JP2004288413A - カラー陰極線管 - Google Patents
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Abstract
【課題】シャドウマスクのプレス成形によるスカ−ト部の破断の防止と主面の変形の発生を回避する。
【解決手段】シャドウマスク5のスカート部51、54に応力吸収パターン59を備えており、この応力吸収パターン59は、複数個の貫通孔をスカート部51、54の幅方向に整列させて貫通孔列62とし、この貫通孔列62をスカート部51、54の長手方向に複数列配置してなる貫通孔群を備え、この貫通孔群の開口率を当該シャドウマスク5の主面50の電子ビーム通過孔5hの開口率より大とした構成からなる。
【選択図】 図1
【解決手段】シャドウマスク5のスカート部51、54に応力吸収パターン59を備えており、この応力吸収パターン59は、複数個の貫通孔をスカート部51、54の幅方向に整列させて貫通孔列62とし、この貫通孔列62をスカート部51、54の長手方向に複数列配置してなる貫通孔群を備え、この貫通孔群の開口率を当該シャドウマスク5の主面50の電子ビーム通過孔5hの開口率より大とした構成からなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー陰極線管に係り、特に、マスクスカート部の強度を調整してシャドウマスク等の色選択電極の変形を防止したカラー陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー陰極線管、例えばカラーテレビ、OA機器端末用カラーディスプレイモニター等に用いられるシャドウマスク形カラー陰極線管は、内面にドット状或いはストライプ状の多数の蛍光体膜を塗布したスクリーンを持つ略矩形状のパネル部と、電子銃を収容する略筒状のネック部と、このネック部と前記パネル部とを接続する略漏斗状のファンネル部とで真空外囲器を形成している。この真空外囲器内で前記蛍光膜に近接対向させて多数の電子ビーム通過孔を有する色選択電極(以下、シャドウマスクと称する)がマスクフレームに固定された構成で配置されている。
【0003】
このシャドウマスクは、その構成材料として主にアルミキルド鋼が用いられているが、カラー陰極線管の高精細度化に伴い、板厚の薄い母材をプレス成形したシャドウマスクも使われている。この薄肉のシャドウマスクを採用したカラー陰極線管では、その動作中にシャドウマスクの一部が熱変形して電子ビームスポットが蛍光面上で所定の位置からずれるというマスクドーミングと称する現象が発生し易い。この対策としてシャドウマスク懸架機構の改良と共に、前記構成材料として熱膨張率、物理的硬度を考慮してアンバー材も用いられている。
【0004】
この様なシャドウマスクは、板厚が0.1〜0.3mm程度の原板にエッチングによって所定の位置に前記多数の電子ビーム通過孔を設け、この原板を所定形状に打ち抜き、その後プレス整形して略球面状をなす主面と、この主面の周囲に連なり、かつ主面から管軸方向に屈曲されたスカート部とを有する形状に整形し、これを前記マスクフレームに溶接固定してシャドウマスク組立体としてパネル部の内壁に懸架している。
【0005】
図12乃至図15はシャドウマスクとマスクフレームとを固定したシャドウマスク組立体の一例の説明図であり、図12は側面図、図13は平面図、図14はシャドウマスクとマスクフレームの固定位置を示す要部断面図、図15はシャドウマスク組立体のコーナー部の斜視図である。
【0006】
シャドウマスク5はスカート部51、舌片部52及びコーナーノッチ58をマスクフレーム6の内側に挿入し、前記舌片部52及びコーナーノッチ58とマスクフレ−ム6とを×印で示す位置で溶接される。この構成例では、スプリング7はマスクフレーム6の各辺に溶接固定されている。
【0007】
従来のシャドウマスクはプレス整形により主面とスカート部を成型するが、そのプレス整形に伴ってスカート部にはスプリングバックが生じる。スプリングバックが生じたスカート部はその縁端部が管軸から離れる方向に反る。スカート部の反り量は、通常、プレス整形による絞り込みの程度が比較的大きいコーナー部分において小さく、絞り込みの程度が比較的小さい辺の中央部分において大きくなる傾向がある。
【0008】
反り幅が大きくなると、スカート部をサポートフレームに嵌め込み、嵌め込み部分を溶接する際に、反り幅が嵌め込み作業及び嵌め込み後の溶接作業の妨げになり、これらの作業性を低下させる。また、前記既知のシャドウマスクは、大きな反り幅を有するスカート部を強力にサポートフレームに嵌め込むと、嵌め込み後にスカート部に加えられる応力が主面の無孔部や有孔部にまで伝達され、シャドウマスク主面の有孔部の曲面形状を変形させる。その結果、シャドウマスクの色選択特性を低下させたり、シャドウマスクの強度を低下させるという問題がある。
【0009】
この変形を防止するため従来から種々の対策が成されている。例えばシャドウマスクの前記主面の周辺部を局部的に薄くすることが知られている。特許文献1には、シャドウマスクのスカート部に複数の応力吸収孔を設けて対策する技術が開示されている。そしてさらに、前記主面の端部からスカート部にかけて非貫通孔、溝を設けて薄肉化して対策する技術も種々の特許文献(公報)に開示されている。
【0010】
また、シャドウマスクの熱膨張に伴うランディングミスを防止するため、スカート部から管軸と略平行に前記主面から離れる方向に突出する舌片を設けて、この舌片とマスクフレームとを固着する技術が知られている。
【0011】
図16及び図17はプレス成形前とプレス成形後のシャドウマスクの典型的な従来例の説明図であり、図16はプレス成形前のシャドウマスク母材の平面図、図17はプレス成形した状態のシャドウマスクの側面図を示す。シャドウマスク母材5Pは電子ビーム通過孔を形成した主面50の周囲にスカート部51および54を有している。スカート部51はシャドウマスク5の長辺側、スカート部54はシャドウマスク5の短辺側である。スカート部51とスカート部52の各中央部外縁に突出して舌片部52、55を有し、スカート部51とスカート部54の端部はコーナーノッチ58が形成されている。
【0012】
スカート部51、54には主面50に有する電子ビーム通過孔に比較して大きな楕円開口56、57が形成されている。この楕円開口56、57は当該スカート部51、54の強度を弱める応力吸収パターンを構成する。楕円開口56、57は舌片部52、55から遠ざかるに従って小さくなっている。この楕円開口56、57により、スカート部51、54の強度が弱められ、マスクフレームに固定した際のシャドウマスク5の変形が抑制される。なお、応力吸収パターンは図示の楕円穴に限らず、円形穴、スリット状とすることもできる。
【0013】
【特許文献1】
特開平9−35657
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特許文献に開示されたスプリングバックを軽減する技術は、この種技術を用いない構造に比べて一応の効果は期待できる。然し、前記主面の端部からスカート部を薄肉化したり、スカート部のみに貫通孔を設けた従来技術ではスプリングバック軽減には限度があってまだ不十分であり、更に前記主面の曲率半径が大きいものではその効果が発揮でき難い。
【0015】
また、スカート部から管軸と略平行に前記主面から離れる方向に突出する舌片を設け、この舌片とマスクフレームとを固着する技術については、スカート部のスプリングバック軽減が困難であることと、マスクフレームと固着した舌片がカラー陰極線管の製造工程中の加熱工程等で変位して前記主面の変形を引き起こすという別の問題があり、更なる対策が求められている。
【0016】
シャドウマスクに上記した大径の応力緩和パターンは、内外径が異なる電子ビーム通過孔をシャドウマスク母材の両面から同時にエッチングを施す方法では形成が難しい。その理由の詳細は省略するが、大径の開口を両面から同時にエッチングする場合、エッチングで生成した開口部の破片が電子ビーム通過孔を詰まらせてしまう。そのため、このような大径の開口をエッチングで形成する場合は2回エッチングを行う必要があった。2回エッチングする方法は片面のエッチング処理毎に他方の面側に耐エッチング膜を形成する必要があるため、工程数が多くなり、製造コストを押し上げる結果となる。これを解消することが課題の一つとなっていた。
【0017】
さらに、上記した大径の応力緩和パターンは、マスクのプレス成形時に楕円開口56、57部分でスカ−ト部に破断が発生するという問題が有り、その対策が求められていた。
【0018】
本発明の目的は、シャドウマスクのその主面の変形を回避すると共に、スカ−ト部の破断を防止できる構成の応力緩和パターンを備えたカラー陰極線管を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、シャドウマスクのスカート部に形成する応力緩和パターンを、複数個の貫通孔を前記スカート部の幅方向に整列させた貫通孔列を前記スカート部の長手方向に複数列配置した貫通孔群を有し、かつこの貫通孔群の開口率を前記主面の開口率より大とした構成とした。
【0020】
本発明の代表的な構成を記述すれば次の通りである。
【0021】
内面に蛍光膜を形成した略矩形状のパネル部、電子銃を収容するネック部及びこのネック部と前記パネル部を連接するファンネル部を有する真空外囲器と、
前記蛍光膜に対面しかつ複数の電子ビーム通過孔が形成された主面の長辺および短辺の周縁から前記ネック部方向に屈曲して枠状に成形されたスカート部を有する略矩形状の色選択電極と、前記色選択電極のスカート部を溶接して保持するマスクフレームを備えたカラー陰極線管であって、
前記色選択電極は前記スカート部に貫通孔群を備えており、この貫通孔群は複数個の貫通孔を前記スカート部の幅方向に整列させた貫通孔列を前記スカート部の長手方向に複数列配置して成り、かつこの貫通孔群の開口率を前記主面の開口率より大とした構成からなることを特徴とする。
【0022】
また、前記貫通孔群を前記短辺側のスカート部に備えること、あるいは各スカート部に備えることができる。
【0023】
さらに、前記貫通孔群は、無孔部と複数の貫通孔列とからなる貫通孔列集合とを交互に備えることができ、また前記貫通孔群は、前記マスクフレ−ムとの溶接領域を避けて形成することができる。
【0024】
また、前記貫通孔群は、貫通孔の位置を隣接する貫通孔列相互でスカート部の幅方向でずれて配置することができる。
【0025】
また、前記貫通孔は、前記主面の電子ビーム通過孔と相似形状とすることができ、さらに前記貫通孔が矩形形状で、かつこの矩形状貫通孔の長辺をスカート部の幅方向に配置することができる。
【0026】
なお、本発明は上記の構成および後述する実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱することなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。図1及び図2は本発明のカラ−陰極線管に用いられるシャドウマスクの1実施例を説明するプレス成形前とプレス成形後のシャドウマスクの説明図で、図1はプレス成形前のシャドウマスク母材の模式平面図、図2は図1のP方向から見たプレス成形した状態のシャドウマスクの模式側面図を示し、前述した図と同一符号は同一機能を示す。
【0028】
図1、図2において、シャドウマスク母材5Pは矩形状の電子ビーム通過孔5hを形成した主面50の周囲にスカート部51および54を有している。スカート部51はシャドウマスク5の長辺側、スカート部54はシャドウマスク5の短辺側である。スカート部51とスカート部54の端部はコーナーノッチ58が形成されている。
【0029】
また、短辺側のスカート部54には図3乃至図5にその一例の詳細を示すような構成の応力吸収パターン59が形成されている。
【0030】
なお、図3は図2の応力吸収パターン59のA部を拡大して示す模式平面図、図4は応力吸収パターン59の領域の模式平面図、図5は図4のB部の拡大模式平面図である。
【0031】
この応力吸収パターン59は、スカート部54の幅方向(高さ方向)に複数個の矩形状の貫通孔60、61をブリッジBvを挟んで所定のピッチ(垂直スロットピッチ)Pvを持たせて整列さて貫通孔列62とし、この貫通孔列62をスカート部51の長手方向にブリッジBhを挟んで所定のピッチ(水平スロット間隔)Phを持たせて複数列配置して貫通孔群を構成し、かつこの貫通孔群の開口を前記主面50の電子ビ−ム通過孔5hの開口より大きな面積に設定してある。また、隣接する貫通孔列62相互ではスカート部51の幅方向で隣接する貫通孔相互を半ピッチずらした配置としている。なお、L1は応力吸収パターン59の全長、W1は幅を示している。
【0032】
更に、この応力吸収パターン59の貫通孔列数、その間隔等はシャドウマスクのサイズ、板厚等のパラメータで最適値に決定される。
【0033】
又、この応力吸収パターン59は、その中央部59a付近にマスクフレ−ム6との溶接領域59bを避けるように狭幅部59c(長さL2、幅W2)を備えている。
【0034】
更に、この応力吸収パターン59は、図4及び図5にその一例を示すようにスカート部51の長手方向の終端部59dで開口にグレ−ディングを持たせている。
【0035】
すなわち、応力吸収パターン59の最外側の貫通孔列621は矩形孔と変形孔を有する。矩形孔はスカート部54の幅方向に長辺を有し、又幅方向に複数配置されている。最外列の矩形孔は長辺長をSL1、短辺長をSW1、垂直方向ブリッジ幅をBH1、水平方向ブリッジ幅をBV1としている。
【0036】
又、これに隣接する2列目の貫通孔列622は矩形孔と変形孔を有し矩形孔は長辺長をSL2、短辺長をSW2、垂直方向ブリッジ幅BH2、水平方向ブリッジ幅BV2としている。
【0037】
更に、これに隣接する3列目の貫通孔列623は矩形孔のみを有し矩形孔は長辺長SL3、短辺長SW3、垂直方向ブリッジ幅BH3、水平方向ブリッジ幅BV3で構成されており、それより中央よりの貫通孔列624、625………は前記3列目の貫通孔列623と同仕様となっている。
【0038】
また、貫通孔列のうち、最も主面側又は最もスカート端部に位置する貫通孔61は、応力吸収パターン59の領域からはみ出さないように長辺長SL4を他の貫通孔の長辺長SL3より小さく形成してある。
【0039】
なお、垂直及び水平ピッチPv、Phは共通である。応力吸収パタン59は角部59eに丸みを持たせている。
【0040】
この角部59eに丸みを持たせるために、1列目の貫通孔列621、2列目の貫通後列622の主面側の貫通孔は角部59eの丸みに合わせて変形した孔となっている。
【0041】
この様な構成で各寸法の関係は、
長辺長:SL1<SL2<SL3
短辺長:SW1<SW2<SW3
ブリッジ幅
垂直方向:BH1>BH2>BH3
水平方向:BV1>BV2>BV3
となっており、貫通孔列621〜623の開口率に差がある。
【0042】
スカート部の長手方向における強度差は、応力吸収パターン59を設けた有孔領域とコーナ近傍の応力吸収パターン59を設けていない無孔領域とで異なる。有孔領域と無孔領域の境界部で強度を徐々に変化させるために、上述の各寸法の関係を使用している。有孔領域と無孔領域の強度が急激に変化しないため、シャドウマスクをプレス成型する際に、スカート部の破断を抑制できる。
【0043】
この短辺側のスカート部54に応力吸収パターン59を形成したことにより、まずプレス成形ではスカ−ト部54の破断の発生が無くなり、またスカート部54の強度が緩和されてスプリングバック量が減少し、マスクフレームとのクリアランスを最小に抑えて両者間の溶接固定が容易で、しかも磁気抵抗を軽減でき、更にマスクフレームに固定した際のシャドウマスク5の変形の発生が抑制される。勿論カラ−陰極線管に実装した結果でも主面の変形に伴う色ズレの発生も無かった。
【0044】
なお、この応力吸収パターン59は主面の電子ビーム通過孔と同時に1回のエッチング工程で形成される。したがって、応力吸収パターン59は電子ビーム通過孔が円形である場合は同様の円形、スリット形である場合は同様のスリット形とするのが望ましいが、これに限らない。
【0045】
本実施例により、シャドウマスクの主面の変形を回避する応力吸収パターンを有するシャドウマスクを備えたカラー陰極線管を得ることができる。
【0046】
次に、図6及び図7は本発明のカラ−陰極線管に用いられるシャドウマスクの他の実施例を説明するプレス成形前とプレス成形後のシャドウマスクの説明図で、図6はプレス成形前のシャドウマスク母材の模式平面図である。図7は図6のシャドウマスク母材をプレス成形した状態のシャドウマスクの模式側面図を示し、前述した図と同一符号は同一機能を示す。
【0047】
図6、図7において、シャドウマスク母材5Pは矩形状の電子ビーム通過孔5hを形成した主面50の周囲のスカート部51および54にそれぞれ応力吸収パターン591を形成したものである。
【0048】
この実施例における応力吸収パターン591は、図8に示す様に複数の貫通孔列62の集合62aと隣接する同じく複数の貫通孔列62の集合62bとの間に無孔部63を介在させたもので、無孔部63と、複数の貫通孔列62の集合とが交互に配置されている。他の構成は第1実施例と同様である。
【0049】
なお、図8は図7の応力吸収パターン591のC部を拡大して示す模式平面図である。
【0050】
この無孔部63の寸法は、この実施例では1個の貫通孔列62に相当する面積に、従来から存在している水平方向のブリッジ幅を加えたものとなる。
【0051】
また、複数の貫通孔列62の集合62a、62bにおける貫通孔列62の列数は、シャドウマスクの寸法、母材の材質、板厚等にもよるが、10乃至30列程度が好適で有り、また無孔部63は貫通していない凹部を形成した所謂ハ−フエッチ構造でも良い。
【0052】
この第2の実施例では無孔部63を介在させた事でプレス成形でのスカ−ト部の破断軽減に貢献できる効果を併せ持っている。
【0053】
特に応力吸収パターン59部分はプレス成形の際、張出し工程としぼり加工の両工程で折り曲げ、伸長等の加圧加工を受け、破断の危険性が高いが、本発明の応力吸収パターン591では破断の発生を防止できる。
【0054】
ここで、この第2の実施例の具体例を説明すると、カラ−TV用21型フラットタイプカラ−陰極線管を使用したシャドウマスクは母材板厚さ0.22mm、アンバ−材で、主面中央部開口率20%、周辺部18%のスロットタイプのシャドウマスクである。応力緩和パターンは図8の配列パタ−ンとして各スカ−ト部に形成した。
【0055】
また各寸法を図5に示す記号を引用して説明すると、垂直方向ピッチPv:2.4mm、垂直方向長さSL3:2.0mm、水平方向幅SW3:1.0mm、垂直方向ブリッジ幅BH3:0.4mm、水平方向ピッチPh:1.5mmとし、さらに終端部59dではグレ−ディングを持たせ、SW1:0.6mm、BH1:0.8mm、L1は長辺側で340mm、短辺側で250mm、L2は長辺側:35mm、短辺側:35mm、W1は長辺側:11mm、短辺側:13mm、W2は長短辺共6mm等とした。
【0056】
さらにこのときの集合の貫通孔列数は20列でその間に無孔部63を介在させた。無孔部63の幅は貫通孔列を1列形成しないときと同じである。すなわち、矩形孔の短辺長SW3と2つ分の水平方向のブリッジ幅BV3を加えた値に等しい。応力吸収パターン59の開口率は55%で、主面の開口率より約2.8倍開口率が高い。
【0057】
開口率(面積当りの開孔面積の割合)を高くする手段としては、貫通孔の面積を大きくする、水平方向又は垂直方向のブリッジ幅を小さくする、という手段がある。
【0058】
本実施例では開孔率の測定方法として、シャドウマスク主面部の光の透過率と、応力吸収パターン形成部の光の透過率から開口率を導き出した。
【0059】
その結果、応力吸収パターンを1回のエッチングで形成でき、またプレス成形時の破断の発生も無く、しかもスプリングバック量も僅少にできた。またマスクフレ−ムとの溶接時の主面の変形も回避でき、さらに動作時の主面の変形に伴う蛍光面の色ずれも発生せず、破断及び変形防止の両方を十分満足させることができた。
【0060】
本実施例により、シャドウマスクの主面の変形を回避する応力吸収パターンを1回のエッチング工程で形成できるシャドウマスクを備えたカラー陰極線管を得ることができる。
【0061】
ここで、応力吸収パターンの開口率は、シャドウマスクの寸法、母材の材質、板厚等を基に最適値に決定されるが、主面の変形防止、スプリングバック量の抑制、プレス成形時の破断防止等を満足させる値として、主面の開口率に対し1.8〜3.5倍程度が実用上効果が期待でき、更に2.0〜3.0程度で有ればより望ましい。
【0062】
つぎに、図9及び図10は本発明のカラ−陰極線管に用いられるシャドウマスクのさらに他の実施例の応力吸収パターンの具体例を説明する図で、図8に対応する模式平面図である。
【0063】
まず、図9は貫通孔60を矩形孔のみとした応力吸収パターン592であり、この形状はシャドウマスクの主面に形成された電子ビーム通過孔5hと同形状のものをスカ−ト部の幅方向に配置したもである。
【0064】
このときスカート部の幅方向に貫通孔の長辺を一致させて配置をした。貫通孔は隣合う貫通孔とスカート部の幅方向に2分の1ピッチずれて配置した。
【0065】
また図10は1種類の形状の貫通孔60を用い、各貫通孔60をスカ−ト部の長手方向に整列させて配置した応力吸収パターン593である。
【0066】
図11は本発明のカラー陰極線管の全体構成例を説明する断面図である。
【0067】
パネル部1とネック部2およびファンネル部3で真空外囲器を形成している。パネル部1の内面には蛍光膜4が塗布されており、この蛍光膜に近接させて多数の電子ビーム通過孔を有するシャドウマスク5が設置されている。シャドウマスク5はマスクフレーム6に固定され、その外壁に一端を固定した懸架スプリング7の遊端をパネル部1の内壁に植設したスタッドピン8に係止している。
【0068】
なお、マスクフレーム6の電子銃側には地磁気等を遮蔽するための磁気シールド9が取り付けられている。また、参照符号10はアノ−ドボタン、11は内装導電膜、12は電子ビームを水平と垂直に偏向する偏向ヨーク、13は3本の電子ビーム14(センター電子ビーム及び2本のサイド電子ビーム)を発射する電子銃である。
【0069】
電子銃13から発射された電子ビーム14はネック部2とファンネル部3の遷移部分に装着された偏向ヨーク12で水平と垂直の2方向に偏向を受け、色選別電極であるシャドウマスク5の電子ビーム通過孔を通して蛍光膜4に射突することにより画像を形成する。最近、フラット画面タイプのカラーテレビやカラーディスプレイモニターの普及に伴い、これらに使用されるカラー陰極線管においても、フェースプレート(パネル部1を構成するガラス)がフラット化される傾向にある。
【0070】
図11に示したカラー陰極線管はフラットタイプのシャドウマスク形カラー陰極線管である。パネル部1は、その外面が略平坦であり、内面は凹面状に湾曲している。シャドウマスク5は、シャドウマスク母材がプレス成形によって所定の曲面に整形されたもので、パネル部1の内面形状に合わせて湾曲している。パネル部1の外面が略平坦であるにもかかわらず、パネル部1の内面及びシャドウマスク5を湾曲させているのは、プレス成形技術によるシャドウマスク5の製作方法が簡単かつ低コストであるためである。
【0071】
このシャドウマスク5は、多数の電子ビーム通過孔が形成された有孔領域を含む主面が略矩形状であり、長軸沿い、短軸沿いおよび対角線沿いで各々曲率半径が異なっている。これは、カラー陰極線管としての画面のフラット感と整形されたシャドウマスクの機械的強度維持の両立を図るためである。図示したシャドウマスク5の曲面形状は、曲率半径が長軸沿い、短軸沿いおよび対角線沿いの各々で主面21の中央から周辺に向かって徐々に減少した非球面である。長軸沿いの曲率半径Rxは1450mmから1250mmの間で、短軸沿いの曲率半径Ryは2000mmから1300mmの間で、対角線沿いの曲率半径Rdは1600mmから1250mmの範囲で変化している。
【0072】
この非球面形状のシャドウマスクの曲率は、等価曲率半径Reとして次の式(1)で定義することができる。
【0073】
Re=(z2 +e2 )/2z・・・・・・・・(1)
但し、e:シャドウマスク主面の中央から任意の周辺位置までの管軸に垂直な方向の距離(mm)
z:上記任意の周辺位置におけるシャドウマスク主面の中央から管軸方向の落ち込み量(mm)
上述のように、長軸沿いについては、短軸沿いに比べて多少曲率半径が小さくてもフラット感が損なわれることがなく、等価曲率半径として1250mm以上であれば良い。
【0074】
本発明のカラー陰極線管は、上記した実施例のシャドウマスク構体を具備することにより、スカ−ト部の破断を防止すると共に、主面の変形を回避して安定した画像を表示できる高精細のカラー陰極線管を提供できる。
【0075】
なお、本発明は上記の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シャドウマスクのプレス成形時のスカ−ト部の破断を防止すると共にスプリングバックを抑制し、シャドウマスクとマスクフレームとの組み立てに起因するシャドウマスクの主面の変形を回避して安定した画像を表示できる高精細のカラー陰極線管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー陰極線管に用いられるシャドウマスクの1実施例を説明するプレス成形前のシャドウマスク母材の模式平面図である。
【図2】図1のP方向から見たプレス成形した状態のシャドウマスクの模式側面図である。
【図3】図2のA部を拡大して示す模式平面図である。
【図4】本発明の応力吸収パターンの一例の領域の模式平面図である。
【図5】図4のB部の拡大模式平面図である。
【図6】本発明のカラー陰極線管に用いられるシャドウマスクの他の実施例を説明するプレス成形前のシャドウマスク母材の模式平面図である。
【図7】図6のシャドウマスク母材をプレス成形した状態のシャドウマスクの模式側面図である。
【図8】図7のC部を拡大して示す模式平面図である。
【図9】本発明の応力吸収パターンの他の例の図8に対応する模式平面図である。
【図10】本発明の応力吸収パターンの更に他の例の図8に対応する模式平面図である。
【図11】本発明のカラー陰極線管の全体構成例を説明する断面図である。
【図12】シャドウマスクとマスクフレームとを固定したシャドウマスク組立体の側面図である。
【図13】図12の平面図である。
【図14】シャドウマスクとマスクフレームの固定位置を示す要部断面図である。
【図15】シャドウマスク組立体のコーナー部の斜視図である。
【図16】従来のプレス成形前のシャドウマスク母材の平面図である。
【図17】従来のプレス成形後のシャドウマスクの側面図である。
【符号の説明】
1 パネル部
2 ネック部
3 ファンネル部
4 蛍光面
5 シャドウマスク
5P シャドウマスク母材
9 マスクフレ−ム
50 主面
51、54 スカート部
59、591、592、593 応力吸収パタ−ン
60、61 貫通孔
62 貫通孔列
62a、62b 集合
63 無孔部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー陰極線管に係り、特に、マスクスカート部の強度を調整してシャドウマスク等の色選択電極の変形を防止したカラー陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー陰極線管、例えばカラーテレビ、OA機器端末用カラーディスプレイモニター等に用いられるシャドウマスク形カラー陰極線管は、内面にドット状或いはストライプ状の多数の蛍光体膜を塗布したスクリーンを持つ略矩形状のパネル部と、電子銃を収容する略筒状のネック部と、このネック部と前記パネル部とを接続する略漏斗状のファンネル部とで真空外囲器を形成している。この真空外囲器内で前記蛍光膜に近接対向させて多数の電子ビーム通過孔を有する色選択電極(以下、シャドウマスクと称する)がマスクフレームに固定された構成で配置されている。
【0003】
このシャドウマスクは、その構成材料として主にアルミキルド鋼が用いられているが、カラー陰極線管の高精細度化に伴い、板厚の薄い母材をプレス成形したシャドウマスクも使われている。この薄肉のシャドウマスクを採用したカラー陰極線管では、その動作中にシャドウマスクの一部が熱変形して電子ビームスポットが蛍光面上で所定の位置からずれるというマスクドーミングと称する現象が発生し易い。この対策としてシャドウマスク懸架機構の改良と共に、前記構成材料として熱膨張率、物理的硬度を考慮してアンバー材も用いられている。
【0004】
この様なシャドウマスクは、板厚が0.1〜0.3mm程度の原板にエッチングによって所定の位置に前記多数の電子ビーム通過孔を設け、この原板を所定形状に打ち抜き、その後プレス整形して略球面状をなす主面と、この主面の周囲に連なり、かつ主面から管軸方向に屈曲されたスカート部とを有する形状に整形し、これを前記マスクフレームに溶接固定してシャドウマスク組立体としてパネル部の内壁に懸架している。
【0005】
図12乃至図15はシャドウマスクとマスクフレームとを固定したシャドウマスク組立体の一例の説明図であり、図12は側面図、図13は平面図、図14はシャドウマスクとマスクフレームの固定位置を示す要部断面図、図15はシャドウマスク組立体のコーナー部の斜視図である。
【0006】
シャドウマスク5はスカート部51、舌片部52及びコーナーノッチ58をマスクフレーム6の内側に挿入し、前記舌片部52及びコーナーノッチ58とマスクフレ−ム6とを×印で示す位置で溶接される。この構成例では、スプリング7はマスクフレーム6の各辺に溶接固定されている。
【0007】
従来のシャドウマスクはプレス整形により主面とスカート部を成型するが、そのプレス整形に伴ってスカート部にはスプリングバックが生じる。スプリングバックが生じたスカート部はその縁端部が管軸から離れる方向に反る。スカート部の反り量は、通常、プレス整形による絞り込みの程度が比較的大きいコーナー部分において小さく、絞り込みの程度が比較的小さい辺の中央部分において大きくなる傾向がある。
【0008】
反り幅が大きくなると、スカート部をサポートフレームに嵌め込み、嵌め込み部分を溶接する際に、反り幅が嵌め込み作業及び嵌め込み後の溶接作業の妨げになり、これらの作業性を低下させる。また、前記既知のシャドウマスクは、大きな反り幅を有するスカート部を強力にサポートフレームに嵌め込むと、嵌め込み後にスカート部に加えられる応力が主面の無孔部や有孔部にまで伝達され、シャドウマスク主面の有孔部の曲面形状を変形させる。その結果、シャドウマスクの色選択特性を低下させたり、シャドウマスクの強度を低下させるという問題がある。
【0009】
この変形を防止するため従来から種々の対策が成されている。例えばシャドウマスクの前記主面の周辺部を局部的に薄くすることが知られている。特許文献1には、シャドウマスクのスカート部に複数の応力吸収孔を設けて対策する技術が開示されている。そしてさらに、前記主面の端部からスカート部にかけて非貫通孔、溝を設けて薄肉化して対策する技術も種々の特許文献(公報)に開示されている。
【0010】
また、シャドウマスクの熱膨張に伴うランディングミスを防止するため、スカート部から管軸と略平行に前記主面から離れる方向に突出する舌片を設けて、この舌片とマスクフレームとを固着する技術が知られている。
【0011】
図16及び図17はプレス成形前とプレス成形後のシャドウマスクの典型的な従来例の説明図であり、図16はプレス成形前のシャドウマスク母材の平面図、図17はプレス成形した状態のシャドウマスクの側面図を示す。シャドウマスク母材5Pは電子ビーム通過孔を形成した主面50の周囲にスカート部51および54を有している。スカート部51はシャドウマスク5の長辺側、スカート部54はシャドウマスク5の短辺側である。スカート部51とスカート部52の各中央部外縁に突出して舌片部52、55を有し、スカート部51とスカート部54の端部はコーナーノッチ58が形成されている。
【0012】
スカート部51、54には主面50に有する電子ビーム通過孔に比較して大きな楕円開口56、57が形成されている。この楕円開口56、57は当該スカート部51、54の強度を弱める応力吸収パターンを構成する。楕円開口56、57は舌片部52、55から遠ざかるに従って小さくなっている。この楕円開口56、57により、スカート部51、54の強度が弱められ、マスクフレームに固定した際のシャドウマスク5の変形が抑制される。なお、応力吸収パターンは図示の楕円穴に限らず、円形穴、スリット状とすることもできる。
【0013】
【特許文献1】
特開平9−35657
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特許文献に開示されたスプリングバックを軽減する技術は、この種技術を用いない構造に比べて一応の効果は期待できる。然し、前記主面の端部からスカート部を薄肉化したり、スカート部のみに貫通孔を設けた従来技術ではスプリングバック軽減には限度があってまだ不十分であり、更に前記主面の曲率半径が大きいものではその効果が発揮でき難い。
【0015】
また、スカート部から管軸と略平行に前記主面から離れる方向に突出する舌片を設け、この舌片とマスクフレームとを固着する技術については、スカート部のスプリングバック軽減が困難であることと、マスクフレームと固着した舌片がカラー陰極線管の製造工程中の加熱工程等で変位して前記主面の変形を引き起こすという別の問題があり、更なる対策が求められている。
【0016】
シャドウマスクに上記した大径の応力緩和パターンは、内外径が異なる電子ビーム通過孔をシャドウマスク母材の両面から同時にエッチングを施す方法では形成が難しい。その理由の詳細は省略するが、大径の開口を両面から同時にエッチングする場合、エッチングで生成した開口部の破片が電子ビーム通過孔を詰まらせてしまう。そのため、このような大径の開口をエッチングで形成する場合は2回エッチングを行う必要があった。2回エッチングする方法は片面のエッチング処理毎に他方の面側に耐エッチング膜を形成する必要があるため、工程数が多くなり、製造コストを押し上げる結果となる。これを解消することが課題の一つとなっていた。
【0017】
さらに、上記した大径の応力緩和パターンは、マスクのプレス成形時に楕円開口56、57部分でスカ−ト部に破断が発生するという問題が有り、その対策が求められていた。
【0018】
本発明の目的は、シャドウマスクのその主面の変形を回避すると共に、スカ−ト部の破断を防止できる構成の応力緩和パターンを備えたカラー陰極線管を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、シャドウマスクのスカート部に形成する応力緩和パターンを、複数個の貫通孔を前記スカート部の幅方向に整列させた貫通孔列を前記スカート部の長手方向に複数列配置した貫通孔群を有し、かつこの貫通孔群の開口率を前記主面の開口率より大とした構成とした。
【0020】
本発明の代表的な構成を記述すれば次の通りである。
【0021】
内面に蛍光膜を形成した略矩形状のパネル部、電子銃を収容するネック部及びこのネック部と前記パネル部を連接するファンネル部を有する真空外囲器と、
前記蛍光膜に対面しかつ複数の電子ビーム通過孔が形成された主面の長辺および短辺の周縁から前記ネック部方向に屈曲して枠状に成形されたスカート部を有する略矩形状の色選択電極と、前記色選択電極のスカート部を溶接して保持するマスクフレームを備えたカラー陰極線管であって、
前記色選択電極は前記スカート部に貫通孔群を備えており、この貫通孔群は複数個の貫通孔を前記スカート部の幅方向に整列させた貫通孔列を前記スカート部の長手方向に複数列配置して成り、かつこの貫通孔群の開口率を前記主面の開口率より大とした構成からなることを特徴とする。
【0022】
また、前記貫通孔群を前記短辺側のスカート部に備えること、あるいは各スカート部に備えることができる。
【0023】
さらに、前記貫通孔群は、無孔部と複数の貫通孔列とからなる貫通孔列集合とを交互に備えることができ、また前記貫通孔群は、前記マスクフレ−ムとの溶接領域を避けて形成することができる。
【0024】
また、前記貫通孔群は、貫通孔の位置を隣接する貫通孔列相互でスカート部の幅方向でずれて配置することができる。
【0025】
また、前記貫通孔は、前記主面の電子ビーム通過孔と相似形状とすることができ、さらに前記貫通孔が矩形形状で、かつこの矩形状貫通孔の長辺をスカート部の幅方向に配置することができる。
【0026】
なお、本発明は上記の構成および後述する実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱することなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。図1及び図2は本発明のカラ−陰極線管に用いられるシャドウマスクの1実施例を説明するプレス成形前とプレス成形後のシャドウマスクの説明図で、図1はプレス成形前のシャドウマスク母材の模式平面図、図2は図1のP方向から見たプレス成形した状態のシャドウマスクの模式側面図を示し、前述した図と同一符号は同一機能を示す。
【0028】
図1、図2において、シャドウマスク母材5Pは矩形状の電子ビーム通過孔5hを形成した主面50の周囲にスカート部51および54を有している。スカート部51はシャドウマスク5の長辺側、スカート部54はシャドウマスク5の短辺側である。スカート部51とスカート部54の端部はコーナーノッチ58が形成されている。
【0029】
また、短辺側のスカート部54には図3乃至図5にその一例の詳細を示すような構成の応力吸収パターン59が形成されている。
【0030】
なお、図3は図2の応力吸収パターン59のA部を拡大して示す模式平面図、図4は応力吸収パターン59の領域の模式平面図、図5は図4のB部の拡大模式平面図である。
【0031】
この応力吸収パターン59は、スカート部54の幅方向(高さ方向)に複数個の矩形状の貫通孔60、61をブリッジBvを挟んで所定のピッチ(垂直スロットピッチ)Pvを持たせて整列さて貫通孔列62とし、この貫通孔列62をスカート部51の長手方向にブリッジBhを挟んで所定のピッチ(水平スロット間隔)Phを持たせて複数列配置して貫通孔群を構成し、かつこの貫通孔群の開口を前記主面50の電子ビ−ム通過孔5hの開口より大きな面積に設定してある。また、隣接する貫通孔列62相互ではスカート部51の幅方向で隣接する貫通孔相互を半ピッチずらした配置としている。なお、L1は応力吸収パターン59の全長、W1は幅を示している。
【0032】
更に、この応力吸収パターン59の貫通孔列数、その間隔等はシャドウマスクのサイズ、板厚等のパラメータで最適値に決定される。
【0033】
又、この応力吸収パターン59は、その中央部59a付近にマスクフレ−ム6との溶接領域59bを避けるように狭幅部59c(長さL2、幅W2)を備えている。
【0034】
更に、この応力吸収パターン59は、図4及び図5にその一例を示すようにスカート部51の長手方向の終端部59dで開口にグレ−ディングを持たせている。
【0035】
すなわち、応力吸収パターン59の最外側の貫通孔列621は矩形孔と変形孔を有する。矩形孔はスカート部54の幅方向に長辺を有し、又幅方向に複数配置されている。最外列の矩形孔は長辺長をSL1、短辺長をSW1、垂直方向ブリッジ幅をBH1、水平方向ブリッジ幅をBV1としている。
【0036】
又、これに隣接する2列目の貫通孔列622は矩形孔と変形孔を有し矩形孔は長辺長をSL2、短辺長をSW2、垂直方向ブリッジ幅BH2、水平方向ブリッジ幅BV2としている。
【0037】
更に、これに隣接する3列目の貫通孔列623は矩形孔のみを有し矩形孔は長辺長SL3、短辺長SW3、垂直方向ブリッジ幅BH3、水平方向ブリッジ幅BV3で構成されており、それより中央よりの貫通孔列624、625………は前記3列目の貫通孔列623と同仕様となっている。
【0038】
また、貫通孔列のうち、最も主面側又は最もスカート端部に位置する貫通孔61は、応力吸収パターン59の領域からはみ出さないように長辺長SL4を他の貫通孔の長辺長SL3より小さく形成してある。
【0039】
なお、垂直及び水平ピッチPv、Phは共通である。応力吸収パタン59は角部59eに丸みを持たせている。
【0040】
この角部59eに丸みを持たせるために、1列目の貫通孔列621、2列目の貫通後列622の主面側の貫通孔は角部59eの丸みに合わせて変形した孔となっている。
【0041】
この様な構成で各寸法の関係は、
長辺長:SL1<SL2<SL3
短辺長:SW1<SW2<SW3
ブリッジ幅
垂直方向:BH1>BH2>BH3
水平方向:BV1>BV2>BV3
となっており、貫通孔列621〜623の開口率に差がある。
【0042】
スカート部の長手方向における強度差は、応力吸収パターン59を設けた有孔領域とコーナ近傍の応力吸収パターン59を設けていない無孔領域とで異なる。有孔領域と無孔領域の境界部で強度を徐々に変化させるために、上述の各寸法の関係を使用している。有孔領域と無孔領域の強度が急激に変化しないため、シャドウマスクをプレス成型する際に、スカート部の破断を抑制できる。
【0043】
この短辺側のスカート部54に応力吸収パターン59を形成したことにより、まずプレス成形ではスカ−ト部54の破断の発生が無くなり、またスカート部54の強度が緩和されてスプリングバック量が減少し、マスクフレームとのクリアランスを最小に抑えて両者間の溶接固定が容易で、しかも磁気抵抗を軽減でき、更にマスクフレームに固定した際のシャドウマスク5の変形の発生が抑制される。勿論カラ−陰極線管に実装した結果でも主面の変形に伴う色ズレの発生も無かった。
【0044】
なお、この応力吸収パターン59は主面の電子ビーム通過孔と同時に1回のエッチング工程で形成される。したがって、応力吸収パターン59は電子ビーム通過孔が円形である場合は同様の円形、スリット形である場合は同様のスリット形とするのが望ましいが、これに限らない。
【0045】
本実施例により、シャドウマスクの主面の変形を回避する応力吸収パターンを有するシャドウマスクを備えたカラー陰極線管を得ることができる。
【0046】
次に、図6及び図7は本発明のカラ−陰極線管に用いられるシャドウマスクの他の実施例を説明するプレス成形前とプレス成形後のシャドウマスクの説明図で、図6はプレス成形前のシャドウマスク母材の模式平面図である。図7は図6のシャドウマスク母材をプレス成形した状態のシャドウマスクの模式側面図を示し、前述した図と同一符号は同一機能を示す。
【0047】
図6、図7において、シャドウマスク母材5Pは矩形状の電子ビーム通過孔5hを形成した主面50の周囲のスカート部51および54にそれぞれ応力吸収パターン591を形成したものである。
【0048】
この実施例における応力吸収パターン591は、図8に示す様に複数の貫通孔列62の集合62aと隣接する同じく複数の貫通孔列62の集合62bとの間に無孔部63を介在させたもので、無孔部63と、複数の貫通孔列62の集合とが交互に配置されている。他の構成は第1実施例と同様である。
【0049】
なお、図8は図7の応力吸収パターン591のC部を拡大して示す模式平面図である。
【0050】
この無孔部63の寸法は、この実施例では1個の貫通孔列62に相当する面積に、従来から存在している水平方向のブリッジ幅を加えたものとなる。
【0051】
また、複数の貫通孔列62の集合62a、62bにおける貫通孔列62の列数は、シャドウマスクの寸法、母材の材質、板厚等にもよるが、10乃至30列程度が好適で有り、また無孔部63は貫通していない凹部を形成した所謂ハ−フエッチ構造でも良い。
【0052】
この第2の実施例では無孔部63を介在させた事でプレス成形でのスカ−ト部の破断軽減に貢献できる効果を併せ持っている。
【0053】
特に応力吸収パターン59部分はプレス成形の際、張出し工程としぼり加工の両工程で折り曲げ、伸長等の加圧加工を受け、破断の危険性が高いが、本発明の応力吸収パターン591では破断の発生を防止できる。
【0054】
ここで、この第2の実施例の具体例を説明すると、カラ−TV用21型フラットタイプカラ−陰極線管を使用したシャドウマスクは母材板厚さ0.22mm、アンバ−材で、主面中央部開口率20%、周辺部18%のスロットタイプのシャドウマスクである。応力緩和パターンは図8の配列パタ−ンとして各スカ−ト部に形成した。
【0055】
また各寸法を図5に示す記号を引用して説明すると、垂直方向ピッチPv:2.4mm、垂直方向長さSL3:2.0mm、水平方向幅SW3:1.0mm、垂直方向ブリッジ幅BH3:0.4mm、水平方向ピッチPh:1.5mmとし、さらに終端部59dではグレ−ディングを持たせ、SW1:0.6mm、BH1:0.8mm、L1は長辺側で340mm、短辺側で250mm、L2は長辺側:35mm、短辺側:35mm、W1は長辺側:11mm、短辺側:13mm、W2は長短辺共6mm等とした。
【0056】
さらにこのときの集合の貫通孔列数は20列でその間に無孔部63を介在させた。無孔部63の幅は貫通孔列を1列形成しないときと同じである。すなわち、矩形孔の短辺長SW3と2つ分の水平方向のブリッジ幅BV3を加えた値に等しい。応力吸収パターン59の開口率は55%で、主面の開口率より約2.8倍開口率が高い。
【0057】
開口率(面積当りの開孔面積の割合)を高くする手段としては、貫通孔の面積を大きくする、水平方向又は垂直方向のブリッジ幅を小さくする、という手段がある。
【0058】
本実施例では開孔率の測定方法として、シャドウマスク主面部の光の透過率と、応力吸収パターン形成部の光の透過率から開口率を導き出した。
【0059】
その結果、応力吸収パターンを1回のエッチングで形成でき、またプレス成形時の破断の発生も無く、しかもスプリングバック量も僅少にできた。またマスクフレ−ムとの溶接時の主面の変形も回避でき、さらに動作時の主面の変形に伴う蛍光面の色ずれも発生せず、破断及び変形防止の両方を十分満足させることができた。
【0060】
本実施例により、シャドウマスクの主面の変形を回避する応力吸収パターンを1回のエッチング工程で形成できるシャドウマスクを備えたカラー陰極線管を得ることができる。
【0061】
ここで、応力吸収パターンの開口率は、シャドウマスクの寸法、母材の材質、板厚等を基に最適値に決定されるが、主面の変形防止、スプリングバック量の抑制、プレス成形時の破断防止等を満足させる値として、主面の開口率に対し1.8〜3.5倍程度が実用上効果が期待でき、更に2.0〜3.0程度で有ればより望ましい。
【0062】
つぎに、図9及び図10は本発明のカラ−陰極線管に用いられるシャドウマスクのさらに他の実施例の応力吸収パターンの具体例を説明する図で、図8に対応する模式平面図である。
【0063】
まず、図9は貫通孔60を矩形孔のみとした応力吸収パターン592であり、この形状はシャドウマスクの主面に形成された電子ビーム通過孔5hと同形状のものをスカ−ト部の幅方向に配置したもである。
【0064】
このときスカート部の幅方向に貫通孔の長辺を一致させて配置をした。貫通孔は隣合う貫通孔とスカート部の幅方向に2分の1ピッチずれて配置した。
【0065】
また図10は1種類の形状の貫通孔60を用い、各貫通孔60をスカ−ト部の長手方向に整列させて配置した応力吸収パターン593である。
【0066】
図11は本発明のカラー陰極線管の全体構成例を説明する断面図である。
【0067】
パネル部1とネック部2およびファンネル部3で真空外囲器を形成している。パネル部1の内面には蛍光膜4が塗布されており、この蛍光膜に近接させて多数の電子ビーム通過孔を有するシャドウマスク5が設置されている。シャドウマスク5はマスクフレーム6に固定され、その外壁に一端を固定した懸架スプリング7の遊端をパネル部1の内壁に植設したスタッドピン8に係止している。
【0068】
なお、マスクフレーム6の電子銃側には地磁気等を遮蔽するための磁気シールド9が取り付けられている。また、参照符号10はアノ−ドボタン、11は内装導電膜、12は電子ビームを水平と垂直に偏向する偏向ヨーク、13は3本の電子ビーム14(センター電子ビーム及び2本のサイド電子ビーム)を発射する電子銃である。
【0069】
電子銃13から発射された電子ビーム14はネック部2とファンネル部3の遷移部分に装着された偏向ヨーク12で水平と垂直の2方向に偏向を受け、色選別電極であるシャドウマスク5の電子ビーム通過孔を通して蛍光膜4に射突することにより画像を形成する。最近、フラット画面タイプのカラーテレビやカラーディスプレイモニターの普及に伴い、これらに使用されるカラー陰極線管においても、フェースプレート(パネル部1を構成するガラス)がフラット化される傾向にある。
【0070】
図11に示したカラー陰極線管はフラットタイプのシャドウマスク形カラー陰極線管である。パネル部1は、その外面が略平坦であり、内面は凹面状に湾曲している。シャドウマスク5は、シャドウマスク母材がプレス成形によって所定の曲面に整形されたもので、パネル部1の内面形状に合わせて湾曲している。パネル部1の外面が略平坦であるにもかかわらず、パネル部1の内面及びシャドウマスク5を湾曲させているのは、プレス成形技術によるシャドウマスク5の製作方法が簡単かつ低コストであるためである。
【0071】
このシャドウマスク5は、多数の電子ビーム通過孔が形成された有孔領域を含む主面が略矩形状であり、長軸沿い、短軸沿いおよび対角線沿いで各々曲率半径が異なっている。これは、カラー陰極線管としての画面のフラット感と整形されたシャドウマスクの機械的強度維持の両立を図るためである。図示したシャドウマスク5の曲面形状は、曲率半径が長軸沿い、短軸沿いおよび対角線沿いの各々で主面21の中央から周辺に向かって徐々に減少した非球面である。長軸沿いの曲率半径Rxは1450mmから1250mmの間で、短軸沿いの曲率半径Ryは2000mmから1300mmの間で、対角線沿いの曲率半径Rdは1600mmから1250mmの範囲で変化している。
【0072】
この非球面形状のシャドウマスクの曲率は、等価曲率半径Reとして次の式(1)で定義することができる。
【0073】
Re=(z2 +e2 )/2z・・・・・・・・(1)
但し、e:シャドウマスク主面の中央から任意の周辺位置までの管軸に垂直な方向の距離(mm)
z:上記任意の周辺位置におけるシャドウマスク主面の中央から管軸方向の落ち込み量(mm)
上述のように、長軸沿いについては、短軸沿いに比べて多少曲率半径が小さくてもフラット感が損なわれることがなく、等価曲率半径として1250mm以上であれば良い。
【0074】
本発明のカラー陰極線管は、上記した実施例のシャドウマスク構体を具備することにより、スカ−ト部の破断を防止すると共に、主面の変形を回避して安定した画像を表示できる高精細のカラー陰極線管を提供できる。
【0075】
なお、本発明は上記の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シャドウマスクのプレス成形時のスカ−ト部の破断を防止すると共にスプリングバックを抑制し、シャドウマスクとマスクフレームとの組み立てに起因するシャドウマスクの主面の変形を回避して安定した画像を表示できる高精細のカラー陰極線管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー陰極線管に用いられるシャドウマスクの1実施例を説明するプレス成形前のシャドウマスク母材の模式平面図である。
【図2】図1のP方向から見たプレス成形した状態のシャドウマスクの模式側面図である。
【図3】図2のA部を拡大して示す模式平面図である。
【図4】本発明の応力吸収パターンの一例の領域の模式平面図である。
【図5】図4のB部の拡大模式平面図である。
【図6】本発明のカラー陰極線管に用いられるシャドウマスクの他の実施例を説明するプレス成形前のシャドウマスク母材の模式平面図である。
【図7】図6のシャドウマスク母材をプレス成形した状態のシャドウマスクの模式側面図である。
【図8】図7のC部を拡大して示す模式平面図である。
【図9】本発明の応力吸収パターンの他の例の図8に対応する模式平面図である。
【図10】本発明の応力吸収パターンの更に他の例の図8に対応する模式平面図である。
【図11】本発明のカラー陰極線管の全体構成例を説明する断面図である。
【図12】シャドウマスクとマスクフレームとを固定したシャドウマスク組立体の側面図である。
【図13】図12の平面図である。
【図14】シャドウマスクとマスクフレームの固定位置を示す要部断面図である。
【図15】シャドウマスク組立体のコーナー部の斜視図である。
【図16】従来のプレス成形前のシャドウマスク母材の平面図である。
【図17】従来のプレス成形後のシャドウマスクの側面図である。
【符号の説明】
1 パネル部
2 ネック部
3 ファンネル部
4 蛍光面
5 シャドウマスク
5P シャドウマスク母材
9 マスクフレ−ム
50 主面
51、54 スカート部
59、591、592、593 応力吸収パタ−ン
60、61 貫通孔
62 貫通孔列
62a、62b 集合
63 無孔部。
Claims (9)
- 内面に蛍光膜を形成した略矩形状のパネル部、電子銃を収容するネック部及びこのネック部と前記パネル部を連接するファンネル部を有する真空外囲器と、
前記蛍光膜に対面しかつ複数の電子ビーム通過孔が形成された主面の長辺および短辺の周縁から前記ネック部方向に屈曲して枠状に成形されたスカート部を有する略矩形状の色選択電極と、前記色選択電極のスカート部を溶接して保持するマスクフレームを備えたカラー陰極線管であって、
前記色選択電極は前記スカート部に貫通孔群を備えており、この貫通孔群は複数個の貫通孔を前記スカート部の幅方向に整列させた貫通孔列を前記スカート部の長手方向に複数列配置して成り、かつこの貫通孔群の開口率を前記主面の開口率より大とした構成からなることを特徴とするカラー陰極線管。 - 前記貫通孔群を前記短辺側のスカート部に備えたことを特徴とする前記請求項1に記載のカラー陰極線管。
- 前記貫通孔群を各スカート部に備えたことを特徴とする前記請求項1に記載のカラー陰極線管。
- 前記貫通孔群は、複数の貫通孔列からなる貫通孔列集合を前記スカート部の長手方向に複数備えてなり、隣合う貫通孔列集合の間に、前記貫通孔列の配置間隔よりも広い幅をもつ無孔部を配置したことを特徴とする前記請求項1に記載のカラー陰極線管。
- 前記貫通孔群は、前記溶接領域を避けて形成されていることを特徴とする前記請求項1に記載のカラー陰極線管。
- 前記貫通孔の位置が隣接する貫通孔列相互でスカート部の幅方向でずれて配置されていることを特徴とする前記請求項1に記載のカラー陰極線管。
- 前記貫通孔が矩形形状で、かつこの矩形状貫通孔の長辺がスカート部の幅方向に配置されていることを特徴とする前記請求項1に記載のカラー陰極線管。
- 前記貫通孔の位置が隣接する貫通孔列相互でスカート部の幅方向ですれて配置されていることを特徴とする前記請求項4に記載のカラー陰極線管。
- 前記貫通孔が矩形形状で、かつこの矩形状貫通孔の長辺がスカート部の幅方向に配置されていることを特徴とする前記請求項4に記載のカラー陰極線管。
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