JP2004284681A - 個別ホッパーを具備した自動薬剤包装装置 - Google Patents

Abstract

【課題】カセット設置部から包装装置に落下する薬剤がホッパー壁にぶつかって砕ける現象を防止する。
【解決手段】処方箋に従い制御装置によって多数のカセットから排出される薬剤を一回分ずつ包装する自動薬剤包装装置において、包装装置上部のカセット設置部１１０に配列された多数の薬剤カセットＣから排出される薬剤を包装装置下部の包装部に案内するホッパーは、設置部の各薬剤落下通路の下部ごとに具備された個別ホッパーＨ１、Ｈ２となっている。
【選択図】図３

Description

本発明は、多数の薬剤カセットが多段階に配列設置されており、処方箋による使用者の入力によってカセットから薬剤を自動的に排出し、これを一回服用分ずつ包装する薬剤包装装置に関するもので、より詳細には、カセット設置部から包装装置に落ちる薬剤を案内するホッパーを薬剤排出通路ごとに別途に配列し、落下する薬剤がホッパー壁にぶつかって砕ける現象を防止するようにした、個別ホッパーを具備した自動薬剤包装装置に関するものである。

本発明の発明者は、９０年代初盤以後、自動薬剤包装装置分野で絶えず技術開発と、その結果物の知的財産権獲得のための出願を並行してきた。

本出願は、自動薬剤包装装置の中、各種薬剤を貯蔵している多数のカセットが層々に配列された設置部から使用者の入力に従い排出される薬剤を、ヒーティングローラーの具備された包装装置に案内するホッパーに関するものである。

図１および図２の概略的な正面図および側面図に図示されている包装装置は、特許文献１において、 “薬剤自動包装装置用錠剤カセットの設置構造”に記載されているものである。

図面で、薬剤カセットＣは、本体設置部１０と、本体に蝶番２０aで連結された開きドア設置部２０に積層されている。各設置部１０，２０から排出される薬剤は通路１１，２１を経てホッパー４１，４３を介して集まり包装部３０に落ちる。

本体設置部１０と包装部３０との間には、薬剤カセットＣに入っていない種類の薬剤を手動で投入して包装部３０で包装されるようにする手動分配トレー３１が配列されている。

前記本体側ホッパー４１，開きドア側ホッパー４３，または手動分配トレー３１から落ちる薬剤は、包装部３０に具備された下部ホッパー４５を介して包装紙に投入され一回分ずつ包装される。

包装部３０は、包装紙ロール３２aから案内棒３３を介して移送される包装紙３２に患者の姓名などを印刷するプリンター３４，前記包装紙３２の幅の中央部を連続的に畳む折り畳み部材３５，畳まれた包装紙を連続的に密封するヒーティングローラー３６とから成る。包装された薬剤は排出ホッパー４７を経て最終的に放出される。

図１および図２の従来の自動薬剤包装装置で、カセット設置部１０，２０と包装部３０とを連結するホッパーは、一つ（４１）（本体側にだけカセットが具備される場合）、または二つ（４１，４３）（本体と開きドアにカセットが具備される場合）が具備されているのが一般的である。

このようなホッパーを、本発明の各薬剤排出通路の‘個別ホッパー’概念と対比して、排出通路全体のための‘総括ホッパー’といえる。このようなホッパー４１，４３による問題点は、カセット設置部１０，２０の通路１１，２１から落下する薬剤が、運動エネルギーをほとんど失わずホッパー４１，４３壁にぶつかっては弾けることを何回か経て不規則的にホッパー壁と衝突することによって、薬剤が砕けることであった。

このように砕けた薬剤の粉は、ホッパーに残留することになって、これによってホッパー４１，４３および包装部３０が汚くなり、次に排出される薬剤に付着される場合が生じるので、望まない薬成分が次の薬剤包装時に含まれることになる。

また、上記で説明したように、薬剤がひどく弾かれる時間だけ薬剤の排出が遅れる結果を招くので、装置の効率性が低下される。

従来の薬剤包装装置の中、ホッパーで薬剤が衝突して弾かれるのを防止する防止顎が具備されたものがある。
大韓民国実用新案登録公告第２００２−０２７６１８３号（公開日２００２年５月１８日）

しかしながら、上記従来のような構成においては、防止顎が具備されたホッパーもやはり緩衝機能が不足であるだけでなく、いったん薬剤包装装置に設置されると分離が複雑で、ホッパーを随時掃除するのが困難なので、清潔維持が難しいという問題点があった。

本発明は、前記のような従来の自動薬剤包装装置で、カセット設置部の通路と包装部とを連結する総括ホッパーによる問題点を解消するために案出されたもので、一つ、カセット設置部通路ごとに個別ホッパーを配列する方式で、落下する薬剤が不規則的に弾かれながらホッパー壁と衝突して薬剤が砕けることがあるので、薬剤が弾かれる空間を最大限減らして薬剤の迅速な排出を図り、薬剤が受けた衝撃エネルギーを減らすようにすることと、二つ、個別ホッパーに落下する薬剤の運動エネルギーを減らしながら衝撃を減らすことのできる緩衝手段を提供することと、三つ、ホッパーの掃除が容易なように脱着が可能なホッパー結合構造を提供することを目的とする。

前記のような目的を達成するために、本発明による個別ホッパーを具備した自動薬剤包装装置は、処方箋に従い制御装置によって多数のカセットから排出される薬剤を一回分ずつ包装する自動薬剤包装装置において、包装装置上部のカセット設置部に配列された多数の薬剤カセットから排出される薬剤を包装装置下部の包装部に案内するホッパーは、設置部の各薬剤落下通路の下部ごとに具備された個別ホッパーとなっており、落下する薬剤がホッパー壁体との衝突によって砕ける現象を減少させるようになっている。

本発明による自動薬剤包装装置は、まず、‘総括ホッパー’ではない‘個別ホッパー’によって薬剤がはじける（bounding）可能性のある空間を最小化して、落下する薬剤がホッパーと１次衝突した後、またはじけて（rebounding）２，３，４次にかけてホッパー壁と衝突しても、衝撃エネルギーがあまり大きくなくて、薬剤が砕ける現象が減少されるものであり、はじける間隔が狭くて、薬剤が排出されるまでのはじける現象による排出遅延時間を減らすことができる。

このような個別ホッパーは、小型で、また‘脱着されるホッパー’とかみ合って、ホッパーの清潔維持、ひいては包装装置全体の清潔維持を容易にして、望まない薬の粉が落ちたり、錠剤に付着して包装紙に入ったりすることを防止することができるようにするのに役立つ。

また、‘個別ホッパー’および/または連結管に緩衝片を形成させることによって、緩衝片の弾性作用を介して、ホッパー壁と薬剤の衝突前に薬剤の運動エネルギーを減少させて、薬剤が砕けるのを防止する。

上記とともに、脱着式である本発明の個別ホッパーは、薬剤包装装置の清潔維持と調剤された薬成分純度維持に一役できる。

以下、添付の図面を参照に、本発明の薬剤包装装置を詳細に説明する。本明細書と図面で同一な参照符号は、同一な機能を有する同一な部材を示す。

図３に図示された薬剤包装装置で、包装部３０の構成および機能は、図１および図２に図示されたものと同一である。従って、包装部３０に落とされた薬剤の包装は、前に説明したものと同一な順序に運転される。

引き出し式にカセットが縦型引出体を成して引出される方式は、日本実開昭５７−１０５２０１号“全自動薬剤分包機”に公開されたことがあるが、本発明による薬剤包装装置は、カセットが配列された設置部１１０が縦２列ずつ１セットＳに、計３セットが上下スライドパックＳ１，Ｓ２により引出されるようになっている。

対を成す縦２列のカセットＣの間には排出通路１１１a，１１１ｂが形成されている。

しかし、このようなカセットＣの配列構造によって本発明の‘個別ホッパー’に対する保護範囲が制限されるものではない。

本発明の包装装置と従来の薬剤包装装置のもっとも大きな差別点は、先に説明した従来の‘総括ホッパー’と対比される‘個別ホッパー’にある。

図３に図示されたスライドパックＳ１，Ｓ２による縦２列カセットセットＳで、薬剤排出通路１１１a，１１１ｂごとにホッパーが具備されている。つまり、個別ホッパーＨ１，Ｈ２が具備されているのである。

この個別ホッパーＨ１，Ｈ２を介して、薬剤がホッパー壁体と衝突して不規則的に弾かれながら砕けることを防止することができる。これは、薬剤が落下してホッパーと最初衝突した後、揺動（bounding）できる空間をできる限りなくしたため可能なことである。

図３で、個別ホッパーＨ１は側面通路に具備されたもので、薬剤最終落下部位に向かって曲がった折れ曲がり型ホッパーであり、ホッパーＨ２は中央通路に具備された直線型ホッパーである。

このような‘折れ曲がり’と‘直線’の概念は、排出通路１１１a，１１１ｂから排出される薬剤を包装位置まで、つまり薬剤の最終落下支点まで案内する下部ホッパーの上部に送るのに適切な形態を備えるために個別ホッパーが取る形状を示すために表現されたもので、必要によって上記‘折れ曲がり’と‘直線’の概念以外にもいろいろな形態のホッパーが使用されることができる。

図３で、薬剤の最終落下支点は、包装部３０に具備された下部ホッパー４５である。勿論、下部ホッパー４５なしに、そのまま包装紙３２に落下されるようにすることもできるが、これは個別ホッパーの長さが長くなり、各個別ホッパーの終点を精密に合わせることが難しいので、好ましくない。

また、図３には、本体設置部１１０の通路１１１a，１１１ｂにホッパーＨ１，Ｈ２が具備されているものだけでなく、図２のように開きドア側設置台２０のためにもホッパーが具備されることができる。

図３で、実際に、個別ホッパーＨ１，Ｈ２の上部はカセット設置部１１０通路１１１a，１１１bの下部に具備された連結管Ｐと当接しており、個別ホッパーＨ１，Ｈ２下部は包装部３０に具備された別途の下部ホッパー４５につながっている。

ここで、本発明の‘個別ホッパー’概念とともに通路１１１a，１１１bを介して落下する薬剤の運動エネルギーを減少させるための手段が提示される。

つまり、図示されているように、前記連結管Ｐの内部にはホッパー壁と薬剤が衝突する場合、衝撃減少のための緩衝片Ａが突設されている。これを介して薬剤がホッパーに到達する前に予め緩衝片Ａと衝突し、緩衝片の弾性力により薬剤の落下速度が減少された後、ホッパーＨ１，Ｈ２に落ちて薬剤が砕けるのを防止することができる。

このような緩衝片Ａは、連結管Ｐだけでなく、ホッパーＨ１，Ｈ２にも具備されることができ、柔軟性を有したセロハン紙やゴムなどを利用して製造される。

前記連結管Ｐは、本体設置部１１０のスライドパックＳ１，Ｓ２を具備したセットＳのためのもので、連結管Ｐは、通路１１１a，１１１bの下部とホッパーＨ１，Ｈ２をつなげつつ、縦２列のカセットＣセットが引出される場合、いっしょにつながって引出されることになる。

以上で説明した本発明の‘個別ホッパー’Ｈ１，Ｈ２と、‘緩衝片’Ａは、落ちる薬剤がホッパー壁と衝突して砕けることを最大限防止するようにするためのものであるが、このような手段によっても微細に残る薬剤の粉によって薬剤包装装置が汚染されることを防止するために、ホッパーは脱着式になっていることが好ましい。

従来の各種ホッパーは、実際掃除するのが難しかった。これは、ホッパーが包装装置に固定された位置および形態、ホッパー自体の大きさおよび形状が本体から分離しにくい構成であったためである。

本発明の個別ホッパーＨ１，Ｈ２は、まず、大きさが小さくなっている。

また、図４は、開きドア２２，２２をあけてカセットセットＳを引出した状態で包装装置の背面を撮った写真で、ホッパーＨ１，Ｈ２の上部に形成されたフランジＦが設置部下部のホッパー挿入孔ｈの上部にかけられ締結手段Ｂによって固定される方式になっており、締結手段を解きホッパーＨ１，Ｈ２を持ち上げ包装装置からホッパーＨ１，Ｈ２を取り外すことができる。

このようなホッパーの脱着構造は、当業者により多様な変形が可能である。例えば、締結手段としてボルトやクリップなどを使用して固定することもできるし、別途の脱着手段なしに個別ホッパーＨ１，Ｈ２のフランジＦがホッパー挿入孔ｈ上部に嵌め合わされる方式で固定されるようにすることができる。

図４で、参照符号Ｓ３は下部スライドパックを成すガイドレールである。図示された個別ホッパーＨ１，Ｈ２は透明合成樹脂から製造されている。

以上で説明した本発明の自動薬剤包装装置は、カセットから薬剤が排出される既作と手動分配トレー、包装部での具体的な動作に対する通常の公知の技術は省略されているが、当業者ならこれを当然推測、推論できる。

また、本発明の各特徴を参照に制限的な方式で説明したが、このような‘個別ホッパー’、‘緩衝片’、‘脱着式ホッパー’の概念は当業者により多様な形態に変形、組み合わせで実施されることができ、この場合、このような変形、組み合わせは、本発明の思想によるものと理解されるべきであり、従って、本発明の範囲に属するものと解釈されなければならない。

従来のホッパーを有した自動薬剤包装装置の概略的な正面図である。 従来のホッパーを有した自動薬剤包装装置の概略的な側面図である。 本発明による個別ホッパーを具備した自動薬剤包装装置の概略的な正面図である。 個別ホッパーの掃除を容易にするためのホッパーの脱着構造を示した実際の包装装置の背面写真である。

符号の説明

１０，１１０：本体設置部 ２０：開きドア設置部
１１，２１，１１１a，１１１b：薬剤落下通路 ３０：包装部
３１：手動分配トレー ３２：包装紙
３３：案内棒 ３４：プリンター
３５：折り畳み部材 ３６：ヒーティングローラー
Ｃ：薬剤カセット ４１：本体側ホッパー
４３：開きドア側ホッパー ４５：下部ホッパー
Ｈ１，Ｈ２：個別ホッパー Ｆ：フランジ
Ｐ：連結管 Ａ：緩衝片

Claims (8)

1. 処方箋に従い制御装置によって多数のカセットから排出される薬剤を１回分ずつ包装する自動薬剤包装装置において、
   包装装置上部のカセット設置部に配列された多数の薬剤カセットから排出される薬剤を包装装置下部の包装部に案内するホッパーは、設置部の各薬剤落下通路の下部ごとに具備された個別ホッパーとなっており、落下する薬剤がホッパー壁体との衝突によって砕ける現象を減少させるようになっていることを特徴とする自動薬剤包装装置。
2. 前記個別ホッパーは、側面通路に具備されたもので、薬剤最終落下部位に向かって曲がった折れ曲がり型ホッパーと、中央通路に具備された直線型とで成ることを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の自動薬剤包装装置。
3. 前記個別ホッパーＨ１，Ｈ２内部には衝撃減少のための緩衝片が突設されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項に記載の自動薬剤包装装置。
4. 前記個別ホッパーとカセット設置部通路の下部は連結管によってつながっており、個別ホッパーと包装部とは別途の下部ホッパーでつながっており、前記連結管内部には衝撃減少のための緩衝片が突設されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項に記載の自動薬剤包装装置。
5. 前記包装装置の本体設置部は、上下スライドパックにより積層されたカセットが縦列セットに引出される形態になっており、
   前記連結管は、スライドパックにより分類されるカセットセットとともに引出されるようになっていることを特徴とする特許請求の範囲第４項に記載の自動薬剤包装装置。
6. 前記個別ホッパーは、掃除の容易性のために脱着式になっていることを特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項に記載の自動薬剤包装装置。
7. 前記個別ホッパーは、掃除の容易性のために脱着式になっていることを特徴とする特許請求の範囲第４項に記載の自動薬剤包装装置。
8. 前記個別ホッパーの脱着構造は、ホッパー上部に形成されたフランジが設置部下部のホッパー挿入孔上部にかけられて締結手段によって固定される方式になっていることを特徴とする特許請求の範囲第７項に記載の自動薬剤包装装置。

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