JP2004288442A - レバー式コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】慣性ロック機能を備えたレバー式コネクタにおいて、ロックアームによるレバーのロック動作が確実に行われるようにする。
【解決手段】レバー30を回動して両ハウジング10,20を嵌合する過程では、係止面23と突当面39との係止が解除されることにより発生したレバー30の慣性が、ロックアーム35とロック部22との係止によるロック状態となる直前において機能するため、ロックアーム35が弾性撓みしつつロック部22に係止するときのレバーの慣性力は、十分に大きい。したがって、レバー30が確実に正規嵌合位置に到達するとともに、ロックアーム35とロック部22との係止によるレバー30のロックが確実に行われる。
【選択図】 図2
【解決手段】レバー30を回動して両ハウジング10,20を嵌合する過程では、係止面23と突当面39との係止が解除されることにより発生したレバー30の慣性が、ロックアーム35とロック部22との係止によるロック状態となる直前において機能するため、ロックアーム35が弾性撓みしつつロック部22に係止するときのレバーの慣性力は、十分に大きい。したがって、レバー30が確実に正規嵌合位置に到達するとともに、ロックアーム35とロック部22との係止によるレバー30のロックが確実に行われる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、慣性ロック手段を備えたレバー式コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
慣性ロック機能を備えたレバー式コネクタとして、特許文献1に記載されているものがある。このレバー式コネクタは、雄ハウジングのフード部の側壁に撓みロック片を形成し、その撓みロック片にレバーを係止させることで、レバーを初期位置に保持しておくようになっている。この状態から、雄ハウジングのフード部に雌ハウジングを浅く嵌合し、レバーのカム溝の入口に雌ハウジングのカムピンを進入させる。そして、両ハウジングの嵌合抵抗を上回る大きな回動操作力をレバーに付与すると、撓みロック片が弾性撓みしつつレバーから解離し、解離直後の慣性によってレバーの回動が一気に正規嵌合位置まで進み、レバーの回動に伴ってカム溝とカムピンとの係合によるカム作用により、雌雄両ハウジングが正規嵌合状態に至る。正規嵌合状態では、ロックアームが弾性撓みしつつロック部に係止することによってレバーが正規嵌合位置にロックされる。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−214653号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
撓みロック片とレバーとの係止が解除されることによるレバーの慣性力は、レバーの回動の初期に発生するようになっているため、レバーの回動が進んで正規の嵌合位置まで到達した時点では、レバーの慣性力は当初に比べて弱まることは避けられない。
一方、正規嵌合状態に達してレバーのロックがかかるときには、ロックアームが弾性撓みしつつロック部に係止するのであるが、このロックアームの弾性抵抗はレバーの回動を阻止する力として作用する。
【0005】
そのため、ロックアームがロック部に当接した時点で、ロックアームによるロックがかかってないにも拘わらず、作業者が正規嵌合されたロック状態になったものと勘違いし、レバーの回動操作を止めてしまう虞がある。
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、慣性ロック機能を備えたレバー式コネクタにおいて、ロックアームによるレバーのロック動作が確実に行われるようにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、第1ハウジングと、前記第1ハウジングと嵌合可能な第2ハウジングと、前記第1ハウジングに回動可能に支持され、回動に伴って前記第1と第2の両ハウジングを嵌合させるレバーとを備え、前記レバーと前記第2ハウジングのうちいずれか一方にはロックアームが設けられるとともに他方にはロック部が設けられ、前記レバーが正規嵌合位置に至る際には、前記ロックアームが弾性撓みしつつ前記ロック部を乗り越えるとともに弾性復帰した前記ロックアームが前記ロック部に係止することで前記レバーが正規嵌合位置にロックされるようにしたレバー式コネクタにおいて、前記レバーと前記第2ハウジングのうちいずれか一方には撓みロック片が設けられるとともに他方には係止部が設けられ、前記レバーを嵌合方向へ回動する過程では、前記レバーが正規嵌合位置の直前であって前記ロックアームが前記ロック部に当接して弾性撓みするより前の位置まで達した状態において、前記撓みロック片と前記係止部とが互いに突き当たることで前記レバーの回動が規制され、この突き当て状態において、前記レバーに回動力を付与することで、前記撓みロック片が弾性撓みしつつ前記係止部との突き当てを解除し、解除直後の慣性により前記レバーの回動が正規嵌合位置まで一気に進むと同時に、前記ロックアームが前記ロック部を乗り越えて前記レバーをロック状態にする構成とした。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ロックアームが前記撓みロック片を兼ねているとともに、前記ロック部が前記係止部を兼ねている構成とした。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記第2ハウジングは、前記第1ハウジング及び前記レバーを収容可能な嵌合凹部を有し、前記レバーは、前記レバーを回動操作するための操作部と、この操作部から回動中心軸と略直角方向に延出するアーム部とを有し、前記アーム部が、前記第1ハウジングの外面と前記嵌合凹部の内面との隙間に嵌入され、前記アーム部に前記撓みロック片が支持され、前記第2ハウジングに前記係止部が設けられ、前記撓みロック片の弾性撓み方向が、前記レバーの回動中心軸と略同方向とされている構成とした。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記撓みロック片が、前記アーム部に両端支持された形態とされている構成とした。
【0009】
【発明の作用及び効果】
[請求項1の発明]
レバーの回動によって両ハウジングを嵌合する過程では、撓みロック片と係止部との係止が解除されることによるレバーの慣性が、ロックアームとロック部との係止によるロック状態となる直前において機能するため、ロックアームが弾性撓みしつつロック部に係止するときのレバーの慣性力は、十分に大きい。したがって、レバーが確実に正規嵌合位置に到達するとともに、ロックアームとロック部との係止によるレバーのロックが確実に行われる。
【0010】
[請求項2の発明]
ロックアームが撓みロック片を兼ね、ロック部が係止部を兼ねているので、これらを独立して設けるものに比べて、形状を簡素化することができる。
[請求項3の発明]
撓みロック片が設けられているレバーのアーム部は、第1ハウジングの外面と第2ハウジングの嵌合凹部の内面との隙間に嵌入されているので、レバーの回動中心軸方向に遊動する虞がない。したがって、このアーム部に支持されている撓みロック片が回動中心軸方向に弾性撓みする動作も確実に行われ、慣性ロック機能の信頼性が高い。
【0011】
[請求項4の発明]
撓みロック片が片持ち状に延出する形態の場合、成型時や成型後の取り扱いの際などに変形を来たすことが懸念されるが、本発明の撓みロック片は両端支持されているので、変形などの虞がない。
【0012】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図3を参照して説明する。
本実施形態1のレバー式コネクタは、第1ハウジング10と、第2ハウジング20と、レバー30とを備えて構成されている。
【0013】
第1ハウジング10は、合成樹脂製であり、全体として方形のブロック状をなす。第1ハウジング10内には、角筒部を有する雌端子金具(図示せず)が収容されている。第1ハウジング10の左右両外側面には、レバー30を支持するための一対の支持軸11が突出形成されている。
第2ハウジング20は、合成樹脂製であり、上面に開放する方形の嵌合凹部21を有している。尚、本実施形態では、第2ハウジング20が全体としてブロック状をなす形態である場合について説明するが、これに限らず、基板部の上面に複数の角形フード部が並んでいてその1つの角形フード部が第2ハウジング20を構成するものであってもよい。嵌合凹部21内においては、その底面から雄端子金具(図示せず)のタブが上向きに突出されている。
【0014】
嵌合凹部21の前面壁には、その上端内面から内向き(後方)へ突出するロック部22が形成されている。このロック部22は、慣性ロック手段を構成する係止部の機能を兼ねるものであって、その上面は水平よりも僅かに後方へ下り勾配となった係止面23とされているとともに、下面はほぼ水平なロック面24となっている。嵌合凹部21の左右両側壁には、その内面から内向きに突出する一対の円柱状をなすカムフォロア25が形成されている。
【0015】
レバー30は、操作部31の左右両端から一対の板状のアーム部32を延出したものであり、アーム部32の軸受孔33を支持軸11に嵌合させることにより、第1ハウジング10に対して回動可能に支持されている。アーム部32には、その入口を外周縁に開口させたカム溝34が形成されている。操作部31における左右方向中央位置には、ロックアーム35が形成されている。ロックアーム35は、側方(レバー30の回動中心軸と同方向)から見ると、レバー30が嵌合方向へ回動するときの操作部31の変位方向(図1〜3における時計回り方向)とは反対方向へ片持ち状に延出している。かかる片持ち支持形態のロックアーム35は、その支持端部(図2,3における下端部)を支点として延出端側を径方向内側(図3における右側)へ変位させるように弾性撓みし得るようになっている。ロックアーム35の径方向外側の面には凹部36が形成され、この凹部36には、ロック面24に当接可能な当接面37が形成されている。また、ロックアーム35の径方向外面における凹部36よりも支持端部に近い位置には切欠部38が形成され、この切欠部38には、係止面23と係止可能な突当面39が形成されている。
【0016】
次に、本実施形態の作用を説明する。
第2ハウジング20は、その嵌合凹部21が上向きに開口するように待機している。第1ハウジング10においては、予め、レバー30がカム溝34の入口を下向きにする姿勢(ほぼ起立した姿勢)に保持されている。この状態で第1ハウジング10及びアーム部32の一部を嵌合凹部21内に落とし込むように嵌合させ、カム溝34の入口をカムフォロア25に嵌合させる。この状態から、操作部31に手や指を宛がって図1〜3における反時計回り方向へ回動させる。すると、カム溝34とカムフォロア25との係合によるカム作用により、レバー30の回動の進行に伴なって第1ハウジング10が更に深く嵌合凹部21内に嵌合されていく。
【0017】
そして、レバー30が正規嵌合位置の直前であって、ロックアーム35の当接面37が第2ハウジング20のロック面24に係止するより前の慣性付与位置(ロックアーム35が弾性撓みする前の位置)まで回動が進むと、図2に示すように、レバー30の突当面39が第2ハウジング20の係止面23に当接する状態に至る。このときの突当面39は、操作部31の変位方向(周方向)に対してほぼ直角であるが、係止面23は、操作部31の変位方向に対して直角に近い傾斜方向となっている。また、係止面23と突当面39との係止方向は、嵌合方向への操作部31の変位方向とほぼ同じ方向であるが、係止面23と突当面39との係止代は、後述するロック面24と当接面37との係止代よりも小さい。この係止面23と突当面39との係止により、レバー30は、一旦、慣性付与位置において嵌合方向への回動を規制される。
【0018】
この状態から、操作部31に対して嵌合抵抗よりも大きい回動力を付与すると、ロックアーム35が弾性撓みしつつ突当面39が係止面23から解離し、その解離直後の慣性力により、レバー30は慣性付与位置から一気に正規嵌合位置に至り、このレバー30の回動に伴なって両ハウジング10,20も一気に正規嵌合状態に至る。このときの、操作部31に付与する操作力(回動力)の向きは、下向き、即ち嵌合凹部21に対する第1ハウジング10の嵌合方向(両ハウジング10,20の嵌合方向)と同じ方向である。
【0019】
また、レバー30の回動の際には、弾性撓みしたロックアーム35のうち凹部36と切欠部38との間の部分がロック部22を乗り越え、正規嵌合位置に達すると同時に乗り越えが完了し、ロックアーム35が径方向外側へ弾性復帰する。この弾性復帰により、当接面37がロック面24に対して下から係止し、この係止によってレバー30が正規嵌合位置にロックされると共に、両ハウジング10,20も正規嵌合状態にロックされる。
【0020】
このロック状態では、当接面37とロック面24との係止方向がレバー30の回動に伴なう操作部31の変位方向とほぼ平行な方向であるため、ロック機能の信頼性が高い。また、上方から見たときに、凹部36は上方へ開放されているため、この開放部分を通してロック部22の存在(ロック部22がロックアーム35と係止している状態)を目視により確認することができる。
慣性付与位置から正規嵌合位置までの回動ストロークは小さいため、ロックアーム35がロック部22に係止してロック状態に至るまでに、レバー30に付与された慣性はほとんど減衰しない。したがって、ロックアーム35はレバー30の慣性によって確実に弾性撓みし、確実にロック部22との係止状態に至る。
【0021】
また、慣性付与位置から正規嵌合位置に至る間、ロック部22に対してロックアーム35が摺接する面(当接面37と突当面39との間の径方向外側の面)は、操作部31の変位方向に対して僅かに斜め方向を向く滑らかな平坦面であるため、ロックアーム35とロック部22との間で引っ掛かりを生じることがなく、ロックアーム35の弾性撓みが円滑に行われる。
嵌合されている両ハウジング10,20を離脱する際には、ロックアーム35の解除部を径方向内側へ押し操作することにより、ロックアーム35をロック部22から解離させてロック解除する。そして、このロック解除状態を保ったまま、操作部31を嵌合方向とは反対方向(嵌合凹部21から第1ハウジング10を抜き取る方向と同方向)へ変位させ、さらに、レバー30を図1〜3における時計回り方向へ回動させる。これにより、カム溝34とカムフォロア25とのカム作用によって第1ハウジング10が第2ハウジング20から離脱される。
【0022】
上述のように本実施形態では、レバー30の回動によって両ハウジング10,20を嵌合する過程において、レバー30に対する慣性が、ロックアーム35とロック部22との係止によるロック状態となる直前に付与されるようになっているので、ロックアーム35が弾性撓みしつつロック部22に係止するときのレバー30の慣性力は、十分に大きい。したがって、レバー30が確実に正規嵌合位置に到達するとともに、ロックアーム35とロック部22との係止によるレバー30のロックが確実に行われる。
【0023】
また、レバー30を正規嵌合位置にロックするためのロック手段であるロックアーム35とロック部22が、夫々、レバー30に慣性を付与するための慣性ロック手段である撓みロック片と係止部とを兼ねているので、撓みロック片と係止部とをロック手段とは別に形成するものに比べると、形状を簡素化することができる。
[実施形態2]
次に、本発明を具体化した実施形態2を図4乃至図8を参照して説明する。
【0024】
本実施形態2のレバー式コネクタは、第1ハウジング40と、第2ハウジング50と、レバー60とを備えて構成されている。
第1ハウジング40は、合成樹脂製であり、全体として方形のブロック状をなす。第1ハウジング40内には、角筒部を有する雌端子金具(図示せず)が収容されている。第1ハウジング40の左右両外側面には、レバー60を支持するための一対の支持軸41が突出形成されている。
【0025】
第2ハウジング50は、合成樹脂製であり、上面に開放する方形の嵌合凹部51を有している。尚、本実施形態では、第2ハウジング50が全体としてブロック状をなす形態である場合について説明するが、これに限らず、基板部の上面に複数の角形フード部が並んでいてその1つの角形フード部が第2ハウジング50を構成するものであってもよい。嵌合凹部51内においては、その底面から雄端子金具(図示せず)のタブが上向きに突出されている。
【0026】
嵌合凹部51の前面壁には、その上端内面から内向き(後方)へ突出するロック部52が形成されている。ロック部52の上面は水平よりも後方へ下り勾配となった傾斜面53とされているとともに、下面はほぼ水平なロック面54となっている。嵌合凹部51の左右両側壁には、その内面から内向きに突出する一対の円柱状をなすカムフォロア55が形成されている。また、嵌合凹部51の左右両側壁の上端縁の一部(後述する撓みロック片68との対応部分)は、係止部56とされている。
【0027】
レバー60は、操作部61の左右両端から一対の板状のアーム部62を延出したものであり、アーム部62の軸受孔63を支持軸41に嵌合させることにより、第1ハウジング40に対して回動可能に支持されている。アーム部62には、その入口を外周縁に開口させたカム溝64が形成されている。操作部61における左右方向中央位置には、ロックアーム65が形成されている。ロックアーム65は、側方(レバー60の回動中心軸と同方向)から見ると、レバー60が嵌合方向へ回動するときの操作部61の変位方向とは反対方向へ片持ち状に延出している。かかる片持ち支持形態のロックアーム65は、その支持端部(図5における下端部)を支点として延出端側を径方向内側(図4〜6における右側)へ変位させるように弾性撓みし得るようになっている。ロックアーム65の径方向外側の面には凹部66が形成され、この凹部66には、ロック面54に当接可能な当接面67が形成されている。
【0028】
両アーム部62における操作部61と支持軸41との間の位置には、撓みロック片68が形成されている。この撓みロック片68は、アーム部62の内外両面間に連通する略「U」字形(略「コ」字形)のスリット69を形成することにより形成されている。撓みロック片68は、レバー60が嵌合方向へ回動するときの操作部61の変位方向とは反対方向へ片持ち状に板状に延出している。かかる片持ち支持形態の撓みロック片68は、その支持端部を支点としてレバー60の回動中心軸と略同方向(操作部61の変位方向に対して略直角な方向)へ内側に変位しつつ弾性撓みし得るようになっている。撓みロック片68の延出端部には、アーム部62の外側面よりも更に外側へ突出する係止突起70が形成されている。係止突起70のうちレバー60の嵌合方向への回動方向と同じ側を向いた面は、レバー60の回動方向と直交する径方向面に対して少し傾いた平坦な係止面71とされている。また、係止突起70における係止面71とは反対側の面は、レバー60の回動方向に対して大きく傾斜した傾斜面72となっている。
【0029】
次に、本実施形態の作用を説明する。
第2ハウジング50は、その嵌合凹部51が上向きに開口するように待機している。第1ハウジング40においては、予め、レバー60がカム溝64の入口を下向きにする姿勢(ほぼ起立した姿勢)に保持されている。この状態で第1ハウジング40及びアーム部62の一部を嵌合凹部51内に落とし込むように嵌合させ、カム溝64の入口をカムフォロア55に嵌合させる。この状態では、アーム部62の一部が第1ハウジング40の外側面と嵌合凹部51の内側面との間の隙間に嵌入され、レバー60の回動中心軸方向への遊動やガタ付きが規制されている。また、操作部61は嵌合凹部51から上方へ突出している。
【0030】
この状態から、操作部61に手や指を宛がって図4〜6における反時計回り方向へ回動させる。すると、カム溝64とカムフォロア55との係合によるカム作用により、レバー60の回動の進行に伴なって第1ハウジング40が更に深く嵌合凹部51内に嵌合されていく。
そして、レバー60が正規嵌合位置の直前であって、ロックアーム65の径方向外側の面(図5における左側の面)が第2ハウジング50のロック部52の先端に係止する慣性付与位置(ロックアーム65が弾性撓みする前の位置)まで回動が進むと、図5に示すように、撓みロック片68の係止面71が第2ハウジング50の係止部56に対して上から当接する状態に至る。このときの係止面71は、操作部61の変位方向(周方向)に対して僅かに斜め方向となっているが、係止部56の上縁に対しては前後方向(レバー60の回動中心に向かう径方向とほぼ同方向)に沿って線接触又は面接触する。この係止面71と係止部56との突き当たり方向は、嵌合方向への操作部61の変位方向とほぼ同じ方向であるが、係止面71と係止部56との係止代は、後述するロック面54と当接面67との係止代よりも小さい。この撓みロック片68と係止部56との係止により、レバー60は、一旦、慣性付与位置において嵌合方向への回動を規制される。
【0031】
この状態から、操作部61に対して嵌合抵抗よりも大きい回動力を付与すると、撓みロック片68が内側へ弾性撓みしつつその係止突起70を係止部56から解離させ、その解離直後の慣性力により、レバー60は慣性付与位置から一気に正規嵌合位置に至り、このレバー60の回動に伴なって両ハウジング40,50も一気に正規嵌合状態に至る。このときの、操作部61に付与する操作力(回動力)の向きは、下向き、即ち嵌合凹部51に対する第1ハウジング40の嵌合方向(両ハウジング40,50の嵌合方向)と同じ方向である。また、正規嵌合状態では、撓みロック片68は嵌合凹部51内に収容され、係止突起70が嵌合凹部51の内側面に当接することによって撓みロック片68は弾性撓みした状態のままとなる。
【0032】
また、レバー60の回動の際には、ロックアーム65が、その径方向外側の面をロック部52に摺接させつつ弾性撓みし、レバー60が正規嵌合位置に達すると同時に径方向外側の面がロック部52を通過し、ロックアーム65が径方向外側へ弾性復帰する。この弾性復帰により、当接面67がロック面54に対して下から係止し、この係止によってレバー60が正規嵌合位置にロックされると共に、両ハウジングも正規嵌合状態にロックされる。
【0033】
このロック状態では、当接面67とロック面54との係止方向がレバー60の回動に伴なう操作部61の変位方向とほぼ平行な方向であるため、ロック機能の信頼性が高い。また、上方から見たときに、凹部66は上方へ開放されているため、この開放部分を通してロック部52の存在(ロック部52がロックアーム65と係止している状態)を目視により確認することができる。
慣性付与位置から正規嵌合位置までの回動ストロークは小さいため、ロックアーム65がロック部52に係止してロック状態に至るまでに、レバー60に付与された慣性はほとんど減衰しない。したがって、ロックアーム65はレバー60の慣性によって確実に弾性撓みし、確実にロック部52との係止状態に至る。
【0034】
また、慣性付与位置から正規嵌合位置に至る間、ロック部52に対してロックアーム65が摺接する径方向外側の面は、操作部61の変位方向に対して僅かに斜めとなった滑らかな平坦面であるため、ロックアーム65とロック部52との間で引っ掛かりを生じることがなく、ロックアーム65の弾性撓みが円滑に行われる。
嵌合されている両ハウジング40,50を離脱する際には、ロックアーム65の解除部を径方向内側へ押し操作することにより、ロックアーム65をロック部52から解離させてロック解除する。そして、このロック解除状態を保ったまま、操作部61を嵌合方向とは反対方向(嵌合凹部51から第1ハウジング40を抜き取る方向と同方向)へ変位させ、さらに、レバー60を図4〜6における時計回り方向へ回動させる。これにより、カム溝64とカムフォロア55とのカム作用によって第1ハウジング40が第2ハウジング50から離脱される。
【0035】
上述のように本実施形態では、レバー60の回動によって両ハウジング40,50を嵌合する過程において、レバー60に対する慣性が、ロックアーム65とロック部52との係止によるロック状態となる直前に付与されるようになっているので、ロックアーム65が弾性撓みしつつロック部52に係止するときのレバー60の慣性力は、十分に大きい。したがって、レバー60が確実に正規嵌合位置に到達するとともに、ロックアーム65とロック部52との係止によるレバー60のロックが確実に行われる。
【0036】
また、撓みロック片68が設けられているレバー60のアーム部62は、第1ハウジング40の外面と第2ハウジング50の嵌合凹部51の内面との隙間に嵌入されているので、レバー60の回動中心軸方向に遊動する虞がない。したがって、このアーム部62に支持されている撓みロック片68が第2ハウジング50の係止部56に係止している状態において、アーム部62が内側(係止突起70が係止部56から解離する方向)へ遊動することがなく、撓みロック片68と係止部56との係止代が確保され、慣性ロック機能の信頼性が高い。さらに、カム溝64とカムフォロア55との係合によってアーム部62には外側へ拡がる方向の力が作用しても、アーム部62は嵌合凹部51の内側面に当接することによって拡開変形が防止される。
【0037】
また、嵌合凹部51の開口縁をそのまま第2ハウジング50側の慣性ロック手段(係止部56)として利用しているので、嵌合凹部51に係止部56を形成するための特別な形状を設定する必要がなく、第2ハウジング50の形状の簡素化が実現されている。
[実施形態3]
次に、本発明を具体化した実施形態3を図9乃至図13を参照して説明する。
本実施形態3のレバー式コネクタは、第1ハウジング80と、第2ハウジング90と、レバー100とを備えて構成されている。
【0038】
第1ハウジング80は、合成樹脂製であり、全体として方形のブロック状をなす。第1ハウジング80内には、角筒部を有する雌端子金具(図示せず)が収容されている。第1ハウジング80の左右両外側面には、レバー100を支持するための一対の支持軸が突出形成されている。
第2ハウジング90は、合成樹脂製であり、上面に開放する方形の嵌合凹部91を有している。尚、本実施形態では、第2ハウジング90が全体としてブロック状をなす形態である場合について説明するが、これに限らず、基板部の上面に複数の角形フード部が並んでいてその1つの角形フード部が第2ハウジング90を構成するものであってもよい。嵌合凹部91内においては、その底面から雄端子金具(図示せず)のタブが上向きに突出されている。
【0039】
嵌合凹部91の前面壁には、その上端内面から内向き(後方)へ突出するロック部92が形成されている。ロック部92の上面は水平よりも後方へ下り勾配となった傾斜面93とされているとともに、下面はほぼ水平なロック面94となっている。嵌合凹部91の左右両側壁には、その内面から内向きに突出する一対の円柱状をなすカムフォロア95が形成されている。
また、嵌合凹部91の左右両側壁における下端位置(後述するレバー100の撓みロック片108との対応位置)には、係止部96が突出形成されている。この係止部96の上面は、内側へ向かって下り勾配の係止面97となっており、係止部96の下面は、内側へ向かって上り勾配のガイド面98となっている。また、係止部96の突出寸法は、レバー100のアーム部102の板厚よりも小さい寸法とされている。
【0040】
レバー100は、操作部101の左右両端から一対の板状のアーム部102を延出したものであり、アーム部102の軸受孔103を支持軸81に嵌合させることにより、第1ハウジング80に対して回動可能に支持されている。アーム部102には、その入口を外周縁に開口させたカム溝104が形成されている。操作部101における左右方向中央位置には、ロックアーム105が形成されている。ロックアーム105は、側方(レバー100の回動中心軸と同方向)から見ると、レバー100が嵌合方向へ回動するときの操作部101の変位方向とは反対方向へ片持ち状に延出している。かかる片持ち支持形態のロックアーム105は、その支持端部(図10における下端部)を支点として延出端側を径方向内側(図9〜11における右側)へ変位させるように弾性撓みし得るようになっている。ロックアーム105の径方向外側の面には凹部106が形成され、この凹部106には、ロック面94に当接可能な当接面107が形成されている。
【0041】
両アーム部102における操作部101と支持軸81との間の位置には、撓みロック片108が形成されている。この撓みロック片108は、アーム部102の外縁のうちレバー100の嵌合方向への回動方向前方の縁部に沿って位置している。即ち、アーム部102の前縁部に近い部分には、内面から外面へ貫通する形態で略方形の窓孔109が形成され、この窓孔109の開口縁とアーム部102の前縁部(図11における下縁部)との間の部分が撓みロック片108となっている。この撓みロック片108は、レバー100の回動方向と直角な径方向とほぼ平行に延び、その延出方向両端部がアーム部102に支持された形態となっている。アーム部102の前縁部のうち撓みロック片108と対応する領域は係止縁102Fとされている。かかる両端支持形態の撓みロック片108は、全体として湾曲するようにレバー100の回動中心軸と略同方向(操作部101の変位方向に対して略直角な方向)へ内側に弾性撓みし得るようになっている。尚、第1ハウジング80の外側面とアーム部102の内側面との間には、撓みロック片108の弾性撓みを許容するための隙間(図示せず)が確保されている。
【0042】
次に、本実施形態の作用を説明する。
第2ハウジング90は、その嵌合凹部91が上向きに開口するように待機している。第1ハウジング80においては、予め、レバー100がカム溝104の入口を下向きにする姿勢(ほぼ起立した姿勢)に保持されている。この状態で第1ハウジング80及びアーム部102の一部を嵌合凹部91内に落とし込むように嵌合させ、カム溝104の入口をカムフォロア95に嵌合させる。この状態では、アーム部102の一部が第1ハウジング80の外側面と嵌合凹部91の内側面との間の隙間に嵌入され、レバー100の回動中心軸方向への遊動やガタ付きが規制されている。
【0043】
この状態において、嵌合凹部91から上方へ突出している操作部101に手や指を宛がって図9〜11における反時計回り方向へ回動させると、カム溝104とカムフォロア95との係合によるカム作用により、レバー100の回動の進行に伴なって第1ハウジング80が更に深く嵌合凹部91内に嵌合されていく。
そして、レバー100が正規嵌合位置の直前であって、ロックアーム105の径方向外側の面(図10における左側の面)が第2ハウジング90のロック部92の先端に当接する慣性付与位置(ロックアーム105が弾性撓みする前の位置)まで回動が進むと、図10に示すように、撓みロック片108の係止縁102Fが第2ハウジング90の係止部96の係止面97に対して上から当接する状態に至る。この撓みロック片108と係止部96との係止により、レバー100は、一旦、慣性付与位置において嵌合方向への回動を規制される。
【0044】
この状態から、操作部101に対して嵌合抵抗よりも大きい回動力を付与すると、撓みロック片108が内側へ弾性撓みしつつその係止縁102Fを係止部96から解離させ、その解離直後の慣性力により、レバー100は慣性付与位置から一気に正規嵌合位置に至り、このレバー100の回動に伴なって両ハウジング80,90も一気に正規嵌合状態に至る。このときの、操作部101に付与する操作力(回動力)の向きは、下向き、即ち嵌合凹部91に対する第1ハウジング80の嵌合方向(両ハウジング80,90の嵌合方向)と同じ方向である。レバー100が正規嵌合位置に達すると、係止部96が窓孔109に嵌合するとともに、撓みロック片108が外側へ弾性復帰する。また、撓みロック片108は嵌合凹部91内に収容された状態となる。
【0045】
また、レバー100の回動の際には、ロックアーム105が、その径方向外側の面をロック部92に摺接させつつ弾性撓みし、レバー100が正規嵌合位置に達すると同時に径方向外側の面がロック部92を通過し、ロックアーム105が径方向外側へ弾性復帰する。この弾性復帰により、当接面107がロック面94に対して下から係止し、この係止によってレバー100が正規嵌合位置にロックされると共に、両ハウジング80,90も正規嵌合状態にロックされる。
【0046】
このロック状態では、当接面107とロック面94との係止方向がレバー100の回動に伴なう操作部101の変位方向とほぼ平行な方向であるため、ロック機能の信頼性が高い。また、上方から見たときに、凹部106は上方へ開放されているため、この開放部分を通してロック部92の存在(ロック部92がロックアーム105と係止している状態)を目視により確認することができる。
慣性付与位置から正規嵌合位置までの回動ストロークは小さいため、ロックアーム105がロック部92に係止してロック状態に至るまでに、レバー100に付与された慣性はほとんど減衰しない。したがって、ロックアーム105はレバー100の慣性によって確実に弾性撓みし、確実にロック部92との係止状態に至る。
【0047】
また、慣性付与位置から正規嵌合位置に至る間、ロック部92に対してロックアーム105が摺接する径方向外側の面は、操作部101の変位方向に対して僅かに斜め方向の平坦面であるため、ロックアーム105とロック部92との間で引っ掛かりを生じることがなく、ロックアーム105の弾性撓みが円滑に行われる。
嵌合されている両ハウジング80,90を離脱する際には、ロックアーム105の解除部を径方向内側へ押し操作することにより、ロックアーム105をロック部92から解離させてロック解除する。そして、このロック解除状態を保ったまま、操作部101を嵌合方向とは反対方向(嵌合凹部91から第1ハウジング80を抜き取る方向と同方向)へ変位させ、さらに、レバー100を図9〜11における時計回り方向へ回動させる。これにより、カム溝104とカムフォロア95とのカム作用によって第1ハウジング80が第2ハウジング90から離脱される。
【0048】
上述のように本実施形態では、レバー100の回動によって両ハウジング80,90を嵌合する過程において、レバー100に対する慣性が、ロックアーム105とロック部92との係止によるロック状態となる直前に付与されるようになっているので、ロックアーム105が弾性撓みしつつロック部92に係止するときのレバー100の慣性力は、十分に大きい。したがって、レバー100が確実に正規嵌合位置に到達するとともに、ロックアーム105とロック部92との係止によるレバー100のロックが確実に行われる。
【0049】
また、撓みロック片108が設けられているレバー100のアーム部102は、第1ハウジング80の外面と第2ハウジング90の嵌合凹部91の内面との隙間に嵌入されているので、カム溝104とカムフォロア95との係合によってアーム部102には外側へ拡がる方向の力が作用しても、アーム部102は嵌合凹部91の内側面に当接することによって拡開変形が防止される。
また、撓みロック片108が片持ち状に延出する形態の場合、成型時や成型後の取り扱いの際などに変形を来たすことが懸念されるが、本実施形態3の撓みロック片108はアーム部102に両端支持状態で形成されているので、変形などの虞がない。
【0050】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)実施形態1において、ロックアーム(撓みロック片)の延出方向は、嵌合時におけるレバーの回動方向と反対方向に限らず、嵌合時におけるレバーの回動方向とほぼ同じ方向でもよく、レバーの回動方向に対して略直交する方向、即ちレバーの回動軸の軸線とほぼ平行な方向や、径方向(レバーの回動中心に向かう方向、又はレバーの回動中心から遠ざかる方向)でもよい。
【0051】
(2)実施形態1において、ロックアーム(撓みロック片)の弾性撓み方向は、径方向に限らず、レバーの回動中心と略平行な方向でもよい
(3)実施形態2において、ロックアームの延出方向は、嵌合時におけるレバーの回動方向とは反対方向に限らず、嵌合時におけるレバーの回動方向とほぼ同じ方向でもよく、径方向(レバーの回動中心に向かう方向、又はレバーの回動中心から遠ざかる方向)でもよい。
【0052】
(4)実施形態2,3において、ロックアームの弾性撓み方向は、レバーの回動中心と平行な方向に限らず、径方向でもよい。
(5)実施形態2において、嵌合凹部の内壁に、撓みロック片と係止することでレバーを正規嵌合位置にロック可能なロック部を設けてもよい。即ち、撓みロック片がロックアームを兼ねるようにしてもよい。この場合、操作部に設けたロックアームは不要となる。
(6)実施形態1,2において撓みロック片は片持ち支持形態でなく、両端支持形態としてもよい。
【0053】
(7)実施形態1,2,3において、ロックアームはレバーではなく、第2ハウジング(嵌合凹部)側に設けてもよい。
(8)実施形態1,2,3において、ロックアームは、操作部ではなく、アーム部に設けてもよい。
(9)実施形態1,2,3において、ロックアームは、片持ち状に延出する形態に限らず、両端支持でもよい。
(10)実施形態1,2,3において、第1ハウジングを雄ハウジングとし、第2ハウジングを雌ハウジングとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1における嵌合途中の状態をあらわす断面図
【図2】実施形態1においてレバーのロックアームが第2ハウジングのロック部に対して上から当接した状態をあらわす断面図
【図3】実施形態1においてロックアームとロック部が係止して、レバーが正規嵌合位置にロックされている状態をあらわす断面図
【図4】実施形態2における嵌合途中の状態をあらわす断面図
【図5】実施形態2においてレバーのロックアームが第2ハウジングのロック部に対して上から当接した状態をあらわす断面図
【図6】実施形態2においてロックアームとロック部が係止して、レバーが正規嵌合位置にロックされている状態をあらわす断面図
【図7】実施形態2においてロックアームとロック部が係止したロック状態をあらわす平面図
【図8】実施形態2の第2ハウジングの平面図
【図9】実施形態3における嵌合途中の状態をあらわす断面図
【図10】実施形態3においてレバーのロックアームが第2ハウジングのロック部に対して上から当接した状態をあらわす断面図
【図11】実施形態3においてロックアームとロック部が係止して、レバーが正規嵌合位置にロックされている状態をあらわす断面図
【図12】実施形態3においてロックアームとロック部が係止したロック状態をあらわす平面図
【図13】実施形態3の第2ハウジングの平面図
【符号の説明】
10…第1ハウジング
20…第2ハウジング
21…嵌合凹部
22…ロック部(係止部)
30…レバー
31…操作部
32…アーム部
35…ロックアーム(撓みロック片)
40,80…第1ハウジング
50,90…第2ハウジング
51,91…嵌合凹部
52,92…ロック部
56,96…係止部
60,100…レバー
61,101…操作部
62,102…アーム部
65,105…ロックアーム
68,108…撓みロック片
【発明の属する技術分野】
本発明は、慣性ロック手段を備えたレバー式コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
慣性ロック機能を備えたレバー式コネクタとして、特許文献1に記載されているものがある。このレバー式コネクタは、雄ハウジングのフード部の側壁に撓みロック片を形成し、その撓みロック片にレバーを係止させることで、レバーを初期位置に保持しておくようになっている。この状態から、雄ハウジングのフード部に雌ハウジングを浅く嵌合し、レバーのカム溝の入口に雌ハウジングのカムピンを進入させる。そして、両ハウジングの嵌合抵抗を上回る大きな回動操作力をレバーに付与すると、撓みロック片が弾性撓みしつつレバーから解離し、解離直後の慣性によってレバーの回動が一気に正規嵌合位置まで進み、レバーの回動に伴ってカム溝とカムピンとの係合によるカム作用により、雌雄両ハウジングが正規嵌合状態に至る。正規嵌合状態では、ロックアームが弾性撓みしつつロック部に係止することによってレバーが正規嵌合位置にロックされる。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−214653号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
撓みロック片とレバーとの係止が解除されることによるレバーの慣性力は、レバーの回動の初期に発生するようになっているため、レバーの回動が進んで正規の嵌合位置まで到達した時点では、レバーの慣性力は当初に比べて弱まることは避けられない。
一方、正規嵌合状態に達してレバーのロックがかかるときには、ロックアームが弾性撓みしつつロック部に係止するのであるが、このロックアームの弾性抵抗はレバーの回動を阻止する力として作用する。
【0005】
そのため、ロックアームがロック部に当接した時点で、ロックアームによるロックがかかってないにも拘わらず、作業者が正規嵌合されたロック状態になったものと勘違いし、レバーの回動操作を止めてしまう虞がある。
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、慣性ロック機能を備えたレバー式コネクタにおいて、ロックアームによるレバーのロック動作が確実に行われるようにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、第1ハウジングと、前記第1ハウジングと嵌合可能な第2ハウジングと、前記第1ハウジングに回動可能に支持され、回動に伴って前記第1と第2の両ハウジングを嵌合させるレバーとを備え、前記レバーと前記第2ハウジングのうちいずれか一方にはロックアームが設けられるとともに他方にはロック部が設けられ、前記レバーが正規嵌合位置に至る際には、前記ロックアームが弾性撓みしつつ前記ロック部を乗り越えるとともに弾性復帰した前記ロックアームが前記ロック部に係止することで前記レバーが正規嵌合位置にロックされるようにしたレバー式コネクタにおいて、前記レバーと前記第2ハウジングのうちいずれか一方には撓みロック片が設けられるとともに他方には係止部が設けられ、前記レバーを嵌合方向へ回動する過程では、前記レバーが正規嵌合位置の直前であって前記ロックアームが前記ロック部に当接して弾性撓みするより前の位置まで達した状態において、前記撓みロック片と前記係止部とが互いに突き当たることで前記レバーの回動が規制され、この突き当て状態において、前記レバーに回動力を付与することで、前記撓みロック片が弾性撓みしつつ前記係止部との突き当てを解除し、解除直後の慣性により前記レバーの回動が正規嵌合位置まで一気に進むと同時に、前記ロックアームが前記ロック部を乗り越えて前記レバーをロック状態にする構成とした。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ロックアームが前記撓みロック片を兼ねているとともに、前記ロック部が前記係止部を兼ねている構成とした。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記第2ハウジングは、前記第1ハウジング及び前記レバーを収容可能な嵌合凹部を有し、前記レバーは、前記レバーを回動操作するための操作部と、この操作部から回動中心軸と略直角方向に延出するアーム部とを有し、前記アーム部が、前記第1ハウジングの外面と前記嵌合凹部の内面との隙間に嵌入され、前記アーム部に前記撓みロック片が支持され、前記第2ハウジングに前記係止部が設けられ、前記撓みロック片の弾性撓み方向が、前記レバーの回動中心軸と略同方向とされている構成とした。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記撓みロック片が、前記アーム部に両端支持された形態とされている構成とした。
【0009】
【発明の作用及び効果】
[請求項1の発明]
レバーの回動によって両ハウジングを嵌合する過程では、撓みロック片と係止部との係止が解除されることによるレバーの慣性が、ロックアームとロック部との係止によるロック状態となる直前において機能するため、ロックアームが弾性撓みしつつロック部に係止するときのレバーの慣性力は、十分に大きい。したがって、レバーが確実に正規嵌合位置に到達するとともに、ロックアームとロック部との係止によるレバーのロックが確実に行われる。
【0010】
[請求項2の発明]
ロックアームが撓みロック片を兼ね、ロック部が係止部を兼ねているので、これらを独立して設けるものに比べて、形状を簡素化することができる。
[請求項3の発明]
撓みロック片が設けられているレバーのアーム部は、第1ハウジングの外面と第2ハウジングの嵌合凹部の内面との隙間に嵌入されているので、レバーの回動中心軸方向に遊動する虞がない。したがって、このアーム部に支持されている撓みロック片が回動中心軸方向に弾性撓みする動作も確実に行われ、慣性ロック機能の信頼性が高い。
【0011】
[請求項4の発明]
撓みロック片が片持ち状に延出する形態の場合、成型時や成型後の取り扱いの際などに変形を来たすことが懸念されるが、本発明の撓みロック片は両端支持されているので、変形などの虞がない。
【0012】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図3を参照して説明する。
本実施形態1のレバー式コネクタは、第1ハウジング10と、第2ハウジング20と、レバー30とを備えて構成されている。
【0013】
第1ハウジング10は、合成樹脂製であり、全体として方形のブロック状をなす。第1ハウジング10内には、角筒部を有する雌端子金具(図示せず)が収容されている。第1ハウジング10の左右両外側面には、レバー30を支持するための一対の支持軸11が突出形成されている。
第2ハウジング20は、合成樹脂製であり、上面に開放する方形の嵌合凹部21を有している。尚、本実施形態では、第2ハウジング20が全体としてブロック状をなす形態である場合について説明するが、これに限らず、基板部の上面に複数の角形フード部が並んでいてその1つの角形フード部が第2ハウジング20を構成するものであってもよい。嵌合凹部21内においては、その底面から雄端子金具(図示せず)のタブが上向きに突出されている。
【0014】
嵌合凹部21の前面壁には、その上端内面から内向き(後方)へ突出するロック部22が形成されている。このロック部22は、慣性ロック手段を構成する係止部の機能を兼ねるものであって、その上面は水平よりも僅かに後方へ下り勾配となった係止面23とされているとともに、下面はほぼ水平なロック面24となっている。嵌合凹部21の左右両側壁には、その内面から内向きに突出する一対の円柱状をなすカムフォロア25が形成されている。
【0015】
レバー30は、操作部31の左右両端から一対の板状のアーム部32を延出したものであり、アーム部32の軸受孔33を支持軸11に嵌合させることにより、第1ハウジング10に対して回動可能に支持されている。アーム部32には、その入口を外周縁に開口させたカム溝34が形成されている。操作部31における左右方向中央位置には、ロックアーム35が形成されている。ロックアーム35は、側方(レバー30の回動中心軸と同方向)から見ると、レバー30が嵌合方向へ回動するときの操作部31の変位方向(図1〜3における時計回り方向)とは反対方向へ片持ち状に延出している。かかる片持ち支持形態のロックアーム35は、その支持端部(図2,3における下端部)を支点として延出端側を径方向内側(図3における右側)へ変位させるように弾性撓みし得るようになっている。ロックアーム35の径方向外側の面には凹部36が形成され、この凹部36には、ロック面24に当接可能な当接面37が形成されている。また、ロックアーム35の径方向外面における凹部36よりも支持端部に近い位置には切欠部38が形成され、この切欠部38には、係止面23と係止可能な突当面39が形成されている。
【0016】
次に、本実施形態の作用を説明する。
第2ハウジング20は、その嵌合凹部21が上向きに開口するように待機している。第1ハウジング10においては、予め、レバー30がカム溝34の入口を下向きにする姿勢(ほぼ起立した姿勢)に保持されている。この状態で第1ハウジング10及びアーム部32の一部を嵌合凹部21内に落とし込むように嵌合させ、カム溝34の入口をカムフォロア25に嵌合させる。この状態から、操作部31に手や指を宛がって図1〜3における反時計回り方向へ回動させる。すると、カム溝34とカムフォロア25との係合によるカム作用により、レバー30の回動の進行に伴なって第1ハウジング10が更に深く嵌合凹部21内に嵌合されていく。
【0017】
そして、レバー30が正規嵌合位置の直前であって、ロックアーム35の当接面37が第2ハウジング20のロック面24に係止するより前の慣性付与位置(ロックアーム35が弾性撓みする前の位置)まで回動が進むと、図2に示すように、レバー30の突当面39が第2ハウジング20の係止面23に当接する状態に至る。このときの突当面39は、操作部31の変位方向(周方向)に対してほぼ直角であるが、係止面23は、操作部31の変位方向に対して直角に近い傾斜方向となっている。また、係止面23と突当面39との係止方向は、嵌合方向への操作部31の変位方向とほぼ同じ方向であるが、係止面23と突当面39との係止代は、後述するロック面24と当接面37との係止代よりも小さい。この係止面23と突当面39との係止により、レバー30は、一旦、慣性付与位置において嵌合方向への回動を規制される。
【0018】
この状態から、操作部31に対して嵌合抵抗よりも大きい回動力を付与すると、ロックアーム35が弾性撓みしつつ突当面39が係止面23から解離し、その解離直後の慣性力により、レバー30は慣性付与位置から一気に正規嵌合位置に至り、このレバー30の回動に伴なって両ハウジング10,20も一気に正規嵌合状態に至る。このときの、操作部31に付与する操作力(回動力)の向きは、下向き、即ち嵌合凹部21に対する第1ハウジング10の嵌合方向(両ハウジング10,20の嵌合方向)と同じ方向である。
【0019】
また、レバー30の回動の際には、弾性撓みしたロックアーム35のうち凹部36と切欠部38との間の部分がロック部22を乗り越え、正規嵌合位置に達すると同時に乗り越えが完了し、ロックアーム35が径方向外側へ弾性復帰する。この弾性復帰により、当接面37がロック面24に対して下から係止し、この係止によってレバー30が正規嵌合位置にロックされると共に、両ハウジング10,20も正規嵌合状態にロックされる。
【0020】
このロック状態では、当接面37とロック面24との係止方向がレバー30の回動に伴なう操作部31の変位方向とほぼ平行な方向であるため、ロック機能の信頼性が高い。また、上方から見たときに、凹部36は上方へ開放されているため、この開放部分を通してロック部22の存在(ロック部22がロックアーム35と係止している状態)を目視により確認することができる。
慣性付与位置から正規嵌合位置までの回動ストロークは小さいため、ロックアーム35がロック部22に係止してロック状態に至るまでに、レバー30に付与された慣性はほとんど減衰しない。したがって、ロックアーム35はレバー30の慣性によって確実に弾性撓みし、確実にロック部22との係止状態に至る。
【0021】
また、慣性付与位置から正規嵌合位置に至る間、ロック部22に対してロックアーム35が摺接する面(当接面37と突当面39との間の径方向外側の面)は、操作部31の変位方向に対して僅かに斜め方向を向く滑らかな平坦面であるため、ロックアーム35とロック部22との間で引っ掛かりを生じることがなく、ロックアーム35の弾性撓みが円滑に行われる。
嵌合されている両ハウジング10,20を離脱する際には、ロックアーム35の解除部を径方向内側へ押し操作することにより、ロックアーム35をロック部22から解離させてロック解除する。そして、このロック解除状態を保ったまま、操作部31を嵌合方向とは反対方向(嵌合凹部21から第1ハウジング10を抜き取る方向と同方向)へ変位させ、さらに、レバー30を図1〜3における時計回り方向へ回動させる。これにより、カム溝34とカムフォロア25とのカム作用によって第1ハウジング10が第2ハウジング20から離脱される。
【0022】
上述のように本実施形態では、レバー30の回動によって両ハウジング10,20を嵌合する過程において、レバー30に対する慣性が、ロックアーム35とロック部22との係止によるロック状態となる直前に付与されるようになっているので、ロックアーム35が弾性撓みしつつロック部22に係止するときのレバー30の慣性力は、十分に大きい。したがって、レバー30が確実に正規嵌合位置に到達するとともに、ロックアーム35とロック部22との係止によるレバー30のロックが確実に行われる。
【0023】
また、レバー30を正規嵌合位置にロックするためのロック手段であるロックアーム35とロック部22が、夫々、レバー30に慣性を付与するための慣性ロック手段である撓みロック片と係止部とを兼ねているので、撓みロック片と係止部とをロック手段とは別に形成するものに比べると、形状を簡素化することができる。
[実施形態2]
次に、本発明を具体化した実施形態2を図4乃至図8を参照して説明する。
【0024】
本実施形態2のレバー式コネクタは、第1ハウジング40と、第2ハウジング50と、レバー60とを備えて構成されている。
第1ハウジング40は、合成樹脂製であり、全体として方形のブロック状をなす。第1ハウジング40内には、角筒部を有する雌端子金具(図示せず)が収容されている。第1ハウジング40の左右両外側面には、レバー60を支持するための一対の支持軸41が突出形成されている。
【0025】
第2ハウジング50は、合成樹脂製であり、上面に開放する方形の嵌合凹部51を有している。尚、本実施形態では、第2ハウジング50が全体としてブロック状をなす形態である場合について説明するが、これに限らず、基板部の上面に複数の角形フード部が並んでいてその1つの角形フード部が第2ハウジング50を構成するものであってもよい。嵌合凹部51内においては、その底面から雄端子金具(図示せず)のタブが上向きに突出されている。
【0026】
嵌合凹部51の前面壁には、その上端内面から内向き(後方)へ突出するロック部52が形成されている。ロック部52の上面は水平よりも後方へ下り勾配となった傾斜面53とされているとともに、下面はほぼ水平なロック面54となっている。嵌合凹部51の左右両側壁には、その内面から内向きに突出する一対の円柱状をなすカムフォロア55が形成されている。また、嵌合凹部51の左右両側壁の上端縁の一部(後述する撓みロック片68との対応部分)は、係止部56とされている。
【0027】
レバー60は、操作部61の左右両端から一対の板状のアーム部62を延出したものであり、アーム部62の軸受孔63を支持軸41に嵌合させることにより、第1ハウジング40に対して回動可能に支持されている。アーム部62には、その入口を外周縁に開口させたカム溝64が形成されている。操作部61における左右方向中央位置には、ロックアーム65が形成されている。ロックアーム65は、側方(レバー60の回動中心軸と同方向)から見ると、レバー60が嵌合方向へ回動するときの操作部61の変位方向とは反対方向へ片持ち状に延出している。かかる片持ち支持形態のロックアーム65は、その支持端部(図5における下端部)を支点として延出端側を径方向内側(図4〜6における右側)へ変位させるように弾性撓みし得るようになっている。ロックアーム65の径方向外側の面には凹部66が形成され、この凹部66には、ロック面54に当接可能な当接面67が形成されている。
【0028】
両アーム部62における操作部61と支持軸41との間の位置には、撓みロック片68が形成されている。この撓みロック片68は、アーム部62の内外両面間に連通する略「U」字形(略「コ」字形)のスリット69を形成することにより形成されている。撓みロック片68は、レバー60が嵌合方向へ回動するときの操作部61の変位方向とは反対方向へ片持ち状に板状に延出している。かかる片持ち支持形態の撓みロック片68は、その支持端部を支点としてレバー60の回動中心軸と略同方向(操作部61の変位方向に対して略直角な方向)へ内側に変位しつつ弾性撓みし得るようになっている。撓みロック片68の延出端部には、アーム部62の外側面よりも更に外側へ突出する係止突起70が形成されている。係止突起70のうちレバー60の嵌合方向への回動方向と同じ側を向いた面は、レバー60の回動方向と直交する径方向面に対して少し傾いた平坦な係止面71とされている。また、係止突起70における係止面71とは反対側の面は、レバー60の回動方向に対して大きく傾斜した傾斜面72となっている。
【0029】
次に、本実施形態の作用を説明する。
第2ハウジング50は、その嵌合凹部51が上向きに開口するように待機している。第1ハウジング40においては、予め、レバー60がカム溝64の入口を下向きにする姿勢(ほぼ起立した姿勢)に保持されている。この状態で第1ハウジング40及びアーム部62の一部を嵌合凹部51内に落とし込むように嵌合させ、カム溝64の入口をカムフォロア55に嵌合させる。この状態では、アーム部62の一部が第1ハウジング40の外側面と嵌合凹部51の内側面との間の隙間に嵌入され、レバー60の回動中心軸方向への遊動やガタ付きが規制されている。また、操作部61は嵌合凹部51から上方へ突出している。
【0030】
この状態から、操作部61に手や指を宛がって図4〜6における反時計回り方向へ回動させる。すると、カム溝64とカムフォロア55との係合によるカム作用により、レバー60の回動の進行に伴なって第1ハウジング40が更に深く嵌合凹部51内に嵌合されていく。
そして、レバー60が正規嵌合位置の直前であって、ロックアーム65の径方向外側の面(図5における左側の面)が第2ハウジング50のロック部52の先端に係止する慣性付与位置(ロックアーム65が弾性撓みする前の位置)まで回動が進むと、図5に示すように、撓みロック片68の係止面71が第2ハウジング50の係止部56に対して上から当接する状態に至る。このときの係止面71は、操作部61の変位方向(周方向)に対して僅かに斜め方向となっているが、係止部56の上縁に対しては前後方向(レバー60の回動中心に向かう径方向とほぼ同方向)に沿って線接触又は面接触する。この係止面71と係止部56との突き当たり方向は、嵌合方向への操作部61の変位方向とほぼ同じ方向であるが、係止面71と係止部56との係止代は、後述するロック面54と当接面67との係止代よりも小さい。この撓みロック片68と係止部56との係止により、レバー60は、一旦、慣性付与位置において嵌合方向への回動を規制される。
【0031】
この状態から、操作部61に対して嵌合抵抗よりも大きい回動力を付与すると、撓みロック片68が内側へ弾性撓みしつつその係止突起70を係止部56から解離させ、その解離直後の慣性力により、レバー60は慣性付与位置から一気に正規嵌合位置に至り、このレバー60の回動に伴なって両ハウジング40,50も一気に正規嵌合状態に至る。このときの、操作部61に付与する操作力(回動力)の向きは、下向き、即ち嵌合凹部51に対する第1ハウジング40の嵌合方向(両ハウジング40,50の嵌合方向)と同じ方向である。また、正規嵌合状態では、撓みロック片68は嵌合凹部51内に収容され、係止突起70が嵌合凹部51の内側面に当接することによって撓みロック片68は弾性撓みした状態のままとなる。
【0032】
また、レバー60の回動の際には、ロックアーム65が、その径方向外側の面をロック部52に摺接させつつ弾性撓みし、レバー60が正規嵌合位置に達すると同時に径方向外側の面がロック部52を通過し、ロックアーム65が径方向外側へ弾性復帰する。この弾性復帰により、当接面67がロック面54に対して下から係止し、この係止によってレバー60が正規嵌合位置にロックされると共に、両ハウジングも正規嵌合状態にロックされる。
【0033】
このロック状態では、当接面67とロック面54との係止方向がレバー60の回動に伴なう操作部61の変位方向とほぼ平行な方向であるため、ロック機能の信頼性が高い。また、上方から見たときに、凹部66は上方へ開放されているため、この開放部分を通してロック部52の存在(ロック部52がロックアーム65と係止している状態)を目視により確認することができる。
慣性付与位置から正規嵌合位置までの回動ストロークは小さいため、ロックアーム65がロック部52に係止してロック状態に至るまでに、レバー60に付与された慣性はほとんど減衰しない。したがって、ロックアーム65はレバー60の慣性によって確実に弾性撓みし、確実にロック部52との係止状態に至る。
【0034】
また、慣性付与位置から正規嵌合位置に至る間、ロック部52に対してロックアーム65が摺接する径方向外側の面は、操作部61の変位方向に対して僅かに斜めとなった滑らかな平坦面であるため、ロックアーム65とロック部52との間で引っ掛かりを生じることがなく、ロックアーム65の弾性撓みが円滑に行われる。
嵌合されている両ハウジング40,50を離脱する際には、ロックアーム65の解除部を径方向内側へ押し操作することにより、ロックアーム65をロック部52から解離させてロック解除する。そして、このロック解除状態を保ったまま、操作部61を嵌合方向とは反対方向(嵌合凹部51から第1ハウジング40を抜き取る方向と同方向)へ変位させ、さらに、レバー60を図4〜6における時計回り方向へ回動させる。これにより、カム溝64とカムフォロア55とのカム作用によって第1ハウジング40が第2ハウジング50から離脱される。
【0035】
上述のように本実施形態では、レバー60の回動によって両ハウジング40,50を嵌合する過程において、レバー60に対する慣性が、ロックアーム65とロック部52との係止によるロック状態となる直前に付与されるようになっているので、ロックアーム65が弾性撓みしつつロック部52に係止するときのレバー60の慣性力は、十分に大きい。したがって、レバー60が確実に正規嵌合位置に到達するとともに、ロックアーム65とロック部52との係止によるレバー60のロックが確実に行われる。
【0036】
また、撓みロック片68が設けられているレバー60のアーム部62は、第1ハウジング40の外面と第2ハウジング50の嵌合凹部51の内面との隙間に嵌入されているので、レバー60の回動中心軸方向に遊動する虞がない。したがって、このアーム部62に支持されている撓みロック片68が第2ハウジング50の係止部56に係止している状態において、アーム部62が内側(係止突起70が係止部56から解離する方向)へ遊動することがなく、撓みロック片68と係止部56との係止代が確保され、慣性ロック機能の信頼性が高い。さらに、カム溝64とカムフォロア55との係合によってアーム部62には外側へ拡がる方向の力が作用しても、アーム部62は嵌合凹部51の内側面に当接することによって拡開変形が防止される。
【0037】
また、嵌合凹部51の開口縁をそのまま第2ハウジング50側の慣性ロック手段(係止部56)として利用しているので、嵌合凹部51に係止部56を形成するための特別な形状を設定する必要がなく、第2ハウジング50の形状の簡素化が実現されている。
[実施形態3]
次に、本発明を具体化した実施形態3を図9乃至図13を参照して説明する。
本実施形態3のレバー式コネクタは、第1ハウジング80と、第2ハウジング90と、レバー100とを備えて構成されている。
【0038】
第1ハウジング80は、合成樹脂製であり、全体として方形のブロック状をなす。第1ハウジング80内には、角筒部を有する雌端子金具(図示せず)が収容されている。第1ハウジング80の左右両外側面には、レバー100を支持するための一対の支持軸が突出形成されている。
第2ハウジング90は、合成樹脂製であり、上面に開放する方形の嵌合凹部91を有している。尚、本実施形態では、第2ハウジング90が全体としてブロック状をなす形態である場合について説明するが、これに限らず、基板部の上面に複数の角形フード部が並んでいてその1つの角形フード部が第2ハウジング90を構成するものであってもよい。嵌合凹部91内においては、その底面から雄端子金具(図示せず)のタブが上向きに突出されている。
【0039】
嵌合凹部91の前面壁には、その上端内面から内向き(後方)へ突出するロック部92が形成されている。ロック部92の上面は水平よりも後方へ下り勾配となった傾斜面93とされているとともに、下面はほぼ水平なロック面94となっている。嵌合凹部91の左右両側壁には、その内面から内向きに突出する一対の円柱状をなすカムフォロア95が形成されている。
また、嵌合凹部91の左右両側壁における下端位置(後述するレバー100の撓みロック片108との対応位置)には、係止部96が突出形成されている。この係止部96の上面は、内側へ向かって下り勾配の係止面97となっており、係止部96の下面は、内側へ向かって上り勾配のガイド面98となっている。また、係止部96の突出寸法は、レバー100のアーム部102の板厚よりも小さい寸法とされている。
【0040】
レバー100は、操作部101の左右両端から一対の板状のアーム部102を延出したものであり、アーム部102の軸受孔103を支持軸81に嵌合させることにより、第1ハウジング80に対して回動可能に支持されている。アーム部102には、その入口を外周縁に開口させたカム溝104が形成されている。操作部101における左右方向中央位置には、ロックアーム105が形成されている。ロックアーム105は、側方(レバー100の回動中心軸と同方向)から見ると、レバー100が嵌合方向へ回動するときの操作部101の変位方向とは反対方向へ片持ち状に延出している。かかる片持ち支持形態のロックアーム105は、その支持端部(図10における下端部)を支点として延出端側を径方向内側(図9〜11における右側)へ変位させるように弾性撓みし得るようになっている。ロックアーム105の径方向外側の面には凹部106が形成され、この凹部106には、ロック面94に当接可能な当接面107が形成されている。
【0041】
両アーム部102における操作部101と支持軸81との間の位置には、撓みロック片108が形成されている。この撓みロック片108は、アーム部102の外縁のうちレバー100の嵌合方向への回動方向前方の縁部に沿って位置している。即ち、アーム部102の前縁部に近い部分には、内面から外面へ貫通する形態で略方形の窓孔109が形成され、この窓孔109の開口縁とアーム部102の前縁部(図11における下縁部)との間の部分が撓みロック片108となっている。この撓みロック片108は、レバー100の回動方向と直角な径方向とほぼ平行に延び、その延出方向両端部がアーム部102に支持された形態となっている。アーム部102の前縁部のうち撓みロック片108と対応する領域は係止縁102Fとされている。かかる両端支持形態の撓みロック片108は、全体として湾曲するようにレバー100の回動中心軸と略同方向(操作部101の変位方向に対して略直角な方向)へ内側に弾性撓みし得るようになっている。尚、第1ハウジング80の外側面とアーム部102の内側面との間には、撓みロック片108の弾性撓みを許容するための隙間(図示せず)が確保されている。
【0042】
次に、本実施形態の作用を説明する。
第2ハウジング90は、その嵌合凹部91が上向きに開口するように待機している。第1ハウジング80においては、予め、レバー100がカム溝104の入口を下向きにする姿勢(ほぼ起立した姿勢)に保持されている。この状態で第1ハウジング80及びアーム部102の一部を嵌合凹部91内に落とし込むように嵌合させ、カム溝104の入口をカムフォロア95に嵌合させる。この状態では、アーム部102の一部が第1ハウジング80の外側面と嵌合凹部91の内側面との間の隙間に嵌入され、レバー100の回動中心軸方向への遊動やガタ付きが規制されている。
【0043】
この状態において、嵌合凹部91から上方へ突出している操作部101に手や指を宛がって図9〜11における反時計回り方向へ回動させると、カム溝104とカムフォロア95との係合によるカム作用により、レバー100の回動の進行に伴なって第1ハウジング80が更に深く嵌合凹部91内に嵌合されていく。
そして、レバー100が正規嵌合位置の直前であって、ロックアーム105の径方向外側の面(図10における左側の面)が第2ハウジング90のロック部92の先端に当接する慣性付与位置(ロックアーム105が弾性撓みする前の位置)まで回動が進むと、図10に示すように、撓みロック片108の係止縁102Fが第2ハウジング90の係止部96の係止面97に対して上から当接する状態に至る。この撓みロック片108と係止部96との係止により、レバー100は、一旦、慣性付与位置において嵌合方向への回動を規制される。
【0044】
この状態から、操作部101に対して嵌合抵抗よりも大きい回動力を付与すると、撓みロック片108が内側へ弾性撓みしつつその係止縁102Fを係止部96から解離させ、その解離直後の慣性力により、レバー100は慣性付与位置から一気に正規嵌合位置に至り、このレバー100の回動に伴なって両ハウジング80,90も一気に正規嵌合状態に至る。このときの、操作部101に付与する操作力(回動力)の向きは、下向き、即ち嵌合凹部91に対する第1ハウジング80の嵌合方向(両ハウジング80,90の嵌合方向)と同じ方向である。レバー100が正規嵌合位置に達すると、係止部96が窓孔109に嵌合するとともに、撓みロック片108が外側へ弾性復帰する。また、撓みロック片108は嵌合凹部91内に収容された状態となる。
【0045】
また、レバー100の回動の際には、ロックアーム105が、その径方向外側の面をロック部92に摺接させつつ弾性撓みし、レバー100が正規嵌合位置に達すると同時に径方向外側の面がロック部92を通過し、ロックアーム105が径方向外側へ弾性復帰する。この弾性復帰により、当接面107がロック面94に対して下から係止し、この係止によってレバー100が正規嵌合位置にロックされると共に、両ハウジング80,90も正規嵌合状態にロックされる。
【0046】
このロック状態では、当接面107とロック面94との係止方向がレバー100の回動に伴なう操作部101の変位方向とほぼ平行な方向であるため、ロック機能の信頼性が高い。また、上方から見たときに、凹部106は上方へ開放されているため、この開放部分を通してロック部92の存在(ロック部92がロックアーム105と係止している状態)を目視により確認することができる。
慣性付与位置から正規嵌合位置までの回動ストロークは小さいため、ロックアーム105がロック部92に係止してロック状態に至るまでに、レバー100に付与された慣性はほとんど減衰しない。したがって、ロックアーム105はレバー100の慣性によって確実に弾性撓みし、確実にロック部92との係止状態に至る。
【0047】
また、慣性付与位置から正規嵌合位置に至る間、ロック部92に対してロックアーム105が摺接する径方向外側の面は、操作部101の変位方向に対して僅かに斜め方向の平坦面であるため、ロックアーム105とロック部92との間で引っ掛かりを生じることがなく、ロックアーム105の弾性撓みが円滑に行われる。
嵌合されている両ハウジング80,90を離脱する際には、ロックアーム105の解除部を径方向内側へ押し操作することにより、ロックアーム105をロック部92から解離させてロック解除する。そして、このロック解除状態を保ったまま、操作部101を嵌合方向とは反対方向(嵌合凹部91から第1ハウジング80を抜き取る方向と同方向)へ変位させ、さらに、レバー100を図9〜11における時計回り方向へ回動させる。これにより、カム溝104とカムフォロア95とのカム作用によって第1ハウジング80が第2ハウジング90から離脱される。
【0048】
上述のように本実施形態では、レバー100の回動によって両ハウジング80,90を嵌合する過程において、レバー100に対する慣性が、ロックアーム105とロック部92との係止によるロック状態となる直前に付与されるようになっているので、ロックアーム105が弾性撓みしつつロック部92に係止するときのレバー100の慣性力は、十分に大きい。したがって、レバー100が確実に正規嵌合位置に到達するとともに、ロックアーム105とロック部92との係止によるレバー100のロックが確実に行われる。
【0049】
また、撓みロック片108が設けられているレバー100のアーム部102は、第1ハウジング80の外面と第2ハウジング90の嵌合凹部91の内面との隙間に嵌入されているので、カム溝104とカムフォロア95との係合によってアーム部102には外側へ拡がる方向の力が作用しても、アーム部102は嵌合凹部91の内側面に当接することによって拡開変形が防止される。
また、撓みロック片108が片持ち状に延出する形態の場合、成型時や成型後の取り扱いの際などに変形を来たすことが懸念されるが、本実施形態3の撓みロック片108はアーム部102に両端支持状態で形成されているので、変形などの虞がない。
【0050】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)実施形態1において、ロックアーム(撓みロック片)の延出方向は、嵌合時におけるレバーの回動方向と反対方向に限らず、嵌合時におけるレバーの回動方向とほぼ同じ方向でもよく、レバーの回動方向に対して略直交する方向、即ちレバーの回動軸の軸線とほぼ平行な方向や、径方向(レバーの回動中心に向かう方向、又はレバーの回動中心から遠ざかる方向)でもよい。
【0051】
(2)実施形態1において、ロックアーム(撓みロック片)の弾性撓み方向は、径方向に限らず、レバーの回動中心と略平行な方向でもよい
(3)実施形態2において、ロックアームの延出方向は、嵌合時におけるレバーの回動方向とは反対方向に限らず、嵌合時におけるレバーの回動方向とほぼ同じ方向でもよく、径方向(レバーの回動中心に向かう方向、又はレバーの回動中心から遠ざかる方向)でもよい。
【0052】
(4)実施形態2,3において、ロックアームの弾性撓み方向は、レバーの回動中心と平行な方向に限らず、径方向でもよい。
(5)実施形態2において、嵌合凹部の内壁に、撓みロック片と係止することでレバーを正規嵌合位置にロック可能なロック部を設けてもよい。即ち、撓みロック片がロックアームを兼ねるようにしてもよい。この場合、操作部に設けたロックアームは不要となる。
(6)実施形態1,2において撓みロック片は片持ち支持形態でなく、両端支持形態としてもよい。
【0053】
(7)実施形態1,2,3において、ロックアームはレバーではなく、第2ハウジング(嵌合凹部)側に設けてもよい。
(8)実施形態1,2,3において、ロックアームは、操作部ではなく、アーム部に設けてもよい。
(9)実施形態1,2,3において、ロックアームは、片持ち状に延出する形態に限らず、両端支持でもよい。
(10)実施形態1,2,3において、第1ハウジングを雄ハウジングとし、第2ハウジングを雌ハウジングとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1における嵌合途中の状態をあらわす断面図
【図2】実施形態1においてレバーのロックアームが第2ハウジングのロック部に対して上から当接した状態をあらわす断面図
【図3】実施形態1においてロックアームとロック部が係止して、レバーが正規嵌合位置にロックされている状態をあらわす断面図
【図4】実施形態2における嵌合途中の状態をあらわす断面図
【図5】実施形態2においてレバーのロックアームが第2ハウジングのロック部に対して上から当接した状態をあらわす断面図
【図6】実施形態2においてロックアームとロック部が係止して、レバーが正規嵌合位置にロックされている状態をあらわす断面図
【図7】実施形態2においてロックアームとロック部が係止したロック状態をあらわす平面図
【図8】実施形態2の第2ハウジングの平面図
【図9】実施形態3における嵌合途中の状態をあらわす断面図
【図10】実施形態3においてレバーのロックアームが第2ハウジングのロック部に対して上から当接した状態をあらわす断面図
【図11】実施形態3においてロックアームとロック部が係止して、レバーが正規嵌合位置にロックされている状態をあらわす断面図
【図12】実施形態3においてロックアームとロック部が係止したロック状態をあらわす平面図
【図13】実施形態3の第2ハウジングの平面図
【符号の説明】
10…第1ハウジング
20…第2ハウジング
21…嵌合凹部
22…ロック部(係止部)
30…レバー
31…操作部
32…アーム部
35…ロックアーム(撓みロック片)
40,80…第1ハウジング
50,90…第2ハウジング
51,91…嵌合凹部
52,92…ロック部
56,96…係止部
60,100…レバー
61,101…操作部
62,102…アーム部
65,105…ロックアーム
68,108…撓みロック片
Claims (4)
- 第1ハウジングと、
前記第1ハウジングと嵌合可能な第2ハウジングと、
前記第1ハウジングに回動可能に支持され、回動に伴って前記第1と第2の両ハウジングを嵌合させるレバーとを備え、
前記レバーと前記第2ハウジングのうちいずれか一方にはロックアームが設けられるとともに他方にはロック部が設けられ、
前記レバーが正規嵌合位置に至る際には、前記ロックアームが弾性撓みしつつ前記ロック部を乗り越えるとともに弾性復帰した前記ロックアームが前記ロック部に係止することで前記レバーが正規嵌合位置にロックされるようにしたレバー式コネクタにおいて、
前記レバーと前記第2ハウジングのうちいずれか一方には撓みロック片が設けられるとともに他方には係止部が設けられ、
前記レバーを嵌合方向へ回動する過程では、前記レバーが正規嵌合位置の直前であって前記ロックアームが前記ロック部に当接して弾性撓みするより前の位置まで達した状態において、前記撓みロック片と前記係止部とが互いに突き当たることで前記レバーの回動が規制され、
この突き当て状態において、前記レバーに回動力を付与することで、前記撓みロック片が弾性撓みしつつ前記係止部との突き当てを解除し、解除直後の慣性により前記レバーの回動が正規嵌合位置まで一気に進むと同時に、前記ロックアームが前記ロック部を乗り越えて前記レバーをロック状態にする構成としたことを特徴とするレバー式コネクタ。 - 前記ロックアームが前記撓みロック片を兼ねているとともに、前記ロック部が前記係止部を兼ねていることを特徴とする請求項1記載のレバー式コネクタ。
- 前記第2ハウジングは、前記第1ハウジング及び前記レバーを収容可能な嵌合凹部を有し、
前記レバーは、前記レバーを回動操作するための操作部と、この操作部から回動中心軸と略直角方向に延出するアーム部とを有し、
前記アーム部が、前記第1ハウジングの外面と前記嵌合凹部の内面との隙間に嵌入され、
前記アーム部に前記撓みロック片が支持され、
前記第2ハウジングに前記係止部が設けられ、
前記撓みロック片の弾性撓み方向が、前記レバーの回動中心軸と略同方向とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレバー式コネクタ。 - 前記撓みロック片が、前記アーム部に両端支持された形態とされていることを特徴とする請求項3記載のレバー式コネクタ。
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