JP2003324266A - 膜パターンの形成方法、膜パターン形成装置、導電膜配線、電気光学装置、電子機器、並びに非接触型カード媒体 - Google Patents

膜パターンの形成方法、膜パターン形成装置、導電膜配線、電気光学装置、電子機器、並びに非接触型カード媒体

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JP2003324266A JP2002130833A JP2002130833A JP2003324266A JP 2003324266 A JP2003324266 A JP 2003324266A JP 2002130833 A JP2002130833 A JP 2002130833A JP 2002130833 A JP2002130833 A JP 2002130833A JP 2003324266 A JP2003324266 A JP 2003324266A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚膜化を図ることができ、導電膜とした場合
に断線や短絡等の不具合が生じにくい膜パターンの形成
方法及び膜パターン形成装置を提供する。 【解決手段】 膜パターン形成装置は、吐出手段10か
ら液体材料を液滴Lnにして吐出し、その液滴Lnを一
定の距離ごとに基板11上に配置する。この液滴Lnの
配置動作を、液滴Lnの配置を開始する開始位置をずら
しながら繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に膜パター
ンを形成する方法及び装置に関し、特に、吐出手段から
液体材料を液滴にして吐出して基板上に膜パターンを形
成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に膜パターンを形成する技術とし
ては、スピンコート法などの塗布技術を用いて基板上に
膜パターン用の液体材料による膜を形成し、この膜をフ
ォトリソグラフィ法を用いて所望のパターンに形成する
方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、近年、液
体材料を基板上の所望の位置に配置し、基板上に直接膜
パターンを形成する技術が提案されている。この技術で
は、上記フォトリソグラフィに関する工程を省略または
簡略化することができる。
【0004】基板上の所望の位置に液体材料を配置する
技術としては、吐出手段に設けられたノズルを介して液
体材料を液滴として吐出する方法がある。この吐出法
は、スピンコート法などの塗布技術に比べて、液体材料
の消費に無駄が少なく、基板上に配置する液体材料の量
や位置の制御を行いやすいという利点がある。
【0005】しかしながら、液体材料を液滴にして基板
上に配置する技術では、膜パターンの厚膜化を達成しに
くいという問題がある。すなわち、厚膜化を目的とし
て、基板上に配置する液滴の量を多くすると、液滴同士
が基板上で合体し、それが厚膜化されることなく基板上
で広がってしまいやすい。また、膜パターンを導電膜と
する場合には、上述した液滴の広がりによって、液だま
り(バルジ)が生じ、それが断線や短絡等の不具合の発
生原因となるおそれがある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされてもの
であり、厚膜化を図ることができ、導電膜とした場合に
断線や短絡等の不具合が生じにくい膜パターンの形成方
法及び形成装置を提供することを目的とする。また、本
発明の他の目的は、膜厚が厚く電気伝導に有利で、断線
や短絡等の不具合が生じにくい導電膜配線を提供するこ
とにある。また、本発明の別の目的は、配線部の断線や
短絡等の不具合が生じにくい電気光学装置、及びこれを
用いた電子機器並びに非接触型カード媒体を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の膜パターンの形成方法は、吐出手段から液
体材料を液滴にして吐出して、基板上に膜パターンを形
成する方法であって、前記吐出手段から吐出した前記液
滴を、一定の距離ごとに基板上に配置する工程を有し、
前記液滴の配置を開始する開始位置をずらしながら、前
記工程を繰り返すことを特徴とする。
【0008】上記の膜パターンの形成方法では、液体材
料からなる液滴を、一定の距離ごとに基板上に配置する
工程を、液滴の配置を開始する位置をずらしながら繰り
返すことにより、基板上に所望の膜厚及び形状を有する
膜パターンを形成することができる。例えば、基板上に
配置された液滴同士の隙間を埋めるように、液滴を繰り
返し配置することにより、線状の連続したパターンを形
成できる。繰り返される上記工程のそれぞれでは、液滴
を一定の距離ごとに配置するので、基板上に配置された
直後の液滴に次の液滴がすぐに付着することがなく、液
滴同士が合体して基板上で広がるのが防止される。すな
わち、上記工程が繰り返される過程で、基板上に配置さ
れた液滴に別の液滴が重なる場合にも、先に基板上に配
置された液滴はすでにある程度または完全に乾燥してお
り、上述した液滴の広がりが抑制される。上記液滴の広
がりが抑制されることで、その膜パターンを導電膜に適
用した場合における断線や短絡等の不具合の発生が防止
される。また、上記液滴の広がりが抑制されることで、
液滴同士を上下に重ねて配置することが容易となり、膜
パターンの厚膜化を実現できる。また、上記の膜パター
ンの形成方法では、上記工程を繰り返す際、液滴の配置
を開始する位置をずらすだけであり、連続して配置され
る液滴同士の距離間隔は一定であるので、各工程の吐出
条件が互いにほぼ等しく、制御の簡素化が図られる。ま
た、膜パターンの各部において、ほぼ等しい形成過程を
経ることから、膜の均質化が図られる。
【0009】上記の膜パターンの形成方法において、前
記吐出ヘッドには、前記液体材料を吐出するための複数
のノズルが少なくとも一列に配列されており、前記液体
材料の吐出の際、前記複数のノズルのうちの少なくとも
1つのノズルを選択的に使用するとよい。これにより、
様々な形状の膜パターンを容易に形成できるようにな
る。例えば、前記複数のノズルの配列方向と直交する方
向に、前記液滴の配置を開始する位置をずらすことによ
り、複数のノズルの配列方向と直交する方向に連続する
パターンを形成できる。また、前記複数のノズルの配列
方向に、前記液滴の配置を開始する位置をずらすことに
より、複数のノズルの配列方向に連続するパターンを形
成できる。
【0010】また、上記の膜パターンの形成方法におい
て、前記基板上に前記液滴を配置する前に、前記基板の
表面を前記液体材料に対して撥液性に加工するのが好ま
しい。ここで、撥液性とは、液体材料に対して非親和性
をしめす特性をいう。これにより、基板上に配置した液
滴の広がりを抑制でき、膜パターンの厚膜化及び形状の
安定化が図られる。
【0011】本発明の膜パターン形成装置は、吐出手段
から液体材料を液滴にして吐出して、基板上に膜パター
ンを形成する装置であって、上記記載の膜パターンの形
成方法によって膜パターンを形成することを特徴とす
る。この膜パターン形成装置では、膜厚化を実現できる
とともに、導電膜とした場合に不具合の生じにくい膜パ
ターンを形成できる。
【0012】また、本発明の導電膜配線は、上記記載の
膜パターン形成装置によって形成されたことを特徴とす
る。この導電膜配線は、膜厚が厚く電気伝導に有利で、
断線や短絡等の不具合が生じにくい。
【0013】また、本発明の電気光学装置は、上記記載
の導電膜配線を備えることを特徴とする。電気光学装置
としては、例えば、液晶表示装置、有機エレクトロルミ
ネッセンス表示装置、プラズマ型表示装置などを例示で
きる。また、本発明の電子機器は、上記記載の電気光学
装置を備えることを特徴とする。また、本発明の非接触
型カード媒体は、上記記載の導電膜配線をアンテナ回路
として備えることを特徴とする。これらの発明によれ
ば、配線部やアンテナの断線や短絡等の不良が生じにく
い。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る実施形態の一
例として、基板上に導電膜配線を形成する方法について
説明する。本実施形態に係る配線形成方法は、導電膜配
線用の液体材料を基板上に配置し、その基板上に配線用
の導電膜パターンを形成するものであり、表面処理工
程、材料配置工程、及び熱処理/光処理工程等を備えて
いる。なお、液体材料の配置には、液体吐出ヘッドのノ
ズルを介して液体材料を液滴として吐出する液体吐出
法、いわゆるインクジェット法を用いる。
【0015】導電膜配線用の基板としては、Siウエ
ハ、石英ガラス、ガラス、プラスチックフィルム、金属
板など各種のものを用いることができる。また、これら
各種の素材基板の表面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、
有機膜などが下地層として形成されたものを導電膜配線
を形成すべき基板として用いてもよい。
【0016】導電膜配線用の液体材料として、本例で
は、導電性微粒子を分散媒に分散させた分散液を用い
る。ここで用いられる導電性微粒子は、金、銀、銅、パ
ラジウム、及びニッケルのうちのいずれかを含有する金
属微粒子の他、導電性ポリマーや超電導体の微粒子など
が用いられる。これらの導電性微粒子は、分散性を向上
させるために表面に有機物などをコーティングして使う
こともできる。導電性微粒子の表面にコーティングする
コーティング材としては、例えばキシレン、トルエン等
の有機溶剤やクエン酸等が挙げられる。導電性微粒子の
粒径は5nm以上0.1μm以下であることが好まし
い。0.1μmより大きいと、上記液体吐出ヘッドのノ
ズルに目詰まりが生じるおそれがある。また、5nmよ
り小さいと、導電性微粒子に対するコーテイング剤の体
積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多
となる。
【0017】導電性微粒子を含有する液体の分散媒とし
ては、室温での蒸気圧が0.001mmHg以上200
mmHg以下(約0.133Pa以上26600Pa以
下)であるものが好ましい。蒸気圧が200mmHgよ
り高い場合には、吐出後に分散媒が急激に蒸発してしま
い、良好な膜を形成することが困難となる。また、分散
媒の蒸気圧は0.001mmHg以上50mmHg以下
(約0.133Pa以上6650Pa以下)であること
がより好ましい。蒸気圧が50mmHgより高い場合に
は、インクジェット法で液滴を吐出する際に乾燥による
ノズル詰まりが起こりやすく、安定な吐出が困難とな
る。一方、室温での蒸気圧が0.001mmHgより低
い分散媒の場合、乾燥が遅くて膜中に分散媒が残留しや
すくなり、後工程の熱および/または光処理後に良質の
導電膜が得られにくい。
【0018】上記分散媒としては、上記の導電性微粒子
を分散できるもので、凝集を起こさないものであれば特
に限定されないが、水の他に、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n
−ヘプタン、n−オクタン、デカン、トルエン、キシレ
ン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラ
ヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキ
シルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレング
リコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール
メチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビ
ス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンな
どのエーテル系化合物、更にプロピレンカーボネート、
γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘ
キサノンなどの極性化合物を挙げることができる。これ
らのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、またイン
クジェット法への適用のしやすさの点で、水、アルコー
ル類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好まし
く、更に好ましい分散媒としては水、炭化水素系化合物
を挙げることができる。これらの分散媒は、単独でも、
あるいは2種以上の混合物としても使用できる。
【0019】上記導電性微粒子を分散媒に分散する場合
の分散質濃度は1質量%以上80質量%以下であり、所
望の導電膜の膜厚に応じて調整することができる。80
質量%を超えると凝集をおこしやすくなり、均一な膜が
得にくい。
【0020】上記導電性微粒子の分散液の表面張力は
0.02N/m以上0.07N/m以下の範囲に入るこ
とが好ましい。インクジェット法にて液体を吐出する
際、表面張力が0.02N/m未満であると、インク組
成物のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲り
が生じやすくなり、0.07N/mを超えるとノズル先
端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量、吐出
タイミングの制御が困難になる。
【0021】表面張力を調整するため、上記分散液に
は、基板との接触角を不当に低下させない範囲で、フッ
素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤
を微量添加するとよい。ノニオン系表面張力調節剤は、
液体の基板への濡れ性を良好化し、膜のレベリング性を
改良し、膜の微細な凹凸の発生などの防止に役立つもの
である。上記分散液は、必要に応じて、アルコール、エ
ーテル、エステル、ケトン等の有機化合物を含んでいて
もよい。
【0022】上記分散液の粘度は1mPa・s以上50
mPa・s以下であることが好ましい。インクジェット
法にて吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合
にはノズル周辺部がインクの流出により汚染されやす
く、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズ
ル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困
難となる。
【0023】(表面処理工程)表面処理工程では、導電
膜配線を形成する基板の表面を、液体材料に対して撥液
性に加工する。具体的には、導電性微粒子を含有した液
体材料に対する所定の接触角が、60[deg]以上、
好ましくは90[deg]以上110[deg]以下と
なるように表面処理を施す。表面の撥液性(濡れ性)を
制御する方法としては、例えば、基板の表面に自己組織
化膜を形成する方法、プラズマ処理法等を採用できる。
【0024】自己組織膜形成法では、導電膜配線を形成
すべき基板の表面に、有機分子膜などからなる自己組織
化膜を形成する。基板表面を処理するための有機分子膜
は、基板に結合可能な官能基と、その反対側に親液基あ
るいは撥液基といった基板の表面性を改質する(表面エ
ネルギーを制御する)官能基と、これらの官能基を結ぶ
炭素の直鎖あるいは一部分岐した炭素鎖を備えており、
基板に結合して自己組織化して分子膜、例えば単分子膜
を形成する。
【0025】ここで、自己組織化膜とは、基板など下地
層等構成原子と反応可能な結合性官能基とそれ以外の直
鎖分子とからなり、該直鎖分子の相互作用により極めて
高い配向性を有する化合物を、配向させて形成された膜
である。この自己組織化膜は、単分子を配向させて形成
されているので、極めて膜厚を薄くすることができ、し
かも、分子レベルで均一な膜となる。すなわち、膜の表
面に同じ分子が位置するため、膜の表面に均一でしかも
優れた撥液性や親液性を付与することができる。
【0026】上記の高い配向性を有する化合物として、
例えばフルオロアルキルシランを用いることにより、膜
の表面にフルオロアルキル基が位置するように各化合物
が配向されて自己組織化膜が形成され、膜の表面に均一
な撥液性が付与される。
【0027】自己組織化膜を形成する化合物としては、
ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシ
ルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロ−1,1,
2,2テトラヒドロデシルトリメトキシシラン、ヘプタ
デカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリ
クロロシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テト
ラヒドロオクチルトリエトキシシラン、トリデカフルオ
ロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリメトキシ
シラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒド
ロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルト
リメトキシシラン等のフルオロアルキルシラン(以下
「FAS」という)を挙げることができる。使用に際し
ては、一つの化合物を単独で用いてもよく、2種以上の
化合物を組み合わせて使用してもよい。なお、FASを
用いることにより、基板との密着性と良好な撥液性とを
得ることができる。
【0028】FASは、一般的に構造式RnSiX
(4-n)で表される。ここでnは1以上3以下の整数を表
し、Xはメトキシ基、エトキシ基、ハロゲン原子などの
加水分解基である。またRはフルオロアルキル基であ
り、(CF3)(CF2)x(CH2)yの(ここでxは
0以上10以下の整数を、yは0以上4以下の整数を表
す)構造を持ち、複数個のR又はXがSiに結合してい
る場合には、R又はXはそれぞれすべて同じでもよく、
異なっていてもよい。Xで表される加水分解基は加水分
解によりシラノールを形成して、基板(ガラス、シリコ
ン)等の下地のヒドロキシル基と反応してシロキサン結
合で基板と結合する。一方、Rは表面に(CF 3)等の
フルオロ基を有するため、基板等の下地表面を濡れない
(表面エネルギーが低い)表面に改質する。
【0029】有機分子膜などからなる自己組織化膜は、
上記の原料化合物と基板とを同一の密閉容器中に入れて
おき、室温の場合は2〜3日程度の間放置すると基板上
に形成される。また、密閉容器全体を100℃に保持す
ることにより、3時間程度で基板上に形成される。以上
に述べたのは、気相からの形成法であるが、液相からも
自己組織化膜を形成できる。例えば、原料化合物を含む
溶液中に基板を浸積し、洗浄、乾燥することで基板上に
自己組織化膜が得られる。なお、自己組織化膜を形成す
る前に、基板表面に紫外光を照射したり、溶媒により洗
浄したりして、前処理を施すことが望ましい。
【0030】プラズマ処理法では、常圧又は真空中で基
板にプラズマ照射する。プラズマ処理に用いるガス種
は、導電膜配線を形成すべき基板の表面材質等を考慮し
て種々選択できる。処理ガスとしては、例えば、4フッ
化メタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロデカン
等が例示できる。
【0031】なお、基板の表面を撥液性に加工する処理
は、所望の撥液性を有するフィルム、例えば4フッ化エ
チレン加工されたポリイミドフィルム等を基板表面に貼
着することによっても行うことができる。また、ポリイ
ミドフィルムをそのまま基板として用いてもよい。ま
た、基板表面が所望の撥液性よりも高い撥液性を有する
場合、170〜400nmの紫外光を照射したり、基板
をオゾン雰囲気に曝したりすることにより、基板表面を
親液化する処理を行って表面の状態を制御するとよい。
【0032】(材料配置工程)図1(a)〜(c)は、
基板上に液体材料を配置する方法の一例として、基板上
に線状の導電膜パターンを形成する場合の手順の一例を
示している。材料配置工程では、液体吐出ヘッド10か
ら液体材料を液滴にして吐出し、その液滴を一定の距離
(ピッチ)ごとに基板11上に配置する。そして、この
液滴の配置動作を繰り返すことにより、基板11上に導
電膜パターンを形成する。以下、その詳細について説明
する。
【0033】まず、図1(a)に示すように、液体吐出
ヘッド10から吐出した液滴L1を、液滴L1同士が基
板11上で互いに接しないように、一定の間隔をあけて
基板11上に配置する。すなわち、基板11上に配置し
た直後の液滴L1の直径よりも大きいピッチP1で基板
11上に液滴L1を順次配置する。
【0034】基板11上に液滴L1を配置した後、分散
媒の除去を行うため、必要に応じて乾燥処理を行う。乾
燥処理は、例えばホットプレート、電気炉などの加熱手
段を用いた一般的な加熱処理の他に、ランプアニールを
用いて行ってもよい。ランプアニールに使用する光の光
源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセ
ノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸
ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、
KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーな
どを使用することができる。これらの光源は一般には、
出力10W以上5000W以下の範囲のものが用いられ
るが、本実施形態例では100W以上1000W以下の
範囲で十分である。なお、この際、分散媒の除去だけで
なく、分散液を導電膜に変換するまで、加熱や光照射の
度合いを高めても差し支えない。ただし、導電膜の変換
は、すべての液体材料の配置が終了してから、熱処理/
光処理工程においてまとめて行えば良いので、本工程で
は、分散媒をある程度除去できれば十分である。例え
ば、熱処理の場合は、通常100℃程度の加熱を数分行
えばよい。また、乾燥処理は液体材料の吐出と並行して
同時に進行させることも可能である。例えば、基板を予
め加熱しておいたり、液体吐出ヘッドの冷却とともに沸
点の低い分散媒を使用したりすることにより、基板に液
滴を配置した直後から、その液滴の乾燥を進行させるこ
とができる。
【0035】次に、図1(b)に示すように、上述した
液滴の配置動作を繰り返す。すなわち、図1(a)に示
した前回と同様に、液体吐出ヘッド10から液体材料を
液滴L2にして吐出し、その液滴L2を一定距離ごとに
基板11に配置する。このとき、液滴L2同士の距離間
隔は、前回と同じ(ピッチP2=P1)であり、液滴L
2同士は互いに接しない。また、液滴L2の配置を開始
する位置を前回の液滴L1が配置されている位置から所
定距離S1だけずらす。すなわち、基板11上に配置さ
れた前回の液滴L1の中心位置と、今回の液滴L2の中
心位置とは上記距離S1だけ離れた位置関係となる。こ
のずらす距離(シフト量S1)は、本実施形態例では、
上記ピッチP1,P2よりも狭く(S1<P1=P
2)、かつ先に基板11に配置された液滴L1に次の液
滴L2が一部重なるように定められている。
【0036】液滴L2を基板11上に配置する際、今回
の液滴L2と前回の液滴L1とが接するが、前回の液滴
L1はすでに分散媒が完全に又はある程度除去されてい
るので、両者が合体して基板11上で広がることは少な
い。なお、図1(b)では、液滴L2の配置を開始する
位置を、前回と同じ側(図1(b)に示す左側)として
いるが、逆側(図1(b)に示す右側)としてもよい。
この場合、液体吐出ヘッド10と基板11との相対移動
の距離を少なくできる。また、液滴L2を基板11上に
配置した後、分散媒の除去を行うために、前回と同様
に、必要に応じて乾燥処理を行う。この場合も、分散媒
の除去だけでなく、分散液を導電膜に変換するまで、加
熱や光照射の度合いを高めても差し支えないが、分散媒
をある程度除去できれば十分である。
【0037】この後、図1(c)に示すように、上述し
た液滴の配置動作を複数回繰り返す。各回において、配
置する液滴Ln同士の距離間隔(ピッチPn)は、最初
の回の距離と同じ(ピッチPn=P1)で、常に一定で
ある。そのため、基板11上に配置した直後の液滴Ln
同士が接することはなく、液滴同士が合体して基板11
上で広がることが抑制される。また、基板11の表面
は、予め撥液性に加工されているので、この点からも、
基板11上に配置した液滴の広がりが抑制される。これ
らにより、液滴同士が上下に重ねて配置されるようにな
り、基板11上に配置された液体材料の厚みが増す。
【0038】また、図1(c)において、液滴の配置動
作を複数回繰り返す際、各回ごとに、液滴Lnの配置を
開始する位置を、前回の液滴が配置された位置から所定
距離だけずらす。この液滴の配置動作の繰り返しによ
り、基板11上に配置された液滴同士の隙間が埋まり、
線状の連続したパターンが形成される。なお、基板上に
形成される膜パターンは、常に同じピッチによる液滴配
置によって形成され、全体がほぼ等しい形成過程を経て
いるため、構造が均質なものとなる。
【0039】図2及び図3は、基板11上に形成される
膜パターンの一例を示している。図2及び図3の例で
は、液体吐出ヘッド10に、複数のノズル30が一列に
配列されており、これら複数のノズル30のうちの少な
くとも1つのノズル(本例では3つのノズル)を選択的
に使用して、基板11に向けて液体材料を吐出する。
【0040】図2に示す例では、液滴Lnの配置動作を
繰り返す際、液滴Lnの配置を開始する位置を複数のノ
ズル30の配列方向と直交する方向にずらす。すなわ
ち、図2(a)に示すように、所定のピッチPで液滴L
nを基板11上に配置するとともに、図2(b)に示す
ように、ノズル30の配列方向と直交する方向に、開始
地点を所定距離Sだけずらしながら、液滴Lnの配置動
作を繰り返す。これにより、基板11上に、複数のノズ
ル30の配列方向と直交する方向に連続するパターンが
形成される。また、この場合、液体吐出ヘッド10の複
数のノズル30のうちの3つのノズルから液体材料を同
時に吐出することにより、3本の線状のパターンが形成
される。
【0041】図3に示す例では、液滴Lnの配置動作を
繰り返す際、液滴Lnの配置を開始する位置を複数のノ
ズル30の配列方向と平行にずらす。すなわち、図3
(a)に示すように、所定のピッチPで液滴Lnを基板
11上に配置するとともに、図3(b)に示すように、
ノズル30の配列方向と平行に、開始地点を所定距離S
だけずらしながら、液滴Lnの配置動作を繰り返す。こ
れにより、基板11上に、複数のノズル30の配列方向
に連続するパターンが形成される。また、この場合、所
定のピッチPごとに配置する液滴の数に応じて、複数本
の線状のパターンが形成される。
【0042】なお、図2及び図3のそれぞれに示した複
数の線状のパターンを互いに重ねるように形成すること
により、液体材料の膜を基板上に面状に形成することが
可能である。また、液滴配置の開始地点をずらす量(シ
フト量)やそのずらす方向(シフト方向)は、上述した
例に限定されるものではない。例えば、液滴の配置動作
を繰り返す際、液滴の配置を開始する位置を複数のノズ
ル30の配列方向に対して斜め方向にずらしてもよい。
この場合、複数のノズル30の配列方向に対して斜めに
連続するパターンを形成することが可能となる。
【0043】このように、本例では、使用するノズル、
液滴の配置ピッチ、開始地点のずらす距離(シフト
量)、ずらす方向(シフト方向)等をそれぞれ適宜設定
することにより、様々な形状の膜パターンを基板上に形
成できる。また、液滴の量、液滴の配置ピッチ、及び基
板の表面の濡れ性の各パラメータの組み合わせを適切に
制御することにより、より良好な形状の膜パターンを形
成できる。また、本例では、液滴の配置動作を繰り返す
際、液滴の配置を開始する位置をずらすだけであり、連
続して配置される液滴同士のピッチは一定である。その
ため、各配置動作時の吐出条件が互いにほぼ等しく、制
御の簡素化を図れるという利点を有する。なお、各配置
動作時の吐出条件が互いにほぼ等しく、制御の簡素化を
図れるが、液滴同士のピッチを繰り返し毎に変更しても
構わない。
【0044】(熱処理/光処理工程)熱処理/光処理工
程では、基板上に配置された液滴に含まれる分散媒ある
いはコーティング材を除去する。すなわち、基板上に配
置された導電膜形成用の液体材料は、微粒子間の電気的
接触をよくするために、分散媒を完全に除去する必要が
ある。また、導電性微粒子の表面に分散性を向上させる
ために有機物などのコーティング材がコーティングされ
ている場合には、このコーティング材も除去する必要が
ある。
【0045】熱処理及び/又は光処理は通常大気中で行
なわれるが、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウム
などの不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。熱処理及び
/又は光処理の処理温度は、分散媒の沸点(蒸気圧)、
雰囲気ガスの種類や圧力、微粒子の分散性や酸化性等の
熱的挙動、コーティング材の有無や量、基材の耐熱温度
などを考慮して適宜決定される。例えば、有機物からな
るコーティング材を除去するためには、約300℃で焼
成することが必要である。また、プラスチックなどの基
板を使用する場合には、室温以上100℃以下で行なう
ことが好ましい。
【0046】熱処理及び/又は光処理は、例えばホット
プレート、電気炉などの加熱手段を用いた一般的な加熱
処理の他に、ランプアニールを用いて行ってもよい。ラ
ンプアニールに使用する光の光源としては、特に限定さ
れないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレー
ザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、
XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、Ar
Clなどのエキシマレーザーなどを使用することができ
る。これらの光源は一般には、出力10W以上5000
W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態例では
100W以上1000W以下の範囲で十分である。上記
熱処理及び/又は光処理により、微粒子間の電気的接触
が確保され、導電膜に変換される。
【0047】本実施形態により形成される導電膜は、基
板上で広がることなく、液体材料の液滴が基板上に積み
重ねられて形成されることから、厚膜化を図ることがで
きる。また、基板上に配置する液滴の直径とほぼ同等の
幅で線状のパターンを形成することが可能であり、細線
化も実現できる。
【0048】次に、本発明の膜パターン形成装置の一例
として、上記配線形成方法を実施するための配線形成装
置について説明する。図4は、本実施形態に係る配線形
成装置の概略斜視図である。図4に示すように、配線形
成装置100は、液体吐出ヘッド10、液体吐出ヘッド
10をX方向に駆動するためのX方向ガイド軸2、X方
向ガイド軸2を回転させるX方向駆動モータ3、基板1
1を載置するための載置台4、載置台4をY方向に駆動
するためのY方向ガイド軸5、Y方向ガイド軸5を回転
させるY方向駆動モータ6、クリーニング機構部14、
ヒータ15、及びこれらを統括的に制御する制御装置8
等を備えている。X方向ガイド軸2及びY方向ガイド軸
5はそれぞれ、基台7上に固定されている。
【0049】液体吐出ヘッド10は、導電性微粒子を含
有する分散液からなる液体材料をノズル(吐出口)から
吐出するものであり、X方向ガイド軸2に固定されてい
る。X方向駆動モータ3は、ステッピングモータ等であ
り、制御装置8からX軸方向の駆動パルス信号が供給さ
れると、X方向ガイド軸2を回転させる。X方向ガイド
軸2の回転により、液体吐出ヘッド10が基台7に対し
てX軸方向に移動する。なお、液体吐出ヘッド10は、
X軸周り、Y軸周り、及びX−Y平面と直交する軸周り
のそれぞれの方向に移動自在に支持されており、角度調
整が可能となっている。
【0050】液体吐出方式としては、圧電体素子である
ピエゾ素子を用いてインクを吐出させるピエゾ方式、液
体材料を加熱し発生した泡(バブル)により液体材料を
吐出させるバブル方式など、公知の様々な技術を適用で
きる。このうち、ピエゾ方式は、液体材料に熱を加えな
いため、材料の組成等に影響を与えないという利点を有
する。なお、本例では、液体材料選択の自由度の高さ、
及び液滴の制御性の良さの点から上記ピエゾ方式を用い
る。
【0051】載置台4はY方向ガイド軸5に固定され、
Y方向ガイド軸5には、Y方向駆動モータ6、16が接
続されている。Y方向駆動モータ6、16は、ステッピ
ングモータ等であり、制御装置8からY軸方向の駆動パ
ルス信号が供給されると、Y方向ガイド軸5を回転させ
る。Y方向ガイド軸5の回転により、載置台4が基台7
に対してY軸方向に移動する。クリーニング機構部14
は、液体吐出ヘッド10をクリーニングし、ノズルの目
詰まりなどを防ぐものである。クリーニング機構部14
は、上記クリーニング時において、Y方向の駆動モータ
16によってY方向ガイド軸5に沿って移動する。ヒー
タ15は、ランプアニール等の加熱手段を用いて基板1
1を熱処理するものであり、基板11上に吐出された液
体の蒸発・乾燥を行うとともに導電膜に変換するための
熱処理を行う。
【0052】本実施形態の配線形成装置100では、液
体吐出ヘッド10から液体材料を吐出しながら、X方向
駆動モータ3及び/又はY方向駆動モータ6を介して、
基板11と液体吐出ヘッド10とを相対移動させること
により、基板11上に液体材料を配置する。液体吐出ヘ
ッド10の各ノズルからの液滴の吐出量は、制御装置8
から上記ピエゾ素子に供給される電圧によって制御され
る。また、基板11上に配置される液滴のピッチは、上
記相対移動の速度、及び液体吐出ヘッド10からの吐出
周波数(ピエゾ素子への駆動電圧の周波数)によって制
御される。また、基板11上に液滴を開始する位置は、
上記相対移動の方向、及び上記相対移動時における液体
吐出ヘッド10からの液滴の吐出開始のタイミング制御
等によって制御される。これにより、基板11上に上述
した配線用の導電膜パターンが形成される。
【0053】次に、本発明の電気光学装置の一例とし
て、液晶装置について説明する。図5は、本実施形態に
係る液晶装置の第1基板上の信号電極等の平面レイアウ
トを示すものである。本実施形態に係る液晶装置は、こ
の第1基板と、走査電極等が設けられた第2基板(図示
せず)と、第1基板と第2基板との間に封入された液晶
(図示せず)とから概略構成されている。
【0054】図5に示すように、第1基板300上の画
素領域303には、複数の信号電極310…が多重マト
リクス状に設けられている。特に各信号電極310…
は、各画素に対応して設けられた複数の画素電極部分3
10a…とこれらを多重マトリクス状に接続する信号配
線部分310b…とから構成されており、Y方向に伸延
している。また、符号350は1チップ構造の液晶駆動
回路で、この液晶駆動回路350と信号配線部分310
b…の一端側(図中下側)とが第1引き回し配線331
…を介して接続されている。また、符号340…は上下
導通端子で、この上下導通端子340…と、図示しない
第2基板上に設けられた端子とが上下導通材341…に
よって接続されている。また、上下導通端子340…と
液晶駆動回路350とが第2引き回し配線332…を介
して接続されている。
【0055】本実施形態例では、上記第1基板300上
に設けられた信号配線部分310b…、第1引き回し配
線331…、及び第2引き回し配線332…がそれぞ
れ、先の図4に示した配線形成装置を用いて、先の図1
に示した配線形成方法に基づいて形成されている。その
ため、上記各配線類の断線や短絡等の不良が生じにく
く、しかも、小型化、薄型化を実現しやすい。
【0056】次に、本発明の電気光学装置の他の例とし
て、プラズマ型表示装置について説明する。図6は本実
施形態のプラズマ型表示装置500の分解斜視図を示し
ている。プラズマ型表示装置500は、互いに対向して
配置された基板501、502、及びこれらの間に形成
される放電表示部510を含んで構成される。放電表示
部510は、複数の放電室516が集合されたものであ
る。複数の放電室516のうち、赤色放電室516
(R)、緑色放電室516(G)、青色放電室516
(B)の3つの放電室516が対になって1画素を構成
するように配置されている。
【0057】基板501の上面には所定の間隔でストラ
イプ状にアドレス電極511が形成され、アドレス電極
511と基板501の上面とを覆うように誘電体層51
9が形成されている。誘電体層519上には、アドレス
電極511、511間に位置しかつ各アドレス電極51
1に沿うように隔壁515が形成されている。隔壁51
5は、アドレス電極511の幅方向左右両側に隣接する
隔壁と、アドレス電極511と直交する方向に延設され
た隔壁とを含む。また、隔壁515によって仕切られた
長方形状の領域に対応して放電室516が形成されてい
る。また、隔壁515によって区画される長方形状の領
域の内側には蛍光体517が配置されている。蛍光体5
17は、赤、緑、青の何れかの蛍光を発光するもので、
赤色放電室516(R)の底部には赤色蛍光体517
(R)が、緑色放電室516(G)の底部には緑色蛍光
体517(G)が、青色放電室516(B)の底部には
青色蛍光体517(B)が各々配置されている。
【0058】一方、基板502には、先のアドレス電極
511と直交する方向に複数の表示電極512がストラ
イプ状に所定の間隔で形成されている。さらに、これら
を覆うように誘電体層513、及びMgOなどからなる
保護膜514が形成されている。基板501と基板50
2とは、前記アドレス電極511…と表示電極512…
を互いに直交させるように対向させて相互に貼り合わさ
れている。上記アドレス電極511と表示電極512は
図示略の交流電源に接続されている。各電極に通電する
ことにより、放電表示部510において蛍光体517が
励起発光し、カラー表示が可能となる。
【0059】本実施形態では、上記アドレス電極51
1、及び表示電極512がそれぞれ、先の図4に示した
配線形成装置を用いて、先の図1に示した配線形成方法
に基づいて形成されている。そのため、上記各配線類の
断線や短絡等の不良が生じにくく、しかも、小型化、薄
型化を実現しやすい。
【0060】次に、本発明の電子機器の具体例について
説明する。図7は、携帯電話の一例を示した斜視図であ
る。図7において、600は携帯電話本体を示し、60
1は先の図5に示した液晶装置を備えた液晶表示部を示
している。図8は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情
報処理装置の一例を示した斜視図である。図8におい
て、700は情報処理装置、701はキーボードなどの
入力部、703は情報処理本体、702は先の図5に示
した液晶装置を備えた液晶表示部を示している。図9
は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図
9において、800は時計本体を示し、801は先の図
5に示した液晶装置を備えた液晶表示部を示している。
図7〜図9に示す電子機器は、上記実施形態の液晶装置
を備えたものであるので、配線類の断線や短絡等の不良
が生じにくく、しかも、小型化、薄型化が可能となる。
なお、本実施形態の電子機器は液晶装置を備えるものと
したが、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラ
ズマ型表示装置等、他の電気光学装置を備えた電子機器
とすることもできる。
【0061】次に、本発明の非接触型カード媒体の実施
形態について説明する。図10は、本実施形態例に係る
非接触型カード媒体を示しており、非接触型カード媒体
400は、カード基体402とカードカバー418から
成る筐体内に、半導体集積回路チップ408とアンテナ
回路412を内蔵し、図示されない外部の送受信機と電
磁波または静電容量結合の少なくとも一方により電力供
給あるいはデータ授受の少なくとも一方を行うようにな
っている。
【0062】本実施形態では、上記アンテナ回路412
が、先の図4に示した配線形成装置を用いて、先の図1
に示した配線形成方法に基づいて形成されている。その
ため、上記各配線類の断線や短絡等の不良が生じにく
く、しかも、小型化、薄型化を実現しやすい。
【0063】以上、添付図面を参照しながら本発明に係
る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係
る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例
において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一
例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において
設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0064】
【発明の効果】本発明の膜パターンの形成方法及び膜パ
ターン形成装置によれば、液体材料からなる液滴を、一
定の距離ごとに基板上に配置する工程を、液滴の配置を
開始する位置をずらしながら繰り返すことにより、膜パ
ターンの厚膜化を図ることができるとともに、導電膜と
した場合に断線や短絡等の不具合が生じにくい膜パター
ンを形成できる。
【0065】本発明の導電膜配線によれば、膜厚が厚く
電気伝導に有利で、断線や短絡等の不具合が生じにく
い。
【0066】本発明の電気光学装置によれば、断線や短
絡等の不具合が生じにくく、品質の向上を図ることがで
きる。
【0067】本発明の電子機器並びに非接触型カード媒
体によれば、配線部やアンテナの断線や短絡等の不良が
生じにくく、品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の膜パターンの形成方法の実施形態例
を示しており、基板上に線状の導電膜パターンを形成す
る手順の一例を示している。
【図2】 基板上に形成される膜パターンの一例を示し
ている。
【図3】 基板上に形成される膜パターンの他の例を示
している。
【図4】 本発明の膜形成装置の実施形態例を示してお
り、配線形成装置の概略斜視図を示している。
【図5】 本発明の電気光学装置を、液晶装置に適用し
た例を示す平面図である。
【図6】 本発明の電気光学装置を、プラズマ型表示装
置に適用した例を示す分解斜視図である。
【図7】 本発明の電子機器を、液晶表示装置を備えた
携帯電話に適用した例を示す図である。
【図8】 本発明の電子機器を、液晶表示装置を備えた
携帯型上方処理装置に適用した例を示す図である。
【図9】 本発明の電子機器を、液晶表示装置を備えた
腕時計型電子機器に適用した例を示す図である。
【図10】 本発明の非接触型カード媒体の実施形態例
を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10…液体吐出ヘッド(吐出手段)、11…基板、30
…ノズル、100…膜パターン形成装置、Ln…液滴、
S…シフト量、P…ピッチ。
フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA01 BB04 BB05 BB07 BB08 BB09 BB36 CC01 DD51 DD78 DD80 DD81 GG20 HH14 5E343 AA02 BB23 BB24 BB25 BB44 BB48 BB72 DD12 DD18 FF05 GG06 5F033 HH00 HH07 HH11 HH13 HH14 HH40 PP26 QQ00 QQ73 QQ82 QQ83 RR22 VV00 XX03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出手段から液体材料を液滴にして吐出
    して、基板上に膜パターンを形成する方法であって、 前記吐出手段から吐出した前記液滴を、一定の距離ごと
    に基板上に配置する工程を有し、 前記液滴の配置を開始する開始位置をずらしながら、前
    記工程を繰り返すことを特徴とする膜パターンの形成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記吐出ヘッドには、前記液体材料を吐
    出するための複数のノズルが少なくとも一列に配列され
    ており、 前記液体材料の吐出の際、前記複数のノズルのうちの少
    なくとも1つのノズルを選択的に使用することを特徴と
    する請求項1に記載の膜パターンの形成方法。
  3. 【請求項3】 前記複数のノズルの配列方向と直交する
    方向に、前記開始位置をずらすことを特徴とする請求項
    2に記載の膜パターンの形成方法。
  4. 【請求項4】 前記複数のノズルの配列方向に、前記開
    始位置をずらすことを特徴とする請求項2に記載の膜パ
    ターンの形成方法。
  5. 【請求項5】 前記基板上に前記液滴を配置する前に、
    前記基板の表面を前記液体材料に対して撥液性に加工す
    ることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいず
    れかに記載の膜パターンの形成方法。
  6. 【請求項6】 吐出手段から液体材料を液滴にして吐出
    して、基板上に膜パターンを形成する装置であって、 請求項1から請求項5のうちのいずれかに記載の膜パタ
    ーンの形成方法によって膜パターンを形成することを特
    徴とする膜パターン形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の膜パターン形成装置に
    よって形成されたことを特徴とする導電膜配線。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の導電膜配線を備えるこ
    とを特徴とする電気光学装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の電気光学装置を備える
    ことを特徴とする電子機器。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の導電膜配線をアンテ
    ナ回路として備えることを特徴とする非接触型カード媒
    体。
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