JP2004288547A - 電界放出型電子源およびその製造方法および画像表示装置 - Google Patents
電界放出型電子源およびその製造方法および画像表示装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】電界放出型電子源100は、基板6と、複数の開口5を有するように基板6の上に形成された絶縁層4と、電子ビームを放出するために各開口5にそれぞれ設けられた陰極2と、各陰極2による電子の放出を制御するために絶縁層4の上に形成された引出し電極3と、陰極2を構成する陰極材料と陰極材料とは異なる材料との化学結合によって、電子を放出する陰極2の表面に形成された表面改質層1とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーテレビや高精細モニタテレビに用いられる陰極線管(CRT)、更には収束した電子ビームを利用する電子ビーム露光装置等に用いられる電子銃に関し、特に、高電流密度動作が要求される高輝度な陰極線管(CRT)用電子銃カソードとして利用可能な電界放出型電子源およびその製造方法および画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の薄型ディスプレイが登場し、フラットディスプレイ市場が急速に拡大しつつあるけれども、32インチサイズ程度の家庭用テレビ用途としては、価格・性能の点で依然としてCRTディスプレイが優位にある。
【0003】
また、西暦2003年からは新たに地上波デジタル放送が本格的に導入されることが計画されているため、テレビ用のディスプレイ技術が大きく変化することが予想されている。このようにテレビを取り巻く環境がデジタル方式にシフトする中で、特にディスプレイには高解像性能が強く求められている。
【0004】
ところが、これまで広く用いられてきたテレビ技術では、これらの要求に十分に応えることができないおそれが出てきた。テレビには画像を表示する心臓部として電子銃が用いられている。この電子銃の性能が解像性能に強く係わっている。
【0005】
電子銃に用いられているカソードの電流密度を向上させれば、実効的なカソード面積を縮小することができ、結果的に解像性能を向上させることができる。現在カソードとして用いられている熱カソード材料は、これまでに様々な技術改良が加えられ電流密度の向上が図られてきた。しかしながら、熱カソード材料の電流密度は、もはや物理的な限界に近づいてきており、これ以上の飛躍的な電流密度の向上は困難な状況である。
【0006】
近年実用化が図られつつあるデジタル放送用の電子銃用カソードには、従来の熱カソードの6倍から10倍程度の電流密度の向上が要求されている。このような理由から、大幅な電流密度の向上に応える技術として冷陰極カソードが期待されている。
【0007】
この冷陰極カソードは、一般的に半導体プロセスを用いて作製される。そのため、サブミクロン以下の微小な構造を有するカソードを高密度に集積化することができるので電流密度を高くすることができるという特長を備えており、これまでにも電界放出ディスプレイ装置などの製品に実用化が図られてきた。
【0008】
このような冷陰極カソードの冷陰極素子の材料としては、一般的に、モリブデン等の高融点金属が多く使用されている。CRT製造工程を経て完成されたCRTチューブの管内真空度は、製造工程の制約やCRTチューブの構造に起因する課題から、10−4Pa程度となっている。このレベルの真空環境下で、冷陰極カソードを10A/cm2程度の電流密度で動作させると、次のような問題が発生した。
【0009】
CRT管内には、その製造工程で発生した様々な種類の残留ガス分子が存在している。これらの残留ガス成分のうち、OやC成分が一時的にエミッタの表面に付着し、あるいは表面組成を変化させることにより、冷陰極素子のエミッション性能が低下することが知られている。
【0010】
これらの課題に対して、特許第2718144号明細書によると、低い仕事関数を有する化学的に安定な抵抗材料を陰極の表面に設けることで、放出電流の安定化を図るアイデアが開示されている。この従来例の構成について、以下に図6を用いて説明する。
【0011】
図6は、従来の電界放出型電子源90の構成を示す断面図である。
【0012】
円錐形状のタングステン冷陰極基体92の表面に低仕事関数酸化物の一つであるLa2O3膜82を100オングストローム程度の厚さに被覆して電界放出型冷陰極83を形成し、その近傍に直径1マイクロメートル(μm)程度の貫通孔95を有する引き出し電極93を絶縁層94上に形成する。上記の冷陰極基体92と引き出し電極93との間に約60ボルト(V)の電圧を印加すると、冷陰極基体92の表面から電子が放出される。
【0013】
さらに、印加電圧を80Vまで上げると1μAの放出電子電流が得られた。また、放出電子電流の経時変化をみると、1×10−7Torrの真空度にもかかわらず、放出電子電流の変動は全電流の5%以内であった。この従来例の発明によるLa2O3膜を用いない場合、放出電子電流変動が30〜40%であるのに比較すると、この方式による電界放出型冷陰極は、かなり安定した動作が可能である。
【0014】
これは、電極表面に被覆されたLa2O3抵抗膜による負のフィードバック、すなわちLa2O3膜の内部抵抗によって電子放出が微小面積部分に集中せず冷陰極尖端部全面から放出されること、La2O3膜の残留ガスへの安定性、さらには低電圧動作によるスパッタリング損傷の軽減によるものである。
【0015】
【特許文献1】
特許第2718144号明細書
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、我々の試験研究による実験結果によれば、前述した従来例の方法では次に述べる新たな課題が生じることが判明した。
【0017】
この従来例の特許明細書の中では、La2O3抵抗膜の成膜方法に関する具体的な記述はないが、一般的には100オングストローム(A)程度の薄膜を形成するためには、半導体製造プロセスで用いられる真空蒸着法か、あるいはアルゴン(Ar)ガスを用いたプラズマスパッタ法を用いる場合が多い。
【0018】
このような方法による成膜法を用いて、冷陰極基体92の表面にLa2O3膜82を100A程度の厚さに被覆し電界放出型冷陰極83を形成すると、必然的に冷陰極基体92の表面だけではなく、引き出し電極93の開口部の絶縁層94の表面にもLa2O3膜82の一部が形成される。この絶縁層94の表面に形成されたLa2O3膜82の一部は、冷陰極基体92と引き出し電極93との間の絶縁耐圧特性を低下させる。
【0019】
このような状態で、冷陰極基体92と引き出し電極93との間に約60Vの電圧を印加すると、冷陰極基体92と引き出し電極93との間にリーク電流が発生し、結果的に正常な電圧を印加することができなくなるという課題が生じる。この課題により、安定な電界放出特性が損なわれるという結果を招いていた。
【0020】
また、内部抵抗を有するLa2O3膜82を用いた場合、電流放出に関してはかなりの安定な動作が可能であるというメリットを有する一方、内部抵抗による陰極表面電位の上昇により冷陰極基体92と引き出し電極93との間の実効電圧が低下してしまい、結果的に動作電圧の増加を引き起こすというデメリットも有していた。
【0021】
この内部抵抗による安定化方式は、負荷抵抗によるバラスト効果とも呼ばれ、抵抗値の増加による安定効果と、結果的に生じる実効電圧の上昇とはトレードオフの関係にあり、最適化を図ることが困難であった。
【0022】
また、冷陰極基体としてシリコン基板を用い、熱酸化による先端部の先鋭化処理を行うシリコン微構造冷陰極素子の場合には、通常先端部の曲率半径は数ナノメートル以下に均一に制御された構造を有している。従来例の方法に基づいて、シリコン微構造冷陰極素子の陰極表面にLa2O3膜を100A程度の厚さに被覆すると、被覆前の陰極先端曲率が鈍化してしまい、場合によっては数十倍の曲率半径に鈍化する。陰極先端部の曲率半径は、その動作原理から電界放出特性に大きな影響を与えるため、電界放出特性を大幅に劣化させる原因ともなるという問題がある。
【0023】
本発明の目的は、高電流密度で長時間動作を行っても電流低下のない安定な電界放出型電子源およびその製造方法を提供することにある。
【0024】
本発明の他の目的は、長期間に渡り安定な画像表示性能を維持することができる高性能な表示装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電界放出型電子源は、基板と、複数の開口を有するように前記基板の上に形成された絶縁層と、電子ビームを放出するために各開口にそれぞれ設けられた陰極と、各陰極による前記電子の放出を制御するために前記絶縁層の上に形成された引出し電極と、前記陰極を構成する陰極材料と前記陰極材料とは異なる材料との化学結合によって、前記電子を放出する前記陰極の表面に形成された表面改質層とを具備することを特徴とする。
【0026】
本発明に係る電界放出型電子源の製造方法は、本発明に係る電界放出型電子源の製造方法であって、前記陰極の表面に形成された酸化膜層をエッチング処理によって除去する工程と、前記陰極材料と前記陰極材料とは異なる材料との化学結合による表面改質層を前記陰極の表面にプラズマ処理によって形成する工程と、少なくとも酸素元素を含んでいる反応性ガスエッチングによって前記表面改質層の表面から不純物堆積層を除去する工程とを包含することを特徴とする。
【0027】
本発明に係る画像表示装置は、真空容器の中に設けられ、請求項1記載の電界放出型電子源を備えた電子銃と、前記電子銃から放出された前記電子ビームが照射される蛍光体層とを具備することを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
本実施の形態に係る電界放出型電子源においては、陰極を構成する陰極材料と陰極材料とは異なる材料との化学結合によって、電子を放出する陰極の表面に表面改質層が形成されている。このため、陰極の構造を損なうことなく陰極材料の表面組成を化学的に、かつ最適に変更することができる。その結果、安定かつ良好に陰極から電子を放出することができる。
【0029】
前記陰極は、シリコン(Si)によって構成されていることが好ましい。
【0030】
前記表面改質層は、アルゴンに対するスパッタ率が前記陰極材料よりも低い元素材料と前記陰極材料との化学結合によって形成されていることが好ましい。
【0031】
前記表面改質層は、シリコンと炭素との化学結合によって形成されていることが好ましい。
【0032】
前記基板は、シリコンによって構成されていることが好ましい。
【0033】
前記陰極は、モリブデンによって構成されていることが好ましい。
【0034】
前記陰極は、前記基板の上にアレイ状に配置されていることが好ましい。
【0035】
各陰極は、略円錐形状をしていることが好ましい。
【0036】
本実施の形態に係る電界放出型電子源の製造方法においては、陰極材料と陰極材料とは異なる材料との化学結合による表面改質層を陰極の表面にプラズマ処理によって形成する工程と、少なくとも酸素元素を含んでいる反応性ガスエッチングによって表面改質層の表面から不純物堆積層を除去する工程とを包含している。このため、陰極の構造を損なうことなく陰極材料の表面組成を化学的に、かつ最適に変更することができる。その結果、安定かつ良好に陰極から電子を放出することができる。
【0037】
前記不純物堆積層は、フロロカーボン層であることが好ましい。
【0038】
本実施の形態に係る画像表示装置には、真空容器の中に設けられ、本実施の形態に係る電界放出型電子源を備えた電子銃が設けられている。このため、安定かつ良好に陰極から電子を放出することができる。
【0039】
前記電子ビームを偏向するための偏向手段をさらに具備し、前記偏向手段によって偏向された前記電子ビームが前記蛍光体層に照射されることが好ましい。
【0040】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0041】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る電界放出型電子源100の構成を示す断面図である。電界放出型電子源100は、基板6を備えている。基板6の上には、アレイ状の陰極形成領域にそれぞれ円形状の開口5を有する絶縁層4を介して電子放出を制御するための引き出し電極3が形成されている。
【0042】
基板11の材料としては、電界放出型電子源の特性やプロセス条件などを考慮して、通常のガラス基板やシリコン基板等の最適な材料を用いることができる。
【0043】
絶縁層12及び引き出し電極13の開口5の内部には、それぞれ電子放出部を構成する円錐形状をした陰極2が形成されており、複数の陰極2からなる電界放出型電子源アレイ部が基板6の表面全面域、あるいは所望される一部の領域に形成されている。
【0044】
ここでは、電子放出部を構成する陰極2の材料や構造については特に詳細に説明しないけれども、通常用いられるモリブデンの蒸着法等によって形成されるスピント型電子源でもよく、またシリコン半導体プロセスを利用して形成されるシリコン電子源でも構わない。
【0045】
更に、陰極2の表面あるいは、少なくとも電子放出部を含む一部の表面には、表面改質層1が、形成されている。表面改質層1の材料組成については、下地となる電子放出部の材料、あるいは電界放出電子源素子が設置される酸化雰囲気のガス種に応じて、最適な材料を選択すればよい。
【0046】
ここでは、一例として電子放出部の材料としてシリコンを用い、かつ表面改質層1として珪素(シリコン:Si)と炭素(C)元素とが化学的に結合された安定な状態について述べる。基板6の材料としてシリコンを用いる場合は、陰極2として機能する電子放出部も、一般的にはシリコンが用いられる。
【0047】
モリブデンの蒸着法等によって形成されるスピント型電子源の場合は、陰極2の電子放出部の表面にシリコンからなる表面コート膜を形成しておくことにより、シリコン電子源の場合と同様に扱うことができる。
【0048】
シリコン材料は、既に上述したように、酸化雰囲気中では雰囲気ガスと容易に反応し、酸化膜であるSiO2膜が形成されやすい性質を持っている。清浄化されたシリコン表面を、常温の大気中に曝すだけで、数分の内に数原子層のSiO2膜が表面に形成される。
【0049】
CRTチューブの管内真空度は、製造工程の制約やCRTチューブの構造に起因する課題から10−4Pa程度となっている。CRTチューブ内の残留ガスとしては、H2OやCO2等の酸化性ガスも多量に含まれている。このレベルの真空環境下においても、冷陰極カソードを10A/cm2程度の電流密度で動作をさせると、カソードの動作領域である電界放出型電子源素子のシリコン表面は、放出された電子や残留ガスとの衝突によって生成されたイオンによって、活性化された状態となる。例え真空環境下であっても、活性化されたシリコン表面とイオン化された酸化性ガス分子は、相互に容易に化学的に結合して、シリコン最表面が酸化膜であるSiO2膜で覆われることが最近の我々の研究によって明らかになってきた。この酸化膜形成が、シリコン材料をCRT用カソードとして利用する際の、最大の技術的解決課題となっていた。
【0050】
一方、シリコン材料に対しては、希釈した弗酸溶液により表面をわずかにエッチング処理することにより、表面の自然酸化膜が除去された活性な表面状態を形成することができる。この活性なシリコン表面を、炭素を含む活性なラジカル元素雰囲気に暴露することで、シリコンと炭素元素とが化学的に結合した極めて安定な表面改質層を得ることができる。
【0051】
シリコン表面に安定な表面改質層を形成するプロセスについて、以下に簡単に述べる。図2は、実施の形態1に係る電界放出型電子源の製造方法を説明するための断面図である。まず、シリコンを陰極として用いた電界放出型電子源を完成させた後、5%程度に希釈された弗酸溶液に電子源素子全体を10秒以下の時間で浸して、表面の自然酸化膜を除去する。
【0052】
そして、図2に示すように、次のステップとして、以下に述べるプラズマ照射を行う。リアクティブエッチング装置(RIE)を用い、エッチングガスとしてCHF3を用いたプラズマ雰囲気に、所定の条件で暴露(プラズマ照射)することにより、シリコン表面にシリコンと炭素元素とが化学的に結合した表面改質層1を形成することができる。
【0053】
今回の条件で改質されたシリコン表面の状態を分析する目的で、XPSスペクトル解析を行ったところ、結合エネルギーの値として283.5エレクトロンボルト(eV)付近にピークが確認され、この表面改質層1がSiCの組成に基づくものであることを確認することができた。
【0054】
この表面改質層1の効果を検証するために、H2Oなどの酸化性ガスが微量に存在する真空チャンバー雰囲気の中で、電界放出電子源素子を連続動作させ、電流の安定性を比較調査した。
【0055】
図3に、シリコンと炭素元素とが化学的に結合したSiC組成からなる表面改質層1を形成した電界放出電子源の実験結果を示す。表面改質層1を備えた電界放出電子源と表面改質層1を備えない電界放出電子源とを同じ電流負荷条件、同一チャンバー(酸化性ガス雰囲気)の条件下で比較した結果、電流安定性に顕著な差が発生した。
【0056】
表面改質層1を備えない電界放出電子源は、時間が経過するとともに次第にエミッション電流が減少してゆくのに対し、一方の表面改質層1を備えた電界放出電子源は、エミッション電流の低下が少ない安定な動作を示すことが確認された。
【0057】
電界放出電子源素子表面の物理解析により、酸化防止層なしの電界放出電子源素子の方は、エミッション領域の表面がSiO2膜で覆われており、これが電流低下の主な要因であることが確認された。
【0058】
これらの実験解析により、SiC組成からなる表面改質層1が、酸化性ガスによる酸化作用を抑制するので、表面改質層1を備えた電界放出電子源が安定に動作することが確認された。
【0059】
また、シリコンに比べて炭素は、アルゴンイオンに対するスパッタ率が小さい。そのため、シリコンのみの表面に比べて、シリコンと炭素元素とが化学的に結合した極めて安定なSiC組成からなる表面改質層1を有する場合は、残留ガスからの主成分であるアルゴンイオンからのスパッタダメージに対しても耐性が強く、長時間に渡る安定なエミッション動作に有効であることが実証された。
【0060】
実施の形態1で前述したプラズマ照射プロセスは、陰極2の材料としてシリコンを用いており、引き出し電極3の絶縁層としてシリコン酸化膜を用いている。この場合、表面改質反応はシリコン表面のみに選択的に生じるため、絶縁層の表面にはSiC膜が形成されない。そのため、従来例では問題となっていた、絶縁層の電気的耐圧特性が劣化しないため、安定なエミッション動作を得ることができる。
【0061】
実施の形態1における説明では、電界放出型電子源の材料としてシリコン、及び表面改質層1としてシリコンと炭素元素とが化学的に結合した安定なSiCからなる改質層を用いた場合について説明した。しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。選択する電界放出型電子源の材料に応じて最適な材料からなる表面改質層を選択すればよい。
【0062】
また、実施の形態1で説明した電子源の用途として、代表的な陰極線管(CRT)の例をあげて説明したが、陰極線管に用途を限定するものではなく、例えば屋外表示用の高輝度発光表示管や照明用発光表示管等に対しても応用することができる。
【0063】
以上のように、実施の形態1に係わる電界放出型電子源によると、電界放出型電子源素子の少なくとも電子放出領域を含む陰極表面の一部に形成され、シリコンと炭素元素とが化学的に結合した極めて安定な表面改質層1を備えることにより、陰極表面の酸化を有効に防ぐことが可能になり、かつ残留ガスの主成分であるアルゴンイオンからのスパッタダメージに対しても耐性が強くなるため、安定な電子放出性能を維持することができる。
【0064】
このように、実施の形態1に係わる電界放出型電子源によると、陰極の構造を損なうことなく陰極材料の表面組成を化学的に、かつ最適に変更できるため、安定、かつ良好な電子放出を維持することができる。
【0065】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2に係る画像表示装置150の構成について、図4を参照しながら説明する。図4に示すように画像表示装置150は、バルブ41に形成されたネック42内に電子銃43を収納し、電子銃43から放出される電子ビーム44を、ファンネルの外周に装着した偏向ヨーク45により走査し、フェースパネル46の内面に被着した蛍光膜47上に照射して、フェースパネル46全面の画面に画像を形成するように構成したものである。
【0066】
更に、ファンネルの内部には、導電性材料48が形成されている。この導電性材料48の材料には、30キロボルト(kV)程度の高電圧が印加されるフェースパネル46とネック部42との間の電位を一定に保持するために、カーボン材料から成る導電ペーストが通常利用される。また、実施の形態2において用いる電子銃43用の冷陰極カソードには、実施の形態1において前述した電界放出型電子源100を用いる。
【0067】
実施の形態1において前述したように、電子放出部を構成する陰極2の表面あるいは、少なくとも電子放出部を含む一部の表面には、表面改質層1が形成されている。表面改質層1は、シリコンと炭素元素とが化学的に結合した極めて安定な組成であるSiC膜から構成されている。
【0068】
実施の形態2で説明する画像表示装置150としてのCRTチューブのバルブ41内部の管内真空度は、製造工程の制約やCRTチューブの内部構造に起因する課題から10−4Pa程度となっている。CRTチューブ内の残留ガスとしては、H2OやCO2等の酸化性ガスも多量に含まれている。
【0069】
このレベルの真空環境下において、電子銃43の冷陰極カソードを10A/cm2程度の電流密度で動作させると、冷陰極カソードの動作領域である電界放出型電子源素子のシリコン表面は、放出された電子や残留ガスとの衝突により生成されたイオンによって、活性化された状態となる。
【0070】
本発明の実施例に基づかない、つまり表面改質層1を備えない通常の電界放出電子源の場合、活性化されたシリコン表面とイオン化された酸化性ガス分子とは相互に容易に化学的に結合して、シリコン最表面が酸化膜であるSiO2膜で覆われてしまう。
【0071】
一方、本発明の実施の形態2に基づく電界放出電子源では、少なくとも電子放出の表面は、化学的に結合された極めて安定な組成であるSiC膜によって覆われているため、活性化されたイオンが生じても容易には酸化されることはなく、電子放出性能を極めて安定に維持することができる。
【0072】
CRTチューブを実際に試作し評価を行った、連続動作による電流安定性評価実験においても、安定な電子放出性能が長期間に渡って得られることを確認することができた。
【0073】
以上のように、実施の形態2に係わる画像表示装置によると、電子銃43のカソードとして用いられる電界放出型電子源100は、化学的に安定な表面改質層1を備えたことにより、CRT等に用いられる真空容器内の活性な残留ガスとの化学反応や残留ガスイオンによる物理的なスパッタダメージの影響を効果的に防ぐことが可能なため、長寿命動作や安定動作に大きな効果を発揮する。
【0074】
また、実施の形態2で説明した電子源の用途として、代表的な陰極線管(CRT)の例をあげて説明したが、陰極線管に用途を限定するものではなく、例えば屋外表示用の高輝度発光表示管や照明用発光表示管等にも応用可能である。
【0075】
このように、実施の形態2に係わる表示装置によると、電界放出型電子源の表面に化学的に安定な表面改質層を備えるため、電界放出型電子源の酸化やイオン衝撃ダメージによる性能劣化を有効に防止することができ、イオン衝撃耐性に優れ、安定な電子放出が長期間に渡り得られるため、安定な画像表示性能を維持することができる。
【0076】
(実施の形態3)
以下、実施の形態3に係る電界放出型電子源の製造方法について、図5に示すプロセスのフローチャート図を参照しながら説明する。実施の形態3の説明では、電界放出型電子源の材料としてシリコンを用いた場合について説明する。
【0077】
まず、ステップS1に示すように、電界放出型電子源のシリコン表面に形成された自然酸化膜を除去する。シリコンを陰極として用いた電界放出型電子源を完成させた後、5%に希釈された弗酸溶液に電子源素子全体を約10秒間浸す。この処理により、シリコン表面は、表面の自然酸化膜が除去されて、OH基に終端された清浄かつ活性な表面状態にすることができる。
【0078】
次に、ステップS2に示すように、プラズマ処理によってシリコン表面に表面改質層を形成する。清浄化されたシリコン表面は、大気中に暴露されると数十分の内に自然酸化膜が再形成されため、上記の自然酸化膜除去を行った後、できるだけ迅速にプラズマ処理を行うことが望ましい。
【0079】
プラズマ処理の代表的な条件を以下に示す。プラズマ処理を行う装置としては、一般に半導体のエッチングプロセスで使用されるリアクティブエッチング装置を用いた。プロセス条件として、CHF3のガス流量が80sccm、ガス圧力が2.5Pa、RF電力として80W、プラズマ照射時間として15秒を採用した。
【0080】
この条件でプラズマ照射を行ったシリコン表面には、シリコン界面に数原子層のSiC層が均一に形成され、その上層に数ナノメータ(nm)程度のCHF元素からなるフロロカーボン層が形成される。
【0081】
表面改質層の結合状態をXPSスペクトルにより解析したところ、シリコンとの界面にSi−Cの結合を示す283.5エレクトロンボルトのスペクトルを確認することができ、化学的に安定な結合状態を有するSiC層が均一に形成されていることが確認された。
【0082】
ここで、Si−C上に形成されるフロロカーボン層は、安定な物質であるため酸化反応を防止する保護膜としての性質は有するが、一方で真空雰囲気下で300℃以上の加熱温度に暴露されると、容易に分解して蒸発することが我々の試験研究の結果わかってきた。また、フロロカーボン層は、導電物質であるカーボンが主成分であるため、電界放出型電子源の耐圧性、信頼性を大きく損なう要因ともなる。従って、以下に説明するプロセスによりフロロカーボン層を除去した。
【0083】
次に、ステップS3に示すように、反応性ガスエッチング処理によって最表面のフロロカーボン層を選択的に除去する。この処理を行う際は、プラズマ処理による電界放出型電子源の電子放出部における微細な先端構造の劣化を防ぐ目的と、下層のSiC層にもエッチングの影響が及ばない条件を選択する目的とを達成するために、下記の条件を選択した。
【0084】
上記のステップS2と同様に、リアクティブエッチング装置を用いて、プロセス条件として、O2ガス流量が80sccm、ガス圧力が5Pa、RF電力として80W、プラズマ照射時間として30秒を採用した。この条件では、シリコン表面のフロロカーボン層のみが選択的に除去され、シリコン表面にSiCからなる清浄な表面改質層が形成された。
【0085】
本発明の実施の形態3による電界放出型電子源の製造方法によれば、シリコンからなる電子放出表面を、良好な結晶構造を持つ安定なSiC改質膜によって均一に、かつ極薄膜状態で覆うことにより、電子放出性能を劣化させることなく安定な電子放出特性が得られる。
【0086】
また、本発明の実施の形態3によるSiC組成の表面改質層は、従来例のCVD法やスパッタ法などで形成されたSiC表面被覆膜と比較して、SiとCが結合力の強い共有結晶構造であるため、耐酸化性、かつイオン衝撃耐性に優れている。このため、電界放出型電子源の寿命特性を大幅に向上させることができる。
【0087】
更に、CHF3プラズマ処理時に同時に生成されるフロロカーボン層を選択的に除去することで、耐圧性、信頼性に優れた電界放出特性を得ることができる。
【0088】
このように、実施の形態3に係る電界放出型電子源の製造方法によれば、シリコンからなる電子放出表面を、良好な結晶構造を持つ安定なSiC改質膜によって均一に、かつ極薄膜状態で覆うことにより、電子放出性能を劣化させることなく安定な電子放出特性を得ることができる。また、引き出し電極と陰極との間の絶縁耐圧を低下させる要因となっていた、最表面のフロロカーボン層を、選択的に除去することができるため、耐圧性、信頼性に優れた電界放出特性を得ることができる。
【0089】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、高電流密度で長時間動作を行っても電流低下のない安定な電界放出型電子源およびその製造方法を提供することができる。
【0090】
また本発明によれば、長期間に渡り安定な画像表示性能を維持することができる高性能な表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る電界放出型電子源の構成を示す断面図
【図2】実施の形態1に係る電界放出型電子源の製造方法を説明するための断面図
【図3】実施の形態1に係る電界放出型電子源から放出されるエミッション電流と経過時間との間の関係を示すグラフ
【図4】実施の形態2に係る画像表示装置の構成を示す断面図
【図5】実施の形態3に係る電界放出型電子源の製造方法を示すフローチャート
【図6】従来の電界放出型電子源の構成を示す断面図
【符号の説明】
1 表面改質層
2 陰極
3 引き出し電極
4 絶縁層
5 開口
6 基板
41 バルブ
43 電子銃
45 偏向ヨーク
47 蛍光体層
100 電界放出型電子源
150 画像表示装置
Claims (12)
- 基板と、
複数の開口を有するように前記基板の上に形成された絶縁層と、
電子ビームを放出するために各開口にそれぞれ設けられた陰極と、
各陰極による前記電子の放出を制御するために前記絶縁層の上に形成された引出し電極と、
前記陰極を構成する陰極材料と前記陰極材料とは異なる材料との化学結合によって、前記電子を放出する前記陰極の表面に形成された表面改質層とを具備することを特徴とする電界放出型電子源。 - 前記陰極は、シリコン(Si)によって構成されている、請求項1記載の電界放出型電子源。
- 前記表面改質層は、アルゴンに対するスパッタ率が前記陰極材料よりも低い元素材料と前記陰極材料との化学結合によって形成されている、請求項1記載の電界放出型電子源。
- 前記表面改質層は、シリコンと炭素との化学結合によって形成されている、請求項1記載の電界放出型電子源。
- 前記基板は、シリコンによって構成されている、請求項1記載の電界放出型電子源。
- 前記陰極は、モリブデンによって構成されている、請求項1記載の電界放出型電子源。
- 前記陰極は、前記基板の上にアレイ状に配置されている、請求項1記載の電界放出型電子源。
- 各陰極は、略円錐形状をしている、請求項1記載の電界放出型電子源。
- 請求項1記載の電界放出型電子源の製造方法であって、
前記陰極の表面に形成された酸化膜層をエッチング処理によって除去する工程と、
前記陰極材料と前記陰極材料とは異なる材料との化学結合による表面改質層を前記陰極の表面にプラズマ処理によって形成する工程と、
少なくとも酸素元素を含んでいる反応性ガスエッチングによって前記表面改質層の表面から不純物堆積層を除去する工程とを包含することを特徴とする電界放出型電子源の製造方法。 - 前記不純物堆積層は、フロロカーボン層である、請求項9記載の電界放出型電子源の製造方法。
- 真空容器の中に設けられ、請求項1記載の電界放出型電子源を備えた電子銃と、
前記電子銃から放出された前記電子ビームが照射される蛍光体層とを具備することを特徴とする画像表示装置。 - 前記電子ビームを偏向するための偏向手段をさらに具備し、
前記偏向手段によって偏向された前記電子ビームが前記蛍光体層に照射される、請求項11記載の画像表示装置。
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