JP2004288818A - 配線基板およびその製造方法、ならびに電子機器 - Google Patents

配線基板およびその製造方法、ならびに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】層間絶縁層と配線層との密着性がよく、高い信頼性を有する配線基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】配線基板は、基材10と、前記基材の上方に、複数の第1配線20が所定のパターンで配列された第1配線層200と、前記第1配線層200を覆うように形成され、ウレタン系樹脂からなる層間絶縁層30と、前記層間絶縁層30の上方に、複数の第2配線50が所定のパターンで配列された第2配線層500と、を含む。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線基板およびその製造方法、ならびに前記配線基板を含む電子機器に関する。
【0002】
【背景技術】
インクジェット法により、導電性微粒子分散体を基板上に吐出して、各種の電気光学装置に含まれる配線を、所定のパターンに形成する方法が開発されている。たとえば、米国特許第5132248号では、導電性微粒子を分散させた液状物をインクジェット法にて基板に直接塗布し、その後、熱処理やレーザー照射を行って導電膜パターンに変換する方法が提案されている。この方法によれば、配線形成のプロセスが大幅に簡単になるというメリットがある。
【0003】
ところで、近年、電子機器の微細化や大容量化に伴い、配線層を微細化したり、あるいは層間絶縁層を介して配線層を積層することにより配線基板を大容量化しようとする試みがなされている。
【0004】
本願発明者によれば、インクジェット法により、例えばポリイミドからなる層間絶縁層上に配線層を形成して多層の配線層を有する配線基板を形成した場合に、層間絶縁層と配線層との密着性が不充分であることが確認された。
【0005】
【特許文献1】
米国特許5132248号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、層間絶縁層と配線層との密着性がよく、高い信頼性を有する配線基板およびその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる配線基板は、基材の上方に、少なくとも2層の配線層を有する配線基板であって、
前記配線層は、ウレタン系樹脂からなる層間絶縁層によって相互に電気的に絶縁されている。
【0008】
また、本発明にかかる配線基板は、
基材と、
前記基材の上方に、複数の第1配線が所定のパターンで配列された第1配線層と、
前記第1配線層を覆うように形成され、ウレタン系樹脂からなる層間絶縁層と、
前記層間絶縁層の上方に、複数の第2配線が所定のパターンで配列された第2配線層と、を含む。
【0009】
本発明によれば、層間絶縁層としてウレタン系樹脂を用いることにより、層間絶縁層と配線層との密着性がよく、高い信頼性を有する配線基板を提供することができる。
【0010】
本発明の配線基板において、前記層間絶縁層は、前記第2配線と交差する側の端縁が凹凸形状を有し、隣り合う前記第2配線の間に存在する前記層間絶縁層の端縁の長さが、該隣り合う前記第2配線の間隔より大きくすることができる。この態様によれば、層間絶縁層と基材との境界で塗布液が層間絶縁層の縁に沿って広がることがあったとしても、前記端縁の長さが充分に長いため、隣り合う塗布層の一部がつながるようなことがなく、配線のショートを防止できる。
【0011】
本発明の配線基板において、前記基材は、可とう性を有することができる。この態様によれば、配線基板は、屈曲性に優れたフレキシブルなものとなる。
【0012】
本発明にかかる製造方法は、基材の上方に、少なくとも2層の配線層を有する配線基板の製造方法であって、
前記配線層の相互を電気的に絶縁するための層間絶縁層としてウレタン系樹脂を用いる。
【0013】
また、本発明にかかる製造方法は、
基材の上方に第1配線層を形成する工程と、
前記第1配線層を覆うように、ウレタン系樹脂を用いて層間絶縁層を形成する工程と、
前記層間絶縁層の上方に第2配線層を形成する工程と、
を含む。
【0014】
本発明の製造方法において、前記層間絶縁層の上に、導電性微粒子を含む分散体を吐出して塗布層を形成し、該塗布層を固化して配線層を形成することができる。この態様によれば、配線を簡易な方法で形成することができる。
【0015】
本発明の製造方法において、前記層間絶縁層を形成したのち、紫外線を照射することにより該層間絶縁層の表面を清浄にする工程を含むことができる。
【0016】
本発明の製造方法において、前記層間絶縁層の表面処理を行うことにより、該層間絶縁層の表面の前記分散体に対する濡れ性を制御する工程を含むことができる。濡れ性を制御するためには、前記分散体に対して撥液性あるいは親液性を有する薄膜を前記表面に形成する方法を用いることができる。このような態様によれば、配線層が形成される層間絶縁層の表面の濡れ性を制御することにより、配線の幅を制御できる。
【0017】
本発明にかかる電子機器は、本発明のいずれかの配線基板を含むことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
1.第1実施の形態
図1〜図3は、第1実施の形態に係る配線基板の製造方法の工程を模式的に示す平面図または断面図である。図1(B)は、図1(A)のA−A線に沿った断面図である。図2(B)は、図2(A)のB−B線に沿った断面図である。図3(B)は、図3(A)のC−C線に沿った断面図である。図4は、配線基板の断面図である。
【0020】
1.1.配線基板の製造方法
本実施の形態に係る配線基板の製造方法は、主に、第1配線層200が形成された基材10上に、ウレタン系樹脂材料を用いて層間絶縁層30を形成する工程と、層間絶縁層30と基材10の表面を改質する工程と、層間絶縁層30と基材10の上に第2配線層500を形成工程とを含む。以下、各工程について説明する。
【0021】
(a)第1配線層の形成工程
図1(A),(B)に示すように、基材10上に、第1配線20が所定のパターンで配列された第1配線層200を形成する。第1配線層200は、基材10の上に第1配線20を公知の方法でパターニングすることで形成できる。パターニング方法としては、メッキ法、エッチング法、スクリーン印刷法、インクジェット法などを用いることができる。また、第1配線層200が形成された基材10としては、既存のものを用いることもできる。
【0022】
基材10としては、シリコンウエハ、石英ガラス、樹脂などの絶縁性を有するもの、あるいは、金属板などの導電性を有する第1基材の表面に絶縁性の下地層を有するものを用いることもできる。基材として、樹脂、例えばポリイミド、アクリル樹脂などの可とう性を有するものを用いると、フレキシブルな多層配線基板を得ることができる。
【0023】
(b)層間絶縁層の形成工程
図2(A),(B)に示すように、第1配線層200が形成された基材10の上に、ウレタン系樹脂からなる層間絶縁層30を形成する。
【0024】
層間絶縁層30は、第1配線層200の所定領域を覆うように、基材10の上に形成される。層間絶縁層30は、後述する塗布層40(図3(A)参照)と交差する側の対向する2つの端縁が凹凸形状を有するように形成される。この実施の形態では、矩形状の凸部32が所定間隔(ピッチP1)で配置されて凹凸形状を構成する。ここで、ピッチP1は、後の工程(d)で形成される塗布層40のピッチP2の2倍に相当する。
【0025】
層間絶縁層30の形成方法としては、たとえば、スクリーン印刷法、X−Yステージを用いた定量吐出器による方法、インクジェット法などの塗布法をあげることができる。また、層間絶縁層30は、スピンコート法で塗布層を形成した後、リソグラフィー法を用いてパターニングすることもできる。
【0026】
層間絶縁層30に用いられる材質としては、ウレタン系樹脂が用いられる。ウレタン系樹脂材料は、ポリウレタンを主成分とする液状物を用いることができる。ポリウレタンは、1分子中にイソシアネート基(−NCO)を2個以上有する化合物の総称であるポリイソシアネートと、1分子中に活性水素基(−OH、NH)を2個以上有する化合物であるポリオールを主成分として、さらに、有機金属系やアミン系の触媒物質と、その他の副資材として、架橋剤、整泡材、難燃剤、着色剤などが添加されて反応生成される。このようなウレタン系樹脂材料としては、ポリウレタンを含むレジスト剤を例示できる。
【0027】
ウレタン系樹脂を用いて層間絶縁層30を形成すると、後の実験例で述べるように、層間絶縁層30と第2配線50との密着性を、他の絶縁性材料を用いて層間絶縁層を形成した場合に比べ格段に優れたものとすることができる。
【0028】
(c)層間絶縁層の表面の改質工程
層間絶縁層30を形成した後に、層間絶縁層30および基材10の表面を清浄にする。このような清浄工程は、層間絶縁層30が形成された基材10の表面に紫外線を照射することにより行うことができる。照射される紫外線の波長やエネルギーは、基材10と層間絶縁層30の表面に存在する汚染物質を分解して除去できるような条件を選択する。
【0029】
ついで、層間絶縁層30および基材10に表面処理を行うことにより、これらの表面を改質する。具体的には、次の工程で行われる塗布層40を形成するための導電性微粒子を含む分散体(以下、「導電性微粒子分散体」という)に対する、層間絶縁層30および基材10の表面の濡れ性を制御することにより、塗布層40のパターン精度をさらに良くすることができる。本実施の形態では、層間絶縁層30と基板10との上に吐出された導電性微粒子分散体の液滴サイズを適正化するために、撥液処理を行うことができる。
【0030】
撥液処理は、塗布層40を形成すべき基材10および層間絶縁層30の表面に、液滴の表面張力が大きくなる薄膜を形成することにより行われる。このような撥液処理により、基材10および層間絶縁層30の表面に吐出された導電性微粒子分散体の液滴サイズは小さくなるため、かかる撥液処理を行わない場合に比べて、幅の小さい配線を形成できる。
【0031】
撥水処理に用いられる物質としては、たとえば、ヘキサデカフルオロ1,1,2,2,テトラヒドロデシルトリエトキシシランなどのシラン化合物をあげることができる。撥液処理は、これらの物質と、層間絶縁層30が形成された基材10とを、密閉容器中に投入し、この密閉容器を所定時間、所定温度に保持することにより行われる。
【0032】
また、上述の撥液処理を行った後、必要に応じて紫外線処理を行うことができる。紫外線処理は、基材10および層間絶縁層30の表面に紫外線を照射することにより行うことができる。紫外線を照射することにより、基材10や層間絶縁層30の表面に形成された撥液性を有する薄膜の化学結合の一部を、紫外線エネルギーによって分解させることができる。この紫外線処理によって、撥液性を有する薄膜の撥液性を低下させることができ、該薄膜の撥液性をさらに適正に調整できる。
【0033】
また、層間絶縁層30と基板10との上に吐出される導電性微粒子分散体の液滴サイズを適正化するために、撥液処理のかわりに親液処理を行うことができる。このような親液処理は、層間絶縁層の表面に対する導電性微粒子分散体の表面張力が大きすぎる場合に行うことができる。
【0034】
(d)塗布層の形成工程
図3(A),(B)に示すように、層間絶縁層30と基材10の上に所定パターンで配列された塗布層40を形成する。塗布層40は、層間絶縁層30上と、第1配線20が存在しない基材10上などに形成される。この例では、塗布層40は、第1配線20と直交する方向に、所定のピッチP2で平行に配置されている。そして隣り合う塗布層40の一方の塗布層40は層間絶縁層30の凸部32上に位置し、他方の塗布層40は層間絶縁層30の凸部32の間に位置する。したがって、図3(A)に示すように、隣り合う塗布層40の相互の間隔をL1とし、隣り合う塗布層40の間における層間絶縁層30の端縁の長さをL2とすると、L2はL1より長くなる。そのため、層間絶縁層30と基材10との境界で塗布液が層間絶縁層30の縁に沿って広がることがあったとしても、前記端縁の長さL2が充分に長いため、隣り合う塗布層40の一部がつながるようなことがない。
【0035】
塗布層40は、導電性微粒子分散体をインクジェット法により吐出して形成することができる。塗布層40を形成するために用いられる導電性微粒子分散体は、主に、導電性微粒子と、これを分散させるための分散媒とからなる。ここで用いられる導電性微粒子は、金、銀、銅、パラジウム、ニッケルのいずれかを含有する金属微粒子の他、導電性ポリマーや超伝導体の微粒子などが用いられる。
【0036】
これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために、表面に有機物などをコーティングして使用することができる。導電性微粒子の表面にコーティングするコーティング材料としては、たとえば、ゼラチンやポリビニルアルコールなどの高分子材料やクエン酸などをあげることができる。分散媒は、上記の導電性微粒子を分散できるもので、凝集をおこさないものであること、さらに、蒸発および/または分解させることにより、除去できる成分からなることができる。分散媒としては、たとえば、トルエン、キシレン、テトラデカンなどをあげることができる。
【0037】
(e)第2配線層の形成工程
図4に示すように、塗布層40を固化することにより、第2配線50が所定のパターンで形成された第2配線層500を形成する。第2配線50は、塗布層40に熱を供給することにより行うことができる。このような加熱は、通常のホットプレートや電気炉などによる熱処理の他、ランプアニールによって行うこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプなどを用いることができる。
【0038】
塗布層40に供給する熱エネルギーは、導電性微粒子の表面にコーティングされているコーティング材料を融解・除去して、導電性微粒子が相互に結合することによって固化するのに充分なように供給される。あるいは、導電性微粒子が相互に結合するように、コーティング材料を除去する添加物を機能させるのに充分なように熱エネルギーが供給される。このようにして形成された第2配線50は、基材10および層間絶縁層30に対し優れた密着性を有する。
【0039】
さらに、必要に応じて前記工程(b)〜(e)を繰り返すことにより、3層以上の配線層を有する多層配線基板を形成することができる。
【0040】
この製造方法によれば、以下の特徴を有する。
【0041】
層間絶縁層30は、ウレタン系樹脂材料を用いてスクリーン印刷などの塗布法によって容易に形成される。そして、層間絶縁層30としてウレタン系樹脂を用いることにより、層間絶縁層30上に優れた密着性を有しながら第2配線層500を形成することができる。また、第2配線層500は、インクジェット法によって、簡易かつ微細なパターンで形成されることができる。このように、本実施の形態の製造方法によれば、簡易な方法で第2配線層の密着性に優れた多層配線基板を得ることができる。また、ウレタン系樹脂からなる層間絶縁層は柔軟性に優れていることから、基材10として可とう性に優れたものを選択することで、屈曲性に優れたフレキシブル多層配線基板を得ることができる。
【0042】
1.2.配線基板
本実施の形態にかかる配線基板は、図3(A),(B)および図4に示すように、基材10と、基材10の上に形成された第1配線層200と、第1配線層200より上に形成された第2配線層500と、第1配線層200と第2配線層500との間に形成された層間絶縁層30とを含む。
【0043】
この例では、第1配線層200は、複数の第1配線20が平行に配列されて形成されている。第2配線層500は、複数の第2配線50が第1配線20と交差する方向に平行に配列されて形成されている。
【0044】
層間絶縁層30は、ウレタン系樹脂によって形成されている。そして、層間絶縁層30は、既に述べたように、第2配線50と交差する側の対向する2つの端縁が凸部32によって凹凸形状を有する。この例では、隣り合う第2配線50の一方の第2配線50は凸部32上に位置し、他方の第2配線50は隣り合う凸部32の間に位置する。したがって、第2配線層500の製造工程(d)において、層間絶縁層30と基材10との境界で塗布液が層間絶縁層30の縁に沿って広がることがあったとしても、前述した理由により、隣り合う塗布層40がつながるようなことがない。その結果、第2配線50がショートするようなことがなく、第2配線層500は高いパターン精度で形成される。
【0045】
本実施の形態では、基材10の材質は特に限定されず、前述した各種のものを用いることができる。基材10としてポリイミドなどの可とう性を有する樹脂膜を用いると、屈曲性に優れたフレキシブルな多層配線基板となる。また、配線基板は、第2配線層500の上に、さらに層間絶縁層と配線層とが形成され、3層以上の配線層を有することができる。
【0046】
1.3.変形例
図5は、本発明の変形例にかかる配線基板を示す平面図である。図1〜図4に示す第1実施の形態にかかる配線基板の部材と実質的に同じ機能を有するものには同一符号を付して詳細な説明を省略する。この変形例では、層間絶縁層30の形状が第1実施の形態と異なる。
【0047】
この例では、層間絶縁層30の第2配線50と交差する側の対向する2つの端縁は、三角形状の凸部34によって凹凸形状が形成されている。この場合にも、第1実施の形態と同様に、第2配線層500の形成工程において、層間絶縁層30と基材10との境界で塗布液が層間絶縁層30の縁に沿って広がることがあったとしても、隣り合う塗布層がつながるようなことがない。その結果、第2配線50がショートするようなことがなく、第2配線層500は高いパターン精度で形成される。
【0048】
図5に示す変形例の配線基板は、第1実施の形態で述べたと同様の方法で製造できる。すなわち、第1実施の形態にかかる製造方法の工程(b)で、層間絶縁層30のパターンを図5に示すようにする以外は、工程(a)〜(d)と同様の工程によって配線基板を得ることができる。そして、変形例にかかる配線基板およびその製造方法は、第1実施の形態と同様の特徴を有する。
【0049】
以上の例においては、層間絶縁層30の第2配線50と交差する側の端縁が凹凸形状を有する場合について述べた。しかしながら、第2配線層の形成工程において、層間絶縁層と基材との境界で塗布液が層間絶縁層の縁に沿って広がることがない場合には、層間絶縁層はかかる凹凸形状を有しなくともよい。
【0050】
1.4.実験例
所定パターンの銅配線(第1配線)が形成されたポリイミドフィルム(基材)上に、ウレタン系レジスト樹脂(「AE−70−M11」味の素製)をスクリーン印刷法で塗布して、銅配線を被覆する層間絶縁層を形成した。ついで、層間絶縁層が形成されたポリイミドフィルム(以下、これを「フィルム」という)の表面に、波長254nmの紫外線を10mW/cmの強度で30分間照射し、該表面の清浄化処理を行った。ついで、フィルムと、ヘキサデカフルオロ1,1,2,2,テトラヒドロデシルエトキシシラン0.1gとを、容積10リットルの密閉容器に入れて、120℃で2時間保持し、フィルム表面の撥液処理を行った。ついで、フィルムの表面に、波長254nmの紫外線を10mW/cmの強度で2分間照射し、該表面の撥液性を低下させ、撥液性を調整した。ついで、インクジェット描画装置を用いて、金属インク(導電性微粒子分散体)で層間絶縁層の上に所定パターンの塗布層を形成した。金属インクとしては、市販品「パーフェクトシルバー」(真空冶金製)を用いた。ついで、熱風式オーブンを用いて200℃で2時間焼成を行い、塗布層を固化させて第2配線を形成し、本実施の形態のサンプルを得た。
【0051】
これに対し、比較用のサンプルとして、層間絶縁層の材料をウレタン系樹脂の代わりにポリイミド系樹脂を用いた以外は、上述の方法と同様にして配線基板を得た。
【0052】
本実施の形態の配線基板のサンプルにおいては、幅60μmの第2配線で体積抵抗率が14μΩ・cmであり、かかる第2配線は電気配線として充分に機能する導電性を有することが確認された。
【0053】
また、粘着テープを用いた第2配線の剥離性を評価したところ、本実施の形態のサンプルでは良好な結果が得られた。具体的には、第2配線と直交するように粘着テープ(幅20mm)を第2配線の5本にわたって貼り付けた後、粘着テープの一端を90度曲げて上方に引っ張り上げて、第2配線の剥離状態を調べた。その結果、本実施の形態にかかるサンプルにおいては、全ての第2配線は全く剥離しなかった。これに対し、比較用のサンプルにおいては、同様の試験において全ての配線に剥離が生じた。
【0054】
さらに、屈曲性の評価においても、本実施の形態のサンプルでは良好な結果が得られた。具体的には、サンプルの配線基板を180度の角度で折り返すようにして5回屈曲させたところ、本実施の形態のサンプルでは、配線の断線もなく、初期状態と同等の電気抵抗値であることが確認された。これに対し、比較用のサンプルにおいては、全ての配線において剥離が生じた。
【0055】
以上のように、この実験例によれば、本発明の配線基板は、層間絶縁層と第2配線との密着性に優れ、さらに極めて良好な屈曲性を有することが確認された。
【0056】
2.第2の実施の形態
第2の実施の形態では、本発明の配線基板を有した電子機器の例について、図6を参照しながら説明する。
【0057】
図6(A)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図6(A)において、600は携帯電話本体を示し、601は本発明の配線基板を有した表示部を示している。
【0058】
図6(B)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図6(B)において、700は情報処理装置、701はキーボードなどの入力部、703は情報処理本体、702は本発明の配線基板を有した表示部を示している。
【0059】
図6(C)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図6(C)において、800は時計本体を示し、801は本発明の配線基板を有した表示部を示している。
【0060】
図6(A)〜(C)に示す電子機器は、本発明の配線基板を有した表示部を備えているので、よりコンパクトで大容量なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本発明を適用した第1実施の形態に係る配線基板の製造方法の1工程を模式的に示す平面図。図1(B)は、図1(A)のA−Aにおける断面を模式的に示す図。
【図2】図2(A)は、本発明を適用した第1実施の形態に係る配線基板の製造方法の一工程を模式的に示す平面図。図2(B)は、図2(A)のB−Bにおける断面を模式的に示す図。
【図3】図3(A)は、本発明を適用した第1実施の形態に係る配線基板の製造方法の一工程を模式的に示す平面図。図3(B)は、図3(A)のC−Cにおける断面を模式的に示す図。
【図4】図4は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る配線基板の製造方法の一工程を模式的に示す平面図。
【図5】本発明の変形例に係る配線基板を示す平面図。
【図6】図6(A),(B),(C)は、本発明の配線基板を用いた電子機器を示す図。
【符号の説明】
10 基材、20 第1配線、30 層間絶縁層、40 塗布層、50 第2配線、200 第1配線層、500 第2配線層。

Claims (10)

  1. 基材の上方に、少なくとも2層の配線層を有する配線基板であって、
    前記配線層は、ウレタン系樹脂からなる層間絶縁層によって相互に電気的に絶縁されている、配線基板。
  2. 基材と、
    前記基材の上方に、複数の第1配線が所定のパターンで配列された第1配線層と、
    前記第1配線層を覆うように形成され、ウレタン系樹脂からなる層間絶縁層と、
    前記層間絶縁層の上方に、複数の第2配線が所定のパターンで配列された第2配線層と、を含む、配線基板。
  3. 請求項2において、
    前記層間絶縁層は、前記第2配線と交差する側の端縁が凹凸形状を有し、
    隣り合う前記第2配線の間に存在する前記層間絶縁層の端縁の長さが、該隣り合う前記第2配線の間隔より大きい、配線基板。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記基材は、可とう性を有する、配線基板。
  5. 基材の上方に、少なくとも2層の配線層を有する配線基板の製造方法であって、
    前記配線層の相互を電気的に絶縁するための層間絶縁層としてウレタン系樹脂を用いる、配線基板の製造方法。
  6. 基材の上方に第1配線層を形成する工程と、
    前記第1配線層を覆うように、ウレタン系樹脂を用いて層間絶縁層を形成する工程と、
    前記層間絶縁層の上方に第2配線層を形成する工程と、
    を含む、配線基板の製造方法。
  7. 請求項5および6のいずれかにおいて、
    前記層間絶縁層の上に、導電性微粒子を含む分散体を吐出して塗布層を形成し、該塗布層を固化して配線層を形成する、配線基板の製造方法。
  8. 請求項7において、
    前記層間絶縁層を形成したのち、紫外線を照射することにより該層間絶縁層の表面を清浄にする工程を含む、配線基板の製造方法。
  9. 請求項7および8のいずれかにおいて、
    前記層間絶縁層の表面処理を行うことにより、該層間絶縁層の表面の前記分散体に対する濡れ性を制御する工程を含む、配線基板の製造方法。
  10. 請求項1ないし5のいずれかに記載の配線基板を含む電子機器。
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