JP2004285915A - 車両用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空燃比制御システム等において、高応答かつ高精度のフィードフォワード制御(F/F制御)を実行する。
【解決手段】空燃比制御システムにおいて、目標燃料過剰率(目標φ)と空燃比センサで検出された実燃料過剰率(実φ)との誤差eに目標燃料量差分値Δym(目標燃料量の微分値)を乗算した値zに基づいて適応的にゲインKhを決定し、このゲインKhに目標燃料量差分値Δymを乗算した値をF/F補正値ucmpとして求める。この際、制御対象が無駄時間dを持っていることを考慮して、目標φと実φとの誤差eを求める際に、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標φdを用い、誤差e=目標φd−実φとする。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィードフォワード制御の機能を備えた車両用制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用制御装置に関しては、例えば、特許文献1(特許第3316955号公報)に示すように、制御対象をモデル化して、そのモデル定数をリアルタイムで算出すると共に、このモデル定数に基づいてフィードバックゲインを算出して、制御対象の制御量を目標値に追従させるようにフィードバック制御を行うようにしたものがある。
【0003】
【特許文献1】
特許第3316955号公報(第1頁〜第3頁等)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フィードバック制御は、目標値と実際の制御量との誤差が発生してから、その誤差を小さくするように働くため、応答性が比較的遅いという欠点がある。
【0005】
そこで、応答性の早いフィードフォワード制御をフィードバック制御と組み合わせて実行するようにした制御システムが開発されている。
しかし、従来のフィードフォワード制御は、予め決められたゲインを用いてフィードフォワード補正値を算出するようにしているため、制御対象の製造ばらつき、経時変化、環境条件・動作条件の変化等によって生じる制御対象の特性変動の影響がフィードフォワード補正値に反映されず、フィードフォワード制御の制御精度が制御対象の特性変動によって悪化するという欠点があった。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、制御対象の特性変動による影響を反映させたフィードフォワード制御を行うことができて、高応答かつ高精度のフィードフォワード制御を実行することができる車両用制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の車両用制御装置は、車両に搭載された制御対象の制御量を目標値に追従させるようにフィードフォワード制御を行うものにおいて、ゲイン演算手段によって、目標値と実際の制御量との誤差に目標値の微分値を乗算して得られた値に基づいて適応的にゲインを決定すると共に、フィードフォワード補正値演算手段によって、目標値の微分値に前記ゲインを乗算した値をフィードフォワード補正値として求めるようにしたものである。このようにすれば、制御対象の特性変動に応じてゲインを自動調整することができて、制御対象の特性変動による影響を反映させたフィードフォワード制御を行うことができ、フィードフォワード制御の制御精度を向上させることができる。しかも、後述するように、目標値から制御対象の入力(操作量)を演算する制御式が制御対象の伝達関数の逆モデルとなるため、制御対象の出力(制御量)を目標値に一致させることができ、高応答のフィードフォワード制御を実現することができる。
【0008】
この場合、請求項2のように、目標値と実際の制御量との誤差を求める際に、無駄時間分だけ過去に溯った時点の目標値を用いるようにすると良い。このようにすれば、制御対象が無駄時間を持つ場合でも、無駄時間の影響を排除したフィードフォワード制御を実行することができ、フィードフォワード制御の制御精度を良好に維持できる。
【0009】
以上説明した請求項1,2に係る発明(以下「第1の発明」という)は、車両の様々な制御システムに適用可能であるが、空燃比制御システムに適用する場合は、目標値が目標燃料量で、制御対象の出力(制御量)が排気管に設置した空燃比センサ(又は酸素センサ)で検出した空燃比(A/F、空気過剰率λ、燃料過剰率φ)になることを考慮して、請求項3のように、目標燃料過剰率と実燃料過剰率との誤差に目標燃料量の微分値を乗算した値に基づいて適応的にゲインを決定し、目標燃料量の微分値に前記ゲインを乗算した値をフィードフォワード補正値として求めるようにしても良い。このようにすれば、第1の発明を空燃比制御システムにも適用でき、燃料性状の変化等に応じてフィードフォワード補正値を自動調整することができる。しかも、目標値が目標燃料量で、制御対象の出力が空燃比であることを考慮して、空燃比の情報として、空気過剰率λでははなく、その逆数(1/λ)である燃料過剰率φを用いるようにしたので、目標値(目標燃料量、目標燃料過剰率)と制御対象の出力(実燃料過剰率)との増減方向が一致して、制御対象の挙動が分かりやすくなる利点がある。
【0010】
上記第1の発明の他に、請求項4に係る発明(以下「第2の発明」という)のように、目標値と実際の制御量との誤差と該誤差の積分値との和に目標値の微分値を乗算して得られた値に基づいて適応的にゲインを決定すると共に、目標値と目標値の一次遅れの値との差分値に前記ゲインを乗算した値をフィードフォワード補正値として求めるようにしても良い。このようにすれば、上記請求項1に係る発明(第1の発明)よりも更に高精度なフィードフォワード制御を行うことができる。
【0011】
この場合、請求項5のように、目標値の一次遅れの値を演算する際に、その一次遅れ時定数を、目標値と実際の制御量との誤差と該誤差の積分値との和に目標値を乗算して得られた値に基づいて適応的に決定するようにすると良い。このようにすれば、一次遅れ時定数を制御対象の特性変動に応じて精度良く変化させることができる。
【0012】
以上説明した第2の発明においても、請求項6のように、目標値と実際の制御量との誤差を求める際に、無駄時間分だけ過去に溯った時点の目標値を用いるようにすると良い。このようにすれば、制御対象が無駄時間を持つ場合でも、無駄時間の影響を排除したフィードフォワード制御を実行することができ、フィードフォワード制御の制御精度を良好に維持できる。
【0013】
ところで、前記第1の発明では、フィードフォワード補正値を演算する際に用いる目標値の微分値は、目標値が変化しない定常状態のときに0となるため、目標値の微分値を乗算することで、目標値と実際の制御量との定常偏差の影響を排除できるが、第2の発明では、フィードフォワード補正値を演算する際に、目標値の微分値を用いないため、定常偏差の影響を排除できない。従って、第2の発明では、請求項7のように、目標値と実際の制御量との定常偏差の影響を取り除く手段を設けることが好ましい。
【0014】
この場合、定常偏差の影響を取り除く手段としては、例えば、制御対象の状態が定常状態であるか否かを目標値変化後の経過時間等によって判定して、制御対象の状態が定常状態と判定される期間中に定常偏差の影響を取り除くようにしても良いが、請求項8のように、前記一次遅れ時定数を演算する過程で、前回のフィードフォワード補正値を乗算することで定常偏差の影響を取り除くようにしても良い。制御対象の状態が定常状態のときには、フィードフォワード補正値がほぼ0となるため、前回のフィードフォワード補正値を乗算することで定常偏差の影響を自動的に取り除くことができる。
【0015】
以上説明した第2の発明も、車両の様々な制御システムに適用可能であるが、空燃比制御システムに適用する場合は、請求項9のように、目標燃料過剰率と実燃料過剰率との誤差との誤差と該誤差の積分値との和に目標燃料量の微分値を乗算して得られた値に基づいて適応的にゲインを決定すると共に、目標燃料量と目標燃料量の一次遅れの値との差分値に前記ゲインを乗算した値をフィードフォワード補正値として求めるようにしても良い。このようにすれば、第2の発明を空燃比制御システムにも適用でき、燃料性状の変化等に応じてフィードフォワード補正値を自動調整することができる。
【0016】
尚、請求項10のように、目標値と実際の制御量との誤差に目標値の微分値を乗算して得られた値に基づいて適応的にゲインを決定するゲイン演算手段と、目標値の一次遅れ時定数を、目標値と実際の制御量との誤差に前回のフィードフォワード補正値を乗算した値に基づいて適応的に決定する一次遅れ時定数演算手段と、目標値と前記一次遅れ時定数を用いて演算した目標値の一次遅れの値との差分値に前記ゲインを乗算した値をフィードフォワード補正値として求めるフィードフォワード補正値演算手段とを備えた構成としても良い。
【0017】
【発明の実施の形態】
《実施形態(1)》
以下、本発明を電子スロットルシステムに適用した実施形態(1)を図1乃至図4に基づいて説明する。
【0018】
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、DCモータ等のモータ17によって開度調節されるスロットルバルブ15とスロットル開度を検出するスロットル開度センサ16とが設けられている。
【0019】
また、スロットルバルブ15の下流側には、サージタンク12aが設けられ、このサージタンク12aに、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ18が設けられている。また、サージタンク12aには、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が設けられ、各気筒の吸気マニホールド19の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁20が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ21が取り付けられ、各点火プラグ21の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
【0020】
一方、エンジン11の排気管22には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化する三元触媒等の触媒23が設けられ、この触媒23の上流側に、排出ガスの空燃比を検出する空燃比センサ24(又は酸素センサ)が設けられている。また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する水温センサ25や、エンジン11のクランク軸が一定クランク角(例えば30℃A)回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ26が取り付けられている。このクランク角センサ26の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
【0021】
前述した各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)27に入力される。このECU27は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁20の燃料噴射量や点火プラグ21の点火時期を制御する。
【0022】
更に、ECU27は、電子スロットルシステムをフィードフォワード制御(以下「F/F制御」と表記する)及びフィードバック制御(以下「F/B制御」と表記する)して、スロットル開度をアクセルセンサ(図示せず)で検出したアクセル開度(アクセル操作量)等に応じて設定した目標スロットル開度に制御する。この際、ECU27は、後述する図3の電子スロットル制御プログラムを実行することで、F/F制御及びF/B制御で過不足する分を適応制御によって補正する。
【0023】
以下、図3の電子スロットル制御プログラムで用いる制御式について説明する。本実施形態(1)では、図2に示すように、制御対象(電子スロットルシステム)を一次遅れ系で近似する。この場合、図2の点線内の制御(制御対象の伝達関数の逆モデル)が実現可能であれば、制御対象の出力y(実スロットル開度)を目標値ym(目標スロットル開度)に一致させることができる。
【0024】
しかし、制御対象の時定数Kが未知であったり、変動したりするため、図2の制御式のままでは実現できない。
そこで、本実施形態(1)では、制御対象の時定数Kを検出しつつ、制御する手法を採用する。
【0025】
ここで、時定数Kの推定値をKhとすると、上記伝達関数の制御式は、次式で表される。
u=ym+Khsym
u:制御対象の入力
s:ラプラス演算子
【0026】
これを制御対象の伝達関数に代入すると、次式のようになる。
y=(Khs+1)/(Ks+1)・ym
ここで、目標値ymと実際の出力yの誤差eをe=ym−yと定義して上式を代入すると、この誤差eは次のように表される。
【0027】
Figure 2004285915
上式において、1/(Ks+1)は、強正実(K>0)であるので、適応制御理論により、次式が得られる。
【0028】
d(K−Kh)/dt=−γ・dym/dt・e (γ>0)
上式から次式が導き出される。
dKh/dt=γ・dym/dt・e
上式を用いて、Kh(時定数Kの推定値)を調整すれば、Kh→Kが保証される。
【0029】
従って、上式により演算したKhを用いて、次式により制御すれば、制御量yを目標値ymに一致させることができる。
u=ym+Kh・dym/dt
上式から、F/F補正値(フィードフォワード補正値)ucmpは、次式で表される。
ucmp=Kh・dym/dt
【0030】
ECU27は、図3の電子スロットル制御プログラムを周期的に実行することで、特許請求の範囲でいうゲイン演算手段及びフィードフォワード補正値演算手段として機能し、目標スロットル開度ym(目標値)と実スロットル開度y(実際の制御量)との誤差eに目標スロットル開度の微分値Δymを乗算して得られた値zに基づいて適応的にゲインKh(時定数Kの推定値)を決定し、このゲインKhに目標スロットル開度の微分値Δymを乗算した値をF/F補正値ucmpとして求める。
【0031】
この場合、制御対象が無駄時間dを持っていることを考慮して、目標スロットル開度ymと実スロットル開度yとの誤差eを求める際に、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標スロットル開度ymdを用い、誤差e=ymd−yとする。以下、図3の電子スロットル制御プログラムの具体的処理内容を説明する。
【0032】
本プログラムが起動されると、まずステップ101で、スロットル開度センサ16により実スロットル開度y(実際の制御量)を計測し、次のステップ102で、アクセル開度等に基づいて目標スロットル開度ym(i) を演算する。この後、ステップ103に進み、目標スロットル開度の今回値ym(i) と前回値ym(i−1) との差分値Δym(目標値の微分値)を演算する。
Δym=ym(i) −ym(i−1)
【0033】
そして、次のステップ104で、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標スロットル開度ym(i−d) を読み込んで、ymd=ym(i−d) とする無駄時間処置を実施した後、ステップ105に進み、目標スロットル開度ymdと実スロットル開度yとの誤差e(=ymd−y)を算出する。
【0034】
この後、ステップ106に進み、誤差eに目標スロットル開度差分値Δymを乗算した値z(=e×Δym)を算出した後、ステップ107に進み、次式によりゲインKh(時定数Kの推定値)を算出する。
Kh=Kh(i−1) +γ×Δt×z
ここで、Kh(i−1) は前回のゲイン、γは定数(>0)、Δtは制御周期である。
【0035】
そして、次のステップ108で、ゲインKhに目標スロットル開度差分値Δymを乗算してF/F補正値ucmpを求める。
ucmp=Kh×Δym
【0036】
この後、ステップ109に進み、F/B補正値等の他の補正値uotherを演算した後、ステップ110に進み、F/F補正値ucmpに他の補正値uotherを足し合わせて操作量uを求める。
u=ucmp+uother
【0037】
尚、ucmpやuotherを補正率で求めて、ucmpやuotherをベース値に乗算して操作量uを求めるようにしても良い。
そして、次のステップ111で、上記操作量uでモータ17を駆動することで実スロットル開度yを目標スロットル開度ymに一致させるように制御する。
【0038】
以上説明した本実施形態(1)では、電子スロットルシステムにおいて、F/F制御を適応制御によって補正するようにしたので、制御対象(電子スロットルシステム)の特性変動に応じてF/F制御のゲインKhを自動調整することができて、制御対象の特性変動による影響を反映させたF/F制御を行うことができ、F/F制御の制御精度を向上させることができる。しかも、目標スロットル開度ym(目標値)から制御対象の入力(操作量u)を演算する制御式が制御対象の伝達関数の逆モデルとなるため、制御対象の出力(実スロットル開度y)を目標値(目標スロットル開度ym)に一致させることができ、高応答のF/F制御を実現することができる。
【0039】
更に、本実施形態(1)では、制御対象である電子スロットルシステムが無駄時間dを持っていることを考慮して、目標スロットル開度ym(目標値)と実スロットル開度y(実際の制御量)との誤差eを求める際に、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標スロットル開度ymdを用い、誤差e=ymd−yとするようにしたので、制御対象が無駄時間dを持つ場合でも、無駄時間dの影響を排除したF/F制御を実行することができ、F/F制御の制御精度を良好に維持できる。
【0040】
これにより、図4に示すように、適応制御による補正が無い従来システムと比較して、本実施形態(1)では、適応制御による補正によって高応答かつ高精度の電子スロットル制御を実現することができる。
【0041】
《実施形態(2)》
次に、本発明を空燃比制御システムに適用した実施形態(2)を図5及び図6に基づいて説明する。空燃比制御システムを制御対象とする場合は、目標値が目標燃料量で、制御対象の出力(制御量)が排気管22に設置した空燃比センサ24で検出した空燃比(A/F、空気過剰率λ、燃料過剰率φ)となることを考慮して、目標燃料過剰率(以下「目標φ」と表記する)と空燃比センサ24で検出された実燃料過剰率(以下「実φ」と表記する)との誤差eに目標燃料量差分値Δym(目標燃料量の微分値)を乗算した値zに基づいて適応的にゲインKhを決定し、このゲインKhに目標燃料量差分値Δymを乗算した値をF/F補正値ucmpとして求める。この場合、制御対象が無駄時間dを持っていることを考慮して、目標φと実φとの誤差eを求める際に、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標φ(=φd=φ(i−d) )を用い、誤差e=目標φd−実φとする。以下、図6の空燃比制御プログラムの具体的処理内容を説明する。
【0042】
本プログラムが起動されると、まずステップ201で、吸入空気量及び空燃比を計測し、次のステップ202で、吸入空気量に基づいて目標燃料量ym(i) を演算する。この後、ステップ203に進み、目標燃料量の今回値ym(i) と前回値ym(i−1) との差分値Δym(目標値の微分値)を演算する。
Δym=ym(i) −ym(i−1)
【0043】
そして、次のステップ204で、計測した空燃比から実φ(=1/λ)を演算する。この後、ステップ205に進み、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標φ(i−d) を読み込んで、φd=φ(i−d) とする無駄時間処置を実施した後、ステップ206に進み、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標φdと実φとの誤差e(=目標φd−実φ)を算出する。
【0044】
この後、ステップ207に進み、誤差eに目標燃料量差分値Δymを乗算した値z(=e×Δym)を算出した後、ステップ208に進み、次式によりゲインKh(時定数Kの推定値)を算出する。
Kh=Kh(i−1) +γ×Δt×z
ここで、Kh(i−1) は前回のゲイン、γは定数(>0)、Δtは制御周期である。
【0045】
そして、次のステップ209で、ゲインKhに目標燃料量差分値Δymを乗算してF/F補正値ucmpを求める。
ucmp=Kh×Δym
【0046】
この後、ステップ210に進み、基本噴射量、F/B補正値等の他の補正値uotherを演算した後、ステップ211に進み、F/F補正値ucmpに他の補正値uotherを足し合わせて操作量uを求める。
u=ucmp+uother
【0047】
尚、ucmpやuotherを補正率で求めて、ucmpやuotherをベース値に乗算して操作量uを求めるようにしても良い。
そして、次のステップ212で、上記操作量uで燃料噴射弁20を駆動することで、実φを目標φに一致させるように制御する。
【0048】
以上説明した本実施形態(2)では、空燃比制御システムにおいて、F/F制御を適応制御によって補正するようにしたので、高応答かつ高精度の空燃比制御を実現することができる。
【0049】
しかも、本実施形態(2)では、目標値が目標燃料量で、制御対象の出力が空燃比となることを考慮して、空燃比の情報として、空気過剰率λでははなく、その逆数(1/λ)である燃料過剰率φを用いるようにしたので、目標値(目標燃料量、目標φ)と制御対象の出力(実φ)との増減方向が一致して、制御対象の挙動が分かりやすくなる利点がある。
【0050】
《実施形態(3)》
次に、本発明を電子スロットルシステムに適用した実施形態(3)を図7及び図8に基づいて説明する。
【0051】
前記実施形態(1)、(2)では、制御対象を一次遅れ系で近似したが、本実施形態(3)では、制御対象をより正確にモデル化するために、図7に示すように近似している。この場合、図7の点線内の制御(制御対象の伝達関数の逆モデル)が実現可能であれば、制御対象の出力y(実スロットル開度)を目標値ym(目標スロットル開度)に一致させることができる。
【0052】
しかし、制御対象の定数K,Kが未知であったり、変動したりするため、図7の制御式のままでは実現できない。
そこで、本実施形態(3)では、制御対象の定数K,Kを検出しつつ、制御する手法を採用する。
【0053】
まず、制御式の伝達関数Ks/(Ks+1)を展開しやすいように変形する。
Figure 2004285915
ここで、α=1/K、β=Kである。
【0054】
更に、制御対象の伝達関数(Ks+1)/{K(1+K)s+1}も展開しやすいように変形する。
Figure 2004285915
【0055】
従って、制御対象の入力u(操作量)と出力y(制御量)との関係は、次式で表される。
y=(s+α)/{(1+β)s+α}・u ……[1]
【0056】
また、目標値ymと操作量uとの関係は、次式で表される。
u={1+βh s/(s+αh )}ym ……[2]
ここで、αh はαの推定値、βh はβの推定値である。
【0057】
上記[2]式を[1]式に代入して整理すると、次のようになる。
Figure 2004285915
ここで、目標値ymと実際の出力yの誤差eをe=ym−yと定義して上式を代入すると、この誤差eは次のように表される。
【0058】
【数1】
Figure 2004285915
【0059】
F/F補正値ucmpを数式で表現すると、次のようになる。
Figure 2004285915
ここで、βh 、αh は、前記[3]式、[4]式の関係から求められる。
【0060】
この場合、誤差εが0でないと、[4]式のdαh /dtが0にならず、αh が更新され続けるという問題が生じる。つまり、定常偏差を持つと、常にαh が更新され続けるという問題が生じる。
【0061】
そこで、本実施形態(3)では、F/F制御が働く場面のみにαh を更新させるために、[4]式の右辺に前回のF/F補正値ucmpを乗算した次式を用いてαh を算出するようにしている。
Figure 2004285915
【0062】
ECU27は、図8の電子スロットル制御プログラムを周期的に実行することで、特許請求の範囲でいうゲイン演算手段及びフィードフォワード補正値演算手段として機能し、目標スロットル開度ym(目標値)と実スロットル開度y(実際の制御量)との誤差eと該誤差eの積分値との和(e+c・∫edt)に目標スロットル開度の微分値Δymを乗算して得られた値zに基づいて適応的にゲインK2hを決定し、目標スロットル開度ymと目標スロットル開度の一次遅れの値uとの差分値(ym−u)に前記ゲインK2hを乗算した値をF/F補正値ucmpとして求める。
【0063】
この場合、目標スロットル開度ymの一次遅れの値uを演算する際に、その一次遅れ時定数K1h(Kの推定値)を、目標スロットル開度ymと実スロットル開度yとの誤差eと該誤差の積分値eeとの和ε(=e+ee)に目標スロットル開度ymと前回F/F補正値ucmpを乗算して得られた値zに基づいて適応的に決定する。
【0064】
更に、制御対象が無駄時間dを持っていることを考慮して、目標スロットル開度ymと実スロットル開度yとの誤差eを求める際に、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標スロットル開度ymdを用い、誤差e=ymd−yとする。以下、図8の電子スロットル制御プログラムの具体的処理内容を説明する。
【0065】
本プログラムが起動されると、まずステップ301で、スロットル開度センサ16により実スロットル開度y(実際の制御量)を計測し、次のステップ302で、アクセル開度等に基づいて目標値である目標スロットル開度ym(i) を演算する。この後、ステップ303に進み、目標スロットル開度の今回値ym(i) と前回値ym(i−1) との差分値Δym(目標値の微分値)を演算する。
Δym=ym(i) −ym(i−1)
【0066】
そして、次のステップ304で、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標スロットル開度ym(i−d) を読み込んで、ymd=ym(i−d) とする無駄時間処置を実施した後、ステップ305に進み、目標スロットル開度ymdと実スロットル開度yとの誤差e(=ymd−y)を算出する。
【0067】
この後、ステップ306に進み、誤差eの積分値eeを次式により演算する。
ee=ee+c×Δt×e
(c:定数、Δt:制御周期)
【0068】
そして、次のステップ307で、誤差eとその積分値eeとの合計値ε(=e+ee)を算出した後、ステップ308に進み、εに目標スロットル開度ymと前回のF/F補正値ucmpを乗算してzを求める。
=ε×ym×ucmp
【0069】
この後、ステップ309に進み、αh を次式により算出する。
αh =αh −γα ×Δt×z
(γα :定数)
【0070】
この後、ステップ310に進み、目標スロットル開度ymの一次遅れの値uを演算する際に用いる一次遅れ時定数K1hをαh を用いて次式により算出する。 K1h=1/αh
【0071】
そして、次のステップ311で、εに目標スロットル開度差分値Δymを乗算した値z(=ε×Δym)を算出した後、ステップ312に進み、次式によりゲインK2h(定数Kの推定値)を算出する。
K2h=K2h(i−1) +γ×z
ここで、K2h(i−1) は前回のゲイン、γは定数(>0)である。
【0072】
この後、ステップ313に進み、一次遅れ時定数K1hを用いて、目標スロットル開度ymの一次遅れの値uを次式により算出する。
=K1h/(K1h+Δt)・u+Δt/(K1h+Δt)・ym
【0073】
そして、次のステップ314で、目標スロットル開度ymと目標スロットル開度の一次遅れの値uとの差分値(ym−u)に前記ゲインK2hを乗算した値をF/F補正値ucmpとして求める。
ucmp=(ym−u)×K2h
【0074】
この後、ステップ315に進み、F/B補正値等の他の補正値uotherを演算した後、ステップ316に進み、F/F補正値ucmpに他の補正値uotherを足し合わせて操作量uを求める。
u=ucmp+uother
【0075】
尚、ucmpやuotherを補正率で求めて、ucmpやuotherをベース値に乗算して操作量uを求めるようにしても良い。
そして、次のステップ317で、上記操作量uでモータ17を駆動することで実スロットル開度yを目標スロットル開度ymに一致させるように制御する。
【0076】
以上説明した本実施形態(3)の電子スロットル制御では、前記実施形態(1)よりも制御対象のモデルの精度を向上させているため、前記実施形態(1)よりも更に制御精度を向上させることができる。
【0077】
《実施形態(4)》
次に、本発明を空燃比制御システムに適用した実施形態(4)を図9及び図10に基づいて説明する。前記実施形態(2)と同様に、空燃比制御システムを制御対象とする場合は、制御対象の出力y(空燃比)を排気管22に設置した空燃比センサ24で検出することを考慮して、目標φ(目標燃料過剰率)と空燃比センサ24で検出された実φとの誤差eに該誤差eの積分値との和(e+c・∫edt)に目標燃料量の微分値Δymを乗算して得られた値zに基づいて適応的にゲインK2hを決定し、目標燃料量ymと目標燃料量の一次遅れの値uとの差分値(ym−u)に前記ゲインK2hを乗算した値をF/F補正値ucmpとして求める。この場合、制御対象が無駄時間dを持っていることを考慮して、目標φと実φとの誤差eを求める際に、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標φ(=φd=φ(i−d) )を用い、誤差e=目標φd−実φとする。また、制御対象をより正確にモデル化するために、図7に示すように、制御対象を一般に知られている燃料挙動モデルで近似している。以下、図9の空燃比制御プログラムの具体的処理内容を説明する。
【0078】
本プログラムが起動されると、まずステップ401で、吸入空気量及び空燃比を計測し、次のステップ402で、吸入空気量に基づいて目標燃料量ym(i) を演算する。この後、ステップ403に進み、目標燃料量の今回値ym(i) と前回値ym(i−1) との差分値Δym(目標値の微分値)を演算する。
Δym=ym(i) −ym(i−1)
【0079】
そして、次のステップ404で、計測した空燃比から実φ(=1/λ)を演算する。この後、ステップ405に進み、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標φ(i−d) を読み込んで、φd=φ(i−d) とする無駄時間処置を実施した後、ステップ406に進み、無駄時間d分だけ過去に溯った時点の目標φdと実φとの誤差e(=目標φd−実φ)を算出する。
【0080】
この後、ステップ407に進み、誤差eの積分値eeを次式により演算する。
ee=ee+c×Δt×e
(c:定数、Δt:制御周期)
【0081】
そして、次のステップ408で、誤差eとその積分値eeとの合計値ε(=e+ee)を算出した後、ステップ409に進み、εに目標燃料量ymと前回のF/F補正値ucmpを乗算してzを求める。
=ε×ym×ucmp
【0082】
この後、ステップ410に進み、αh を次式により算出する。
αh =αh −γα ×Δt×z
(γα :定数)
【0083】
この後、ステップ411に進み、目標燃料量ymの一次遅れの値uを演算する際に用いる一次遅れ時定数K1hをαh を用いて次式により算出する。
K1h=1/αh
【0084】
そして、次のステップ412で、εに目標燃料量差分値Δymを乗算した値 z(=ε×Δym)を算出した後、ステップ413に進み、次式によりゲインK2h(定数Kの推定値)を算出する。
K2h=K2h(i−1) +γ×z
ここで、K2h(i−1) は前回のゲイン、γは定数(>0)である。
【0085】
この後、ステップ414に進み、一次遅れ時定数K1hを用いて、目標燃料量ymの一次遅れの値uを次式により算出する。
=K1h/(K1h+Δt)・u+Δt/(K1h+Δt)・ym
【0086】
そして、次のステップ415で、目標燃料量ymと目標燃料量の一次遅れの値uとの差分値(ym−u)に前記ゲインK2hを乗算した値をF/F補正値ucmpとして求める。
ucmp=(ym−u)×K2h
【0087】
この後、ステップ416に進み、基本噴射量、F/B補正値等の他の補正値uotherを演算した後、ステップ417に進み、F/F補正値ucmpに他の補正値uotherを足し合わせて操作量uを求める。
u=ucmp+uother
【0088】
尚、ucmpやuotherを補正率で求めて、ucmpやuotherをベース値に乗算して操作量uを求めるようにしても良い。
そして、次のステップ418で、上記操作量uで燃料噴射弁20を駆動することで、実φを目標φに一致させるように制御する。
【0089】
以上説明した本実施形態(4)の空燃比制御では、前記実施形態(2)よりも制御対象のモデルの精度を向上させているため、前記実施形態(2)よりも更に制御精度を向上させることができる。
【0090】
図10は、本実施形態(4)の空燃比制御の挙動を示している。本実施形態(4)では、F/F制御を適応制御によって補正するようにしているので、過渡運転時の実φの変動を適応制御によるF/F補正値ucmpによって効果的に低減することができ、過渡運転時のドライバビリティや排気エミッションを向上させることができる。
【0091】
《実施形態(5)》
前記実施形態(3)で説明した[数1]の[3]式と[4]式においては、ε(目標値と実際の制御量との誤差eと該誤差の積分値eeとの和)を用いたが、本実施形態(5)では、εの代わりに、目標値と実際の制御量との誤差eを用いて、[数1]の[3]式と[4]式をそれぞれ下記の[3’]式と[4’]式に変更する。
dβh /dt=−γβ ・dym/dt・e ……[3’]
dαh /dt=−γα ・ym・e ……[4’]
【0092】
本実施形態(5)においても、F/F制御が働く場面のみにαh を更新させるために、上記[4’]式の右辺に前回のF/F補正値ucmpを乗算した次式を用いてαh を算出する。
Figure 2004285915
【0093】
要するに、本実施形態(5)は、前記実施形態(3)において、「ε」の代わりに「誤差e」を用いた実施形態である。
このようにしても、前記実施形態(3)と同様の効果を得ることができる。
【0094】
尚、本発明の適用範囲は、電子スロットルシステムや空燃比制御システムに限定されず、例えば、アイドルスピード制御、可変バルブ制御、クルーズコントロール等、車両に搭載された種々の制御システムに本発明を適用して実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)におけるエンジン制御システム全体の概略構成図
【図2】実施形態(1)で使用する制御式の導出方法を説明するブロック図
【図3】実施形態(1)の電子スロットル制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図4】実施形態(1)の電子スロットル制御の一例を説明するタイムチャート
【図5】実施形態(2)の空燃比制御システムを説明するブロック図
【図6】実施形態(2)の空燃比制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図7】実施形態(3)で使用する制御式の導出方法を説明するブロック図
【図8】実施形態(3)の電子スロットル制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図9】実施形態(4)の空燃比制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図10】実施形態(4)の空燃比制御の一例を説明するタイムチャート
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、14…エアフローメータ、15…スロットルバルブ、20…燃料噴射弁、21…点火プラグ、22…排気管、24…空燃比センサ、27…ECU(ゲイン演算手段,フィードフォワード補正値演算手段)。

Claims (10)

  1. 車両に搭載された制御対象の制御量を目標値に追従させるようにフィードフォワード制御を行う車両用制御装置において、
    目標値と実際の制御量との誤差に目標値の微分値を乗算して得られた値に基づいて適応的にゲインを決定するゲイン演算手段と、
    目標値の微分値に前記ゲインを乗算した値をフィードフォワード補正値として求めるフィードフォワード補正値演算手段と
    を備えていることを特徴とする車両用制御装置。
  2. 前記ゲイン演算手段は、目標値と実際の制御量との誤差を求める際に、無駄時間分だけ過去に溯った時点の目標値を用いることを特徴とする請求項1に記載の車両用制御装置。
  3. 前記制御対象は、空燃比制御システムであり、
    前記ゲイン演算手段は、目標燃料過剰率と実燃料過剰率との誤差に目標燃料量の微分値を乗算した値に基づいて適応的にゲインを決定し、
    前記フィードフォワード補正値演算手段は、目標燃料量の微分値に前記ゲインを乗算した値をフィードフォワード補正値として求めることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用制御装置。
  4. 車両に搭載された制御対象の制御量を目標値に追従させるようにフィードフォワード制御を行う車両用制御装置において、
    目標値と実際の制御量との誤差と該誤差の積分値との和に目標値の微分値を乗算して得られた値に基づいて適応的にゲインを決定するゲイン演算手段と、
    目標値と目標値の一次遅れの値との差分値に前記ゲインを乗算した値をフィードフォワード補正値として求めるフィードフォワード補正値演算手段と
    を備えていることを特徴とする車両用制御装置。
  5. 前記フィードフォワード補正値演算手段は、目標値の一次遅れの値を演算する際に、その一次遅れ時定数を、目標値と実際の制御量との誤差と該誤差の積分値との和に目標値を乗算して得られた値に基づいて適応的に決定することを特徴とする請求項4に記載の車両用制御装置。
  6. 前記ゲイン演算手段は、目標値と実際の制御量との誤差を求める際に、無駄時間分だけ過去に溯った時点の目標値を用いることを特徴とする請求項4又は5に記載の車両用制御装置。
  7. 前記フィードフォワード補正値演算手段は、目標値と実際の制御量との定常偏差の影響を取り除く手段を有することを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の車両用制御装置。
  8. 前記定常偏差の影響を取り除く手段は、前記一次遅れ時定数を演算する過程で、前回のフィードフォワード補正値を乗算することで定常偏差の影響を取り除くことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の車両用制御装置。
  9. 前記制御対象は、空燃比制御システムであり、
    前記ゲイン演算手段は、目標燃料過剰率と実燃料過剰率との誤差との誤差と該誤差の積分値との和に目標燃料量の微分値を乗算して得られた値に基づいて適応的にゲインを決定し、
    前記フィードフォワード補正値演算手段は、目標燃料量と目標燃料量の一次遅れの値との差分値に前記ゲインを乗算した値をフィードフォワード補正値として求めることを特徴とする請求項4乃至8のいずれかに記載の車両用制御装置。
  10. 車両に搭載された制御対象の制御量を目標値に追従させるようにフィードフォワード制御を行う車両用制御装置において、
    目標値と実際の制御量との誤差に目標値の微分値を乗算して得られた値に基づいて適応的にゲインを決定するゲイン演算手段と、
    目標値の一次遅れ時定数を、目標値と実際の制御量との誤差に前回のフィードフォワード補正値を乗算した値に基づいて適応的に決定する一次遅れ時定数演算手段と、
    目標値と前記一次遅れ時定数を用いて演算した目標値の一次遅れの値との差分値に前記ゲインを乗算した値をフィードフォワード補正値として求めるフィードフォワード補正値演算手段と
    を備えていることを特徴とする車両用制御装置。
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