JP2004286133A - ジョイント - Google Patents
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C11/00—Pivots; Pivotal connections
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- F16C11/045—Pivotal connections with at least a pair of arms pivoting relatively to at least one other arm, all arms being mounted on one pin
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Abstract
【課題】一方の部材を他方の部材の一対の支持部の間に回動自在に連結するジョイントにおいて、連結にピンを用いた場合の、ピンの撓みによる軸受部の損傷、ピンの軸線方向の相対移動による部材端面の摩耗及び打撃騒音、さらにピンが重い、などの問題を除くことができる、ピンを用いないジョイントを提供する。
【解決手段】他方の部材(8)の一対の支持部(8a)とそれぞれに対向する一方の部材(6)の間に摺動を自在に設けられた一対の球体(18)を備え、球体各々の軸心を通る軸線(X)を中心にして一方の部材を他方の部材の一対の支持部の間に回動自在に連結する。
【選択図】 図2
【解決手段】他方の部材(8)の一対の支持部(8a)とそれぞれに対向する一方の部材(6)の間に摺動を自在に設けられた一対の球体(18)を備え、球体各々の軸心を通る軸線(X)を中心にして一方の部材を他方の部材の一対の支持部の間に回動自在に連結する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はジョイント、さらに詳しくは、一方の部材と他方の部材を回動自在に連結する、ピンを不要にし、ジョイントにかかる負荷が大きい建設機械などに好適に用いることができる、ジョイントに関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に係るジョイントが適用される典型的な建設機械である油圧ショベルについて図1を参照して説明する。全体を番号2で示す油圧ショベルは、多関節の作業腕であるフロントリンケージ4を備え、フロントリンケージ4には隣接する部材を相互に回動自在に連結するためのジョイントが備えられている。
【0003】
このジョイントの典型例は、例えば一方の部材としてのアーム6の先端に他方の部材としての作業装置であるバケット8を、図1の紙面に垂直の方向に延びる軸線Xを中心に、バケット8に設けられた一対のブラケットとその間に位置付けられたアーム6の貫通孔を通してピンを挿通し、ピンの両端部をブラケットに固定することにより構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−159346号公報(第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したとおりの形態の従来のジョイントには、次のとおりの解決すべき問題がある。
【0006】
(1)軸受部の損傷:
二つの部材を連結するピンは、その太さに対し軸線X方向に長いので、ピンに加わる負荷荷重、例えばピンの両端がバケット8に支持され中央がアーム6に支持された構造においてはバケット8の掘削荷重によって、ピンが撓み、回動軸受部の面圧が局部的に上昇し、軸受及びピンにかじり、損傷などが発生しやすい。
【0007】
(2)部材端面の摩耗:
一方の部材のアーム6と他方の部材のバケット8は、ピンの軸線X方向(スラスト方向)に加わる荷重によって相対的に移動し、互いの端面が当接し、またこの状態で回動する。したがって、スラスト方向において端面が直接接触し押圧されるので、端面に摩耗、かじりなどの損傷が発生しやすい。
【0008】
(3)部材端面の打撃騒音:
一方の部材のアーム6と他方の部材のバケット8がスラスト方向に相対的に移動し端面が衝撃的に当接するので、打撃による騒音が発生する。
【0009】
(4)ピンが重い:
ピンは長くまた強度をもたせるために中実に例えば鋼によって形成されているので重い。したがってジョイントの重量も大きくなり、例えばバケット8とアーム6の連結部においては、ピンが重くなるとその分バケット8による掘削力、掘削土量が減り、作業効率が悪くなる。
【0010】
本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、一方の部材を他方の部材の一対の支持部の間に回動自在に連結するジョイントにおいて、連結にピンを用いた場合の、ピンの撓みによる軸受部の損傷、ピンの軸線方向の相対移動による部材端面の摩耗及び打撃騒音、さらにピンが重い、などの問題を除くことができる、ピンを用いないジョイントを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記技術的課題を解決するジョイントとして、一方の部材が他方の部材の一対の支持部との間に軸線を中心に回動自在に連結されるジョイントであって、他方の部材の一対の支持部とそれぞれに対向する一方の部材の間に摺動を自在に設けられた一対の球体を備え、該軸線がこの一対の球体各々の球心を通して形成されている、ことを特徴とするジョイントが提供される。
【0012】
そして、連結にピンに代えて一対の球体を用いることにより、ピンに起因した軸受部の損傷、部材端面の摩耗、打撃騒音、ジョイントが重くなる、などの問題を除くようにする。
【0013】
好適実施形態においては、他方の部材の一対の支持部各々に取付けられた、該球体に摺接する半球凹状の軸受面を有した一対の外側軸受と、一方の部材の該軸線上の両端部に取付けられた、該球体に摺接する半球凹状の軸受面を有した一対の内側軸受とを備えている。また、該一方の部材が、一対の内側軸受の間に形成された空間を備えている。
【0014】
そして、球体を一対の軸受により支持するとともに、従来ピンが挿通されていた一方の部材の部分に空間を形成しジョイントの重量をさらに軽くする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成されたジョイントについて、典型的な建設機械である油圧ショベルにおける好適実施形態を図示している添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。
【0016】
図1を参照して先ず油圧ショベルについて説明する。全体を番号2で示す油圧ショベルは、下部走行体10と、下部走行体10上に旋回自在に取付けられた上部旋回体12を備え、運転室14の設けられた上部旋回体12には、作業腕である多関節のフロントリンケージ4が備えられている。フロントリンケージ4は、上部旋回体12に上下方向に揺動自在に取付けられたブーム5と、ブーム5の先端に上下方向に揺動自在に取付けられたアーム6を備え、アーム6の先端に作業装置であるバケット8が、本発明に係る球体を用いたジョイントによって図1の紙面に垂直の方向に延びる軸線Xを中心に回動自在に連結されている。
【0017】
このジョイントについてその断面図である図2を参照して説明する。全体を番号16で示すジョイントは、一方の部材としてのアーム6のボス部6aを他方の部材としてのバケット8の一対の支持部であるブラケット8a、8aの間に軸線Xを中心に回動自在に連結し、一対のブラケット8a、8aとそれぞれに対向するアーム6のボス部6aの間には摺動を自在に設けられた一対の球体であるボール18、18が備えられている。軸線Xは一対のボール18、18各々の球心18a、18aを通して形成されている。
【0018】
ジョイント16は、バケット8の一対のブラケット8a、8a各々に取付けられた、ボール18に摺接する半球凹状の軸受面20aを有した一対の外側軸受20、20と、アーム6のボス部6aの軸線X上の両端部に取付けられた、ボール18に摺接する半球凹状の軸受面22aを有した一対の内側軸受22、22を備えている。
【0019】
ボール18は、周知のボールベアリングのボールに用いられる鋼球を所要のサイズにして形成されている。
【0020】
内側軸受22及び外側軸受20は焼結含油合金により形成されている。内側軸受22は、円柱状の一端面に上述の軸受面22aを有して形成されボス部6aの端部の円筒凹部に圧入されて固定され取付けられている。外側軸受20は、円柱状の一端面に上述の軸受面20aを有し、他端面に円柱状部から外方に延びたフランジ部20bを備えて形成されている。一対の外側軸受20、20は、ブラケット8a、8a各々に軸線X上に形成された取付孔8bに、外方から挿入されボルト24によってフランジ部20bがブラケット8aに取付けられ固定されている。
【0021】
内側軸受22及び外側軸受20の互いに対向する端面は、それぞれボス部6a及びブラケット8aの面から突出するように形成され、この突出部によってボス部6aとブラケット8aの間に軸線X方向に隙間Lが形成され、ボス部6aとブラケット8aが直接当接しないようになっている。
【0022】
外側軸受20のフランジ部20bとブラケット8aとの間には板材からなる厚さ調整の可能なシム26が挟まれている。このシム26により、ボール18と軸受面20a及び軸受面20bとの摺動隙間が調整される。
【0023】
上述のボス部6aとブラケット8aの間の隙間Lの部分の、内側軸受22及び外側軸受20の外周部には、環状のダストシール28が取付けられ、外部から軸受部への土砂など異物の侵入が防止されている。ダストシール28は合成ゴム及び、又は樹脂により形成され、周知のOリングシールを用いることもできる。
【0024】
アーム6のボス部6aには、一対の内側軸受22、22の間にそれぞれにつながる空間Sが形成されている。
【0025】
上述したとおりのジョイント16の作用について説明する。
【0026】
(1)回動ジョイントを形成:
一対の球体であるボール18、18を備えたこのジョイント16は、ボール18、18それぞれの球心18aを通る軸線Xを中心にして、一方の部材であるアーム6と他方の部材であるバケット8が回動自在に連結される。
【0027】
(2)ピンジョイントの不具合防止:
一対の球体であるボール18、18を用いることにより、軸線Xに撓みが発生しても球体により形成されたジョイントは容易に追従でき、軸受面圧の局部的上昇がなく、ジョイントは損傷されない。また、軸線X方向の二部材の相対移動がないので部材端面の摩耗、打撃騒音などもない。さらに、ピンを用いないので、また一方の部材に空間Sを形成できるので、ジョイントを軽くでき、作業性能の低下などの問題も除くことができる。
【0028】
以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば下記のように、本発明の範囲内においてさまざまな変形あるいは修正ができるものである。
【0029】
(1)外側軸受と球体:
本実施の形態においては、外側軸受20は球体であるボール18と別体に形成されているが、これらを一体に形成してもよい。
【0030】
(2)潤滑油溜:
本実施の形態においては、空間Sが一方の部材であるアーム6に形成されている。この空間Sを潤滑油の溜にして、内側軸受22に軸受面22aにつながる油路を設けボール18の摺動面を潤滑するようにしてもよい。
【0031】
(3)油圧ショベルのフロントリンケージ:
本実施の形態においては、ジョイント16は油圧ショベル2のアーム6とバケット8の連結部分に用いられているが、フロントリンケージ4の他の連結部分にも適用することができることは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】
本発明に従って構成されたジョイントによれば、一方の部材を他方の部材の一対の支持部の間に回動自在に連結するジョイントにおいて、連結にピンを用いた場合の、ピンの撓みによる軸受部の損傷、ピンの軸線方向の相対移動による部材端面の摩耗及び打撃騒音、さらにピンが重い、などの問題を除くことができる、ピンを用いないジョイントが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジョイントを備えた油圧ショベルの側面図。
【図2】本発明に従って構成されたジョイントの断面図。
【符号の説明】
2:油圧ショベル
6:アーム(一方の部材)
8:バケット(他方の部材)
8a:ブラケット(支持部)
18:ボール(球体)
18a:球心
20:外側軸受
20a:軸受面
22:内側軸受
22a:軸受面
X:軸線
S:空間
【発明の属する技術分野】
本発明はジョイント、さらに詳しくは、一方の部材と他方の部材を回動自在に連結する、ピンを不要にし、ジョイントにかかる負荷が大きい建設機械などに好適に用いることができる、ジョイントに関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に係るジョイントが適用される典型的な建設機械である油圧ショベルについて図1を参照して説明する。全体を番号2で示す油圧ショベルは、多関節の作業腕であるフロントリンケージ4を備え、フロントリンケージ4には隣接する部材を相互に回動自在に連結するためのジョイントが備えられている。
【0003】
このジョイントの典型例は、例えば一方の部材としてのアーム6の先端に他方の部材としての作業装置であるバケット8を、図1の紙面に垂直の方向に延びる軸線Xを中心に、バケット8に設けられた一対のブラケットとその間に位置付けられたアーム6の貫通孔を通してピンを挿通し、ピンの両端部をブラケットに固定することにより構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−159346号公報(第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したとおりの形態の従来のジョイントには、次のとおりの解決すべき問題がある。
【0006】
(1)軸受部の損傷:
二つの部材を連結するピンは、その太さに対し軸線X方向に長いので、ピンに加わる負荷荷重、例えばピンの両端がバケット8に支持され中央がアーム6に支持された構造においてはバケット8の掘削荷重によって、ピンが撓み、回動軸受部の面圧が局部的に上昇し、軸受及びピンにかじり、損傷などが発生しやすい。
【0007】
(2)部材端面の摩耗:
一方の部材のアーム6と他方の部材のバケット8は、ピンの軸線X方向(スラスト方向)に加わる荷重によって相対的に移動し、互いの端面が当接し、またこの状態で回動する。したがって、スラスト方向において端面が直接接触し押圧されるので、端面に摩耗、かじりなどの損傷が発生しやすい。
【0008】
(3)部材端面の打撃騒音:
一方の部材のアーム6と他方の部材のバケット8がスラスト方向に相対的に移動し端面が衝撃的に当接するので、打撃による騒音が発生する。
【0009】
(4)ピンが重い:
ピンは長くまた強度をもたせるために中実に例えば鋼によって形成されているので重い。したがってジョイントの重量も大きくなり、例えばバケット8とアーム6の連結部においては、ピンが重くなるとその分バケット8による掘削力、掘削土量が減り、作業効率が悪くなる。
【0010】
本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、一方の部材を他方の部材の一対の支持部の間に回動自在に連結するジョイントにおいて、連結にピンを用いた場合の、ピンの撓みによる軸受部の損傷、ピンの軸線方向の相対移動による部材端面の摩耗及び打撃騒音、さらにピンが重い、などの問題を除くことができる、ピンを用いないジョイントを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記技術的課題を解決するジョイントとして、一方の部材が他方の部材の一対の支持部との間に軸線を中心に回動自在に連結されるジョイントであって、他方の部材の一対の支持部とそれぞれに対向する一方の部材の間に摺動を自在に設けられた一対の球体を備え、該軸線がこの一対の球体各々の球心を通して形成されている、ことを特徴とするジョイントが提供される。
【0012】
そして、連結にピンに代えて一対の球体を用いることにより、ピンに起因した軸受部の損傷、部材端面の摩耗、打撃騒音、ジョイントが重くなる、などの問題を除くようにする。
【0013】
好適実施形態においては、他方の部材の一対の支持部各々に取付けられた、該球体に摺接する半球凹状の軸受面を有した一対の外側軸受と、一方の部材の該軸線上の両端部に取付けられた、該球体に摺接する半球凹状の軸受面を有した一対の内側軸受とを備えている。また、該一方の部材が、一対の内側軸受の間に形成された空間を備えている。
【0014】
そして、球体を一対の軸受により支持するとともに、従来ピンが挿通されていた一方の部材の部分に空間を形成しジョイントの重量をさらに軽くする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成されたジョイントについて、典型的な建設機械である油圧ショベルにおける好適実施形態を図示している添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。
【0016】
図1を参照して先ず油圧ショベルについて説明する。全体を番号2で示す油圧ショベルは、下部走行体10と、下部走行体10上に旋回自在に取付けられた上部旋回体12を備え、運転室14の設けられた上部旋回体12には、作業腕である多関節のフロントリンケージ4が備えられている。フロントリンケージ4は、上部旋回体12に上下方向に揺動自在に取付けられたブーム5と、ブーム5の先端に上下方向に揺動自在に取付けられたアーム6を備え、アーム6の先端に作業装置であるバケット8が、本発明に係る球体を用いたジョイントによって図1の紙面に垂直の方向に延びる軸線Xを中心に回動自在に連結されている。
【0017】
このジョイントについてその断面図である図2を参照して説明する。全体を番号16で示すジョイントは、一方の部材としてのアーム6のボス部6aを他方の部材としてのバケット8の一対の支持部であるブラケット8a、8aの間に軸線Xを中心に回動自在に連結し、一対のブラケット8a、8aとそれぞれに対向するアーム6のボス部6aの間には摺動を自在に設けられた一対の球体であるボール18、18が備えられている。軸線Xは一対のボール18、18各々の球心18a、18aを通して形成されている。
【0018】
ジョイント16は、バケット8の一対のブラケット8a、8a各々に取付けられた、ボール18に摺接する半球凹状の軸受面20aを有した一対の外側軸受20、20と、アーム6のボス部6aの軸線X上の両端部に取付けられた、ボール18に摺接する半球凹状の軸受面22aを有した一対の内側軸受22、22を備えている。
【0019】
ボール18は、周知のボールベアリングのボールに用いられる鋼球を所要のサイズにして形成されている。
【0020】
内側軸受22及び外側軸受20は焼結含油合金により形成されている。内側軸受22は、円柱状の一端面に上述の軸受面22aを有して形成されボス部6aの端部の円筒凹部に圧入されて固定され取付けられている。外側軸受20は、円柱状の一端面に上述の軸受面20aを有し、他端面に円柱状部から外方に延びたフランジ部20bを備えて形成されている。一対の外側軸受20、20は、ブラケット8a、8a各々に軸線X上に形成された取付孔8bに、外方から挿入されボルト24によってフランジ部20bがブラケット8aに取付けられ固定されている。
【0021】
内側軸受22及び外側軸受20の互いに対向する端面は、それぞれボス部6a及びブラケット8aの面から突出するように形成され、この突出部によってボス部6aとブラケット8aの間に軸線X方向に隙間Lが形成され、ボス部6aとブラケット8aが直接当接しないようになっている。
【0022】
外側軸受20のフランジ部20bとブラケット8aとの間には板材からなる厚さ調整の可能なシム26が挟まれている。このシム26により、ボール18と軸受面20a及び軸受面20bとの摺動隙間が調整される。
【0023】
上述のボス部6aとブラケット8aの間の隙間Lの部分の、内側軸受22及び外側軸受20の外周部には、環状のダストシール28が取付けられ、外部から軸受部への土砂など異物の侵入が防止されている。ダストシール28は合成ゴム及び、又は樹脂により形成され、周知のOリングシールを用いることもできる。
【0024】
アーム6のボス部6aには、一対の内側軸受22、22の間にそれぞれにつながる空間Sが形成されている。
【0025】
上述したとおりのジョイント16の作用について説明する。
【0026】
(1)回動ジョイントを形成:
一対の球体であるボール18、18を備えたこのジョイント16は、ボール18、18それぞれの球心18aを通る軸線Xを中心にして、一方の部材であるアーム6と他方の部材であるバケット8が回動自在に連結される。
【0027】
(2)ピンジョイントの不具合防止:
一対の球体であるボール18、18を用いることにより、軸線Xに撓みが発生しても球体により形成されたジョイントは容易に追従でき、軸受面圧の局部的上昇がなく、ジョイントは損傷されない。また、軸線X方向の二部材の相対移動がないので部材端面の摩耗、打撃騒音などもない。さらに、ピンを用いないので、また一方の部材に空間Sを形成できるので、ジョイントを軽くでき、作業性能の低下などの問題も除くことができる。
【0028】
以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば下記のように、本発明の範囲内においてさまざまな変形あるいは修正ができるものである。
【0029】
(1)外側軸受と球体:
本実施の形態においては、外側軸受20は球体であるボール18と別体に形成されているが、これらを一体に形成してもよい。
【0030】
(2)潤滑油溜:
本実施の形態においては、空間Sが一方の部材であるアーム6に形成されている。この空間Sを潤滑油の溜にして、内側軸受22に軸受面22aにつながる油路を設けボール18の摺動面を潤滑するようにしてもよい。
【0031】
(3)油圧ショベルのフロントリンケージ:
本実施の形態においては、ジョイント16は油圧ショベル2のアーム6とバケット8の連結部分に用いられているが、フロントリンケージ4の他の連結部分にも適用することができることは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】
本発明に従って構成されたジョイントによれば、一方の部材を他方の部材の一対の支持部の間に回動自在に連結するジョイントにおいて、連結にピンを用いた場合の、ピンの撓みによる軸受部の損傷、ピンの軸線方向の相対移動による部材端面の摩耗及び打撃騒音、さらにピンが重い、などの問題を除くことができる、ピンを用いないジョイントが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジョイントを備えた油圧ショベルの側面図。
【図2】本発明に従って構成されたジョイントの断面図。
【符号の説明】
2:油圧ショベル
6:アーム(一方の部材)
8:バケット(他方の部材)
8a:ブラケット(支持部)
18:ボール(球体)
18a:球心
20:外側軸受
20a:軸受面
22:内側軸受
22a:軸受面
X:軸線
S:空間
Claims (3)
- 一方の部材が他方の部材の一対の支持部の間に軸線を中心に回動自在に連結されるジョイントであって、
他方の部材の一対の支持部とそれぞれに対向する一方の部材との間に摺動を自在に設けられた一対の球体を備え、
該軸線がこの一対の球体各々の球心を通して形成されている、ことを特徴とするジョイント。 - 他方の部材の一対の支持部各々に取付けられた、該球体に摺接する半球凹状の軸受面を有した一対の外側軸受と、
一方の部材の該軸線上の両端部に取付けられた、該球体に摺接する半球凹状の軸受面を有した一対の内側軸受とを備えている、請求項1記載のジョイント。 - 該一方の部材が、一対の内側軸受の間に形成された空間を備えている、請求項2記載のジョイント。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003079402A JP2004286133A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | ジョイント |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003079402A JP2004286133A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | ジョイント |
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108916209A (zh) * | 2016-04-18 | 2018-11-30 | 惠安县信达友工业设计有限公司 | 一种带修正方位的圆柱销 |
-
2003
- 2003-03-24 JP JP2003079402A patent/JP2004286133A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108916209A (zh) * | 2016-04-18 | 2018-11-30 | 惠安县信达友工业设计有限公司 | 一种带修正方位的圆柱销 |
| CN108916209B (zh) * | 2016-04-18 | 2020-07-14 | 陈爱娟 | 一种带修正方位的圆柱销 |
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