JP2005010244A - 撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、パ−ティー会場等の会場で自動的に撮影を行う撮影装置に関し、会場に集まった複数の人間の撮影に対する個人的要望を容易,確実に満足することを目的とする。
【解決手段】複数の被撮影者の識別情報を登録情報として登録しておく事前登録手段と、画像内の被撮影者から前記識別情報を抽出する情報抽出手段と、前記情報抽出手段で抽出された被撮影者の前記識別情報と前記登録情報を照合し前記画像内の被撮影者を特定する被撮影者特定手段と、前記被撮影者特定手段で特定された被撮影者と前記登録情報を照合して撮影漏れの有無を検出する撮影漏れ検出手段と、前記撮影漏れ検出手段で撮影漏れが有ることが検出された時に撮影漏れ情報を出力する報知手段とを備えていることを特徴とする。
【選択図】 図6
【解決手段】複数の被撮影者の識別情報を登録情報として登録しておく事前登録手段と、画像内の被撮影者から前記識別情報を抽出する情報抽出手段と、前記情報抽出手段で抽出された被撮影者の前記識別情報と前記登録情報を照合し前記画像内の被撮影者を特定する被撮影者特定手段と、前記被撮影者特定手段で特定された被撮影者と前記登録情報を照合して撮影漏れの有無を検出する撮影漏れ検出手段と、前記撮影漏れ検出手段で撮影漏れが有ることが検出された時に撮影漏れ情報を出力する報知手段とを備えていることを特徴とする。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パ−ティー会場等の会場で自動的に撮影を行う撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、業務用撮影機器としてプリントクラブ(以下プリクラという)が提案され、若年層を中心にして広く受け入れられてきた。しかしプリクラは据え付けられたボックス内を前提とした撮影形態であるために機動性が無く、非常に限定的な映像しか撮影することができなかった。
【0003】
これに対し最近は、自らが自律的に移動して構図を決定し、撮影を行う次世代の撮影機器が提案されている。
このような撮影機器として、例えば、ワシントン大学で開発されたフォトグラファーロボット「ルイス」(Lewis the Robotic Photographer)が知られている。
この「ルイス」によれば、実際に人々が行き交う室内空間を舞台とし、そこで活動する人々の自然な表情を適切な構図で自動撮影することができる。
【0004】
【非特許文献1】
Lewis the Robotic Photographer (平成15年5月30日検索)
インターネット http://www.cs.wustl.edu/ ̄lewis/
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パーティー会場等は、プリクラの撮影ボックス内とは異なり、様々な人々が集い行き交う空間であるため、必ずしも写真撮影を望まない人々が撮影空間の中に混在していたり、逆に撮影を望んでいても撮影機器との位置的な巡り合わせが悪く制限時間内に被写体とはなり得なかったり、また、期待した最低撮影枚数に達しない等様々な問題が生じていた。
【0006】
すなわち、撮影を自律的に行う撮影機器においては、どの人物が被撮影者となり得るかは、双方の位置的な巡り合わせ、つまり偶然性によるところが非常に大きかった。
また、一つの極端な例としては次のようなケースも生じ得る。
例えば、撮影を強く希望する積極的な利用者は、撮影機器の被写体となるべく、自ら撮影機器に繰り返しアプローチして長時間にわたって撮影機器を占有してしまったり、逆に撮影を希望していながらも消極的な性格のためにチャンスを逃してしまい、制限時間内で1枚も撮影記録が残らないなど、同じ使用料金を支払った利用者でありながら結果的に両者間の撮影枚数に大幅な差が生じてしまい、不平等感を与えてしまう場合も十分に考えられる。
【0007】
さらに、近年では、肖像権の侵害問題等が益々重要性を帯びてきているために上述の様な撮影漏れや撮影枚数の管理以外にも、細心の注意を払うべき課題が存在する。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、会場に集まった複数の人間の撮影に対する個人的要望を容易,確実に満足することができる撮影装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の撮影装置は、複数の被撮影者の識別情報を登録情報として登録しておく事前登録手段と、画像内の被撮影者から前記識別情報を抽出する情報抽出手段と、前記情報抽出手段で抽出された被撮影者の前記識別情報と前記登録情報を照合し前記画像内の被撮影者を特定する被撮影者特定手段と、前記被撮影者特定手段で特定された被撮影者と前記登録情報を照合して撮影漏れの有無を検出する撮影漏れ検出手段と、前記撮影漏れ検出手段で撮影漏れが有ることが検出された時に撮影漏れ情報を出力する報知手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2の撮影装置は、請求項1記載の撮影装置において、前記事前登録手段に登録される前記登録情報は、被撮影者の映像情報であり、前記情報抽出手段で抽出される識別情報は、被撮影者の映像情報であることを特徴とする。
請求項3の撮影装置は、請求項1記載の撮影装置において、前記事前登録手段に登録される前記登録情報は、被撮影者が携行する識別タグの識別情報であり、前記情報抽出手段で抽出される識別情報は、被撮影者が携行する前記識別タグの識別情報であることを特徴とする。
【0010】
請求項4の撮影装置は、請求項3記載の撮影装置において、前記識別タグは、識別情報が記憶されるRFIDチップを有し、前記情報抽出手段は、前記RFIDチップに記憶される識別情報を読み取るRFIDリーダーを有することを特徴とする。
【0011】
請求項5の撮影装置は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の撮影装置において、前記登録情報には、被撮影者の撮影希望情報が含まれ、前記撮影漏れ検出手段は、前記撮影希望情報に基づいて撮影漏れの有無を検出することを特徴とする。
請求項6の撮影装置は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の撮影装置において、前記登録情報には、被撮影者の名前等の属性を示す属性情報が含まれていることを特徴とする。
【0012】
請求項7の撮影装置は、請求項6記載の撮影装置において、前記報知手段は、表示手段からなり、前記撮影漏れの被撮影者の映像情報を前記属性情報とともに表示することを特徴とする。
請求項8の撮影装置は、請求項6記載の撮影装置において、前記報知手段は、音声手段からなり、前記撮影漏れの被撮影者の前記属性情報を音声で出力することを特徴とする。
【0013】
請求項9の撮影装置は、請求項6記載の撮影装置において、撮影された画像中の各被撮影者と前記属性情報とを対応して表示する対応情報表示手段を備えていることを特徴とする。
請求項10の撮影装置は、請求項1ないし請求項9のいずれか1項記載の撮影装置において、装置本体を移動する移動手段と、前記移動手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項11の撮影装置は、請求項10記載の撮影装置において、前記制御手段は、前記装置本体が移動した軌跡を分析し、未だ移動していない場所または滞在時間が少ない場所に前記装置本体を優先的に移動することを特徴とする。
請求項12の撮影装置は、請求項10記載の撮影装置において、前記制御手段は、前記各被撮影者の撮影枚数と、それぞれの画像を撮影した場所のデータから、前記各被撮影者の存在位置を確率分布的に推測し、前記装置本体を移動すべき場所の優先順位を重み付けすることを特徴とする。
【0015】
請求項13の撮影装置は、請求項10記載の撮影装置において、前記制御手段は、前記被撮影者が携帯する発信器から存在位置を分析して、その存在位置に前記装置本体を移動することを特徴とする。
請求項14の撮影装置は、請求項10記載の撮影装置において、前記制御手段は、前記被撮影者が存在する会場をスキャンしながら被撮影者の特定を行い、所定の被撮影者の場所に前記装置本体を移動することを特徴とする。
【0016】
請求項15の撮影装置は、請求項10記載の撮影装置において、前記制御手段は、前記被撮影者に、所定の被撮影者の居場所を質問して情報を得ることを特徴とする。
請求項16の撮影装置は、複数の被撮影者の識別情報および撮影希望情報を登録情報として登録しておく事前登録手段と、画像内の被撮影者から前記識別情報を抽出する情報抽出手段と、前記情報抽出手段で抽出された被撮影者の前記識別情報と前記登録情報を照合し前記画像内の被撮影者を特定する被撮影者特定手段と、前記被撮影者特定手段で特定された被撮影者と前記登録情報を照合して被撮影者の撮影希望の有無を判別する希望者判別手段と、前記希望者判別手段が被撮影者の撮影希望が無いと判断した時に撮影を中止し、撮影希望が有ると判別した時に撮影を行う撮影情報管理手段とを備えていることを特徴とする。
【0017】
請求項17の撮影装置は、請求項16記載の撮影装置において、前記撮影情報管理手段は、前記希望者判別手段が被撮影者の撮影希望が無いと判断した時にすでに撮影されてた画像を消去することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の撮影装置を示している。
この撮影装置は、装置本体11,カメラ部13,表示部15,スピーカー部17,マイク部19,プリント出力部21および自走部23を有している。
カメラ部13は、装置本体11の上端に配置されている。カメラ部13は、デジタルカメラからなり被撮影者の撮影を行う。
【0020】
表示部15は、カメラ部13の下方に配置され各種情報を表示する。この表示部15は、液晶パネルからなる。
スピーカー部17は、表示部15の下方に配置されている。このスピーカー部17は、各種情報を音声で出力する。
マイク部19は、表示部15の側方に配置されている。このマイク部19は、外部の音声を入力する。
【0021】
プリント出力部21は、スピーカー部17の下方に配置されている。このプリント出力部21は、撮影された画像を印刷してプリント写真24として出力する。
自走部23は、装置本体11の下部に配置されている。この自走部23は、図示しないモータおよび駆動機構を備え、装置本体11の下端に配置される車輪25を駆動することにより装置本体11を移動する。
【0022】
そして、装置本体11には、外部からの各種情報を入力するための入力部27が配置されている。この実施形態では、入力部27には、パソコンからの各種情報が有線または無線で入力される。
また、装置本体11内には、各種制御を行う制御装置29が配置されている。
図2は、制御装置29の全体的な構成を示すブロック図である。
【0023】
制御装置29には、入力部27からの各種情報、カメラ部13からの映像情報、および、マイク部19からの音声情報が入力される。
そして、制御装置29は、カメラ部13を制御して撮影を行い、必要な情報を表示部15に表示する。また、制御装置29は、スピーカー部17から音声情報を出力し、プリント出力部21からプリント写真24を出力する。さらに、制御装置29は、自走部23を制御して装置本体11を必要な場所に移動する。
【0024】
図3は、この実施形態の撮影装置の要部の構成を示すブロック図である。
この実施形態では、撮影装置は、制御手段31,撮影記録手段33,事前登録手段35を備えている。また、情報抽出手段37,被撮影者特定手段39,撮影漏れ検出手段41,希望者判別手段43,撮影情報管理手段45,対応情報表示手段47および報知手段49を備えている。
【0025】
制御手段31は、撮影装置の全体的な制御を行う。
撮影記録手段33は、カメラ部13により撮影を行い、撮影された画像を記録する。
事前登録手段35は、複数の被撮影者の識別情報等を登録情報として登録する。
この事前登録手段35への登録は、利用者により会場の受付場所等で行われる。
【0026】
この実施形態では、識別情報,属性情報および撮影希望情報が登録される。
識別情報は、撮影希望者の顔画像等、個人特定に必要な情報であり、この実施形態では、撮影装置のカメラ部13により利用者の顔画像を撮影し、この顔画像を事前登録手段35に登録することにより行われる。
属性情報は、名前やその他のプロフィール等、顔画像の人物に対応した情報であり、この実施形態では、名前が顔画像とともに登録される。この属性情報の登録は、受付場所でパソコンに入力された属性情報を、撮影装置の入力部27から入力することにより行われる。
【0027】
撮影希望情報は、全体の希望撮影枚数、希望撮影モード毎の希望撮影枚数、または撮影希望/不希望等の情報であり、この実施形態では、全体の希望撮影枚数、希望撮影モード毎の希望撮影枚数、および撮影希望/不希望等の情報が顔画像とともに登録される。この撮影希望情報の登録は、受付場所でパソコンに入力された属性情報を、撮影装置の入力部27から入力することにより行われる。
【0028】
情報抽出手段37は、画像内の被撮影者から識別情報を抽出する。
この実施形態では、識別情報として、撮影時または撮影後の画像から被撮影者の顔画像を抽出する。この顔画像の抽出は、公知の方法により行われる。
被撮影者特定手段39は、情報抽出手段37で抽出された被撮影者の識別情報と登録情報を照合し画像内の被撮影者を特定する。
【0029】
この実施形態では、被撮影者特定手段39は、情報抽出手段37により抽出された顔画像と、事前登録手段35に登録された顔画像とを照合して、被撮影者を個人特定して記憶する。
撮影漏れ検出手段41は、記憶された被撮影者が、事前登録手段35に撮影希望者として登録しているか否かを照合し、撮影希望者の中に撮影漏れの人物が存在するかどうかを検出する。
【0030】
この実施形態では、撮影漏れ検出手段41は、単に撮影が漏れているか否かを検出するのみならず、被撮影者毎の具体的な撮影枚数を希望モード毎に累計して記憶する。
希望者判別手段43は、被撮影者特定手段39で特定された画像内の被撮影者と登録情報を照合して被撮影者の撮影希望の有無を判別する。
【0031】
撮影情報管理手段45は、希望者判別手段43が被撮影者の撮影希望が無いと判断した時に撮影を中止し、撮影希望が有ると判別した時に撮影または画像の保存を行う。
対応情報表示手段47は、撮影された画像中の各被撮影者と属性情報とを対応して表示する。
【0032】
すなわち、この対応情報表示手段47は、例えば、図4の(a)に示すように、撮影画面G内の被撮影者Hに対応して名前を合成して付与する。
また、例えば、図4の(b)に示すように、撮影画面Gの裏面に、被撮影者Hの輪郭線Rと名前を付与し、さらに、会合の名称、会場の場所等を付与する。
【0033】
報知手段49は、撮影漏れ検出手段41で撮影漏れが有ることが検出された時に撮影漏れ情報を出力する。この実施形態では、報知手段49は、表示部15およびスピーカー部17を備えており、表示部15およびスピーカー部17により、撮影漏れが有ることを被撮影者に提示する。
図5は、表示部15に表示される表示例およびスピーカー部17からのアナウンス例を示している。
【0034】
図5の(a)は、事前登録手段35に撮影希望登録をしているにも係わらず、撮影枚数がまだ0枚である利用者が存在する場合の表示例を示すもので、この場合には、該当者の顔画像,名前および0枚である旨が表示部15に表示される。
また、同時にスピーカー部17から、例えば、「山田様,田中様,鈴木様まだ一枚も撮影していません」とのアナウンスが行われる。
【0035】
被撮影者は、このような表示部15の表示を見ること、あるいは、スピーカー部17からのアナウンスを聞くことにより、本人は、意識的に被写体となるべく撮影装置の撮影領域にアプローチするよう心掛けたり、撮影済みの人々が被写体となるチャンスを譲ってくれるなど、様々な効果が期待できる。また当人がその報知表示に気付かなくても、それに気付いた周囲の人々が該当者に連絡を行うなど、伝達的な効果も得られる。
【0036】
なお、この場合、撮影装置が該当者の名前を「OOさん、まだ撮影が済んでいませんよ。今どちらにいらっしゃいますか?素敵に写しますから是非一枚、よろしくお願いします。」などと呼び掛けても撮影漏れを無くす手段として大変有効であるばかりでなく、撮影装置自体を擬人的に見せる演出的効果も得られるため、撮影装置と人々のコミュニケーションの円滑化,促進化や、会場全体への和やかな雰囲気作りに対しても極めて大きな貢献が期待できる。
【0037】
図5の(b)は、利用者の撮影枚数を、棒グラフにより対比して表示部15に表示した例を示している。そして、この場合には、スピーカー部17により、例えば、「現在山田様がトップで10枚,小川様がんばって下さい」とのアナウンスが行われる。
このような表示またはアナウンスを行うことにより、利用者同土でお互いの撮影枚数を比較して撮影を勧め合うなど、パーティー会場での話題提供にも役立つ。
【0038】
図5の(c)は、例えば、「ポートレート写真3枚、集合写真4枚」等の撮影モード毎の希望撮影枚数を事前登録手段35に登録しておいた場合の表示部15への表示内容を示すもので、この場合には、撮影済みの枚数が、例えば0枚で、モード毎の撮影希望枚数が3枚の時には、0/3のように表示される。
そして、この場合には、スピーカー部17により、例えば、「中原様、制限時間も近づいていますのでそろそろポートレート写真を撮らせて下さい」とのアナウンスが行われる。
【0039】
図6は、この実施形態の撮影装置の動作を示すフローチャートである。
この実施形態では、先ず、ステップS1において、事前登録手段35への登録が行われる。具体的には、前述したように、識別情報として顔画像が、属性情報として名前が、撮影希望情報として、撮影希望の有無、全体の撮影希望枚数およびモード毎の撮影希望枚数が登録される。
【0040】
次に、ステップS2において、利用者のリストが作成される。この実施形態では、リストの作成は、事前登録手段35により自動的に行われる。そして、各利用者毎に、識別情報としての顔画像、属性情報としての名前、撮影希望情報として全体の撮影希望枚数およびモード毎の撮影希望枚数が所定のリスト形式で事前登録手段35に記憶される。
【0041】
次に、ステップS3において、撮影装置がスタンバイ状態にされる。
次に、ステップS4において、被撮影者の候補が検出される。
次に、ステップS5において、被撮影者の仮撮影が行われる。この仮撮影は、撮影記録手段33により撮影装置のカメラ部13を操作することにより行われる。
【0042】
次に、ステップS6において、仮撮影された仮画像が撮影記録手段33に仮記録される。
次に、ステップS7において、仮撮影された仮画像から顔画像が抽出される。この抽出は、撮影記録手段33に記録された仮画像から、情報抽出手段37により顔画像を抽出することにより行われる。
【0043】
次に、ステップS8において、情報抽出手段37により抽出された顔画像と、利用者のリストの仮画像とが照合され、被撮影者の特定が行われる。この特定は、被撮影者特定手段39により行われる。
次に、ステップS9において、特定された被撮影者が撮影希望者であるか否かが判断される。この判断は、希望者判別手段43により行われる。
【0044】
ステップS9において、特定された被撮影者が撮影希望者でない場合には、ステップS10において、撮影情報管理手段45により、撮影作業が中止され、仮記録された仮画像が消去される。
ステップS9において、特定された被撮影者が撮影希望者である場合には、ステップS11において、撮影情報管理手段45により、撮影作業が完了され、仮記録された仮画像が正式記録される。
【0045】
次に、ステップS12において、被撮影者のリストが更新される。この更新は、事前登録手段35により、リストの撮影枚数を更新することにより行われる。
次に、ステップS13において、リストから撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいるか否かが判断される。この判断は、撮影漏れ検出手段41により行われる。
【0046】
ステップS13において、撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいる場合には、ステップS14において、その状態が報知手段49により出力される。
すなわち、この場合には、表示部15およびスピーカー部17により、図5に示したような表示およびアナウンスが行われる。
【0047】
ステップS13において、撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいない場合には、ステップS3のスタンバイ状態に戻り、再度必要な撮影を行うための準備が行われる。
上述した撮影装置では、被撮影者特定手段39により、情報抽出手段37で抽出された被撮影者の顔画像と登録情報を照合し画像内の被撮影者を特定し、撮影漏れ検出手段41により、被撮影者と登録情報を照合して撮影漏れの有無を検出し、撮影漏れが有ることが検出された時に撮影漏れ情報を出力するようにしたので、会場に集まった複数の人間の撮影に対する個人的要望を容易,確実に満足することができる。
【0048】
また、被撮影者特定手段39により、情報抽出手段37で抽出された顔画像と登録情報の顔画像を照合し画像内の被撮影者を特定し、希望者判別手段43により、被撮影者と登録情報を照合して被撮影者の撮影希望の有無を判別するようにしたので、撮影希望者のみを確実に撮影することができる。
さらに、希望者判別手段43が被撮影者の撮影希望が無いと判断した時に、撮影情報管理手段45により、撮影を中止し、撮影希望が有ると判別した時に撮影または画像の保存を行うようにしたので、不要な画像を確実に消去することができる。
【0049】
そして、図4に示したように、撮影された画像中の各被撮影者と属性情報とを対応して表示するようにしたので、写真の記録情報的価値を高めることができる。
すなわち、従来の撮影装置では、日付けや露出条件等の情報が記録されるものはあるが、単にその場の映像を記録して出力する機能に留まっていたため記録情報的価値が非常に低かった。
【0050】
特に、集合写真等、殆ど面識の無い人物が多く写っている場合には、各人の属性(名前やプロフィール等)が全く不明であったり、撮影が行われた具体的な場所やパーティーの主題等の背景的知識も全く記録されていないため、時間が経過してから見返すことにこそ意味がある記念写真であるはずでありながら、実際の閲覧時には鑑賞のレベルは極めて浅く、写真本来の価値が十分に活かしきれているとは言い難かった。
【0051】
しかしながら、この実施形態では、図4に示したように、対応情報表示手段47により、位置的な対応関係を配慮した形で、非常に直感的に分かり易く表示することができる。
すなわち、画像に対して属性情報をスーパーインポーズ的に合成しても良いが、映像自体の鑑賞性を損なわないようにプリント写真24の裏面に人物の輪郭形状を線画として描いておき、その線画に対して属性情報を付記しても良い。
【0052】
また、個人の属性情報のみならず、予め別途入力しておいた会場の地図データやパーティーのタイトル等、様々な背景的情報を適切な場所に併記すれば、その記録的価値はより高まる。
そして、この方法は、記録的価値の他に、会場での撮影の直後に即時的に写真が印刷される場合でも大きな効果を発揮する。すなわち、各登録者の名前、会社名、職種、趣味、その他のプロフィールを画像中の人物に対応した位置に合成表示することにより、その場で参加者に印刷配布することにより、パーティーの開催中において初対面同士の自己紹介のきっかけ、あるいは、話題作り等に活用できる。
【0053】
なお、上述した実施形態では、先ず、仮撮影および仮記録を行い、被撮影者が撮影希望者である場合に、正式に記録した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、仮記録を行うことなく、被撮影者が撮影希望者であると判断された後に、正式撮影および正式記録を実行するようにしても良い。また、仮撮影用のカメラと正式撮影用のカメラを別々にしても良い。
【0054】
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態の撮影装置を示している。
なお、この実施形態において第1の実施形態と同一の機能を有する部分には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この実施形態では、各利用者は、識別タグ51を携行している。この識別タグ51は、識別情報であるID番号が記憶されるRFID(Radio Frequency Identification)チップを有している。
【0055】
一方、撮影装置は、識別タグ51のRFIDチップに記憶される識別情報を読み取るRFIDリーダーからなる検出部53を有している。
従って、撮影装置は、カメラ部13の画角内に、BおよびCの人が入っていることを容易に確認することができる。
なお、この実施形態では、検出部53の検出範囲が略カメラ部13の画角となるように設定されている。また、マイクロ波式を使用する場合には、例えば、距離Lが5m以内であれば確実な検出を行うことができる。
【0056】
図8は、本発明の第2の実施形態の撮影装置の要部の構成を示すブロック図である。
この実施形態では、制御手段31には、RFIDチップに記憶される識別情報を読み取るRFIDリーダーからなる検出部53からの信号が入力される。
図9は、この第2の実施形態の撮影装置の動作を示すフローチャートである。
【0057】
この実施形態では、先ず、ステップS1において、事前登録手段35への登録が行われる。具体的には、識別情報として識別タグ51のID番号が、属性情報として名前が、撮影希望情報として、撮影希望の有無、全体の撮影希望枚数およびモード毎の撮影希望枚数が登録される。
【0058】
次に、ステップS2において、利用者のリストが作成される。この実施形態では、リストの作成は、事前登録手段35により自動的に行われる。そして、各利用者毎に、識別情報としてのID番号、属性情報としての名前、撮影希望情報として、撮影希望の有無、全体の撮影希望枚数およびモード毎の撮影希望枚数が所定のリスト形式で事前登録手段35に記憶される。
【0059】
次に、ステップS3において、撮影装置がスタンバイ状態にされる。
次に、ステップS4において、例えば、装置本体11を移動することにより被撮影者の候補者が検出される。
次に、ステップS5において、被撮影者の候補者のID番号が抽出される。この抽出は、検出部53により検出された検出信号から、情報抽出手段37によりID番号を抽出することにより行われる。
【0060】
次に、ステップS6において、情報抽出手段37により抽出されたID番号と、利用者のリストのID番号とが照合され、被撮影者の特定が行われる。この特定は、被撮影者特定手段39により行われる。
次に、ステップS7において、特定された被撮影者が撮影希望者であるか否かが判断される。この判断は、希望者判別手段43により行われる。
【0061】
ステップS7において、特定された被撮影者が撮影希望者でない場合には、ステップS8において、撮影情報管理手段45により、撮影作業が中止される。
ステップS7において、特定された被撮影者が撮影希望者である場合には、ステップS9において、撮影情報管理手段45により、撮影が実行され、撮影された画像が、撮影記録手段33に記録される。
【0062】
次に、ステップS10において、被撮影者のリストが更新される。この更新は、事前登録手段35により、リストの撮影枚数を更新することにより行われる。
次に、ステップS11において、リストから撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいるか否かが判断される。この判断は、撮影漏れ検出手段41により行われる。
【0063】
ステップS11において、撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいる場合には、ステップS12において、その状態が報知手段49により出力される。
すなわち、この場合には、表示部15およびスピーカー部17により、図5に示したような表示およびアナウンスが行われる。
【0064】
ステップS11において、撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいない場合には、ステップS3のスタンバイ状態に戻り、再度必要な撮影を行うための準備が行われる。
上述した撮影装置においても第1の実施形態と同様な効果を得ることができるが、この実施形態では、情報抽出手段37で抽出された被撮影者のID番号と登録情報のID番号とを照合し画像内の被撮影者を特定するようにしたので、被撮影者を容易,確実に識別することができる。
【0065】
なお、この実施形態では、検出部53の検出範囲を略カメラ部13の画角となるように設定した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、撮影装置と別体でアンテナロボットを配置し、撮影装置とアンテナロボットとの間で位置情報を交換しあいながら、画角内の被撮影者のID番号を特定するようにしても良い。
【0066】
また、装置本体11とアンテナロボットとを被撮影者を挟んでゲート式に配置し、装置本体11とアンテナロボットとの間の被撮影者のみを検出するようにしても良い。
なお、上述した第1および第2の実施形態では、報知手段49により、登録者間の撮影枚数の格差を解消するようにした例について説明したが、例えば、撮影装置の移動を下記のように制御することにより、登録者間の撮影枚数の格差を効率的に解消することが可能になる。
【0067】
(1)制御装置が、自ら撮影装置が移動してきた軌跡を分析し、まだ巡回していない(または巡回時間が少ない)場所へとルートを変更する。
(2)各被撮影者の撮影枚数と、それぞれの画像を撮影した場所のデータから、被撮影者の存在位置を確率分布的に推測し、巡回すべき場所の優先順位を重み付けする。
【0068】
(3)被撮影者に携帯させた発信器等から存在位置を分析して、該当者の居場所へと向かう。
(4)周囲を全周スキャンして人物抽出、個人特定を行い、該当者を探してアプローチする。
(5)周囲の人々に該当者の居場所を音声や映像で積極的に質問して情報を得る。
【0069】
すなわち、このように被撮影者の位置を特定したり、巡り会う確率を高めることにより、撮影漏れや撮影枚数格差の問題をより効果的に解消することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の撮影装置によれば、会場に集まった複数の人間の撮影に対する個人的要望を容易,確実に満足することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撮影装置の第1の実施形態を示す説明図である。
【図2】図1の撮影装置の全体を示すブロック図である。
【図3】図1の撮影装置の要部を示すブロック図である。
【図4】図3の撮影装置の対応情報表示手段47によるプリント例を示す説明図である。
【図5】図3の撮影装置の報知手段49による報知例を示す説明図である。
【図6】図1の撮影装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の撮影装置の第2の実施形態を示す説明図である。
【図8】図7の撮影装置の要部を示すブロック図である。
【図9】図7の撮影装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
13 カメラ部
15 表示部
17 スピーカー部
21 プリント出力部
23 自走部
29 制御装置
31 制御手段
33 撮影記録手段
35 事前登録手段
37 情報抽出手段
39 被撮影者特定手段
41 撮影漏れ検出手段
43 希望者判別手段
45 撮影情報管理手段
47 対応情報表示手段
49 報知手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、パ−ティー会場等の会場で自動的に撮影を行う撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、業務用撮影機器としてプリントクラブ(以下プリクラという)が提案され、若年層を中心にして広く受け入れられてきた。しかしプリクラは据え付けられたボックス内を前提とした撮影形態であるために機動性が無く、非常に限定的な映像しか撮影することができなかった。
【0003】
これに対し最近は、自らが自律的に移動して構図を決定し、撮影を行う次世代の撮影機器が提案されている。
このような撮影機器として、例えば、ワシントン大学で開発されたフォトグラファーロボット「ルイス」(Lewis the Robotic Photographer)が知られている。
この「ルイス」によれば、実際に人々が行き交う室内空間を舞台とし、そこで活動する人々の自然な表情を適切な構図で自動撮影することができる。
【0004】
【非特許文献1】
Lewis the Robotic Photographer (平成15年5月30日検索)
インターネット http://www.cs.wustl.edu/ ̄lewis/
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パーティー会場等は、プリクラの撮影ボックス内とは異なり、様々な人々が集い行き交う空間であるため、必ずしも写真撮影を望まない人々が撮影空間の中に混在していたり、逆に撮影を望んでいても撮影機器との位置的な巡り合わせが悪く制限時間内に被写体とはなり得なかったり、また、期待した最低撮影枚数に達しない等様々な問題が生じていた。
【0006】
すなわち、撮影を自律的に行う撮影機器においては、どの人物が被撮影者となり得るかは、双方の位置的な巡り合わせ、つまり偶然性によるところが非常に大きかった。
また、一つの極端な例としては次のようなケースも生じ得る。
例えば、撮影を強く希望する積極的な利用者は、撮影機器の被写体となるべく、自ら撮影機器に繰り返しアプローチして長時間にわたって撮影機器を占有してしまったり、逆に撮影を希望していながらも消極的な性格のためにチャンスを逃してしまい、制限時間内で1枚も撮影記録が残らないなど、同じ使用料金を支払った利用者でありながら結果的に両者間の撮影枚数に大幅な差が生じてしまい、不平等感を与えてしまう場合も十分に考えられる。
【0007】
さらに、近年では、肖像権の侵害問題等が益々重要性を帯びてきているために上述の様な撮影漏れや撮影枚数の管理以外にも、細心の注意を払うべき課題が存在する。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、会場に集まった複数の人間の撮影に対する個人的要望を容易,確実に満足することができる撮影装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の撮影装置は、複数の被撮影者の識別情報を登録情報として登録しておく事前登録手段と、画像内の被撮影者から前記識別情報を抽出する情報抽出手段と、前記情報抽出手段で抽出された被撮影者の前記識別情報と前記登録情報を照合し前記画像内の被撮影者を特定する被撮影者特定手段と、前記被撮影者特定手段で特定された被撮影者と前記登録情報を照合して撮影漏れの有無を検出する撮影漏れ検出手段と、前記撮影漏れ検出手段で撮影漏れが有ることが検出された時に撮影漏れ情報を出力する報知手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項2の撮影装置は、請求項1記載の撮影装置において、前記事前登録手段に登録される前記登録情報は、被撮影者の映像情報であり、前記情報抽出手段で抽出される識別情報は、被撮影者の映像情報であることを特徴とする。
請求項3の撮影装置は、請求項1記載の撮影装置において、前記事前登録手段に登録される前記登録情報は、被撮影者が携行する識別タグの識別情報であり、前記情報抽出手段で抽出される識別情報は、被撮影者が携行する前記識別タグの識別情報であることを特徴とする。
【0010】
請求項4の撮影装置は、請求項3記載の撮影装置において、前記識別タグは、識別情報が記憶されるRFIDチップを有し、前記情報抽出手段は、前記RFIDチップに記憶される識別情報を読み取るRFIDリーダーを有することを特徴とする。
【0011】
請求項5の撮影装置は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の撮影装置において、前記登録情報には、被撮影者の撮影希望情報が含まれ、前記撮影漏れ検出手段は、前記撮影希望情報に基づいて撮影漏れの有無を検出することを特徴とする。
請求項6の撮影装置は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の撮影装置において、前記登録情報には、被撮影者の名前等の属性を示す属性情報が含まれていることを特徴とする。
【0012】
請求項7の撮影装置は、請求項6記載の撮影装置において、前記報知手段は、表示手段からなり、前記撮影漏れの被撮影者の映像情報を前記属性情報とともに表示することを特徴とする。
請求項8の撮影装置は、請求項6記載の撮影装置において、前記報知手段は、音声手段からなり、前記撮影漏れの被撮影者の前記属性情報を音声で出力することを特徴とする。
【0013】
請求項9の撮影装置は、請求項6記載の撮影装置において、撮影された画像中の各被撮影者と前記属性情報とを対応して表示する対応情報表示手段を備えていることを特徴とする。
請求項10の撮影装置は、請求項1ないし請求項9のいずれか1項記載の撮影装置において、装置本体を移動する移動手段と、前記移動手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項11の撮影装置は、請求項10記載の撮影装置において、前記制御手段は、前記装置本体が移動した軌跡を分析し、未だ移動していない場所または滞在時間が少ない場所に前記装置本体を優先的に移動することを特徴とする。
請求項12の撮影装置は、請求項10記載の撮影装置において、前記制御手段は、前記各被撮影者の撮影枚数と、それぞれの画像を撮影した場所のデータから、前記各被撮影者の存在位置を確率分布的に推測し、前記装置本体を移動すべき場所の優先順位を重み付けすることを特徴とする。
【0015】
請求項13の撮影装置は、請求項10記載の撮影装置において、前記制御手段は、前記被撮影者が携帯する発信器から存在位置を分析して、その存在位置に前記装置本体を移動することを特徴とする。
請求項14の撮影装置は、請求項10記載の撮影装置において、前記制御手段は、前記被撮影者が存在する会場をスキャンしながら被撮影者の特定を行い、所定の被撮影者の場所に前記装置本体を移動することを特徴とする。
【0016】
請求項15の撮影装置は、請求項10記載の撮影装置において、前記制御手段は、前記被撮影者に、所定の被撮影者の居場所を質問して情報を得ることを特徴とする。
請求項16の撮影装置は、複数の被撮影者の識別情報および撮影希望情報を登録情報として登録しておく事前登録手段と、画像内の被撮影者から前記識別情報を抽出する情報抽出手段と、前記情報抽出手段で抽出された被撮影者の前記識別情報と前記登録情報を照合し前記画像内の被撮影者を特定する被撮影者特定手段と、前記被撮影者特定手段で特定された被撮影者と前記登録情報を照合して被撮影者の撮影希望の有無を判別する希望者判別手段と、前記希望者判別手段が被撮影者の撮影希望が無いと判断した時に撮影を中止し、撮影希望が有ると判別した時に撮影を行う撮影情報管理手段とを備えていることを特徴とする。
【0017】
請求項17の撮影装置は、請求項16記載の撮影装置において、前記撮影情報管理手段は、前記希望者判別手段が被撮影者の撮影希望が無いと判断した時にすでに撮影されてた画像を消去することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の撮影装置を示している。
この撮影装置は、装置本体11,カメラ部13,表示部15,スピーカー部17,マイク部19,プリント出力部21および自走部23を有している。
カメラ部13は、装置本体11の上端に配置されている。カメラ部13は、デジタルカメラからなり被撮影者の撮影を行う。
【0020】
表示部15は、カメラ部13の下方に配置され各種情報を表示する。この表示部15は、液晶パネルからなる。
スピーカー部17は、表示部15の下方に配置されている。このスピーカー部17は、各種情報を音声で出力する。
マイク部19は、表示部15の側方に配置されている。このマイク部19は、外部の音声を入力する。
【0021】
プリント出力部21は、スピーカー部17の下方に配置されている。このプリント出力部21は、撮影された画像を印刷してプリント写真24として出力する。
自走部23は、装置本体11の下部に配置されている。この自走部23は、図示しないモータおよび駆動機構を備え、装置本体11の下端に配置される車輪25を駆動することにより装置本体11を移動する。
【0022】
そして、装置本体11には、外部からの各種情報を入力するための入力部27が配置されている。この実施形態では、入力部27には、パソコンからの各種情報が有線または無線で入力される。
また、装置本体11内には、各種制御を行う制御装置29が配置されている。
図2は、制御装置29の全体的な構成を示すブロック図である。
【0023】
制御装置29には、入力部27からの各種情報、カメラ部13からの映像情報、および、マイク部19からの音声情報が入力される。
そして、制御装置29は、カメラ部13を制御して撮影を行い、必要な情報を表示部15に表示する。また、制御装置29は、スピーカー部17から音声情報を出力し、プリント出力部21からプリント写真24を出力する。さらに、制御装置29は、自走部23を制御して装置本体11を必要な場所に移動する。
【0024】
図3は、この実施形態の撮影装置の要部の構成を示すブロック図である。
この実施形態では、撮影装置は、制御手段31,撮影記録手段33,事前登録手段35を備えている。また、情報抽出手段37,被撮影者特定手段39,撮影漏れ検出手段41,希望者判別手段43,撮影情報管理手段45,対応情報表示手段47および報知手段49を備えている。
【0025】
制御手段31は、撮影装置の全体的な制御を行う。
撮影記録手段33は、カメラ部13により撮影を行い、撮影された画像を記録する。
事前登録手段35は、複数の被撮影者の識別情報等を登録情報として登録する。
この事前登録手段35への登録は、利用者により会場の受付場所等で行われる。
【0026】
この実施形態では、識別情報,属性情報および撮影希望情報が登録される。
識別情報は、撮影希望者の顔画像等、個人特定に必要な情報であり、この実施形態では、撮影装置のカメラ部13により利用者の顔画像を撮影し、この顔画像を事前登録手段35に登録することにより行われる。
属性情報は、名前やその他のプロフィール等、顔画像の人物に対応した情報であり、この実施形態では、名前が顔画像とともに登録される。この属性情報の登録は、受付場所でパソコンに入力された属性情報を、撮影装置の入力部27から入力することにより行われる。
【0027】
撮影希望情報は、全体の希望撮影枚数、希望撮影モード毎の希望撮影枚数、または撮影希望/不希望等の情報であり、この実施形態では、全体の希望撮影枚数、希望撮影モード毎の希望撮影枚数、および撮影希望/不希望等の情報が顔画像とともに登録される。この撮影希望情報の登録は、受付場所でパソコンに入力された属性情報を、撮影装置の入力部27から入力することにより行われる。
【0028】
情報抽出手段37は、画像内の被撮影者から識別情報を抽出する。
この実施形態では、識別情報として、撮影時または撮影後の画像から被撮影者の顔画像を抽出する。この顔画像の抽出は、公知の方法により行われる。
被撮影者特定手段39は、情報抽出手段37で抽出された被撮影者の識別情報と登録情報を照合し画像内の被撮影者を特定する。
【0029】
この実施形態では、被撮影者特定手段39は、情報抽出手段37により抽出された顔画像と、事前登録手段35に登録された顔画像とを照合して、被撮影者を個人特定して記憶する。
撮影漏れ検出手段41は、記憶された被撮影者が、事前登録手段35に撮影希望者として登録しているか否かを照合し、撮影希望者の中に撮影漏れの人物が存在するかどうかを検出する。
【0030】
この実施形態では、撮影漏れ検出手段41は、単に撮影が漏れているか否かを検出するのみならず、被撮影者毎の具体的な撮影枚数を希望モード毎に累計して記憶する。
希望者判別手段43は、被撮影者特定手段39で特定された画像内の被撮影者と登録情報を照合して被撮影者の撮影希望の有無を判別する。
【0031】
撮影情報管理手段45は、希望者判別手段43が被撮影者の撮影希望が無いと判断した時に撮影を中止し、撮影希望が有ると判別した時に撮影または画像の保存を行う。
対応情報表示手段47は、撮影された画像中の各被撮影者と属性情報とを対応して表示する。
【0032】
すなわち、この対応情報表示手段47は、例えば、図4の(a)に示すように、撮影画面G内の被撮影者Hに対応して名前を合成して付与する。
また、例えば、図4の(b)に示すように、撮影画面Gの裏面に、被撮影者Hの輪郭線Rと名前を付与し、さらに、会合の名称、会場の場所等を付与する。
【0033】
報知手段49は、撮影漏れ検出手段41で撮影漏れが有ることが検出された時に撮影漏れ情報を出力する。この実施形態では、報知手段49は、表示部15およびスピーカー部17を備えており、表示部15およびスピーカー部17により、撮影漏れが有ることを被撮影者に提示する。
図5は、表示部15に表示される表示例およびスピーカー部17からのアナウンス例を示している。
【0034】
図5の(a)は、事前登録手段35に撮影希望登録をしているにも係わらず、撮影枚数がまだ0枚である利用者が存在する場合の表示例を示すもので、この場合には、該当者の顔画像,名前および0枚である旨が表示部15に表示される。
また、同時にスピーカー部17から、例えば、「山田様,田中様,鈴木様まだ一枚も撮影していません」とのアナウンスが行われる。
【0035】
被撮影者は、このような表示部15の表示を見ること、あるいは、スピーカー部17からのアナウンスを聞くことにより、本人は、意識的に被写体となるべく撮影装置の撮影領域にアプローチするよう心掛けたり、撮影済みの人々が被写体となるチャンスを譲ってくれるなど、様々な効果が期待できる。また当人がその報知表示に気付かなくても、それに気付いた周囲の人々が該当者に連絡を行うなど、伝達的な効果も得られる。
【0036】
なお、この場合、撮影装置が該当者の名前を「OOさん、まだ撮影が済んでいませんよ。今どちらにいらっしゃいますか?素敵に写しますから是非一枚、よろしくお願いします。」などと呼び掛けても撮影漏れを無くす手段として大変有効であるばかりでなく、撮影装置自体を擬人的に見せる演出的効果も得られるため、撮影装置と人々のコミュニケーションの円滑化,促進化や、会場全体への和やかな雰囲気作りに対しても極めて大きな貢献が期待できる。
【0037】
図5の(b)は、利用者の撮影枚数を、棒グラフにより対比して表示部15に表示した例を示している。そして、この場合には、スピーカー部17により、例えば、「現在山田様がトップで10枚,小川様がんばって下さい」とのアナウンスが行われる。
このような表示またはアナウンスを行うことにより、利用者同土でお互いの撮影枚数を比較して撮影を勧め合うなど、パーティー会場での話題提供にも役立つ。
【0038】
図5の(c)は、例えば、「ポートレート写真3枚、集合写真4枚」等の撮影モード毎の希望撮影枚数を事前登録手段35に登録しておいた場合の表示部15への表示内容を示すもので、この場合には、撮影済みの枚数が、例えば0枚で、モード毎の撮影希望枚数が3枚の時には、0/3のように表示される。
そして、この場合には、スピーカー部17により、例えば、「中原様、制限時間も近づいていますのでそろそろポートレート写真を撮らせて下さい」とのアナウンスが行われる。
【0039】
図6は、この実施形態の撮影装置の動作を示すフローチャートである。
この実施形態では、先ず、ステップS1において、事前登録手段35への登録が行われる。具体的には、前述したように、識別情報として顔画像が、属性情報として名前が、撮影希望情報として、撮影希望の有無、全体の撮影希望枚数およびモード毎の撮影希望枚数が登録される。
【0040】
次に、ステップS2において、利用者のリストが作成される。この実施形態では、リストの作成は、事前登録手段35により自動的に行われる。そして、各利用者毎に、識別情報としての顔画像、属性情報としての名前、撮影希望情報として全体の撮影希望枚数およびモード毎の撮影希望枚数が所定のリスト形式で事前登録手段35に記憶される。
【0041】
次に、ステップS3において、撮影装置がスタンバイ状態にされる。
次に、ステップS4において、被撮影者の候補が検出される。
次に、ステップS5において、被撮影者の仮撮影が行われる。この仮撮影は、撮影記録手段33により撮影装置のカメラ部13を操作することにより行われる。
【0042】
次に、ステップS6において、仮撮影された仮画像が撮影記録手段33に仮記録される。
次に、ステップS7において、仮撮影された仮画像から顔画像が抽出される。この抽出は、撮影記録手段33に記録された仮画像から、情報抽出手段37により顔画像を抽出することにより行われる。
【0043】
次に、ステップS8において、情報抽出手段37により抽出された顔画像と、利用者のリストの仮画像とが照合され、被撮影者の特定が行われる。この特定は、被撮影者特定手段39により行われる。
次に、ステップS9において、特定された被撮影者が撮影希望者であるか否かが判断される。この判断は、希望者判別手段43により行われる。
【0044】
ステップS9において、特定された被撮影者が撮影希望者でない場合には、ステップS10において、撮影情報管理手段45により、撮影作業が中止され、仮記録された仮画像が消去される。
ステップS9において、特定された被撮影者が撮影希望者である場合には、ステップS11において、撮影情報管理手段45により、撮影作業が完了され、仮記録された仮画像が正式記録される。
【0045】
次に、ステップS12において、被撮影者のリストが更新される。この更新は、事前登録手段35により、リストの撮影枚数を更新することにより行われる。
次に、ステップS13において、リストから撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいるか否かが判断される。この判断は、撮影漏れ検出手段41により行われる。
【0046】
ステップS13において、撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいる場合には、ステップS14において、その状態が報知手段49により出力される。
すなわち、この場合には、表示部15およびスピーカー部17により、図5に示したような表示およびアナウンスが行われる。
【0047】
ステップS13において、撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいない場合には、ステップS3のスタンバイ状態に戻り、再度必要な撮影を行うための準備が行われる。
上述した撮影装置では、被撮影者特定手段39により、情報抽出手段37で抽出された被撮影者の顔画像と登録情報を照合し画像内の被撮影者を特定し、撮影漏れ検出手段41により、被撮影者と登録情報を照合して撮影漏れの有無を検出し、撮影漏れが有ることが検出された時に撮影漏れ情報を出力するようにしたので、会場に集まった複数の人間の撮影に対する個人的要望を容易,確実に満足することができる。
【0048】
また、被撮影者特定手段39により、情報抽出手段37で抽出された顔画像と登録情報の顔画像を照合し画像内の被撮影者を特定し、希望者判別手段43により、被撮影者と登録情報を照合して被撮影者の撮影希望の有無を判別するようにしたので、撮影希望者のみを確実に撮影することができる。
さらに、希望者判別手段43が被撮影者の撮影希望が無いと判断した時に、撮影情報管理手段45により、撮影を中止し、撮影希望が有ると判別した時に撮影または画像の保存を行うようにしたので、不要な画像を確実に消去することができる。
【0049】
そして、図4に示したように、撮影された画像中の各被撮影者と属性情報とを対応して表示するようにしたので、写真の記録情報的価値を高めることができる。
すなわち、従来の撮影装置では、日付けや露出条件等の情報が記録されるものはあるが、単にその場の映像を記録して出力する機能に留まっていたため記録情報的価値が非常に低かった。
【0050】
特に、集合写真等、殆ど面識の無い人物が多く写っている場合には、各人の属性(名前やプロフィール等)が全く不明であったり、撮影が行われた具体的な場所やパーティーの主題等の背景的知識も全く記録されていないため、時間が経過してから見返すことにこそ意味がある記念写真であるはずでありながら、実際の閲覧時には鑑賞のレベルは極めて浅く、写真本来の価値が十分に活かしきれているとは言い難かった。
【0051】
しかしながら、この実施形態では、図4に示したように、対応情報表示手段47により、位置的な対応関係を配慮した形で、非常に直感的に分かり易く表示することができる。
すなわち、画像に対して属性情報をスーパーインポーズ的に合成しても良いが、映像自体の鑑賞性を損なわないようにプリント写真24の裏面に人物の輪郭形状を線画として描いておき、その線画に対して属性情報を付記しても良い。
【0052】
また、個人の属性情報のみならず、予め別途入力しておいた会場の地図データやパーティーのタイトル等、様々な背景的情報を適切な場所に併記すれば、その記録的価値はより高まる。
そして、この方法は、記録的価値の他に、会場での撮影の直後に即時的に写真が印刷される場合でも大きな効果を発揮する。すなわち、各登録者の名前、会社名、職種、趣味、その他のプロフィールを画像中の人物に対応した位置に合成表示することにより、その場で参加者に印刷配布することにより、パーティーの開催中において初対面同士の自己紹介のきっかけ、あるいは、話題作り等に活用できる。
【0053】
なお、上述した実施形態では、先ず、仮撮影および仮記録を行い、被撮影者が撮影希望者である場合に、正式に記録した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、仮記録を行うことなく、被撮影者が撮影希望者であると判断された後に、正式撮影および正式記録を実行するようにしても良い。また、仮撮影用のカメラと正式撮影用のカメラを別々にしても良い。
【0054】
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態の撮影装置を示している。
なお、この実施形態において第1の実施形態と同一の機能を有する部分には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この実施形態では、各利用者は、識別タグ51を携行している。この識別タグ51は、識別情報であるID番号が記憶されるRFID(Radio Frequency Identification)チップを有している。
【0055】
一方、撮影装置は、識別タグ51のRFIDチップに記憶される識別情報を読み取るRFIDリーダーからなる検出部53を有している。
従って、撮影装置は、カメラ部13の画角内に、BおよびCの人が入っていることを容易に確認することができる。
なお、この実施形態では、検出部53の検出範囲が略カメラ部13の画角となるように設定されている。また、マイクロ波式を使用する場合には、例えば、距離Lが5m以内であれば確実な検出を行うことができる。
【0056】
図8は、本発明の第2の実施形態の撮影装置の要部の構成を示すブロック図である。
この実施形態では、制御手段31には、RFIDチップに記憶される識別情報を読み取るRFIDリーダーからなる検出部53からの信号が入力される。
図9は、この第2の実施形態の撮影装置の動作を示すフローチャートである。
【0057】
この実施形態では、先ず、ステップS1において、事前登録手段35への登録が行われる。具体的には、識別情報として識別タグ51のID番号が、属性情報として名前が、撮影希望情報として、撮影希望の有無、全体の撮影希望枚数およびモード毎の撮影希望枚数が登録される。
【0058】
次に、ステップS2において、利用者のリストが作成される。この実施形態では、リストの作成は、事前登録手段35により自動的に行われる。そして、各利用者毎に、識別情報としてのID番号、属性情報としての名前、撮影希望情報として、撮影希望の有無、全体の撮影希望枚数およびモード毎の撮影希望枚数が所定のリスト形式で事前登録手段35に記憶される。
【0059】
次に、ステップS3において、撮影装置がスタンバイ状態にされる。
次に、ステップS4において、例えば、装置本体11を移動することにより被撮影者の候補者が検出される。
次に、ステップS5において、被撮影者の候補者のID番号が抽出される。この抽出は、検出部53により検出された検出信号から、情報抽出手段37によりID番号を抽出することにより行われる。
【0060】
次に、ステップS6において、情報抽出手段37により抽出されたID番号と、利用者のリストのID番号とが照合され、被撮影者の特定が行われる。この特定は、被撮影者特定手段39により行われる。
次に、ステップS7において、特定された被撮影者が撮影希望者であるか否かが判断される。この判断は、希望者判別手段43により行われる。
【0061】
ステップS7において、特定された被撮影者が撮影希望者でない場合には、ステップS8において、撮影情報管理手段45により、撮影作業が中止される。
ステップS7において、特定された被撮影者が撮影希望者である場合には、ステップS9において、撮影情報管理手段45により、撮影が実行され、撮影された画像が、撮影記録手段33に記録される。
【0062】
次に、ステップS10において、被撮影者のリストが更新される。この更新は、事前登録手段35により、リストの撮影枚数を更新することにより行われる。
次に、ステップS11において、リストから撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいるか否かが判断される。この判断は、撮影漏れ検出手段41により行われる。
【0063】
ステップS11において、撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいる場合には、ステップS12において、その状態が報知手段49により出力される。
すなわち、この場合には、表示部15およびスピーカー部17により、図5に示したような表示およびアナウンスが行われる。
【0064】
ステップS11において、撮影漏れ、または、希望撮影枚数未到達の利用者がいない場合には、ステップS3のスタンバイ状態に戻り、再度必要な撮影を行うための準備が行われる。
上述した撮影装置においても第1の実施形態と同様な効果を得ることができるが、この実施形態では、情報抽出手段37で抽出された被撮影者のID番号と登録情報のID番号とを照合し画像内の被撮影者を特定するようにしたので、被撮影者を容易,確実に識別することができる。
【0065】
なお、この実施形態では、検出部53の検出範囲を略カメラ部13の画角となるように設定した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、撮影装置と別体でアンテナロボットを配置し、撮影装置とアンテナロボットとの間で位置情報を交換しあいながら、画角内の被撮影者のID番号を特定するようにしても良い。
【0066】
また、装置本体11とアンテナロボットとを被撮影者を挟んでゲート式に配置し、装置本体11とアンテナロボットとの間の被撮影者のみを検出するようにしても良い。
なお、上述した第1および第2の実施形態では、報知手段49により、登録者間の撮影枚数の格差を解消するようにした例について説明したが、例えば、撮影装置の移動を下記のように制御することにより、登録者間の撮影枚数の格差を効率的に解消することが可能になる。
【0067】
(1)制御装置が、自ら撮影装置が移動してきた軌跡を分析し、まだ巡回していない(または巡回時間が少ない)場所へとルートを変更する。
(2)各被撮影者の撮影枚数と、それぞれの画像を撮影した場所のデータから、被撮影者の存在位置を確率分布的に推測し、巡回すべき場所の優先順位を重み付けする。
【0068】
(3)被撮影者に携帯させた発信器等から存在位置を分析して、該当者の居場所へと向かう。
(4)周囲を全周スキャンして人物抽出、個人特定を行い、該当者を探してアプローチする。
(5)周囲の人々に該当者の居場所を音声や映像で積極的に質問して情報を得る。
【0069】
すなわち、このように被撮影者の位置を特定したり、巡り会う確率を高めることにより、撮影漏れや撮影枚数格差の問題をより効果的に解消することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の撮影装置によれば、会場に集まった複数の人間の撮影に対する個人的要望を容易,確実に満足することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撮影装置の第1の実施形態を示す説明図である。
【図2】図1の撮影装置の全体を示すブロック図である。
【図3】図1の撮影装置の要部を示すブロック図である。
【図4】図3の撮影装置の対応情報表示手段47によるプリント例を示す説明図である。
【図5】図3の撮影装置の報知手段49による報知例を示す説明図である。
【図6】図1の撮影装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の撮影装置の第2の実施形態を示す説明図である。
【図8】図7の撮影装置の要部を示すブロック図である。
【図9】図7の撮影装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
13 カメラ部
15 表示部
17 スピーカー部
21 プリント出力部
23 自走部
29 制御装置
31 制御手段
33 撮影記録手段
35 事前登録手段
37 情報抽出手段
39 被撮影者特定手段
41 撮影漏れ検出手段
43 希望者判別手段
45 撮影情報管理手段
47 対応情報表示手段
49 報知手段
Claims (17)
- 複数の被撮影者の識別情報を登録情報として登録しておく事前登録手段と、
画像内の被撮影者から前記識別情報を抽出する情報抽出手段と、
前記情報抽出手段で抽出された被撮影者の前記識別情報と前記登録情報を照合し前記画像内の被撮影者を特定する被撮影者特定手段と、
前記被撮影者特定手段で特定された被撮影者と前記登録情報を照合して撮影漏れの有無を検出する撮影漏れ検出手段と、
前記撮影漏れ検出手段で撮影漏れが有ることが検出された時に撮影漏れ情報を出力する報知手段と、
を備えていることを特徴とする撮影装置。 - 請求項1記載の撮影装置において、
前記事前登録手段に登録される前記登録情報は、被撮影者の映像情報であり、前記情報抽出手段で抽出される識別情報は、被撮影者の映像情報であることを特徴とする撮影装置。 - 請求項1記載の撮影装置において、
前記事前登録手段に登録される前記登録情報は、被撮影者が携行する識別タグの識別情報であり、前記情報抽出手段で抽出される識別情報は、被撮影者が携行する前記識別タグの識別情報であることを特徴とする撮影装置。 - 請求項3記載の撮影装置において、
前記識別タグは、識別情報が記憶されるRFIDチップを有し、前記情報抽出手段は、前記RFIDチップに記憶される識別情報を読み取るRFIDリーダーを有することを特徴とする撮影装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の撮影装置において、
前記登録情報には、被撮影者の撮影希望情報が含まれ、前記撮影漏れ検出手段は、前記撮影希望情報に基づいて撮影漏れの有無を検出することを特徴とする撮影装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の撮影装置において、
前記登録情報には、被撮影者の名前等の属性を示す属性情報が含まれていることを特徴とする撮影装置。 - 請求項6記載の撮影装置において、
前記報知手段は、表示手段からなり、前記撮影漏れの被撮影者の映像情報を前記属性情報とともに表示することを特徴とする撮影装置。 - 請求項6記載の撮影装置において、
前記報知手段は、音声手段からなり、前記撮影漏れの被撮影者の前記属性情報を音声で出力することを特徴とする撮影装置。 - 請求項6記載の撮影装置において、
撮影された画像中の各被撮影者と前記属性情報とを対応して表示する対応情報表示手段を備えていることを特徴とする撮影装置。 - 請求項1ないし請求項9のいずれか1項記載の撮影装置において、
装置本体を移動する移動手段と、前記移動手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする撮影装置。 - 請求項10記載の撮影装置において、
前記制御手段は、前記装置本体が移動した軌跡を分析し、未だ移動していない場所または滞在時間が少ない場所に前記装置本体を優先的に移動することを特徴とする撮影装置。 - 請求項10記載の撮影装置において、
前記制御手段は、前記各被撮影者の撮影枚数と、それぞれの画像を撮影した場所のデータから、前記各被撮影者の存在位置を確率分布的に推測し、前記装置本体を移動すべき場所の優先順位を重み付けすることを特徴とする撮影装置。 - 請求項10記載の撮影装置において、
前記制御手段は、前記被撮影者が携帯する発信器から存在位置を分析して、その存在位置に前記装置本体を移動することを特徴とする撮影装置。 - 請求項10記載の撮影装置において、
前記制御手段は、前記被撮影者が存在する会場をスキャンしながら被撮影者の特定を行い、所定の被撮影者の場所に前記装置本体を移動することを特徴とする撮影装置。 - 請求項10記載の撮影装置において、
前記制御手段は、前記被撮影者に、所定の被撮影者の居場所を質問して情報を得ることを特徴とする撮影装置。 - 複数の被撮影者の識別情報および撮影希望情報を登録情報として登録しておく事前登録手段と、
画像内の被撮影者から前記識別情報を抽出する情報抽出手段と、
前記情報抽出手段で抽出された被撮影者の前記識別情報と前記登録情報を照合し前記画像内の被撮影者を特定する被撮影者特定手段と、
前記被撮影者特定手段で特定された被撮影者と前記登録情報を照合して被撮影者の撮影希望の有無を判別する希望者判別手段と、
前記希望者判別手段が被撮影者の撮影希望が無いと判断した時に撮影を中止し、撮影希望が有ると判別した時に撮影を行う撮影情報管理手段と、
を備えていることを特徴とする撮影装置。 - 請求項16記載の撮影装置において、
前記撮影情報管理手段は、前記希望者判別手段が被撮影者の撮影希望が無いと判断した時にすでに撮影されてた画像を消去することを特徴とする撮影装置。
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- 2003-06-17 JP JP2003171616A patent/JP2005010244A/ja active Pending
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