JP2004288233A - 記録媒体再生/記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、光ディスク等の記録媒体がトレイの凹部内に正常に載置されなかった場合でも、自動的に記録媒体を凹部内に入れることができ、正常にロードを行うことのできる記録媒体再生/記録装置を提供する。
【解決手段】筐体2と、上面に、CD等の記録媒体Dが載置されて格納される凹部4aが形成され、前記筐体2の内部と外部とにわたって移動可能に設けられたトレイ4と、該トレイ4を前記筐体2の内部と外部とにわたって移動させて、前記凹部4aに格納された記録媒体Dを該筐体2に出し入れするためのトレイ駆動手段12と、前記筐体2内に設けられ、前記トレイ4および前記トレイ駆動手段12によって該筐体2内に運ばれた記録媒体Dを、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段10とを備え、前記トレイ駆動手段12は、前記トレイ4を、前記筐体2の外部から内部へ移動させている途中で、少なくとも一旦、揺動させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】筐体2と、上面に、CD等の記録媒体Dが載置されて格納される凹部4aが形成され、前記筐体2の内部と外部とにわたって移動可能に設けられたトレイ4と、該トレイ4を前記筐体2の内部と外部とにわたって移動させて、前記凹部4aに格納された記録媒体Dを該筐体2に出し入れするためのトレイ駆動手段12と、前記筐体2内に設けられ、前記トレイ4および前記トレイ駆動手段12によって該筐体2内に運ばれた記録媒体Dを、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段10とを備え、前記トレイ駆動手段12は、前記トレイ4を、前記筐体2の外部から内部へ移動させている途中で、少なくとも一旦、揺動させることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筐体と、上面に、CD等の記録媒体が載置されて格納される凹部が形成され、前記筐体の内部と外部とにわたって移動可能に設けられたトレイと、トレイを前記筐体の内部と外部とにわたって移動させて、前記凹部に格納された記録媒体を筐体に出し入れするためのトレイ駆動手段と、前記筐体内に設けられ、前記トレイおよび前記トレイ駆動手段によって筐体内に運ばれた記録媒体を、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段とを備える記録媒体再生/記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特許文献1の第1図に示されるディスクダビング装置1(デュプリケータとも呼ばれる)のように、複数の光ディスクDに次々とデータを書き込むことができる装置が知られている。
【0003】
特許文献1のディスクダビング装置1は、再生ドライブ5や記録ドライブ6といった光ディスク装置を備える。ディスクダビング装置1は、光ディスク装置5,6の本体(筐体)からディスクトレイ5a,6aを排出させて、アーム13等の機械によってディスクトレイ5a,6a上に自動的に光ディスクDを載置し、ディスクトレイ5a,6aを本体内に移動させることで光ディスクDを本体内に収納して、光ディスクDの再生および記録(ダビング)を行い、ディスクトレイ5a,6aを本体外に移動させることで光ディスクDの排出を行い、アーム13等の機械によってディスクトレイ5a,6a上の光ディスクDの交換を自動的に行うことができる(特許文献1 請求項3,段落0023,0024,0027)。
【0004】
上記のようなディスクダビング装置1によれば、自動的に光ディスク装置5,6に連続的に光ディスクDをロードさせて、人手を介さずに、複数の光ディスクDに次々とデータを書き込むことができるものとしている。
(ここまで、符号は特許文献1で用いられている符号を用いた。)
【0005】
図6に、上記ディスクダビング装置に採用されている再生ドライブや記録ドライブの様な、一般的な光ディスク装置の外観図(斜視図)を示す。
図6の光ディスク装置は、筐体2と、上面に、光ディスクD(図示せず)が載置されて格納される凹部4aが形成され、筐体2の内部と外部とにわたって一直線上を移動可能に設けられたトレイ4と、トレイ4を、筐体2の内部また外部へそれぞれ一方向に移動させることで、凹部4aに格納された光ディスクDを筐体に出し入れするためのトレイ駆動手段(図示せず)と、筐体2内に設けられ、トレイ4および前記トレイ駆動手段によって筐体2内に運ばれた光ディスクDを、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段(図示せず)とを備える。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−126369号公報(第1図、請求項3、段落0023,0024,0027)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示すような光ディスク装置において、トレイ4上に光ディスクDを載置する際、トレイ4の凹部4a内に正確に光ディスクDが載置されずに、図7に示すように、凹部4aに対して光ディスクDがずれて載置されてしまう場合がある。なお、この状態は、機械によってトレイ4上に光ディスクDを載置する場合にも、ユーザーが直接トレイ4に光ディスクDを載置する場合にも生じ得る。
【0008】
この状態で、トレイ4を、筐体2内に移動させるべくトレイ駆動手段によって駆動させると、図8に示すようにトレイ4が出入する筐体2の開口部2aの内周部2bと、矢印cの方向に動こうとするトレイ4との間に光ディスクDが挟まってしまったり、トレイ4が出入する筐体2の開口縁部2cに光ディスクDの縁部が当たってしまったりして、光ディスクDを正常にロードできないという課題がある。
【0009】
特に、上記のディスクダビング装置のように、機械によってトレイ4上に光ディスクDを載置する装置において、光ディスクDが正常にロードできない場合には、ディスクダビング装置の動作が停止してしまい、ダビング作業に時間的なロスが生じたり、その修正は人手によって行うしかないため、ユーザーがディスクダビング装置を監視する必要が生じて手間が掛かったりするという課題がある。
【0010】
本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、簡単な構成で、光ディスク等の記録媒体がトレイの凹部内に正常に載置されなかった場合でも、自動的に記録媒体を凹部内に入れることができ、正常にロードを行うことのできる記録媒体再生/記録装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る記録媒体再生/記録装置は、上記課題を解決するために、以下の構成を備える。すなわち、筐体と、上面に、CD等の記録媒体が載置されて格納される凹部が形成され、前記筐体の内部と外部とにわたって移動可能に設けられたトレイと、該トレイを前記筐体の内部と外部とにわたって移動させて、前記凹部に格納された記録媒体を該筐体に出し入れするためのトレイ駆動手段と、前記筐体内に設けられ、前記トレイおよび前記トレイ駆動手段によって該筐体内に運ばれた記録媒体を、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段とを備える記録媒体再生/記録装置において、前記トレイ駆動手段は、前記トレイを、前記筐体の外部から内部へ移動させている途中で、少なくとも一旦、停止または減速させることができることを特徴とする。
これによれば、凹部に対してずれて載置された記録媒体を、凹部内に落として格納することができる。特に、筐体内に向かう方向に移動するトレイを、途中で停止または減速させるため、凹部に対して筐体と離間する方向にずれて載置された記録媒体を、筐体へ向かう慣性力によって凹部内に好適に落とし込むことができる。また、トレイ駆動手段は、トレイの移動を停止または減速させる動作を行わせるだけなので、簡単な構成で実現できる。
【0012】
また、筐体と、上面に、CD等の記録媒体が載置されて格納される凹部が形成され、前記筐体の内部と外部とにわたって移動可能に設けられたトレイと、該トレイを前記筐体の内部と外部とにわたって移動させて、前記凹部に格納された記録媒体を該筐体に出し入れするためのトレイ駆動手段と、前記筐体内に設けられ、前記トレイおよび前記トレイ駆動手段によって該筐体内に運ばれた記録媒体を、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段とを備える記録媒体再生/記録装置において、前記トレイ駆動手段は、前記トレイを、前記筐体の外部から内部へ移動させている途中で、少なくとも一旦、揺動させることができることを特徴とする。
これによれば、トレイを揺動させることで、凹部に対してずれて載置された記録媒体を、凹部内に落として格納することができる。
【0013】
さらに、前記トレイ駆動手段は、前記トレイを、前記筐体の外部から内部へ移動させている途中で、少なくとも一旦、逆行させることで、前記揺動をさせることを特徴とする。
これによれば、特に、凹部に対して、トレイの進行方向に前後にずれて載置された記録媒体を、凹部内に好適に落とし込むことができる。また、トレイ駆動手段は、トレイの移動を逆転させる動作を行わせるだけなので、簡単な構成で実現できる。
【0014】
また、前記トレイは、前記筐体の内部と外部とにわたって、一直線上を移動可能に設けられていることを特徴とする。
これによれば、トレイ駆動手段を簡単な構成で実現できる。
【0015】
また、前記記録媒体が前記凹部に正常に格納されているか否かを検出する異常検出手段を備え、前記トレイ駆動手段は、前記異常検出手段によって、記録媒体が前記凹部に正常に格納されていないと検出されたときにのみ、前記トレイの前記停止、減速または揺動を行うことを特徴とする。
これによれば、凹部内に記録媒体が正常に載置されている際には、停止、減速または揺動を行わないため、トレイの無駄な動作を排して記録媒体を迅速に筐体内に導入することができる。
【0016】
さらに、前記トレイが前記筐体内に移動して収納されたことを検出するトレイ検出手段を備え、前記異常検出手段は、前記トレイ駆動手段が前記トレイを前記筐体の外部から内部へ移動させはじめてから、前記トレイ検出手段が該トレイが前記筐体内に収納されたことを検出するまでの時間を測定し、該時間が所定の時間よりも長い場合に、前記記録媒体が前記凹部に正常に格納されていないと判断することを特徴とする。
また、前記トレイ駆動手段は、DCモータを駆動源とし、前記異常検出手段は、前記トレイ駆動手段が前記トレイを前記筐体の外部から内部へ移動させている際に、前記DCモータに流れる電流量を測定し、該電流量が所定の値よりも大きい場合に、前記記録媒体が前記凹部に正常に格納されていないと判断することを特徴とする。
これによれば、安価なスイッチセンサや電流センサによって、記録媒体がトレイの凹部に正常に載置されたか否かを検出することができる。
【0017】
また、前記凹部内に記録媒体を自動的に載置する記録媒体載置手段を備えることを特徴とする。
これによれば、自動的に複数の記録媒体に次々にデータを書き込むことができる。
【0018】
また、前記記録媒体は、円板状に形成され、前記凹部は、ほぼ円状に形成されていることを特徴とする。
また、前記記録媒体は、光ディスクであることを特徴とする。
これによれば、光ディスク等の円板状の記録媒体に用いて好適な記録媒体再生/記録装置を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る記録媒体再生/記録装置の好適な実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
本実施の形態に係る記録媒体再生/記録装置としての光ディスク装置の外観は、図6に示した光ディスク装置と同様であるため、その外観を、図6に基づいて説明する。
本実施の形態に係る光ディスク装置は、直方体形の筐体2と、上面に、円板状の記録媒体としての光ディスクDが載置されて格納されるほぼ円形の凹部4aが一つ形成され、筐体2の内部と外部とにわたって一直線上を移動可能に設けられたトレイ4とを備える。
【0021】
筐体2は、中空の直方体状に形成され、一側面に、トレイ4が出入可能な開口部2aが形成されている。また、筐体2の外面には、ホストコンピュータH(後述)と光ディスク装置とを通信可能に接続する接続ケーブルを取り付け可能な接続端子8と、ユーザーが押下可能な前記イジェクトボタン6とが設けられる。
【0022】
トレイ4は、長方形の平板状に形成され、上面には、円板状の光ディスクDを一つ載置するための、光ディスクDの径よりも若干大径の円形の凹部4aが形成されている。凹部4aは、その内部に直径12cmの光ディスクDと直径8cmの光ディスクDのどちらも載置可能なように、ほぼ直径12cmの凹部の中央底部に同心状に、さらに凹んだほぼ直径8cmの凹部が形成される。凹部4aの側壁部は、上部は光ディスクDの径よりも大径に設けられ、底部に近づくほど小径となるよう形成される。
【0023】
トレイ4は、その両側部に形成されたレール部4bと、筐体2内のレール部(図示せず)とが噛み合うことで、筐体2の外部と内部とにわたって、一直線上を移動可能に設けられている。
【0024】
また、トレイ4には、その中央部から、トレイ4が筐体2の外部に位置する際の筐体2側に向かって、開口部4cが形成されている。光ディスク装置は、光ディスクDが筐体2内部に導入された際には、この開口部4cを通じて、筐体2内部のディスク保持手段10a(図6には図示せず)で光ディスクDのセンターホール縁部のクランピングエリアを保持して光ディスクDを保持すると共に、ピックアップ10d(図6には図示せず)からの照射光を光ディスクDの記録面に照射して、光ディスクの読み出しおよび書き込みを行う。
【0025】
次に、本実施の形態に係る光ディスク装置の接続状態について、図1を用いて説明する。
本実施の形態に係る光ディスク装置は、パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータHと、SCSIやUSBやATAPI等のインタフェースにより前記接続端子8を介して通信可能に接続され、ホストコンピュータHから送信されてきた、データ列からなるコマンドによって制御される。
【0026】
なお、光ディスク装置は、必ずしもホストコンピュータHと物理的に別体に設ける必要はなく、例えば、ホストコンピュータHの筐体内に内蔵されて、ホストコンピュータH内で、ホストコンピュータHのメインボード等と接続されていてもよい。
また、本発明に係る記録媒体再生/記録装置は、ホストコンピュータHと接続されるものに限らず、音楽再生用CDプレーヤや映像再生用DVDプレーヤ等のように、単体で動作するものも含む。
【0027】
次に、本実施の形態に係る光ディスク装置の内部構成について、図1を用いて説明する。
本実施の形態に係る光ディスク装置は、トレイ4を筐体2の内部と外部とにわたって移動させて、凹部4aに格納された光ディスクDを筐体に出し入れするための、DCモータ12aを駆動源とするトレイ駆動手段12と、トレイ4が筐体2内に移動して収納されたことを検出するトレイ検出手段としてのトレイセンサ14と、筐体2内に設けられ、トレイ4およびトレイ駆動手段12によって筐体2内に運ばれた光ディスクDを、読み出しおよび書き込み可能な再生/記録手段10と、ユーザーに押下された際にトレイ4を筐体2内外へ移動させる前記イジェクトボタン6と、接続端子8を介してホストコンピュータHと通信する通信部16と、ホストコンピュータHから送信されてきたデータ列からなるコマンドを解析し、解析したコマンドの種類に即した処理を実行するコマンド解析実行手段18とを備える。
【0028】
光ディスク装置は、CPUやメモリ等からなり、ROMに書き込まれたファームウェアプログラムを実行可能な制御部20を備える。
トレイ駆動手段12の、DCモータ12aを駆動制御するトレイ駆動ドライバ12bと、再生/記録手段10の、光ディスクDを回転駆動させるスピンドルモータ10bを駆動制御するスピンドルモータドライバ10cと、再生/記録手段10の、光ディスクDにレーザー光を照射すると共に反射光を読み取り可能なピックアップ10dを駆動制御するピックアップドライバ10eと、前記コマンド解析実行手段18とは、ファームウェアプログラムが制御部20によって実行されることで実現される。
【0029】
トレイセンサ14は、トレイ4が筐体2内に移動した際にトレイ4の一部に押圧されて検出状態が切り替わるよう配設されたスイッチセンサであり、トレイ4が筐体2内に完全に移動して収納されたことを検出する。なお、トレイセンサ14としては、物理的な位置変位を検出するセンサに限らず、光学センサ等を用いてもよい。
【0030】
トレイ駆動手段12は、駆動源としてのDCモータ12aと、トレイ駆動ドライバ12bとから成る。DCモータ12aの回転軸に取り付けられた歯車は、直接または中間歯車を介して、トレイ4の下面側にレール部4bに沿って設けられたラックと歯合し、トレイ駆動ドライバ12bによりDCモータ12aを回転制御することによって、トレイ4をレール部4bに沿って直線上を移動させて、トレイ4を筐体2の内外に移動させることができる。
【0031】
トレイ駆動手段12は、トレイを筐体内部または外部に移動させるコマンド(ロードコマンドまたはイジェクトコマンド)をコマンド解析実行手段18が受信および解析した際に、コマンド解析実行手段18によって起動される。また、ユーザーによりイジェクトボタン6が押下された際にも起動される。これらの起動は、トレイ駆動ドライバ12bを介して行われ、トレイ駆動ドライバ12bは、DCモータ12aを駆動制御して、トレイ4を筐体2内部または外部に移動させる。
【0032】
トレイ駆動手段12は、トレイ4を筐体2の外部から内部へ駆動(ロード動作)させる際には、その移動の途中で、トレイ4を揺動させる。その際のトレイ駆動ドライバ12bの処理の流れを、図2のフローチャートに示す。
【0033】
まず、DCモータ12aを制御して、筐体2の外部に位置しているトレイ4を筐体2の内部側へ向けて駆動(ロード動作)を開始させる(S1)。続いて、前記ロード動作の開始から0.3秒後に、DCモータ12aを逆転制御して、トレイ4を筐体2の外部側へ向けて逆行(イジェクト動作)させる(S2)。続いて、再びトレイ4を筐体2の内部側へ向けて駆動(ロード動作)させる(S3)。続いて、トレイ駆動ドライバ12bは、トレイセンサ14を監視し(S4)、トレイセンサ14が、トレイ4が筐体2内に収納されたことを示す状態に切り替わったら、DCモータ12aの駆動を停止させる(S5)。
【0034】
トレイ駆動ドライバ12bが図2のフローチャートに示す制御を行うことにより、トレイ4は、移動方向に対して正逆転を繰り返して揺動される。
なお、ロード動作とイジェクト動作とを切り替える間の時間は、上記の時間に限定されず、光ディスク装置の設計者が適宜変更してよい。
【0035】
なお、本実施の形態においては、直線上を移動するトレイ4を逆行させて往復動させることで揺動させているが、本発明における揺動とは、この動作に限定されるものではなく、トレイの進行方向を、短時間のうちにまたは連続的に変化させることをいう。
以下に、本発明の揺動に含まれるトレイの動作の例をいくつか示す。
例えば、本発明の揺動は、トレイ4を、水平面内で、筐体2の内外への移動方向に対して垂直な方向(横方向)に往復運動させることを含む。これによれば、光ディスクDが凹部4aに対し、筐体2の内外への移動方向に対して垂直な方向にずれている場合に、特に有効に光ディスクDを凹部4a内に落下させて格納させることができる。
また、本発明の揺動は、トレイ4を水平面内で回転させることを含む。これによれば、特に、円板状ではない記録媒体を格納する、その記録媒体の形状の凹部が形成されたトレイを備える記録媒体再生/記録装置において、有効に記録媒体を凹部内に落下させて格納させることができる。
また、本発明の揺動は、トレイ4を鉛直方向に往復動させることを含む。
【0036】
再生/記録手段10は、光ディスクDにデータを読み出しまたは書き込みするコマンドをコマンド解析実行手段18が受信および解析した際に、コマンド解析実行手段18によって、スピンドルモータドライバ10cおよびピックアップドライバ10eを介して起動され、光ディスクDにレーザー光を照射して、光ディスクDにデータを読み書きすることができる。
【0037】
再生/記録手段10は、ディスク保持手段10aと、スピンドルモータ10bと、スピンドルモータドライバ10cと、ピックアップ10dと、ピックアップドライバ10eとからなる。再生/記録手段10は、そのディスク保持手段10aによって、筐体2内に導入されたトレイ4上の光ディスクDのクランピングエリアを、トレイ4の開口部4cを通じて保持することができる。また、ディスク保持手段10aに連繋されたスピンドルモータ10bおよびスピンドルモータドライバ10cによって、光ディスクDを回転させることができる。また、ピックアップ10dおよびピックアップドライバ10eにより、トレイ4の開口部4cを通じて、光ディスクDにレーザー光を照射して、光ディスクDにデータを読み出しまたは書き込みすることができる。
【0038】
本実施の形態に係る光ディスク装置によれば、図7に示すように光ディスクDが凹部4aに対して筐体2の反対側にずれて載置されてしまった場合に、ロード動作中のトレイ4を一旦逆行させるため、光ディスクDは、慣性力によってトレイ4に対して相対的に筐体2側(矢印aの方向)へ移動され、凹部4a内に落下し、光ディスクDを凹部4a内に正常に格納させることができる。
また、光ディスクDが凹部4aに対して筐体2側にずれて載置されてしまった場合には、逆行させたトレイ4を再びロード動作させる際に、光ディスクDは、慣性力によってトレイ4に対して相対的に筐体2の反対側(矢印bの方向)へ移動され、凹部4a内に落下し、光ディスクDを凹部4a内に正常に格納させることができる。
【0039】
特に、本光ディスク装置に、凹部4a内に光ディスクDを自動的に載置する記録媒体載置手段を備えさせ、自動的に光ディスクDの入れ替えを行うディスクダビング装置(デュプリケータ)を構成した場合には、図8に示したように光ディスクDがトレイ4と開口内周部2bとの間に挟まって、ディスクダビング装置の動作が停止してしまい、ダビング作業にロスが生じたり、その修正のためにユーザーがディスクダビング装置を監視する必要が生じたりすることがなくなり、ディスクダビング装置を長時間継続して運転させて効率的に光ディスクDのダビング作業を行わせることができるという効果を奏する。
【0040】
なお、本実施の形態においては、トレイ4を筐体2内へ移動させる途中でトレイ4を逆行させるよう構成したが、トレイ4を筐体2内へ移動させる途中でトレイ4を停止または減速させるよう構成してもよい。この構成を採用するには、図2に示したフローチャートにおいて、S2のトレイ4を逆行させるステップを、トレイ4を停止または減速させるステップに置き換えればよい。こうすると、トレイ4は、0.3秒間停止または減速した後、S3のステップによって、再び元の速度(S1での駆動と同じ速度)で駆動されることとなる。
これによっても、図7に示すように光ディスクDが凹部4aに対して筐体2の反対側にずれて載置されてしまった場合に、ロード動作中のトレイ4を一旦停止または減速させた際に、光ディスクDは、慣性力によってトレイ4に対して相対的に筐体2側(矢印aの方向)へ移動され、凹部4a内に落下し、光ディスクDを凹部4a内に正常に格納させることができることを、本願出願人は実験によって確認している。
【0041】
なお、トレイ4を筐体2内へ移動させる途中でトレイ4を停止または減速させるよう構成した場合、光ディスクDが凹部4aに対して筐体2側にずれて載置されてしまった際には、光ディスクDには、筐体2の反対側へ移動される慣性力は働かず、慣性力によって光ディスクDを凹部4a内に格納させることはできない。
しかしながら、トレイ4を有する一般的な光ディスク装置において、光ディスクDが凹部4aに対して筐体2側にずれて載置された場合、トレイ4が筐体2側へ移動する際に、光ディスクDは筐体2の開口縁部2cに当たって移動が止められ、その後トレイ4のみがさらに筐体2内側へ移動し、光ディスクDは凹部4a内に格納されることを、本願出願人は実験によって確認している。
従って、一般的な光ディスク装置においては、光ディスクDを凹部4a内に落下させるためには、トレイ4を停止または減速させるだけで十分であり、逆行(揺動)を行う必要はない。逆行(揺動)を行うか、停止または減速のみを行うかは、トレイ4と筐体2の開口部2aとの形状や位置関係に応じて、光ディスク装置の設計者が適宜決定すればよい。
【0042】
なお、トレイ4を、ロード動作の途中で逆行、停止または減速させる動作は、トレイ4の移動方向にずれて載置された光ディスクDだけでなく、トレイ4の移動方向に対して垂直方向(横方向)にずれて載置された光ディスクDを凹部4a内に落下させる効果もあることを、本願出願人は実験によって確認している。
【0043】
なお、トレイ駆動手段12に、トレイ4を、ロード動作の途中で逆行、停止または減速させる動作を行わせるか否かを、ホストコンピュータHからのコマンドや、光ディスク装置の外面に設けた切り替えスイッチ(図示せず)等によって選択可能に構成すればなお好適である。
【0044】
本光ディスク装置によれば、新たなハードウェアの追加等を行うことなく、筐体2内へ移動しているトレイ4を一旦揺動(逆行)、停止または減速させるといった簡単な制御を追加するのみで、簡単かつ低コストに、凹部4aに対してずれて載置された光ディスクDを凹部4a内に格納することができる。
【0045】
また、光ディスク装置に、光ディスクDが凹部4a内に正常に格納されているか否かを検出する異常検出手段12ba(図1参照)を備えさせてもよい。
【0046】
トレイ駆動ドライバ12bが異常検出手段12baを備えた場合の光ディスク装置の構成を以下に説明する。
この場合、トレイ駆動ドライバ12bは、トレイ4を筐体2の外部から内部へ駆動させる際に、図3のフローチャートに示すように、CPUのタイマ機能等のタイマを、所定の時間でタイムアップして割り込みを発生させるよう設定する(S11)と共に、トレイ4を筐体2内部へ移動させるようにDCモータ12aを駆動制御する(S12)。なお、トレイセンサ14の状態が変化した場合には割り込みを発生させるよう予め設定しておく。
なお、タイマのタイムアップ設定時間は、トレイ4が筐体2内への移動を開始してから筐体2内に完全に収納されるまでの時間より若干長くなるよう設定する。
【0047】
光ディスクDが凹部4aに正常に格納されている場合、前記タイマのタイムアップ割り込みよりも先に、トレイセンサ14がトレイ4の収納を検知して、トレイセンサ14の割り込みが発生する。この場合、トレイ駆動ドライバ12bは、図4に示すように、タイマを停止させる(S21)と共に、モータの駆動を停止させる(S22)よう構成する。これにより、トレイ4は正常に筐体2内で停止する。
【0048】
一方、光ディスクDが凹部4aに対してずれて載置され、例えば図8に示すように、光ディスクDがトレイ4と開口内周部2bとの間に挟まって、トレイ4が筐体2内に収納されない場合、トレイセンサ14がトレイ4の収納を検知しないまま前記タイマのタイムアップ設定時間が経過し、前記タイマのタイムアップ割り込みが発生する。この場合、図5のフローチャートに示すように、トレイ駆動ドライバ12bは、DCモータ12aを逆転させ、トレイ4を一旦イジェクトさせる(S31)。続いて、図2のフローチャートに示した処理を実行する(S32)よう構成する。
【0049】
このように、例えば前記タイマとトレイセンサ14とを用いて、異常検出手段12baを構成しておけば、凹部4a内に光ディスクDが正常に載置されている際には、停止、減速または揺動を行わないため、正常時にはトレイ4の無駄な動作を排して光ディスクDを迅速に筐体2内に導入することができる。
【0050】
なお、異常検出手段12baは、必ずしも前記タイマとトレイセンサ14とを用いて構成することに限定されない。例えば、DCモータに流れる電流量を計測する電流量センサを用い、DCモータに過剰な電流が流れた場合にのみ、図5に示したように、DCモータ12aを逆転させ、トレイ4を一旦イジェクトさせ(S31)、図2のフローチャートに示した処理を実行する(S32)よう構成してもよい。即ち、DCモータの、過剰な負荷が掛かった際に過電流が流れる性質を利用して、光ディスクDがトレイ4と開口内周部2bとの間に挟まってトレイ4が動かない状態を検出するよう、異常検出手段12baを構成してもよい。
【0051】
なお、本実施の形態においては、記録媒体としては光ディスクを、記録媒体再生/記録装置としては光ディスク装置を例にとって説明したが、本発明の記録媒体再生/記録装置はこれに限定されず、トレイの凹部内に記録媒体を載置して筐体内に導入する記録媒体再生/記録装置であれば、あらゆる記録媒体再生/記録装置に応用することができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明に係る記録媒体再生/記録装置によれば、簡単な構成で、光ディスク等の記録媒体がトレイの凹部内に正常に載置されなかった場合でも、自動的に記録媒体を凹部内に入れることができ、正常にロードを行うことができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録媒体再生/記録装置(光ディスク装置)の内部構成を表すブロック図である。
【図2】トレイ駆動手段(トレイ駆動ドライバ)の処理内容を示すフローチャートである。
【図3】トレイ駆動手段(トレイ駆動ドライバ)および異常検出手段の処理内容を示すフローチャートである。
【図4】トレイ駆動手段(トレイ駆動ドライバ)および異常検出手段の処理内容を示すフローチャートである。
【図5】トレイ駆動手段(トレイ駆動ドライバ)および異常検出手段の処理内容を示すフローチャートである。
【図6】記録媒体再生/記録装置(光ディスク装置)の斜視図である。
【図7】記録媒体再生/記録装置(光ディスク装置)のトレイの凹部に対して記録媒体(光ディスク)がずれて載置された状態を示す図である。
【図8】記録媒体(光ディスク)が、記録媒体再生/記録装置(光ディスク装置)のトレイと記録媒体再生/記録装置の筐体との間に挟まって、トレイが動かない状態を示す図である。
【符号の説明】
2 筐体
2a 開口部
4 トレイ
4a 凹部
4b レール部
4c 開口部
6 イジェクトボタン
8 接続端子
10 再生/記録手段
12 トレイ駆動手段
12a DCモータ
12b トレイ駆動ドライバ
12ba 異常検出手段
14 トレイセンサ(トレイ検出手段)
16 通信部
18 コマンド解析実行手段
20 制御部
D 光ディスク
H ホストコンピュータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、筐体と、上面に、CD等の記録媒体が載置されて格納される凹部が形成され、前記筐体の内部と外部とにわたって移動可能に設けられたトレイと、トレイを前記筐体の内部と外部とにわたって移動させて、前記凹部に格納された記録媒体を筐体に出し入れするためのトレイ駆動手段と、前記筐体内に設けられ、前記トレイおよび前記トレイ駆動手段によって筐体内に運ばれた記録媒体を、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段とを備える記録媒体再生/記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特許文献1の第1図に示されるディスクダビング装置1(デュプリケータとも呼ばれる)のように、複数の光ディスクDに次々とデータを書き込むことができる装置が知られている。
【0003】
特許文献1のディスクダビング装置1は、再生ドライブ5や記録ドライブ6といった光ディスク装置を備える。ディスクダビング装置1は、光ディスク装置5,6の本体(筐体)からディスクトレイ5a,6aを排出させて、アーム13等の機械によってディスクトレイ5a,6a上に自動的に光ディスクDを載置し、ディスクトレイ5a,6aを本体内に移動させることで光ディスクDを本体内に収納して、光ディスクDの再生および記録(ダビング)を行い、ディスクトレイ5a,6aを本体外に移動させることで光ディスクDの排出を行い、アーム13等の機械によってディスクトレイ5a,6a上の光ディスクDの交換を自動的に行うことができる(特許文献1 請求項3,段落0023,0024,0027)。
【0004】
上記のようなディスクダビング装置1によれば、自動的に光ディスク装置5,6に連続的に光ディスクDをロードさせて、人手を介さずに、複数の光ディスクDに次々とデータを書き込むことができるものとしている。
(ここまで、符号は特許文献1で用いられている符号を用いた。)
【0005】
図6に、上記ディスクダビング装置に採用されている再生ドライブや記録ドライブの様な、一般的な光ディスク装置の外観図(斜視図)を示す。
図6の光ディスク装置は、筐体2と、上面に、光ディスクD(図示せず)が載置されて格納される凹部4aが形成され、筐体2の内部と外部とにわたって一直線上を移動可能に設けられたトレイ4と、トレイ4を、筐体2の内部また外部へそれぞれ一方向に移動させることで、凹部4aに格納された光ディスクDを筐体に出し入れするためのトレイ駆動手段(図示せず)と、筐体2内に設けられ、トレイ4および前記トレイ駆動手段によって筐体2内に運ばれた光ディスクDを、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段(図示せず)とを備える。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−126369号公報(第1図、請求項3、段落0023,0024,0027)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示すような光ディスク装置において、トレイ4上に光ディスクDを載置する際、トレイ4の凹部4a内に正確に光ディスクDが載置されずに、図7に示すように、凹部4aに対して光ディスクDがずれて載置されてしまう場合がある。なお、この状態は、機械によってトレイ4上に光ディスクDを載置する場合にも、ユーザーが直接トレイ4に光ディスクDを載置する場合にも生じ得る。
【0008】
この状態で、トレイ4を、筐体2内に移動させるべくトレイ駆動手段によって駆動させると、図8に示すようにトレイ4が出入する筐体2の開口部2aの内周部2bと、矢印cの方向に動こうとするトレイ4との間に光ディスクDが挟まってしまったり、トレイ4が出入する筐体2の開口縁部2cに光ディスクDの縁部が当たってしまったりして、光ディスクDを正常にロードできないという課題がある。
【0009】
特に、上記のディスクダビング装置のように、機械によってトレイ4上に光ディスクDを載置する装置において、光ディスクDが正常にロードできない場合には、ディスクダビング装置の動作が停止してしまい、ダビング作業に時間的なロスが生じたり、その修正は人手によって行うしかないため、ユーザーがディスクダビング装置を監視する必要が生じて手間が掛かったりするという課題がある。
【0010】
本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、簡単な構成で、光ディスク等の記録媒体がトレイの凹部内に正常に載置されなかった場合でも、自動的に記録媒体を凹部内に入れることができ、正常にロードを行うことのできる記録媒体再生/記録装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る記録媒体再生/記録装置は、上記課題を解決するために、以下の構成を備える。すなわち、筐体と、上面に、CD等の記録媒体が載置されて格納される凹部が形成され、前記筐体の内部と外部とにわたって移動可能に設けられたトレイと、該トレイを前記筐体の内部と外部とにわたって移動させて、前記凹部に格納された記録媒体を該筐体に出し入れするためのトレイ駆動手段と、前記筐体内に設けられ、前記トレイおよび前記トレイ駆動手段によって該筐体内に運ばれた記録媒体を、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段とを備える記録媒体再生/記録装置において、前記トレイ駆動手段は、前記トレイを、前記筐体の外部から内部へ移動させている途中で、少なくとも一旦、停止または減速させることができることを特徴とする。
これによれば、凹部に対してずれて載置された記録媒体を、凹部内に落として格納することができる。特に、筐体内に向かう方向に移動するトレイを、途中で停止または減速させるため、凹部に対して筐体と離間する方向にずれて載置された記録媒体を、筐体へ向かう慣性力によって凹部内に好適に落とし込むことができる。また、トレイ駆動手段は、トレイの移動を停止または減速させる動作を行わせるだけなので、簡単な構成で実現できる。
【0012】
また、筐体と、上面に、CD等の記録媒体が載置されて格納される凹部が形成され、前記筐体の内部と外部とにわたって移動可能に設けられたトレイと、該トレイを前記筐体の内部と外部とにわたって移動させて、前記凹部に格納された記録媒体を該筐体に出し入れするためのトレイ駆動手段と、前記筐体内に設けられ、前記トレイおよび前記トレイ駆動手段によって該筐体内に運ばれた記録媒体を、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段とを備える記録媒体再生/記録装置において、前記トレイ駆動手段は、前記トレイを、前記筐体の外部から内部へ移動させている途中で、少なくとも一旦、揺動させることができることを特徴とする。
これによれば、トレイを揺動させることで、凹部に対してずれて載置された記録媒体を、凹部内に落として格納することができる。
【0013】
さらに、前記トレイ駆動手段は、前記トレイを、前記筐体の外部から内部へ移動させている途中で、少なくとも一旦、逆行させることで、前記揺動をさせることを特徴とする。
これによれば、特に、凹部に対して、トレイの進行方向に前後にずれて載置された記録媒体を、凹部内に好適に落とし込むことができる。また、トレイ駆動手段は、トレイの移動を逆転させる動作を行わせるだけなので、簡単な構成で実現できる。
【0014】
また、前記トレイは、前記筐体の内部と外部とにわたって、一直線上を移動可能に設けられていることを特徴とする。
これによれば、トレイ駆動手段を簡単な構成で実現できる。
【0015】
また、前記記録媒体が前記凹部に正常に格納されているか否かを検出する異常検出手段を備え、前記トレイ駆動手段は、前記異常検出手段によって、記録媒体が前記凹部に正常に格納されていないと検出されたときにのみ、前記トレイの前記停止、減速または揺動を行うことを特徴とする。
これによれば、凹部内に記録媒体が正常に載置されている際には、停止、減速または揺動を行わないため、トレイの無駄な動作を排して記録媒体を迅速に筐体内に導入することができる。
【0016】
さらに、前記トレイが前記筐体内に移動して収納されたことを検出するトレイ検出手段を備え、前記異常検出手段は、前記トレイ駆動手段が前記トレイを前記筐体の外部から内部へ移動させはじめてから、前記トレイ検出手段が該トレイが前記筐体内に収納されたことを検出するまでの時間を測定し、該時間が所定の時間よりも長い場合に、前記記録媒体が前記凹部に正常に格納されていないと判断することを特徴とする。
また、前記トレイ駆動手段は、DCモータを駆動源とし、前記異常検出手段は、前記トレイ駆動手段が前記トレイを前記筐体の外部から内部へ移動させている際に、前記DCモータに流れる電流量を測定し、該電流量が所定の値よりも大きい場合に、前記記録媒体が前記凹部に正常に格納されていないと判断することを特徴とする。
これによれば、安価なスイッチセンサや電流センサによって、記録媒体がトレイの凹部に正常に載置されたか否かを検出することができる。
【0017】
また、前記凹部内に記録媒体を自動的に載置する記録媒体載置手段を備えることを特徴とする。
これによれば、自動的に複数の記録媒体に次々にデータを書き込むことができる。
【0018】
また、前記記録媒体は、円板状に形成され、前記凹部は、ほぼ円状に形成されていることを特徴とする。
また、前記記録媒体は、光ディスクであることを特徴とする。
これによれば、光ディスク等の円板状の記録媒体に用いて好適な記録媒体再生/記録装置を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る記録媒体再生/記録装置の好適な実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
本実施の形態に係る記録媒体再生/記録装置としての光ディスク装置の外観は、図6に示した光ディスク装置と同様であるため、その外観を、図6に基づいて説明する。
本実施の形態に係る光ディスク装置は、直方体形の筐体2と、上面に、円板状の記録媒体としての光ディスクDが載置されて格納されるほぼ円形の凹部4aが一つ形成され、筐体2の内部と外部とにわたって一直線上を移動可能に設けられたトレイ4とを備える。
【0021】
筐体2は、中空の直方体状に形成され、一側面に、トレイ4が出入可能な開口部2aが形成されている。また、筐体2の外面には、ホストコンピュータH(後述)と光ディスク装置とを通信可能に接続する接続ケーブルを取り付け可能な接続端子8と、ユーザーが押下可能な前記イジェクトボタン6とが設けられる。
【0022】
トレイ4は、長方形の平板状に形成され、上面には、円板状の光ディスクDを一つ載置するための、光ディスクDの径よりも若干大径の円形の凹部4aが形成されている。凹部4aは、その内部に直径12cmの光ディスクDと直径8cmの光ディスクDのどちらも載置可能なように、ほぼ直径12cmの凹部の中央底部に同心状に、さらに凹んだほぼ直径8cmの凹部が形成される。凹部4aの側壁部は、上部は光ディスクDの径よりも大径に設けられ、底部に近づくほど小径となるよう形成される。
【0023】
トレイ4は、その両側部に形成されたレール部4bと、筐体2内のレール部(図示せず)とが噛み合うことで、筐体2の外部と内部とにわたって、一直線上を移動可能に設けられている。
【0024】
また、トレイ4には、その中央部から、トレイ4が筐体2の外部に位置する際の筐体2側に向かって、開口部4cが形成されている。光ディスク装置は、光ディスクDが筐体2内部に導入された際には、この開口部4cを通じて、筐体2内部のディスク保持手段10a(図6には図示せず)で光ディスクDのセンターホール縁部のクランピングエリアを保持して光ディスクDを保持すると共に、ピックアップ10d(図6には図示せず)からの照射光を光ディスクDの記録面に照射して、光ディスクの読み出しおよび書き込みを行う。
【0025】
次に、本実施の形態に係る光ディスク装置の接続状態について、図1を用いて説明する。
本実施の形態に係る光ディスク装置は、パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータHと、SCSIやUSBやATAPI等のインタフェースにより前記接続端子8を介して通信可能に接続され、ホストコンピュータHから送信されてきた、データ列からなるコマンドによって制御される。
【0026】
なお、光ディスク装置は、必ずしもホストコンピュータHと物理的に別体に設ける必要はなく、例えば、ホストコンピュータHの筐体内に内蔵されて、ホストコンピュータH内で、ホストコンピュータHのメインボード等と接続されていてもよい。
また、本発明に係る記録媒体再生/記録装置は、ホストコンピュータHと接続されるものに限らず、音楽再生用CDプレーヤや映像再生用DVDプレーヤ等のように、単体で動作するものも含む。
【0027】
次に、本実施の形態に係る光ディスク装置の内部構成について、図1を用いて説明する。
本実施の形態に係る光ディスク装置は、トレイ4を筐体2の内部と外部とにわたって移動させて、凹部4aに格納された光ディスクDを筐体に出し入れするための、DCモータ12aを駆動源とするトレイ駆動手段12と、トレイ4が筐体2内に移動して収納されたことを検出するトレイ検出手段としてのトレイセンサ14と、筐体2内に設けられ、トレイ4およびトレイ駆動手段12によって筐体2内に運ばれた光ディスクDを、読み出しおよび書き込み可能な再生/記録手段10と、ユーザーに押下された際にトレイ4を筐体2内外へ移動させる前記イジェクトボタン6と、接続端子8を介してホストコンピュータHと通信する通信部16と、ホストコンピュータHから送信されてきたデータ列からなるコマンドを解析し、解析したコマンドの種類に即した処理を実行するコマンド解析実行手段18とを備える。
【0028】
光ディスク装置は、CPUやメモリ等からなり、ROMに書き込まれたファームウェアプログラムを実行可能な制御部20を備える。
トレイ駆動手段12の、DCモータ12aを駆動制御するトレイ駆動ドライバ12bと、再生/記録手段10の、光ディスクDを回転駆動させるスピンドルモータ10bを駆動制御するスピンドルモータドライバ10cと、再生/記録手段10の、光ディスクDにレーザー光を照射すると共に反射光を読み取り可能なピックアップ10dを駆動制御するピックアップドライバ10eと、前記コマンド解析実行手段18とは、ファームウェアプログラムが制御部20によって実行されることで実現される。
【0029】
トレイセンサ14は、トレイ4が筐体2内に移動した際にトレイ4の一部に押圧されて検出状態が切り替わるよう配設されたスイッチセンサであり、トレイ4が筐体2内に完全に移動して収納されたことを検出する。なお、トレイセンサ14としては、物理的な位置変位を検出するセンサに限らず、光学センサ等を用いてもよい。
【0030】
トレイ駆動手段12は、駆動源としてのDCモータ12aと、トレイ駆動ドライバ12bとから成る。DCモータ12aの回転軸に取り付けられた歯車は、直接または中間歯車を介して、トレイ4の下面側にレール部4bに沿って設けられたラックと歯合し、トレイ駆動ドライバ12bによりDCモータ12aを回転制御することによって、トレイ4をレール部4bに沿って直線上を移動させて、トレイ4を筐体2の内外に移動させることができる。
【0031】
トレイ駆動手段12は、トレイを筐体内部または外部に移動させるコマンド(ロードコマンドまたはイジェクトコマンド)をコマンド解析実行手段18が受信および解析した際に、コマンド解析実行手段18によって起動される。また、ユーザーによりイジェクトボタン6が押下された際にも起動される。これらの起動は、トレイ駆動ドライバ12bを介して行われ、トレイ駆動ドライバ12bは、DCモータ12aを駆動制御して、トレイ4を筐体2内部または外部に移動させる。
【0032】
トレイ駆動手段12は、トレイ4を筐体2の外部から内部へ駆動(ロード動作)させる際には、その移動の途中で、トレイ4を揺動させる。その際のトレイ駆動ドライバ12bの処理の流れを、図2のフローチャートに示す。
【0033】
まず、DCモータ12aを制御して、筐体2の外部に位置しているトレイ4を筐体2の内部側へ向けて駆動(ロード動作)を開始させる(S1)。続いて、前記ロード動作の開始から0.3秒後に、DCモータ12aを逆転制御して、トレイ4を筐体2の外部側へ向けて逆行(イジェクト動作)させる(S2)。続いて、再びトレイ4を筐体2の内部側へ向けて駆動(ロード動作)させる(S3)。続いて、トレイ駆動ドライバ12bは、トレイセンサ14を監視し(S4)、トレイセンサ14が、トレイ4が筐体2内に収納されたことを示す状態に切り替わったら、DCモータ12aの駆動を停止させる(S5)。
【0034】
トレイ駆動ドライバ12bが図2のフローチャートに示す制御を行うことにより、トレイ4は、移動方向に対して正逆転を繰り返して揺動される。
なお、ロード動作とイジェクト動作とを切り替える間の時間は、上記の時間に限定されず、光ディスク装置の設計者が適宜変更してよい。
【0035】
なお、本実施の形態においては、直線上を移動するトレイ4を逆行させて往復動させることで揺動させているが、本発明における揺動とは、この動作に限定されるものではなく、トレイの進行方向を、短時間のうちにまたは連続的に変化させることをいう。
以下に、本発明の揺動に含まれるトレイの動作の例をいくつか示す。
例えば、本発明の揺動は、トレイ4を、水平面内で、筐体2の内外への移動方向に対して垂直な方向(横方向)に往復運動させることを含む。これによれば、光ディスクDが凹部4aに対し、筐体2の内外への移動方向に対して垂直な方向にずれている場合に、特に有効に光ディスクDを凹部4a内に落下させて格納させることができる。
また、本発明の揺動は、トレイ4を水平面内で回転させることを含む。これによれば、特に、円板状ではない記録媒体を格納する、その記録媒体の形状の凹部が形成されたトレイを備える記録媒体再生/記録装置において、有効に記録媒体を凹部内に落下させて格納させることができる。
また、本発明の揺動は、トレイ4を鉛直方向に往復動させることを含む。
【0036】
再生/記録手段10は、光ディスクDにデータを読み出しまたは書き込みするコマンドをコマンド解析実行手段18が受信および解析した際に、コマンド解析実行手段18によって、スピンドルモータドライバ10cおよびピックアップドライバ10eを介して起動され、光ディスクDにレーザー光を照射して、光ディスクDにデータを読み書きすることができる。
【0037】
再生/記録手段10は、ディスク保持手段10aと、スピンドルモータ10bと、スピンドルモータドライバ10cと、ピックアップ10dと、ピックアップドライバ10eとからなる。再生/記録手段10は、そのディスク保持手段10aによって、筐体2内に導入されたトレイ4上の光ディスクDのクランピングエリアを、トレイ4の開口部4cを通じて保持することができる。また、ディスク保持手段10aに連繋されたスピンドルモータ10bおよびスピンドルモータドライバ10cによって、光ディスクDを回転させることができる。また、ピックアップ10dおよびピックアップドライバ10eにより、トレイ4の開口部4cを通じて、光ディスクDにレーザー光を照射して、光ディスクDにデータを読み出しまたは書き込みすることができる。
【0038】
本実施の形態に係る光ディスク装置によれば、図7に示すように光ディスクDが凹部4aに対して筐体2の反対側にずれて載置されてしまった場合に、ロード動作中のトレイ4を一旦逆行させるため、光ディスクDは、慣性力によってトレイ4に対して相対的に筐体2側(矢印aの方向)へ移動され、凹部4a内に落下し、光ディスクDを凹部4a内に正常に格納させることができる。
また、光ディスクDが凹部4aに対して筐体2側にずれて載置されてしまった場合には、逆行させたトレイ4を再びロード動作させる際に、光ディスクDは、慣性力によってトレイ4に対して相対的に筐体2の反対側(矢印bの方向)へ移動され、凹部4a内に落下し、光ディスクDを凹部4a内に正常に格納させることができる。
【0039】
特に、本光ディスク装置に、凹部4a内に光ディスクDを自動的に載置する記録媒体載置手段を備えさせ、自動的に光ディスクDの入れ替えを行うディスクダビング装置(デュプリケータ)を構成した場合には、図8に示したように光ディスクDがトレイ4と開口内周部2bとの間に挟まって、ディスクダビング装置の動作が停止してしまい、ダビング作業にロスが生じたり、その修正のためにユーザーがディスクダビング装置を監視する必要が生じたりすることがなくなり、ディスクダビング装置を長時間継続して運転させて効率的に光ディスクDのダビング作業を行わせることができるという効果を奏する。
【0040】
なお、本実施の形態においては、トレイ4を筐体2内へ移動させる途中でトレイ4を逆行させるよう構成したが、トレイ4を筐体2内へ移動させる途中でトレイ4を停止または減速させるよう構成してもよい。この構成を採用するには、図2に示したフローチャートにおいて、S2のトレイ4を逆行させるステップを、トレイ4を停止または減速させるステップに置き換えればよい。こうすると、トレイ4は、0.3秒間停止または減速した後、S3のステップによって、再び元の速度(S1での駆動と同じ速度)で駆動されることとなる。
これによっても、図7に示すように光ディスクDが凹部4aに対して筐体2の反対側にずれて載置されてしまった場合に、ロード動作中のトレイ4を一旦停止または減速させた際に、光ディスクDは、慣性力によってトレイ4に対して相対的に筐体2側(矢印aの方向)へ移動され、凹部4a内に落下し、光ディスクDを凹部4a内に正常に格納させることができることを、本願出願人は実験によって確認している。
【0041】
なお、トレイ4を筐体2内へ移動させる途中でトレイ4を停止または減速させるよう構成した場合、光ディスクDが凹部4aに対して筐体2側にずれて載置されてしまった際には、光ディスクDには、筐体2の反対側へ移動される慣性力は働かず、慣性力によって光ディスクDを凹部4a内に格納させることはできない。
しかしながら、トレイ4を有する一般的な光ディスク装置において、光ディスクDが凹部4aに対して筐体2側にずれて載置された場合、トレイ4が筐体2側へ移動する際に、光ディスクDは筐体2の開口縁部2cに当たって移動が止められ、その後トレイ4のみがさらに筐体2内側へ移動し、光ディスクDは凹部4a内に格納されることを、本願出願人は実験によって確認している。
従って、一般的な光ディスク装置においては、光ディスクDを凹部4a内に落下させるためには、トレイ4を停止または減速させるだけで十分であり、逆行(揺動)を行う必要はない。逆行(揺動)を行うか、停止または減速のみを行うかは、トレイ4と筐体2の開口部2aとの形状や位置関係に応じて、光ディスク装置の設計者が適宜決定すればよい。
【0042】
なお、トレイ4を、ロード動作の途中で逆行、停止または減速させる動作は、トレイ4の移動方向にずれて載置された光ディスクDだけでなく、トレイ4の移動方向に対して垂直方向(横方向)にずれて載置された光ディスクDを凹部4a内に落下させる効果もあることを、本願出願人は実験によって確認している。
【0043】
なお、トレイ駆動手段12に、トレイ4を、ロード動作の途中で逆行、停止または減速させる動作を行わせるか否かを、ホストコンピュータHからのコマンドや、光ディスク装置の外面に設けた切り替えスイッチ(図示せず)等によって選択可能に構成すればなお好適である。
【0044】
本光ディスク装置によれば、新たなハードウェアの追加等を行うことなく、筐体2内へ移動しているトレイ4を一旦揺動(逆行)、停止または減速させるといった簡単な制御を追加するのみで、簡単かつ低コストに、凹部4aに対してずれて載置された光ディスクDを凹部4a内に格納することができる。
【0045】
また、光ディスク装置に、光ディスクDが凹部4a内に正常に格納されているか否かを検出する異常検出手段12ba(図1参照)を備えさせてもよい。
【0046】
トレイ駆動ドライバ12bが異常検出手段12baを備えた場合の光ディスク装置の構成を以下に説明する。
この場合、トレイ駆動ドライバ12bは、トレイ4を筐体2の外部から内部へ駆動させる際に、図3のフローチャートに示すように、CPUのタイマ機能等のタイマを、所定の時間でタイムアップして割り込みを発生させるよう設定する(S11)と共に、トレイ4を筐体2内部へ移動させるようにDCモータ12aを駆動制御する(S12)。なお、トレイセンサ14の状態が変化した場合には割り込みを発生させるよう予め設定しておく。
なお、タイマのタイムアップ設定時間は、トレイ4が筐体2内への移動を開始してから筐体2内に完全に収納されるまでの時間より若干長くなるよう設定する。
【0047】
光ディスクDが凹部4aに正常に格納されている場合、前記タイマのタイムアップ割り込みよりも先に、トレイセンサ14がトレイ4の収納を検知して、トレイセンサ14の割り込みが発生する。この場合、トレイ駆動ドライバ12bは、図4に示すように、タイマを停止させる(S21)と共に、モータの駆動を停止させる(S22)よう構成する。これにより、トレイ4は正常に筐体2内で停止する。
【0048】
一方、光ディスクDが凹部4aに対してずれて載置され、例えば図8に示すように、光ディスクDがトレイ4と開口内周部2bとの間に挟まって、トレイ4が筐体2内に収納されない場合、トレイセンサ14がトレイ4の収納を検知しないまま前記タイマのタイムアップ設定時間が経過し、前記タイマのタイムアップ割り込みが発生する。この場合、図5のフローチャートに示すように、トレイ駆動ドライバ12bは、DCモータ12aを逆転させ、トレイ4を一旦イジェクトさせる(S31)。続いて、図2のフローチャートに示した処理を実行する(S32)よう構成する。
【0049】
このように、例えば前記タイマとトレイセンサ14とを用いて、異常検出手段12baを構成しておけば、凹部4a内に光ディスクDが正常に載置されている際には、停止、減速または揺動を行わないため、正常時にはトレイ4の無駄な動作を排して光ディスクDを迅速に筐体2内に導入することができる。
【0050】
なお、異常検出手段12baは、必ずしも前記タイマとトレイセンサ14とを用いて構成することに限定されない。例えば、DCモータに流れる電流量を計測する電流量センサを用い、DCモータに過剰な電流が流れた場合にのみ、図5に示したように、DCモータ12aを逆転させ、トレイ4を一旦イジェクトさせ(S31)、図2のフローチャートに示した処理を実行する(S32)よう構成してもよい。即ち、DCモータの、過剰な負荷が掛かった際に過電流が流れる性質を利用して、光ディスクDがトレイ4と開口内周部2bとの間に挟まってトレイ4が動かない状態を検出するよう、異常検出手段12baを構成してもよい。
【0051】
なお、本実施の形態においては、記録媒体としては光ディスクを、記録媒体再生/記録装置としては光ディスク装置を例にとって説明したが、本発明の記録媒体再生/記録装置はこれに限定されず、トレイの凹部内に記録媒体を載置して筐体内に導入する記録媒体再生/記録装置であれば、あらゆる記録媒体再生/記録装置に応用することができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明に係る記録媒体再生/記録装置によれば、簡単な構成で、光ディスク等の記録媒体がトレイの凹部内に正常に載置されなかった場合でも、自動的に記録媒体を凹部内に入れることができ、正常にロードを行うことができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録媒体再生/記録装置(光ディスク装置)の内部構成を表すブロック図である。
【図2】トレイ駆動手段(トレイ駆動ドライバ)の処理内容を示すフローチャートである。
【図3】トレイ駆動手段(トレイ駆動ドライバ)および異常検出手段の処理内容を示すフローチャートである。
【図4】トレイ駆動手段(トレイ駆動ドライバ)および異常検出手段の処理内容を示すフローチャートである。
【図5】トレイ駆動手段(トレイ駆動ドライバ)および異常検出手段の処理内容を示すフローチャートである。
【図6】記録媒体再生/記録装置(光ディスク装置)の斜視図である。
【図7】記録媒体再生/記録装置(光ディスク装置)のトレイの凹部に対して記録媒体(光ディスク)がずれて載置された状態を示す図である。
【図8】記録媒体(光ディスク)が、記録媒体再生/記録装置(光ディスク装置)のトレイと記録媒体再生/記録装置の筐体との間に挟まって、トレイが動かない状態を示す図である。
【符号の説明】
2 筐体
2a 開口部
4 トレイ
4a 凹部
4b レール部
4c 開口部
6 イジェクトボタン
8 接続端子
10 再生/記録手段
12 トレイ駆動手段
12a DCモータ
12b トレイ駆動ドライバ
12ba 異常検出手段
14 トレイセンサ(トレイ検出手段)
16 通信部
18 コマンド解析実行手段
20 制御部
D 光ディスク
H ホストコンピュータ
Claims (10)
- 筐体と、
上面に、CD等の記録媒体が載置されて格納される凹部が形成され、前記筐体の内部と外部とにわたって移動可能に設けられたトレイと、
該トレイを前記筐体の内部と外部とにわたって移動させて、前記凹部に格納された記録媒体を該筐体に出し入れするためのトレイ駆動手段と、
前記筐体内に設けられ、前記トレイおよび前記トレイ駆動手段によって該筐体内に運ばれた記録媒体を、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段とを備える記録媒体再生/記録装置において、
前記トレイ駆動手段は、前記トレイを、前記筐体の外部から内部へ移動させている途中で、少なくとも一旦、停止または減速させることができることを特徴とする記録媒体再生/記録装置。 - 筐体と、
上面に、CD等の記録媒体が載置されて格納される凹部が形成され、前記筐体の内部と外部とにわたって移動可能に設けられたトレイと、
該トレイを前記筐体の内部と外部とにわたって移動させて、前記凹部に格納された記録媒体を該筐体に出し入れするためのトレイ駆動手段と、
前記筐体内に設けられ、前記トレイおよび前記トレイ駆動手段によって該筐体内に運ばれた記録媒体を、読み出しおよび/または書き込み可能な再生/記録手段とを備える記録媒体再生/記録装置において、
前記トレイ駆動手段は、前記トレイを、前記筐体の外部から内部へ移動させている途中で、少なくとも一旦、揺動させることができることを特徴とする記録媒体再生/記録装置。 - 前記トレイ駆動手段は、前記トレイを、前記筐体の外部から内部へ移動させている途中で、少なくとも一旦、逆行させることで、前記揺動をさせることを特徴とする請求項2記載の記録媒体再生/記録装置。
- 前記トレイは、前記筐体の内部と外部とにわたって、一直線上を移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項記載の記録媒体再生/記録装置。
- 前記記録媒体が前記凹部に正常に格納されているか否かを検出する異常検出手段を備え、
前記トレイ駆動手段は、前記異常検出手段によって、記録媒体が前記凹部に正常に格納されていないと検出されたときにのみ、前記トレイの前記停止、減速または揺動を行うことを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項記載の記録媒体再生/記録装置。 - 前記トレイが前記筐体内に移動して収納されたことを検出するトレイ検出手段を備え、
前記異常検出手段は、前記トレイ駆動手段が前記トレイを前記筐体の外部から内部へ移動させはじめてから、前記トレイ検出手段が該トレイが前記筐体内に収納されたことを検出するまでの時間を測定し、該時間が所定の時間よりも長い場合に、前記記録媒体が前記凹部に正常に格納されていないと判断することを特徴とする請求項5記載の記録媒体再生/記録装置。 - 前記トレイ駆動手段は、DCモータを駆動源とし、
前記異常検出手段は、前記トレイ駆動手段が前記トレイを前記筐体の外部から内部へ移動させている際に、前記DCモータに流れる電流量を測定し、該電流量が所定の値よりも大きい場合に、前記記録媒体が前記凹部に正常に格納されていないと判断することを特徴とする請求項5記載の記録媒体再生/記録装置。 - 前記凹部内に記録媒体を自動的に載置する記録媒体載置手段を備えることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか一項記載の記録媒体再生/記録装置。
- 前記記録媒体は、円板状に形成され、
前記凹部は、ほぼ円状に形成されていることを特徴とする請求項1〜8のうちのいずれか一項記載の記録媒体再生/記録装置。 - 前記記録媒体は、光ディスクであることを特徴とする請求項9記載の記録媒体再生/記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003075320A JP2004288233A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 記録媒体再生/記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003075320A JP2004288233A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 記録媒体再生/記録装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004288233A true JP2004288233A (ja) | 2004-10-14 |
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ID=33290660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003075320A Pending JP2004288233A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 記録媒体再生/記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004288233A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007213687A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | Funai Electric Co Ltd | ディスク装置 |
-
2003
- 2003-03-19 JP JP2003075320A patent/JP2004288233A/ja active Pending
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JP2007213687A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | Funai Electric Co Ltd | ディスク装置 |
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