JP2004284954A - 結晶性アミノフェノール類の製造方法 - Google Patents

結晶性アミノフェノール類の製造方法 Download PDF

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Naoki Morimura
直樹 森村
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Abstract

【課題】空気中に保存しても、経時的に着色しにくいという点で優れた特徴を有する結晶性アミノフェノール類の製造方法を提供する。
【解決手段】下記の工程を含む結晶性アミノフェノール類の精製方法。
工程(1):アミノフェノール類を水とエーテル類の混合溶液を溶媒とする晶析操作に付する工程
工程(2):工程(1)後のアミノフェノール類の結晶を濾過し、水とエーテル類を用いて洗浄する工程
工程(3):工程(2)後のアミノフェノール類の結晶を乾燥する工程
具体的には、工程(1)に付するアミノフェノール類が、以下の工程から得られる上記製造方法。
工程(A):工程(1)に付するアミノフェノール類を得る、2価フェノールとアンモニアの反応を含む工程
工程(B):アミノフェノール類をエーテル類を溶媒とする晶析操作に付する工程
工程(C):工程(B)後のアミノフェノール類の結晶を濾過する工程
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、結晶性アミノフェノール類の製造方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は、空気中に保存しても、経時的に着色しにくいという点で優れた特徴を有する結晶性アミノフェノール類の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アミノフェノール類は、医薬、農薬、アゾ染料、酸化防止剤又は写真現像薬などの中間体等の分野に広く使用されており、産業上有用な化学製品である。アミノフェノール類の製造方法は、特許文献1等に開示されている。
【0003】
ところが、従来の方法で製造したアミノフェノール類は経時的に着色することがあるという問題を有している(特許文献2参照)。着色までの期間は、化合物、製造条件、保存環境等に依存するが、通常数日〜数ヶ月の間に徐々に着色することが多い。
【0004】
【特許文献1】
特開平2−37910号公報
【特許文献2】
特許第2664758号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかる状況において、本発明が解決しようとする課題は、空気中に保存しても、経時的に着色しにくいという点で優れた特徴を有する結晶性アミノフェノール類の製造方法に関する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記の工程を含む結晶性アミノフェノール類の精製方法に係るものである。
工程(1):アミノフェノール類を水とエーテル類の混合溶液を溶媒とする晶析操作に付する工程
工程(2):工程(1)後のアミノフェノール類の結晶を濾過し、水とエーテル類を用いて洗浄する工程
工程(3):工程(2)後のアミノフェノール類の結晶を乾燥する工程
【0007】
【発明の実施の形態】
アミノフェノール類としては、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール等を例示することができる。
【0008】
本発明の工程(1)は、アミノフェノール類を含む結晶を水とエーテル類の混合溶液を溶媒とする晶析操作に付する工程である。エーテル類としては例えばジブチルエーテルをあげることができる。エーテルと水の混合比率はエーテル/水(重量比)で1/1〜20/1であることが好ましい。エーテルが過少(水が過多)であると原料である2価フェノール類のロスが多くなる場合があり、一方エーテルが過多(水が過少)であると不純物の分離が不十分となる場合がある。
【0009】
ここでは、アミノフェノール類を含む結晶を、この結晶が十分に溶融する温度にした溶媒を満たした攪拌槽に入れ、アミノフェノール類を溶媒に溶解させる。その後に攪拌下において冷却させながら高純度のアミノフェノール類を析出させる。
【0010】
工程(2)は、工程(1)後のアミノフェノール類の結晶を濾過により溶媒と分離し、水とエーテル類を用いて洗浄する工程である。エーテルとしては例えばジブチルエーテルをあげることができる。エーテルと水の使用比率はエーテル/水(重量比)で10/1〜1/10である。エーテルが過少(水が過多)であると、アミノフェノール類が洗浄液に多量に溶解して収率が悪化する場合があり、一方エーテルが過多(水が過少)であると、結晶表面についている水を十分に洗浄できないために、結晶表面に水が残り、水の中の不純物が結晶表面に残る場合がある。
【0011】
工程(3)は、工程(2)後のアミノフェノール類の結晶を乾燥する工程である。
【0012】
乾燥工程では、適した温度・圧力により、結晶を乾燥させて、製品アミノフェノール類を得る。
【0013】
なお、本発明において、工程(1)に付するアミノフェノール類を含む結晶は、下記の工程(A)、(B)及び(C)を用いてもよい。
【0014】
本発明の工程(A)は、2価フェノール類とアンモニアの反応を含む工程である。
【0015】
工程(B)は、アミノフェノール類をエーテル類を溶媒とする晶析操作に付する工程である。エーテル類としては例えばジブチルエーテルをあげることができる。
【0016】
ここでは、工程(A)から得られるアミノフェノール類を主成分とする液が溶融する温度以上で、エーテル類と攪拌混合する。次に攪拌下で冷却しながらアミノフェノール類を選択的に析出させる。
【0017】
本発明の工程(C)は、工程(1)後のアミノフェノール類の結晶を濾過する工程である。本工程としては、減圧、加圧、遠心等の操作がある。
【0018】
アミノフェノール類の代表的な製造方法は、特開平2−37910号号公報に開示されている。
【0019】
【実施例】
次に本発明を実施例により説明する。
実施例1
レゾルシン75重量部と50%アンモニア水溶液25重量部を仕込み、230℃まで昇温して5時間アミノ化反応を行った。反応終了後、冷却しながら過剰のアンモニアおよび水をパージした。その後、蒸留により重質成分を分離した。続いて、n−ジブチルエーテルを反応液に対して2.2重量倍仕込み、先程得た反応液の溶融状態を維持しながら100℃で15分間溶融接触させ、次に30℃まで冷却してm−アミノフェノールを析出させて1回目の晶析を行った。析出したm−アミノフェノールを遠心濾過機で濾過して、m−アミノフェノールを主成分とするケーキを得た。このケーキを、ケーキに対して2重量倍のn−ジブチルエーテル、0.3倍の水の90℃混合溶液に溶解させた。その後30℃まで冷却してm−アミノフェノールを析出させ、2回目の晶析を行った。析出したm−アミノフェノールを遠心濾過機で濾過して、m−アミノフェノールを主成分とするケーキを得た。遠心濾過機で濾過する最中に、ケーキに対して0.3重量倍のn−ジブチルエーテルで洗浄し、その後0.7重量倍の水で洗浄した。さらにこのケーキを減圧下で乾燥させて製品m−アミノフェノールを得た。
上記の製品m−アミノフェノール1gを、n−ジブチルエーテル1mlに溶解させて、溶媒中のm−フェニレンジアミンの濃度を測定したところ、1.92wt%であった。該m−フェニレンジアミンの濃度と着色度の関係を図1に示した(詳細は、特願2003−50762号明細書参照。)。
【0020】
比較例1
実施例1と同様に2回目の晶析まで行い、m−アミノフェノールを得た。遠心濾過機で濾過する最中に、ケーキに対して0.3重量倍のn−ジブチルエーテルで洗浄した。さらにこのケーキを減圧下で乾燥させて製品m−アミノフェノールを得た。
上記の製品m−アミノフェノール1gを、n−ジブチルエーテル1mlに溶解させて、溶媒中のm−フェニレンジアミンの濃度を測定したところ、4.52wt%であった。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明により、空気中に保存しても、経時的に着色しにくいという点で優れた特徴を有する結晶性アミノフェノール類の製造方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で使用した着色の原因物質の濃度と経時着色の実績の相関をまとめた図である。m−アミノフェノールを空気中、60℃で保管して着色度合いを測定した。ここで、縦軸の着色度とは、m−アミノフェノール1gをエタノール50mlに溶解し、420mmの波長を用いて測定した吸光度を100倍した値である。

Claims (4)

  1. 下記の工程を含む結晶性アミノフェノール類の精製方法。
    工程(1):アミノフェノール類を水とエーテル類の混合溶液を溶媒とする晶析操作に付する工程
    工程(2):工程(1)後のアミノフェノール類の結晶を濾過し、水とエーテル類を用いて洗浄する工程
    工程(3):工程(2)後のアミノフェノール類の結晶を乾燥する工程
  2. 工程(1)に付するアミノフェノール類が、以下の工程から得られる請求項1記載の製造方法。
    工程(A):工程(1)に付するアミノフェノール類を得る、2価フェノールとアンモニアの反応を含む工程
    工程(B):アミノフェノール類をエーテル類を溶媒とする晶析操作に付する工程
    工程(C):工程(B)後のアミノフェノール類の結晶を濾過する工程
  3. 工程(1)のエーテルがジブチルエーテルである請求項1記載の方法。
  4. アミノフェノール類がm−アミノフェノールである請求項1記載の方法。
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