0027】
なお、入場者数がしきい値Th1以上となった場合には、撮影エリア5A内に無線タグ30を所持する被写体ユーザU0が複数存在する可能性があり、1つの被写体ユーザU0を特定することが困難であるため、被写体ユーザU0が無線タグ30を操作することによって撮影を行うマニュアル撮影モードに撮影モードを切り替えてもよい。この場合、撮影デバイス14は、撮影時に被写体ユーザU0に撮影を行わせる指示を指示信号として表示器15に送信する。また、無線タグ30から送信された返信信号により表される返信情報にはユーザIDが含まれるため、ユーザIDに基づいて撮影しようとする被写体ユーザU0に表示器15から呼びかけて撮影を行う撮影モード、あるいは撮影しようとする被写体ユーザU0以外は撮影エリア5Aから退出する旨を通知してから撮影を行う撮影モードに切り替えてもよい。本実施形態においては、マニュアル撮影モードに切り替えるものとして説明する。なお、マニュアル撮影モード時に被写体ユーザU0に対して撮影を行うことを呼びかけるようにしてもよい。
【0028】
ここで、マニュアル撮影モードおよび被写体ユーザU0に呼びかけて撮影を行う撮影モードにおいては、撮影される被写体ユーザU0に自身が撮影されることを知らせる必要がある。このため、制御部14Dは画像保管サーバ4にアクセスして、返信情報に含まれるユーザIDに基づいて後述するユーザデータベースを参照してユーザの氏名を表す情報を取得して表示器15に送信し、後述するように表示器15に撮影しようとする被写体ユーザU0の氏名の呼びかけを行わせる。
【0029】
また、撮影デバイス14は、通信デバイス13が送信した返信信号により表される返信情報および撮影により取得した画像データS1を通信部14Gから画像保管サーバ4に送信する。なお、撮影により取得した画像データS1を表示器15に送信して表示器15に表示するようにしてもよい。
【0030】
さらに、撮影デバイス14は、人物センサ16A,16Bから送信された信号に基づいて撮影エリア5A内の被写体ユーザU0の位置を把握し、駆動部14Fを駆動して撮影部14Aの画角内に被写体ユーザU0が入るように撮影部14Aのパンおよびチルトを行う。
【0031】
ここで、撮影デバイス14が取得した画像データS1は、通信デバイス13が送信した返信信号により表される返信情報、撮影日時を表す撮影日時情報、および撮影システム1Aの設置場所を表す設置場所情報とともに、画像保管サーバ4に送信される。なお、返信情報、撮影日時情報および設置場所情報は画像データS1とは別ファイルとして画像保管サーバ4に送信してもよく、画像データS1のタグに記述して画像データS1とともに画像保管サーバ4に送信してもよい。本実施形態においては、返信情報、撮影日時情報および設置場所情報は画像データS1のタグに記述されるものとする。
【0032】
図6は表示器の構成を示す概略ブロック図である。図6に示すように表示器15は、撮影デバイス14から送信される種々の指示を表す指示信号および画像データS1を受信する受信部15Aと、画像データS1や種々の情報を表示するモニタ15Bと、指示信号に基づいて被写体ユーザU0に撮影の指示等を行うための音声を出力するスピーカ15Cとを備える。
【0033】
ここで、上述したように撮影デバイス14において設定された撮影モードが、マニュアル撮影モードおよび被写体ユーザU0に呼びかけてから撮影を行うモードである場合のように、被写体ユーザU0に呼びかけを行う場合には、その旨が撮影デバイス14から指示され、「○○くん、これから撮影するよ」、「××ちゃん、撮影ボタンを押してね」等のように、被写体ユーザU0を特定した音声を出力する。
【0034】
人物センサ16A,16Bは、撮影エリア5A内の被写体ユーザU0の位置を検出し、被写体ユーザU0の位置を表す位置信号を、パンおよびチルトに用いるために撮影デバイス14に送信する。なお、図2においては2つの人物センサ16A,16Bを設けているが、3以上の人物センサを設けて被写体ユーザU0の位置の検出精度を向上させてもよい。
【0035】
図7は画像保管サーバの構成を示す概略ブロック図である。図7に示すように画像保管サーバ4は、撮影システム1A,1B,1C、被写体ユーザU0が所持する端末装置6およびラボ8とネットワーク3を介しての通信を行う通信部41と、画像データS1、検索用のデータベースDB1、画像保管サーバ4の制御プログラム、ユーザIDとユーザ情報とを対応付けたユーザデータベースDB2等の種々の情報を記憶する大容量のメモリ42と、メモリ42に記憶されるデータベースDB1を生成することにより、メモリ42に記憶された画像データS1の管理を行う管理部43と、画像保管サーバ4の駆動を制御する制御部44とを備える。
【0036】
管理部43は、撮影システム1A,1B,1Cが送信した画像データS1のタグに記述された情報(タグ情報)からデータベースDB1を生成する。ここで、画像データS1のタグ情報には、画像データS1のファイル名、返信情報により表される被写体ユーザU0のユーザID、撮影日時情報、設置場所情報、カメラIDおよび撮影情報が含まれる。
【0037】
なお、撮影情報には、撮影時におけるストロボの有無、ズーム倍率、パンおよびチルトの量が含まれる。
【0038】
そして、管理部43は、画像データS1に付与されたタグ情報に含まれる被写体ユーザU0のユーザIDに基づいて、被写体ユーザU0毎に画像データS1を分類し、さらに画像データS1のタグ情報に記述された撮影日時情報に基づいて、撮影日時が古い順に画像データS1をソートしてデータベースDB1を生成する。
【0039】
画像保管サーバ4の制御部44は、端末装置6からアクセスがあると、被写体ユーザU0が端末装置6に入力したユーザIDに基づいてデータベースDB1を検索して、そのユーザIDに分類された画像データS1の閲覧をアクセスした端末装置6に許可する。被写体ユーザU0は端末装置6を操作して、画像データS1のダウンロードや、アルバム作成の依頼、CD−R作成の依頼およびプリント注文を画像保管サーバ4に対して行う。
【0040】
図8は無線タグ30の構成を示す概略ブロック図である。図8に示すように、無線タグ30は、無線タグ30を所持する被写体ユーザU0を特定するユーザID等を記憶するメモリ31と、問い合わせ信号の受信およびユーザIDを含む返信情報を表す返信信号や撮影指示信号の送信を行う通信部32と、マニュアル撮影を行う場合に撮影指示を行う撮影ボタン33と、無線タグ30の駆動を制御する制御部34とを備え、被写体ユーザU0が所持しやすいようにカード状に形成されてなるものである。ここで、撮影ボタン33が押下されると、撮影指示を行うための撮影指示信号が通信部32から通信デバイス13に送信される。
【0041】
なお、無線タグ30の具体例としては電池内蔵で交信距離が数メートル以上の長距離型RFIDタグが考えられる。また、無線タグ30は、撮影システム1A,1B,1Cでの撮影を望むテーマパークの入場者である被写体ユーザU0に配布される。この際、被写体ユーザU0の氏名、住所および電話番号等を画像保管サーバ4のユーザデータベースDB2に登録することにより、被写体ユーザU0に基づいて被写体ユーザU0の氏名を特定することができるため、上述したように撮影時に表示器15から被写体ユーザU0を特定した音声を出力することが可能となる。
【0042】
次いで、本実施形態において行われる処理について説明する。図9および図10は撮影システム1A,1B,1Cにおいて撮影時に行われる処理を示すフローチャートである。なお、ここでは撮影システム1Aにおいて行われる処理について説明する。
【0043】
撮影デバイス14の制御部14Dは、ゲート11A,11Bから常時入場者数を表す情報を受信し(ステップS1)、入場者数をしきい値Th1と比較してエリア19内への入場者数がしきい値Th1以上であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2が肯定された場合には、マニュアル撮影モードに撮影部14Aを切り替え(ステップS3)、ステップS5に進む。なお、ステップS2が肯定された場合に、上述したように、マニュアル撮影モードや被写体ユーザU0に呼びかけて撮影を行う撮影モード等に撮影モードを切り替えてもよい。
【0044】
ステップS2が肯定されると、制御部14Dは撮影部14Aの撮影モードを自動撮影モードに切り替える(ステップS4)。続いて、制御部14Dは、広域センサ12から返信信号を受信した旨を表す信号が送信されたか否かの監視を開始し(ステップS5)、ステップS5が肯定されると、撮影部14Aを直ちに撮影を行うことが可能な待機状態に設定する(ステップS6)。
【0045】
次いで、図10に進み、制御部14Dは、通信デバイス13に常時問い合わせ信号を発信させ(ステップS7)、さらに通信デバイス13が撮影エリア5A内に存在する被写体ユーザU0の無線タグ30から問い合わせ信号に対する返信信号を受信したか否かを監視を開始する(ステップS8)。ステップS8が肯定されると、人物センサ16A,16Bにより撮影エリア5A内の被写体ユーザU0を検出し(ステップS9)、被写体ユーザU0を捕捉するように撮影部14Aのパンおよびチルトを行う(ステップS10)。
【0046】
そして、制御部14Dは撮影部14Aが被写体ユーザU0を捕捉したか否かを判定し(ステップS11)、ステップS11が否定されるとステップS9へ戻る。ステップS11が肯定されると、撮影モードが自動撮影かマニュアル撮影かを判定する(ステップS12)。
【0047】
撮影モードが自動撮影の場合には、制御部14Dは撮影を行う旨の指示を表示器15に行い(ステップS13)、表示器15から出力される撮影指示の音声のタイミングに合わせて撮像部14Aが被写体ユーザU0の撮影を行って画像データS1を取得する(ステップS14)。
【0048】
一方、撮影モードがマニュアル撮影の場合には、制御部14Dは被写体ユーザU0に無線タグ30の撮影ボタン33を押下させる指示を表示器15に行う(ステップS15)。そして、制御部14Dは、被写体ユーザU0が撮影ボタン33を押下することにより無線タグ30が送信した撮影指示信号を通信デバイス13が受信したか否かの監視を開始し(ステップS16)、ステップS16が肯定されるとステップS14に進み、撮影部14Aが撮影を行って画像データS1を取得する。
【0049】
そして制御部14Dは通信部14Gを介して画像データS1および無線タグ30が送信した返信信号により表される返信情報を画像保管サーバ4に送信し(ステップS17)、処理を終了する。
【0050】
画像保管サーバ4においては、管理部43が撮影システム1A,1B,1Cから送信された画像データS1のタグ情報からデータベースDB1を生成する。
【0051】
そして、被写体ユーザU0が後日端末装置6から画像保管サーバ4にアクセスし、ユーザIDを画像保管サーバ4に送信すると、制御部44がユーザIDをキーとしてメモリ42に保管されたデータベースDB1を検索し、そのユーザIDに分類された画像データS1を端末装置6に表示する。具体的には、例えば図11に示すようにファイル名順にソートされた画像データS1のサムネイル画像の一覧を端末装置6に表示する。なお、サムネイル画像の一覧には、ファイル名、撮影日時および撮影エリア名も含まれる。
【0052】
被写体ユーザU0はサムネイル画像の一覧からプリント注文やCD−Rへの記録等の注文を行うサムネイル画像を選択し、注文の指示を画像保管サーバ4に対して行う。また、所望とする画像データS1をダウンロードして自身でアルバムを作成することも可能である。
【0053】
なお、画像保管サーバ4に注文を行った場合には、画像保管サーバ4は注文のあった画像データS1をラボ8に送信する。ラボ8は注文に応じて画像データS1のプリント出力やCD−Rへの記録を行う。
【0054】
このように、本実施形態においては、制御部14Dが広域センサ12が無線タグ30から送信される返信信号を受信することによりエリア19内において無線タグ30を所持した被写体ユーザU0を検出すると、撮影部14Aを撮影可能な待機状態に設定しているため、通信デバイス13が被写体ユーザU0を検出すると、直ちに撮影部14Aは撮影を行うことができる。このため、被写体ユーザU0が撮影エリア内に突然侵入しても撮影が間に合わなくなることがなくなる。また、撮影デバイス14の制御部14Dがゲート11A,11Bから送信されたエリア19内への入場者数に応じて撮影部14Aの撮影動作を制御するため、撮影エリア5A内に存在する可能性が高い人物数に応じて適切に撮影を行うことができる。
【0055】
ここで、上記実施形態においては、撮影エリア5A,5B,5C内に無線タグ30を所持する被写体ユーザU0が複数存在する場合には、撮影モードをマニュアル撮影モードや呼びかけてから撮影を行う撮影モードに切り替えているが、この際、撮影エリア5A,5B,5Cに侵入した時間が早くかつ予め定められた所定時間以上撮影エリア5A,5B,5C内に存在する被写体ユーザU0から先に撮影を行えばよい。撮影エリア5A,5B,5Cに侵入した被写体ユーザU0は、通信デバイス13が受信した返信信号により表される返信情報に含まれるユーザIDにより特定することができ、その被写体ユーザU0からの返信信号を受信した時間を例えば第2のメモリ14Eに記憶しておくことにより、被写体ユーザU0が撮影エリア5A,5B,5Cへ侵入した順序を特定できる。また、被写体ユーザU0の撮影エリア5A,5B,5C内に所定時間いるか否かは、通信デバイス13が最初に返信信号を受信してからの返信信号を受信し続けている時間を計測することにより判定すればよい。
【0056】
なお、撮影時においては、ユーザデータベースDB2を参照してユーザIDに基づいてユーザの氏名を表す情報を取得し、表示器15から呼びかける被写体ユーザU0の氏名を特定することにより、被写体ユーザU0は自身が撮影される旨を知ることができる。
【0057】
なお、複数の被写体ユーザU0が同時に撮影エリア5A,5B,5C内に侵入し、同時に所定時間以上撮影エリア5A,5B,5C内に存在する場合には、複数の被写体ユーザU0は家族や仲間であるとみなして、同時に撮影を行うようにしてもよい。
【0058】
一方、図12に示すように、エリア19内に2つの撮影エリア5A,5A′を設け、撮影エリア5A内に存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0と通信を行う通信デバイス13と、撮影エリア5A′内に存在する無線タグ30を所持する被写体ユーザU0と通信を行う通信デバイス13′と、撮影エリア5Aの撮影を行う撮影デバイス14と、撮影エリア5A′の撮影を行う撮影デバイス14′とを設けることにより、エリア19内の被写体ユーザU0の移動を追跡することができるため、被写体ユーザU0をより容易に撮影することができる。
【0059】
図13は、ある被写体ユーザU0(ユーザU1とする)が所持する無線タグ30から送信される返信信号の広域センサ12および通信デバイス13,13′における受信の状態を時間の経過とともに示す図である。なお、図13においてOFFは返信信号を受信していない状態を、ONは返信信号を受信している状態を示す。また、縦方向のtは矢印方向に時間が経過することを示す。広域センサ12および通信デバイス13,13′が全てOFFの場合には、ユーザU1はどこにいるのかは分からない。広域センサ12のみがONとなると、ユーザU1はエリア19内の撮影エリア5A,5A′以外のエリアに侵入したことが分かる。さらに、広域センサ12および通信デバイス13がONとなり、通信デバイス13′がOFFの場合には、ユーザU1は撮影エリア5Aに侵入したことが分かる。次いで、広域センサ12および通信デバイス13,13′の全てがONとなると、ユーザU1は撮影エリア5Aと撮影エリア5A′とが重なるエリアに侵入したことが分かる。さらに、広域センサ12および通信デバイス13′がONとなり、通信デバイス13がOFFの場合には、ユーザU1は撮影エリア5Aに′侵入したことが分かる。
【0060】
このように、ユーザU1すなわち特定の被写体ユーザU0の移動を追跡することにより、いずれの撮影デバイス14,14′によりその被写体ユーザU0を撮影すべきかを容易に判定することができるため、被写体ユーザU0をより容易に撮影することができる。
【0061】
なお、図12に示すように2台の撮影デバイス14,14′を用いる場合には、被写体ユーザU0の移動の追跡はいずれか一方の撮影デバイス14の制御部14Dが行えばよい。
【0062】
また、図14に示すように上記実施形態における広域センサ12を省略し、ゲート11A,11Bのみを用いて撮影エリア5Aへの入場者数をカウントしてもよい。この場合、制御部14Dは、撮影部14Aを常時待機状態に設定しておき、撮影エリア5Aへの入場者数に応じて撮影モードを切り替える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による撮影システムを備えた画像管理システムの構成を示す概略ブロック図
【図2】撮影システムの構成を示す概略斜視図
【図3】広域センサの構成を示す概略ブロック図
【図4】通信デバイスの構成を示す概略ブロック図
【図5】撮影デバイスの構成を示す概略ブロック図
【図6】表示器の構成を示す概略ブロック図
【図7】画像保管サーバの構成を示す概略ブロック図
【図8】無線タグの構成を示す概略ブロック図
【図9】撮影システムにおいて撮影時に行われる処理を示すフローチャート(その1)
【図10】撮影システムにおいて撮影時に行われる処理を示すフローチャート(その2)
【図11】サムネイル画像の一覧を示す図
【図12】本発明の他の実施形態による撮影システムを備えた画像管理システムの構成を示す概略ブロック図
【図13】ある被写体ユーザが所持する無線タグから送信される返信信号の広域センサおよび通信デバイスにおける受信の状態を示す図
【図14】本発明のさらに他の実施形態による撮影システムを備えた画像管理システムの構成を示す概略ブロック図
【符号の説明】
1A,1B,1C 撮影システム
3 ネットワーク
4 画像保管サーバ
5A,5A′,5B,5C 撮影エリア
6 端末装置
8 ラボ
11A,11B ゲート
12 広域センサ
13,13′ 通信デバイス
14,14′ 撮影デバイス
15 表示器
16A,16B 人物センサ
Claims (3)
- 第1の領域内に存在する人物が所持する通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第1の領域内に存在することを検出する第1の検出手段と、
前記第1の領域を含み、該第1の領域よりも広い第2の領域内に存在する人物が所持する前記通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第2の領域内に存在することを検出する第2の検出手段と、
前記第2の領域内へ侵入する前記通信手段を所持する人物および該通信手段を所持しない人物の双方をカウントするカウント手段と、
前記第1の領域を撮影範囲として、該第1の領域に存在する人物の画像を撮影する撮影手段と、
前記第2の検出手段が前記人物を検出すると、前記撮影手段を撮影可能な待機状態に設定するとともに、前記カウント手段がカウントした人物数に応じて、前記撮影手段の撮影動作を制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とする撮影システム。 - 第1の領域内に存在する人物が所持する通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第1の領域内に存在することを検出する第1の検出手段と、
前記第1の領域を含み、該第1の領域よりも広い第2の領域内へ侵入する前記通信手段を所持する人物および該通信手段を所持しない人物の双方をカウントするカウント手段と、
前記第1の領域を撮影範囲として、該第1の領域に存在する人物の画像を撮影する撮影手段と、
前記カウント手段がカウントした人物数に応じて、前記撮影手段の撮影動作を制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とする撮影システム。 - 第1の領域内に存在する人物が所持する通信手段から送信される該人物を特定する識別情報を受信することにより、該人物が前記第1の領域内に存在することを検出する第1の検出手段と、
前記第1の領域内へ侵入する前記通信手段を所持する人物および該通信手段を所持しない人物の双方をカウントするカウント手段と、
前記第1の領域を撮影範囲として、該第1の領域に存在する人物の画像を撮影する撮影手段と、
前記カウント手段がカウントした人物数に応じて、前記撮影手段の撮影動作を制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とする撮影システム。
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-
2003
- 2003-03-20 JP JP2003078227A patent/JP2004289433A/ja not_active Withdrawn
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