JP2004283685A - 振動発生手段ならびにそれを備えた寝具 - Google Patents

振動発生手段ならびにそれを備えた寝具 Download PDF

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JP2004283685A JP2003077246A JP2003077246A JP2004283685A JP 2004283685 A JP2004283685 A JP 2004283685A JP 2003077246 A JP2003077246 A JP 2003077246A JP 2003077246 A JP2003077246 A JP 2003077246A JP 2004283685 A JP2004283685 A JP 2004283685A
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Yoshiro Koga
吉郎 古賀
Yoshio Hosokawa
吉男 細川
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Abstract

【課題】振動発生手段ならびにそれを備えた寝具において、加振器が備えられた極めて局所的な箇所のみに振動が集中するのではなく、使用者の全身にわたる広い面積に振動発生が可能であり、使用者に十分なリラックス効果を与えることができ、しかも折りたたみが可能である振動発生手段ならびにそれを備えた寝具を提供する。
【解決手段】本発明の振動発生手段ならびにそれを備えた寝具は、加振器と、振動伝達シートとを備え、振動伝達シートは、振動を伝達する主シート部と、主シート部の少なくとも一方の端部に延設される加振器取付部を備え、加振器は、加振器取付部に、その加振方向が振動伝達シートの長さ方向又は幅方向と略一致するように取付けられている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、振動発生手段ならびにそれを備えた寝具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来においては、眠りを促進する寝具(敷き布団、マットを含む)として、スピーカーおよび/または加振器を備え、音波または振動を発生可能とした寝具がある。これらの寝具は、スピーカーおよび/または加振器から、音楽信号や周期的信号を発生することにより、使用者にとって快い刺激を与え、リラックス効果を与えることを目的とする。
【0003】
代表的には、従来のスピーカーおよび/または加振器を備える寝具は、敷き布団またはマットの1カ所または複数箇所に、1個または複数のスピーカーおよび/または加振器を設けている。特に、振動を発生する加振器を備える場合には、電気信号を機械振動に変換するのに、多くの場合には磁気回路を備える電磁変換器が用いられる。これらの加振器は、敷き布団またはマットの内部に振動発生が可能になるように取付られる。
【0004】
従来には、マットの足側部に、低周波の音を振動として発生する振動発生器(加振器)を備えたマットがある(特許文献1参照)。上記マットは、上下面に軟らかいウレタンと該軟らかいウレタンの間に硬いウレタンを配して構成され、硬いウレタンの足側部に凹部を設けて加振器を挿入内設している。敷き布団の場合にも、マットの場合と同様に、敷き布団の綿の内部に凹部を設けて加振器を挿入内設している。ここで、加振器の加振方向は、マットまたは敷き布団の厚み方向、つまり、仰臥する使用者が位置する方向であって、使用者に直接に振動を感じるように取付方向を設定されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−233025号公報 (第6頁、第5〜11図)
【0006】
しかし、上記の加振器を備える寝具においては、振動を生じさせることができるのは、加振器が挿入内設された凹部の周囲に限定され、極めて局所的となる。その結果、マットを構成する軟らかいウレタンと硬いウレタンは、振動減衰が大きく、振動を伝達するのに適さないからである。その結果、使用者にとって快い刺激を与えることができるのは、前記凹部が設けられる足側部の周囲のみであり、使用者にリラックス効果を与えるのには不十分であった。
【0007】
また、従来には、敷き布団またはマットの内部に設けられる加振器の取付部を、木材または樹脂等の材料の平面板とし、この平面板を敷き布団またはマットの全体を占める面積に大きくすることで、使用者の全身に振動発生が可能になるようにするものがある。しかしながら、この場合には、敷き布団またはマットは、折りたたみができなくなり、使用者にとっては不便であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来の技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、加振器が備えられた極めて局所的な箇所のみに振動が集中するのではなく、使用者の全身にわたる広い面積に振動発生が可能であり、使用者に十分なリラックス効果を与えることができ、しかも折りたたみが可能である振動発生手段ならびにそれを備えた寝具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0010】
本発明の振動発生手段は、加振器と、振動伝達シートとを備え、振動伝達シートは、振動を伝達する主シート部と、主シート部の少なくとも一方の端部に延設される加振器取付部を備え、加振器は、加振器取付部に、その加振方向が振動伝達シートの長さ方向又は幅方向と略一致するように取付けられている。
【0011】
好ましい実施形態においては、本発明の振動発生手段は、振動伝達シートの前記主シート部が、樹脂シートおよびカーボン繊維を含む発熱部を備える温熱シートである。
【0012】
さらに、本発明の寝具は、弾性を有するマットと、上記の振動発生手段とを備えた寝具であって、前記のマットが、振動発生手段の振動伝達シートの表面および裏面に密着して設けられている。
【0013】
さらに、本発明の寝具は、上記の振動伝達シートの加振器取付部が、寝具の足側方向に位置する。
【0014】
以下、本発明の作用について説明する。
【0015】
本発明の振動発生手段は、加振器と、振動伝達シートとを備え、振動伝達シートは、振動を伝達する主シート部と、主シート部の少なくとも一方の端部に延設される加振器取付部を備え、加振器は、加振器取付部に、その加振方向が振動伝達シートの長さ方向又は幅方向と略一致するように取付けられている。従って、振動伝達シートの主シート部の全体に振動を効率的に生じさせることができ、加振器の周辺に振動が集中することを防止できる。その結果、使用者の全身にわたる広い面積に振動発生が可能な振動発生手段を得ることができる。
【0016】
さらに、本発明の寝具は、弾性を有するマットと、上記の振動発生手段とを備えた寝具であって、前記のマットが、振動発生手段の振動伝達シートの表面および裏面に密着して設けられている。マットは、ウレタン等の材料で構成されており、本発明の寝具の使用者がその上に仰臥しても、振動伝達シートに生じる振動を抑制してしまうことなく、振動を使用者に伝達することができる。従って、本発明の寝具の使用者は、振動伝達シートおよび弾性を有するマットを介して与えられる振動によって、リラックス効果を得ることができる。
【0017】
好ましくは、本発明の振動発生手段は、振動伝達シートの主シート部が、樹脂シートおよびカーボン繊維を含む発熱部を備える温熱シートで構成されている。温熱シートは、従来のウレタンに比較して密度が高く、内部損失が小さいので、縦波振動を振動伝達シート全体に効率的に生じさせることができる。さらに、温熱シートが発熱部を備えているので、振動によって使用者にリラックス効果を与えるだけでなく、使用者の身体を暖めることで、さらに快い刺激を与えることができる。加えて、温熱シートは薄く軟らかいため、折りたたみまたは巻き取りが可能であり、使用者にとっては振動発生手段を備えない寝具と同様に扱うことができ、便利である。
【0018】
さらに好ましくは、本発明の寝具は、上記の振動伝達シートの加振器取付部が、寝具の足側方向に位置する。従って、振動を伝達する主シート部において、振動の強さの分布を、使用者の足側ほど強く、頭側ほど弱くすることができる。従って、使用者にとって、より快い刺激を与え、リラックス効果を与えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態による振動発生手段ならびにそれを備えた寝具について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0020】
図1は、本発明の振動発生手段の好ましい実施形態について説明する図であり、図1(a)は上面図であり、図1(b)は振動発生手段のB−B’の部分断面図である。図1の振動発生手段1は、加振器2と、振動伝達シート3とを備え、振動伝達シート3は、振動を伝達する主シート部4と、主シート部4の少なくとも一方の端部に延設される加振器取付部5を備えている。主シート部4と加振器取付部5は、同一の材料によって一体に構成されていてもよく、異なる材料によって構成されるそれぞれを接着剤等の結合手段により結合させていてもよい。
【0021】
図2は、本発明の振動発生手段1における、加振器2および加振器取付部5の部分拡大断面図である。加振器2は、主シート部4の端部に延設される加振器取付部5に、図2に示すようにその加振方向が振動伝達シート3の長さ方向又は幅方向と略一致するように取付けられている。図2(a)の可動磁石型の加振器2では、フレーム21の内部で弾性支持手段22に支持されたポールおよびマグネット23が、コイル24に加えられた電気信号により生じる磁界から駆動力を得て、図中に記入の矢印方向に往復振動する。その結果、加振器2は、振動伝達シート3に振動を生じさせる。なお、加振器2に加えられる電気信号は、音楽信号や周期的信号であって、あらかじめ増幅器等により増幅されて加振器2を振動させるのに十分な電力を有しており、加振器2への信号入力端子20を介して入力される。
【0022】
加振器2と加振器取付部5の取付方法は、その加振方向が、振動伝達シート3の長さ方向又は幅方向と略一致するように固定できれば、接着など適宜選択することができる。本発明においては、加振器取付方法を上記のようにすることにより、振動伝達シート3に縦波動を生じさせる。振動伝達シート3を伝搬する縦振動は伸縮の振動であり、伝搬速度が横振動(曲げ振動)よりも速く、損失が少ない。従って、振動伝達シート3の主シート部4の全体に振動を効率的に生じさせることができ、加振器の周辺に振動が集中することを防止できる。その結果、使用者の全身にわたる広い面積に振動発生が可能な振動発生手段を得ることができる。
【0023】
加振器2は、図2(a)に示す可動磁石型の加振器に限られず、その加振方向が振動伝達シート3の長さ方向又は幅方向と略一致するように取付けられていれば、他の方式の加振器でも良い。代表的には、図2(b)に示すような外磁型磁気回路を有する加振器を、振動が生じる図中に記入の矢印方向と振動伝達シート3の長さ方向又は幅方向とが略一致するように、加振器取付部5に取付けてもよい。また、加振器2は、1個または複数個であればよく、加振器への信号入力端子20と直列および/または並列に電気的に接続されていればよい。
【0024】
好ましくは、振動伝達シート3は、繊維を含む樹脂をシート状に成形した樹脂シートであり、薄くて巻き取りが可能である。これらの樹脂シートは、一般に用いられるウレタンに比較して密度が高く、内部損失が小さい点で好ましく、代表的にはポリ塩化ビニル、または、ナイロン、または、ポリスチレンであり、さらに好ましくは、振動伝達シート3の主シート部4は、その厚みが0.5〜10mmで、密度が0.8〜2.0kg/mmである。主シート部4の大きさは、使用者が、本発明の振動発生手段1に仰臥するのに十分な長さおよび幅を有していればよい。代表的には、長さが1.0〜2.0mで、幅が0.5〜1.5mであり、複数の使用者が同時に使用できる長さおよび幅を有していてもよい。
【0025】
さらに好ましくは、本発明の振動発生手段1は、振動伝達シート3の主シート部4が、樹脂シートおよびカーボン繊維を含む発熱部6を備える温熱シートで構成されている。温熱シートは、振動伝達シート3の主シート部4としての好ましい条件を備えているので、縦波振動を振動伝達シート3全体に効率的に生じさせることができ、さらに、発熱部6を備えているので、端子60を介して電力を供給することにより、使用者の身体を暖めることができる。温熱シートが振動によって使用者にリラックス効果を与えるだけでなく、使用者の身体を暖めることで、さらに快い刺激を与えることができる。加えて、温熱シートは薄く軟らかいため、折りたたみまたは巻き取りが可能であり、使用者にとっては便利である。
【0026】
図3は、本発明の振動発生手段を備える寝具の好ましい実施形態について説明する図であり、図3(a)は上面図であり、図3(b)はB−B’の部分断面図である。図3の寝具7は、弾性を有するマット8と、上記の振動発生手段1とを備え、マット8が、振動発生手段1の振動伝達シート3の表面および裏面に密着して設けられている。マット8は、厚みが5.0〜50.0mmのウレタン等の弾性を有する材料で構成されており、さらに、寝具7は、マット8を包むカバー9で覆われている。カバー9は、布等の柔軟な薄い材料から構成され、マット8と上記の振動発生手段1を密着させ、使用者が寝具7を一体に使用できるように構成している。
【0027】
従って、本発明の寝具7は、その使用者がその上に仰臥しても、振動伝達シート3に生じる振動を抑制してしまうことなく、使用者の全身にわたる広い面積に振動発生が可能となる。その結果、使用者は、加振器2が備えられた極めて局所的な箇所のみに振動が集中するのではなく、振動伝達シート3および弾性を有するマット8を介して与えられる振動によって、使用者の全身にリラックス効果を得ることができる。また、マット8およびカバー9は、柔軟であるので、本発明の寝具7は、折りたたみまたは巻き取りが可能となり、使用者にとっては、振動発生手段を備えない寝具と同様に扱うことができ、便利である。
【0028】
さらに好ましくは、本発明の寝具7は、上記の振動伝達シート3の加振器取付部5が、寝具7の足側方向に設けられる。図3(a)を参照して説明すると、寝具7の使用者は、図面左側が頭部側で、図面右側が足側になるように仰臥する。これにより、振動を伝達する主シート部4において、振動の強さの分布を、使用者の足側ほど強く、頭側ほど弱くすることができる。従って、使用者にとって、より快い刺激およびリラックス効果を与えることができる。
【0029】
本発明の寝具7においては、振動伝達手段1の振動伝達シート3に備わる加振器取付部5は、主シート部4の少なくとも一方の端部に延設されていればよく、主シート部4の複数の端部であってもよい。例えば、寝具7の使用者の足側に加振器取付部5を設けるだけでなく、使用者の両腕側の端部にさらに加振器取付部を設けてもよい。
【0030】
また、カバー9は、上記の実施形態においては、マット8と振動発生手段1を一体に密着させるように包んでいたが、このような形態に限られるものではない。カバー9は、上側マット、下側マット、および振動再手段を個別に包んでもよい。本発明の寝具の使用者は、個別にカバーに包まれた下側マット、振動発生手段、上側マットを順番に重ねて密着するようにして使用してもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明の振動発生手段ならびにそれを備えた寝具は、使用者の全身にわたる広い面積に振動発生が可能であり、使用者に十分なリラックス効果を与えることができる。さらに、振動発生手段の振動伝達シートを温熱シートにすることにより、振動によって使用者にリラックス効果を与えるだけでなく、使用者の身体を暖めることで、さらに快い刺激を与えることができる。しかも折りたたみが可能である振動発生手段ならびにそれを備えた寝具を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動発生手段の好ましい実施形態について説明する上面図および部分断面図である。
【図2】本発明の振動発生手段における、加振器および加振器取付部の部分拡大断面図である。
【図3】本発明の振動発生手段を備える寝具の好ましい実施形態について説明する上面図および部分断面図である。
【符号の説明】
1 振動発生手段
2 加振器
20 入力端子
21 フレーム
22 弾性支持手段
23 ポールおよびマグネット
24 コイル
3 振動伝達シート
4 主シート部
5 加振器取付部
6 発熱部
60 端子
7 寝具
8 マット
9 カバー

Claims (4)

  1. 加振器と、振動伝達シートとを備える振動発生手段であって、
    該振動伝達シートは、振動を伝達する主シート部と、該主シート部の少なくとも一方の端部に延設される加振器取付部を備え、
    該加振器は、該加振器取付部に、その加振方向が該振動伝達シートの長さ方向又は幅方向と略一致するように取付けられている
    振動発生手段。
  2. 前記振動伝達シートの前記主シート部が、
    樹脂シートおよびカーボン繊維を含む発熱部を備える温熱シートである、
    請求項1に記載の振動発生手段。
  3. 弾性を有するマットと、請求項1または2に記載の振動発生手段とを備えた寝具であって、
    該マットが、該振動発生手段の前記振動伝達シートの表面および裏面に密着して設けられている寝具。
  4. 請求項3に記載の寝具であって、
    前記振動伝達シートの前記加振器取付部が、寝具の足側方向に位置する寝具。
JP2003077246A 2003-03-20 2003-03-20 振動発生手段ならびにそれを備えた寝具 Pending JP2004283685A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2460506C1 (ru) * 2011-02-28 2012-09-10 Александр Владимирович Мякота Вибрационная кушетка

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