JP2004283699A - 高耐久性コーティングを施したガス使用設備用部材 - Google Patents

高耐久性コーティングを施したガス使用設備用部材 Download PDF

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Hironori Sakamoto
浩規 阪本
Soichi Takamichi
創一 高道
Shinichi Kawasaki
真一 川崎
Taichi Nagashima
太一 長嶋
Mitsuaki Yamada
光昭 山田
Michio Saito
道雄 斉藤
Hiroaki Matsuyoshi
弘明 松好
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Abstract

【課題】本発明は、耐腐食性、耐熱性に優れ、かつ耐経時劣化性、耐磨耗性、耐傷付き性、撥水性等にも優れ、また、手入れが非常に容易であり、長時間の使用後にも初期の優れた特性を維持する皮膜を備えたガス使用設備用部材、及び該部材を備えたガス使用設備を提供する。
【解決手段】基体上にフッ素樹脂を含有する少なくとも2層の塗膜を有するガス使用設備用部材であって、基材上に塗装される最下層(第1層)膜から最上層膜に従って、各層中(1)フッ素樹脂の含有量を順次増大させ、且つ(2)無機充填剤の含有量を順次減少させた塗膜を有するガス使用設備用部材、及び該部材を備えたガス使用設備等に関する。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高耐久性コーティングを施したガス使用設備用部材及び該ガス仕様設備用部材を備えたガス使用設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
投げ込み式蒸気ヒーター、加熱用浸漬管等を用いて蒸気エネルギーによる腐食性溶液の加熱を行う場合には、溶液浸漬部および溶液上に露出する部分の双方に高い耐腐食性および耐熱性が求められる。また、給湯器、給湯暖房用熱源機、ガスエンジン、ガスタービン等の各部材についても耐熱性に加えて、排気中のNOxと水蒸気に由来する硝酸分等に対する耐久性が求められる。腐食性溶液真空濃縮装置、腐食性溶液蒸留再生装置、及び各種蒸気加熱式乾燥装置、各種温水加熱式乾燥装置、各種熱風加熱式乾燥装置等についても被加熱物と接触する伝熱部、撹拌部、被加熱物収容部等において耐熱性と耐腐食性が要求される。
【0003】
同時に上記装置については、耐経時劣化性、耐磨耗性、耐傷付き性、撥水性を有している方がメンテナンスの容易さ、頻度の面で非常に有利である。
【0004】
部材に耐熱性、耐酸性を持たせる手段として、各種部材の表面にフッ素樹脂を含有する塗料を塗布する方法が各種提案されている。例えば、蒸気ヒーター部材や加熱用浸漬管の金属部材にはPTFE等の高い耐酸性を有するフッ素樹脂をコーティングした物が市販されている。しかし、PTFEおよび類似物質は薄い塗膜状にコーティングした場合にピンホールが生じやすく、ピンホール部分から腐食性物質が基材表面に到達し、短時間で基材が劣化するという問題点がある。また、塗膜自体の強度が不足しているため、メンテナンス時や部材取り付け時に塗膜が傷つき、基材劣化の原因となりやすい。
【0005】
各種部材を耐熱性、耐酸性の高い金属、合金で構成するという方法も提案されているが、多種の腐食性物質全てに対して高い耐性を示すものはほとんどなく、いずれにしてもSUS,鉄等安価な金属を使用する場合と比較して数十倍から数百倍のコストがかかる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐酸性、耐熱性に優れ、また、耐経時劣化性、耐磨耗性、耐傷付き性、撥水性等にも優れ、また、手入れが非常に容易であり、長時間の使用後にも初期の優れた特性を維持する皮膜を備えたガス使用設備用部材、及び該部材を備えたガス使用設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために従来技術の問題点に鑑みて、鋭意研究を進めた結果、以下のような特徴を有する、少なくとも2層構造を有し、フッ素樹脂と無機充填剤を含有する塗膜をガス使用設備用部材上に形成させる場合には、その目的を達成しうることを見いだした。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
【0008】
即ち、少なくとも2層構造を有するフッ素樹脂含有塗膜において、基材上に塗装される最下層(第1層)膜から最上層膜に従って、各層中(1)フッ素樹脂の含有量を順次増大させ、且つ(2)無機充填剤の含有量を順次減少させた塗膜を形成させることにより、優れた耐熱性、耐腐食性、および耐経時劣化性、耐磨耗性、耐傷付き性、撥水性が得られることを見いだした。
【0009】
よって、本発明は、下記のガス使用設備用部材及び該部材を備えたガス使用設備を提供する。
項1. 基体上にフッ素樹脂を含有する少なくとも2層の塗膜を有するガス使用設備用の部材であって、基体上に塗装される最下層(第1層)膜から最上層膜に従って、各塗膜中(1)フッ素樹脂の含有量を順次増大させ、且つ(2)無機充填剤の含有量を順次減少させた塗膜を有するガス使用設備用部材。
項2. 基体上に、(a)第1層として、固形分としてフッ素樹脂を10〜60重量%及び無機充填剤を20〜70重量%含有する塗料を塗装し、(b)塗着した第1層の上に第2層として、固形分としてフッ素樹脂を30重量%以上及び無機充填剤を0〜50重量%含有する塗料を塗装した、2層の塗膜を有する腐食環境下で使用される項1に記載のガス使用設備用部材。
項3. 基体上に、(a)第1層として、固形分としてフッ素樹脂を10〜60重量%及び無機充填剤を20〜70重量%含有する塗料を塗装し、(b)塗着した第1層の上に第2層として、固形分としてフッ素樹脂を30〜80重量%及び無機充填剤を10〜50重量%含有する塗料を塗装し、(c)塗着した第2層の上に第3層として、固形分としてフッ素樹脂を少なくとも60重量%以上含有する塗料を塗装した、3層の塗膜を有するガス使用設備用部材。
項4. 基体上にまずプライマーとして無機物層を有し、その上にフッ素樹脂を含有する少なくとも2層の塗膜を有するガス使用設備用部材であって、その少なくとも2層の塗膜の最下層(第1層)膜から最上層膜に従って、各塗膜中(1)フッ素樹脂の含有量を順次増大させ、且つ(2)無機充填剤の含有量を順次減少させた塗膜を有するガス使用設備用の部材。
項5. 基体上にまずプライマーとして無機物層を有し、その上に(a)第1層として、固形分としてフッ素樹脂を10〜60重量%及び無機充填剤を20〜70重量%含有する塗料を塗装し、(b)塗着した第1層の上に第2層として、固形分としてフッ素樹脂を30重量%以上及び無機充填剤を0〜50重量%含有する塗料を塗装したガス使用設備用の部材。
項6. 基体上にまずプライマーとして無機物層を有し、(a)第1層として、固形分としてフッ素樹脂を10〜60重量%及び無機充填剤を20〜70重量%含有する塗料を塗装し、(b)塗着した第1層の上に第2層として、固形分としてフッ素樹脂を30〜80重量%及び無機充填剤を10〜50重量%含有する塗料を塗装し、(c)塗着した第2層の上に第3層として、固形分としてフッ素樹脂を少なくとも60重量%以上含有する塗料を塗装した、3層の塗膜を有するガス使用設備用部材。
項7. 該フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPE)、ポリビニルフルオライド(PVF)、フッ化ポリプロピレン(FLPP)及びポリビニリデンフルオライド(PVDF)からなる群から選ばれる少なくとも1種である項1〜6に記載のガス使用設備用部材。
項8. 該無機充填剤が、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、酸化ベリリウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化アルミニウム、ホウ化チタン、窒化チタン及び炭化チタンからなる群から選ばれる少なくとも1種である項1〜7のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
項9. 該無機充填剤の平均径が、10μm以下である項1〜8のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
項10. 該フッ素樹脂の平均径が、10μm以下である項1〜9のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
項11. 該プライマー層が溶射により形成される項4〜6のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
項12. 該プライマー層として行う溶射がアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、酸化ベリリウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化クロム、酸化イットリウム等の金属酸化物である、項11に記載のガス使用設備用部材。
項13. 該プライマー層として行う溶射が炭化珪素、炭化ホウ素、炭化アルミニウム、炭化チタン等の炭化物、もしくは窒化珪素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化チタン等の窒化物である項11に記載のガス使用設備用部材。
項14. 該プライマー層として行う溶射が、ニッケル、クロム、モリブデン、銅、チタン、ニオブ、タンタル、タングステン等耐食性を有する金属、もしくは各種ステンレス、ニッケル−クロムをはじめとする耐食性を有する合金である項11に記載のガス使用設備用部材。
項15. 温度35℃以上、かつ塩酸、硫酸、硝酸、クロム酸、リン酸、フッ酸、酢酸、過塩素酸、臭化水素酸、弗化珪酸、ホウ酸、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、及び金属塩化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の腐食性雰囲気下で使用される項1〜14のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
項16. ガス使用設備用部材が、投げ込み式蒸気ヒーターの蒸気導入部、投げ込み式蒸気ヒーターの浸漬部、蒸気加熱用浸漬管、給湯器熱交換器部、給湯器排気部、給湯暖房用熱源機熱交換器部、給湯暖房用熱源機排気部、ガスエンジン排気部、ガスタービン排気部、腐食性溶液真空濃縮装置用濃縮器部、腐食性溶液真空濃縮装置用配管部、腐食性溶液蒸留再生装置用蒸発器部、腐食性溶液蒸留再生装置用配管部、蒸気加熱式各種乾燥装置乾燥室部もしくは伝熱部分もしくは配管部分、温水加熱式各種乾燥装置乾燥室部もしくは伝熱部分もしくは配管部分、熱風加熱式各種乾燥装置乾燥室部もしくは伝熱部分もしくは配管部分からなる群から選ばれる項1〜15のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
項17. 項1〜16のいずれかに記載のガス使用設備用部材を備えたガス使用設備。
項18. 該ガス使用設備が、投げ込み式蒸気ヒーター、加熱用浸漬管、給湯器、給湯暖房用熱源機、ガスエンジン、ガスタービン、腐食性溶液真空濃縮装置、腐食性溶液蒸留再生装置、蒸気加熱式乾燥装置、温水加熱式乾燥装置、熱風加熱式乾燥装置のいずれかである項17に記載のガス使用設備。
【0010】
なお、本発明において「平均径」とは、フッ素樹脂や無機充填剤の形状が粒状である場合には、「平均粒径」を意味し、それ以外の形状(例えば、針状等)を有する場合には、長手方向の長さで規定した値をいう。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のガス使用設備用部材は、基体上にフッ素樹脂を含有する少なくとも2層の塗膜を有しており、基体上に塗装される最下層(第1層)膜から最上層膜に従って、各塗膜中(1)フッ素樹脂の含有量を順次増大させ、且つ(2)無機充填剤の含有量を順次減少させた塗膜を有する。
【0012】
基体
本発明のガス使用設備用部材の基体とは、コーティングが施される材料をいい、その材質としては、銅、ステンレス鋼、一般鋼、アルミニウム、アルミニウム合金などの金属類、又は炭素材;木;石;ガラス;タイルなどのセラミックス等の非金属類が利用できる。金属類の中では、一般鋼、ステンレス鋼が安価で高強度という点で好ましい。
【0013】
フッ素樹脂
本発明では、各塗膜層を形成するためのすべての塗料が、フッ素樹脂を含有することを必須要件とする。フッ素樹脂としては、公知のフッ素樹脂であれば特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPE)、ポリビニルフルオライド(PVF)、フッ化ポリプロピレン(FLPP)及びポリビニリデンフルオライド(PVDF)などが挙げられる。この中でも、PFA、FEPが、耐腐食性に優れ、かつ加工性、ピンホールの生成しにくさも持ち合わせているという点でより好ましい。
【0014】
本発明で使用するフッ素樹脂は、いずれも公知物質であり、その原料、製造方法などは特に限定されない。
【0015】
本発明においては、フッ素樹脂は、繊維状、針状(ウィスカーを含む)、粒状、鱗片状などの種々の形状のものを任意に選択することができ、各塗料においてフッ素樹脂をそれぞれ単独で使用してもよく、あるいは2種以上を併用してもよい。また、種々の形状のものを混合して用いてもよい。更に、2種以上のフッ素樹脂を併用する場合であっても、それらの混合割合は特に限定されず、任意に選択することができる。
【0016】
塗料製造においてこれらのフッ素樹脂を良好に分散させるため、また、塗膜中に均一の分散させるために、30μm以上の粗大径のものを含まないことが望ましい。フッ素樹脂の平均径は、以下に示すような塗膜の厚さも考慮して定めればよいが、通常平均10μm以下であり、平均5μm以下のものがより好ましい。下限は特に限定されないが、通常0.01μm程度である。平均径が小さすぎると、塗料中に均一に分散しにくく、平均径が大きすぎると、塗膜にした場合に、塗膜が均一になりにくい。
【0017】
無機充填剤
また、本発明においては、最上層を除く各塗膜層を形成するためのすべての塗料が、無機充填剤を含有することを必須要件とする。なお、最上層においても無機充填剤を含有してもよい。無機充填剤としては、公知のものであれば特に限定されないが、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、酸化ベリリウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化アルミニウム、ホウ化チタン、窒化チタン及び炭化チタンなどの非酸化物系無機物などが挙げられる。この中でも、酸化物系無機物、より好ましくは、アルミナ、シリカ、チタニアが、安価で適度な硬度がある点で好ましい。
【0018】
本発明で使用する無機充填剤は、いずれも公知物質であり、その原料、製造方法などは特に限定されない。
【0019】
本発明においては、無機充填剤は、繊維状、針状(ウィスカーを含む)、粒状、鱗片状などの種々の形状のものを用いることができ、各塗料において無機充填剤をそれぞれ単独で使用してもよく、あるいは2種以上を併用してもよい。また、種々の形状のものを混合して用いてもよい。更に、2種以上の無機充填剤を併用する場合であっても、それらの混合割合は特に限定されず、任意に選択することができる。
【0020】
塗料製造においてこれらの無機充填剤の分散の均一性を確保するために、また、塗膜中に均一の分散させるために、無機充填剤は30μm以上の粗大径のものを含まないことが望ましい。また、無機充填剤の平均径は、塗膜の厚さも考慮して定めればよいが、通常平均10μm以下であり、平均5μm以下のものがより好ましい。下限は特に限定されないが、通常0.01μm程度である。平均径が小さすぎると、塗料中に均一に分散しにくく、平均径が大きすぎると、塗膜にした場合に、塗膜が均一になりにくい。
【0021】
塗料組成物
このように、本発明は、各塗膜層に補強剤としての無機充填剤と、その各層の上層との密着性を高めるためにフッ素樹脂を含有させ、最上層には、撥水性(汚れの付きにくさ)を高めるためにフッ素樹脂の含有量を各塗膜層中で最も高くした塗料を使用することを特徴とする。この際、塗膜の撥水性を高めるために、基体上の最下層(第1層)膜から最上層膜に従って、無機充填剤の含有量を減少させ、一方、最下層(第1層)膜から最上層膜に従って、フッ素樹脂の含有量を順次増大させることを特徴とする。具体的には、固形分組成として、無機充填剤の含有量を、最下層は20〜70重量%程度であり、基体上の最下層(第1層)膜から最上層膜に従って、10〜50重量%づつ、好ましくは20〜40重量%づつ減少させ、且つ、 フッ素樹脂の含有量を、最下層は10〜60重量%程度であり、最下層(第1層)膜から最上層膜に従って、10〜60重量%、好ましくは20〜40重量%増加させ、最上層では、60重量%以上、好ましくは80重量%以上とするのがよい。
【0022】
最上層膜を除く各塗料中フッ素樹脂と無機充填剤の好ましい組み合わせとしては、特に限定されないが、例えば、PFAとチタニア、PFAとアルミナ、PFAとシリカなどが挙げられる。
【0023】
これらの混合割合は上記要件を満たせば、特に限定されず、任意に選択することができる。例えば、基体上に3層の塗膜を形成させる場合には、・第1層塗料の固形分組成として、フッ素樹脂を10〜60重量%及び無機充填剤を20〜70重量%含有する塗料を、・第2層塗料の固形分組成として、フッ素樹脂を30〜80重量%及び無機充填剤を10〜50重量%含有する塗料を、・第3層塗料の固形分組成として、フッ素樹脂を60重量%以上含有する塗料を用いるのが好ましい。
【0024】
フッ素樹脂及び/又は無機充填剤は、共に、皮膜中できるだけ均一に分散含有されていることが好ましく、従って、塗料中において該微粒子が均一に分散させた状態が好ましい。
【0025】
各塗料の溶媒としては、塗料のフッ素樹脂や無機充填剤を均一に分散させるために、また、加熱処理後に揮散するような溶剤が用いられる。例えば、トルエン、ベンゼン、キシレン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルセロソロブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコール、エタノール、n−メチルピロリドン、ジアセトンアルコールなどが挙げられる。これらは、1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
【0026】
但し、最上層塗料の溶媒としては、水、エタノール、トルエンを用いることが好ましく、水溶液の場合は、界面活性剤を添加してもよい。
【0027】
本発明においては、各塗料中の固体分は、20〜60重量%の量が好ましい。固体分が少なすぎると、塗料が流動しすぎて均一な塗膜とならず、固体分が多すぎると粘度が高くなりすぎ塗装できない。
【0028】
本発明による塗膜の厚さは、ガス使用設備用部材の材質及び形状、該部材を使用する各種ガス使用設備の使用環境などにより異なるが、通常20〜500μm程度である。従って、各層の厚さは、5〜250μm程度である。
【0029】
本発明による最上層膜を除く各層を形成するための塗料には、バインダーを用いるのがよい。バインダーとしては、ポリアミドイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリエーテルサルホン等を挙げられる。これらの含有量は各層の固形分中、10〜50重量%程度である。
【0030】
本発明の塗膜には、必要に応じて、三酸化アンチモンなどの難燃助剤;カーボンブラック、二酸化チタン等の顔料;エステル類、ポリオール、ポリサルファイド、ウレタンプレポリマー等の可塑剤;カルボキシル基末端ブタジエン−アクリロニトリル共重合ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の液状ゴム;シランカップリング剤、チタン系カップリング剤などの表面改質剤;シリコーンオイル、シリコーンゴム、各種プラスチック粉末、各種エンジニアリングプラスチック粉末、ABS樹脂、MBS樹脂の粉末などの低応力化剤などを適宜添加することができる。更に必要に応じて、流動調整剤、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、分散剤などを配合してもよい。
【0031】
本発明における塗膜形成方法は、各層を塗装するごとに加熱処理によって焼き付けてもよいし、何層か塗装乾燥を繰り返した後加熱処理によって焼き付け更に塗装乾燥、加熱焼き付けを施してもよいし、または、全ての層を塗装して乾燥後、加熱処理によって焼き付けてもよい。本発明においては、全ての層を塗装して乾燥後、加熱処理によって焼き付けるのが好ましい。
【0032】
また、基体と塗膜の密着性を高めるため、基体の表面は凹凸状態にしておくことが好ましい。基材の表面を凹凸状態にする手法としては、アルカリ水溶液に浸漬してエッチングを行う、金属またはセラミック溶射を行う、ショットブラストを行う等がある。この中でもショットブラストが低コストで均一に表面を凹凸状態にできるが、基体と塗膜の密着性を高め、かつ非常に高い耐腐食性を付加する必要がある場合には、基体と塗膜の間にプライマー層として耐食性を有する金属あるいはセラミックの溶射を行う方が好ましい。プライマー層として行う溶射の種類としては、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、酸化ベリリウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化クロム、酸化イットリウム等の金属酸化物、炭化珪素、炭化ホウ素、炭化アルミニウム、炭化チタン等の炭化物、もしくは窒化珪素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化チタン等の窒化物、ニッケル、クロム、モリブデン、銅、チタン、ニオブ、タンタル、タングステン等耐食性を有する金属、もしくは各種ステンレス、ニッケル−クロムをはじめとする耐食性を有する合金等が挙げられるが、アルミナ、チタニア、炭化ケイ素が安価で高い耐食性を有するという点で好ましい。
【0033】
本発明における各塗料の塗装方法としては、公知の各種方法を採用することができるが、例えば、刷毛法、スプレーコート法、バーコート法、フローコート法、浸漬法、キャスティング法などが挙げられる。特に、スプレーコート法は、塗膜の膜厚を均一にしやすい点で、好適である。スプレーコート法の場合に用いられる塗装機としては、公知のものが使用できる。
【0034】
各塗膜を塗装した後、加熱処理前の塗着のための乾燥工程としては、10〜120分間程度室温で乾燥するか、50〜200℃程度で1〜30分間程度強制的に乾燥させてもよい。
加熱処理による焼き付け処理としては、250〜400℃程度、より好ましくは 300〜380℃程度の温度で行うのがよい。熱処理温度が250℃未満である場合には、加熱処理時間を長くする必要があり、一方、400℃を上回る場合には、フッ素樹脂が分解するおそれが生じるので好ましくない。加熱処理時間は、特に限定されるものではないが、通常10〜60分間程度でよい。
【0035】
本発明のガス使用設備用部材
本発明において、ガス使用設備とは、炭化水素(メタン、エタン、プロパン、ブタン等)を主成分とするガスの燃焼により発生するエネルギーを利用した発電等に使用する設備を意味し、例えば、めっき液の加熱等に使用する投げ込み式蒸気ヒーター又は加熱用浸漬管;給湯器;給湯暖房用熱源機;ガスエンジン;ガスタービン;アルカリ洗浄廃液、界面活性剤廃液、めっき廃液、含水廃油廃溶剤等の再生もしくは減容化に使用される腐食性溶液真空濃縮装置又は腐食性溶液蒸留再生装置;蒸気加熱式乾燥装置;温水加熱式乾燥装置;熱風加熱式乾燥装置等が挙げられる。
【0036】
また、ガス使用設備用部材とは、ガス使用設備に好適に用いられる部材を意味し、例えば、投げ込み式蒸気ヒーターの蒸気導入部、投げ込み式蒸気ヒーターの浸漬部、蒸気加熱用浸漬管、給湯器熱交換器部、給湯器排気部、給湯暖房用熱源機熱交換器部、給湯暖房用熱源機排気部、ガスエンジン排気部、ガスタービン排気部、腐食性溶液真空濃縮装置用濃縮器部、腐食性溶液真空濃縮装置用配管部、腐食性溶液蒸留再生装置用蒸発器部、腐食性溶液蒸留再生装置用配管部、蒸気加熱式各種乾燥装置乾燥室部もしくは伝熱部分もしくは配管部分、温水加熱式各種乾燥装置乾燥室部もしくは伝熱部分もしくは配管部分、熱風加熱式各種乾燥装置乾燥室部もしくは伝熱部分もしくは配管部分等が挙げられる。
【0037】
部材の厚さは、目的とするガス使用設備用部材に使用できる厚さであれば特に限定されない。
【0038】
本発明のガス使用設備用部材は、一般的に用いられる大気下のみならず、物理的化学的に高度に耐久性が要求される環境下において好適に用いられる。特に、耐熱、耐薬品性に優れている。耐熱については、例えば、温度35℃以上であっても高い耐久性を有し、好ましくは50℃以上、より好ましくは70℃以上である。加えて、耐薬品性については、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、クロム酸、リン酸、フッ酸、酢酸、過塩素酸、臭化水素酸、弗化珪酸、ホウ酸、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、金属塩化物等の腐食性雰囲気下において優れた耐久性を有している。
【0039】
例えば、本発明のガス使用設備用部材は、60℃以上で、塩酸、硫酸、硝酸、クロム酸、リン酸、フッ酸、酢酸、過塩素酸、臭化水素酸、弗化珪酸、ホウ酸等の1〜80重量%濃度の酸性腐食溶液と3000時間以上接触させても劣化はまったく観測されない。
【0040】
また、本発明のガス使用設備用部材は、例えば、60℃以上で、水酸化ナトリウム等の1〜80重量%濃度の酸性腐食溶液と3000時間以上接触させても劣化はまったく見られない。
【0041】
また、本発明のガス使用設備用部材は、耐磨耗性、撥水性、発油性等にも優れている。
【0042】
【発明の効果】
本発明のガス使用設備用部材は、基体上にフッ素樹脂固有の性質と無機充填剤を含む少なくとも2層からなる皮膜を有し、この皮膜はフッ素樹脂と無機充填剤それぞれの固有の優れた性質を兼ね備えている。具体的には、この塗膜は、フッ素樹脂に由来する硬度の耐熱性、耐薬品性、撥油性、撥水性、耐経時劣化性等を有し、このような特徴ある層にすることによって、更に無機充填剤に由来する高硬度、高強度、耐磨耗性、耐傷つき性、耐経時劣化性等を発揮する。
【0043】
そのため、本発明のガス使用設備用部材は、手入れが非常に容易であり、長時間の使用後にも初期の優れた特性を維持することができる。
【0044】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
尚、物性の特性は、下記の方法により行った。
(1)耐熱、耐薬品性試験
各種腐食性溶液を用いて、滴下試験および浸漬試験を行った。
(2)接触角測定
FACE接触角(協和界面科学株式会社製、”CA−A型”)を用いて、液滴法により水の接触角を測定した。
(3)耐磨耗性試験
先端にナイロンたわしを取り付けた棒を600rpmで回転させながら、加重500gで1分間押しつけた後、傷の有無を肉眼で調べた。
また、以下の実施例において使用した各成分の製品名、及び製造会社は以下の通りである。・ポリエーテルサルホン(スミカエクセル、住友化学工業(株)製)・PFA(ネオフロンPFA(平均粒径1μm)、ダイキン工業(株)製)・FEP(ネオフロンFEP(平均粒径2μm)、ダイキン工業(株)製)・アルミナ微粒子 ((平均粒径1μm)、(株)高純度化学研究所製)・シリカ微粒子((平均粒径1μm)、(株)高純度化学研究所製)・チタニア微粒子((平均粒径1μm)、(株)高純度化学研究所製)・炭化珪素微粒子((平均粒径1μm)、(株)高純度化学研究所製)
実施例1
塗装材料としてステンレス製テストピース(幅40mm×奥行き60mm×厚さ3mm、材質SUS304)を用いた。
【0045】
上記のテストピースに、#100のショットプラスト処理を行った。ついで、各材料をアルカリ脱脂液で50℃、5分間浸漬して脱脂処理を行い、水洗して乾燥させた。
【0046】
以下の固形分を25重量%含む第1層(下塗り)塗料(溶媒:n−メチルピロリドンとジアセトンアルコールの2:1(容量比)混合溶剤)を調製し、塗装材料に以下に示す380℃での加熱処理後の膜厚が30±5μmとなるまで、スプレー塗装をおこなって、60分間自然乾燥させた。
【0047】
第1層(下塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%;PFA 20重量%;アルミナ微粒子 10重量%;シリカ板状微粒子 40重量%。
【0048】
次に、第1層塗膜の上に、以下の固形分を43重量%含む第2層(中塗り)塗料(溶媒:n−メチルピロリドンとジアセトンアルコールの2:1(容量比)混合溶剤)を調製して、各塗装材料に以下に示す380℃での加熱処理後の膜厚が70±5μmとなるまで、スプレー塗装をおこなって、60分間自然乾燥させた。
【0049】
第2層(上塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%PFA 60重量シリカ微粒子 10重量%。
上記2層の塗膜が完成後、380℃で15分間加熱処理を行った。
実施例2
実施例1と同様のテストピースに、#100のショットプラスト処理を行った。ついで、各材料をアルカリ脱脂液で50℃、5分間浸漬して脱脂処理を行い、水洗して乾燥させた。
【0050】
以下の固形分を25重量%含む第1層(下塗り)塗料(溶媒:n−メチルピロリドンとジアセトンアルコールの2:1(容量比)混合溶剤)を調製し、塗装材料に以下に示す380℃での加熱処理後の膜厚が30±5μmとなるまで、スプレー塗装をおこなって、60分間自然乾燥させた。
【0051】
第1層(下塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%;PFA 20重量%;アルミナ微粒子 10重量%;シリカ板状微粒子 40重量%。
【0052】
次に、第1層塗膜の上に、以下の固形分を43重量%含む第2層(中塗り)塗料(溶媒:n−メチルピロリドンとジアセトンアルコールの2:1(容量比)混合溶剤)を調製して、各塗装材料に以下に示す380℃での加熱処理後の膜厚が30±5μmとなるまで、スプレー塗装をおこなって、60分間自然乾燥させた。
【0053】
第2層(上塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%、PFA 60重量%、シリカ板状微粒子 10重量%。
【0054】
更に、第2層塗膜の上に、以下の固形分を45重量%含む第3層(上塗り)塗料(溶媒:界面活性剤Triton−X(トリトン−X)を2重量%配合した水系ディスパージョン(2%Triton−x/水))を調製して、各塗装材料に以下に示す380℃での加熱処理後の膜厚が50±5μmとなるまで、スプレー塗装をおこなって、60分間自然乾燥させた。
【0055】
第3層(上塗り)塗料の固形分組成
PFA 50重量%、FEP 50重量%。
【0056】
上記3層の塗膜が完成後、380℃で15分間加熱処理を行った。
実施例3
第1層(下塗り)塗料、第2層(中塗り)塗料及び第3層(上塗り)塗料の固形分組成を以下のように変更した以外は実施例1と同様に、テストピースに塗装及び加熱処理を行い、各材料上に3層の塗膜を形成させた。
【0057】
第1層(下塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%PFA 20重量%アルミナ微粒子 40重量%チタニア微粒子 10重量%。
【0058】
第2層(中塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%PFA 40重量%アルミナ微粒子 20重量%チタニア微粒子 10重量%。
【0059】
第3層(上塗り)塗料の固形分組成
PFA 40重量%FEP 40重量%PTFE 20重量%。
実施例4
#100のショットプラスト処理、アルカリ脱脂の順番で前処理を行う代わりに、アルカリ脱脂を行った後にプライマーとして100±5μmのアルミナ溶射を行うように変更した以外は実施例1と同様にテストピースに塗装および加熱処理を行い、材料上にプライマー(溶射)層と2層の塗膜を形成させた。
【0060】
第1層(下塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%;PFA 20重量%;アルミナ微粒子 10重量%;シリカ板状微粒子 40重量%。
【0061】
第2層(上塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%PFA 60重量シリカ板状微粒子 10重量%。
実施例5
#100のショットプラスト処理、アルカリ脱脂の順番で前処理を行う代わりに、アルカリ脱脂を行った後にプライマーとして100±5μmのチタニア溶射を行うように変更した以外は、実施例2と同様にテストピース上に塗装及び加熱処理を行い、材料上にプライマー(溶射)層と3層の塗膜を形成させた。
【0062】
第1層(下塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%;PFA 20重量%;アルミナ微粒子 10重量%;シリカ板状微粒子 40重量%。
【0063】
第2層(上塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%、PFA 60重量%、シリカ板状微粒子 10重量%。
【0064】
第3層(上塗り)塗料の固形分組成
PFA 50重量%、FEP 50重量%。
実施例6
塗装材料としてステンレス製伝熱管(外径48.6mm×厚さ2.8mm、材質SUS316L)を用いた。上記材料に#100のショットプラスト処理を行った。ついで、材料をアルカリ脱脂液で50℃、5分間浸漬して脱脂処理を行い、水洗して乾燥させた。
【0065】
以下の固形分を25重量%含む第1層(下塗り)塗料(溶媒:n−メチルピロリドンとジアセトンアルコールの2:1(容量比)混合溶剤)を調製し、塗装材料に以下に示す380℃での加熱処理後の膜厚が20±5μmとなるまで、スプレー塗装をおこなって、60分間自然乾燥させた。
【0066】
第1層(下塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%;PFA 20重量%;アルミナ微粒子 10重量%;シリカ板状微粒子 40重量%。
【0067】
次に、第1層塗膜の上に、以下の固形分を43重量%含む第2層(中塗り)塗料(溶媒:n−メチルピロリドンとジアセトンアルコールの2:1(容量比)混合溶剤)を調製して、各塗装材料に以下に示す380℃での加熱処理後の膜厚が40±5μmとなるまで、スプレー塗装をおこなって、60分間自然乾燥させた。
【0068】
第2層(上塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 30重量%、PFA 60重量%、シリカ板状微粒子 10重量%。
【0069】
更に、第2層塗膜の上に、以下の固形分を45重量%含む第3層(上塗り)塗料(溶媒:界面活性剤Triton−X(トリトン−X)を2重量%配合した水系ディスパージョン(2%Triton−x/水))を調製して、各塗装材料に以下に示す380℃での加熱処理後の膜厚が100±5μmとなるまで、スプレー塗装と60分間の自然乾燥を繰り返した。
【0070】
第3層(上塗り)塗料の固形分組成
PFA 50重量%、FEP 50重量%。
【0071】
上記3層の塗膜が完成後、380℃で15分間加熱処理を行った。
比較例1
第1層(下塗り)塗料、第2層(上塗り)塗料の固形分組成を以下のように変更した以外は実施例1と同様にテストピースに塗装および加熱処理を行い、材料上に2層の塗膜を形成させた。
【0072】
第1層(下塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 50重量%;アルミナ微粒子 50重量%。
【0073】
第2層(上塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 80重量%;アルミナ微粒子 20重量%。
比較例2
第1層(下塗り)塗料、第2層(上塗り)塗料の固形分組成を以下のように変更した以外は実施例1と同様にテストピースに塗装および加熱処理を行い、材料上に2層の塗膜を形成させた。
【0074】
第1層(下塗り)塗料の固形分組成
ポリエーテルサルホン 50重量%;PFA 50重量%。
【0075】
第2層(上塗り)塗料の固形分組成
PFA 100重量%。
比較例3
塗装材料としてステンレス製伝熱管(外径48.6mm×厚さ2.8mm、材質SUS316L)を用いる以外は比較例1と同様に塗装および加熱処理を行い、材料上に2層の塗膜を形成させた。
以上の材料を用いた試験条件と結果を以下に示す。
試験1)耐熱、耐薬品性試験
各種腐食性溶液を用いて、滴下試験および浸漬試験を行った。
試験2)耐磨耗性試験
先端にナイロンたわしを取り付けた棒を600rpmで回転させながら、加重500gで1分間押しつけた後、傷の有無を肉眼で調べた。
試験3)接触角測定
FACE接触角(協和界面科学株式会社製、”CA−A型”)を用いて、液滴法により水の接触角を測定した。
【0076】
【表1】
Figure 2004283699
【0077】
◎ 3000h浸漬後も劣化なし
○ ある程度耐性あり
× 耐性なし
− 試験せず
上記表1に示す結果から、本発明による皮膜が、優れた耐熱性、耐薬品性、耐磨耗性、撥水性等を備えていることが明らかである。

Claims (18)

  1. 基体上にフッ素樹脂を含有する少なくとも2層の塗膜を有するガス使用設備用の部材であって、基体上に塗装される最下層(第1層)膜から最上層膜に従って、各塗膜中(1)フッ素樹脂の含有量を順次増大させ、且つ(2)無機充填剤の含有量を順次減少させた塗膜を有するガス使用設備用部材。
  2. 基体上に、(a)第1層として、固形分としてフッ素樹脂を10〜60重量%及び無機充填剤を20〜70重量%含有する塗料を塗装し、(b)塗着した第1層の上に第2層として、固形分としてフッ素樹脂を30重量%以上及び無機充填剤を0〜50重量%含有する塗料を塗装した、2層の塗膜を有する腐食環境下で使用される請求項1に記載のガス使用設備用部材。
  3. 基体上に、(a)第1層として、固形分としてフッ素樹脂を10〜60重量%及び無機充填剤を20〜70重量%含有する塗料を塗装し、(b)塗着した第1層の上に第2層として、固形分としてフッ素樹脂を30〜80重量%及び無機充填剤を10〜50重量%含有する塗料を塗装し、(c)塗着した第2層の上に第3層として、固形分としてフッ素樹脂を少なくとも60重量%以上含有する塗料を塗装した、3層の塗膜を有するガス使用設備用部材。
  4. 基体上にまずプライマーとして無機物層を有し、その上にフッ素樹脂を含有する少なくとも2層の塗膜を有するガス使用設備用部材であって、その少なくとも2層の塗膜の最下層(第1層)膜から最上層膜に従って、各塗膜中(1)フッ素樹脂の含有量を順次増大させ、且つ(2)無機充填剤の含有量を順次減少させた塗膜を有するガス使用設備用の部材。
  5. 基体上にまずプライマーとして無機物層を有し、その上に(a)第1層として、固形分としてフッ素樹脂を10〜60重量%及び無機充填剤を20〜70重量%含有する塗料を塗装し、(b)塗着した第1層の上に第2層として、固形分としてフッ素樹脂を30重量%以上及び無機充填剤を0〜50重量%含有する塗料を塗装したガス使用設備用の部材。
  6. 基体上にまずプライマーとして無機物層を有し、(a)第1層として、固形分としてフッ素樹脂を10〜60重量%及び無機充填剤を20〜70重量%含有する塗料を塗装し、(b)塗着した第1層の上に第2層として、固形分としてフッ素樹脂を30〜80重量%及び無機充填剤を10〜50重量%含有する塗料を塗装し、(c)塗着した第2層の上に第3層として、固形分としてフッ素樹脂を少なくとも60重量%以上含有する塗料を塗装した、3層の塗膜を有するガス使用設備用部材。
  7. 該フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPE)、ポリビニルフルオライド(PVF)、フッ化ポリプロピレン(FLPP)及びポリビニリデンフルオライド(PVDF)からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6に記載のガス使用設備用部材。
  8. 該無機充填剤が、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、酸化ベリリウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化アルミニウム、ホウ化チタン、窒化チタン及び炭化チタンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜7のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
  9. 該無機充填剤の平均径が、10μm以下である請求項1〜8のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
  10. 該フッ素樹脂の平均径が、10μm以下である請求項1〜9のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
  11. 該プライマー層が溶射により形成される請求項4〜6のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
  12. 該プライマー層として行う溶射がアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、酸化ベリリウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化クロム、酸化イットリウム等の金属酸化物である、請求項11に記載のガス使用設備用部材。
  13. 該プライマー層として行う溶射が炭化珪素、炭化ホウ素、炭化アルミニウム、炭化チタン等の炭化物、もしくは窒化珪素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化チタン等の窒化物である請求項11に記載のガス使用設備用部材。
  14. 該プライマー層として行う溶射が、ニッケル、クロム、モリブデン、銅、チタン、ニオブ、タンタル、タングステン等耐食性を有する金属、もしくは各種ステンレス、ニッケル−クロムをはじめとする耐食性を有する合金である請求項11に記載のガス使用設備用部材。
  15. 温度35℃以上、かつ塩酸、硫酸、硝酸、クロム酸、リン酸、フッ酸、酢酸、過塩素酸、臭化水素酸、弗化珪酸、ホウ酸、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、及び金属塩化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の腐食性雰囲気下で使用される請求項1〜14のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
  16. ガス使用設備用部材が、投げ込み式蒸気ヒーターの蒸気導入部、投げ込み式蒸気ヒーターの浸漬部、蒸気加熱用浸漬管、給湯器熱交換器部、給湯器排気部、給湯暖房用熱源機熱交換器部、給湯暖房用熱源機排気部、ガスエンジン排気部、ガスタービン排気部、腐食性溶液真空濃縮装置用濃縮器部、腐食性溶液真空濃縮装置用配管部、腐食性溶液蒸留再生装置用蒸発器部、腐食性溶液蒸留再生装置用配管部、蒸気加熱式各種乾燥装置乾燥室部もしくは伝熱部分もしくは配管部分、温水加熱式各種乾燥装置乾燥室部もしくは伝熱部分もしくは配管部分、熱風加熱式各種乾燥装置乾燥室部もしくは伝熱部分もしくは配管部分からなる群から選ばれる請求項1〜15のいずれかに記載のガス使用設備用部材。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載のガス使用設備用部材を備えたガス使用設備。
  18. 該ガス使用設備が、投げ込み式蒸気ヒーター、加熱用浸漬管、給湯器、給湯暖房用熱源機、ガスエンジン、ガスタービン、腐食性溶液真空濃縮装置、腐食性溶液蒸留再生装置、蒸気加熱式乾燥装置、温水加熱式乾燥装置、熱風加熱式乾燥装置のいずれかである請求項17に記載のガス使用設備。
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